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卒論・修論のための 学術情報リテラシー - Waseda University Library
1 卒論・修論のための 学術情報リテラシー 早稲田大学理工学図書館 2012年4月5日 1 2 本日の内容 1.研究活動と学術情報 2.学術雑誌の利用:電子ジャーナル活用 3.理工系学術論文の検索 4.分野別データベース 5.専門資料について 6.文献情報の保存と管理 7.理工学図書館未所蔵文献の入手 3 1.研究活動と学術情報 4 1.1. 学術論文の探索方法 ・「参考文献(References)」から探す ・データベースで検索 抄録(Abstracts)を読んで必要な文献を選択 (オンライン全文利用可能もあり) 5 1.2. 参考文献 ・論文執筆に際して引用・参照された文献 ・多くは同様なテーマの研究に有用 ・研究分野や雑誌によって記述方法は 異なる 例 SIST 02 『参考文献の役割と書き方』 (A) 6 1.2.1 参考文献の役割 A p.4 ・自身の論文の新規性、独創性、信頼性の明確化 ・先行する著者(先人・先輩)に対する敬意 ・出典の明示 ・読者に対する情報提供 7 1.2.2 参考文献の読み方 ★雑誌論文の例 A p.9 松原茂樹、加藤芳秀、江川誠二. 英文作成支 論文著者 論文名 援ツールとしての用例文検索システムESCRIT. 情報管理. 2008,vol.51, no.4, p.251-25 掲載雑誌名 出版年 巻号 掲載ページ 8 1.2.2. 参考文献の読み方 ★電子ジャーナル論文の例 A p.11 松原茂樹、加藤芳秀、江川誠二. 英文作成支 援ツールとしての用例文検索システムESCRIT. 情報管理. 2008,vol.51, no.4, p.251-259, doi:10.1241/johokanri.51.251.http://joi.jlc.jst.go.jp/JS T.JSTAGE/johokanri/51.251,(参照2008-08-15) DOI(Digital Object Identifier),URL,参照日付 9 1.2.2. 参考文献の読み方 ★論文集の論文の例 A p.14 村主朋英. “医学分野における動向.” 論文著者 論文名 電子メディアは研究を変えるのか. 倉田敬子編. 論文集名 編著者 勁草書房. 2000, p.59-97 出版社名 出版年 掲載ページ 10 1.2.2. 参考文献の読み方 ★英語論文の簡略な記述例 J.Kido, Appl.Phys. Lett. 著者 雑誌名(略タイトル) 2866 (1998) 開始ページ (出版年) 73, 巻 11 2.学術雑誌 学協会・学術出版社から発行 自分の分野に関係する雑誌を把握 プリント版と電子版 最近は電子ジャーナルが主流 理工学図書館洋雑誌は電子ジャーナルのみの 契約が大半 12 2.1 電子ジャーナル 電子媒体で全文を読むことのできる雑誌 早稲田では、85,000タイトル以上利用可 契約分は、本学の教職員・学生の利用に限られ ており、学内ネットワーク内で利用 学外からの利用は、「学外アクセス」から 利用上の注意・規則を遵守 14 15 16 2.2. 電子ジャーナルのメリット タイムラグなし プリント版発行前でも利用可 参考文献一覧や、データベースからの全文直接 アクセスも一部可 研究室や学内端末からいつでもアクセス可能。 (製本中や他の人が利用中という ことがない) 17 2.3. 電子ジャーナルのアクセス WINEのジャーナル・リンク タイトルの後に「WEB(電子資料)」と記述された データ *一部は詳細データにリンク情報あり 早稲田大学電子ジャーナル・ポータル 個別検索の他、分野別リストもあり 図書館HP「学術情報検索」を利用 データベース単位で検索可能 18 2.4. 学術雑誌の検索 A 早稲田大学内の所蔵を探す プリント版 及び 電子版(電子ジャーナル) B 国内の所蔵館を探す C 海外の所蔵館を探す D インターネット上で探す 19 2.5. 学内の所蔵を探す WINE プリント版・電子版 本庄:本庄保存書庫(埼玉県)に別置 増設:理工学図書館B2にある増設書庫 電子ジャーナルポータル 電子版 20 21 22 23 2.6.国内の所蔵を探す CiNii Books 全国の大学・研究機関の所蔵 国立国会図書館 NDL-OPAC JST資料所蔵目録 Web検索システム 科学技術振興機構の所蔵 JDream II 収録資料 24 2.7.海外の所蔵を探す The British Library 英国図書館の蔵書検索システム 理工系の学術雑誌は世界有数 25 2.8.インターネット上で探す ・著者自身のサイト ・研究グループのサイト ・機関リポジトリ ・出版社や雑誌の正式サイト以外でも 全文が利用可能な場合あり *学内環境でのGoogle Scholar 検索も有効 26 2.9.主な電子ジャーナルサイト例 名称 概要 SciVerse ScienceDirect Springer LINK Taylof & Francis Online Wiley Online Library Nature.com ScienceOnline Informahealth care 約2,000誌 約1,240誌 約1,300誌 約1,400誌 Natureと姉妹紙17誌 Scienceと無料誌 約170誌 医学・薬学系 27 2.10. 略タイトルの検索 Appl. Phys. Lett. のフルタイトルは? WINE で検索 → 28 29 30 2.10. 略タイトルの検索 Russ J Numer Anal Math Model とは? WINE で検索 → 31 32 2.10 略タイトルの検索 Russ J Numer Anal Math Model とは? WINE ヒットなし CiNii Books で 各語に*をつけて検索 Russ *J *Numer *Anal *Math* Model * → 33 34 35 3.理工系学術論文の検索 二次情報データベース利用 抄録、引用頻度、関連文献などの情報から重 要な論文を的確に検索 *単なるインターネット検索エンジンではない 36 3.1 検索エンジンとデータベース 検索エンジン データベース 例 goo, Google, Yahoo WINE, CiNii, J-DreamII,聞蔵 収集範囲 インターネット上許されてい る範囲(詳細不明。多くの有 料DBにはアクセスできない) 特定分野の特定情報(各DBご と方針と範囲は明示されてい る) 信頼性 玉石混交で評価不能 評価済で信頼性高い 検索項目 少ない 多い 高度な検索 できない できる 対象年代 新しいものが多い 古いものからあり 利用料 無料 有料が多い 強い分野 最新情報 生活・趣味 専門的情報 学術情報 ビジネ 書誌確認済の論文全文入手 ス情報 37 3.2.GoogleとJDreamIIの比較 Google JDreamII 提供元 Google社 日本科学技術振興機構(JST) 検索範囲 インターネット上 許されている範 囲?(詳細不 明) 科学技術全般に関する日本語及び外国語の 文献情報、医学・薬学・歯科学・看護学・生物 科学・獣医学、等に関する文献情報、特許、 有機低分子化合物DB,MEDLINE(医学情報) 等 検索項目 キーワード(自 然語) キーワード(自然語+表記のゆれ+シソーラ ス用語)、著者ID、所属機関、資料名、標題、 抄録、分類コード等 限定項目 言語、ファイル 形式、期間、サ イトやドメイン 範囲、言語、所属機関、発行年、分類、記事 区分(原著論文・短報・文献レビュー・解説・ 会議録記事・紹介記事等)、発行国、巻号 38 3.3.主な二次情報データベース 名称 CiNii Articles JDreamII SciFinder 作成機関 NII JST CAS SciVerse Elsevier Scopus Web of Science Thomson Reuters 特長 日本最大 全分野 科学技術全般 1808年以降の10,000誌以上 をカバー 化学と関連分野 1966年以降の19,500誌以上 をカバー 全分野 1900年以降の12,000誌以上 をカバー 全分野 39 4.分野別データベース 専門分野別のデータベース 各データベースの特徴を理解して利用 学術情報検索 分野ごとに一覧あり キーワードからの検索も可 例 IT分野 Gartner Research Services 数学 MathSci Net 40 41 42 5.専門資料 資料の種類 参考文献中で使われる用語 記述例 会議録 Proceedings (略:Proc.) Conference(略:Conf.) Symposium(略:Symp.) Proc. 12th Int. Conf. Cryst. Growth Annu Conf IEEE Ind Electron Soc テクニカル・ レポート アルファベットと数字によるレポート ORNL-TM1501 識別番号 学位論文 Thesis(複数形:Theses) Dissertation(略:Diss.) M.D. Thesis Ph.D. Diss. 特許 Patent(略:Pat.) 国コード(JP、WO、EP、US など) 特許公開(略:特開)など US Pat.5,625,035 JP11001729 特開平10-123456 規格 Standard (略:Stand.) 略名(JIS、ISO、EN、ANSI ASTM) ASTM Stand. D 2487 ISO 9000 43 5.1. 会議録 学協会や研究者グループなどが開催した学術 会議発表の内容や概要を記録したもの 自然科学分野では速報性のため会議が重要視 査読を受けずに発表・発行 図書、雑誌の特集号(Special Issue)・別冊 (Supplement)などで発行(特に国際会議) 例) 島田良幸. 平成13年度秋季大会粉体粉末冶 金協会講演概要集, 著者名 会議(録)の名称・回次 1-11B, (2001) 講演番号 開催年 44 5.2. テクニカル・レポート 固有のレポート番号 不定期発行 1冊1論文のみで構成 速報性あり ページ数無制限で、内容が詳細 入手が難しい 査読なしのため、玉石混淆 例) Dunigan, T. PVM and IP multicast. 著者名 タイトル ORNL/TM-13030,1996 レポート番号 発行年 45 5.3.学位論文 内容は詳しく、審査を受けるため評価高い 多くは市販されず、入手が困難 授与機関や収集機関で一括して保存 例) 沼田雅行. ACNU感受性CHO細胞のDNA修復欠損. 著者名 タイトル 博士論文. 東北大学, 1993. 種類 授与機関 授与年 例) McCall,C.R. Selective dissolution・・・ . Ph.D. thesis. 著者名 タイトル 種類 Arizona St. Univ., 2002. 授与機関 授与年 46 5.4. 特許 発明者に発明の独占権を一定期間与えて保護し、 公開することによってさらに産業の発達を促すため の制度で、化学や薬学、生命科学、工学など多くの 分野で研究上重要な資料の一つ 例) 東北大学長. 坂田昌弘ほか. 水素製造方法. 特開平10251001 出願人 発明者 発明の名称 番号 例) A. Inoue, E. Makabe, Process and apparatus…, 発明者(Inventor) 発明の名称 US pat. 6,427,753, 1999 国名 番号 年 47 5.5. 規格 種類 略名 国・機関名 国際規格 ISO 国際標準化機構 (International Organization for Standardization ) 地域規格 EN 欧州規格 (European Norm) 国家規格 ANSI 米国標準協会 (American National Standards Institute ) BS 英国規格協会 (British Standards Institution ) DIN ドイツ規格協会 (Deutsches Institut fur Normung ) JIS 日本 *理工学図書館あり ASTM 米国材料試験協会 (American Society for Testing and Materials ) ASME 米国機械学会 (American Society of Mechanical Engineers ) IEEE 米国電気電子学会 (The Institute of Electrical and Electronics Engineers ) 団体規格 48 6.文献情報の保存と管理 :RefWorks ・文献情報の管理 WINEや他のデータベースからレコードを取り込み、個人の 文献データベースを構築 ・参考文献リストの自動作成 取り込んだデータを使って、引用や参考文献リストを自動的 に作成 ・Webベースのサービス 自宅など、どこからでもアクセス可。グループでの共同利用 も可 49 6.2. RefWorksの使い方 1. 個人アカウント作成 大学内ネットワークからアカウント を作成 2. RefWorksへログイン 学外からアクセスする場合 登録時のメールに記載された グループコードが必要 50 6.2. RefWorks の使い方 3. データの取り込み ダイレクトインポート 一括も可 4. 引用と文献リストの作成 Write-N-Cite (plug-in to MS Word) 論文の中にデータを取り込んで、引用や文献リストを 簡単に作成できる 51 6.3.RefWorks利用例紹介 ・早稲田大学図書館サイトRefWorks から利用 取り込み前にログイン ・CiNii Articles からの検索結果取り込み ・環境科学会誌の指定書式での参考文献リスト作成 52 7. 理工学図書館未所蔵文献入手 ILL (Inter Library Loan) 図書館間相互貸借 ・文献コピー取寄せ ・現物取寄せ ・所蔵館を訪問(紹介状必要な場合あり) ・海外からも入手可 53 7.1.ILL申し込み方法 Waseda-net portal → システムサービス → 図書館申請 → ILL(資料取寄せ) 54 55 56 57 7.2.オンライン申請 ILL(資料の取り寄せ) 紹介状 購入希望 整理中図書利用希望 オンラインレファレンス 問い合わせ(状況照会 依頼内容の変更等) 58 7.3.ILL取り寄せ 所蔵先によって、方法や可否異なる ILLサービス一覧(複写物取り寄せ) ILLサービス一覧(現物取り寄せ) で確認 59 7.4.紹介状 学内:学部生は教員図書室のみ必要 学外:必要なことが多い 図書館HPで、詳細確認のこと 学外図書館の利用(学内者対象) 60 7.5.ILL申し込みの前に 早稲田内で本当に入手不可か? 要再確認(謝絶率 約20%) WINE 電子ジャーナルポータル CiNii Books 学内環境でのGoogle Scholar 61 アンケートのお願い Waseda-net portal → システムサービス → アンケート → 理工学図書館 卒論・修論のための 学術情報リテラシー講習会 4/7(土)までに! 62 おわりに 図書館HP 学術情報検索 ガイド&チュートリアル リサーチNAVI CourseN@vi わせだライフABC テーマ3 図書館の活用と情報の探し方 ご清聴ありがとうございました