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1.社会実験実施に至る背景 (1)背景 1

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1.社会実験実施に至る背景 (1)背景 1
1.社会実験実施に至る背景
(1)背景
八戸中心市街地では、大型店の郊外流出や撤退等による商業機能の空洞化が進行し、
活性化策の核として期待されていた再開発計画が取りやめになるなど、現実性の高い
活性化策の展開を図り、賑わいを取り戻すことが重要な課題となっている。
本市では 2002 年 12 月東北新幹線八戸駅開業を契機に観光客が増大しており、中心
市街地の小路横丁に設けられた地元主導による屋台風飲食店街「八戸屋台村みろく横
丁」が観光客に大いに受けるなど、活性化の契機となることが期待される取り組みも
みられる。
しかしながら、依然としてまちなかは歩行者の回遊性に乏しく、賑わいの広がりが
欠如しており、まちなか回遊の軸であるメインストリート三日町・十三日町では、歩
行者交通量が年々減少している傾向にある。
このような状況を鑑み、平成 14 年度から「中心市街地にぎわい創出事業(にぎわい
ストリートフェスティバル)」として、三日町・十三日町の歩行者天国化によるイベン
トを地元商業者が中心となって取り組み、また、平成 16 年度には、都市再生本部「全
国都市再生モデル調査 八戸中心市街地まちなか巡りと会所場づくりによる活性化プ
ロジェクト」として、まちなかの回遊性を高める仕掛けづくりについて検討してきた
ところである。
本社会実験は、このような取り組みの機運を活かし、まちなか回遊創出のテーマに、
かねてから構想されてきた三日町・十三日町のトランジットモール化の実現に向けて
取り組むものである。
■三日町・十三日町の様子
1
(2)対象地区の位置
中心市街地の交通は、主に国道 340 号線及び市道上組町湊線の2本の幹線道路から
なり、これら道路は相互一方通行の交通規制がされ、実験の対象地区である三日町・
十三日町は延長約 340m あり、国道 340 号線(3 車線の一方通行)の一区間にあたる。
対象地区は八戸の中心地として市内のバス網が集中し、街区自体がバスターミナル
化している状況にある。また、タクシーの流しをはじめ、配送トラックや一般車の駐
停車などにより、3 車線(全て一方通行)ある内、普段から 1∼2 車線しか車両が走行
していない状況がみられ、通過交通も多いことから朝夕は混雑する路線となっている。
■対象地区の位置
国道 45 号
三日町交差点
市道上組町
湊線
馬場町
番町
三日町・十三日町
廿三日町交差点
国道 340 号
国道 340 号
ゆりの木通り
2
2.実験内容
(1)目的
・前述の状況にある対象地区において、通過交通等を排除し、賑わいのある回遊空間形
成に資するトランジットモールの実現に向け、以下の3点を本実験の目的とした。
①対象地区をトランジットモールとする交通規制を実施し、これに伴う交通環境の
変化を把握
②全面モール化(歩行者天国)を含む大きく3つのパターンで実験し、交通規制に
よる影響・効果等を比較し、本市中心市街地における最適なパターンを模索
③トランジットモールとなった道路空間等を活用したオープンカフェの実施
(2)検討・実施体制
・実験にあたって商業者、商工会議所、交通事業者、行政機関等からなる「にぎわいト
ランジットモール連絡協議会」を設立し、青森県警をオブザーバーとして、本市都市
政策課が事務局となって、本社会実験を検討・実施した。(構成員は参考資料参照)
・また、商業者、交通事業者、青森県警など、各関係者との個別調整を行った。
・なお、本社会実験終了後も協議会は存続させ、対象地区のトランジットモール化につ
いて適宜協議・検討を行うこととしている。
■協議会の開催状況
回
第一回
第二回
第三回
第四回
日時
協議内容
7 月 26 日
社会実験の方向性
14:00∼16:00
実施日・時間など
8 月 19 日
実験内容について
15:00∼16:00
交通規制の内容など
9月5日
実験内容について
13:30∼14:30
実験内容の最終的な確認
12 月 1 日
社会実験結果報告
15:30∼17:00
第五回
(実施予定)
今後の取り組みの方向性について
■協議会の開催風景
3
(3)実験内容
1)実施期間
・6 日間(9 月 25 日(日)∼9 月 30 日(金)
・時間:11 時∼19 時)
2)実験パターン
実験1:フルモール実験(歩行者天国) (1 日間)
・歩行者天国の実施(バスの進入も不可)
・あわせて「にぎわいストリートフェスティバル」の開催
実験2:セミトランジットモール実験(1 日間)
・一般車車線通行規制(3 車線⇒2 車線)
・イメージ歩道の設置(1 車線分)
・バス優先車線の設置(1 車線)
・イメージ歩道でのオープンカフェの設置(テーブル・椅子)
実験3:フルトランジットモール実験
(4 日間(内、タクシー、荷捌き車両の進入可能は 2 日間))
・トランジットモールの実施⇒全線トランジットモール化
・一般車車線通行規制(3 車線⇒0 車線)
・イメージ歩道の設置(2 車線分)
・バス専用車線の設置(1 車線分・一方通行)
・荷捌き車両、タクシーの進入の可否についてもあわせて実験
*荷捌きスペース、タクシー乗降場の設置(モール内への進入を許容)
・イメージ歩道でのオープンカフェの設置(テーブル・椅子)
■実験・調査実施スケジュール
1 日目
9/25
2 日目
9/26
3 日目
9/27
4 日目
9/28
○
○
5 日目
9/29
6 日目
9/30
○
○
○
実験 1
○
実験 2
実験 3-1
(バス・タクシー・配送トラック進入可)
実験 3-2
(バスのみ進入可)
交通量調査・アンケート
○
○
○
○
*実験実施時間は 11 時∼19 時(実験 1 はにぎわいストリートフェスティバルを開催)
*交通量調査・アンケートは 10 時∼20 時、上表の通り実験ごとに 4 日間及び比較検討のために平常時 1
日間(10 月 19 日(水))調査する。
4
5
6
7
8
3)車両の進入について
・実験3(フルトランジットモール)は、トランジットモールである以上、原則バスし
か進入できない位置づけとする。
・実験 3-2(フルトランジットモール バスのみ進入可)はその理想型としてバス以外
全ての車両の進入を不可とする。
・実験 3-1(フルトランジットモール バス・タクシー・配送トラック進入可)につい
ては、現状を鑑み、バス以外でも最小限の車両の進入は許容し、そのためのスペース
は確保する(1 箇所当たり車両 1 台∼2 台程度のスペースを 4 箇所)。
∼荷捌き車両∼
・実験 3-1(フルトランジットモール バス・タクシー・配送トラック進入可)におい
て、進入する車両が最小限となるよう、通常の荷捌きは交通規制がかかる 11 時までに
済ましてもらえるよう、その対応を商業者ならびに配送業者に呼びかける。
・これは搬入の時間帯規制を設けているのと同じことであり、将来、トランジットモー
ルを実施する上での一つの方策につながるものと捉え取り組むこととする。
・時間帯の工夫では対応できない車両は、後述する通り代替荷捌きスペースを活用する
ことを勧める。
・呼びかけは、協議会等を通じて各商店さらには配送事業者への周知、および、路上で
の配送ドライバーへの直接のチラシ配布による。
■バス停に置かれた、タクシー
∼タクシー∼
乗降場への誘導用の看板
・実験3(フルトランジットモール)において、三日町・
十三日町で降車する車両、迎車する車両以外は進入し
ないことを、タクシー協会等を通じて各タクシー会社
で申し合わせする。
・また、実験2(セミトランジットモール)および実験
3-1(フルトランジットモール バス・タクシー・配送
トラック進入可)において設けられるタクシー乗降場
での誘導について、タクシー協会等の協力や、看板の
設置を通じて実施する。
∼バス∼
・実験3(フルトランジットモール)において、定期バスの進入を基本とする。
・三日町・十三日町に立ち寄る必要のない車両(観光バスなど)についてはできる限り
進入しないよう各バス事業者で申し合わせする。
9
4)代替荷捌き場について
・実験3(フルトランジット
モール)の際の代替荷捌き
スペースとして、図に示す
場所を確保する。
・なお、全ての実験期間を通
して利用できるものとする。
■代替荷捌き場の位置
廿三日町交差点
5)実験実施にかかわる施設、設備等の設置について
∼交通誘導∼
・交通誘導は、各交差点での信号及び誘導員および誘導看板を適宜配置して行う。(次
項参照)
・実験中、十三日町交差点の信号は夜間時のものとする。(スクランブルなし)
∼オープンカフェ∼
・実験2(セミトランジットモール)
、実験3(フルトランジットモール)については、
現状 3 車線の車道を区切る事が必要となる。車線の分割については、カラーコーンを
並べ、これをバーで連結することにより分割する。毎朝、夕に設置及び撤去を行う(車
道 3m+路肩 0.5cm×2 となるよう配置する)
・イメージ歩道部には、オープンカフェとしてテーブル・椅子を設置する。設置場所は
商店街との協議により決定するとともに、商店街が主体的に設置する。
■テーブル・イスの設置方法(実験 2 以降)
10
■実験3(フルトランジットモール)における廿三日町交差点の交通誘導
■交差点誘導看板
廿三日町交差点導入部
十三日町交差点導入部
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6)歩行者について
∼バリアフリーの考え方∼
・必要スペースの確保、また、歩道には植え込みやガードパイプ、キャブ配電塔などが
すでにあるなど、スロープの設置は現実的でなく、歩道の切り下げがすでにされてい
る部分から車道部のオープンカフェスペースにアクセスしてもらう。
∼歩行者の横断について∼
・実験1(フルモール)については歩行者天国となるので、交通規制区間のどこでも歩
行者は横断可能となる。
・実験2(セミトランジットモール)、実験3(フルトランジットモール)は、車線規
制と通行車両の規制であり、交通規制区間に車両が進入してくることから、歩行者は
横断歩道での横断とする。
7)実験告知看板
・本社会実験の実施に伴う交通規制を告知する看板を設置する。
・一般車に向けた交通規制、もしくは車線変更のお知らせを掲示内容とする。
・設置時期は、概ね実験実施 2 週間前に設置する。
・次項の通り、設置場所は、「にぎわいストリートフェスティバル」での設置位置を基
準に、さらに広域的に設置する。
(概ね三日町・十三日町から 1km 圏)
12
■告知用看板位置
対象地区周辺
■告知用看板位置
広域
看板の種類は全て番号 10
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■告知用看板掲示内容(前項番号に対応)
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
14
8)周知方法
・実験周知については、主に①広報はちのへ、②チラシ、③新聞広告、④マスコミへの
投げ込みを行う。
①広報はちのへ
・9 月号に掲載する。
②チラシ
∼社会実験チラシ配布∼
・広報はちのへの掲載内容と同様のチラシ(A5 サイズ)を店頭などで配布を行う。(8
月 28 日(日)のにぎわいストリートフェスティバルなどにて街頭で配布)
∼社会実験ポスターの掲示∼
・新聞広告と同等の掲載内容のポスターを作成し、店頭などに掲示を行う。
∼にぎわいストリートフェスティバル∼
・にぎわいストリートフェスティバルのチラシの一部を利用させてもらい、「当該イベ
ントの交通規制が社会実験の一環」であること、
「詳しい交通規制の情報は広報はちの
へに掲載されている」こと、「問い合わせ先」などを掲載する。
③新聞広告
・デーリー東北の一面に広告を掲載する。交通規制内容を主な掲載内容とし、初日は「に
ぎわいストリートフェスティバル」が開催されることをあわせて PR する。
(9 月 20 日
(火)の朝刊 1 面に掲載)
④マスコミへの投げ込み
・新聞各社、ラジオ(BeFM(9 月 13 日(火)16:30 分より告知)と RAB)への投げ込
みを行う。
・テレビによる実験の取材(NHK 八戸支社 9 月 20 日取材)
9)タイムスケジュール
・実験の基本的なタイムスケジュールを以下に示す。
*にぎわいストリートフェスティバル 9月25日 12:00∼18:00
11:00
交通規制開始
11:00∼12:00 準備(1時間)
12:00∼18:00 イベント開催
18:00∼19:00 撤収(1時間)
19:00
交通規制解除
*オープンカフェ
9月26日∼30日 12:00∼18:00
11:00
交通規制開始
11:00∼11:30 カラーコーン設置(約 30 分で設置予定)
11:30∼12:00 テーブル・椅子設置
(11:30 ごろから。カラーコーンが設置されている場所から随時)
12:00∼18:00 オープンカフェ
18:00∼18:30 テーブル・椅子撤収(約 30 分)
18:00∼19:00 カラーコーン撤収(18:30 ごろから撤収開始)
19:00
交通規制解除
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10)その他、商店街等への実験協力など
・実験実施にあたって以下の項目について、協議会や商店街向け説明会(9 月 14 日(水)
実施)を通じて、協力をお願いする。
<協力要請次項>
○オープンカフェの取り組み(店先(敷地内)への自ら出店、出店の呼びかけ、飲食、
ワゴンセールなど)
○実験資材の設置・撤収への参加
*テーブル・いすの設置撤去
○チラシの配布・ポスターの掲示
*チラシの店頭配布、ポスターの店頭掲示
○アンケートの配布、調査員としての参加
*アンケートの店頭等での配布
*実験日の街頭ヒアリングへの参加
○荷捌き時間のご協力
*11 時まで、19 時以降の搬入
*代替荷捌きスペース利用
*上記について、テナント、運送業者などへの周知
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