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母親付き添いによる小児の長期入院が家族に及ぼす影響 一登園 ・登校
同大 医短紀要 , 7: 3 5-3 9 ,1 9 9 6 Bul lSc hHe al t hS° i ,Okaya maUni v ( 原 著) 母親付 き添 いによる小児の長期入院が家族 に及ぼす影響 一登 園 ・登校拒否 をきた した病児の同胞 6名の家族状況- 太田 にわ 要 約 母親が病気の子 どもに 1か月以上付 き添 う場合の家に残 されている同胞への影響 について研究 を行 っ て きた。今 回, その同胞1 72ケースの うちで登校拒否があった 6ケー スにつ いて子 どもの特徴,家族構 成,家族状況等 を検討 した。 その結果, 6ケースの うち 3ケー スが 9 ・ 歳の女児であった。同居家族 は 1 ケースで,他 は核家族 であった。 この同胞たちは 「 笑顔が無 くなる」, 「 寂 しそ うな表情 をす る」 など何 らかの精神 的不安 を表 していた。登校拒否の始 まった時期 は全て入院後 1か月未満 の時であった。登校 拒否が一時的でな く,退院後に も長びいたケースは父親 と女児のみが家に残 されていた。 この ような結 果か ら核家族が多い現在小児看護 を行 う場合,残 された同胞- の配慮 を早期 か ら行 いなが ら病児や母親 の援助 を行 うことが重要 である。 キーワー ド二付 き添い,長期入院,家族状況, 同胞,登校拒否 は じ め に 入院状況や家族の実態か らその特徴 を検討 し,今 子 どもの入院は様々な理 由によ り母親が付 き添 うことが多いが,残 された家族に及ぼす影響 は大 後の家族 をも包含 した小児看護 に関す る若干の示 唆 を得 たので報告す る。 きレヽ1・2)。特に核家族が多い今 日のおいて,入院期 対象 および研究方法 間が長期 にな る場合や,幼少期や学童期 の同胞が 研究対象は母親が病児に付 き添 うことによって, いる場合 には家族 は様々な問題 を抱 えることにな る。残 された家族の対処 の しかたは母親 の心配 ご 家に残 されていた同胞が登 園拒否 を釆 た した幼児 とに もつなが り病児の看護 に も影響す る。 また家 2名 と登校拒否 をお こした学童 4名 である。 この 族に危機的状況 を招 くこともあ りうる。著者はこ 6名 は著者の先行研究 で母親 に対 して行 った1 7 2 れ までこれ らの問題 に関す るい くつかの研究 を報 名 の郵送法による同胞調査 の中で登 園 ・登校拒否 告 して きた3 5)。そ して病児の同胞-の精神 的影響 をした とい う 8事例か ら充分 な情報が得 られなか に関す る研究においては登 園拒否 ・登校拒否 を起 った 2事例 を除いた ものである。本報告 は上記調 こした同胞が見 られたこ とを報告 した。 これ まで 査 をもとに登 園 ・登校拒否児の置かれた状況,母 の報告 に も病児の入院によ り同胞が登校拒否 を起 親や家族の状況 などに関 して分析 を行 った もので した事例 6-8)の報告がある。しか し,この ような病 ある。 なお ここで 「 付 き添い」 とは母親が病児 と 児の同胞におけ る登校拒否児の家族状況 に言及 し 病室で一緒に生活 している状態 をいい, また 「 長 た研究は見あたらない。 そこで今 回,病児の同胞 登 園拒 期 入 院」 とは 1カ 月以上 の入 院 と し,「 が登 園拒否や登校拒否 を起 こしたケースにつ いて, 否」, 「 登校拒否」 とは母親がその ように認識 して 岡山大学医療技術短期大学部看護学科 - 3 5- 太田 にわ 表 1 登 園 ・登校拒否児の状況 と家族環境 A 事例 家 家族 C B E D F 母( 29),父 ( 35) 母 ( 32),父 ( 29) 母 ( 42),父 ( 42) 母 ( 40),父 ( 44),母 ( 40),父 ( 41) 母 ( 28),父 ( 32) 樵 族 成 入院児 ( 2)女児 入院児( 6 カ月) 女児 柿 入院児 ( 16)( 12)男児 祖母 柿 入院児 ( 16 ( ) 73 ( ) 1 , 2)男児 入院児 ( ll )男児 登 園登校 年齢 4歳 2歳 9歳 12歳 9歳 9歳 拒否児の 性別 女児 女児 女児 男児 女児 女児 毎 日 月に一度 週末、病院で一 緒に過 月に数度 ごす 月に数度 週 に一度 週 に一度 毎 日 週 に一皮 週 に一度 時に 面会 母親の帰宅 家にい る同胞数 況 鰭 + 見 留守期 間 入院児 ( 6)女児 1人 1人 2人 2人 1人 1人 6か月以上 3- 6か月未満 1- 3か月未満 3- 6か月未満 3- 6か月未満 12か月以上 養護者の健康 主な養護者 父親、別居の 父親が高血圧、 祖母 疲労 父親 父親 父親が疲労 同居の祖母 父親 父親 同居の祖母 登 園 良い影響 我慢強 くなった 思い 我慢強 やりができ くなった た しっかりしてきた 我慢強 自分のこと くなった ができる 自分のことができる 普 校 拒 悪 い影響 夜泣 き、甘 える 甘 える 寂 しそ うな表情 状 香 の 況 児 不登校 の始 ま り 落ちつき 1か月未満 なくなる 3か月 入院直後 不登校 の期 間 付 早 き 親 母 つ 病児の病気 しっかりしてきた 脳症 ( 重症) 義不怠り 姦奉振 精神不安定 沈む、 寂 しそ うな表情 笑顔がな くなる 笑顔が無 くなる 不安 が る、 入院 中ず つ と 1か月未満 寂 しそ うな表情 一時期 1週未満か ら 反抗的になる 1か月未満 1か月未満 感情の起伏が大 寂 しそ うな表情 1か月未満 退院後 もず つ と 入院当初 悪性腫癌 療滴 療璃 不明 悪性腫蕩 お よ 住居の距i 母親 の付 牡 への意志 き添 い 是非付き 言葉がでないので 日帰 り可能 添いたい 日帰 り可能 そばにいたい 日帰 り可能 時々付き 添いたい 日帰 り可能 是非付き 添いたい 日帰付き り可能 時々 添いたい 日帰 り可能 是非付添 う 秦 び 母親の疲労 かな り やや やや 不明 かな り かな り 族 状 の 病室状況 個室 個室 6人部屋 4人部屋 4人部屋 個室 母親が 夫( 酒量、高血圧) 夫 ( 食事) 況 試験時、 子 ども( 小日曜 さい) 日 参観 祖母 ( 日 心臓が弱い) 夫 ( 何もできない) 夫 ( 食事) 同胞のB で i l つた きごと 精神的不安 病気 心配 帰 りたい行事 した家族 祖父 祖母 参観 病気、事故、 子ども 誕生 日 ( 疲労) 酒の量) 、運動会、 僻 い) 誕生日 子 ( 理解でき ども ない年) 精神 的できごと 精神 的不安 的不安 病気、 参観 子 日曜 ( 一人なので心配) ども 日、誕生 日 精神的不安 日 精神 参観 子 ども 日、運動会 ( 不安) 家事 父親 父親 別居の祖母 父親 同居の祖母 母親 ( 帰宅時) 長女 長女 ( 時々) 父親 ( 洗濯のみ) い る もの を指 し て い る。 例 の み で あ っ た。 この 同居 家 族 の登 校 拒 否 児 は入 院 して い る男 児 の 双 生 児 の 結 対 象 と した Aか ら Fの 6例 の 状 況 と家 族 の 状 況 は 表 家族構成 は 5事 例 別居の祖母 1人 で あ っ たO 性 別 で 果 は 登 園 ・登 校 拒 否 児 の う ち 女 児 が の登 園 ・ 登校 拒否児 うち 1の 通 りで あ る。 が核 家 族 で, 同居 家 族 が 3事 例 が 9歳 5事 例 1例 の女 児 で, 男 児 は で, この で あ った。 ま た 兄 弟 の 上 下 関 係 を み る と登 園 拒 否 児 は 1事 2名 と も 入 院 し て い る 子 よ り年 上 で あ り, 登 校 拒 否 児 は - 3 6- 登 園 ・登校 拒否 をきた した病児の同胞 6名 の家族状況 1名 を除 き入院 している子 よ り下であった。 が,母親が帰 った時に行 う事例 もあった。 家族の状況で母親が留守 をしている期 間は 1ヶ 2 か月以上 であった。 月以上か ら,最 も長 い事例 は1 考 察 なお家族の面会 は毎 日か ら 1ヶ月に数 回, そ して 本研究におけ る登 園 ・登校拒否 を起 こした子 ど 母親 の帰宅 回数 は 1週 に 1度か ら月に 1度 であっ もについて最 も特徴的であったのは 6名 中 5名が た。家族の面会 と母親の帰宅の両方 をあわせ ると, 女児で, しか も 9歳の女児が 3名 いたことである。 いずれの事例 も 1週間に一度は家にいる同胞 と会 登校拒否 と年齢に関 して,小崎 らの登校拒否症 1 4 4 っていたことになる。 例 の研 究 9)で 9歳 の女 児 は 2名 の1. 4% でその割 家に残 されていた同胞の数 は本人 を含めて 1人 合が特 に 目立 っていない。今 回の場合 , 9歳女児 又は 2人で,1人は 4事例 ,2人は 2事例 であっ が特徴 的に多いのは,丁度第二次成長の始 まる年 た。同胞が 2人である事例 は どちらも思春期 の姉 齢 である事 に加 えて,家事 な どのお手伝 いを期待 がいた。同胞たちの養護者は主に父親や祖母 であ され るな どの状況変化が重 なって,心身の不安定 った。 また養護者の健康-の影響 は,父親 の 2名 をもた らせ, それが登校拒否につながった と考 え についての記述は,高血圧 ・疲労が 1名 と疲労が る。 また他 の 1例 の同居家族 であった同胞の特徴 1名 であった。 は入院児 と双生児であったため,兄弟 との別離 は 同胞-の影響 は 「しっか りす る」 ,「 我慢強 くな 特 に影響 が大 きかった と思われ る。 る」, 「自分 のことができる」 な どといった良い反 登校拒否 と家族形態 との関係 では, 同居家族の 応 と考 えられ るものの何 れかが認め られたが,一 祖母 との関係 が大 きい とい う研 究 10 11 )も見 られ 落 ちつ きが な くな 方 では 「 寂 しそ うな表情」, 「 るが,一般 には核家族の方に登校拒否が多い傾 向 る」 ,「笑顔がな くなる」「甘 える」な どがみ られ, を示 している とされ る9 ) 。本研究の事例 に核 家族 このマイナスの反応は登校拒否の前兆 とも考 えら が多っかたのは,病児入院 とい う出来事 によ りま れ る。同胞の登校拒否の始 ま りは入院直後か ら- す ます情緒的支 え となる家族成員が減少 したこと か月未満 と比較的に入院初期 の, 段階であった。 な による影響 もあった と思 われ る。 お登校拒否の継続期 間は 5事例が入院中だけであ また,登 園 ・登校拒否の始 ま りが全事例 1か月 ったが,退院後 も長引いた 1例 は事例 Eで,父 と 未満 であったことは入院が長期 になることによる 9歳の女児のみが残 された例 であった。 影響 でな く,早期か らその ような同胞への影響が 母親が付 き添 っている子 どもの病気は重症 の脳 起 こるこ とが明 らかになった。 この ことは入院当 症 また悪性腫癌,療病 な どで長期 になる疾患であ 初 の両親や病児の精神的打撃 のみでな く, その同 った。 そ して母親 の付 き添 いについての認識は, 脂-の影響 も大 きい と言 える。入院初期 は病児に 入院児の年令 が学童 の高学年 であ る事例 Cお よ び E以外 は 「 是非付 き添 いたい」 と述べ ていた。 否の兆 しともいえる 「 寂 しそ うな表情,笑顔が無 家族の注意が集 中 しが ちであ るが,登 園 ・登校拒 なお病院 と住居 との距離はいづれ も日帰 り可能 な くなる」 な ど同胞の反応につ いて も家族が早期 に ところであった。この付 き添いで母親の疲労 は「 か 対応で きるようサ ポー トす る必要があろ う。登校 やや」とした 2名 は長 な り」とす る者が 3名 で,「 2 ) は第一 次予 防 は直接 拒否 の予 防 につ いて梅 垣 1 期 で少 しづつ慣れた と答 えている。母親が家族 に 的 ・潜在的ス トレツーサー-の対応の重視,第二 関 して主に心配 したことは 「 子 どもの こと」, 「夫 次予防は前兆行動 の発見 と適切 なかかわ り,第三 の食事」, 「 祖母の健康」 な どであった。 また母親 次予防は心 身の安定 と対処能力の レベ ルア ップ, が帰 りたか った行事 に参観 日をあげた者が 4名 い 環境調整等 を述べている。看護者はこの一次,二 た。子 どもの困ったできご とでは 5名が精神 的不 次予防に早 く関わることがで きるよう家族-の適 安 に関す ることをあげた。残 された家族の家事 は 切 な働 きかけ ることが重要 である。 なおこの登校 主に父親が行 い,祖母,長女 なども協力 していた 拒否が長期 になった事例 Eについてみ ると,父親 - 37- 太田 にわ と 9歳の女児のみが残 され,父親 は洗濯のみは し 家族の 9歳の女児であった。 ていたが食事が作 くれなか った。面会 は毎 日して 5)母親 は子 どもの表情が暗 くなった り,感情の お り,母親 は子 どもが一人でいることを心配 し, 起伏が見 られたな どの精神 的反応 を困ったで きご 週 に一度は帰宅 し食事 を作 っていたが,「 一人にな ととして心配 していた。 るの を恐が る,感情の起伏が大 きい」 などの影響 謝 のほかに 「 渡不足や食欲不振」 などの身体反応 も あった。 この登校拒否 と身体反応についてすでに 辞 本研究の調査 にあた りご協力いただ きましたご 多 くの報告があ り,太田は13)思春期の不登校 と睡 家族の皆様, また岡山大学医学部附属病院小児科 眠覚醒 リズム障害 との関係 についての報告 で,睡 病棟 の松井優美子婦長 をは じめスタッフの皆様 に 眠障害は社会適応が困難にな り必然的に不登校現 感謝 いた します。 象が現れ るとしている。家族の入院による心理社 文 会的要因に よ り 「 渡不足 ・食欲不振」が生体 リズ ムに影響 を及ぼ し登校拒否 になる可能性 も示唆 し 献 1)及川郁子 :長期入院児 を持つ家族の不安- の援助.小 3:4 6 0 4 6 4 ,1 9 9 0 . 児看護 1 ていると思われ る。 このように病児の入院は同胞に とっては突然の 母子分離であ り, また母親の精神的不安定 さも影 2) 中村 由美子 二家族 の状況か らみた面会 の親別 とその問 5:1 4 3 6 ,1 9 9 2 . 題点.小 児看護 1 3)太 田にわ,萱嶋淑子 :母親付 き添 いに長期入院が家族 に及 ぼす影響 響 し危機的状況 となると考 える。小児の入院にお いて同胞が精神 的不安か ら問題 となる状況に陥 ら ないように,特に 1か月以内の初期 で も母親の心 0: ア ンケー トを通 して.小 児看 護 1 1 1 4 3 1 1 4 8 ,1 9 8 7 . 4)太 田にb,豊嶋淑子 :小児の母親付 き添 いに よる長期 配 ごと等か ら同胞の反応 を把捉 した り, また定期 入院が家族 に及 ぼす影響 一第1報家 に残 され た同胞7:9 4 9 8 ,1 9 9 2 . の影響 -.看護展望 1 的に家族の状況 をアセスメン トす る必要がある。 5)太 田にわ,小野 ツル コ,太 田武夫,松井優 美子 :小児 の母親付 き添 いによる入院が家族 に及ぼす影響一家に 残 され た同胞の精神面へ の影響 -. 同大 医短紀要 3: そ して,入院経過のいつの時期 に どの ような困難 を抱 えているか を捉 える努力 を行 い,適切 に関わ る事が よ り効果的に家族全体 の健康 を維持増進す ることがで きると考 える。 さらに小児の入院時に おける家族や同胞のサポー トシステムについての 5 5 6 1 ,1 9 9 2 . 6)早川香 :小児がん患児の発症か ら退院後現在 までに母 親が経験 した葛藤.第2 6回 日本看護学全集頚 小 児看 8 9 1 ,1 9 9 5 . 護8 7)小森鎮枝,熊本孝子 :子 どもの入院が家族 ・同胞に与 える影響.第2 6回 日本看護学全集銀 実態や問題点 を明 らかにす る必要があると考 える。 小児看護 8 1 8 3 , 1 9 9 5 . 結 8)庶 朋邦 :不登校 児4 0 例 の臨床経験.埼玉県医学会雑 誌2 6:8 4 6 8 4 7 ,1 9 9 2 . 輪 今 回,母親が病児に付 き添い中,家に残 された 9)小崎 武,子安春樹, 中館 尚也,原朋邦,江木普三, 新居美都子, 多書紀雄, 山本初実,大 内徹 :最近経験 4 4 例 につ いての検討.小児科 臨床 4 5: した登校拒否症 1 同胞17 2名の うち登 園・ 登校拒否 をした 6名 につい て, その状況や家族環境 を検討 した結果,特徴 と 思われ ることを以下にまとめ る。 1)登 園 ・登校拒否 をした 6名の うち 3名が 9歳 の女児であった。 2) 6事例 の うち 5事例 は核家族 で,同居 してい た家族の 1事例は1 2歳 の男児で病児 と登校拒否児 が双生児であった。 3)登 園拒否 ・登校拒否の始 ま りは入院直後か ら 1か月未満 であった。 1 2 6 1 3 2 ,1 9 9 2 . 1 0 )村 山隆志, 山根知英子,笠原悦夫 :祖母 の死 を契機 と 登校 拒 否例.小 児科 診療 1ニ 1 9 2 して登校 し始 め た1 1 9 6 ,1 9 9 1 . l l )数 日紀久子,村 田美由紀,上嶋泰生,藤原克彦, 曽我 啓一 :家族背景 に問題 を認めた不登校 の 2症例.社会 6 8 7 2 ,1 9 9 1 . 保 険神戸 中央病院医学雑 誌 5: 1 2 )梅垣 弘 :登校拒否の予防に関す る一考察.小 児の精 2:2 6 5 ,1 9 9 2 . 神 と神 経3 1 3 )太 田龍朗,安藤勝久,早川敏 治 :不登校 とリズム障害. 9 3 9 9 ,1 9 9 3 . 脳 と精神 の医学 4: 4)退院後 も登校拒否が長引いていた 1事例 は核 - 38- The influence on the family caused by the mother staying away from home in order to take care of a sick child being hospitalized - six cases of siblings left at home who refused to go to school because of this situation Niwa OHTA Abstract In this study, we investigated six cases in which students refused to go to school after their mothers'staying in a hospital in order to take care of a sick brother or sister. Analysis was done mainly on the sibling's characteristics family structures and family conditions. Three of the six cases involved nine year old girls. One case involved an extended family and the others involved nuclear families. The siblings showed mental anxiety such as no longer being able to smile and/or to express loneliness. The duration of refusing to go to school had appeared within one month after the mother began to stay in the hospital and almost all of the cases were transient, having recovered before the mother came back to live at home, but one case continued even after her mother returned home. These results suggest that nurses should give appropriate advices and suggestions to the mother of a sick child being hospitalised about the care of a sibling left at home. Key words: mother, family, refusing to go to school, hospitalization School of Health Sciences, Okayama University - 39-