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演奏者プロフィール
演奏者プロフィール
エミ・オオイ・レズニック Emi Ohi Resnick (violin)
NY 生まれ。15 歳のときにカーネギーホールでデビュー。成熟と繊細さを兼ね備
えた表現は、世界各地で高く評価されている。これまでにソリスト、管弦楽団員と
して、ピエール・ローラン・エマール、アルフレッド・ブレンデル、フランス・ブリュッヘ
ン、ゲイリー・グラフマン、トーマス・リーブルなどの著名な演奏家と共演。現代作
品の演奏も積極的に行い、彼女のために作曲された作品も多い。マールボロ音
楽祭や英プルシア・コーヴ国際音楽祭にも定期的に招かれている。近年はアメリ
カとヨーロッパを行き来し、オランダ放送室内フィルハーモニーのコンサートマスタ
ーや、北オランダ音楽院でヴァイオリン教授を務める。1692 年クレモナ製のフラン
チェスコ・ルジェーリを使用。
ヨーリス・ファン・レイン Joris van Rijn (violin)
violin)
ハーグ音楽院を成績優秀で修了後、NY のジュリアード音楽院にて、NY フィル
ハーモニックのコンサートマスターであるグレン・ディックタローとロバート・マンに
師事。2002 年よりオランダ放送フィルハーモニー管弦楽団とオランダ放送室内フ
ィルハーモニーの第一コンサートマスターを務めたほか、オランダの主要なオー
ケストラのコンサートマスターとして定期的に演奏している。ソリストとしても、ハー
グ音楽院オーケストラやノールド・オランダ・フィルハーモニー管弦楽団、オランダ
放送フィルハーモニー管弦楽団、オランダ放送室内フィルハーモニーと共演。ロイ
スダール弦楽四重奏団とアンサンブル・カメレオンの一員としてヨーロッパ各地の
室内音楽祭に頻繁に招かれている。
ハイス・クラーメルス Gijs Kramers (viola)
ハーグ音楽院などでヴィオラを学び、ハノーファー音楽大学ではケース・デッカ
ーズ、ウラジミール・メンデルスゾーン、ハット・バイエルレに師事。編曲、作曲、指
揮にも意欲的に取り組んでおり、リチョッティ・アンサンブルの芸術監督も務める。
作品はオランダ国立青年オーケストラ、リチョッティ・アンサンブル、テート・アンサ
ンブル、オランダ学生オーケストラの演目になった。ソリストとして、ベーラ・バルト
ークやハンス・ヘンケマンスのヴィオラ協奏曲、モーツァルトの協奏交響曲などの
演奏歴があり、エクサン・プロヴァンス音楽祭では、ジョン・ケージ、ジョージ・ベン
ジャミン、ピエール・ブーレーズなどの現代楽曲も演奏。ロンドンのフィルハーモニ
ア管弦楽団に所属。
イェルン・デン・ヘルダー Jeroen den Herder (cello)
cello)
アムステルダム音楽院でドミトリー・フェルシュトマン、ロンドンでクリストファー・
バンティングに師事したのち、チェロ・アンサンブルとして世界的に有名なセロ・オ
クテット・コンフント・イベリコの首席演奏者を務めた。オランダを代表する現代音
楽の室内楽団であるニーウ・アンサンブルのメンバーでもある。1992 年のポスト
バンク・スェーリンク・コンクールやロイヤル・コンセルトヘボウ財団のコンクール優
勝をはじめとして数々の受賞歴がある。世界的に著名な演奏家と精力的に活動
を行っており、今までに 25 カ国以上でコンサートを開いている。アムステルダムお
よびロッテルダム音楽院のチェロ教授であり、オランダのチェロ・ビエンナーレの
芸術主任も務める。
ロイスダール弦楽四重奏団
ヴァイオリン:
ヴァイオリン:
ヴィオラ:
チェロ:
エミ・オオイ・レズニック
ヨーリス・ファン・レイン
ハイス・クラーメルス
イェルン・デン・ヘルダー
2015 年 3 月 14 日(土
日(土)
高山ホール
高山ホール
Emi Ohi Resnick
Joris van Rijn
Gijs Kramers
Jeroen den Herder
ロイスダール弦楽四重奏団 Ruysdael Kwartet
印象的な風景と空の描写で有名なオ
ランダの画家、ヤーコプ・ファン・ロイスダ
ールにインスパイアされた力強い演奏と、
ニュアンスに富んだ音の色彩を特徴とす
るロイスダール弦楽四重奏団は、1996
年に当時ハーグ音楽院で学んでいたメ
ンバーで結成された。アマデウス弦楽四
重奏団やアルバン・ベルク弦楽四重奏団
など著名なカルテットに師事し、わずか
数年のうちにオランダ国内外でよく知ら
れるようになった。以来、各地の音楽祭
やマスタークラスに招聘され、欧州やアメリカ合衆国を中心に精力的に演奏活動を行っている。
オランダのチャールズ・ヘネン国際室内楽コンクール優勝をはじめ、ボルドーで開催された国際弦楽四重奏
コンクールでは SACEM 賞を受賞。また、アムステルダムのコンセルトヘボウの Vriendenkrans コンクールにおい
て、プレス賞と AVRO 賞を受賞したほか、最近では、オランダの主要な音楽賞である Kersjes van de Groenekan
賞を受賞。現代楽曲の演奏にも積極的に取り組んでおり、作曲家とのコラボレーションにより数々の演奏を行
っている。また、ラファエル・ウォールフィッシュ、ガブリエル・リプキン、ドミトリー・フェルシュトマン、イゴール・ロ
マ、ヨハネッテ・ゾマーといった著名なゲスト演奏家とも頻繁に共演している。
プログラム
I. J.S.バッハ:
J.S.バッハ: 「フーガの技法」BWV
「フーガの技法」BWV 1080 より、3
より、3 つの楽章
(Johann Sebastian Bach: Three movements from "The Art of the Fugue" BWV 1080)
II. ベートーヴェン: 弦楽四重奏曲第 4 番 ハ短調 Op. 1818-4
(Ludwig van Beethoven: String Quartet No.4, Op.18, No.4)
1. Allegro ma non tanto
2. Scherzo. Andante scherzoso quasi Allegretto
3. Menuetto. Allegretto
4. Allegro
III. ドヴォルザーク: 弦楽四重奏曲第 12 番 ヘ長調 Op. 96, B. 179 「アメリカ」
(Antonín Dvořák: String Quartet Op. 96, "American Quartet")
1. Allegro ma non troppo
2. Lento
3. Molto vivace
4. Vivace ma non troppo
曲目解説
J.S.バッハ:
「フーガの技法」BWV
より、33 つの楽章
J.S.
バッハ: 「フーガの技法」
BWV 1080 より、
しばしば傑作と形容される『フーガの技法』は、バッハの卓越した単一主題の作品群の最後に
位置するものです。楽器指定のない未完成の作品で、彼の生涯最後の 10 年の間に作曲されま
した。複数ある版はいずれも、1 声部が 1 段のオープンスコアで書かれているため、演奏用という
よりもむしろ知的研究のために作曲されたという人もいます。それぞれのフーガは、音調のみな
らず主題も共通しています。この主題の巧みな変転と、フーガ形式による表現によって、『フーガ
の技法』は西洋音楽の偉業といわれています。
18--4
ベートーヴェン: 弦楽四重奏曲第 4 番 ハ短調 Op. 18
1800 年に作曲された 6 つの弦楽四重奏曲のうち最後に完成した曲です。作曲過程においてそ
れ以前に作曲したものが一部利用されたかどうかについては議論が分かれています。ハ短調は、
その鋭い雰囲気においてベートーヴェンとは切っても切れない関係にあり、この曲にもそれが表
れています。直截的な姿勢、精巧な変遷に伴う切迫感、そして、なじみやすい旋律の即興部分と
明瞭簡潔な質感 - これらすべてによって完全なバランスが達成され、まるで猫のように完璧な
運動感がもたらされています。
ドヴォルザーク: 弦楽四重奏曲第 12 番 ヘ長調 Op. 96, B. 179 「アメリカ」
1892 年 9 月、ドヴォルザークは、ニューヨーク・ナショナル音楽院の院長としてアメリカに渡りま
した。そこで彼は黒人霊歌やアメリカ先住民達の歌に興味を持ち、黒人霊歌の編曲者で歌手で
あったハリー・サッカー・バーレイを自宅に招いて歌を歌ってもらったり、大衆的な歌謡ショーであ
るミンストレル・ショーのためにフォスターが作曲した歌曲にも興味を持つようになりました。こうし
た音楽が彼のアメリカ時代の作品には大きな影響を与えています。その代表作が前作の交響曲
第 9 番であり、本作であり、後に書かれるチェロ協奏曲です。
彼は、1893 年 5 月に交響曲第 9 番『新世界より』を書き上げた後、アメリカでの最初の夏期休
暇を、チェコからの移民が多く住んでいたアイオワ州スピルヴィルで過ごすことにしました。そして
音楽院でヴァイオリンを学んでいた学生ヨゼフ・ヤン・コヴァリックの父親の家に招かれるところと
なりましたが、そこでくつろいだドヴォルザークは、コヴァリック一家が演奏するためにこの作品を
作曲したのですが、そのスピードは驚くべきもので、1893 年 6 月 8 日に着手するとわずか 3 日間
でスケッチを終え、6 月 23 日には完成させたのです。
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