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国際間を巡る核 第1章 はじめに 第2章 研究の展開

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国際間を巡る核 第1章 はじめに 第2章 研究の展開
国際間を巡る核
所属:国際学ゼミ
1年 5 組 9 番 梶原
啓吾
第1章 はじめに
第1節
テーマ設定の理由
日本も多大な被害を受けた核兵器。世界大戦以降、より強く問題視 されてきたが、冷戦
を中心に世界各地で戦争が勃発し、かえって核兵器保有台数は増えてしまった。その核兵
器が使われてしまえば地球は滅びてしまう。そんな核兵器について、詳しく調べ国際間で
の核のあり方を考えたかったから。
第2節
研究のねらい
核開発国の現状を踏まえた上で、核開発国に対する対応の賛否を考え、核保有の是非を
述べる。
第3節
第1項
研究内容と方法
研究の内容
核開発国を挙げ、いくつかの国について、その状況を 踏まえた上で、その国に対する対
応の賛否を交えながら、核保有の是非を述べる。
ただし、異なる観点から見ると核開発の利点があるかもしれない。片面だけを考えるので
はなく、多面性をもった論文にする。
第2項
研究の方法
本とインターネット
第2章
研究の展開
2013年6月4日時点で、世界中の核兵器の個数は推定1万7265発で前年より1
735発減少した。この数字、多いとは思うかもしれないが、実際どれくらいの威力 があ
ってそれらが投下されたら地球はどうなってしまうかなど、おそらく 私たちは考えない。
少なくとも私は考えた事がなかった。しかし、核兵器を保有している国についての知識は、
持っている人が多いだろう。例えば北朝鮮。例えばアメリカ。それらの国の現状はどうだ
ろうか?なにが核開発の原因となっているのか?それらを示し、また、それらの国に対す
る他国の対応を調べ、賛否またはよりよい対応について論ずる。
1
第1節
核保有国
アメリカ・ロシア・イギリス・フランス・中国の五大国に加えて、インド・パキス タン・
北朝鮮が保有を表明した。さらには、イスラエルも一般的に 核保有国となる。
国名
戦略核 核弾頭
弾頭数 数合計
初核実験の年(実験名)
NPT CTBT
NPT における核保有国(五大国)
アメリカ合衆国
ロシア
(旧
ソビエト連邦)
2,126 9,400
1945 年 トリニティ
2,668 13,000 1949 年 RDS-1
批准 署名
批准 批准
イギリス
160 185
1952 年 ハリケーン
フランス
300 300
1960 年 ジェルボアーズ・ブルー 批准 批准
中国
180 240
1964 年 596
批准 批准
批准 署名
その他の核保有国(NPT 非批准国)
インド
60 60-80
1974 年 インドの核実験
未
未
パキスタン
60 70-90
1998 年 パキスタンの核実験
未
未
10 以下 10 以下 2006 年 北朝鮮の核実験
北朝鮮
脱退 未
核保有の疑いが強い国
イスラエル
80 80
1979 年? ヴェラ事件
未
署名
Wikipedia 引用
第2節
北朝鮮
ここでは、まず始めに北朝鮮についてみていく。ご存じの通り北朝鮮は核保有国である。
2013年時点で、プルトニウムによる核開発は中断し、代わって高濃縮ウランによる核
開発に重点を置いているとされている。
では、なぜ核開発を遂行しなければいけないのか?その理由として最もあてはまるのが、
北朝鮮という国が独裁体制を続けてきたということだ。国ができて以来、金一族が自分た
ちの思うままに政治や経済、軍隊などを動かしてきた。アメリカが、その独裁体制を壊す
ために戦争をしかけてくるのではないかと心配して、核兵器を持つことでアメリカに独裁
体制を認めさせようとしている。その他にも北朝鮮は、核兵器を持てば大国と認められて
世界での発言力が大きくなると考えている。さらには、多くの人が貧しく国民の不満も根
強いのが北朝鮮。そんな中で、核兵器の開発で強い国になったと国民にアピールしたい狙
いがある。
次に、北朝鮮に対する各国の事情と対応を見ていく。
大陸間弾道ミサイルやテロリストによるアメリカ本土大都市攻撃 。これがアメリカの主
たる懸念だ。特に、9.11を経験したアメリカ人は核がテロリストに渡ることを恐れて
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いる。また、核施設限定空爆などは核戦争などの危険を招く可能性があることから、日本
や韓国から頼まれなければやる方向にない。地上軍の派遣は論外とする意見が多い。
日本。主たる懸念はスカッドER、ムドン、ムスダムによる核、生物、化学攻撃。日本
を狙う準中距離弾道ミサイル、中距離弾道ミサイルの解体と、それらを数年で核搭載可能
にできる能力のある建設中の黒鉛減速炉の解体およびウラン濃縮施設の解体が国民保護上
の最優先課題である。ただし、アメリカが何とかしてくれるという他力本願的な意見が多
い。
韓国。主たる懸念は戦争(核戦争も含む)。北朝鮮にあまりにも近く位置しているため、
保有済みの原爆の解体に強い関心がある。 ただし、北朝鮮の核施設への攻撃は戦争やソウ
ルへの報復攻撃を招きかねないために、日本より慎重姿勢。
中国・ロシア。北朝鮮の核武装を歓迎はしてはいないが、取り組む優先順位度が低いと
いうのが主な見解だ。中国はアメリカ軍の北朝鮮への侵入を阻止し、アメリカへ中国の好
感を維持するため見かけ上は協力するが、実際にそうすると中国にとっても不利な事態に
なってしまうため、同盟国である北朝鮮を本気で締め上げるつもりはない。また、ロシア
も、北朝鮮の核武装に対して深刻な懸念は表明してはいるが、特に際立った対応はない。
第3節
アメリカ
核保有と言って真っ先に名前が挙がるのは、アメリカだろう。世界で唯一原爆を落とし
た。他国に対しては核を放棄せよと言っているのにアメリカはなぜ核を持ち続けるのか?
その理由は地球を安全に支配するところにある。核が存在するだけで危険な世界であるの
は分かりきっている。そんな中で、先進国はアメリカの軍事力によって成り立っているの
だ。アメリカがもし軍事的優位を奪われるようなことがあれば、戦争が再度勃発してしま
う可能性もある。それを阻止するために核保有をするのだ。これはアメリカの口実だと捉
えることもできるが、現実的にこの考え方が的を射ている。また、他国に対して核を廃絶
せよと言う理由の一つとして、テロリストに核が渡らないためということがある。実際、
現代社会で核爆弾を他国へ投下するのはまずあり得ない。しかし、テロリストは別だ。彼
らは経済制裁などの制裁行為ができず、さらに、攻撃をしようにもひとつの場所へ固まっ
ているわけではないので、攻撃するのが難しい。このような理由もあり、テロリストに核
が渡ってはいけないのだ。
いろいろ言われるが、やはりアメリカなしでは世界は成り立たない 。
第4節
ロシア
ロシアも大量の核兵器を保有している。ではなぜ、戦略核戦力を必要としているのか?
それは、ロシアの戦略思想の中では核抑止力は依然として不可欠の要素と位置づけられて
いるからだ。万が一、大規模戦争が発生してしまった場合には、戦略核兵器による抑止力
が必要だ。また、ロシア軍は近年、通常戦力を補うために戦術核兵器への異存を強めてい
るが、戦術核の使用がより大規模な核使用へと拡大しないようにエスカレーションの抑制
(ディエスカレーション)を図る必要がある。その意味でも、戦略核を一定レベルよりも
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低下させるわけにはいかないと考えているのだ。
第5節
核関連国
第1節で核保有国を示したが、他にも核関連国はある。例えば核開発が濃厚な国。イラ
ン・シリア・ミャンマー。実際、イランは2006年4月に正式に核開発を認めた。しか
し、イランはこれを平和利用のみと主張している。また、核共有国。ベルギー・ドイツ・
イタリア・オランダ・カナダ・ギリシャ・トルコがある。過去の核兵器保有国に目を向け
ると、南アフリカ共和国やソビエト連邦の一部であった国が挙げられえる。最後に過去の
核兵器開発国を挙げるが、ここで、驚く人もいるのではないか。日本がその中の一つであ
ったのだ。日本は第二次世界大戦には核兵器の開発を目指していたが研究レベルであった。
戦後は一部で核武装論も存在したが、日本政府は原子力の平和利用に徹し、国際原子力機
関に協力している。他国として、ドイツ(ナチス・ドイツ)
・中華民国(台湾)
・大韓民国・
イラク・スイス・スウェーデン・ブラジル・アルゼンチン・リビアがある。
日本に関して言うと、結果的に核開発が達成されなくて本当によかったと感じる。もし
そこで核が完成していたら、アメリカに原子爆弾を落とされなかったという可能性もある
が、逆に日本も落としてより大きな被害をもたらしていたかもしれない。やはり 、核はな
いのがベストである。
第6節
アメリカ・ロシアなどが核保有をしてよい理由
ここまで様々な核に関連する国を見てきたが、ではなぜ、これらの国が核保有をしても
よいのか?その理由として、
「自衛権」、
「核保有の権利を破棄していないから」、
「核武装の
権利は普遍的に存在するから」などが挙げられる。世界から核兵器の姿が消えることを願
って、世界としても取り組んでいるが、最終的には、保有国が決定する問題なのだ。
第2章 感想
総括
調べて強く感じたことは、核の恐怖は簡単に消えることはないということだ。 世界中で
核兵器廃絶が訴えられているが、目標が達成されることはまだまだ先だろう。それでもや
はり一日でも早くこの世から核を無くさなくてはならない。そうしなければ いつまでたっ
ても核兵器の危険と隣合わせの外交や国同士の関係となってしまう。それはグローバル社
会にとっても大きな痛手だろう。
そのような中で、やはり核兵器廃絶は会談しかないと考える。軍事力をもって強引に攻
めれば憎しみが生まれるだけである。憎しみが憎しみを呼んでしまう。しかし、話し合い
とは言っても前進しないのが現状だ。現実的に核に関しては両方の折り合いが付きづらい
だろう。けれども、例え期待通りの結果にならなくても外交を続けることが大切だ。行動
を起こさなければ何も起きない。前に進んで初めて結果が得られる可能性が出てくるのだ。
また、五大国が核を廃絶するというのも一つの案だろう(現実的に不可能だが)。北朝
鮮などの国々に核を捨てるように言いながら、これらの国が持つのは矛 盾しているという
考え方もできる。もちろん、アメリカが言うように 世界の平和を保つためにも核兵器を保
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持しているのかもしれない。されど、その裏を返せば アメリカなどの核の恐怖があるから、
自分の国も核を持っていたいと考える国もある。対等な外交をするにはそれしかないのか
もしれない。
核を保持しているから戦争が起こらないのだ。このように言われればそれまでだ。けれ
ども大元をただせば、核が存在しなければよいということになる。もし地球上の核が放た
れたらこの地球は滅びてしまう。リスクを背負ってでも核廃絶へ一歩一歩前進してほしい。
それが私たちの願う外交だ。
宇宙船地球号の乗組員として私たちにも多大な責任がある。一人ひとりができることに
取り組むことが、核のない平和な未来への架け橋となる。
第3章 参考文献
藤原
帰一
『戦争の条件』
重村
智計
『北朝鮮の外交戦略』
福山
秀夫
訳
ウィキペディア
東京平和委員会編集
『核戦争』
『核保有国の一覧』『北朝鮮核問題』
時事ニュース『北朝鮮の核問題について』
日本経済新聞『核兵器
なぜ持ちたがる?』
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