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第13号 (2014.9.16).jtd (PDF : 1MB)
「やまぐちっ子の元気」 学校体育通信 第13号 H26(2014).9.16 山口県教育庁学校安全・体育課 学校体育班 体育主任研修会の成果を取組に 夏休みも終わり、元気に登校する子どもの姿がもどってきました。子どもたちの長期休 業中の家庭や地域での過ごし方はいかがでしたでしょうか。望ましい生活習慣、運動習慣 の確立に向けて、引き続きご指導をよろしくお願いします。 さて、8月には、「小・中学校体育主任研修会」を開催し、講師の先生方から「体力向 上に向けた取組」と題してご講演をいただきました。また参加した先生方には、取組の改 善についてご検討いただきました。この研修会の成果を、今後の各学校での取組に生かし ていただき、「運動好きな子ども」の育成のさらなる充実をお願いします。 【小・中学校体育主任研修会から 】 なぜ、体力が必要なのか? 「アクティブ・チャイルドプログラム60min」 日本体育協会 図1 2010 身体活動の効果 なぜ、今、取り組む必要があるのか? Boreham and Riddoch,2001 図2 身体活動・健康状態の持ち越し効果 体力はあらゆる活動の源、生きる力を 支える要素。また心と体は密接に関係し ている。 ■心も体も健康で元気な子どもに育てるため には、自ら積極的に体を動かす運動好きな 子どもを育てていくことが重要である。 ■発育期の子どもは、身体活動によって、心 肺機能を中心とした呼吸器系、筋骨格系、 神経系及び内分泌系を発達させ、筋力や持 久力、スピード、柔軟性等を高める。 ■身体活動によって好奇心やチャレンジする 心が養われ、社会的なスキルも高まる。 子ども時代の身体活動の持ち越し効果 とは! ■最近では、子ども時代の身体活動と健康状 態の関係(矢印A)だけでなく、子ども時 代の身体活動や健康状態が、大人まで持ち 越される(矢印C・D・E)可能性が指摘 されている。 ■20歳までに高めた体力は、その後、加齢と ともに衰えるため、生涯にわたる健康の保 持・増進には、20歳までにいかに体力を蓄 えておくかが重要である。 例えば、20歳までに骨量を①のよう に増大させれば、将来、骨量減少、 骨粗鬆症のリスクを軽減できる。 ※骨量の増加には、運動は大事な要素の一つ 例 ランニングやジャンプ、腕で体を支え る(壁押し)運動等 図3 加齢と骨量の関係 今後、体力向上の取組を充実していくために 体力向上の取組の支点、基本的スタンス 難しかったけどで きたよ。 またやってみたい な。 ・基本的なスタンス △持久力を高めたいから「○○」を行う。子どもは持久力を身に付けるが、嫌いに なる可能性がある。 ○持久力の向上をねらいつつも、子どもが継続して楽しめる「○○」を紹介し行う。 子どもが楽しんだ結果として持久力は育まれる。 ・保健や体育理論も活用し、体力向上の意味や必要性、体力を高めるための運動の科 学的な実践方法の理解と実践ができるようにする。(中学校) ・取組の前後で、体力の伸びや高まりが実感、体験できるようにする。 運動を習慣化するアプローチ(場やしかけ)の例 ・1日のどこで(60分の)運動時間を確保するか明確にする。 通学、始業前、中間、昼間休み、放課後(部活動) ・体育的行事や地域のイベント等を有効活用する。 ・友だち、先生、家族の支援、言語的説得(ほめる、励ます) ・用具や遊具の設置、レイアウトを工夫する。 ・目標の設定やセルフモニタリン グ(自分の行動等を自分で観察 記録する)、グループ学習を取 り入れる。 図4 セルフモニタリングの例 文部科学省子どもの体力向上実践事業で 山口県内の実践校が活用したもの