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平成28(2016)年 11月20日
広報
第 1169 号 (4)
すべての人が尊重される社会を目指して
21世紀は「人権の世紀」といわれています。これには、
「20世紀における2つの世界大戦の経験を無駄に
はせず、全人類の幸せが実現する時代にしたい」という願いが込められています。昭和23年に国際連合で
採択された世界人権宣言は、
「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ尊厳と権利とについ
て平等である」とうたい、基本的人権の世界基準になっています。
日本国憲法では、人種・信条・性別・社会的身分・門地などによって差別されないとする法の下の平等を
はじめ、思想および良心の自由、生存権、教育を受ける権利など、多くの人権を「基本的人権」として保障
しています。
女性の人権問題
高齢者の人権問題
セクシュアルハラスメントや妊娠・出産等を理由とする
不利益取り扱い(マタニティハラスメント)
、家庭や職場
における男女差別、配偶者・パートナーからの暴力(身
体への暴力だけでなく、精神的暴力や性的暴力も含む)
、
ストーカー行為などの人権問題が発生しています。性別
や年齢を問わず、人々の意欲と能力を発揮できる機会が
確保され、生きがいのある充実した生活を送ることがで
きる社会を目指していくことが必要です。
高齢化が急速に進む中、介護施設の従事者等や家庭にお
ける養護者による虐待など、深刻な人権侵害が生じてい
ます。また、高齢者が年齢等を理由に一律に就職や社会
参加、賃貸住宅への入居の機会を奪われたり、地域社会
や家族関係における高齢者の孤立、高齢者を狙った振り
込め詐欺・悪徳商法の発生といった問題も生じています。
高齢者が社会の一員としていきいきと暮らすには、私たち
一人ひとりが高齢者の人権について考えていくことが大
切です。
子供の人権問題
少子化・核家族化・家庭や地域社会での養育機能の低下
など子供を取り巻く環境の変化に伴い、児童虐待などが
深刻な問題となっています。また、情報通信技術の急速な
発展や、性の商品化などの社会風潮も相まって、子供が犯
罪に巻き込まれたり、いじめなどの被害者や加害者になる
事態が生じています。子供の自尊心を大切にし、
個性をもっ
たかけがえのない存在として一人ひとりを尊重し、子供が
健やかに成長できる社会をつくることは大人の責任です。
障害者の人権問題
障害のある人にとっては、店舗等における段差や車いす
に対応したトイレの不足等の物理的障壁(バリア)
、就
業や生活に関わる制度・慣行的なバリア、視覚や聴覚等
の障害による情報入手やコミュニケーションに係る情報
面のバリア、障害者への無理解から生じる差別や偏見と
いった心のバリアなどさまざまなバリアがあります。今
年施行された障害者差別解消法では、障害のある人から
何らかの配慮を求められた場合、負担になり過ぎない範
囲で、社会的バリアを取り除くために必要で合理的な配
慮を行うことを求めています。障害の有無によって分け
隔てられることなく、共に社会の一員として自立した生
活を送ることができるよう、互いを理解し、支え合って
いくことが大切です。
同和問題
同和問題(部落問題)とは、
封建時代の身分制度や歴史的、
社会的に形成された人々の意識に起因する差別が、さま
ざまなかたちで現れている我が国固有の重大な人権問題
です。現在も同和地区(被差別部落)の出身という理由
で差別を受け、基本的人権を侵害されている人々がいま
す。また、施設等に差別落書きや張り紙をする、インター
ネット上に悪質な書き込みをする、就職差別や結婚差別、
土地差別につながる恐れのある身元調査・土地調査等を
行うなどといった行為も後を絶ちません。同和問題を今
さら取り上げる必要はなく、このまま放置しておけば社
会の変化に伴って自然に解消するという「寝た子をおこ
すな」
という考え方があります。しかし、
この考え方では、
差別の解消につながらないばかりか、人権意識を自覚す
ることもなく、かえって差別を拡大する結果を招くこと
にもなりかねません。私たち一人ひとりが、まず同和問
題を理解し、差別をしたり、見逃したりすることのない
よう行動していくことが大切です。
アイヌの人々
アイヌの人々は、これまで就職や結婚などで、さまざまな
差別を受けてきました。現在は、アイヌ民族の誇りが尊重
される社会の実現を図ることを目的とする法律が施行され
ています。私たち一人ひとりがアイヌの歴史や伝統、文化
について理解することが差別や偏見をなくすことにつなが
ります。
12月4~10日は人権週間です
問合せ
人権・男女共同参画課☎(5246)1116
人権のつどい
▷日時 12月16日㈮
午後2時30分
▷場所 浅草公会堂
▷対象 区内在住か在
勤・在学の方
▷定員 1,000人
▷内容 ①区内小・中
学生による人権メッ
セージ、人権作文の ▲早瀨久美氏
表彰・発表 ②講演「こころの耳伝えたい。
だからあきらめない。~障害者差別解消法が
求めること~」
▷講師 早瀨久美氏(薬剤師法の改正に尽力し、
聴覚障害者で日本で初めて薬剤師免許を取得)
●人権パネル展(同時開催)
区内小・中学生の作品等を展示します。
◆ 以降、上記記事の共通項目 ◆
▷問合せ 人権・男女共同参画課
☎(5246)1116 FAX (5246)1139
Eメール [email protected]
人権擁護委員を紹介します
人権擁護委員は、法務大臣 ▷人権擁護委員
から委嘱を受け、区市町村の (10月1日現在)
氏名
区域で人権侵害事件の調査処
福田照幸
理、人権相談、人権啓発など
片岡昭子
の活動を行っています。また、
人権擁護委員(右記)による
杉野茂雄
「人権身の上相談」を行って
矢野美惠子
外国人の人権問題
います。秘密は固く守られま
栗山美知郎
現在、多くの外国人が日本で生活していますが、言語、文化、
すので、お気軽にご相談くだ
海野衛
生活習慣などの違いやこれらに対する無理解から、外国人に
さい。
根岸順一
対する差別や偏見が見られます。外国人というだけの理由で、 ▷問合せ
宇田川靖子
住宅の賃貸や商店への入店を断る等の事例や、就労に関し
人権・男女共同参画課
堀哲郎
不合理な扱いをするという事例がみられます。
☎(5246)1116
石床洋子
また、特定の民族や国籍の人々を排斥する差別的言動がいわ
新井寛
ゆるヘイトスピーチとして社会的問題となっています。
2020年には東京でオリンピック・パラリンピックが開催され
人権身の上相談
ます。
「オリンピック憲章」は、憲章の定める権利および自由
▷相談日時 第3火曜日午後1時~4時
はいかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されな
▷場所・問合せ くらしの相談課区民相談室(区
ければならないとうたっており、人権尊重の理念を東京大会
役所1階)☎(5246)1025
においても実現することが求められます。一人ひとりが、そ
夜間人権ホットライン
れぞれの文化や生活習慣を尊重し、多様性を受け入れてい
弁護士による法律相談を夜間に電話(ホット
くことが大切です。
ライン)でお受けします。費用は無料です。秘
密は厳守します。 HIV感染者等の人権問題
▷日時 12月8日㈭午後5時~8時
HIV感染・エイズ、ハンセン病等の感染症に対する知識
▷相談時間 1人10分程度
や理解の不足により、患者や感染者、家族に対して、日
▷ホットライン ☎(5824)9620・9621
常生活、職場、医療現場など社会生活のさまざまな場面
▷問合せ (公財)東京都人権啓発センター
で差別やプライバシー侵害などの人権問題が発生してい
☎(3871)0212または☎(3876)5373
ます。感染症に対する正しい知識と理解を深めていくこ
えせ同和行為にご注意を
とが必要です。
「えせ同和行為」とは、同和問題は怖い問題
との意識に乗じて、何らかの利益を得るため
犯罪被害者の人権
に、同和問題を口実として、企業や行政機関
犯罪に巻き込まれた被害者やその家族は、命を奪われた に不当な圧力をかけることです。高額図書の
り身体を傷つけられたりする直接的被害だけでなく、周 売り込みや工事現場での自動販売機の設置な
囲の人々の根拠のないうわさや中傷、マスメディアの報 どがあります。このような不当な要求に対し
道等によるプライバシーの侵害など、被害後に生じる二 て、はっきり断ることが大切です。えせ同和
次的被害といわれるさまざまな問題に苦しめられていま 行為を受けたとき、または受ける恐れのある
す。私たちは誰もが犯罪被害者となる可能性があります。 ときは下記へご相談ください。
被害者とその家族の立場に立って考え、支援することが ▷問合せ 人権・男女共同参画課
大切です。
☎(5246)1116
そのほかのさまざまな人権問題
●刑を終えて出所した人
刑を終えて出所した人やその家族に対する根強い偏見
により、就職差別や住居の確保が困難であるなどの人
権問題が発生しています。刑を終えて出所した人が更
生するためには、本人の強い意欲だけではなく、周囲
の偏見や差別意識をなくし、家族や職場、地域社会等
が協力していくことが必要です。
●インターネットによる人権侵害
インターネットの普及により、個人の名誉が毀損された
り、
差別を助長するおそれのある表現が掲載されるほか、
近年ではいわゆるリベンジポルノとされる画像が流出・
拡散されるなど、その匿名性、情報発信の容易さを悪
用した人権問題が発生しています。個人の名誉やプラ
イバシー、インターネットを利用する際のルールやマ
ナーに関する正しい理解を深めていくことが必要です。
●北朝鮮による拉致問題
北朝鮮当局により、1970年代から1980年代にかけて、
多くの日本人が拉致されました。このことは、我が国
の主権に対する侵害であるとともに、重大な人権侵害
です。一人ひとりが拉致問題を自分自身の問題として
考え、さまざまな行事に参加するなどの行動が、政府
を後押しし、それが問題解決に向けた大きな力になり
ます。
●路上生活者
路上生活者(ホームレス)は、住居がなく健康に不調
をきたすなど厳しい生活を強いられています。路上生
活者が襲われる事件や嫌がらせも発生しています。偏
見や差別をなくし、
自立を支援していくことが必要です。
●性的マイノリティ(性同一性障害・性的指向等)
性のあり方はさまざまです。身体の性と心の性が一致
せず身体の性に違和感をもつ状態(性同一性障害)に
ある人、恋愛や性愛の対象(性的指向)が同性または
両性である人、先天的に身体上の性別が不明瞭(性分
化疾患)である人などもいます。これらの性的マイノリ
ティといわれる人々への理解は十分とは言えず、多く
の誤解や偏見があります。私たちは、このような人た
ちを偏見や好奇の目で見ず、性のあり方にはさまざま
な形があるということを正しく理解することが必要です。
●このほかに
ハラスメント(嫌がらせ、いじめ)
、災害に伴う人権問
題、親子関係・国籍などさまざまな人権問題が起きて
います。正しい知識と理解を深めることが大切です。
台東区都市計画審議会の傍聴者を募集します ▷日時 12月5日㈪午前10時 ▷場所 台東区民会館 ▷定員 10人(先着順)
▷申込方法 住所・氏名・電話
番号を電話かファックスで右記問合せ先へ ▷申込締切日 12月2日㈮〈台東区役所都市計画課☎5246-1363 FAX 5246−1359〉
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