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資料2
基礎化学II
量子力学入門
量子力学の扉を開いた粒子性と波動性の問題
非常に速く運動する非常に小さな粒子(電子など)はどう数学的に表現できるか
古典力学
p = mv
m
不確定性原理
∆p∆x > h/4π
物質波
h
λ= p
v
質点
存在確率
Ψ2
古典力学は電子のふる
まいを表現するには無
力であったが、時とし
て、私たちに具体的な
イメージを与えること
において、有効である
波(波束)
Ψ 波動関数
シュレーディンガーは波動関数を
用いて電子のふるまいを表現する
ことに成功し(シュレーディン
ガーの波動方程式 )、また、波
動関数の二乗が電子の存在確率を
表すことがボルンらによって示さ
れた(確率解釈 )
量子力学の世界
原子核に束縛された電子のふるまい(粒子性と波動性)
(原子核ポテンシャル)
ミクロの池
原子核に束縛された池の中で、アメンボの動きは
非常に速く、その位置を正確に特定することはで
きないが、アメンボの動きを波として表すことが
できる。
アメンボが一定のエネルギーで運動し続ければ、
池に広がる一定の波が存在し続ける(定常波 )
(電子)
ミクロのアメンボ
粒子
波
イメージ
エネルギー
高
Ψ
Ψ2
原子核
ポテンシャル
低
原子核
電子が一定のとびとびのエネルギーを
もつと一定の波が広がる
アメンボがとるとびとびのエネルギーに対し、そ
れぞれ固有の定常波が存在し、その二乗がアメン
ボの存在確率を表す(固有値問題)
古典波動論(波)について学ぶ
(1)単振動(調和振動)
(2)三角関数と指数関数
(3)複素数
(4)進行波
(5)波動方程式
(6)定常波
単振動(調和振動)
y
v
点Pは角速度ωで半径aの等速円運動をしている
P(x,y)
a
θ
0
x
位相
θ = ωt + φ
角速度
ω
初期位相
振動数
[rad/s]
周期
φ
速度
P(x,y) x = acos(ωt + φ)
ν= ω
[Hz]
2π
1
T = 2π
ω = ν
v = aω
[s]
y = asin(ωt + φ)
0
x
P'(x)
正射影点P'の運動方程式を考える
x = acos(ωt + φ)
より
v = dx = -aωsin(ωt + φ)
dt
d2x
a = 2 = -aω2cos(ωt + φ) =-ω2x
dt
x
a
-a
2
m d x2 = –mω2x = –kx = F(x)
dt
一点からの距離に比
例する中心力による
運動(調和振動)
k
k
ω= m
mω2 = k
調和振動子の強さ
force constant
微分方程式を解く
d2x = – k x
m
dt2
or
一周期
t
T = 2π = 2π m
ω
k
d2x = – ω2x (1)
dt2
x = acos(ωt + φ)
= acos( k t + φ)
m
は(1)の一つの解
三角関数と指数関数
数学基礎知識
微分しても元と同じになる関数
微分方程式
d2x
dt2
d2f(x)
dx2
= – a2f(x)
= – ω2x
(1)
(1)の一般式
の解は一つだけ?
二階微分した関数が元の関数に負の係数をかけたも
のになる関数は?
三角関数
y = cos x
y = sin x
dy
dy
= –sin x
= cos x
dx
dx
d2y
d2y
= –sin x = –y
= –cos x = –y
dx2
dx2
y = A cos ax + B sin ax
一般解
d(ex)
= ex
dx
y = C eiax + D e-iax
指数関数と三角関数は密接な関係がある
ex = exp x
(指数関数)
ex = 1 + x + x2/2! + ····+ xn/n! + ···
∞ xn
= Σ n!
n=0
x
logee = ln ex = x
x = ey
なら
(e = 2.71828183···)
(逆関数は対数関数)
y = ln x
dx = dey dy
dx
dy dx
dy
d(ln x)
1
=
=
dx
dx
x
指数関数
y = e-ix
y = eix
dy
= –ie-ix
dx
dy
= ieix
dx
d2y
= –eix = –y
2
dx
d2y
= –e-ix = –y
2
dx
(i2 = –1)
オイラーの公式と複素数
数学基礎知識
オイラーの公式
Euler's Formulus
cos x =
eix = cos x + i sin x
sin x =
e–ix = cos x – i sin x
eix + e-ix
2
eix – e-ix
2i
指数関数と三角関数は密接な関係がある
複素数(複素平面)
z1 = x1 + iy1 = |z1| eiθ1
y 虚軸
z = x + iy
z
y
r = |z|
= |z| eiθ
θ
0
= |z|(cos θ + i sin θ)
x
x 実軸
(極形式)
z2 = x2 + iy2 = |z2| eiθ2
z1z2 = |z1||z2| ei(θ1+θ2)
z = x + iy = |z| eiθ
の複素共役は
r = (x2 + y2)1/2 = |z|
x = r cos θ = |z|cos θ
y = r sin θ = |z|sin θ
z* = x – iy = |z| e–iθ
z z* = |z|2
進行波(正弦波)
振幅
y
a
波長
伝播速度
λ
u
x(0)
-a
y
t=0
y = a cos 2π x
λ
t=t
y = a cos 2π (x – ut)
λ
x
ut
y = a cos ( 2π x – 2πνt)
λ
x(t)
y = a cos (kx – ωt)
一次元進行波(正弦波)は以下の式で表される
速度
u=λν
波長
振動数
ν=
u
λ
= ω
2π
周期
T= 1
ν
= 2π
ω
λ
[Hz]
[s]
角振動数
ω = 2π ν
角波数
k = 2π
λ
ψ(x,t) = a cos (kx – ωt)
或は
ψ(x,t) = a ei(kx – ωt)
ω = ku
さらに様々な表現が可能
ψ(x,t) = a cos ω( x – t)
u
ψ(x,t) = a sin ω(t – xu )
ψ(x,t) = a cos 2π( x –
λ
ψ(x,t) = a sin 2π( t –
T
などなど
t )
T
x )
λ
波動方程式
ψ(x,t)
ある量が場所と時間の関数で
ψ(x,t) = a cos (kx – ωt)
波動方程式
∂2ψ(x,t)
∂t2
2ψ(x,t)
∂
= u2
∂x2
を満足する時、この量は波として伝わり
その伝播速度はuになる
u=λν
伝播速度
波長
振動数
λ
ν
例えは、正弦進行波の関数を時間(t),および場
所(x)で偏微分しよう
角振動数
ω = 2π ν
角波数
k = 2π
λ
ω = ku
∂ψ(x,t)
= ωa sin (kx – ωt)
∂t
∂2ψ(x,t)
= –ω2a cos (kx – ωt)
2
∂t
∂ψ(x,t)
= ka sin (kx – ωt)
∂x
∂2ψ(x,t)
= –k2a cos (kx – ωt)
2
∂x
∂2ψ(x,t) = ω2 ∂2ψ(x,t)
∂t2
k2
∂x2
∂2ψ(x,t)
∂2ψ(x,t)
= u2
∂t2
∂x2
波動方程式(三次元)
ψ(x,y,z,t) = ψ(r,t)
波動方程式
∂2ψ(r,t)
∂t2
∂t2
Nabla:
Laplacian:
= u2
∇
∆
2
∂2 )
+ ∂2 +
ψ(r,t)
∂y
∂z2
∆ ψ(r,t)
=
∂
∂x
2
=∇ =
ψ(r,t) = a cos (kr – ωt)
= a cos (kxx + kyy + kzz – ωt)
について
∂2ψ(r,t) ∂2ψ(r,t)
∂2ψ(r,t)
2
)
+
=u (
+
2
2
2
∂z
∂y
∂x
2
= u2 ( ∂
∂x2
∂2ψ(r,t)
例えば
∂2ψ(r,t)
= –kx2ψ(r,t)
2
∂x
∂2ψ(r,t)
= –ky2ψ(r,t)
2
∂y
∂2ψ(r,t)
= –kz2ψ(r,t)
2
∂z
∂2ψ(r,t)
=
∂r2
+
∂
∂y
∂2
∂x2
∂2ψ(r,t)
= u2 ∆ψ(r,t)
2
∂t
u 伝播速度
+
∂2ψ(r,t) ∂2ψ(r,t) + ∂2ψ(r,t)
+
∂x2
∂y2
∂z2
∂
∂z
∂2
2
+ ∂2 +
∂y
∂z2
= –(kx2+ky2+kz2)ψ(r,t)
= –k2ψ(r,t)
∂2ψ(r,t)
= –ω2ψ(r,t)
2
∂t
2
2
ω ∂2ψ(r,t) ∂2ψ(r,t) ∂2ψ(r,t)
∂ ψ(x,t)
+
=
(
+
)
∂t2
∂x2
∂y2
∂z2
k2
定常波
y
伝播速度
腹
y1 = a sin 2π (x – ut)
λ
y2 = a sin 2π (x + ut)
λ
u
u
x
波長
y = y1 + y2
節
λ
= 2a sin
振幅部分
定常波の波動方程式
ψ(x,t) = 2a sin kx cos ωt = φ(x) cos ωt
φ(x) = 2a sin kx
∂2ψ(x,t)
= –k22a sin kx cos ωt
2
∂x
d2φ(x)
= cos ωt
dx2
∂2ψ(x,t)
= –ω22a sin kx cos ωt
2
∂t
=
–ω2cos
2πx
cos ωt
λ
ωt φ(x)
振動部分
波動方程式
2
∂2ψ(x,t)
2 ∂ ψ(x,t)
=
u
∂t2
∂x2
–ω2cos ωt φ(x) = u2cos ωt
–ω2φ(x) =
ω2 d2φ(x)
dx2
k2
d2φ(x)
dx2
+ k2φ(x) = 0
d2φ(x)
dx2
(ω = ku)
(k = 2π )
λ
定常波の波動方程式は振幅部分のみからなり、
時間に依存しない
いろいろな定常波
弦の振動
y
高調波
定常波の式
ψ(x,t) = 2a sin 2πx cos ωt
λ
振幅部分の式
2πx
φ(x) = 2a sin
λ
n=4
弦の振動条件
λ
L= n
2
弦の振動の振幅を表す式
n=3
φ(x) = A sin
n=2
倍音
n πx
L
一般に、波の動きに制限を加えると、
離散的な定常波が発生し、波動関数は
以下の様に表され、その振幅部分は以
下の波動方程式を満足する
定常波の波動関数
n=1
基音
x
L
ψ(r,t) = φ(r) e–iωt
定常波の波動方程式
∆φ(r) + k2φ(r) = 0
シュレーディンガーの波動方程式
Erwin Schrödinger
シュレーディンガーは、電子のような小さな粒子の
運動を表現するのに、主として波の考え方を基本と
し、そこに、物質波としての粒子性を取り入れた。
シュレーディンガーの波動方程式がどのように提案
されたのか、説明しよう。
定常波のシュレーディンガー方程式(1次元)
ある場(ポテンシャル場)に拘束された電子の動き(1次元)を考える
【波動性】
【粒子性】
【二重性】
定常波の波動方程式
d2ψ(x)
+ k2ψ(x) = 0 (k = 2π )
2
λ
dx
時間によらず
エネルギー一定
ド・ブロイの物質波
λ=
h
p
E=
波動関数 ψ(x)
p2
d2ψ(x)
+ x ψ(x) = 0
h2
dx2
px2
d2ψ(x)
ψ(x) = –
h2
dx2
px2 ψ(x) = – d2
ψ(x)
dx2
h2
px2
px
d2
2
–h
dx2
d
ih
dx
演算子に対応
p2
+ U(x)
2m
2m
d2ψ(x)
+ 2 [E – U(x)]ψ(x) = 0
h
dx2
h2 d2ψ(x) + U(x)ψ(x) = Eψ(x)
–
2m dx2
運動エネルギー
h2
[–
2m
d2
dx2
位置エネルギー 全エネルギー
+ U(x)]ψ(x) = E ψ(x)
一定
h2 d2
+ U(x) = H^
–
2
2m dx
ハミルトニアン
(ハミルトン演算子)
シュレーディンガー方程式(3次元へ拡張)
古典力学
量子力学
運動エネルギー 位置エネルギー
2 d2ψ(x)
運動エネルギー 位置エネルギー
px2
1次元
+ U(x) = E 全エネルギー
2m
(一定)
3次元
p(r)2
+ U(r) = E
2m
–
1
(px2 + py2 + px2) + U(x,y,z) = E
2m
シュレーディンガー方程式の一般形
ハミルトン演算子
h
2m
–
–
一定のエネルギー値
dx2
∂2
h2
その固有値を与える波動関数ψ(r)i を固有関数という
ψ(r)i
∂2
∂2
ψ(r) = ψ(x,y,z)
[
+
]ψ(r)
+
2m ∂x2
∂y2 ∂z2
+ U(x,y,z)ψ(r) = Eψ(r)
波動関数
という微分方程式を解くと、様々なエネルギー値に対
して式を満たす波動関数の組みが得られる。これを
『固有値問題を解く』といい、得られたEiを固有値、
固有値
+ U(x)ψ(x) = Eψ(x)
h2 d2
ψ(r) + U(r)ψ(r) = Eψ(r)
2m dr2
r = (x,y,z)
^ ψ(r) = Eψ(r)
H
Ei
全エネルギー
(一定)
固有関数
–
h2
2m
[–
∆ψ(r) + U(x,y,z)ψ(r) = Eψ(r)
h2
2m
^
H
∆ + U(x,y,z)]ψ(r) = Eψ(r)
ハミルトニアン
(ハミルトン演算子)
シュレーディンガー方程式(まとめ)
時間に依存しないシュレーディンガー方程式
^ ψ(r) = Eψ(r)
H
この微分方程式を解くと、様々なエネルギー値に対し
て式を満たす波動関数の組みが得られる。これを『固
有値問題を解く』といい、得られたEiを固有値、その
波動関数
(定常波の振幅部分)
ψ(r) = ψ(x,y,z)
固有値を与える波動関数ψ(r)i を固有関数という
Ei
固有値
ψ(r)i
固有関数
エネルギー固有値
(時間によらず一定の値をとる)
ハミルトン演算子(ハミルトニアン)
^ = – h2
H
2m
∆ + U(x,y,z)
運動エネルギー 位置エネルギー
演算子
演算子
∂2
∂2
( p^ )2
h2 [ ∂2
=–
+
]
+
U(x,y,z)
+
=
+ U(x,y,z)
2m ∂x2
∂y2 ∂z2
2m
運動量演算子
=ih∇
=ih [
∂
∂
∂
+
]
+
∂x
∂y
∂z
∇2 = ∆
シュレーディンガーの波動方程式は、最初、本当かな
と思われたが、古典力学では解決できなかった様々な
問題を解決することができ、量子力学(波動力学)へ
と発展した。原子の中の電子の状態についても納得で
きる答えを出すことができた。次に、波動関数がもつ
意味について説明しよう。
時間依存シュレーディンガー方程式
古典波動方程式
波動関数の指数関数表示
ψ(r,t) = ψ(x,y,z,t) = aei(kr-ωt)
∂2ψ(r,t)
= aei(kxx + kyy + kzz – ωt)
∂t2
= u2
∆ ψ(r,t)
ド・ブロイーアインシュタインの関係式
λ = h/p
∆ψ(r,t) =
k = 2π/λ =
E = hν
∂2ψ(r,t)
∂r2
ω = 2πν =
p2
ψ(r,t)
h2
= –k2ψ(r,t) = –
^p2 = – h2∆
p
h
p^ = i h ∇
ψ(r,t) = aei(pr–Et)/h
<1次元なら>
∂2ψ(r,t)
∂t2
=
–ω2ψ(r,t)
E2 ψ(r,t)
=–
h2
2
^
E2 = – h 2 ∂ 2
∂t
∂
^
E=ih
∂t
ψ(x,t) = aei(px–Et)/h
E
h
時間依存シュレーディンガー方程式(続き)
古典力学 H =
p(r)2
+ U(r) = E
2m
^p2 = – h2∆
波動関数
p^ = i h ∇
ψ(r,t) = aei(pr–Et)/h
<1次元なら>
2
^
E2 = – h 2 ∂ 2
∂t
ψ(x,t) = aei(px–Et)/h
∂
^
E=ih
∂t
定常波の場合Eは時間によらず一定なので
運動エネルギー
–
h2
2m
位置エネルギー
∆ψ(r,t) + U(r)ψ(r,t) =
ih
全エネルギー
∂ψ(r,t)
∂t
ψ(r,t) = aei(pr)/h e–iEt/h
=ψ(r)e–iEt/h
と変数分離することができる
時間依存シュレーディンガー方程式
{–
∂2
∂2
∂ψ(r,t)
h2 [ ∂2
+
]
+
U(x,y,z)}ψ(r,t)
=
+
i
h
2
2
2m ∂x
∂t
∂y
∂z2
^
^
H ψ(r,t) = E ψ(r,t)
時間に依存して全エネルギーが変化する場合
^
H ψ(r) = E ψ(r)
時間に依存しないシュレーディ
ンガーの方程式となる
波動量子力学における波動関数がもつ意味
定常状態にある粒子のふるまいを記述する時
間に依存しないシュレーディンガー方程式を
満足する固有関数(波動関数)ψ(r)について
固有関数(波動関数)ψ(r)は定常波の振幅部
分を意味している。
Ψ(r,t) =
ψ(r)とψ(r)eiθは同じ状態を意味する
ψ(r)は有限一価連続である(行儀がよい)
^ ψ(r) = Eψ(r)
H
ψ(r)e–i
ψ(r)が固有関数ならcψ(r)も固有関数である
t
波動関数ψ(r)のから粒子の定常状態における
すべての情報が得られる。
ある固有値にn個の固有関数が縮退している
時、それら任意の一次結合もEに対する固有関
数であり、そのうちのn個が一次独立である。
波動関数ψ(r)の二乗は粒子が存在する確率に
比例した値である(ボルンの確率解釈)
|ψ(r)|2 = ψ(r)ψ∗(r)
規格化された波動関数ψ(r)の二乗は粒子が存
在する確率をあらわす(規格化)
∫|ψ(r)|2dv =∫ψ(r)*ψ(r)dv = 1
異なった固有関数は直交する
∫ψi(r)*ψj(r)dv = 0
規格化:上式を満たすようψ(r)の係数を調整する
規格化直交系
クロネッカーのδij
波動量子力学における波動関数がもつ意味(2)
^ ψ(r) = Eψ(r)
H
【注意】
固有値Eは観測可能な実数
^ ψ(r) = ψ(r) *Eψ(r)
ψ(r) * H
^ ψ(r)ψ(r) * = Eψ(r)ψ(r) *
H
^ ψ(r) *
^ ψ(r) = ψ(r) H
ψ(r) * H
∫ψ(r) *H^ ψ(r)dv =∫ψ(r) *Eψ(r)dv
= E∫ψ(r) *ψ(r)dv
= E = <E> Eの平均値
【便利】
H1ψ1(r) = E1ψ1(r)
H2ψ2(r) = E2ψ2(r)
^ ψ(r)dv
<E> = ∫ψ(r) * H
の時
演算子H1 +
固有値の平均値
演算子
H2の固有値はE1 + E2
でその固有関数はψ1(r)ψ2(r)
一次元箱型ポテンシャル中の粒子のふるまい
U(x)
U=∞
一般解
ψ(x) = A cos kx + B sin kx
U=∞
U=0
k=[
2mE 1/2
]
h2
m
境界条件より
a
0
A=0
ka = nxπ
x
1個の粒子が1次元箱型ポテンシャルの中でx軸
方向に一定のエネルギーEで運動している
ψ(x)= B sin
nxπx
a
規格化より
シュレディンガーの方程式は
B = (2/a)1/2
^
Hψ =Eψ
三角関数の微積分チェック
d2ψ(x)
–
= Eψ(x)
2m dx2
h2
固有関数と固有値(解けた!)
微分方程式
2mE
d2ψ(x)
–
ψ(x)
=
dx2
h2
ψ(x)= (2/a)1/2sin
境界条件
ψ(0) = ψ(a) = 0
Enx =
これを解く
nxπx
a
h2
n2
8ma2 x
一次元箱型ポテンシャル中の粒子のふるまい
Enx =
h2 n 2
x
8ma2
ψ(x)= (2/a)1/2sin
2
E4 = 16h
8ma2
+
+
nxπx
a
概念図
n =4
–
–
節の数
固有値
n–1
2
E3 = 9h
8ma2
+
2
E2 = 4h
8ma2
E1 =
–
+
+
n=3
n=2
–
+
h2
n=1
8ma2
節 node
ψ2(x) = 0
粒子の存在確率0
0
ψ(x)
固有関数
a 0
ψ2(x)
a
固有関数の二乗
粒子の存在確率と位相の概念を視
覚化したもの
二次元箱型ポテンシャル中の粒子のふるまい
^
Hψ =Eψ
(nx, ny)
10E0
^ +H
^
H^ = H
x
y
(3,1) (1,3)
E = Ex + Ey
ψ = ψ(x)ψ(y)
(2,2)
8E0
ψ(x)= (2/a)1/2sin
nxπx
a
ψ(y)= (2/a)1/2sin
nyπy
a
5E0
(2,1) (1,2)
a
2E0
2
Enx,ny = h
(n 2 + ny2)
8ma2 x
E0 =
(1,1)
h2
8ma2
y
0
x
a
三次元箱型ポテンシャル中の粒子のふるまい
^
Hψ =Eψ
3重縮退
degenerated
^
^ +H
^ +H
H^ = H
x
y
z
E3 = 9E0
E = Ex + Ey + Ez
ψ = ψ(x)ψ(y)ψ(z)
(1,2,2)
(2,1,2)
(2,2,1)
3重縮退
(2/a)1/2sin
nxπx
a
ψ(y)= (2/a)1/2sin
nyπy
a
ψ(x)=
ψ(z)= (2/a)1/2sin
Enx,ny,nz =
nzπz
a
h2
(nx2 + ny2 + nz2)
2
8ma
degenerated
E2 = 6E0
(1,1,2)
(2,1,1)
(1,2,1)
a
z
a
projection
y
y
a
0
a
(1,1,1)
x
0
x
a
E1 = 3E0
次は原子中の電子のふるまい
x
z
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