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薬物乱用の現状・対策及び 行政の取組みについて
薬物乱用の現状及び 行政の取組みについて 福岡県 薬務課 麻薬係 【本日の内容】 薬物乱用の現状 乱用薬物について 福岡県の取り組みと課題 違法ドラッグについて 薬物乱用の現状 ・乱用薬物の多様化 ・密売方法の巧妙化 H21.8.8毎日新聞記事 H20.12.11西日本新聞記事 大麻:ゲートウェイドラッグ (乱用の入門薬) 身の回りの薬物事犯 H23.5.20読売新聞記事 H23.4.1読売新聞記事 H23.5.24産経新聞(電子版)記事 元大学職員、歯科学生、医師 ・・・決して知らない世界の話ではありません 全国の薬物事犯検挙人員の推移(厚生労働省資料より) 福岡県の覚醒剤事犯検挙補導者数の推移 福岡県の覚醒剤事犯検挙補導者数の年次推移 全体 少年 1,200 1,035 1,014 974 936 824 800 全体(人) 90 757 756 66 600 400 80 898 715 828 760 70 60 50 57 40 45 33 37 30 34 24 200 23 20 20 19 10 0 平 成 13 年 平 成 14 年 平 成 15 年 平 成 16 年 平 成 17 年 平 成 18 年 平 成 19 年 平 成 20 年 平 成 21 年 平 成 22 年 平 成 23 年 0 17 (年) 検挙補導人員は近年ほぼ横ばいですが、依然として高位で推移しています。 少年(人) 1,000 100 覚醒剤事犯者と再乱用者の推移 (人) 20,000 18,000 覚せい剤事犯検挙者 うち再犯者 18,110 16,964 16,000 57.8% 比率 14,797 12,397 55.2% 12,000 53.1% 10,000 56.0% 11,821 12,211 11,873 12,200 11,231 54.9% 54.3% 54.0% 53.4% 52.0% 51.1% 6,000 4,000 60.0% 58.0% 55.7% 55.9% 13,549 14,000 8,000 59.1% 50.0% 9,250 9,009 7,907 6,840 7,438 6,421 6,807 6,283 6,865 7,206 48.0% 2,000 0 46.0% H13 H14 H15 H16 H17 H18 (年) H19 H20 H21 H22 福岡県のシンナー等乱用少年検挙補導者数の推移 福岡県のシンナー等乱用少年検挙補導者数の年次推移 1,000 900 814 800 (人) 700 609 600 500 625 606 451 400 300 256 198 200 163 115 100 58 42 23 年 成 平 22 年 成 平 21 年 成 平 20 年 成 平 19 年 成 平 18 年 成 平 17 年 成 平 16 年 成 平 15 年 成 平 14 年 成 平 平 成 13 年 0 (年) 検挙補導人員は減っていますが、全国のそれに占める割合はむしろ増加し、シンナー 類乱用少年の検挙補導人員は、12年連続で全国ワースト1位となっています。 福岡県の大麻事犯検挙補導者数の推移 福岡県の大麻事犯検挙補導者数の年次推移 140 119 120 115 109 123 30 100 80 71 17 27 20 5 5 4 11 9 8 10 10 8 6 23 年 成 平 22 年 成 平 21 年 成 平 20 年 成 平 19 年 成 平 18 年 成 平 17 年 成 16 年 平 平 成 15 年 0 14 年 成 平 13 年 0 成 21 25 平 40 平 20 22 68 60 成 全体(人) 40 147 144 少年(人) 160 全体 少年 (年) 平成15年以前は、検挙補導人員は横ばいでしたが、平成16年から急増しました。 大麻事犯の検挙者数の推移 (人) 3,500 大麻事犯検挙者 70.0% うち20歳代及び未成年者 3,000 67.1% 66.3% 2,500 65.0% 64.5% 2,000 1,500 68.0% 2,867 66.6% 66.0% 2,423 2,375 2,312 2,173 3,087 68.0% 比率 2,367 64.9% 2,063 64.0% 1,873 1,525 61.9% 62.0% 61.0% 60.0% 1,000 59.0% 500 58.0% 56.0% 991 1,208 1,441 1,551 1,338 1,613 1,614 1,776 1,884 1,396 0 54.0% H13 H14 H15 H16 H17 H18 (年) H19 H20 H21 H22 大麻の栽培について ○ 大麻の不正栽培は、大麻取締法で禁止されています。 ○ また、そのために大麻の種子を所持したり、提供した りすることは、大麻取締法の処罰対象となります。 ○ 安易な行動はくれぐれも慎んで下さい。 (厚生労働省ホームページより抜粋) 大麻取締法における罰則 輸入・輸出・栽培 営利目的 営利以外 所持・譲渡・譲受 営利目的 営利以外 情を知って大麻種子を提供 10年以下の懲役又は300万円以下の罰金 7年以下の懲役 7年以下の懲役又は200万円以下の罰金 5年以下の懲役 3年以下の懲役 薬物乱用の現況、特徴① 乱用薬物の多様化 →覚せい剤他、MDMA、LSD、大麻、向精神薬等多剤 併用型の乱用者が見受けられる。 密売方法の多様化 →インターネット、携帯電話による密売が増加(匿名性、 利便性)。 →薬物の受・発注、密売行為に場所を選ばない。宅配型。 →密売人と接触しなくてよい。 →不良外国人による無差別な密売。 →違法情報、あおり、そそのかす有害情報が氾濫。 使用方法の簡便化 →内服やあぶり等、簡便で抵抗感の低い使用法が登場。 薬物乱用の現況、特徴② 決して一部の人の問題ではない →覚せい剤でも、政治家、大学・高校の先生、有名企業 の社長等社会的地位のある人が手を出している。 →暴力団とは関係のない、会社員、主婦、学生にも乱用 のすそ野が広がっている。 乱用の低年齢化 →中・高校生の間にも乱用が拡がっている。 薬物乱用の現況、特徴③ きっかけもいろいろ →若者特有のきっかけ ○好奇心やファッション感覚等軽い気持ちで手を出す。 ○仲間意識から集団で手を染める現象が見られる。 →ストレス、現実逃避(何かに頼りたい。薬に頼ろうとする 落とし穴があるのかもしれない。) →海外で乱用し、国内に持ち込もうとする。 社会のルールを守ろうとする意識の低下 →履き違えた個人の自由意識 →「他人に迷惑をかけなければ、何をしてもよい」との考 え。しかし、結局薬物乱用は、家族、社会に迷惑をかけ ることとなる。 乱用薬物について ドラッグの種類と有害作用 MDMA等錠剤型合成麻薬の全国押収量の推移 1,400,000 1,200,000 押収量(錠) 1,000,000 800,000 600,000 400,000 200,000 0 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 年 1事犯で数十万錠押収される場合もあるなど、大口の密輸も見受けられます。カラフル でかわいいマークなどがあり、特に青少年の乱用傾向が指摘されるなど、深刻な状態 にあります。(写真提供:関東信越厚生局麻薬取締部、撮影者:向井 渉) 乱用されている薬物と通称名 覚せい剤 S(エス)、スピード、アイス ヘロイン ぺー、チャイナホワイト、ジャンク コカイン コーク、スノウ、クラック 大 ハッパ、マリファナ、グラス、チョコ 麻 L S D アシッド、エル、ペーパー MDMA エクスタシー、バツ、タマ M D A ラブドラッグ シンナー アンパン ○乱用の弊害 【なぜ薬物の乱用がいけないのか!】 国家レベル・ 国際レベルの弊害 犯罪・非行等の弊害 健康上の弊害(個人 (社会レベル) 非合法組織の 資金源 又は家庭レベル) 症状に起因 する凶悪犯罪 殺人、傷害、放火など 精神への影響 急性的には、酩酊、興奮・錯乱 知覚異常など、慢性的には、 性格の変化・精神病様症状 乱用 急性的には、呼吸麻痺、不眠・ せん妄・けいれんなど 慢性的には、脳の萎縮、肝臓・ 腎臓などの臓器障害 , 依存性 国民経済の弱体化 薬物入手のための 犯罪 若者の秘められた可能性をつむことを 含め、経済全体としてのロス 強盗、窃盗、恐喝など 身体への影響 精神・ 身体への 影響 組織助長によるその他の犯罪等の ため、国民生活の基盤たる「安全と 安心」への脅威 非行集団への移行と 反社会的行為 国際的な秩序・経済 への影響 非合法組織の資金源 二次的犯罪や非行 広域的あるいは国際的な 影響の波及 覚せい剤、麻薬だけが乱用薬物ではない! 乱用薬物と言えば、使用、所持が禁止されている麻薬、覚せ い剤を想像しますが、それだけではありません。 ■医療機関に受診し、治療のためにもらう薬の中で、睡眠薬、精神安定剤、鎮痛剤 があります。いずれも、中枢神経系に作用し、効果を発揮するのですが、乱用のお それがある医薬品です。 多くの場合、最初から乱用目的で服用するのではなく、患者として治療のため長期 使用して行くにつれて、たくさん飲めばより効果がある、服用量を増やさないと効果 を感じられなくなる等、医師の指示を逸脱して自己の勝手な判断で増量し、依存状 態となり、乱用に陥っていきます。 ■街中の薬屋さんで誰でも簡単に買える市販の薬でも乱用のおそれのあるものが あります。 コデインやエフェドリン等咳止め成分が配合されている風邪薬がそうです。「ブロン 液」の一気飲みが流行ったことがあります。 一度に一瓶、100錠服用するといった乱用を繰り返し、依存状態に陥っていきます。 同じ量では効かなくなる =耐性= ほとんどの薬物は耐性といって、乱用者の 体が薬物に慣れてきて、同じ量では、これ までと同じ快感が得られなくなり、徐々に使 用する量が増えていき、使用頻度も頻繁に なっていきます。 その分、薬物が切れた時の、不安感や不快 感は倍増します。 耐性が生ずるまでの期間は、個人差があり ますし、使用状況によっても異なります。 薬物を絶えず求め続けるようになる =依存性= 薬物を使用し、快感を得たり不安から解放され たりすると、再びその快感を得るため(不安から 逃れるため)、また薬物を使いたい欲求が生じ、 使用を繰り返します(精神依存)。 薬物を中断したときに生じる「禁断症状」による 苦痛を回避するために、薬物の使用を繰り返し ます(身体依存)。 最初は「一回ぐらいなら」と思っても、繰り返し使 ううちにコントロールが効かなくなっていきます。 薬物乱用の悪循環 =耐性と依存性= 自分では止められなくなる 薬物なしの生活が考えられなくなる ■耐性が生じ、薬物漬けになると、もう薬物なしの生 活が考えられなくなります。 ■薬のことばかり考える。薬をどうやって手に入れよ うか。そのお金はどうしようか等生活のすべてが 薬物中心になってしまいます。 ■お金に困ると、平気で借金したり、窃盗、強盗、詐 欺、売春などの犯罪を犯すようになります。 ■お金を稼ぐために、ついに自分が密売人になる場 合も見受けられます。さらに多くの人々を平気で 薬物の罠に陥れます。 福岡県の取り組みと課題 福岡県の薬物乱用対策関係組織 行政組織 対福 策岡 推県 進薬 本物 部乱 用 本部員会議 幹事会 代表幹事会 福 岡 県 青 少 年 健 全 育 成 対 策 推 進 本 部 民間組織 青 少 年 非 行 防 止 対 策 連 絡 会 議 (旧 シ ン ナ ー 等 乱 用 青 少 年 対 策 連 絡 会 議 ) 福 岡 県 覚 せ い 剤 ・麻 薬 禍 対 策 協 議 会 薬 物 乱 用 防 止 指 導 員 地 区 協 議 会 福岡県薬物乱用 防止指導員 福 岡 県 シ ン ナ ー 等 取 扱 業 者 連 絡 協 議 会 薬物乱用防止対策の3本柱 ① ② ③ 予防啓発 取締 再乱用防止 福岡県第三次薬物乱用防止五カ年戦略 (平成20年10月策定)に基づき、関係 機関が連携して対策を実施 福岡県第三次薬物乱用防止 五カ年戦略 ①予防啓発 目標1: 青少年に対する啓発及び地域における薬物 乱用防止対策を推進することにより青少年 によるシンナー等薬物乱用の根絶を目指す。 ①学校等における薬物乱用防止に関する指導の充実 ②有職・無職少年に対する教育・啓発の強化 ③地域における薬物乱用防止に関する指導の充実 ④関係機関等による相談体制の整備 ⑤広報啓発活動の推進 薬物乱用防止活動 麻薬や覚醒剤などの薬物乱用を防止するためには、一人 ひとりが薬物に対する正しい知識と理解を持ち、乱用を許 さない社会を気付くことが重要です。 6.26ヤング街頭キャンペーン 薬物乱用防止地域対話集会 大学生に対する 薬物乱用防止講演会 福岡県第三次薬物乱用防止 五カ年戦略 ②取締 目標2: 巧妙化・潜在化する密輸・密売に的確に対 処し、暴力団等の薬物密売組織を壊滅する ことにより、薬物の供給遮断を目指す。 ①密輸・密売等に関する情報収集の強化と共同捜査 等密輸取締体制等の強化 ②暴力団・外国人等の組織犯罪対策と不法収益のは く奪 ③末端乱用者等に対する取締りの徹底 ④大麻、合成麻薬、違法ドラッグ(いわゆる脱法ドラッ グ)等多様化する乱用薬物への対応 ⑤インターネットによる密売等の監視・取締り ⑥医療用麻薬及び向精神薬の正規流通、シンナー取扱 業者に対する指導監督の徹底 ② 取締 ◆関係機関 福岡地方検察庁、福岡入国管理局、門 司税関、第七管区海上保安本部、九州 厚生局麻薬取締部、福岡県警察本部、 県薬務課 ◆主な対策 上陸審査、船舶・乗組員、入国旅客、国際郵便 等の検査、外国船舶への立入検査、密輸・密売 組織の徹底検挙及び末端乱用者の徹底検挙、 関係機関間の共同検査・捜査・情報共有、正規 流通薬物の監視指導、不正大麻・けしの抜去、 福岡県第三次薬物乱用防止 五カ年戦略 ③再乱用防止 目標3: ボランティア団体・NPO・企業等の民間団体 と行政の協働を推進し、薬物依存・中毒者の 再乱用防止及びその家族に対する支援に取 り組む社会を目指す。 ①薬物依存・中毒者の社会復帰の支援及び少年の再 乱用防止対策の充実強化 ②薬物依存・中毒者の家族に対する相談体制・支援 等の充実 ③民間団体との協働による再乱用防止対策の推進 ④薬物依存・中毒者に対する医療体制の充実 ③再乱用防止対策 相談 →精神保健福祉センター、県警少年サポートセンター、保健福祉環 境事務所等関係機関による相談窓口の設置。 →精神保健福祉センターによる家族教室 →麻薬中毒者相談員による相談 →薬物乱用防止指導員による相談 社会復帰支援 →矯正機関、保護観察官、保護司による教育、指導、集団処遇、保護 観察及び精神保健福祉センター、県警少年サポートセンター、麻薬中毒 者相談員等によるによるカウンセリング 治療体制 →保健福祉環境事務所による薬物中毒者に対する措置入院の実施、 薬物依存・中毒者からの相談等により、受け入れ精神科病院の紹介 等 相談、治療の難しさ ■本人に薬物をやめようとする意志がなく、家族などに無理矢理、精神科 病院に連れてこられている状況で、治療を行う上で障害となっている。 ■本人に依存症という病気であり、治療しなければ治らないと話しても、な かなか理解されない。 ■薬物なんて、いつでも自分の意志で止められると思っている。 ■薬物を止められる治療、薬などは存在せず、まずは身体的症状(精神 的な興奮状態、幻覚妄想、不眠、不安、肝機能障害等)について対処療 法的に薬物治療を行う。その後、薬が完全にぬけた後、精神依存に対 する精神療法が行われるが、急性症状がなくなった後は、退院してしま い、治療の継続が難しく、再乱用に陥ってしまう。 ■回復するには、家族とのかかわり、家族の支援が不可欠だが、家族の 適切な対応の仕方がわからない。協力が得られにくい。 供給 遮断 港・空港等水際での取締 漁船等による密輸 貨物による密輸 携帯による密輸 郵便による密輸 供給をなくす 需要をなくす 密売等の取締 供給 遮断 一大消費国 海外 密造品 組織的密売組織(暴力団 あるいは一部来日外国人 等の密売組織)の壊滅 末端乱用者の検挙 需要 削減 医療・更生 予防・啓発 違法ドラッグについて 違法ドラッグとは? 麻薬又は向精神薬等には指定されておらず、それらと 類似の有害性が疑われる物質であって、人に乱用させ ることを目的として販売等がされるもの。 どのような物質が含まれているか不明な製品が多い。 規制を逃れるため、目的を偽装(ハーブ、お香、バスソ ルト等)して販売等がされる。 いわゆる脱法ドラッグ対策のあり方に関する検討会 「違法ドラッグ(いわゆる脱法ドラッグ)対策のあり方について(提言)」より ※ 形状は、乾燥した植物片( 「合法ハーブ」等と称して販売)のほか、粉 末や液体状のものもある。 ※ 報道においては、「脱法ハーブ」「合法ハーブ」という表現が用いられて いる場合が多い。 経過 平成10年頃 一部の薬物マニア間で流行し始めたと推定 平成17年2月 平成17年4月 東京都条例(知事指定薬物制度) 平成17年11月 検討会が提言をとりまとめ 平成18年1月 厚労省 RUSHの販売業者を告発 平成19年4月 薬事法の指定薬物制度施行 いわゆる脱法ドラッグ対策のあり方に関する検討会開催(~計6回) 厚労省が取締強化の通知を発出 「いわゆる「脱法ドラッグ」に対する指導取締りの強化について」 固定店舗が次々と姿を消す。販売はインターネットが主流に。 薬物乱用問題は違法ドラッグよりもリタリン、大麻の種子、若年者の 大麻乱用がクローズアップされる。 平成20年~ 平成23年~ 合成カンナビノイド(スパイス等)流行の兆し。(大麻乱用とも関連?) 都市部で再び固定店舗(ヘッドショップなど)が目立ち始める。 使用者が救急搬送される事例が複数発生。 薬事法の一部を改正する法律 【違法ドラッグ対策部分】概要(H19.4.1施行) 「指定薬物」の販売等の禁止規定 違法ドラッグの成分のうち、現に乱用されているか又は 乱用のおそれのある一定の物質を指定薬物として法令で 明示し、製造、輸入(個人輸入含む)、販売等を原則禁止。 罰則の強化 指定薬物の業としての製造等について、罰則を強化。 業としての違反→5年以下の懲役、500万円以下の罰金 法人→1億円以下の罰金 それ以外→3年以下の懲役、300万円以下の罰金 指定薬物制度による違法ドラッグ対策 (3段階の規制) 有害性立証の程度 大 有 害 性 大 保 健 衛 生 上 の 危 害 精依 神存 毒性 性 麻薬 譲受、施用、所 持等まで規制 麻向法による規制 小 小 麻 薬 に 指 定 麻 薬 に 該 当 す る 物 指定薬物 製造、輸入、 販売等を規制 (個人製造、 輸入も規制) 薬事法による規制 指 定 薬 物 に 指 定 指 定 薬 物 に 該 当 す る 物 ○「中枢神経系の興奮若しくは抑制又は 幻覚の作用」を有する蓋然性が高く かつ ○人の身体に使用された場合に保健衛生 上の危害の発生のおそれがある物 無承認 無許可医薬品 脱法ハーブ 等 違法ドラッグに関する誤解 違法ドラッグって麻薬?(一般人に多い誤解) →× 平成19年4月に指定薬物制度が施行され、販売が違法になったから、脱法ドラッ グの呼称が違法ドラッグに変更された? →× 麻薬又は向精神薬等には指定されておらず、それらと類似の有害性が疑 われる物質であって、人に乱用させることを目的として販売等がされるも の。 呼称変更は平成17年からスタートしています。薬事法違反(無承認無許 可医薬品の販売)の疑いが強いため、呼称変更したもの。 指定薬物に指定されていない場合は違法ドラッグではなく、脱法ドラッグ? →× 指定薬物に指定されているか否かに関わらず、麻薬又は向精神薬には 指定されておらず、それらと類似の有害性が疑われる物質であって、人 に乱用させることを目的として販売等がされるものは違法ドラッグです。 県内の状況(薬務課で把握している数) 【 販売業者数(24年12月現在) 】 固定店舗(ヘッドショップ等) 北九州市 6店舗 福岡市 5店舗 京都郡苅田町 1店舗 計12店舗 インターネット等による販売業者 県内に8業者 【 救急搬送事例 】 平成23年(1~12月) 16人(県警からの情報) 平成24年(1~12月) 51人(10~30歳代がほとんど) 救急搬送時例は増加傾向であり、 若年層を中心に乱用が拡がっていると考えられる 福岡県の取り組み 【 販売業者への指導取締 】 店舗、インターネットへの監視指導 買上検査 → 指定薬物が検出された場合は、警察と連携し、告発 を含め違法ドラッグの流通阻止に努める。 【 県民への啓発 】 リーフレットやポスター、薬務課ホーム ページ等を用い、県民に啓発を行う。 【 国への要望 】 指定薬物の流通阻止のための法規制の 強化を引き続き要望していく。 ※国においては、現在、成分の包括指定、麻薬取締官・員 への捜査権限の付与を検討中。 買上調査の流れ 福岡県薬務課 ④公表による注意喚起 県 民 厚生労働省 監視指導・麻薬対策課 ②分析依頼 ③結果報告 保健環境研究所 販売業者 違法ドラッグに係る告発事例について 1 事案の概要 北九州市八幡西区の店舗から、24年8月に購入した違法ド ラッグの疑いがある製品を検査したところ、指定薬物(AM220 1)が検出されたため、24年9月6日に当該販売店舗を所管す る福岡県八幡西警察署へ薬事法違反で告発した。 【販売店舗】 キングオブハーブ(北九州市八幡西区熊西) 【 製 品 】 MONSTER JOKER 2 告発の理由 指定薬物を含有する製品を販売・授与したことは薬事法第76条の4違反である こと。 違法ドラッグ販売店については、経営者、仕入先等その実態を把握することが行政の 調査では困難なことが多く、また、司法権を持つ警察に実体解明を委ねることにより、県 内の違法ドラッグ販売の抑止力になることが期待できること。 薬物乱用はダメ。ゼッタイ。 薬物は違法であって、乱用は犯 罪につながり、社会のルールに 反するものだからいけない! 必ず、家族、社会に迷 惑をかけることとなる。 個人の自由では決し てない。 薬物乱用は心身に害を及ぼ すので、自分自身の心身を大 切にして、いたずらに薬物で 手を出してはいけない! 友達からの誘いを断る勇気を持ちましょう 薬物乱用撲滅を目指し、行政、警察、 教育機関等が連携し取り組んでおります。 皆さまも、地域における啓発活動、学 校での講師等薬物乱用防止対策にご協 力、ご尽力されていらっしゃることに対し てまして感謝申し上げます。 今後も、ともに薬物乱用のない社会を 目指してがんばりましょう!