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環境報告書2000 - 住友ベークライト株式会社

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環境報告書2000 - 住友ベークライト株式会社
環 境 活 動 レ ポ ー ト
2 0 0 0
事業概要
住友ベークライトは、今日使用されているプラスチックの中で最も歴史の古い「ベークライト」
(フェノール系樹脂)の製造を日本で初めて開始しました。以来、高度な技術力と最新の設備に
より、日本のプラスチック工業界をリードしています。今や、半導体関連製品、回路製品、工業
資材から医療・建材・包装関連製品などに至るまで、幅広い樹脂および樹脂製品を製造・販売し
ています。
部門別製品名
半導体関連製品
回路製品・
電子部品材料
工業資材
医療・建材・
包装関連製品
エポキシ樹脂成形材料
半導体用液状樹脂
半導体実装用キャリアテープ
ポリイミド接着テープ
エポキシ樹脂銅張積層板
フェノール樹脂銅張積層板
フレキシブル・プリント回路
フェノール樹脂成形材料
ビニル樹脂成形材料
ユリア・メラミン樹脂接着剤
フェノール樹脂工業用レジン
ホルマリン
精密成形品
精密金型
医療用具
医療機器
メラミン樹脂化粧板
ビニル樹脂シート
複合シート
目次
ごあいさつ ...............................................................................1
「環境・安全」経営方針..........................................................2
環境保全活動の歩み ...............................................................2
環境管理組織 ...........................................................................3
環境マネジメントへの取り組み ............................................4
環境保全活動 ...........................................................................5
化学物質の適正管理
.......................................................5
7
8
大気汚染・水質汚濁防止................................................9
環境対応製品・技術の開発 .................................................10
社会とのコミュニケーション .............................................11
住友ベークライトグループ .................................................12
コーポレート・データ .........................................................13
廃棄物削減・リサイクル.................................................
省エネルギー ...................................................................
売上高(2000年3月期)
:
1,245億円(単独)
1,927億円(連結)
その他
医療・建材・
包装関連製品
半導体
関連製品
1,245億円
工業資材
回路製品・
電子部品材料
ごあいさつ
これからも環境保全のための自主的な活動を積極的
住友ベークライトは、世界で最初に発明されたプラスチ
ックのフェノール樹脂を日本で初めて工業化して以来、
に進めてまいりますので、このレポートを通じて皆様に
絶えずプラスチックのもつ新しい機能を創造し、その機
当社の取り組み姿勢と実態をご理解いただきますとと
能を付与した製品の提供を通じて、社会の発展に寄与す
もに、今後の活動に向けてご意見、ご指導を賜れば幸い
ることを経営理念として今日に至っております。
に存じます。
事業活動にあたっては「環境適合性の高い経営」を基
2000月9月
本方針の一つに掲げ、事業活動のあらゆる面で、環境の
保全と安全・健康の確保に留意して行動することをめざ
代表取締役社長
してレスポンシブル・ケア活動に取り組んでおります。
レスポンシブル・ケア活動は、研究開発段階から、生
産段階はもとより、お客様にご使用いただく工程、さら
には使用後の廃棄に至るまで、環境負荷の低減と安全
の確保および健康面に配慮することを自主的に進める
ものであり、当社は1995年の日本レスポンシブル・ケ
ア協議会設立時から参加しております。
また1998年から環境活動レポートの発行を開始し、
当社の環境に対する考え方や活動状況を公表しており
ます。さらに今年は、この環境問題に関する全従業員の
認識を深め、
本活動の効果をいっそう高めることにより、
経営のさらなる発展を期して環境会計を導入すること
にいたしました。
1
Sumitomo Bakelite
「環境・安全」
経営方針
住友ベークライトは1997年に「環境・安全」経営方針を定め、国内外の事業所および関係会社
における環境・安全・健康の確保をめざす活動の指針としました。
各事業所ではこの方針に沿って活動を展開するとともに、これをベースに各種規程の整備を
図るなど、ISO 14001に則ったシステムの構築を進め、全工場でISO 14001の認証取得を
完了しました。
「環境・安全」経営方針
環境保全活動の歩み
理念
1969年
公害対策事務局を設置
公害関係統括担当者を選任
住友ベークライトは、企業活動のあらゆる面でレスポン
1973年
シブル・ケアに取り組み、環境の保全と安全・健康の確
環境管理部を設置
国内全事業所の環境監査を開始
(年1回実施)
保に留意して行動する。
方針
1974年
各事業所に環境管理担当課を設置
1. 研究開発段階より製品の廃棄に至るまで、環境・安
1978年
関係会社の環境監査を開始(年1回実施)
全・健康面の評価を行い、環境負荷の最小化、かつ安
1990年
環境問題対策委員会を設置
環境・安全担当役員を任命
全な製品・技術の開発に努める。
1991年
2. 省資源、省エネルギー、リサイクル、廃棄物の削減に
1992年
全ての企業活動領域で継続的に取り組む。
再資源化技術対策室を設置
住ベリサイクル(株)を設立
環境管理部を環境保安部と改称
1993年
3. 従業員及び地区住民の安全・健康を保護するよう
操業の安全を管理する。
環境保安部と再資源化技術対策室を統合
し、環境保安・再資源化対策部と改称
環境・安全管理規程を制定
ASEAN諸国内の関係会社の環境監査を
開始(3年に1回実施)
4. 製品及び輸送の安全確保に努め、顧客等に製品安全
情報を提供する。
1995年
5. 環境・安全・健康に係わる法律、規則、協定等を遵守
レスポンシブル・ケア委員会を設置
日本レスポンシブル・ケア協議会に
設立メンバーとして加盟
し、さらに自主管理規則を制定して環境・安全・健康
の確保に努める。
1996年
「環境・安全管理規程」を改正
「環境監査規程」を見直し、
「環境・安全
監査規程」
と改称
6. 環 境・安 全 監 査 を 実 施 し 、環 境・安 全 管 理 の 維 持
向上に努める。
全事業所でPRTR(環境汚染物質排出・
移動登録)を実施
1997年
「環境・安全」経営方針を制定
全事業所にて環境マネジメントシステム
を構築する方針を決定
ISO 14001の認証を宇都宮工場と海外
関係会社1社が取得
(国内関係会社1社、海外関係会社3社も
取得ずみ。国内4事業所で取得準備中)
全事業所でPRTRを実施
1998年
第一回環境活動レポートを発行
3工場がISO 14001の認証を取得し、
全工場が取得完了
さらに国内関係会社2社、海外関係会社2
社で取得
2
1999年
英文版「環境・安全」経営方針を制定
2000年
環境会計を導入
Sumitomo Bakelite
住友ベークライトは、
「環境・安全」経営方針に沿って、トップマネジメントのスタッフとしてレ
環境管理組織
スポンシブル・ケア委員会をもうけ、その実行にあたっては本社を中心とした全社体制と、各事
業所での類似の組織として、環境管理部門と個別テーマ担当部門による体制で活動しています。
環境管理体制
トップ
マネジメント
レスポンシ
ブル・ケア
委員会 ※1
全社体制
管理活動
環境保安・再資
源化対策部 ※2
[
情報活動
住ベテクノ
リサーチ(株)
] [
]
[総務部]
生産技術
技術開発
リサイクル活動
[品質保証部]
[技術部、研究所]
[住ベリサイクル(株)
]
(株)住ベ生産技術
研究所 [
]
[人事勤労部]
環境方針
情報収集
行動計画
省エネルギー活動
研究開発
リサイクル技術開発
省資源化
省資源化
産廃回収
化学物質安全管理
処理
内部監査
産廃削減活動
広報活動
化学物質管理
労働安全衛生活動
事業所体制
管理活動
その他の活動
[環境管理部門]
[個別テーマ担当部門]
※1 レスポンシブル・ケア委員会
会社のレスポンシブル・ケア活動の企画・計画の立案、各事業所での活動の審議・承認を行い活動を推進しています。
※2 環境保安・再資源化対策部
レスポンシブル・ケア活動の事務局としての活動のほか、各事業所での活動のとりまとめ業務を担当しています。
各事業所の環境の維持・改善と安全の推進のための管理援助
各事業所の環境と安全のレスポンシブル・ケア活動としての内部監査
(国内全事業所は毎年1回、海外事業所は3年に1回実施)
環境ISO 14001認証取得のための支援
化学物質の安全管理、法規制の調査、申請などの対応
社内外でのリサイクル活動の検討、立案
3
Sumitomo Bakelite
環境マネジメント
への取り組み
住友ベークライトは、事業活動のあらゆる面でレスポンシブル・ケアに取り組むことを基本理
念としています。環境の保全と安全・健康の確保のため、内部監査、社員教育を実施し、さら
に各事業所においてISO 14001に基づく環境マネジメントシステムを構築しています。
価を加えて、環境・安全・健康面で問題点の摘出と適正
レスポンシブル・ケア活動
化・改善を行っています。
住友ベークライトは1995年、日本レスポンシブル・ケ
また、ISO 14001の認証取得事業所では、環境マネ
ア協議会に発起人として参加し、事業活動のあらゆる面
ジメントシステムに則った内部監査と監査機関による外
でレスポンシブル・ケアに取り組むことを宣言しました。
部監査が行われており、環境対応の仕組みが確実に実行
以来、同協議会の定める原則、基準、指針に従って、
されていることを確認しています。
環境・安全・健康面に関する年次計画や長期計画を立案
し実行しています。現在は、MSDS
(化学物質等安全デー
タシート)、イエローカード(緊急連絡カード)、PRTR
社員教育
(環境汚染物質排出・移動登録)といった化学物質の安全
社員教育は、環境・安全
確保をめざす活動や、ゼロエミッション活動、省エネル
の維持向上に不可欠な
ギー、技術力を活かしたリサイクルなどを積極的に推進
要素と捉え、化学品安
し、環境経営度の向上や資源の有効利用により、循環型
全教育、環境教育、法規
社会形成に注力しています。
制教育、安全作業実習
研究開発段階から、生産、使用、廃棄に至るまで環境
などを年間計画に則り
や安全性に与える影響を事前評価やデザインレビュー
確実に実行しています。
により評価し、当社のみならず顧客、地域において、環
さらに、社外での教育、体験学習などにより環境と安
境と安全の確保に努めています。
全性の向上に努めています。
写真は、社内集合教育として「化学物質安全管理とし
レスポンシブル・ケア(RC)とは
化学物質を製造し、または取り扱う事業者が、自己決
ての法規制の勉強会」を行っている様子です。
定・自己責任の原則に基づき、
化学物質の開発から製造、
流通、使用、最終消費を経て廃棄に至る全ライフサイク
ルにわたって「環境・安全」を確保することを経営方針に
おいて公約し、環境・安全・健康面の対策を実行し改善を
ISO 14001への取り組み
図っていく自主管理活動です。
レスポンシブル・ケアは1984年にカナダ化学品生産者協会によって提唱
1996年9月、国際標準化機構(ISO)より、環境マネジ
され、その後、先進国を中心に世界の主要化学企業で導入されるに至りま
した。日本では
(社)
日本化学工業協会が中心となって、95年に
「日本レス
メントシステムの国際規格、ISO 14001が発行されま
ポンシブル・ケア協議会」が設立され、会員各企業がレスポンシブル・ケア
した。ISO 14001は、企業などが事業活動による環境
に取り組んでいます。
への負荷の低減をめざして構築した環境マネジメントシ
ステムについて、第三者機関による審査・登録や内部監
内部監査体制
査の要求事項を定めた規格です。
1973年から毎年、国内全事業所(7事業所)の環境・安
住友ベークライトは、レスポンシブル・ケア活動の一
全監査を実施しています。
環として、環境マネジメントシステムの充実を図るため、
1978年からは、国内の関係会社(8社)も毎年実施し
ISO 14001の認証取得を推進しています。事業所にお
ており、1993年からは、アジア地区で生産活動をして
ける方針の見直しや文書・規程類の制定・改定、従業員
いる海外関係会社(9社)の監査を3年に一度の頻度で実
教育体制の整備などに取り組み、宇都宮工場をはじめ、
施しています。
尼崎工場、静岡工場、津工場とすべての生産事業所で取
監査内容は、環境・安全に関する法規制への対応状況、
得し、関係会社では住友デュレズ(株)、九州ベークライ
自主的対応状況等についての事前調査と、立ち会いに
ト工業(株)が取得し、また、海外の生産会社3社でも取
よる現場確認を行っており、1995年からは、レスポン
得するなど、それぞれ環境マネジメントシステムを構築
シブル・ケア活動によるアンケートと自己採点による評
し、
環境負荷低減のための活動を積極的に行っています。
4
Sumitomo Bakelite
環境保全活動
住友ベークライトはすべての事業活動においてレスポンシブル・ケアを推進するとともに、地
域社会との協調のもと、環境の保全と安全・健康の確保に積極的に取り組んでいます。
P D C A サ イ ク ル( P L A N:計 画 立 案 、D O:行 動・実 践 、C H E C K:チェック・是 正 、
ACTION:トップマネジメントによる見直し)をまわして環境負荷低減のために継続的改善を図
っています。
(6∼9ページの環境負荷データは関係会社を含む全社集計値です)
page
page
化学物質の適正管理
7
廃 棄 物 削 減・リ サ イ ク ル
page
page
5
8
省エネルギー
9
大気汚染・水質汚濁防止
化学物質の適正管理
住友ベークライトは化学物質の製造・販売を主要事業と
さらに、環境ホルモンといわれる外因性内分泌攪乱物
しています。化学物質は有用性が高い反面、適正な取り
質についても、情報収集に努めるとともに、適切な対応
扱いを欠くと、環境・安全・健康にとって有害となるリ
への準備を進めています。
スクがあります。
MSDS
化学物質の有害性(ハザード)は、その物質への接触や
Material Safety Data Sheet
(化学物質等安全データシート)
摂取する量、時期、方法などによりその影響(リスク)は
大きく左右されるので、
そのリスクに対する理解を深め、
製品に関する情報を記載したMSDSを製品開発・販売
使用、輸送、廃棄、さらには事故時の適切な対応を図る
のつど新規に作成し、さらに定期的に見直し・改訂を行
ために、
「MSDS」
「イエローカード」により、積極的にハ
っています。労働安全衛生法の改正、PRTR法の制定、
ザードやリスク情報を開示しています。
毒劇物取締法の改正などによってMSDSの作成が必要
になっており、ISO 11014-1およびJIS Z7250の
また、PRTRを1996年から実施し、使用量や排出量
MSDS作成規格に準拠して作成しています。
等を把握することにより環境保全に努めています。有機
また、輸出される製品の場合は、現地法との関連を記
溶剤の排出については、溶剤を使用しない新規技術の
載することと、現地語での発行にも努めています。
開発と、
排出する溶剤の焼却処理をすることなどにより、
大幅に削減することを計画しています。
イエローカード
次ページにPRTR法第一種指定化学物質354物質の
Yellow Card(緊急連絡カード)
輸送時における安全確保のため、製品の特性、取扱方法
うち、大気への排出量が年間1トン以上の物質について、
などを記載し、運転手が常時携帯しています。
全社で集計した排出量の実態と計画目標値を示しまし
た(水域と土壌への排出量は年間1トン以下でほとんど
PRTR Pollutant Release and Transfer Register
排出されていません)。
(環境汚染物質排出・移動登録)
土壌への漏洩による排出は、全くないよう細心の注意
1995年より、12種の有害大気汚染物質の排出につい
をもって管理し、有機塩素系溶剤などによる土壌汚染に
て自主管理による調査・報告をしてきましたが、1996
ついては、全工場と工場跡地も含めて把握しており、す
年からは日本化学工業協会の一員として、PRTRを実施
べての結果は基準値以下であることを確認しています。
しています。さらに1999年7月にPRTR法が制定され
PCBを用いたコンデンサーなどは、専用の保管庫で
たことから、管理体制の強化、排出量の把握方法の精度
確実に保管されており、処理できる時期まで適切に維持
向上、および自主的な排出量の削減を行っています。
管理しています。
5
Sumitomo Bakelite
(トン)
トルエン排出量
(トン)
700
800
600
700
N,N-ジメチルホルムアミド排出量
(目標値)
600
500
500
400
400
300
300
(目標値)
200
(トン)
エチレンオキサイド排出量
(トン)
2002
2001
2000
1999
1998
(年度)
1997
2002
2001
2000
1999
1998
(年度)
1997
0
1996
100
0
1996
200
100
ホルムアルデヒド排出量
2.0
14
12
1.5
10
8
1.0
(目標値)
6
4
0.5
(目標値)
2
6
Sumitomo Bakelite
2002
2001
2000
1999
1998
1997
(年度)
1996
2002
2001
2000
1999
1998
1997
(年度)
0.0
1996
0
廃棄物削減・リサイクル
限りある資源の有効利用と深刻化する廃棄物問題に対応
するために、国内外の全事業所において、廃棄物発生量
(トン)
の削減、再利用・再資源化を推進しています。
20,000
廃棄物発生量
1992年にはリサイクルをさらに促進するために住
ベリサイクル株式会社を設立し、リサイクル技術の研究
(目標値)
15,000
や、副生成物の再利用の研究、当社およびユーザーでの
10,000
廃棄物の回収や処理に至るシステムの構築に取り組ん
でいます。
5,000
現在までのところ発生量の大幅な削減は実現してい
ませんが、今後とも発生量の削減を第一とし、次いで埋
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
(年度)
1993
0
立や焼却処理される廃棄物を限りなくゼロにすること
をめざして活動していきます。
再資源化量
埋立量
焼却処理量
フェノール樹脂成形材料のリサイクルシステム
に、
さらには残渣の灰分をセメントの原材料にするなど、
成形材料生産時に発生する廃棄物のほかに、成形会社
異業種での再利用を含めたマテリアルリサイクルのシ
での成形時にスプルー、カル、ランナーという副生廃棄
ステムを確立し、
「リサイカブル・フェノール樹脂成形材
物が発生します。
これらを細かく粉砕し再度成形原料に、
料」としてリサイクルを促進しています。
また、粗く砕いてセメント会社でコークスの代替助燃材
原 料
原料にもどす
混合
住友
ベークライト
混 練
粉 砕
成形材料生産
原料にもどす
成形材料
成形会社
セメント会社
セメント焼成原料
成形機
製鉄会社
高炉用原燃料
副生廃棄物
成形品
粉 砕
成形会社
研磨材
スプルー
再使用会社
カル
ランナー
7
Sumitomo Bakelite
自動車部品 ブレーカー
省エネルギー
地球温暖化防止および資源保護の観点から、省エネル
(kl)
ギーの必要性が全世界的に求められているなか、住友
エネルギー使用量
(kl/百万円)
(目標値) 0.6
80,000
ベークライトは企業市民としての大きな責任を自覚して
1993年度より積極的に取り組んでいます。
60,000
現在は2000年度までにエネルギー原単位を1996
0.4
年度比10%削減する目標を新たに設定し、以下の項目
40,000
を3本柱として、さらなる省エネルギーを推進しています。
0.2
20,000
全員参加の「ムダ防止」
プロセスの見直しによる
「省エネルギー生産の推進」
0
エネルギー使用量
いますが、1999年度実績は、売上原単位で前年度比
2010
2005
2000
1999
売上原単位(原油換算kl/百万円)
注)
エネルギー使用量の原油換算値
A重油
原油1.01kl/1kl
C重油
原油1.06kl/1kl
3%削減しています。毎年、環境対策投資として省エネ
1998
1997
1996
1995
(年度)
1997年以降、エネルギー使用量は横ばいで推移して
1994
0.0
1993
新しい省エネルギー技術の採用および製法の転換
灯油
購入電力
原油0.96kl/1kl
原油2.65kl/電力1万kWh
ルギー対策にも継続的に投資しており、その推移は右の
グラフのとおりです。1999年度に実施した主な省エ
ネルギー対策は、次のとおりです。
(トン)
塗布機排熱回収
CO2排出量
(トン/百万円)
(目標値) 0.4
50,000
空気圧縮機の効率運転
40,000
ボイラーの酸素濃度最適化 など
将来目標については、排熱回収、省エネプロセスへの
30,000
転換、およびコジェネレーションの採用などを積極的に
20,000
0.3
0.2
進めて、
国および業界団体の目標値の達成をめざします。
0.1
10,000
CO2排出量
2010
2005
2000
1999
1998
売上原単位(炭素換算トン/百万円)
注)
CO2排出量の炭素換算値
A重油
736kg炭素/重油kl
C重油
802kg炭素/重油kl
(百万円)
1997
1996
1995
1994
0.0
1993
0
(年度)
灯油
購入電力
690kg炭素/灯油kl
0.104kg炭素/電力kWh
省エネルギー対策の投資金額累計
500
400
300
200
100
8
Sumitomo Bakelite
1999
1998
1997
1996
1995
1994
(年度)
1993
0
大気汚染・水質汚濁防止
ばい煙量
COD排出
ボイラーを主としたばい煙発生施設から排出される
住友ベークライトでは生産品目の関係で、フェノール、
SOx等のばい煙量は着実に減少傾向を示しています。今
ホルマリンおよび各種の溶剤などを多量に取り扱って
後もこの状態を維持・向上させるため、燃料の選定およ
います。こうした化学物質による水質汚濁を防止するた
び適正な燃焼条件の確保に努めます。
め、総合排水対策には「クローズドシステム」を基本とし
て、以下の処理施設を設置するとともに監視装置による
常時監視体制を確立し、地域社会との公害防止協定を
(トン)
SOx排出量
順守しています。
500
高精度フェノール回収装置
400
活性汚泥装置
中和凝集沈殿装置(金属処理)
300
200
100
1999
1998
1997
1996
1995
1994
(年度)
1993
0
(トン)
COD排出量
60
(トン)
50
NOx排出量
40
200
30
160
20
120
10
40
1996
1997
1998
1999
1997
1998
1999
1995
1996
(トン)
1994
(年度)
1993
0
ばいじん排出量
20
15
10
5
1995
1994
1993
0
(年度)
排水の水質監視装置
9
Sumitomo Bakelite
1999
1998
1997
1996
1995
1994
(年度)
1993
0
80
環境対応製品・技術
の開発
住友ベークライトは、樹脂分野を中心に長年にわたり培ってきた技術力を活かして、環境の保
全に役立つさまざまな製品および技術を開発し、提供しています。
「スミコンEME」
「スミレジンエクセルCRC」
溶剤を用いないウェハーコート材
半導体用成形材料「スミコンEME」
「スミレジンエクセルCRC」
世界のトップメーカーとして、多くの半導体メーカーに
半導体封止用エポキシ樹脂成形材料を供給しています。
半導体メモリー容量の急激な増加や高速対応の要求か
樹脂、充填剤、難燃剤などの組成の研究により、難燃
ら回路幅は狭くなり、かつ信頼性の厳しい要求に対応
特性は維持し信頼性の優れたハロゲン、アンチモンフ
するために、ポジ型感光性ウェハーコート樹脂「スミレ
リーの低圧封入成形材料を開発し、販売しています。さ
ジンエクセルCRC8000シリーズ」を開発し、販売して
らに、難燃剤フリーについても開発しています。
います。これにより、現像液はアルカリ水溶液、洗浄液
は純水の利用が可能になり、半導体メーカーでは特殊な
グリーンラミネート「スミライトPLC、ELC、APL」
溶剤の使用が不要になりました。
TVやVTRの電気回路用銅張積層板として、樹脂、充填
剤、難燃剤の研究により、ハロゲンフリーの環境対応型
バリレスフェノール樹脂成形材料
「スミコンPM」
積層板(グリーンラミネート)として、フェノール系の
フェノール樹脂成形材料による成形では、バリが出ると
PLC、エポキシ系のELCを開発し、販売しています。ま
いう欠点がありました。住友ベークライトは、バリなど
た、環境対応型のビルドアップ多層用銅箔付き絶縁シー
成形時の副生物が発生しない成形材料の開発に加え、
トのAPLも開発し、販売しています。
金型の開発、ユーザーでの成形条件などを含めた全成
形技術の研究により、スプル−やランナーといった廃棄
物の最小化や、成形サイクルの30∼40%削減を可能
としています。
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Sumitomo Bakelite
社会との
コミュニケーション
地域のクリーン化ボランティア活動、環境フェアーや合同防災訓練など、各種行事への積極的
な参加、また、工場見学会、設備設置計画時の説明会などを通し、これからも地域の皆様に信
頼される企業として、地域と一体となって環境・安全に取り組んでいきます。
地元中学生の職場体験
静岡工場では、地元中学校の教育の一環
として行われる職場体験学習の場として、
毎年、数名の実習生を受け入れています。
盆踊り大会を毎年開催
毎年恒例の納涼盆踊り大会を静岡工場敷
地内で開催し、地元住民の皆様との交流
の場となっています。
地域環境保全活動への参加
地元企業、行政との環境保全協議会にお
いてリーダーとして環境講演会を開催し
ました。
ケナフの栽培
炭酸ガスの吸収量が大きいことから、環境に優しいと言われて
いる一年草のケナフを、全事業所にて、試験的に植えています。
その栽培を機会に、地域のケナフ栽培愛好者と交流し、ケナフ紙
の紙すきやケナフを用いた料理の試食会なども行っています。
防災訓練への参加
地域の地震防災訓練に尼崎工場の自衛防
災隊メンバーが参加し、ポンプ操法およ
さらにケナフの粉末を成形材料の充填剤に利用することも研究し
ています。
び放水訓練を行いました。
地元のお祭りへの参加
関係会社においても地元夏祭りに参加し
て住民との友好、親睦を図っています。
環境保護ランニング大会に参加
マレーシアのジョホールバルで、学校の
植樹事業支援のための「環境保護ランニ
ング大会」が開催され、当社の関係会社
「SNCインダストリアル・ラミネイツ」の
従業員も参加しています。
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Sumitomo Bakelite
住友ベークライト
グループ
国内関係会社
住友デュレズ株式会社
山六化成工業株式会社
住ベデコラ建材株式会社
〒140-0002 東京都品川区東品川2-5-8
天王洲パークサイドビル
〒582-0020
〒140-0002 東京都品川区東品川2-5-8
天王洲パークサイドビル
秋田住友ベーク株式会社 09492-3-1911
03-5462-4843
0188-45-1181
〒011-8510
字中島下27-4
秋田県秋田市土崎港相染町
筒中プラスチック工業株式会社
06-6229-5000
〒541-0045
大阪府大阪市中央区道修町3-5-11
アートライト工業株式会社
0848-62-3157
〒723-0065
広島県三原市西野町905
東京化工品株式会社
0495-77-4601
〒367-0241
埼玉県児玉郡神川町元原300-2
北海太洋プラスチック株式会社
0133-64-6611
〒061-3242
北海道石狩市新港中央2-763-7
日本電解株式会社
03-5802-1561
〒113-0033
東京都文京区本郷4-9-25
佐野プラスチック株式会社
0283-22-6133
〒327-0845
栃木県佐野市久保町213
大友化成株式会社
0877-23-1111
〒763-0054
0729-77-3321
大阪府柏原市片山町19-10
九州ベークライト工業株式会社
〒822-0006
03-5462-4170
住ベサービス株式会社
福岡県直方市大字上境字水町40-1
03-5462-4853
姫路接着剤工業株式会社
〒140-0002 東京都品川区東品川2-5-8
天王洲パークサイドビル
〒672-8076
住ベテクノリサーチ株式会社
0792-34-1999
兵庫県姫路市飾磨区入船町1-2
日本通信電材株式会社
0568-73-3400
〒485-0022
新田1300
愛知県小牧市大字北外山入鹿
045-813-1641
〒245-0052
神奈川県横浜市戸塚区秋葉町495
住ベメディカルケア株式会社
03-5462-4858
宮城電子株式会社
〒140-0002 東京都品川区東品川2-5-8
天王洲パークサイドビル
〒214-0001
住ベ情報システム株式会社
044-945-2028
神奈川県川崎市多摩区菅1-2-31
株式会社エス・ピー・ディー
045-811-1661
〒245-0052
神奈川県横浜市戸塚区秋葉町495
03-5462-4867
〒140-0002 東京都品川区東品川2-5-8
天王洲パークサイドビル
エスティー・フィルムシート株式会社
住ベリサイクル株式会社
〒661-6011
〒426-0041
06-6429-1725
兵庫県尼崎市東塚口町2-3-47
054-635-6445
静岡県藤枝市高柳2100
アプコ株式会社
株式会社住ベ生産技術研究所
〒108-0014
〒651-2241
078-992-3903
03-5441-4748
東京都港区芝4-1-23
兵庫県神戸市西区室谷1-1-5
株式会社サンベーク
03-3592-4168
〒100-6009
東京都千代田区霞が関3-2-5
香川県丸亀市中津町1515
海外関係会社
P.T.パモライト・アドヘッシブ・
インダストリー
59, JL. M. H. Thamrin, Jakarta, INDONESIA
Tel. 62-21-330775/Fax. 62-21-327582
スミトモ・プラスチックス・アメリカ Inc.
900, Lafayette Street, Suite 510, Santa
Clara, CA, 95050, USA
Tel. 1-408-243-8402/Fax. 1-408-243-8405
CMKシンガポール Pte. Ltd.
502, Chai Chee Lane, Singapore 1646,
SINGAPORE
Tel. 65-4498491/Fax. 65-4453378
スミトモ・ベークライト・シンガポール
Pte. Ltd.
1, Senoko South Rd., Singapore 758069,
SINGAPORE
Tel. 65-7526431/Fax. 65-7526830
スミトモ・ベークライト・ヨーロッパ
B.V.
New Amsterdam Building, Hoekenrode 2,
1102 BR Amsterdam, THE NETHERLANDS
Tel. 31-20-6911086/Fax. 31-20-6910691
CMKヨーロッパ N.V.
Nijverheidsstraat 18 B-2260 Westerlo-Oevel,
Belgium
Tel. 014-224666/Fax. 014-224665
住工股A有限公司
中華民國臺灣省臺北市松江路301號8樓之4
Tel. 886-2-502-0220/Fax. 886-2-501-8018
スミデュレズ・シンガポール Pte. Ltd.
9, Tanjong Penjuru Crescent, Jurong
Industrial Park, Singapore 608972,
SINGAPORE
Tel. 65-2651717/Fax. 65-2641916
SNCインダストリアル・ラミネイツ
Sdn. Bhd.
PLO 38, Jalan Keluli Satu, Pasir Gudang
Industrial Estate, 81700 Pasir Gudang,
Johor, MALAYSIA
Tel. 60-72-512199/Fax. 06-72-512084
CMKS(マレーシア)Sdn. Bhd.
PLO 436, Jalan Gangsa, Pasir Gudang
Industrial Estate, 81700 Pasir Gudang,
Johor, MALAYSIA
Tel. 07-2512259/Fax. 07-2513875
P.T. CMKSインドネシア
EJIP Industrial Park Plot No. 7E Lemahabang,
Bekasi 17550 Jawa-Barat, INDONESIA
Tel. 021-8970230/Fax. 021-8970231
P.T. インドフェリン・ジャヤ
59, JL. M. H. Thamrin, Jakarta, INDONESIA
Tel. 62-21-3914010/Fax. 62-21-3914012
スミキャリア・シンガポール Pte. Ltd.
72, Senoko Drive, Singapore 758240,
SINGAPORE
Tel. 65-7528800/Fax. 65-7582519
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Sumitomo Bakelite
140 Jinji hu Road, Start-up Area, ChinaSingapore Suzhou Industrial Park, Suzhou,
China
Tel. 0086-512-7613850/Fax. 0086-5127630053
スミデュレズ・カナダG.P.
100 Dunlop Street, P.O. Box 100 Fort Erie,
Ontario 12A 5M6, CANADA
Tel. 905-871-3206/Fax. 905-871-7979
SBフレックス・フィリピンズ
Lot 6B, Phase 1-A First Philippine Industrial
Park Barangay Sta.
Anastasia, Sto. Tomas, Batangas, Philippines
Tel. 63-43-405-5014/Fax. 63-43-405-5010
台湾住友培科股A有限公司
中華民國臺灣省高雄縣大寮郷831大發工業區華西路1號
Tel. 886-7-787-1285/Fax. 886-7-787-1239
倍克精密塑料(上海)有限公司
No 66, Ai Du Road, Waigaoqiao Free Trade
Zone, Pudong, Shanghai, China Post Code:
200131
Tel. 86-21-5046-0091/Fax. 86-21-5046-0801
コーポレート・
データ
2000年 3月 31日 現在
コーポレート・データ
社名
本社
尼崎工場
住友ベークライト株式会社
〒140-0002
東京都品川区東品川二丁目5番8号
天王洲パークサイドビル
03-5462-4111(代)
〒661-8588
兵庫県尼崎市東塚口町二丁目3番47号
06-6429-6941(代)
FAX. 06-6427-8055
基礎研究所
静岡工場
〒245-0052
神奈川県横浜市戸塚区秋葉町495番地
045-811-1661(代)
FAX. 045-812-4898
〒426-0041
静岡県藤枝市高柳2100番地
054-635-2420(代)
FAX. 054-636-0294
神戸基礎研究所
宇都宮工場
1,245億円(単独)
1,927億円(連結)
〒651-2241
兵庫県神戸市西区室谷一丁目1番地の5
078-992-3900(代)
FAX. 078-992-3919
資本金
大阪事務所
〒321-3231
栃木県宇都宮市清原工業団地
20番地の7
028-667-6211(代)
FAX. 028-667-5519
267億円
〒661-8588
兵庫県尼崎市東塚口町二丁目3番47号
06-6429-6941(代)
FAX. 06-6427-8055
設立
1932年(昭和7年)1月25日
代表取締役社長
守谷 恒夫
売上高
株主数
14,934名
名古屋事務所
津工場
〒514-0819
三重県津市高茶屋五丁目7番1号
059-234-2181(代)
FAX. 059-234-8728
〒460-0003
愛知県名古屋市中区錦三丁目15番15号
052-955-3521(代)
FAX. 052-955-3526
従業員数
2,179名
CMKヨーロッパN.V.
スミトモ・ベークライト・ヨーロッパB.V.
倍克精密塑料(上海)有限公司
住工股 有限公司
スミトモ・プラスチックス・
アメリカ Inc.
スミデュレズ・カナダG.P.
台湾住友培科股 有限公司
SBフレックス・フィリピンズ
SNCインダストリアル・
ラミネイツ Sdn. Bhd.
CMKS(マレーシア)Sdn. Bhd.
P.T.パモライト・
アドヘッシブ・インダストリー
P.T.インドフェリン・ジャヤ
P.T.CMKS インドネシア
スミデュレズ・シンガポール Pte. Ltd.
CMKシンガポール Pte. Ltd.
スミトモ・ベークライト・シンガポール Pte. Ltd.
スミキャリア・シンガポール Pte. Ltd.
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Sumitomo Bakelite
〒140-0002 東京都品川区東品川2-5-8(天王洲パークサイドビル)
お問い合わせ先:環境保安・再資源化対策部
(03)5462-4873
TEL:
(03)5462−3471 FAX:
この冊子は地球環境保護のため、
ケナフ100%の非木材紙を使用しています。
発行:2000年9月
Printed in Japan
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