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論文 - 関東学生マーケティング大会2015

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論文 - 関東学生マーケティング大会2015
恋愛と情報拡散意向の関係
はしがき
本年度の関東学生マーケティング大会のテーマは「明日話したくなるマーケティング」に決まった。
そこで我々は、情報の伝達が早い若者に焦点を当て、その若者が話題にするものはどんなものだろうかと
疑問を持ち、班員全員で自分自身、または我々の周りで 1 番話題にされているものは何かと考えた。その
結果、我々は、近代の若者の話題の中心は恋愛であると捉え、恋愛という一種の情報を利用すれば、若者
の中での情報拡散が活発に行われ、購買行動がより促進されるのではないかと考えた。
今回の研究を行うにあたって、情報の伝達が早い若者という存在が重要となるため、アンケート調査で
は我々と同世代の多くの若者を対象とし行い、そのなかで多くの発見や本研究に重要となる意見や情報を
頂いた。
本研究は 7 月上旬から始まり、班員全員が初めてのアンケート調査や論文作成に戸惑いながら、様々な
困難や挫折を経験した。そのたびに班員 5 人で励ましあい、協力し乗り越えてきた。研究開始当初と比べ、
全員がそれぞれ確実に成長できたと感じる。
そして最後に、我々の冗長なアンケート調査に協力してくださった多くの方々、親身になってアドバイ
スを下さった先輩方、忙しい中、的確なアドバイスを下さった我らの教授、どんなときでも励ましあい、
協力して共に研究を進めてきた班員、皆様にこの場を借りて厚くお礼を申し上げたい。
2014 年 11 月末日
木藤優 清水あゆ美 清水陽大 西村大地
星明宏
1
⑥ ―――今後の展望
<目次>
⑦ ―――おわりに
① ―――はじめに
参考文献
② ―――序論
補禄―――アンケート調査票①
1. 問題意識と問題設定
アンケート調査表②
2. 定義
木藤優
③ ―――本論
清水あゆ美
1. 既存研究のレビュー
清水陽大
(1)若者の恋愛消費
西村大地
(2) 口コミに関するマーケティングの重要性
星明宏
(3) 口コミで話題になる商品
(4) ネタ消費
(5)ゲーミフィケーション
2. 既存研究のまとめ
3. 仮説の提案及び検証
(1)仮説の提唱
Ⅰ.ネタ消費の意思決定プロセス
Ⅱ.消費者の特性の解明
Ⅲ.仮説のまとめ
(2)調査概要
(3)調査内容
(4)分析方法
Ⅰ.度数分布
Ⅱ.t検定
(5)分析結果
④ ―――新提案
⑤ ―――研究成果と結論
2
① ――はじめに
■図表―――1
バレンタインデーシーズン販売額(推定)
今年の関東学生マーケティング大会のテーマ
が「明日話したくなるマーケティング」であることか
ら、我々は情報の伝達が早い若者に着目し、現代
の若者の話題の中心が恋愛だと考えた。そして、
消費者行動論の観点から恋愛を一種の情報と捉え、
情報による消費者の意思決定に注目した。
② ―――序論
1. 問題意識と問題設定
我々は、まず初めに若者は夏と冬に恋愛のイメ
ージを多く持つと仮定した。冬には恋愛に直接的
にかかわるプロモーション(バレンタインデーやクリ
スマス)があり、この機会に乗じて売上げを伸ばし
ている商品がある。例としてバレンタインシーズ
ンにはチョコレートが上げられる。図表 1 表は、
また、図表 2 棒グラフは、平成元年と平成 23 年の
日本チョコレート・ココア協会(2005)による、バ
家計調査(総務省統計局)による月別のケーキの支
レンタインデーシーズンの販売額(推定)をまとめ
出額が示されており、平成元年、平成 23 年のどち
たものである。チョコレートにおける年間の国内
らも年間を通してみると、12 月のクリスマスの時
消費額とバレンタインシーズンの消費額を比較す
期に支出額が他の月の 2 倍以上になっていること
ると、バレンタインシーズンと言うくくりがある
が分かる。
ものの、たった一日でチョコレート販売全体の 10
■図表―――2
パーセント以上を売り上げていることが分かる。
月別ケーキの支出金額
3
図表 1、図表 2 で示されているように、冬には恋
激しく活動し、脳が興奮した状態はキスと
愛に関わるプロモーションで売上げを伸ばしてい
比べて 4 倍以上も長く続いたという結果が
る商品があり、大きな経済効果をもたらしている。
出たのである。このように食べ物には実際
一方夏も冬と同様に恋愛のイメージがあるにも関
の調査でも明らかになっている通り、恋愛
わらず、恋愛のイメージのある直接的なプロモー
効果をもたらす成分があるものが多くある。
ションやイベントがなく、販売機会を逃している
そこで我々は実際に、若者の話題の中心である恋
のではないかと考え、我々はここに問題意識を持
愛という一種の情報を利用すれば、購買行動が促
った。
進され、販売機会を逃している季節にも商品が売
恋愛をイメージさせるものと言っても数多くあ
れるのではないかと考えた。
り、先ほど述べた季節の他に、食べることにより
以後、我々は一例として、若者にとって 1 番身
恋愛効果を促進する食べ物などがある。例として、
近なチョコレートに着目して研究を進めていく。
チーズ、赤ワイン、イチジク、桃、チョコレート
2. 恋愛の定義
などが上げられる。チーズは、フェニルエチルア
ミンという物質を含んでおり、このフェニルエチ
アミンは恋しているときも発生し、ドキドキや高
恋愛の定義とは、男女が互いに相手を恋い慕う
揚感をもたらしてくれる成分を多く含んでいる。
ことや、その感情の事を指す。
(広辞苑 第 6 版[2008]
成城心理文化学院が、全国の 20 代から 40 代の恋
年)広辞苑では男女が互いに相手に恋い慕うこと、
人がいる男女 600 名を対象に、恋する気持ちとチ
つまり両思いのみを恋愛と定義付けており、片思
ーズとの関連性に関する意識調査(2012)を、実施
いは恋愛に含まれないとある。しかし我々は、若
したところ、チーズを良く食べる人は食べない人
者の恋愛相談には片思いのケースも多く含まれて
に比べ「恋人のことを大切にしたい」と考えている傾
いると考え、本論文では片思いも恋愛のひとつと
向や、
「これからも一緒にいたい」などの肯定的な感
捉え研究を進めていく。
情をもっていることが分かった。また、赤ワイン
には美肌にいいポリフェノールが豊富で、更にチ
③
ーズほど多くはないが、フェニルエチルアミンが
―――本論
含まれている。チョコレートにも恋愛効果を促進
1,研究のレビュー
させる成分が多く含まれており、イ ギ リ ス の マ
イ ン ド ・ ラ ボ の 研 究 者 の ル イ ス 氏 は 、 20 代
のカップルで、チョコレートを口の中で溶
本章では、我々が進めていくうえで参考にした
かすときと、情熱的にキスをするときの、
既存研究について述べていく。我々の研究目的で
心拍数と脳の活動状態を調べた。その調査
ある「恋愛という情報により、消費者の購買行動をより
の結果、チョコレートを食べているときの
促進させる」という目的に直結している研究がない
心拍数は、キスをしているときの約 2 倍に
ため、参考にした既存研究を挙げていく。
増加することを発見し、また、舌の上で溶
け始めたとき、脳のすべての部分が、キス
(1)若者の恋愛消費
をしている間に見られたものよりはるかに
4
(牛窪恵[2007])は、独身男性は彼女が出来ると
たなモデルとして AIDEES モデルというものもあ
いないときよりも出費が多くなることを「恋愛消
げられている。これは消費者が広告メッセージに
費」と名づけ研究を行っており、30代後半の男性
「注意(Attention)
」を喚起され 、広告対象に「関
の若者時代と、現在の若者の恋愛消費に違いがあ
心(Interest)
」を抱き、購入したいという「欲求
ることを唱えている。バブル真っ只中に青春を送
(Desire)
」が生まれ、購買機会にその「記憶
った30代後半の男性にとっての恋愛消費観では、
(Memory)」が呼び起される。その後、
「購買」で
レジャー、クルマ、エスコートのイメージが強く、
プロセスが終わるのではなく、
「体験・経験
大学時代彼氏が出来た女子は必ず、彼氏は有名車
(Experience)
」、
「熱中・心酔(Enthusiaum)
」を
にのっているのかなどを聞かれたほどとされてい
加えることでこのモデルは単なる消費・購買経験
るそこから一昔前の世代の若者の恋愛消費観は高
とブランドに心酔・満足しファンになる状態とを
額であったのではないかと考えられる。それに比
区別している。最終段階は「共有(Sharing)
」で
べ、現在の20代の恋愛消費観は、ペット、エステ、
あり、ブランド体験の他者との共有がうまくいけ
洋服であるとしており、前者より金額が低くなっ
ば注意を呼ぶことができるということである。つ
ていることがわかる。そして、ここで買うのは「話
まり、一個人の中で DESS が循環し、経験と記憶が
題」「人気」のあるものであり、昔に比べ男性上
蓄積される。その消費者が他者に伝播することで、
位の高額なエスコートを重視するよりも、対等の
一個人を超えた大きな影響力があるモデルである
ものを選ぶ傾向になってきているため、「彼女の
とされているのだ。(山本・[2014])は著書の中で
ために買う」という消費がより身近になってきて
この AIDEES モデルを基とした口コミ経験の調査
いるのではないかと考えた。
を全国の 10 代以上の男女を対象に行っている。
(2006 年)この調査では、
「自動車」
「PC 周辺機器」
(2)口コミに関するマーケティングの重要性
「コンビニ菓子」「音楽」の 4 カテゴリーに分け、
(山本・[2014])は口コミ影響のメカニズムについ
クチコミをした場所・対象人物・内容・その後の
て、著書の中で以下のように述べている。
「口コミ
受信者の行動についての口コミ結果をヒアリング
は購買のみに影響を与えるのではない。消費行動
調査で行うものとし、受信者のその後の行動を先
には購買前・購買後の行動が含まれるため購買は
程あげた AIDEES モデルを指標として、それぞれ
その一段階にすぎず、購買以前の行動段階にも影
どの段階まで進んだのかを示している。その結果、
響を及ぼす。
」つまりクチコミによる情報提供は消
4 カテゴリーすべてで他者による口コミ後、注意・
費者の購買意思決定にも関与するということが考
関心を惹かれたと答えた人が半数以上いるという
えられる。ここから我々の研究においても、恋愛
ことがわかった。特にコンビニ菓子にいたっては
という情報は口コミを通じて販売促進に繋げるこ
クチコミ行動の 71%が相手の消費経験に至ること
とができ、さらに効果的な売場づくりが期待でき
ができると示される。以上の調査により、口コミ
るのではないかという可能性を見いだすことがで
には消費者の購買意思決定に大きな影響があると
きた。
いう事が分かった。しかし「熱中・心酔
我が国において一般的に用いられる広告の効果
(Enthusiaum)
」や「共有(Sharing)」まで至る
階層モデルとして AIDMA モデルや AISAS モデル
口コミは非常に少ないという結果もあることから、
がある。さらにここでは、近年提案されている新
口コミからブランド・ロイヤルティを形成してい
5
くことは決して容易ではないということも見て取
印刷したものを発売した。これにより「逆チョコ」
れる。
PR の成果は、総掲載数 464 件のメディアにとりあ
げられ、
そのうちウェブでの掲載数は 120 件あり、
(3)口コミで話題になる商品
464 件全てを広告費に換算すると 17 億円を超える
(神田昌典[2001])は、口コミ伝染プロセスを構
効果があった。森永製菓の事後調査の結果からも
築させるために重要なことは口コミが起こる、そ
女性の「逆チョコ」の認知度は 92%、10 代女性だ
の一瞬を、詳細に描写することであると唱えてい
けでは 96%だった。
男性の認知度も 81.6%と高い、
る。風邪に感染するのが一瞬のように口コミが伝
来年「逆チョコ」をあげたいという意向も 20%を
染するのも、ほんの一瞬であり、その一瞬を出来
越えていてこれはネタ消費による成果ではないか
るだけ多く再現し、口コミを広げるためには誰に
と考えられる。
鈴をつければいいか、お客はどの場所で自分の商
品を話題にするのかを考えていくとことにより、
(5)ゲーミフィケーション
口コミ構成プロセスが構築できる。
(野村総合研究[2012])によると、ゲーミフィ
ケーションとは、人を夢中にさせるゲームのメカ
(4)ネタ消費
ニズムを応用し、ゲーム以外の分野で利用者の行
(井上明人[2012])は、自身の著書で、ネタ消
動を促す手法であると述べている。つまり、ゲー
費とは話のネタになることを期待してなされる消
ミフィケーションとは、ゲームの要素を、ゲーム
費のことであると述べている。直接役に立つもの
以外のものに使うマーケティング手法である。
である必要はなく、役には立たなくとも面白さな
事例を挙げると、日本ケンタッキー・フライド・
どが際立っているためになされる消費行動を指し
チキン株式会社が実施した全国 7 店舗にドラゴン
ている。ネタ消費の事例を挙げると、アメリカの
ボールとコラボレーションしたものがある。
バーガーキングが 2009 年に行った「ワッパー・サ
ケンタッキー・フライド・チキンでは、映画「ド
クリファス」というキャンペーンがある。これは
ラゴンボール Z 神と神」とのタイアップキャンペ
フェイスブックから友達を 10 人削除すると、バー
ーン「『ドラゴンボール Z』キャンペーン」を 2013
ガーキングワッパーが 1 つ無料でもらえるという
年 2 月末から 3 月にかけて実施した。Facebook ペ
ものであり、つまり自身の友達 10 人とバーガーワ
ージでもアプリやコラボレーション商品の紹介や、
ッパーを交換するというものである。10 人削除す
タイアッププロモーションの告知などを行い、こ
ると、
「これでまた一人の友達が犠牲になった。結
のドラゴンボール関連投稿の反応は、Facebook ペ
局貴様らのワッパーへの愛は、解除された○○人
ージ上で平均「いいね!」3,686 件、コメント 90
の友情よりも強いことが証明されたのだ!」と表
件、シェア 104 件あり、同期間のその他の投稿の
示させ、これは「ワッパー・サクリファス」自体
平均「いいね!」2,004 件、コメント 36 件、シェ
をネタ消費としていると考えられる。
ア 33 件を大きく上回る結果となった。また、ケン
また、チョコレートを使ったネタ消費の例とし
タッキー・フライド・チキンはタイアッププロモ
て、2009 年に発売された、森永製菓の「逆チョコ」
ーションとして、全国主要都市の 7 店舗に、孫悟
が挙げられる。森永製菓は、主力商品である「ダ
空の道着を着せた「悟空カーネル」像を設置した
ース」
「小枝」などのそれぞれのパッケージを逆に
という内容を写真と共にアップした。そしてその 7
6
店舗に設置された悟空カーネル像を、あるユーザ
(1)では若者の恋愛消費についてレビューした。昔
ーが自発的に全国のファンに呼びかけ、7 体すべて
の若者と現在の若者の恋愛消費の価値観を考えた
の「悟空カーネル」像の写真を集め、ケンタッキ
上で、現在の若者の恋愛消費観について考えた。
ー・フライド・チキンの Facebook ページに投稿し
その結果現在の若者の恋愛消費は、高額の商品よ
た。それを見たケンタッキー・フライド・チキン
りも身近な商品に移行してきていることが分かっ
がそのユーザーに、ぜひこの写真を KFC の
た。それにより、一度の消費にかける値段は多く
Facebook ページで紹介させてほしいと依頼し、実
はないが、恋愛消費がより身近になり、多くの人
際に実現した。その投稿は、ケンタッキー・フラ
にアプローチをかけやすくなっていると我々は考
イド・チキンの Facebook ページの歴史の中で、ク
えた。
チコミ度が過去 TOP3 に入る反応という大きな反
(2)ではクチコミに関するマーケティングの重
響を呼んだ。このように、単なるタイアップキャ
要性についてレビューし、クチコミによる情報提
ンペーンだけではなく、ファンに「コンプリート
供は消費者の購買意思決定にも関与することが分
したい」と思わせるゲーム性や、人に話したくな
かった。この既存研究により、我々の研究課題に
るような物語性など、消費者と一緒に盛り上がれ
なっている恋愛という情報も、口コミを有効的に
るような仕掛けをしたことでリーチを拡大させる
利用することによって、より購買行動が促進され
ことができるということがこの事例から読み取れ
るのではないかと考えた。また、価格が手軽で身
る。
近な場所で購入できるコンビニ菓子などは特にク
(4)でレビューした「ネタ消費」では、ユーザ
チコミによる影響を受けやすいということが既存
ーが何度も同じサービスを使うことはなく、人の
研究から分かった。よって我々の本研究の研究対
注目を一瞬集めることはできるが注目が集まった
象であるチョコレートにも、このことが応用でき
直後にはすぐに注目がさめてしまう。しかし前述
るのではないかと考えた。
したケンタッキー・フライド・チキンの事例のよ
(3)では 口コミで話題になる商品についてレビ
うに、
「ゲーム」には人を楽しませ、複雑なものを
ューした。口コミで話題にしてもらうには、顧客
理解させ、人を行動に駆り立てる力があり、
「ゲー
が自分の商品を購買する瞬間を細かく考え、誰を
ム」を使えば、楽しく、ある程度まで継続的に取
ターゲットにすればいいかを考える必要性がある。
り組むことを可能にしてくれると考えられている。
しかし我々は店頭における販売員ではないため、
しかし(井上明人[2012])は、ゲーミフィケーシ
その瞬間を想像することが困難であった。よって、
ョンを考えるのであれば、1 回の行動の後に、2 回
顧客が自分の商品を購買する瞬間に感じることや、
目、3 回目の人の行動を考え、情報を拡散させるだ
どのような視点で購買を行っているかをアンケー
けではなく何度も繰り返し動くための仕組みを用
ト調査から明らかにしていく。また、前述したも
意する必要があると述べている。
のを明らかにした後、アンケート調査結果をもと
に現在の若者の購買行動の特徴を分析し、どのよ
2.既存研究のまとめ
うな視点で購買における意思決定をしているのか
を明確にしていく。
最後に、ここまでの既存研究レビューにより明ら
(4)では、ネタ消費に関するレビューをした。
かになったことを総括する。
面白さなどの話題性が際立っていると、話のネタ
7
を期待して消費者の購買促進に繋がるということ
の意思決定プロセス(AISAS)とは異なるとし、
が分かった。そこから、我々の研究している恋愛
本章では、この意識のもとに恋愛ネタ消費の意思
という情報も、ここで言う一種のネタになるので
決定プロセスを解明していく。また新規提案を考
はないかと考え、恋愛効果を促進させるという効
えるにあたって、AIDEES を用いることとする。
果を期待して購買行動が促進されると考えた。更
に、前述したチョコレートの事例の様に、話題に
Ⅱ.消費者の特性の解明
される効果も期待できるのではないかと考えた。
ここでは夏とチョコレートと恋愛は関連するの
これらのネタ消費から考えられることは、我々の
か、また、夏にチョコレートを購買する消費者の
テーマである「恋愛と情報拡散移行の関係」に強
特性と恋愛情報の入手方法について探る。我々は、
く関係するのではないかと考えた。
まず今回の本大会のテーマである「明日話したく
(5)では、ゲーミフィケーションに関するレビ
なるマーケティング」を考えた結果、現代の様々
ューをした。(4)でレビューした「ネタ消費」では、
な情報の発信源となっているのは若者ではないか
注目を一瞬集めることはできるが、注目が集まっ
と考えた。その中でも話題の中心になっているの
た直後にはすぐに注目が冷めてしまい、それ以降
は恋愛であるとし、若者が連想する恋愛の季節は
繰り返し購買してもらうのは難しくなる。その為、
夏と冬に設定した。既存研究により、チョコレー
レビューにあるように人を楽しませ、複雑なもの
トは恋愛に関連するイベント(バレンタイン、ク
を理解させ、人を行動に駆り立てる力がある「ゲ
リスマスなど)で多く扱われており、また科学的
ーム」を使う、ゲーミフィケーションの利用が、
にも恋愛効果を促進させるフェニルエチルアミン
本研究の効果を持続させることができるのではな
が含まれているということが明らかになっている
いかと考えた。
ことをここで再度確認しておく。よって我々は仮
説立てを行うにあたり、チョコレートを例に用い
以上の 5 つのレビューから、本研究における恋
ることとした。しかし、チョコレートは夏に購買
愛による購買行動の促進と情報拡散意向が成り立
率が低くなるという統計がでている。恋愛とチョ
つと考え、仮説の提唱をしていく。
コレートが関係しているのなら夏にもチョコレー
トは売れるのではと考えた。また恋愛とは男女が
3.仮説の提唱および検証
互いに相手を恋い慕うことや、その感情の事を指
す。
(広辞苑 第 6 版[2008]年)しかし我々は男女
本章では恋愛をネタとしたネタ消費の解明を目
間の片思い、芸能人の恋事情を本研究における恋
標とし、消費者意思決定プロセスや特性に焦点を
愛として含み仮説設定を行った。
(図表 5 参照、出典
当て、仮説を提唱していく。
お菓子なんでも情報館)
(1)仮説
Ⅰ.恋愛ネタ消費の意思決定プロセス
我々は既存研究のレビューより、消費者のクチ
コミによる情報提供は他の消費者の購買意思決定
にも関与するのではないかと考えた。これは従来
8
■図表―――5
月に比べて比較的に低くなっているのは、恋愛に
関するイベントが 12 月から 2 月と比べて少ないか
月別チョコレート売上
らではと考えた。その中でも売上が特に低くなっ
ている 6 月から 9 月まではチョコレートに関する
恋愛を交えたイベント、プロモーションが最も少
ないと考え、この期間に購買を検討する若者に設
定することにより商品そのものの価値(ネタ)で若
者の恋愛に関する情報拡散意向が明らかになるの
ではないかと考えたからである。
また、質問にチョコレートの恋愛効果を知って
いるかという項目を設け、チョコレートの恋愛効
Ⅲ.仮説の提唱
果を知った後と、知る前との恋愛情報の拡散度合
以下、仮説を提唱する。
の違いを確かめるものとした。
仮説:1
仮説:2
夏にチョコレートを買いたいと思う人は、
売場に特別感を与えることで
恋愛に関する情報を話題にし、広めてくれる。
消費者の購買意欲が上がる。
まず仮説 1 では、どのような消費者が恋愛に関
次の仮説 2 では、近年注目を浴びている O2O に
する情報を話題にし、広めてもらえるのかを検証
着目した。ここでいくつかの事例をあげる、南ア
する。
我々の仮説では、夏というチョコレートが売れ
フリカでは、ツイートするとアイスティーが1本
ない季節にもチョコレートを買いたいと思ってい
無料になる自販機というのが話題となった。電子
る人は、チョコレートそのものを好んで購買して
パネルにツイートするとアイスティーをプレゼン
いると考えた。またチョコレートには恋愛効果を
トと書かれておりメーカーの名前をツイートする
促進させるフェニルエチルアミンが多く含まれて
とアイスティーが1本出てくるというものがあっ
いる為、チョコレートを恋愛と深く関わりのある
た。イギリスでも南アフリカの事例と同様なもの
商品であるとした。前述したことから恋愛と関わ
になるが、世界初のツイートショップというコン
りのある商品を購入したいと考える人は恋愛に関
セプトでお金の代わりにお客様が商品をツイート
する情報を話題にし、広めてくれると考えた。こ
することで商品がもらえるというものがあった。
こで仮説に季節を夏と限定しているのは以下の通
また、日本での事例を挙げると、ギャップジャパ
りである。恋愛に関するイベントのある 12 月から
ン株式会社が Facebook などの SNS やブログでの情
2 月にかけてはチョコレートの売上が他の月と比
報拡散を狙って行った、デニム、スキニーを着衣
べて比較的高くなっている。その理由は、恋愛に
した女性が渋谷、原宿に行列をつくって練り歩く
関するイベントが多いためだと我々は考えた。恋
ことで道行く人がその女性を SNS にあげ第三者に
愛に関するイベントが購買行動のバイアスとなり
宣伝するなどの事例があった。
これらを踏まえ、仮説 2 は店頭の売場でも、
売上が高くなっていた場合、チョコレートそのも
のの価値で購買していないのではないかと考えた。
消費者に珍しさを与え、口頭、SNS、インターネ
また、他の月のチョコレートの売上が 12 月から 2
ット(ブログなど)を使用しての情報の拡散を望め
9
るかを検証するものである。この検証行うことに
■図表―――6
より、SNS、ブログによる第三者への宣伝とメデ
口コミの影響力
ィアによるパブリシティ効果が狙える。こちらを
スーパーなどの一般的な売場で行う場合、スーパ
ーなどの一般的な売場と売場での特別な演出を行
う売場を比較した検証を行うものとする。
Ⅳ.仮説のまとめ
以上 2 つの仮説が有効であった場合、口コミマ
ーケティングと呼ばれている*バズマーケティン
グを起こすことができる。口コミを起こす方法は 5
つあるといわれていて、人々に共感されるオリジ
また、「商品やサービスを購入する時に最も参
ナルの「世界観」
、どことも競合しないオンリーワ
考にしている情報源はなにか」というニールセン
ンの場所を見つける「ポジショニング」
、自社のビ
[2012]の調査によると最も信頼している情報源は、
ジネスを純粋に表現した「キーワード」
、わかりや
1 位が友人、2 位が家族という調査結果になってい
すく統一感のある「コミュニケーション」お客さ
る。(小林
んをファンにするための「ホスピタリティー」と
弘人[2012])
*バズマーケティングが成功すると、ジェフリ
(伊堂寺義則 2010)は述べている。<出典クチコ
ー・ムーア氏が唱えたキャズム理論を越えて E.M.
ミデザイン~ゼロから始めるクチコミの広げ方~
ロジャース氏が唱えた普及プロセスを取り入れら
>
れることができる。我々の構築では、チョコレー
恋愛というわかりやすいキーワードを設定し、
ト購買者が恋愛に関する情報・チョコレート売場
ネタ消費の対象として本仮説を検証していく。そ
を話題にし、拡散してくれると考えている。チョ
こにゲーミフィケーションの手法の 1 つであるセ
コレート購買者がチョコレート売場の情報を SNS、
ルフモチベートを取り入れることによって、顧客
口コミ、ネットを通して広めてくれることで、チ
の購買度を上げられるのではないかと考える。
ョコレート売場の情報を家族、友人が SNS、口コ
また、商品の購入やサービスの選択に、ウェブ
ミ、ネットを通じて受信する。また情報を受信し
の検索やクチコミを利用する人は、3 人に 2 人以上
といわれている。
(図表 6 参照
た家族、友人がチョコレート売場の情報を、その
出典脱広告超 PR
また、友人、家族に拡散するという口コミによる
広告を信じなくなった消費者を動かす「連鎖型」
IMC
著
サイクルを造れるのではないだろうか。
山田まさる)
*バズマーケティングとは、話題性、意外性など口コミ
のきっかけに着目したマーケティング手法である。特に、
ブログや SNS などにおけるユーザーのコメントやトラッ
クバックを通じたウェブサイト上での口コミの盛り上が
りを重視する
10
(2)調査概要
図表―――8
我々は本研究を行うにあたって、アンケート調
アンケート調査 2 の概要
査を 2 回実施した。
第 1 回目のアンケート調査は渋谷の 109 前、ハ
チ公前にて行った。年齢層は 10~20 代男女を対象
とし、調査場所は情報や流行の発信地であるとい
調査手法
学内アンケート調査
調査対象
10~20 代男女
サンプル数
100 名
調査期間
10/3、10/8、10/15
われている渋谷に設定した。調査場所の設定理由
としては、本大会の大テーマである「明日話した
(3)調査内容
くなるマーケティング」の、「明日話したくなる」
前述したように、我々はアンケート調査を 2 回
という点のヒントを導き出せるのではないかと思
行った。第 1 回目のアンケート調査では、情報や
い渋谷を調査場所に設定した。調査は 8/23、9/5、
流行が発信される渋谷での調査で「明日話したく
9/6、9/15、9/17 の 5 日間実施し、時間帯は全て
なる」プロモーションのヒントを見つけ出すため、
14:00~16:00 とした。調査の結果、本研究に使用
渋谷ハチ公前、渋谷 109 前付近にてアンケート調
できる調査サンプル数は 127 名であった。図表 4
査を行った。
は以上のことをまとめた表である。
調査は、調査員を男子 3 人、女子 2 人の 2 組に
■図表―――7
分け、別日に実施。調査対象者は 10~20 代である
アンケート調査の概要
ため、調査員の判断で 10~20 代の若者を選出し、
調査手法
街頭アンケート調査
声をかけていくこととした。また、ヒアリング形
調査対象
10~20 代男女
式で調査員がアンケート用紙に記入する形式をと
サンプル数
127 名
調査期間
8/23、9/5、9/6、9/15、9/17
ることにした。
調査項目としては、新製品情報の入手ルート、
SNS の利用頻度、恋愛をイメージする季節、恋愛
第 2 回のアンケートは、明星大学内の学生食堂
で行った。
を話題とすることがあるか(会話、SNS、インタ
調査は 10/3、10/8、10/15 の 3 日間実施し、時
ーネット)
、恋愛に関する情報の入手手段(会話、
間帯は 15:00~16:00 を目安に行った。時間帯の設
SNS)、チョコレートの恋愛効果を知っていたか、
定理由としては食事をしている人が少なく、アン
恋心を増幅させるものがあれば話題にして広めて
ケートを取りやすいのでこの時間に設定した。調
みたいと思うか、またその広め方(口頭、SNS、
査の結果、本研究に使用できる調査サンプル数は
インターネット)
、夏にチョコレートを買いたいと
100 名であった。図表 5 は以上のことをまとめた表
思うか、なぜ夏にチョコレートを買いたいと思う
である。
か、なぜ夏にチョコレートを買いたくないと思う
か、以上を設問項目に設けた。
恋愛をイメージする季節の設問においては、春、
夏、秋、冬、という選択肢を設け、複数回答可と
した。この設問は、1 年の中でどの季節が恋愛をイ
メージする季節であるのかを明らかにするための
設問とした。
11
恋愛を話題とすることがあるかの設問において
■図表―――9
は、友人や知人との会話で恋愛を話題とすること
第 1 回アンケート調査票
があるか、SNS で恋愛を話題とすることがあるか、
若者の恋愛心理と購買行動についての調査
明星大学寺本ゼミ
インターネットで恋愛を話題とすることがあるか
Q1 食品の新製品の情報はどこで仕入れるか
を設けた。選択肢としては、よくある、たまにあ
る、あまりない、ない、を設け、若者は会話、SNS、
インターネットの中の、どのような場で恋愛を話
題にしているのかを明らかにするための設問とし
た。
恋愛に関する情報の入手手段の設問においては、
友人や知人との会話から得る、SNS から得る、イ
*知人や友人などの会話
*SNS
*インターネットのサイト
*その他
Q2 SNSの利用頻度
*毎日
*2日に1回
*1週間に1回
*それ以下
Q3 恋愛をイメージする季節は?(複数回答あり)
*春 *夏
*秋
*冬
Q4 恋愛関係の話を知人や友人などとの会話の中で話題にすることがあるか
よくある
たまにある
あまりない
ない
Q5 恋愛関係の話をSNS上で話題にすることがあるか
よくある
たまにある
あまりない
ない
Q6 恋愛関係の話をインターネット上で話題にすることがあるか
よくある
たまにある
あまりない
ない
Q7 恋愛関係の話題や情報を友人との会話を通じて知ることがあるか
よくある
たまにある
あまりない
ない
Q8 恋愛関係の話題や情報をSNSを通じて知ることがあるか
よくある
たまにある
あまりない
Q9 恋愛関係の話題や情報をインターネットを通じて知ることがあるか
よくある
たまにある
あまりない
ない
Q10 チョコレートには恋愛効果を促進させる成分が沢山含まれていることを知っていたか
知っている
知らない
Q11 チョコレートのように恋心を増幅させるものがあったら、話題にし、広めてみたいと思うか
「Q11について」
Q12 それは口頭で広めたいと思うか
とても思う
少し思う
あまり思わない
思わない
とても思う
少し思う
あまり思わない
思わない
Q13 それはSNSで広めたいと思うか
とても思う
少し思う
あまり思わない
思わない
Q14 それはインターネットで広めたいと思うか
とても思う
少し思う
あまり思わない
思わない
Q15 夏にチョコレートを買いたいと思うか
「Q15に対して」
Q16 とても思う、少し思うと答えた人は、なぜ買いたいと思うか
とても思う
少し思う
あまり思わない
思わない
(
)
Q17 思わない、あまり思わないと答えた人は、なぜ買いたくないと思うか
(
)
ない
SNS→Twitter、Facebook、LINEなど
インターネット→ブログ、掲示板、サイトなど
ご協力ありがとうございました。
第 2 回目のアンケートでは、2 枚の画用紙に写真
ンターネットから得る、を設けた。選択肢として
を貼ったものを使用した。最初に普通のチョコレ
は、よくある、たまにある、あまりない、ない、
ートの売場を見せ、次に、
「チョコレートを食べると
を設け、若者はどのようなルートで恋愛に関する
恋が叶う!?」などの、恋愛と関連付けた POP を
情報を入手しているかを明らかにするための設問
付けたチョコレートの売場を見せるヒアリンング
とした。
形式のアンケート調査を行った。
(図表 10、図表
チョコレートの恋愛効果を知っていたかの設問
11 参照)
においては、知っている、知らない、の選択肢を
アンケート項目としては、各売場ごとに、この
設けた。この設問は、実際にチョコレートに恋愛
売場を見て商品を購入したいと思うか、この売場
効果があることを知っている人がどれほどいるか
を見て仲間に広めたいと思うか、恋愛、夏と聞い
を明らかにするための設問とした。
てイメージするものは何かという設問を設け、思
恋心を増幅させるものがあれば話題にして広め
う、まあ思う、あまり思わない、思わない、を設
てみたいと思うかの設問では、とても思う、少し
けた。そして、通常の売場と恋愛効果を前面に押
思う、あまり思わない、思わない、の選択肢を設
し出している売場の 2 つを比較し、売場に特別感
けた。この設問は、恋愛に関する情報を他者に広
を持たせることにより消費者の購買行動が促進さ
めたいと思うかどうかを明らかにするための設問
れるかを調べた。最後の恋愛、夏と聞いてイメー
とした。
ジするものは何かのという設問では、選択肢を設
広め方の設問においては、口頭で広めたいか、
けずに回答者から恋愛と夏に関する自由な回答を
SNS で広めたいか、インターネットで広めたいか
導き出せるように自由回答欄を作成した。
を設け、とても思う、少し思う、あまり思わない、
思わない、の選択肢を設けた。この設問は、現代
の若者の情報拡散意向における拡散方法を明らか
にするための設問とした。
12
■図表―――10
ることにした。度数分布とt検定を用いた理由に
第 2 回アンケート調査の売場 1
ついて述べる。
Ⅰ.度数分布
度数分布とは統計において標本として得られた
変量の値のリストである。一般に量の大小の順で
並べ、各数値が現れた個数を表示する表(度数分
布表)で示される。
我々は、本研究における若者の「恋愛心理」に
関する特徴について度数分布を用いて探る。
Ⅱ.t検定
t検定とは、帰無仮説(証明したい仮説の反対
の仮説)が正しいと仮定した場合に、統計量がt
分布に従うことを利用する統計学的検定法で、二
組の標本について平均に有意差があるかどうかの
■図表―――11
検定である。
第 2 回アンケート調査の売場 2
我々はt検定を行い、夏にチョコレートを買お
うと思う人とそうでない人のアンケートの回答に
優位な差があるかどうかを明らかにする。
また、男性と女性のアンケートの回答に差があ
るかどうかも明らかにしていく。
(5)分析結果
本研究における分析結果の提示を前述した分析
手順に従って行っていく。
まず今回の調査データから度数分布により若者
が恋愛に関する情報を「口頭・SNS・インターネ
ット」の 3 つのうち、どの方法で一番発信してい
るか、もしくは受信しているかをみる。
Ⅰ:度数分布
各設問項目のうち Q4:「恋愛関係の話を知人や
(4)分析方法
友人などの会話の中で話題にすることがあるか」
本研究の分析は次のように行った。
Q5:「恋愛関係の話を SNS 上で話題にすることがあ
我々の研究を進めていく上で用いた分析手法は
るか」Q6:「恋愛関係の話をインターネット上で話
t 検定である。また分析を行う前に度数分布を用い
13
題にすることがあるか」の 3 つから若者の恋愛に
通じて知ることはあるか」Q9「恋愛関係の話題や
関する情報の発信場所について探る。
情報をインターネットを通じて知ることはあるか」
■図表―――12
の 3 つから若者の恋愛に関する情報の受信場所に
ついて探る。
恋愛を話題とすることがあるか
■図表―――13
恋愛に関する情報の入手手段
図表 12 が示す通り、若者は恋愛に関する話題
は友人や知人などの会話ですることが最も多いと
図表 13 が示すとおり、若者の恋愛関係の話題
いう結果が出た。また恋愛関係の話を SNS とイン
ターネットで話題をするかどうかについては、話
や情報を入手する場所は友人や知人などの会話が
題にすると回答した人が話題にしないと回答した
最も多いという結果が出た。また SNS を通じて恋
人より少ないという結果が出た。
愛に関する情報を知ると回答している人、インタ
このことから若者の恋愛を話題とする場は会話
ーネットを通じて恋愛に関する情報を知ると回答
によるコミュニケーションであると考えられる。
している人が、SNS・インターネットを通じて恋
次に、各設問項目のうち Q7:「恋愛関係の話題
愛に関する情報を知ることがないと回答した人よ
り多いという結果が出た。
や情報を友人や知人などの会話を通じて知ること
があるか」Q8:「恋愛関係の話題や情報を SNS を
14
この結果から若者の恋愛に関する話や情報を入
■図表―――14
手する場所は会話が最も多く、SNS やインターネ
広め方
ットでも前設問よりも肯定的な回答数が多いとい
う結果が得られた。
次に、設問項目のうち Q11:「チョコレートのよ
うに恋心を増進させるものがあったら、話題にし、
広めてみたいと思うか」Q12:「それは口頭で広め
たいと思うか」
(
「それ」とは直前の質問 Q11 のこ
と)
、Q13:
「それは SNS で広めたいと思うか」
、Q14:
「それはインターネットで広めたいと思うか」の 3
つから若者の恋愛に関わるものに対する発信度合
と発信場所について探る。
図表 14 が示すとおり、若者の恋心を増進させ
るものがあったら広めてみたいかどうかについて
の度合をみると、全体の約 73%は広めてみたいと
回答している。また、広める方法としては口頭が
最も多く SNS とインターネットに関しては広めた
15
いと思うと回答する人が広めたいと思わないと回
次にチョコレートと恋愛の関係性についてt検
答した人よりも少ないという結果が得られた。
定を用いて分析を行っていく。
このことから若者は恋心を増進させるものがあ
各設問項目の回答方法「とても思う」もしくは
ったら広めてみたいと思っている。そしてその中
「少し思う」を1とし、
「あまり思わない」もしく
でも会話で広めたいと思っている人が最も多かっ
は「そう思わない」を 0 としたときに、夏にチョ
たという結果が出た。
コレートを買おうと思っている人とそうでない人
次に設問項目のうち Q15:
「夏にチョコレートを
との間に差があるかどうかを明らかにし、夏とチ
買いたいと思うか」から、夏における若者のチョ
ョコレートと恋愛の 3 点の関係性について明らか
コレートの購買率についてとチョコレートの購買
にする。
理由について探る。
夏にチョコレートを買いたいと思っている人と
■図表―――15
買いたいと思わない人のそれぞれの質問に対する
答えの平均値を見る。
チョコレートについて
Q4「恋愛関係の話を知人や友人などの会話の中
で話題にすることがあるか」
・Q13「チョコレート
のように恋心を増進させるものがあったら SNS で
話題にし、広めたいと思うか」Q14「チョコレート
のように恋心を増進させるものがあったらインタ
ーネットで話題にし、広めたいと思うか」の 3 点
に対しては夏にチョコレートを買いたいと思うと
答えた人とそうでな人の平均値に差が出た。この 3
図表 15 が示すとおり夏におけるチョコレート
点の差が統計学的に優位な数値であれば夏・チョ
コレート・恋愛の 3 点には関係性があると考える。
の購買率は約 50%という結果が出た。また夏でも
チョコレートを買いたいと考える若者の購買理由
をチョコレートが好きだから買うと答える人とそ
うでない人とに分けたところ約 80%の若者はチョ
コレートが好きだから夏でも買いたいと思ってい
るという結果が出た。
Ⅱ:t検定
16
■図表―――16
する回答率には 5%水準で優位な差が得られ、Q14
夏にチョコレートを買いたいと思う人と
「チョコレートのように恋心を増進させるものが
そうでない人の差
あったらインターネットで話題にし、広めたいと
思うか」の設問に対する回答率には 5%水準で優位
恋愛関係の話を友人や知人などとの会話の中で話題にすることがあるか
夏にチョコレートを買いたいと思う人
平均
分散
観測数
プールされた分散
仮説平均との差異
自由度
t
P(T<=t) 片側
t 境界値 片側
P(T<=t) 両側
t 境界値 両側
な差が得られた。この結果からチョコレートのよ
夏にチョコレートを買いたいと思わない人
0.909
0.084
66
0.087
0
125
0.142
0.444
1.657
0.887
1.979
0.902
0.090
61
平均
分散
観測数
プールされた分散
仮説平均との差異
自由度
t
P(T<=t) 片側
t 境界値 片側
P(T<=t) 両側
t 境界値 両側
以上のことから夏・チョコレート・恋愛の関係
性は SNS・インターネットの 2 点に関しては情報
拡散における関係性があるといえる。
さらに、アンケートを用いて夏・チョコレート・
恋愛の関係性が消費者の情報拡散意向にだけ関わ
るものではなく、消費者の購買行動における関係
夏にチョコレートを買いたいと思わない人
0.515
0.254
66
0.248
0
125
1.375
0.086
1.657
0.172
1.979
0.393
0.243
61
平均
分散
観測数
プールされた分散
仮説平均との差異
自由度
t
P(T<=t) 片側
t 境界値 片側
P(T<=t) 両側
t 境界値 両側
0.333
0.226
66
0.189
0
125
1.979
0.025
1.657
0.050
1.979
性もあるかどうかを、t検定を用いて明らかにし
ていく。
本研究における 2 回目の追加調査アンケートの
設問にて、売場を「この商品は恋愛効果を促進さ
せるもの」という情報が伝わるような売場にした
場合とそうでない場合の違いを見つけ出すことに
した。ここでは恋愛効果を促進させるものという
情報を伝える売場を売場 2 とし、そうでない売場
インターネットで広めたいと思うか
夏にチョコレートを買いたいと思う人
人に SNS・インターネットに関しては広めてもら
えるという結果が得られた。
SNSで広めたいと思うか
夏にチョコレートを買いたいと思う人
うに恋愛効果を促進させるものはそのモノを買う
を売場 1 とした。そして「この売場を見て商品を
夏にチョコレートを買いたいと思わない人
0.180
0.150
61
買いたいと思いましたか」に対する答えが肯定的
なもの(4 段階評価のうち 1・2 と回答したもの)
を 1 とし、否定的なもの(4 段階評価のうち 3・4
と回答したもの)を 0 と区別した。また「この売
場を見て売場について話したいと思いましたか」
の設問に対しても同様に肯定的な回答を 1 とし、
この分析結果から得られることとしては、チョ
否定的な回答を 0 として区別した。この 0 と 1 に
コレートを夏に買いたいと思う人とそうでない人
わけたアンケートの結果を t 検定を用いて分析を
の間には「恋愛関係の話を知人や友人などの会話
行い、売場の違いによって情報拡散意向に違いが
の中で話題にすることがあるか」の回答率に統計
あるか、また、購買行動における違いがあるかど
学的に優位な差は見られなかったが、Q13「チョコ
うかを明らかにする。
レートのように恋心を増進させるものがあったら
SNS で話題にし、広めたいと思うか」の質問に対
17
■図表―――17
えることによって、情報を伝えていない売場のと
きよりも消費者の購買行動を促進させる事ができ
売場 1 と売場 2 の差
るといえる。
売り場を見て商品を購入したいと思うか
売り場1
平均
分散
観測数
プールされた分散
仮説平均との差異
自由度
t
P(T<=t) 片側
t 境界値 片側
P(T<=t) 両側
t 境界値 両側
0.280
0.204
100.000
0.210
0.000
198.000
-6.329
0.000
1.653
0.000
1.972
また、恋愛効果を促進させるという情報を売場
売り場2
から消費者に与えることによって売場そのものも、
0.690
0.216
100.000
そうでない売場のときに比べ話題にしてもらえる
といえる。
④ ―――新規案
本章では、これまで行ってきた我々の調査・分
析を基に、本大会の大テーマでもある「明日話し
たくなるマーケティング」として恋愛要素を用い
この売り場を見て仲間に広めてみたいと思うか
売り場1
平均
分散
観測数
プールされた分散
仮説平均との差異
自由度
t
P(T<=t) 片側
t 境界値 片側
P(T<=t) 両側
t 境界値 両側
0.080
0.074
100.000
0.163
0.000
198.000
-8.066
0.000
1.653
0.000
1.972
た具体的な売場の提案を述べる。
売り場2
我々は、恋愛と情報拡散意向の関係という論点
0.540
0.251
100.000
から、まず恋愛というキーワードを連想させる夏
という季節に絡めた研究を進めてきた。我々が初
めに行った調査で示されたとおり、恋愛というキ
ーワードを四季のうちの夏に連想させると答える
人が多かったにもかかわらず、その季節に恋愛を
用いて消費者に訴求する売場やプロモーション作
りは、殆どなされていない。
ここで示す新規提案は、今回の調査の調査対象
としたチョコレートを例に進めていくが、一般的
この分析の結果、売場 1・売場 2 をそれぞれの売
場を見て商品を購入したいと思うかどうかの平均
に恋愛に効果のあるとされている食品すべてに共
の差を見たところ 0.41 の差があり、P 値は 0.000
通して言えるものとする。
「夏にチョコレートを買いたいと思う人は恋愛
であることから、1%水準でこの差は優位という結
に関する情報を話題にし、広めてくれる」いう我々
果が得られた。
また、それぞれの売場を見て仲間に広めてみた
の仮説に基づき、夏にチョコレートを買いたいと
いと思うかどうかも同様に平均の差を見たところ
思う人々を情報発信源とする。その上でそのター
0.46 の差があり P 値は 0.000 であることから、先
ゲットに向けて特別感を付加した売場を展開し、
ほどの分析結果同様 1%水準でこの差は優位とい
実売につながると共に広めてもらえるのではない
う結果が得られた。
かと考えた。
以下はこの提案のイメージとしてこれらの関係
以上のことから商品に恋愛効果を促進させる効
サイクルを表した図である。
果があるという情報を、売場を通して消費者に伝
18
■図表―――18
るため、特にお菓子売場付近での特別陳列の展開
提案サイクル
として論を進める。以下では、実施店舗であるス
ーパーマーケット数店をパターンAとし、さらに
①恋愛を
そのうちの数店にある仕掛けを施した売場を展開
テーマとする
売場を見る
⑤実際に見て
体験したい
してそちらをパターンBとする。(図表 19、20 参
照)パターンABともに特別陳列としてチョコレ
②興味を持ち
ートを陳列した売場を設け、恋愛と商品を関連付
実際に購入
欲求
けたPOPを提示する。これに加えて、パターン
Bでは先程述べた通り、ドライアイスとLED照
明を用いる。実際どのように用いていくのかとい
④他者が
③ネットで
情報を受信
広める
うと、パターンBの陳列の後ろ側でドライアイス
の化学反応を利用した白煙を発生させ、LED照
このサイクルを解説していくと、①は情報発信
明で美しい発色の明かりの演出を施す。
(図表 20
源である夏にチョコレートを買いたいと思う人が
参照)我々で話し合った結果、発色させた煙を、
恋愛をテーマにした売場を見るという段階である。
恋の炎と見立て、イメージにより近いピンクや赤
次に②では彼らに興味を持ってもらい、実売につ
のカラーを使用したい。このようにすることで消
なげるという段階がある。その売場に恋愛をテー
費者の目を引く仕掛けづくりが演出できる。また、
マにした付加価値(仕掛け)をつけることによっ
今回パターンABに分けた理由としては、パター
て③でネット上で発信・広めてもらえるという点
ンBのような売場に特別感を付与するという点で
につなげていけるのではないかと考えた。④では
ある。消費者の目を引き、尚且つ話題にしてもら
ネットから恋愛や新商品の情報を受信すると答え
える売場をつくるためには、我々が先行研究でも
た人々が、恋愛をテーマにした売場情報を受信し、
取り上げたようにゲーミフィケーションの要素が
⑤に示される通り、実際に見て体験してみたいと
非常に重要であると考えた。恋愛を押し出した売
いう欲求を喚起するという点につなげていきたい。
場を作るよりも、ゲーム感覚で楽しんでもらえる
以上を我々の新規提案におけるイメージサイクル
売場は何よりも人々の印象に強く残る。そこでこ
の解説とする。このサイクルが循環することでク
のように実施店舗のうちの数店では、発色された
チコミ効果による一種のムーブメントが生まれ、
煙が立ち上る演出をし、日ごとにパターン B の実
購買行動の促進が期待される。
施場所をランダムに変えていくという方法を考え
次に①で情報発信源である、夏にチョコレート
た。テレビ CM やネットを通じて事前にこのキャ
を買いたいと思う人々に話題にしてもらえる売場
ンペーンを「恋の炎が見れたらラッキー!」など
を作るという点について述べていく。そこで我々
と謳ったキャッチコピーと共に告知する。これに
が提案させていただくのは、ドライアイス(固形
より、消費者に、ゲーム感覚で売場に訪れる楽し
二酸化炭素)と LED 照明を用いた新しい売場であ
さを提供できるのではと考える。また写真を撮っ
る。実施場所はより多くの消費者の目に触れるで
てもらい、ネット上にアップするなどといった企
あろう都心のスーパーマーケット数店で行う。今
業側の広告効果のメリットも持ちつつ、前述した
回の研究ではチョコレートが研究対象となってい
通りのサイクルの循環も期待できる。
19
■図表―――19
関する商品の口コミは若者にとって購買意欲を喚
パターン A の売場
起させるものであると考えられる。また、多くの
若者が話の話題として恋愛を取り入れているとい
うのも明らかになった。
恋愛を話題とする場はリアルな場面における会
話であることが多く、SNS やインターネットでは
恋愛の話題を自ら拡散するよりも、話題とされて
いる恋愛に関する情報を収集するツールとして利
用していることが明らかになった。しかしチョコ
レートという恋愛効果を促進させるものを夏に買
■図表―――20
いたいと思う人は夏に買いたいと思わない人に比
パターン B の売場
べ SNS とインターネットに限っては恋愛に関する
情報拡散性が強いことも明らかになった。またチ
ョコレートを夏に買いたいと思う人の 83%がチョ
コレートが好き、または甘いものが好きという理
由で購買している。これにより恋愛効果を促進さ
せる商品を好んで買う人はそうでない人よりも情
報拡散意向が強いということが明らかになった。
我々の行った追加アンケート調査を分析にかけ
た結果売場に恋愛に関する情報を与えると与える
前よりも売場に対しての情報拡散意向が強くなる
ことが明らかになった。また、消費者の購買行動
消費者と企業双方のメリットがあるという点か
においても同様に恋愛に関する情報を与えると与
らも、我々の研究テーマである「恋愛という情報
える前よりも購買行動が促進されるということが
により、消費者の購買行動をより促進させる」と
明らかになった。以上の結果から我々の研究の結
いう研究内容は実務にも応用できる有効的なもの
果を次のように明示する。
であったのではないだろうか。
恋愛という情報を商品またはその売場に
与えることによって情報拡散意向ならびに
⑤ ―――究成果と結論
購買行動の促進させることが出来る。
これから我々の研究結果をまとめる。現在の若
者は、昔の若者と比べて恋愛消費が高額な商品か
ら身近な商品へと移行してきている。
(牛窪恵
[2007])そして口コミによる情報提供は消費者の購
買における意思決定に関与する(山本[2014])。以
上の既存研究と我々のアンケート調査から恋愛に
20
本論文の研究目的を達成するために立てた仮設
トを取り、分析、提案をしてきた。しかし、バレ
は次の 2 点である
ンタインデーなどのイベントはターゲットが若者
仮説:1
だけではなく、全年齢層の女性をターゲットとし
夏にチョコレートを買いたいと思う人は、
ており、そのなかで爆発的にチョコレートを売り
恋愛に関する情報を話題にし、広めてくれる。
上げ、経済効果をもたらしている。そこで、若者
だけではなく、上の世代の顧客にも恋愛という一
種の情報を使えば情報拡散が活発化されるか、バ
仮説:2
レンタインデーやホワイトデー、クリスマスに続
売場に特別感を与えることで
く恋愛のイメージのついたイベントの解明をし、
消費者の購買意欲が上がる。
それに続く恋愛のイメージのついたイベントを作
この結論から若者の情報拡散意向は恋愛を用い
れば商品が売れるのかなど、若者だけではなく上
ることによって、SNS とインターネットに限り強
の世代にも着目し、イベントと恋愛の関係性など
くなることが判明した。また、売場に恋愛という
も調べていけたらと考えている。
情報を与えることにより売場に特別感が生まれ、
消費者の購買行動が促進されることも判明した。
よって、ここに我々の仮説は立証されたことを報
⑦ ―――おわりに
告する。
我々の研究から、恋愛という一種の情報により、
以上、本研究について述べてきた。今後の課題
情報拡散ならびに消費者の購買行動が活発に行わ
が見つかったものの、我々は恋愛という一種の情
れることが明らかになった。この研究により、季
報を使うと情報拡散が活発に行われることを明ら
節に影響されることなく消費者へのアプローチが
かにした。恋愛という観点から捉えた本研究は、
可能な売場作りができることを確認できた。以上
のことから我々の研究は成功したと言えるだろう。
SNS、口コミ等が注目されている現代のマーケテ
ィングにおいて、今後の情報拡散というマーケテ
以上を持って本論の結論とする。
ィング実務の発展に一つの道筋を示すことができ
たであろう。
⑥
本研究は、今年度の関東学生マーケティング大
―――今後の展望
会のテーマである「明日話したくなるマーケティ
ング」を念頭に置き、学生である我々の身近な消
本研究を通して、我々は恋愛という一種の情報
費者行動の「恋愛と情報拡散意向の関係」を解明
を使うと、情報拡散が活発に行われることを明ら
した。
かにした。今回はチョコレートを例として研究を
今後、この消費者行動が我々学生のみならず、
進めたが、第1章で述べた恋愛効果を促進させる食
世代の枠を超え「恋愛と情報拡散意向の関係」が
べ物や、その他のものでも利用することができる
行われることが、本研究の意義でもある。
ということを明らかにし、より一層このテーマを
また、本論文に最後まで目を通してくださった
裏付けるであろう研究を、今後もしていきたい。
方々、我々の冗長なアンケート調査に協力してく
また、今回の研究では若者の話題の中心が恋愛と
ださった多くの方々、親身になってアドバイスを
いうことから恋愛に着目し、若者だけにアンケー
21
下さった先輩方、忙しい中、的確なアドバイスを
下さった我らの教授、どんなときでも励ましあい、
協力して共に研究を進めてきた班員、皆様に重ね
重ねお礼を申し上げたい。
以上を持って、本論文の結びとさせていただく。
22
・All About 健康医療[2006]
『うつ病/うつ病の治療法・
薬・カウンセリング 恋にもうつにもチョコが効く!?』
参考文献
http://allabout.co.jp/gm/gc/300188/2/
・日本チョコレート・ココア協会[2005]『”バレンタイ
・井上明人 『ゲーミフィケーション<ゲーム>がビジ
ンデーシーズン”販売額(推定)』
ネスを変える』[2012]NHK 出版
http://www.chocolate-cocoa.com/statistics/domestic/val
・牛窪恵 『20 代・ハッピー☆パラサイトの消費のチカ
entine.html
ラ』[2007]PHP 出版
・総務省統計局[2012]『ケーキの支出』
・神田昌典 『口コミ伝染病』[2001]フォレスト出版
http://www.stat.go.jp/data/kakei/tsushin/pdf/24_12.pdf
・山本晶 『キーパーソン・マーケティング―なぜ、あ
・総務省 情報通信統計データベース[2013]『通信利用
の人のクチコミは影響力があるのか』[2014]:東洋経済
動向調査 』
新報社
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/gaiy
・山田まさる 『脱広告・超 PR―広告を信じなくなった
o/HR2012_1.pdf
消費者を動かす「連鎖型」IMC』[2009]ダイヤモンド
・お菓子なんでも情報館
社
http://www.zenkaren.net/
・柴崎辰彦 『勝負は、お客様が買う前に決める!』
[2012]
・伊堂寺義則のクチコミデザイン~ゼロから始めるクチ
ダイヤモンド社
コミの広げ方~
http://kuchikomidesign.com/
・宮崎哲也 『最新「消費者行動」マーケティングがよ
~くわかる本 ココロのクセを知れば、売上は劇的にア
ソーシャルメディアマーケティングラボ[2013]
『話題作
ップする!』
りでクチコミを加速させる!ケンタッキーフライドチキ
ンにみるリーチを拡げた Facebook 投稿』
秀和システム
・柴崎辰彦
http://smmlab.jp/?p=22329
『勝負は、お客様が買う前に決める! 征
高校企業がひそかに取り組む事前期待のマネジメント』
ダイヤモンド社
・斉藤徹 『ソーシャルメディア・ダイナミクス 事例
と職場の声からひもとく、成功企業のソーシャルメディ
ア戦略』 ループス・コミュニケーションズ
毎日コミ
ュニケーションズ
・最新広告業界の動向とカラクリがよくわかる本「第
3版」 著
蔵本賢 林考憲 中野明
秀和システム
・独立行政法人国民生活センター[2008]
『高カカオをう
たったチョコレート』
http://www.kokusen.go.jp/test/data/s_test/n-20080206_
2.html
23
補禄―――アンケート調査票①
若者の恋愛心理と購買行動についての調査
Q1
食品の新製品の情報はどこで仕入れるか
*知人や友人などの会話
Q2
*2 日に1回
*夏
あまりない
ない
たまにある
あまりない
ない
たまにある
あまりない
ない
たまにある
あまりない
ない
たまにある
あまりない
ない
恋愛関係の話題や情報をインターネットを通じて知ることがあるか
よくある
Q10
たまにある
恋愛関係の話題や情報を SNS を通じて知ることがあるか
よくある
Q9
*冬
恋愛関係の話題や情報を友人との会話を通じて知ることがあるか
よくある
Q8
*秋
恋愛関係の話をインターネット上で話題にすることがあるか
よくある
Q7
*それ以下
恋愛関係の話を SNS 上で話題にすることがあるか
よくある
Q6
*1週間に 1 回
恋愛関係の話を知人や友人などとの会話の中で話題にすることがあるか
よくある
Q5
*その他
恋愛をイメージする季節は?(複数回答あり)
*春
Q4
*インターネットのサイト
SNS の利用頻度
*毎日
Q3
*SNS
たまにある
あまりない
ない
チョコレートには恋愛効果を促進させる成分が沢山含まれていることを知っていたか
知っている
知らない
24
Q11
チョコレートのように恋心を増幅させるものがあったら、話題にし、広めてみたいと思うか
とても思う
少し思う
あまり思わない
思わない
「Q11 について」
Q12
それは口頭で広めたいと思うか
とても思う
Q13
思わない
少し思う
あまり思わない
思わない
それはインターネットで広めたいと思うか
とても思う
Q15
あまり思わない
それは SNS で広めたいと思うか
とても思う
Q14
少し思う
少し思う
あまり思わない
思わない
夏にチョコレートを買いたいと思うか
とても思う
少し思う
あまり思わない
思わない
「Q15 に対して」
Q16
とても思う、少し思うと答えた人は、なぜ買いたいと思うか
(
Q17
)
思わない、あまり思わないと答えた人は、なぜ買いたくないと思うか
(
)
SNS→Twitter、Facebook、LINE など
インターネット→ブログ、掲示板、サイトなど
ご協力ありがとうございました。
25
補禄―――アンケート調査票②
売場に関するアンケート
Q1
売場 1 を見て商品を購入したいと思うか
とても思う
Q2
少し思う
あまり思わない
思わない
売場 1 を見て仲間に広めたいと思うか
とても思う
Q1
少し思う
あまり思わない
思わない
売場 2 を見て商品を購入したいと思うか
とても思う
Q2
少し思う
あまり思わない
思わない
売場 2 を見て仲間に広めたいと思うか
とても思う
Q3
(
少し思う
あまり思わない
思わない
恋愛、夏と聞いてイメージするものは何か
)
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