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2 道北連携地域 道北の広大な土地と恵まれた資源を生かし た

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2 道北連携地域 道北の広大な土地と恵まれた資源を生かし た
政策展開方針の推進状況
2 道北連携地域
地域のめざす姿
道北の広大な土地と恵まれた資源を生かし
た産業が展開し、豊かで安心して暮らせる
地域
○
○
○
○
○
地域特性を生かした産業振興
多様な魅力あふれる観光の振興
環境と調和した、安全・安心な地域づくり
離島地域の振興
暮らしや産業を支える交通・情報ネットワークの形成
上川地域、留萌地域
宗谷地域
主な施策の展開方向
推進状況(主な取組)
地域特性を生かした産業振興
(安全・安心で良質な農産物の安定供給)
・有機農業生産者の情報交換などを行う場として、「かみかわ有機農業ネットワーク」を設置し
ました。
・上川管内では、
「ゆめぴりか」をはじめとして、良質・良食味米の安定生産に向け、
「深水管理」
などの基本技術が確実に実行されるよう「深水キャラバン」による現地PRを実施するととも
に、「かみかわゆめぴりか食べさせ隊」を結成し、上川管内産米のPRに取り組みました。
・留萌管内では、新たなブランド米の生産やPRキャラバンなどのイベントにおいて留萌管内米
のPRに取り組みました。
・留萌管内では、地元食材の紹介や直売所マップなどを掲載した「地物読本」の発行や学習会「家
庭で楽しむ地産地消」の開催により、販路拡大に取り組みました。
・上川管内農業法人ネットワーク会員に対する経営改善に向けた普及啓発や情報提供、農業法人
相互の連携強化に向けた研修会などを開催しました。
・上川管内では、関係機関が連携し農業生産工程管理手法(GAP)の普及推進による農場管理
改善の取組を支援しました。
・留萌管内では、農業青年組織に対する支援・助言や管内青年農業者会議、農業入門塾、女性農
業者ステップアップ講座の開催により担い手の育成を進めました。
・留萌管内では、飼料用とうもろこしの給与による飼料自給率向上を目指し、作付調査や給餌事
例調査のほか、給餌効果や家畜排泄物について酪農家4戸で委託調査を実施しました。
・宗谷管内では、集約放牧の導入や、肉用牛生産との複合経営による体質強化に向けた研修会を
開催したほか、コントラクター組織(2組織)の育成支援や、協業法人による良質な粗飼料生
産に向けた飼料貯蔵調製施設(1施設)の設立支援及び整備のほか、自給飼料増産に向けた農地
や農業用施設、農道網の整備を行いました。
(林業・木材産業の健全な発展)
・造林や間伐などの森林整備、基盤となる路網の整備などを実施しました。
・森林バイオマスエネルギーの利用拡大に向けて、セミナーやペレットストーブ展、森林体験・
見学バスツアー、ペレットストーブモニターテストなどによる普及啓発活動を行いました。
・宗谷で育った木材の活用を図るため、工務店などへの情報提供や施主へのPR活動を行う「て
っぺんの森から家づくり推進事業」を実施しました。
(安全・安心で良質な水産物の安定供給)
・水産資源の適切な管理を行うため、宗谷海峡のイカナゴや日本海北部のスケトウダラ資源回復
計画の推進に関し、資源状況の把握や資源管理措置の円滑な実施について指導したほか、漁獲
可能量(TAC)制度が導入されている魚種の漁獲管理、TAC協定の運用指導などを実施し
ました。
・漁業者の自主的な資源管理を進めるため、マガレイの資源管理協定の締結や留萌管内でハタハ
タの漁業者協議会の開催などに取り組みました。
・海域の特性に応じた資源づくりのため、宗谷・留萌両管内でヒラメやニシンの人口種苗放流を
行うとともに、留萌管内で新たなサケ種苗生産施設を整備したほか、ハタハタやクロガラカレ
- 175 -
イの天然種苗生産放流試験への指導やタコ・ハタハタの産卵場の整備を行いました。
・沿岸域の豊かな水域環境等の保全のため、藻場の造成や漁業者自らが取り組む藻場・干潟の保
全活動に対し支援したほか、漁業関係者、地域住民などとの連携による「お魚増やす植樹運動」
を進めました。
・トドによる漁業被害の軽減などに向けて、駆除や集中追払いへ支援を行いました。
(農林水産物の付加価値向上と地域ブランドづくり)
・旭川市において、食品加工事業者や農業者が連携して、大豆「タマフクラ」ほか6品種の品種
間検討を行うための実証ほの設置などを支援しました。
・上川管内産小麦粉活用プロジェクトにより、小麦の地産地消と高付加価値化を推進しました。
・道北地域(上川、留萌及び宗谷)における「食」と「観光」のブランド力向上と3地域の魅力
を発信するため、各地域、団体が一体となって「きた☆北海道フェア」を札幌市で開催しまし
た。(H21年10月、H22年9月)
・留萌管内お魚普及協議会などがスナガレイなど低利用資源を活用した新製品開発や南蛮エビの
ブランド化を目的としたPR事業を行ったほか、水産物オーナー制(タコ、ヒラメ、エビ)の
取組を進めました。
・留萌商工会議所が道立食品加工研究センターなどと連携しエビ、サケなどを使った商品「夕陽
焼き」を開発しました。また、天塩町商工会ではタコ、キムチなどを活用した町内8飲食店の
共通メニュー「タコキムチ丼」を開発しました。さらに、遠別産ヒラメブランド化研究会では
町内の飲食店や旅館などと連携しヒラメ創作料理を考案、利用者などに提供しました。
・宗谷管内では地域との協働により、「めざSO-YA!!」たのしい・おいしい「てっぺん」2
010 in Sapporoを開催し、宗谷の観光と食のPRを行ったほか、オオナゴのブラン
ド化に向けたPR活動や加工品の試作・開発、ネットショップ開設者などを対象とした「eコ
マースセミナー」を開催しました。
(地域資源を生かしたものづくり産業の育成)
・旭川生活文化産業振興協会内に設置された各種相談窓口の活用や産学官連携型地域クラスター
整備事業により産業支援機関との連携のもと、相談対応や企業訪問を行い、新産業創出に向け
たプロジェクトの発掘や磨き上げにつながる初動対策を行いました。
・豊富な農林水産資源を活用した「農商工連携」による新事業展開や「食クラスター連携協議
体」への参画及びプロジェクト推進のため「るもい産業連携推進会議」を設置しました。
(H22年7月)
・食品の加工技術の向上や高付加価値化を目指すとともに、食品企業が抱える技術的課題の解決
に向け、金融機関食品産業高付加価値化推進プラザ、留萌信用金庫、留萌振興局、北海道立総
合研究機構食品加工研究センターの主催により「食品付加価値向上セミナーin留萌」を開催し
ました。(H22年10月)
・「北海道と伊藤忠商事(株)の連携協定」及び「留萌信用金庫と留萌振興局の連携協定」に基づ
き、地域で生産された加工品の販路拡大、商品の磨き上げを目的とした「2010ビジネスマッチ
ングin留萌」を開催しました。(H22年7月)
・講習会や各種協議会などの開催により建設業の人材育成や経営効率化に取り組んだほか、「建
設業等経営革新補助金」の事業計画の認定により経営革新のための取組を支援しました。
(建設業の経営改革の促進)
・各振興局建設業サポートセンターや留萌管内建設業新分野進出サポート協議会、宗谷支庁建設
業等新分野進出支援協議会などを設置し、総合的な相談業務や情報の収集・提供、新分野進出
などの課題解決に向けた支援を行いました。また、新分野進出の検討や実施をしている企業へ
フォローアップ訪問を実施しました。
(中心市街地の活性化)
・旭川市など2市2町で、地域の商業者と住民が連携したイベント開催や環境美化活動など商店
街のにぎわい再生やプラットフォーム機能を推進する事業に取り組みました。
・下川町で、先進的な取り組みにより地域の発展に寄与している商店や商店街の事例を紹介する
フォーラムを開催しました。
・留萌市の商店街振興組合では、商店街のにぎわいを創出するため、高校生が考案した商品の販
売など各種イベントを実施しました。
(サハリン州との経済交流の促進)
・稚内市とサハリン州の友好都市3市は、友好都市経済交流促進会議を開催しました。
・稚内・コルサコフ定期航路利用促進協議会による稚内・コルサコフ定期航路利用促進合同会議
やサハリン州の旅行エージェントの招へいによる宗谷観光のリサーチなどにより、航路利用や
誘客促進に取り組みました。
多様な魅力あふれる観光の振興
(体験・滞在型の観光地づくり)
・上川管内において、道北の観光と地場産品フェスティバルに観光情報コーナーを設置したほか、
旭川空港において、きた北海道観光展を開催しました。
- 176 -
・道北地域の魅力を首都圏に向けPRするため、北海道観光プロモーションに参加しました。
・森林や歴史的資源を観光に活かすため、増毛山道の整備を行ったほか、ヘルスツーリズムの街
としての商品化を目指している留萌市が、モニターツアーを実施しました。
・留萌管内では、地域情報の動画発信やインフォメーションデスク開設と対応マニュアルの作成
に取り組んだほか、観光客のニーズや実態を把握し、観光の魅力アップ方策について提言を受
ける調査事業を実施しました。また、地域の特色を活かした体験型・滞在型観光メニューを充
実させるとともに、それを紹介するメニュー集作成に取り組みました。
・宗谷管内では、グリーン・ツーリズムの取組を行う最北端農村クロスロード交流会への支援を
行ったほか、浜頓別町グリーン・ツーリズム推進協議会による「オープン・ファームデー」
や(株)セイコーマートとの協働による都会の親子を対象とした豊富町酪農&食づくり体験ツア
ーを開催しました。
・北宗谷広域観光推進協議会と連携して、宗谷の魅力の情報発信とホスピタリティ向上を目的に
ホスピタリティ・セミナーを開催しました。
(国際観光の推進)
・上川管内では、外国語パンフレットの作成・配布やホスピタリティ向上セミナーなどの開催に
より外国人観光客の受入体制を整備しました。
・留萌管内では、地域の魅力やアクセス情報の4カ国語(日本語、英語、中国語、韓国語)によ
るインターネット発信に取り組みました。
環境と調和した、安全・安心な地域づくり
(自然との共生、再生)
・野生動植物の知識などを普及する自然教室を開催しました。(留萌市、増毛町)
・上川管内では、エゾシカ対策連絡協議会を設置し、対策推進のための関係機関の連携体制を整
備しました。
・留萌管内では、エゾシカ対策連絡協議会を設置し、情報の共有化とともに、エゾシカの生息動
向調査及び各種普及啓発事業を実施しました。
・宗谷管内では、エゾシカ対策連絡会議を開催するとともに、被害実態の把握や効率的な捕獲方
法及び有効活用の検討などを行うエゾシカ被害対策事業を実施しました。
・上川管内に生息し、自然環境への悪影響が懸念される特定外来生物のウチダザリガニとセイヨ
ウオオマルハナバチについて、市民や関係団体と協働して防除や啓発活動を実施しました。
・清掃キャラバンを軸とする宗谷クリーンアップ運動を実施しました。
・礼文町、利尻町及び利尻富士町で「高山植物盗掘防止キャンペーン(高山植物保護対策事業)」
を実施しました。
・森づくりスキルアップセミナーと植樹や育林などの森づくり体験を内容とした森づくり初任者
セミナーを開催しました。(
「るもいの森」整備促進事業)
・上川北部流域林業再生モデル推進会議を開催し、トドマツ、エゾマツ人工林資源に係る将来予
測と課題を明らかにしました。
(新エネルギー導入の取組の促進)
・下川町では、近畿大学などにより草本バイオマスから固形燃料(バイオコークス)を製造する
とともに、バイオマス固形燃料農業用小型ボイラーを開発し、ビニールハウスの加温用として
使用する実証モデル事業を実施しました。(H20~21年度)
・稚内市と北海道電力(株)は、NEDOの委託事業により大規模太陽光発電システム(5メガワ
ット級)を構築し、有効性・実用性を検証する実証実験を実施しました。(H20~22年度)
・稚内新エネルギー研究会では、稚内公園新エネルギーサテライトにおいて、風力発電による電
力を利用した燃料電池システム(水を電気分解し得られた水素を反応させ発電)により、出力
が不安定な風力発電を水素に変えて安定的にクリーンなエネルギーを利用するなど新エネルギ
ーの導入促進に取り組みました。
・日本海からの強い風を活用した風力発電事業(留萌地域 95基 出力89,270kw、宗谷地域 82基
83,065kw)を実施しました。(H21年度)
(暮らしの安心を支える医療と保健・福祉の推進)
・道北圏を対象としたドクターヘリが運航を開始しました。(H21年10月)
・道職員である医師1名を留萌市立病院に派遣しました。
・道北がん診療連携に関する講演会が開催されました。
(防災体制の整備)
・災害に強い河川や道路などの整備を進めたほか、十勝岳火山噴火警戒避難対策事業により、監
視機器などの整備を行いました。
・タンカー事故などによる油流出事故に備え、北海道宗谷地区防災資材備蓄センター(宗谷支庁
内)に油吸着マットを追加配備しました。
・山地災害発生の危険度が高い箇所について、治山施設を設置しました。
- 177 -
離島地域の振興
(水産業の振興)
・利尻・天売・焼尻島では、浅海資源の増大に向けて、ウニ種苗放流を実施したほか、利尻島で
は、ナマコの人工種苗生産試験などを実施するとともに、コンブ・ウニの増殖場やカレイ・ホ
ッケを対象とした魚礁漁場を造成しました。
・天売・焼尻島では、効率的な生産を図るため、海水冷却装置を使用し、夏期間に活ウニなどを
安定的に供給できる体制を整備しました。
・利尻・礼文島では、新規就業者の確保対策として、漁業外からの新規参入者に対し、指導漁家
のもとで漁労技術などの取得を目的としたUIターン研修や漁業体験研修などを実施しまし
た。
(地域資源を生かした産業振興)
・利尻漁業協同組合では、雑コンブや水コンブを活用し、とろろ昆布のほか、結び昆布、佃煮昆
布などの総菜商品の開発と試食会など行いました。
(暮らしの安全・安心の確保)
・旭川医科大学、市立留萌病院、道立羽幌病院の間でICT(情報通信技術)を活用した遠隔診
療実験のほか、試行的に一部専門医の離島への派遣を実施しました。
・市立稚内病院と礼文町船泊診療所との精神科遠隔診療を実施しました。
・医療関係団体が緊急臨時的医師派遣制度を活用し、利尻島国保中央病院に医師を派遣しました。
・妊産婦の本土での受診・出産に係る旅費について、フェリーの1等旅客運賃と宿泊費の助成を
実施しました。
・本土から離島までの家庭用プロパンガスの航路運送に要する経費に助成を行いました。
・利尻・礼文島3町において、光ファイバーケーブル敷設など情報通信基盤の整備を進めました。
暮らしや産業を支える交通・情報ネットワークの形成
(交通・情報ネットワークの形成)
・滑走路の延長(2,000m→2,200m)を図る稚内空港滑走路改良工事が完了し、平成21年11月に
供用開始されました。
・留萌港では、国内物流ターミナルが完成するとともに、稚内港では防波堤改良などの整備が進
められました。
・深川・留萌自動車道では、幌糠留萌道路の整備を継続しています。
・一般国道40号幌富バイパス(11km)が平成22年3月に供用開始されました。
・地吹雪からの安全で快適な交通を確保するため、防雪柵の設置などの整備を実施しました。
・地域情報通信基盤整備推進交付金などを活用し、光ファイバーケーブル敷設などが進められま
した。
・国の補助制度などについて情報提供を行うなど、市町村と連携しながら辺地共聴施設のデジタ
ル化改修などテレビ放送難視聴世帯解消への対応を進めました。
~
地域重点プロジェクト
~
きた☆
きた☆北海道リージョナル・アクティベート・プロジェクト
北海道リージョナル・アクティベート・プロジェクト
(道北連携地域)
□ プロジェクトの
プロジェクトの概要
概要
シンクタンク機能が道央圏・札幌に集中し、この地域のシンクタンク機能が不十分であることから、
地元企業や市民団体など地域づくりの担い手と共に地域の活性化を考える「地域の地域による地域のた
めのシンクタンク機能」の充実強化を図るとともに、地域・産業活性化プランの策定・実施により、地
域活性化(リージョナル・アクティべート)を進めます。
□ プロジェクトの推進状況
プロジェクトの推進状況(
推進状況(主な取組)
取組)
・旭川大学と包括連携協定に基づく各種取組(H21年3月締結)
・
「きた☆北海道シンクタンク」コアチーム及びタスクフォースの設置及び検討
■ 今後
今後の
の取組方向
シンクタンク機能の充実強化を図るため、
「きた☆北海道シンクタンク」の自立化に向けた体制整備、
地域・産業活性化に向けた施策の企画・立案、タスクフォースを中心とした施策の推進に取り組みます。
道北観光の
道北観光の魅力発見プロジェクト
魅力発見プロジェクト
(道北連携地域)
□ プロジェクトの
プロジェクトの概要
概要
この地域は、雄大な自然や優れた観光資源に恵まれていますが、観光入込客数は、上川地域では増加
- 178 -
傾向にあるものの、留萌、宗谷地域では減少傾向で推移し、観光客の8割以上が日帰り客で夏季に集中
しています。このため、地域の特色を生かした新たな観光資源の発掘や体験型・滞在型観光メニューの
充実を図るとともに、地域の広域的な連携による観光ルートの開発など、道北地域の観光の魅力アップ
に取り組み、観光客の長期滞在や再訪を促進します。
□ プロジェクトの推進状況
プロジェクトの推進状況(
推進状況(主な取組)
取組)
・地域の観光戦略の基本方向を定めた「きた北海道観光の振興について」の策定
・道北3振興局による「食」と「観光」の魅力を発信する「きた☆北海道フェア」を札幌市内で開催
(H21年10月、H22年9月)
・道北地域の観光動向調査の実施
・(株)セイコーマートとの協働事業による簡易観光案内所「そうや観光まちかど相談所」の設置
:32箇所(H22年10月現在)
■ 今後
今後の
の取組方向
食と観光の組み合わせなど、地域の優れた資源を生かした魅力ある観光地づくりの推進、地域が一体
となった効果的な情報発信に取り組みます。
安心して
安心して暮
して暮らせるまちプロジェクト
(道北連携地域)
□ プロジェクトの
プロジェクトの概要
概要
この地域は、高齢化率が全道平均を上回り、医療費についても増加傾向にあることから、地域住民が
病気の予防をはじめ、生活習慣の改善などにより自らの健康の保持・増進を図るほか、中核的病院を中
心とした医療機関の役割分担と広域的な連携による医療機能の確保や緊急時における救急医療体制の充
実が求められています。このため、健康で安心して暮らせる地域をめざし、住民が健康的な生活習慣を
実践することによる健康寿命の延伸と、地域間の連携による医療体制の充実を図ります。
また、留萌地域においては、住民の協力を得て、集団を長期にわたり観察・研究する医学研究フィー
ルドを樹立し、医学研究の誘致、医療再生・医療産業創出を目指す「るもいコホートピア構想」を推進
します。
□ プロジェクトの推進状況
プロジェクトの推進状況(
推進状況(主な取組)
取組)
・旭川赤十字病院を拠点とした道北圏でのドクターヘリの運航開始(H21年10月)
・
「自治体病院等広域化・連携構想」に基づく取組
・地域の健康づくりの拠点「るもい健康の駅」の開設(H21年7月)
■ 今後
今後の
の取組方向
道北地域における医療機関の役割分担と連携による医療体制の構築を図るとともに、急性期から在宅
医療までの切れ目のない医療提供を図る医療連携体制の構築に取り組みます。また、留萌地域において
は、「るもいコホートピア構想」の推進に取り組みます。
天塩川「
天塩川「環境・
環境・交流」
交流」リンケージプロジェクト
(上川、留萌、宗谷地域(天塩川周辺地域)
)
□ プロジェクトの
プロジェクトの概要
概要
この地域は、豊富な農林資源、恵まれた自然環境を背景に、四季を通じたスポーツ合宿などの誘致や
カラマツ材の高付加価値化、新エネルギー・バイオマス資源の利用促進の取組が行われています。
こうした地域の取組を生かしながら、環境との調和、自然との共生を基本理念に、ホスピタリティあ
ふれる地域づくりを進めます。
また、天塩川周辺を中心に地域に残っている本物の自然や基幹産業である農林水産業をベースに、環
境や住む人にやさしい地域づくりを進めるとともに、環境をキーワードとした交流の拡大を図ります。
□ プロジェクトの推進状況
プロジェクトの推進状況(
推進状況(主な取組)
取組)
・森林バイオマスの利用、導入促進に向けた取組(H21~22年度)
・流域自治体やNPO法人などと連携した環境保全の取組「天塩川クリーンアップ作戦」の実施
・特定外来生物ウチダザリガニの流域における防除促進に向けた取組(H21~22年度)
・天塩川流域の恵みを再確認するための流域住民などに対する普及啓発(H22年度)
■ 今後
今後の
の取組方向
民生部門での森林バイオマスの利用促進を図るとともに、地域に根ざした企業、NPOなどとの連携
を進め、天塩川流域活性化の取組を持続的に推進する体制の整備に取り組みます。
- 179 -
上川の
上川の魅力ある
魅力ある食
ある食のブランド力向上
のブランド力向上プロジェクト
力向上プロジェクト
(上川地域)
□ プロジェクトの
プロジェクトの概要
概要
この地域は、恵まれた自然環境や水資源の下、比較的経営規模が小さいながらも、米や野菜を中心に
多様な農業経営が展開されています。
特に米については、全道有数の良食味米の産地であるとともに、転作などによる野菜の作付面積は、
全道一の生産地帯となっています。このため、安全・安心な農産物の産地拡大や消費者の多様なニーズ
に即した生産体制の整備、ブランドの確立に向け、生産から流通・販売まで一貫した戦略を検討・実践
し、販路拡大を図ります。
□ プロジェクトの推進状況
プロジェクトの推進状況(
推進状況(主な取組)
取組)
・統一栽培・出荷基準の検討など「ゆめぴりか」の「上川管内統一ブランド」の取組支援
・食品安全、環境保全、労働安全といった分野を対象とするGAPの導入促進
・口蹄疫に対する防疫対策などの実施
■ 今後
今後の
の取組方向
安定した農産物の供給体制を確保するために優れた担い手の育成確保や起業化活動への支援ととも
に、農産物の産地拡大を図るための上川管内統一ブランド化への支援や地元食材の高付加価値化のほか、
商品企画及び販路拡大などに取り組みます。
大雪山「
大雪山「カムイミンタラ~
カムイミンタラ~神々の遊ぶ庭」プロジェクト
(上川地域)
□ プロジェクトの
プロジェクトの概要
概要
上川中部地域は、より広域的な視点で地域資源や地域イメージの発信、地域イメージを生かした食の
ブランド化、大雪山の豊かな自然環境の保全や活用に取り組んでいく必要があります。このため、地域
の人々が大雪の魅力を再認識するとともに、全国的に知名度の高い「大雪山」(アイヌ語で”カムイミ
ンタラ”(神々の遊ぶ庭))をシンボルとした地域イメージの確立を図り、地域産業の振興に資するとと
もに、貴重で豊かな自然を次世代に引き継いでいきます。
□ プロジェクトの推進状況
プロジェクトの推進状況(
推進状況(主な取組)
取組)
・各種イベントや情報発信による「カムイミンタラ」地域イメージの定着
■ 今後
今後の
の取組方向
大雪山をシンボルとした地域イメージの確立、大雪山の恵みを生かした地域産業の振興を図るほか、
国立公園の適正な利用、管理に取り組みます。
るもい発
るもい発「食・物語」
物語」
(留萌地域)
□ プロジェクトの
プロジェクトの概要
概要
この地域は、豊かな自然と水により多様で高品質な農産物や水産物などの食材に恵まれていますが、
販路拡大や付加価値の高い商品開発など多くの課題があります。このため、安全・安心を基本とする農
業や栽培漁業の推進などを土台に、農水産物の付加価値の向上、地域資源を活用した商品開発、道内外
への販路拡大などにより「食」の地域ブランド化を促進し、「食」をテーマとした地域づくりに取り組
みます。
□ プロジェクトの推進状況
プロジェクトの推進状況(
推進状況(主な取組)
取組)
・良質粗飼料給与による効果波及、衛生的乳質の向上など
・地域特性の高い水稲・小麦品種の試験栽培
・留萌信用金庫との包括連携協定に基づく管外での「るもい“食”」PRやセブン-イレブンとの連携に
基づく「にしんそぼろ弁当」の販売
・留萌の食の情報サイト「食のアンサンブル」、留萌管内総合食辞典サイト「るもい食PEDIA」の
開設
・エゾシカ対策など鳥獣被害防止対策の推進
・YES!clean登録集団:18集団(H20年度)→22集団(H21年度)
■ 今後
今後の
の取組方向
生産性の向上や担い手の育成・確保、環境との調和などによる農業の振興、資源の適切な管理及び秩
序ある利用や海域特性に応じた栽培漁業の推進、資源の育成環境保全・創造などによる水産業の振興、
地域資源を活用した高付加価値商品の開発や販路拡大などによる「食」の地域ブランド化、地産地消・
- 180 -
食育の推進、情報受発信力の強化のほか、鳥獣被害防止対策に取り組みます。
オロロン菜
オロロン菜の花ネットワーク推進
ネットワーク推進プロジェクト
推進プロジェクト
(留萌地域)
□ プロジェクトの
プロジェクトの概要
概要
この地域では、民間団体を中心とする廃食用油を使用したバイオマスエネルギー利活用の取組が始ま
っています。それに加え、地域で菜の花栽培を行うことにより、栽培から収穫・搾油、油の活用と廃油
回収までの一貫した取組となることから、菜の花栽培による景観形成といった新たな観光資源の創造と
菜種油の製造・販売、廃食用油の回収、BDF(バイオディーゼル燃料)の製造など地域の資源循環サ
イクルの確立に取り組みます。
□ プロジェクトの推進状況
プロジェクトの推進状況(
推進状況(主な取組)
取組)
・官民で構成する「オロロン菜の花協議会」の設立(H20年7月)
・菜の花の試験栽培、連作や絞り滓利用に関する調査研究、イベントを通じた普及啓発
・廃油回収、BDF製造・使用の実証実験、留萌振興局公用車への導入(H21年度)
■ 今後
今後の
の取組方向
菜種の高品質・安定栽培体系確立に関する試験研究や廃油回収からのBDF製造の促進に取り組み
ます。
るもい環境保全
るもい環境保全プロジェクト
環境保全プロジェクト
(留萌地域)
□ プロジェクトの
プロジェクトの概要
概要
この地域は、天売・焼尻島などの優れた自然を有するほか、全道有数のシェアを誇る風力発電などエ
ネルギー面でも環境負荷に配慮した取組が進められています。このため、環境教育や環境保護活動、海
鳥保護活動、自然と共生する地域づくりとともに、森林資源の適正な管理に基づく森林整備や地域住民
と行政が一体となった緑化運動に取り組みます。
□ プロジェクトの推進状況
プロジェクトの推進状況(
推進状況(主な取組)
取組)
・管内関係者による「管内海岸漂着物対策協議会」の開催(H22年3月)
・
“オロロンラインをきれいにし隊”発足、登録募集開始(H22年3月)
・
「森づくりスキルアップセミナー」や「森づくり初任者セミナー」の開催
・ペレットストーブ・ペレットボイラーの普及啓発(機器展示会の開催、活用パンフレット配布)
・廃食用油によるバイオディーゼル燃料(BDF)の精製量:1,500リットル/月(H21年度)
■ 今後
今後の
の取組方向
環境教育や環境保護活動、海鳥保護活動、森林整備、地域住民と一体となった緑化運動、さらに地域
の自然や産業に根ざしたエネルギーの活用に取り組みます。
留萌港再生プロジェクト
留萌港再生プロジェクト
(留萌地域)
□ プロジェクトの
プロジェクトの概要
概要
留萌港は、貨物取扱量が減少し、後背地の活用も停滞している現状にあります。このため、貿易・物
流に関する体制確立のために、留萌港の背後圏内の行政・経済界等の連携を強化し、技術・知識・人・
モノのつながりをコーディネートし、物流システムを構築しながら、雇用の創出、消費拡大、地域経済
の活性化に取り組みます。また、留萌港の背後圏全体で、物流の根幹となるものづくり産業の育成強化
や企業誘致を促進し、留萌港からの移出をめざし、地域の重要資源である港を生かした地域の再生に取
り組みます。
□ プロジェクトの推進状況
プロジェクトの推進状況(
推進状況(主な取組)
取組)
・極東や東アジアとの交流の促進(商工会議所のベトナム訪問、ベトナムからの研修生の受け入れ)
・留萌港利活用推進連絡協議会の設立(H20年8月)
・留萌港活性化方策の検討など留萌港の航路開設や背後圏の経済活性化の促進
・港を利用したイベント実施や新たな親水空間の構築など留萌港の親水機能の充実
■ 今後
今後の
の取組方向
海外との交流推進や留萌港の有効活用を進め、地域の重要資源である港を生かした地域の再生に取り
組みます。
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日本海元気づくりプロジェクト
日本海元気づくりプロジェクト
(留萌地域)
□ プロジェクトの
プロジェクトの概要
概要
この地域では、中心市街地の商店街利用は大幅に減少しており、商店の後継者不足と、地域コミュニ
ティのリーダー的人材の不足がマチの賑わい低下に拍車をかけています。また、地域の基幹産業として、
ものづくり産業の育成、さらには新産業の創造が急務の課題となっています。一方、近年、地域にIタ
ーン・移住するケースが現れ始めています。このため、日本海の地域資源を生かしたまちづくり、産業
づくり、人材誘致・交流を進め、活力の低下している地域の再生に取り組みます。
□ プロジェクトの推進状況
プロジェクトの推進状況(
推進状況(主な取組)
取組)
・にぎわい創出のためのイベント
・留萌信用金庫との包括連携協定に基づく人材育成の取組(H20年1月締結)
・地域の食材を活用した新商品開発(留萌商工会議所、羽幌商工会、天塩町、遠別町)
・留萌管内移住・定住情報ポータルサイトの構築・情報発信の実施
・移住体験「お試し暮らし」事業(増毛町)(H22年度)
■ 今後
今後の
の取組方向
日本海の地域資源を生かしたまちづくりや産業づくり、人材誘致・交流を進め、活力の低下している
地域の再生に取り組みます。
「宗谷の
宗谷の食」ブランド向上
ブランド向上プロジェクト
向上プロジェクト
(宗谷地域)
□ プロジェクトの
プロジェクトの概要
概要
この地域は、広大な土地を背景にした酪農業、日本海とオホーツク海の2つの海を漁場とした漁業が
基幹産業となっていますが、配合飼料価格の高騰、漁業資源の減少、従事者の高齢化などの課題を抱え
ています。
このため、酪農業においては、営農支援組織の育成などを図りながら豊かな草地資源を最大限活用し
た自給飼料主体の放牧型酪農の推進、漁業においては、海域の特性に応じた栽培漁業の推進や新たな魚
種の栽培技術の開発、離島漁業就業者など新規就業者の確保と定着率の向上、さらに、農水産物がもつ
素材の可能性を引き出すなど加工食品の高付加価値化を図り、宗谷産食品のブランド化を促進します。
□ プロジェクトの推進状況
プロジェクトの推進状況(
推進状況(主な取組)
取組)
・協業化による効率的な飼料生産システム構築や営農支援組織の設立支援
・ナマコの人工種苗生産・放流
・
「稚内おおなご」のブランド化の推進
・新規就農者等交流会、漁業体験研修の実施
・離島漁業新規就業者数:年6名(H21年度)
■ 今後
今後の
の取組方向
酪農業においては、放牧型酪農の推進や生産性向上・コスト削減による酪農経営体の育成、漁業にお
いては、海域の特性に応じた栽培漁業の推進や新たな魚種栽培技術の開発、漁港や漁場などの計画的な
整備に取り組みます。
また、農商工連携などによる新商品開発や販路拡大などの新たな事業展開、地域特産品のブランド化、
農水産業の担い手対策に取り組みます。
人と自然が
自然が共生する
共生する地
する地・宗谷創造プロジェクト
宗谷創造プロジェクト
(宗谷地域)
□ プロジェクトの
プロジェクトの概要
概要
この地域は、
「利尻礼文サロベツ国立公園」
、
「北オホーツク道立自然公園」の2つの自然公園を有し、
水鳥の生息地としてクッチャロ湖とサロベツ原野がラムサール条約登録湿地に登録されているほか、
地域の総土地面積の71%を森林面積が占め、さらに、稚内市では風力発電のほか大規模太陽光発電とい
った新エネルギーの導入が進められています。
このため、環境教育の推進などにより環境に配慮した地域づくりを進めるとともに、自然再生事業や
計画的な森林整備、地域の自然や産業に根ざしたエネルギーの活用を促進し、人と自然が共生する地域
づくりに取り組みます。
□ プロジェクトの推進状況
プロジェクトの推進状況(
推進状況(主な取組)
取組)
・環境保全に向けた清掃等実践活動「宗谷クリーンアップ運動」
・上サロベツ自然再生協議会による自然再生への取組促進
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・エゾジカ保護管理対策の推進(被害実態の把握や効率的な捕獲方法及び有効活用の検討)
・適切な森林管理や森林の有効活用、地域での森林資源利用の促進
・太陽光発電システムの大規模実証実験、風力発電による電力を利用した燃料電池システムの設置など
新エネルギー導入に向けた取組
■ 今後
今後の
の取組方向
イベントなどを通じた地域の環境保全意識の高揚、ホタテ貝殻や未利用間伐材の利用促進、自然観察
会などでの自然とのふれあい促進、自然再生や鉱山植物保護、協働による森林づくり、新エネルギーの
利用促進に取り組みます。
最北のゲートウェイ・サハリン
最北のゲートウェイ・サハリン交流推進
のゲートウェイ・サハリン交流推進プロジェクト
交流推進プロジェクト
(宗谷地域)
□ プロジェクトの
プロジェクトの概要
概要
この地域は、歴史的・地理的条件を背景にロシア連邦サハリン州との交流が盛んであり、サハリン州
では、近年の経済発展に伴う所得向上を背景に、安全・安心なイメージが定着している日本製食品に対
するニーズが高いなど、輸出取引の拡大が期待されますが、輸出の際に必要なロシア国家商品認証につ
いて取得ノウハウが未確立であり、販路拡大の大きな課題となっています。このため、貿易情報の提供
などの支援や、定期フェリー航路の利用を含めた効率的な物流方法などについて、企業、行政が一体と
なって取り組みます。また、サハリン州からの観光客誘致を促進する取組を進め、交流の拡大を図りま
す。
□ プロジェクトの推進状況
プロジェクトの推進状況(
取組)
推進状況(主な取組)
・サハリン側からの行政職員・企業研修生の受け入れ、市民レベルでの交流による相互理解の推進
・サハリンとの交流活性化に向けた「宗谷地域等サハリン交流連絡会議」の開催
・フェリー航路の維持・発展に向けた「稚内・コルサコフ定期航路利用促進合同会議」の開催
・サハリン州の旅行エージェントの招へい事業や誘客格安ツアー
・ロシア語等による「宗谷管内観光ガイドブック」や「宗谷管内タウンマップ」などの作成・配布
■ 今後
今後の
の取組方向
サハリン側からの行政職員や企業研修生の受け入れや市民レベルでの交流の推進、官民一体となった
情報交換や協議のほか、サハリン側との連携による経済交流の推進、観光交流の推進に取り組みます。
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