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A72:精神分析の系譜
A72:精神分析の系譜 年 No 正解 解釈 5 27 b all 補償:劣等感を補うための行為であり、Adler の補償が最も適合していますが、内容的には 昇華と大差無く、間違いやすい問題です。2参照 6 55 c all Rank,O:母子の分離を分離不安の中核と考えました。中断療法とは、時間制限法のことで 7 65 c all この問題は、個人心理学が Adler 心理学であることがわかれば、AB で答えが出ます。しか す。4 参照 し、CD は調べても簡単には出てこない問題です。2参照 A Adler,A:個人心理学は Adler です。 B 劣等感:Adler の心理学の特徴です。 C ライフスタイル:Adler 心理学でライフスタイル分析が重要であることは、色々な記述からわかります が、Adler が語源であることは確認できませんでした。Adler 心理学でいう「ライフスタイル」は交 流分析で言う「人生脚本」や認知行動療法における「自己イメージ」と通じるものがあり、「劣 等感」などによりネガ゙ティブに歪んでいると考えることも良く似ています。 8 56 c D Rank,O:共通点を指摘する資料は、調べてもわかりませんでした。 all 心理学史の問題ですが、bce は既に A52 の対象関係論で扱っています。 a ○:5 参照 d ○:Searles,H.F はハロルド・F・サールズと日本語で発音するアメリカの精神科医/精神分析医で、 みすず書房から「逆転移」1~3という書籍が出ています。 13 8 c all Frankl,V.E の実存分析(ロゴテラピー)は、シェラーの実存哲学の影響を受け、個人が人生に独自 の意味を見出すことを重視したもので、その観点から、問題文の意味はおよそ理解できます が、個々の用語については十分に確認していません。 3参照 A:意味への意思、B:実存的空虚、C:実存的欲求不満、D:精神因性神経症 13 13 b all こ の 問題 は ハ ゚ ーソ ナリ ティ 理 論の 問 題 で すが 、 AD は 夫 々の 作 成し た 心 理テ スト の ところ (A:C33,D:C42)で扱います。 B ×:無意識ではなくエス(イド)です。意識、前意識、無意識の構造(精神構造論)と、エス、自 我、超自我の構造(自我構造論)は捉える考え方が異なります。1 参照 13 17 67 20 b c C ○:2 参照 all この問題は、かなり微妙です。 A ○:微妙な言い回し。こういう言い方もできるということでしょうか。 B ×:内向/外向の性格論で、思考と感情は対極にあります。 C ×:普遍的無意識とは集合的無意識のことで、この他に個人的無意識があります。 D ○:個性化(A52 の 3 参照)の進んだ状態のあり方の、ひとつの言い方です。 all この問題は「心理学史」となっていますが、abe は心理療法の問題なので、夫々 a=D12,b=D1D,e=D1B で扱います。 また、dは先の A71 に載せています c ×:Frankl,V.E のロゴテラピー(実存分析)は、人が生きることに意味を見出すことを援助するもの です。3 参照 「共同体感覚」はアドラーの主張のポイントであり、劣等感をばねに人間が成長するとき発達さ せる必要がある感覚で、自分のことばかり考えるのではなく、周りの人の感情や考え方も配 慮して、社会や組織の一員としてきちんと生きていこうとする感覚をいいます。 17 37 b all 分離不安の問題ですが、AC は発達障害のところで記述します(A:B43,C:B41) B ○:Spitz,R.A は乳児の3ヶ月微笑、8ヶ月不安、首振り反応などの可視的現象を映画分析に より詳細に観察した精神分析家で、8ヶ月不安の根底には母子分離不安があると考えまし た。 D ○:4 参照 17 97 d all この問題の CD は事例問題(D31)で扱います。 【事 AB は Freud,S/Lacan,J に関する知識の問題ですが、難解な問題です。 例】 A Freud,S:Klein,M の投影同一化による妄想-分裂ポジションの説明と似ているので、混同する かもしれません。ただ、B から Freud,S しか選択肢が無くなります。 B Lacan,J:ラカンは難解だといわれ、わたしは名前だけしか知っていません。ただ、ここに Jung は当てはまらないと思います。 因みに、「ラカン派精神分析入門 理論と技法」という書籍に、「ラカンン派において神経症の 理由は抑圧にあり、精神病の理由は排除にあり、倒錯の理由は否認にあるとする。」といっ た記述があるようです。 18 12 e all Frankl,V.E のロゴテラピー(実存分析)の問題(3 参照)ですが、A は Adler,A です(2 参照)。 A:権力への意思、B:意味への意思、C:ロゴセラピー、D:逆説志向 D:逆説志向とは、不安を取り除こうとする代わりに、それを保とうとする方法論で、これが 「不安を受け入れる」ということに通じます。無理に省こうとしてもなかなか消えない不安が、 向き合うと勝手に消えてしまうという経験は、現実社会でも経験しますし、私もケースによっては クライエントにそう促すことがあります。 なお、D のストロークは交流分析の用語で、もともとは「撫でる、さする」という意味の言葉です が、相手に対して関心を持つ、あるいは、相手を認める刺激を意味します。 18 19 17 2 d b all 理論と提唱者の組み合わせの問題で、abd は A61 社会心理学で、e は D1C で扱います。 c ○:6 参照 all これも、理論と提唱者の組み合わせの問題です。a は A12 で記述済みで、cdは心理療法と 関係するため、c:D19、d:D11 で扱います。 b ×:Klein は対象関係論です。権威主義的性格は 18-17c にあるように、Fromm,E の理論を 現す用語です。6 参照 19 45 a e ○:6 参照 all この問題は自我機能と「現実感」の問題で、精神力動の基本概念であり、他で扱えないの で、ここで扱っておきます。 「現実感=現実感覚/sence of reality」とは、心理学辞典(有斐閣)の記述を借りれば、 「自己あるいは自我と外界とを峻別する感覚」であり、「個人の主観的、直接的な体験」で す。なお、客観的に現実を理解している能力が「見当識」です。 従って・・・ ・A(○):自己所属感は、主観的に自己を外界と峻別する体験であり「現実感」です。 ・B(×):「現実感」は、このような客観的な評価や判断機能ではありません。 ・C(○):「自己あるいは自我と外界とを峻別する感覚」が働くということは、自我境界が明確 であるということです。 ・D(○):「現実感」により、「外界と自己の関わりを感知」するので、この機能の障害は「疎外 感」さらには「離人体験、解離体験」を起こします。 21 60 d all 精神分析系の心理療法の問題です。 A ○:面接における逆転移を自覚し、コントロールしたりクライエントの理解に役立てるためには、教育 分析にってセラピスト自身の無意識下の葛藤や抑圧を理解することが不可欠です。なお、精 神分析以外でも教育分析的な教育は不可欠だと私は思います。 B ×:夢の内容をステレオタイプに解釈することは危険で、クライエントの連想を含めて解釈することが 大切です。 C ○:Reich,W の性格分析は、性的本能と「外界」に対する防衛である「性格の鎧」を分析する ことと考えてよく、その際には、言語的な内容よりも行動や態度が重要になります。 D ○:表現そのままです。