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ホタテ貝の新たな食品としての需要をもとめて (PDF:283KB)
( 1 9 9 6・3) 釧路水杖だより 第7 4 号 柱 フレークの品質 に影響を与えるので注意し 柱周囲 の薄皮などを丁寧 に取り去ります。こ こでいい加減な処理を行うと'製品化した貝 ヒ 」 」 川 雅 彦 小 玉 裕 幸 需要 をも と め て ホ タ テ貝 の新 た な食 品 と し て の はじめに ホタテ貝 の消費を喚起するひと つの方法と 十六分から二十三分問責熱を続けます。煮熟 時間が長 いはど'硬め の貝柱 フレークが でき て下さい。また、貝柱 の洗浄を長時間水 に晒 し て水ぶくれをさせな いことが必要 です。老 し て、家庭 での調味汎用性を高めることがあ げられます。そ こで貝柱 フレーク状食品素材 ます。食塩水 の濃度は、三%から八% の間で の製造方法と'貝柱 のほか に外套膜や精卵巣 ルト調理食品を試作する ことなどを目的とし てホタテ貝新需要開拓技術開発試験を行 って 調整すると良 いでし ょう。八%食塩水 で再沸 熟は貝柱 の五倍容 の食塩水を用い'再沸騰後 います。今回は特 に、家庭 での調理汎用性が 騰後 二十三分問責熟したとき の貝柱 の塩分は も利用した冷凍食品、電子レンジおよび レト レーク製造方法と フレークを用いた試作品 の 高ま ると期待 され るホ タテ生貝柱 から の フ 四・ 五%でし た。また、 このとき のホタテむ 98 枝 076 04 2 身玉 き 醐 呑 む生2 のではなく'貝柱 の繊維感を残した フレーク 械 により フレーク化することが必要となりま した。さらに'単 に煮熟した貝柱を切り刻む れと対照とし て付属 の金属刃です。 ン製 で厚さ 1・ 五と三・ 〇 mmの自作した刃、そ 検討した フードカ ッタの刃は'ポリプ ロピレ 効率的 に製造するため に、手作業 ではな-機 を機械 で製造することも要求されました。そ クを製造 できるのではな いかと考えました。 こで、金属刃を高速回転させて切断、混合を き身 に対する老熟貝柱 の歩留まりを表 Ⅰに示 行う フードカ ッタに注目しました。金属刃を しました。 次 に煮熟貝柱を フレークにする方法 ですが' 何かはか の素材 でできた刃に換えることによ り' フードカ ッタで繊維感 のある貝柱 フレー 試作結果 に ついて紹介します。 ホタ テ鼻柱 フレークの製造方法 まず' フレーク製造 のため に貝柱 の加工方 注 )()内の数値 は生玉 に対 す る歩 留 ま り 47.9 26.8(55.9) 最初 にフレーク製造 のため の貝柱加工方法 を図1に示しました。貝柱 に付着している砂 - 15 - 歩 留 ま り( ‡) 量 (kg) 重 や'内蔵を取るとき に 一緒 に外せなか った貝 法と、加工された貝柱を フレークにするため の条件 に ついて説明します。 表 1 ホ タテむき身 に対する歩留 ま り 写真 一に金 属 刃を 用 いた と き の粉 砕結 果を 刃 の方向 を 回 転 方 向 と逆 向 き に取 り つけ た金 示し まし た。 通常 に取 り つけ た金 属 刃' ま た 属 刃 は' 一五 ∼ 三 〇秒 でホ タ テ貝 柱 の繊 維 が な り ま し た。 ま た 、 こ のよ う な 短 い粉砕 時 間 切 断 され '煮熱 ホタ テ貝 柱 特 有 の食 感 は無 - では '調 味 液 の均 一な 混合 も 困難 であ る と考 え ら れ ま し た 。 写真 二 に厚 さ 三 ・〇m mのポ リ 砕結 果を 示 し ま し た 。 こ の刃 では、 金 属 刃 より も ホ タ テ プ ロンピ レ ン刃を 用 いたと き の粉 貝 柱繊 維 の切 断 を 受 け に- - な り ま し た が ' 破 砕 時 間 が九 十 秒 以上 にな ると 貝 柱繊 維 が軟 二 五 mmのポ リプ ロンピ レ ン刃を 用 い て粉 砕 弱化 し て団 子 状 になり ま し た。 写真 三 に厚 さ - 1二〇秒 間 粉 砕 し ても ホ タ テ貝 柱繊 維 が軟 し た結 果 を 示 し ま し た。 こ の刃 の場 合 ' 九 〇 手 裂 き により 製 造 され た 貝 柱 フレ ー ク に非 常 弱化 され ず ' 煮 熱 貝柱 特 有 の食 感 が保 た れ ' に近 い状 態 のも のが得 られ ま し た。 し か し ' 百 二十 秒 を 超 え る と厚 さ 三 mのポ リプ ロンピ レ ン刃と 同様 な 結 果 にな り ま し た。 以上 か ら 、 た フード カ ッタを 用 い て' 煮熱 ホ タ テ貝 柱を 厚 さ 一・ 五 mmのポ リ プ ロピ レ ン刃を 取 り 付 け きに近 いホタ テ貝 柱 フレ ー クを 製 造 でき る こ 九 〇∼ 二 一 〇秒 間 粉砕 す る こと により ' 手 裂 と が わか り ま し た。図 二 に貝 柱 フレ ーク の製 造 工程を 示 し ま し た。 調味 を 行 う場 合 は粉 砕 を 始 め てか ら 一五秒 1 6 ( 1 9 9 6・3) 釧路水式 だよ り 第7 4 号 図 1 ホ タテ フ レーク用 2 青煮鼻柱の製造工程 釧路水武だより 第7 4 号 ( 1 9 9 6・3) 後 に調味料を添加すると良 いでし ょう。調味 %グルタ-ン酸ナトリウム、二% ソルビーI 二 ホタテ貝柱 に、 それぞれ終濃度とし て〇・ 味液 の例をあげると、八%食塩水 で煮熟した 図 2 ホタテフレークの製造工程 gに対し三〇∼五〇Q E g の 料は'ホタテ貝柱二k 砕 水 に溶かし'水溶液とし て添加しました。調 柱 ルになるよう添加しました。三%食塩水'お よび五%食塩水 で煮熟した場合'煮熱貝柱 の 塩分はそれぞれ約 一・ 四%'約二・ 〇%となり ます。塩味を強めたい場合は調味液 に食塩を 加え、希望する塩分 になるよう調整します。 ホタテ貝柱 フレークを用 いた拭作品 ク ︰ 三種類 の市販されたチーズ スプ レ ッド ( プ ロセ ス、クリーム'カ マンベール パ ンにぬ るタイプ のチーズ)と貝柱 フレー を混ぜま した。 フレークとチーズ の割合は 一︰二でし た。貝柱 フレークの増量を希望する意見もあ りましたが、塗り易さを考慮した場合'その 割合は 1:1でしたo いずれ の試作品ともパ ンと の相性は良く'サ ンド イ ッチ'トー スト、 カナ ッペ、チーズ入りオムレツへサラダなど 組み合わせ により用途が拡がると考えられま す。 ( きたがわ まさ ひこ ・こだま ひろゆき 利用部) 1 7 釧路水武だよ り 第 7 4 号 ( 1 9 9 6・3) 写真 1 金属刃を用いて粉砕 したときの貝柱 フレーク ( 9 0秒後) 写真 2 厚さ 3 m m のポ リプ田ピレン刃を用いて 粉砕 したときの具桂 フレーク ( 9 0 秒後 ) 写真 3 厚さ1 . 5 m m のポ リプ田ピレン刃を用いて 粉砕 したときの鼻柱 フレーク ( 9 0 秒後) ー1 8