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平成28年度「スマートモビリティシステム研究開発・実証事業」 に係る

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平成28年度「スマートモビリティシステム研究開発・実証事業」 に係る
平成28年度「スマートモビリティシステム研究開発・実証事業」
に係る企画競争募集要領
平成28年5月13日
経済産業省
製造産業局
自動車課
経済産業省では、平成28年度「スマートモビリティシステム研究開発・実証事業」
を実施する委託先を、以下の要領で広く募集します。
【ご注意】
本事業への申請は、府省共通研究開発管理システム(e-Rad)による申請が必要
です。当該システムの使用にあたっては、事前に研究機関及び研究者の登録が必要です。
※e-Radによる申請手続を行わないと本事業への申請ができませんので、十分留意
してください。
1.事業の背景・目的(概要)
環境・エネルギー制約への対応の観点から、我が国のCO2排出量の約2割を占める
運輸部門において、新たな取組である自動走行の普及による省エネへの期待が高まって
います。一方で、高度な自動走行の社会実装に向けては、産学官の協調が不可欠な技術
や事業環境等の課題が存在します。
本事業では、2020~2030年頃の実現が期待される、一般車両の自動走行(レ
ベル2、3)、トラックの隊列走行、専用空間における自動走行等を活用した端末交通
システム、一般車両による自動バレーパーキングを対象として、安全性・社会受容性・
経済性の観点や、国際動向等を踏まえつつ、必要な技術開発と実証を通じて、その社会
実装に必要な技術や事業環境等を整備します。
具体的には、標準化等の協調領域が大きく、事業モデルが存在しない、トラックの隊
列走行、専用空間における自動走行等を活用した端末交通システム、一般車両による自
動バレーパーキングについては必要な技術開発と実証、事業面での検討を行います。加
えて、一般車両の自動走行(レベル2、3)については、必要な要素技術として、革新
的周辺環境認識技術、運転行動データベースの構築技術、事故データベースの構築技術、
安全設計技術の開発を行います。
以上の技術開発や実証等を通じて、
「『日本再興戦略』改訂2015」において「改革
2020」プロジェクトとして位置づけられている、トラックの隊列走行や高齢者等の
移動手段(専用空間における自動走行等を活用した端末交通システムを含む)について
は、2020年にショーケース化することを目指すとともに、2030年度までに 1 台
当たり10%程度以上の省エネ効果が期待できるトラック隊列走行技術を確立します。
また、自動バレーパーキングについては、2020年頃の商業運行を目指します。
2.事業内容
本事業では、上記目標を達成するために、以下を開発・実証します。
①トラックの隊列走行の社会実装に向けた実証
トラックの隊列走行の社会実装を目指し、必要な技術開発・実証や社会受容性の検討
等を行う。
②専用空間における自動走行等を活用した端末交通システムの社会実装に向けた実
証
専用空間における自動走行等を活用した端末交通システムの社会実装を目指し、必要
な技術開発・実証や社会受容性の検討等を行う。
③一般車両による自動バレーパーキングシステムの社会実装に向けた実証
自動バレーパーキングの社会実装を目指し、技術開発・実証や社会受容性の検討等を
行う。
④革新的周辺環境認識技術の開発
高度な自動走行システムに必要な革新的な周辺環境認識技術の開発等を行う。
⑤運転行動データベースの構築技術の開発
高度な自動走行システムに必要な運転行動データベース構築技術の開発とその有効
性の検証等を行う。
⑥事故データベースの構築技術の開発
高度な自動走行システムに必要な事故データの収集方法の確立、事故再現技術の確立
等を行う。
⑦安全設計技術の開発
高度な自動走行システムに必要な安全設計技術の開発等を行う。
※詳細は、実施計画書(別添)をご参照下さい。
・なお、本事業を受託する研究者等は、研究活動の内容や成果を社会・国民に対して
分かりやすく説明する活動(以下、
「国民との科学・技術対話」という。)に積極的に取
り組んで下さい(詳細は、「国民との科学・技術対話」の推進について(基本的取組方
針)
(平成22年6月19日)を参照のこと)
。
3.事業実施期間
契約締結日~平成29年3月31日(予定)
事業期間は平成28年度~平成30年度の3年間を予定していますが、予算の状況等
を踏まえ、変更があり得ます。なお、契約は年度毎に行う予定です。
4.応募資格
応募資格:次の要件を満たす企業グループ等とします。
本事業の対象となる申請者は、次の条件を満たす法人とします。なお、コンソー
シアム形式による申請も認めますが、その場合は幹事法人を決めていただくととも
に、幹事法人が事業提案書を提出して下さい。(ただし、幹事法人が業務の全てを
他の法人に再委託することはできません。
)
①日本に拠点を有していること。
②本事業を的確に遂行する組織、人員等を有していること。
③本事業を円滑に遂行するために必要な経営基盤を有し、かつ、資金等について
十分な管理能力を有していること。
④予算決算及び会計令第70条及び第71条の規定に該当しないものであるこ
と。
⑤経済産業省所管補助金交付等の停止及び契約に係る指名停止等措置要領(平成
15・01・29会課第1号)別表第一及び第二の各号第一欄に掲げる措置要
件のいずれにも該当しないこと。
⑥府省共通研究開発管理システム(e-Rad)への登録を行っていること(※)
(※)府省共通研究開発管理システム(e-Rad)
e-Rad(Electric -Research and Development)とは、政府全体の研究資金について、
研究開発管理に係る一連のプロセス(公募→受付→審査→採択→採択課題管理→成果報告
等)をオンライン化する府省横断的なシステムです。
○ e-Radポータルサイト http://www.e-Rad.go.jp/
○ e-Rad利用可能時間帯
6:00~26:00(月~金)
、12:00~26:00(土)
、12:00~26:00
(日)(土曜日は運用停止、祝祭日は上記のとおり利用可能)
○ e-Radヘルプデスク
電話番号: 0120-066-877 (フリーダイヤル)
受付時間:9:30~17:30 ※土曜日、日曜日、祝祭日を除く
【応募に当たっての留意事項】
○不合理な重複及び過度の集中の排除
競争的資金の適正な執行に関する指針(平成17年9月9日競争的研究資金に関
する関係府省連絡会申し合わせ、平成21年3月27日最終改正)を踏まえ、経済
産業省所管のすべての研究資金について、不合理な重複注 1 及び過度の集中注 2 が認め
られた場合には、不採択とする場合があります。また、応募書類に事実と異なる記
載をした場合は、不採択、採択取消し又は減額配分とする場合があります。
注 1 「不合理な重複」とは、同一の研究者による同一の研究課題に対して、複数
の研究資金が不必要に重ねて配分される状態であって、次のいずれかに該当
する場合をいう。
・実質的に同一(相当程度重なる場合を含む。以下同じ。
)の研究課題につ
いて、複数の研究資金に対して同時に応募があり、重複して採択された
場合
・既に採択され、配分済の研究資金と実質的に同一の研究課題について、重
ねて応募があった場合
・複数の研究課題の間で、研究費の用途について重複がある場合
・その他これらに準ずる場合
注 2 「過度の集中」とは、同一の研究者又は研究グループ(以下「研究者等」と
いう。)に当該年度に配分される研究費全体が、効果的、効率的に使用でき
る限度を超え、その研究期間内で使い切れないほどの状態であって、次のい
ずれかに該当する場合をいう。
・研究者等の能力や研究方法等に照らして、過大な研究費が配分されている
場合
・当該研究課題に配分されるエフォート(研究者の年間の全仕事時間に対す
る当該研究の実施に必要となる時間の配分率)に比べ、過大な研究費が
配分されている場合
・不必要に高額な研究設備の購入等を行う場合
・その他これらに準ずる場合
○公的研究費の不正な使用及び不正な受給への対応
(1)研究費の管理・監査体制の整備と実施状況の確認
公的研究費の不正な使用及び不正な受給(以下「不正使用等」という。
)につい
ては、
「公的研究費の不正な使用等への対応に関する指針」
(平成20年12月3日
経済産業省)(以下、「公的研究費に関する指針」という。)に基づき、経済産業省
は資金配分機関として、本事業の補助対象者は研究機関として研究費の管理・監査
体制の整備等の必要な措置を講じることとしています。
各研究機関における研究費の管理・監査体制の整備等については、公的研究費
に関する指針に基づき、実施状況の報告を求める場合がありますので、求められた
場合には直ちに報告するようにしてください。なお、当該年度において、同旨の報
告書を、他府省等を含め既に提出している場合は、この報告書の写しの提出をもっ
て代えることができます。
また、上述の報告の他、各研究機関における研究費の管理・監査体制の整備等
の実施状況を把握するため、現地調査を行う場合があります。
(2)公的研究費の不正使用等があると認められた場合の措置
本事業及び他府省の事業を含む他の研究資金において、公的研究費の不正使用
等があると認められた場合、以下の措置を講じます。
①当該研究費について、不正の重大性などを考慮しつつ、全部又は一部を返還して
いただくことがあります。
②不正な使用を行った研究者及びそれに共謀した研究者に対し、本事業への翌年度
以降の応募を制限します。
(応募制限期間:不正の程度などにより、原則、当該
研究費を返還した年度の翌年度以降1~10年間)
③不正な受給を行った研究者及びそれに共謀した研究者に対し、本事業への翌年度
以降の応募を制限します。
(応募制限期間:原則、当該研究費を返還した年度の
翌年度以降5年間)
④不正な使用を行った研究に直接関与していないが善管注意義務を怠った研究者
に対し、本事業への翌年度以降の応募を制限します。
(応募制限期間:原則、当
該研究費を返還した年度の翌年度以降1~2年間)
⑤他府省を含む他の資金配分機関に対し、当該不正使用等に関する措置及び措置の
対象者等について情報提供します。このことにより、不正使用等を行った者及
びそれに共謀した研究者等に対し、他府省を含む他の資金配分機関の研究資金
への応募が制限される場合があります。
○研究活動の不正行為への対応
研究活動の不正行為(ねつ造、改ざん、盗用)については「研究活動の不正行為へ
の対応に関する指針」(平成19年12月26日経済産業省)(以下「研究活動に関
する指針」という。
)に基づき、経済産業省は資金配分機関として、本事業の補助対
象者は研究機関として必要な措置を講じることとします。そのため、告発窓口の設
置や本事業についての告発があった場合の調査をお願いすることがあります。また、
本事業及び他府省の事業を含む他の研究事業による研究活動に係る研究論文等にお
いて、研究活動の不正行為があると認められた場合、以下の措置を講じます。
(1)本事業において不正行為があると認められた場合
①当該研究費について、不正行為の重大性などを考慮しつつ、全部又は一部を返還
していただくことがあります。
②不正行為があったと認定された研究の不正行為に関与したと認定された者(論文
等の著者、論文等の著者ではないが当該不正行為に関与したと認定された者)
に対し、本事業への翌年度以降の応募を制限します。
(応募制限期間:不正行為
の程度などにより、原則、不正があったと認定された年度の翌年度以降2~1
0年間)
③不正行為に関与したとまでは認定されないものの、不正行為があったと認定され
た研究に係る論文等の内容について責任を負う者として認定された当該論文等
の著者(監修責任者、代表執行者又はこれらの者と同等の責任を負うと認定さ
れた者)に対し、本事業への翌年度以降の応募を制限します。(応募制限期間:
責任の程度等により、原則、不正行為があったと認定された年度の翌年度以降
1~3年間)
④他府省を含む他の資金配分機関に対し、当該不正行為に関する措置及び措置の対
象者等について情報提供します。このことにより、当該不正行為に関する措置
の対象者に対し、他府省を含む他の国の研究資金における事業への応募が制限
される場合があります。
⑤経済産業省は不正行為に対する措置を決定したときは、原則として、措置の対象
となった者の氏名・所属、措置の内容、不正行為が行われた研究資金の名称、
当該研究費の金額、研究内容、不正行為の内容及び不正の認定に係る調査結果
報告書などについて公表します。
(2)過去に国の研究資金において不正行為があったと認められた場合
国の研究資金において、研究活動における不正行為があったと認定された者(当
該不正行為があったと認定された研究の論文等の内容について責任を負う者とし
て認定された場合を含む。)については、研究活動に関する指針に基づき、本事業
への参加が制限されることがあります。
経済産業省における研究上の不正行為、研究費の不正使用等に関する告発・相談窓
口
経済産業省 産業技術環境局産業技術政策課 研究開発事業適正化推進係
〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1
TEL 03-3501-1773/FAX 03-3501-7908
E-mail [email protected]
5.契約の要件
(1)契約形態:委託契約
(2)採択件数:最大7件(予定)。応募にあたっては、募集要項2.①~⑦の全てで
はなく、いずれかの項目に対する部分的な提案も受け付けますが、本事業は高度
な自動走行システムの実証等を通じてその社会実装に必要な技術や事業環境等
の整備に向けて一体となって取り組むものであるため、推進にあたっては、他の
提案者と連携することを原則とします。また、採択に際して付帯条件※を課す場
合があります。
※付帯条件の例:優れた部分提案(事業の一部に対する提案)者の開発体制へ
の組み込みに関すること、委託金額の適正化に関すること、再委託に関する
こと等
(3)予算規模:1,880,000,000円(消費税含む)を上限とします。募集
要項2.①~⑦のいずれかの項目に対する部分的な提案を行う場合には、1項
目あたり100~400百万円程度で提案を行うこととします。なお、最終的
な実施内容、契約金額については、経済産業省と調整した上で決定することと
します。
(4)成果物の納入:事業報告書の電子媒体1部を経済産業省に納入。
※電子媒体を納入する際、経済産業省が指定するファイル形式に加え、透明テ
キストファイル付PDFファイルに変換した電子媒体も併せて納入。
(5)委託金の支払時期:委託金の支払いは、原則として、事業終了後の精算払となり
ます。
※事業終了前の支払い(概算払)が認められる場合は制限されていますのでご
注意ください。
(6)支払額の確定方法: 事業終了後、事業者より提出いただく実績報告書に基づき
原則として現地調査を行い、支払額を確定します。
支払額は、契約金額の範囲内であって実際に支出を要したと認められる費用
の合計となります。このため、全ての支出には、その収支を明らかにした帳簿
類及び領収書等の証拠書類が必要となります。また、支出額及び内容について
も厳格に審査し、これを満たさない経費については、支払額の対象外となる可
能性もあります。
6.応募手続き
(1)募集期間
募集開始日:平成28年5月13日(金)
締切日:平成28年6月13日(月)17時必着
(2)説明会の開催
開催日時:平成28年5月23日(月)15時~16時
場所:経済産業省製造産業局
第4会議室
本館6階西8左
説明会への参加を希望する方は、10.問い合わせへ5月23日(月)正午ま
でにご連絡ください。
連絡の際は、メールの件名(題名)を必ず「平成28年度「スマートモビリテ
ィシステム研究開発・実証事業」
」とし、本文に「所属組織名」
「出席者の氏名(ふ
りがな)」「所属(部署名)」「電話番号」「FAX番号」「E-mail アドレス」を明
記願います。
なお、会場の都合により、説明会への出席につきましては、応募単位毎に2名
まででお願い致します。(複数組織での共同応募を予定されている場合は共同で
応募される複数組織を一応募単位とし、その中から2名までの出席でお願い致し
ます。)説明会の会場につきましてはご登録頂きました、「E-mail アドレス」ま
でご連絡致します。また、出席者多数の場合は説明会を複数回に分け、時間を調
整させて頂くことがありますので、予めご了承下さい。
(3)応募書類
① 以下の書類を一つの封筒に入れてください。封筒の宛名面には、
「平成28年度
「スマートモビリティシステム研究開発・実証事業」
」と記載してください。
・申請書(様式1)<申請書1部>
・企画提案書(様式2)<19部>
・会社概要票及び直近の過去1年分の財務諸表<1部>
・上記の書類の電子媒体を保存したCD-ROM等
② 提出された応募書類は本事業の採択に関する審査以外の目的には使用しません。
なお、応募書類は返却しません。機密保持には十分配慮いたしますが、採択さ
れた場合には、
「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」
(平成11年5月
14日法律第42号)に基づき、不開示情報(個人情報、法人の正当な利益を害
する情報等)を除いて、情報公開の対象となりますのでご了承ください。
③ 応募書類等の作成費は経費に含まれません。また、選定の正否を問わず、企画
提案書の作成費用は支給されません。
④ 企画提案書に記載する内容については、今後の契約の基本方針となりますので、
予算額内で実現が確約されることのみ表明してください。なお、採択後であって
も、申請者の都合により記載された内容に大幅な変更があった場合には、不採択
となることがあります。
⑤今回の公募では、応募受付期間内に、
「
(4)応募書類の提出」に基づく応募書類
の提出に加え、以下の「(5)府省共通研究開発管理システム(e-Rad)に
よる応募」手続きが必要です。
(4)応募書類の提出先
応募書類は郵送・宅配便等により以下に提出してください。
〒100-8901
経済産業省
東京都千代田区霞が関1-3-1
製造産業局
自動車課
「平成28年度「スマートモビリティシステム研究開発・実証事業」」担当あ
て
※ 持参、FAX及び電子メールによる提出は受け付ません。資料に不備があ
る場合は、審査対象となりませんので、記入要領等を熟読の上、注意して記
入してください。
※ 締切を過ぎての提出は受け付けられません。郵送等の場合、配達の都合で
締切時刻までに届かない場合もありますので、期限に余裕をもって送付くだ
さい。
(5)府省共通研究開発管理システム(e-Rad)による応募
e-Radへの登録・申請等、必要な手続きについては、前述の「e-Rad
ポータルサイト」を参照してください。
(a)e-Radへの登録(ログインID、パスワードの取得)
e-Radによる申請書類の提出は、所属研究機関及び研究者がe-Radに
登録し、ID、パスワードを取得してから可能となります。本システムへの登録
申請(申請者による研究機関及び研究者登録が必要)から、ID、パスワード取
得には時間を要しますので、本事業に応募される方は、早め(公募締切の少なく
とも2週間以上前を推奨)に本システムへ登録申請してください。
一度登録が完了すれば、経済産業省及び他省庁等が所管する制度・事業の応募
の際に再度登録する必要はありません。また、経済産業省及び他省庁等が所管す
る制度・事業で登録済みの場合は、再度登録する必要はありません。
(b)e-Radでの申請
e-Radポータルサイトへログインし、研究代表者が公募件名に対する応募
基本情報を入力して、e-Rad提出用のファイル(pdf形式)をe-Rad
へアップロードすることによりe-Radへの提出がなされます。(ただしファ
イル容量が3MBを超えるものは提出できませんのでご注意ください。
)
なお、本事業への応募は、所属研究機関及び研究者が、e-Radに登録し、
ID、パスワードを取得してから可能となります。
(c)個人情報の取扱い
e-Radによる申請について、応募書類等に含まれる個人情報は、不合理な
重複や過度の集中の排除のため、他府省・独立行政法人を含む他の研究資金制
度・事業の業務においても必要な範囲で利用(データの電算処理及び管理を外部
の民間企業に委託して行わせるための個人情報の提供を含む)する他、e-Ra
dを経由し、内閣府の「政府研究開発データベース」へ提供します。
7.審査・採択について
(1)審査方法
採択にあたっては、第三者の有識者で構成される委員会で審査を行い決定しま
す。なお、応募期間締切後に、必要に応じて提案に関するヒアリングを実施しま
す。
(2)審査基準
以下の審査基準に基づいて総合的な評価を行います。
①4.の応募資格を満たしているか。
②提案内容が、1.本事業の目的に合致しているか。
③事業の実施方法、実施スケジュールが現実的か。
④事業の実施方法等について、本事業の成果を高めるための効果的な工夫が
見られるか。
⑤本事業の関連分野に関する知見を有しているか。
⑥本事業を円滑に遂行するために、事業規模等に適した実施体制をとってい
るか。
⑦コストパフォーマンスが優れているか。また、必要となる経費・費目を過
不足無く考慮し、適正な積算が行われているか。
(3)採択結果の決定及び通知について
採択された申請者については、経済産業省のホームページで公表するとともに、
当該申請者に対しその旨を通知します。
8.契約について
採択された申請者について、国と提案者との間で委託契約を締結することにな
ります。なお、採択決定後から委託契約締結までの間に、経済産業省との協議を
経て、事業内容・構成、事業規模、金額などに変更が生じる可能性があります。
契約書作成に当たっての条件の協議が整い次第、委託契約を締結し、その後、
事業開始となりますので、あらかじめ御承知おきください。また、契約条件が合
致しない場合には、委託契約の締結ができない場合もありますのでご了承くださ
い。
なお、契約締結後、受託者に対し、事業実施に必要な情報等を提供することが
ありますが、情報の内容によっては、守秘義務の遵守をお願いすることがありま
す。
9.経費の計上
(1)経費の区分
本事業の対象とする経費は、事業の遂行に直接必要な経費及び事業成果の取り
まとめに必要な経費であり、具体的には以下のとおりです。<事業の性質に応じ
て不要な経費があれば、下記から適宜削除すること>
経費項目
Ⅰ.人件費
内容
事業に直接従事する者の直接作業時間に対する人件費
Ⅱ.事業費
旅費
事業従事者に対する事業を行うために必要な交通費、日当、宿泊
費
会場費
事業(会議、講演会、シンポジウム)を行うために必要な会場借
料及び茶菓料(お茶代)等
謝金
事業を行うために必要な謝金(委員謝金等)
設備費
事業を行うために必要な機械装置及び工具器具備品等の購入、製
造、借用、修繕又は据付けに必要な経費
物品購入費
事業を行うために直接必要な物品(当該事業のみで使用されるこ
とが特定・確認できるもの。原材料及び消耗品費等(諸経費の中
の一般管理費で購入するものを除く。)
)の購入に要する経費
外注費
事業を行うために必要な経費の中で、事業者が直接実施すること
が出来ないもの又は適当でないもの(機械装置又は工具器具部品
等の設計、製造、改造、修繕又は据付け、試料の製造、分析鑑定
等)の外注に要する経費
※ただし、軽微な再委託(①50万円未満の再委託・外注、②印
刷費、会場借料(会場提供者からの付帯設備を含む。
)、翻訳費
その他これに類するもの)については、この項目には計上せず
他の適当な項目に計上すること。
印刷製本費
事業で使用するパンフレット・リーフレット、事業成果報告書等
の印刷製本に関する経費
補助職員人件費
事業に直接従事する補助職員(アルバイト等)に係る経費
その他諸経費
事業を行うために必要な文献購入費、法定検査、検定料、特許出
願関連費用等に係る経費
Ⅲ.再委託費
事業を行うために必要な経費の中で、事業者が直接実施すること
が出来ないもの又は適当でないもの(調査、工作物の作成、組立
等及び大学、高等専門学校、独立行政法人化した研究所、公設試
験研究機関等からの技術指導費等)の一部を委託するのに必要な
経費
※ただし、軽微な再委託(①50万円未満の再委託・外注、②印
刷費、会場借料(会場提供者からの付帯設備を含む。
)、翻訳費
その他これに類するもの)については、この項目には計上せず
他の適当な項目に計上すること。
Ⅳ.一般管理費
事業を行うために必要な経費の中で、エビデンスによる照合が困
難な経費(当該事業とその他の事業との切り分けが困難なもの)
について、契約締結時において一定割合支払を認められる間接経
費。
具体的には、当該事業を行うために必要な家賃、水道光熱料、コ
ンピュータ使用料、回線使用料、文房具などの汎用的な消耗品等、
当該事業に要した経費として抽出・特定が困難な経費。(これら
にあっても事業の特定が可能なものは、事業費に計上すること。
)
※
なお、上記の各項目に「国民との科学・技術対話」の遂行に直接必要な経費を含
めることができる。
(2)直接経費として計上できない経費
・建物等施設に関する経費
・事業内容に照らして当然備えているべき機器・備品等(机、椅子、書棚等の什器類、
事務機器等)
・事業実施中に発生した事故・災害の処理のための経費
・その他事業に関係ない経費
10.問い合わせ先
〒100-8901
経済産業省
東京都千代田区霞が関1-3-1
製造産業局自動車課
担当:田中(たなか)
、丸山(まるやま)、小谷(こたに)
、木村(きむら)
FAX:03-3501-1690
E-mail:[email protected]
[email protected]
[email protected]
[email protected]
お問い合わせは電子メール又はFAXでお願いします。電話でのお問い合わせは
受付できません。
なお、お問い合わせの際は、件名(題名)を必ず「平成28年度「スマートモビ
リティシステム研究開発・実証事業」」としてください。他の件名(題名)ではお
問い合わせに回答できない場合があります。
以上
(様式1)
受付番号
※記載不要
経済産業省
あて
平成28年度「スマートモビリティシステム研究開発・実証事業」申請書
企業・団体名
申請者
印または署名
代表者役職・氏名
所在地
氏名(ふりがな)
連絡担当窓口
所属(部署名)
役職
電話番号
(代表・直通)
E-mail
(様式2)
受付番号
※記載不要
平成28年度「スマートモビリティシステム研究開発・実証事業」企画提案書
1.事業の実施方法
*募集要領の2.事業内容の項目ごとに、具体的な実施方法及び内容を記載してください。
*本事業の成果を高めるための具体的な提案を記載してください。
2.実施スケジュール(1.の実施が月別に分かること)
3.事業実績
類似事業の実績
・事業名、事業概要、実施年度、発注者等(自主事業の場合はその旨)
4.実施体制
*実施責任者略歴、研究員数等及び実施者の業務内容
*外注、再委託を予定しているのであればその内容
5.事業費総額(千円)※記載している費目は例示。募集要領9.
(1)経費の区分に応じて
必要経費を記載すること。
Ⅰ
人件費
Ⅱ
事業費
①旅費
②会場費
③謝金
④設備費
⑤物品購入費
⑥外注費
⑦印刷製本費
⑧補助職員人件費
⑨その他諸経費
Ⅲ
再委託費
Ⅳ
一般管理費
小計
Ⅳ
消費税及び地方消費税
総額
千円(※総額は委託予定額の上限内に収めて下さい。
)
別添
平成28年度「スマートモビリティシステム研究開発・実証事業」
実施計画書
1.事業の目的・目標・内容
(1)事業の目的
環境・エネルギー制約への対応の観点から、我が国のCO2排出量の約2割
を占める運輸部門において、新たな取組である自動走行の普及による省エネへ
の期待が高まっている。一方で、高度な自動走行の社会実装に向けては、産学
官の協調が不可欠な技術や事業環境等の課題が存在する。
本事業では、2020~2030年頃の実現が期待される、一般車両の自動
走行(レベル2、3)、トラックの隊列走行、専用空間における自動走行等を
活用した端末交通システム、一般車両による自動バレーパーキングを対象とし
て、安全性・社会受容性・経済性の観点や、国際動向等を踏まえつつ、必要な
技術開発と実証を通じて、その社会実装に必要な技術や事業環境等を整備する。
具体的には、標準化等の協調領域が大きく、事業モデルが存在しない、トラ
ックの隊列走行、専用空間における自動走行等を活用した端末交通システム、
一般車両による自動バレーパーキングについては必要な技術開発と実証、事業
面での検討を行う。加えて、一般車両の自動走行(レベル2、3)については、
必要な要素技術として、革新的周辺環境認識技術、運転行動データベースの構
築技術、事故データベースの構築技術、安全設計技術の開発を行う。
(2)政策的な位置付け
「『日本再興戦略』改訂2015」
(平成27年6月30日閣議決定)では、
「安
全・快適にヒト・モノの移動ができる社会像」を実現するため、
「グローバル市
場での競争力強化、交通事故の削減、高齢化の進展への対応等の我が国の抱え
る課題を踏まえ、2020年代後半以降に完全自動走行の試用開始を目指すた
め、当面は先行的に、高速道路において自動走行が行える「グローバル市場で
の国際競争力強化に資する自動走行システム」、2020年東京オリンピック・
パラリンピック競技大会における導入を目指す「自動走行機能付き地域公共交
通システム」、地域における高齢者等の移動手段を念頭に置く「地域コミュニテ
ィ向け小型自動走行システム」等の開発を進める。」とされているが、本事業は
この取組の一環として実施されるものである。
また、
「科学技術イノベーション総合戦略」
(平成27年6月19日閣議決定)
においては、重点的に取り組むべき課題として「高度道路交通システムの実現」
を掲げている。本事業は、これらの決定の趣旨も踏まえて推進されるものであ
る。
(3)事業の目標
①政策目標(アウトカム目標)
「日本再興戦略」が目指す「交通事故・渋滞が劇的に減少し、距離や時間を
意識させないコスト・スピードで物流サービスが提供される社会の実現」
「究極
的には交通事故のない社会の達成」に貢献するため、一般車両の自動走行(レ
ベル2、3)、トラックの隊列走行、専用空間における自動走行等を活用した
端末交通システム、一般車両による自動バレーパーキングを実現する。具体的
には、「日本再興戦略」において「改革2020」プロジェクトとして位置づ
けられている、トラックの隊列走行や高齢者等の移動手段(専用空間における
自動走行等を活用した端末交通システムを含む)については、2020年にシ
ョーケース化することを目指すとともに、2030年度までに 1 台当たり10%
程度以上の省エネ効果が期待できるトラック隊列走行技術を確立する。また、
自動バレーパーキングについては、2020年頃の商業運行を目指す。
②研究開発目標(アウトプット目標)
トラックの隊列走行、専用空間における自動走行等を活用した端末交通シス
テム、一般車両による自動バレーパーキングに関する技術開発及び実証、一般
車両の自動走行(レベル2、3)の要素技術である、革新的周辺環境認識技術、
運転行動データベースの構築技術、事故データベースの構築技術、安全設計技
術の開発を行う。なお、目標を含む具体的な事業の内容については次項を参照
のこと。
(4)事業の内容
上記目標を達成するために、以下の①~⑦の項目を実施する。実施に当たっ
ては、経済産業省及び本事業を共同で実施する国土交通省と十分に実施内容に
ついて相談の上で進めることとする。また、必要に応じて、関係省庁、関係団
体及び関係事業者等と密に連携を取りつつ技術開発・実証等を進めることとす
る。また、コスト面で事業性を有するものとなるように留意するとともに、国
際的なルールの検討に資するように事業を実施することとする。
①トラックの隊列走行の社会実装に向けた実証
ドライバー不足の解消や大幅なCO2排出量削減が期待される後続車両無人
の隊列走行を実現するためには、先行車に追従する技術・システムの安全性や
信頼性の向上、標準化等が必要である。このため、隊列走行システム全体の標
準仕様の具体化、機能安全、通信やブレーキ制御、先行車トラッキング制御技
術、後続車両監視技術、管制技術の開発を行う。また、開発した後続車両無人
の隊列走行システムについて、テストコースでの技術実証を行うとともに、安
全性が確認されれば、公道を含めた実証試験を行う。なお、開発・実証する隊
列走行システムについては、1台当たり10%程度以上の省エネ効果が期待で
きるものとし、テストコースでの実証は遅くとも平成29年度から開始するこ
ととする。
また、隊列走行の社会実装に向けては、長い車列が走行することによる周辺
の交通への影響を含む社会受容性の検討が不可欠である。このため、ドライビ
ングシミュレーターやテストコースを用いた研究や、後続車両有人の隊列走行
を行うことで、社会受容性や、これを醸成するための対策を検討する。
さらに、トラックの隊列走行の運行管理サービスについては、既存の事業モ
デルがないことから、事業面の検討が必要である。具体的には、1)最適な運
行形態、走行方法や運転技能、教育方法等の隊列事業の運営や運用方法の検討、
2)事業性、事業の担い手、国際展開戦略等の検討、3)我が国の運行管理シ
ステムの調査並びに隊列走行への応用に向けた検討と必要な技術の開発を行う。
②専用空間における自動走行等を活用した端末交通システムの社会実装に向け
た実証
過疎地等の新たな移動サービスの実現手段として、運営コストの抑制やドラ
イバー不足への対応等の観点から、自動走行を活用した端末交通システムへの
期待がある。車両だけで安全を確保するのは技術的な難易度が高いことから、
現実のニーズに応え、早期の実用化を目指す観点から、専用空間における自動
走行、隊列走行、超低速の自動走行等を活用した端末交通システムの実現を目
指す。
端末交通システムを実現するためには、国内の具体的場所で、持続可能な事
業が組めるような運用コストの負担を最小化するシステムの確立が必要である。
この点に十分に留意して、自動走行技術を活用した端末交通システム全体の標
準仕様の具体化、機能安全やセキュリティ、通信や車両制御、センサーによる
周辺認識技術、管制技術の開発を行う。また、最適運行のための管理計画ロジ
ックやシステムの開発等の運行管理技術を確立する。その上で、開発した端末
交通システムについて、まずは、テストコースでの実証を行い、安全性や有用
性が確認されれば、公道を含めた実証試験を行う。なお、テストコースでの実
証は遅くとも平成29年度から開始する。
また、端末交通システムについては、専用空間化などの安全確保策の確立や
その社会受容性の検証が不可欠であるため、専用空間の要件の整理・標準化や、
低速の端末交通システムの可能性、人と端末交通システムとの共存の在り方、
シミュレーターやテストコース、実証実験などを用いた、社会受容性の研究を
行うとともに、社会受容性を醸成するための対策を検討する。
このような端末交通システムについては、既存の事業モデルがないことから、
まずは適用事例を作ることが重要である。移動サービスには地域性があり、専
用空間化や社会受容性も地域によって異なるため、適用場所を選定する必要が
ある。適用場所の選定に当たっては、可能な限り多くの候補の中から選定でき
るような工夫を行い、現地調査を行うと共に、専用空間化等の可能性、地域の
受容性、事業性や持続可能性等の観点から評価を行うこととし、原則として平
成28年度中に選定することとする。なお、実施場所の選定方法については、
平成28年度前半までには決定することとする。また、事業面の検討や評価を
行うことも必要であり、具体的には、1)走行方法、端末交通システムの管理
者に求められる要件、2)事業性(事業性シミュレーション技術の開発を含む)、
事業の担い手、国際展開戦略等の検討、等を行う。
③一般車両による自動バレーパーキングシステムの社会実装に向けた実証
自動バレーパーキングを実現するためには、車両だけによる安全確保は困難
なため、
「自動走行し、自動で駐車する車両」
、
「経路を誘導する管制センター」、
「駐車場を管理するインフラ」の3者が協調するシステムが必要となる。この
ため、
「車両」
、
「管制センター」
、
「駐車場インフラ」について、最適な役割分担
を検討し、自動バレーパーキングシステム全体の標準仕様を具体化するととも
に、それぞれの主要な関係者が標準的に利用できる機能安全やセキュリティ、
管制技術、運行管理技術を開発する。なお、管制技術と運行管理技術について
は、ミクロ(一つの駐車場)とマクロ(複数の駐車場を含む一区画程度)それ
ぞれについて機能要求を満たす仕様になっているかを検証するとともに、社会
的効果の検証を行い、実証実験での検証項目の事前検討も行う。その上で、実
際の駐車場・車両を活用した実証実験を行い、技術、精度、運用、採算性、社
会受容性、社会的効果含めた目処付けを行う。なお、
「車両」
、
「管制センター」、
「駐車場インフラ」間のインターフェースや責任分担の考え方については、国
際的な協調が重要な領域であることから、その仕様については、積極的に国際
標準化提案を行う。また、ミクロ(一つの駐車場)とマクロ(複数の駐車場を
含む一区画程度)それぞれについてシミュレーションすることが可能なシステ
ムを開発し、機能要求を満たすシステム仕様になっているかの検証や、社会的
効果の検証を行い、実証実験での検証項目の事前検討も行う。その上で、実際
の駐車場・車両を活用した実証実験を行い、技術、精度、運用、採算性、社会
受容性、社会的効果含めた目処をつける。
また、自動バレーパーキングについては、既存の事業モデルがなく、車両、
管制センター、駐車場インフラ3者の負担の最小化に留意しつつ、3者の役割
分担、導入見通しや標準化等について、関係者の合意形成が重要であることか
ら、事業面の検討が必要である。具体的には、駐車場形態(平面式、立体式、
機械式など)、施設形態(商業施設、専用駐車場など)、営業形態(レンタカー、
カーリース、カーシェアリングなど)における採算性の検討を行い、普及に向
けた普及戦略を立案する。
④革新的周辺環境認識技術の開発
車両システムが人に代わって、加速・操舵・制動を行う高度な自動走行シス
テムにおいては、あらゆるシーンでのセンサーによる周辺環境認識技術が求め
られる。このため、高度な自動走行システムにおける周辺環境認識技術の必要
性能の検討を行うとともに、そうした性能を、センサーが苦手とする、降雨時
等の悪天候時や夜間、西日等の条件下においても、少なくとも歩行者や車両(普
通乗用車、軽自動車、貨物車、自動二輪車)、ガードレール、ガード壁、電柱、
道路標識等の路上構造物については遠方まで認識できる革新的周辺環境認識技
術の開発を行う。なお、開発された革新的周辺環境認識技術が、車内もしくは
車体前部に装備可能なものとなり、さらに、コスト面で事業性を有するものと
なるように留意するものとする。
さらに、開発した技術については、テストコース等において実証を行い、降
雨時等の悪天候時や夜間、西日等の条件下においても、識別率が 99%以上である
ことを確認する。
⑤運転行動データベースの構築技術の開発
危険予測技術の開発のためには、ニアミスに至ったケースと至らなかったケ
ースそれぞれについて、ニアミスの要因となるリスクに対して、ドライバーが
行っている確認行動や回避行動に関するデータを蓄積した運転行動データベー
スの構築が重要である。このため、運転行動データベース構築技術の開発とそ
の有効性の検証を行う。
具体的には、車の周辺の環境やドライバーの状況等を収集するドライブレコ
ーダーを一般ドライバーの車両に搭載し、ニアミス時やニアミスに至らなかっ
た時の運転行動データの収集を行う。データの収集に当たっては、運転行動の
偏りがないよう一般ドライバーの選定を行い、十分な量のデータを収集するも
のとする。また、車両対歩行者の交通事故の中でも事例の多い類型は、交差点
右折時、交差点直進時、単路直進時の3つの類型であり、交通事故の原因とし
ては、一時的な視界不良による相手歩行者の見落としといった視覚関連要因、
相手歩行者以外への注目といった注意関連要因、相手歩行者が想定外の動きを
したといった予測関連要因の3つの要因が大きな割合を占めると考えられるた
め、ニアミス時のデータは、3つの類型について、3つの要因毎にそれぞれ5
0件(合計450件)以上収集するものとする。さらに、ニアミスに至った要
因を明らかにするためには、ニアミス時のデータとニアミスに至らなかった時
のデータを比較する必要があることから、ニアミスに至らなかった時のデータ
も収集し、ニアミス時のデータと合わせて6000件のデータを収集すること
とする。
また、記録した運転行動データを蓄積・管理するデータベースの開発、分析
対象となるニアミスが発生しているシーンや特徴的な運転行動を行っているシ
ーンを高精度に抽出する技術や、シーン抽出に必要な情報への自動タグ付け技
術の開発など、高効率なデータ分析を可能とする仕組みを開発する。これによ
り、ニアミスシーンの抽出精度について、加速度センサによる急ブレーキの検
出による方法よりも精度を向上させるとともに、人によるタグ付けよりもタグ
付けの精度を向上させる。
さらに、事故の類型のうち主なもの3つ(交差点右折時、交差点直進時、単
路直進時)それぞれについて、ドライバーモデル(ドライバーの危険予測行動
を模したもの、危険予測技術)を1つ以上構築し、テストコースや公道におい
て十分な距離を走行すること等により、構築したドライバーモデルの有効性を
確認し、運転行動データベースの構築技術の有効性を検証する。
⑥事故データベースの構築技術の開発
危険予測技術の開発のためには、実際の事故データに基づき、事故再現のシ
ミュレーションを行い、事故の要因などを分析することが重要である。このた
め、自動走行の開発に資するような、事故例を詳細に分析したミクロデータの
収集方法等の確立・標準化、事故発生前挙動を含む事故再現技術の確立、ミク
ロデータの収集、加工、提供までの一貫したシステム仕様の策定を行う。
具体的には、自動運転技術の開発に必要な事故例を詳細に分析したミクロデ
ータやその収集方法について、ニーズ側(自動車メーカ等)へのヒアリングや
海外の事例調査などを行い、必要なミクロデータの検討・整理、その収集方法(事
故データを収集する場所等)、収集にあたっての実施体制・運営方法等の検討、
実現に向けた課題の整理を行う。また、検討した収集方法・実施体制・運営方
法に基づき、実際にミクロデータの収集を行い、改良や有効性の検証を行う。
また、事故発生前挙動を含む事故再現技術について、衝突安全と予防安全の
両面から再現精度の高い方法かつ標準的な手法を開発する。なお、事故発生前
挙動については、少なくとも事故発生の5秒以上前からの車両挙動を再現でき
るようにする。また、事故車両の損傷程度や変形量のデジタル化、地図(事故
状況図)のデジタル化、イベントデータレコーダのデータ・ドラレコデータの
活用の3つの項目について汎用的な計測器等の現状を調査し、現状品での評価
を実施し、必要に応じて計測器等の開発を行い、実際にデータの収集・分析を
行い、改良や有効性の検証を行う。
さらに、事故に関するミクロデータの収集、加工、提供までの一貫したシス
テム仕様を策定する。そのシステム仕様に沿った試作システムを開発し、ユー
ザー評価を実施することにより、改良や有効性の検証を行うとともに、国内に
おけるデータ提供者と利用側のニーズを踏まえた事故データ収集から提供まで
の事業モデル・事業性を検討する。なお、仕様の検討にあたっては、事故デー
タの開示範囲の拡大、提供方法、情報の扱い(セキュリティ、秘匿化、著作権
保護)に関する課題を整理し、それを踏まえた仕様にすることとする。
⑦安全設計技術の開発
車両システムが人に代わって加速・操舵・制動を行う高度な自動走行システ
ムにおいては、故障時などにおいても安全性を確実に担保できるようにする安
全設計技術が極めて重要であり、安全設計プロセスにおいて共通で守るべきこ
とや安全設計技術の試験方法は国際協調が必要である。
具体的には、自動走行のコンセプト、ユースケース、シナリオを明確化し、
自動走行の機能レベルの共通アーキテクチャを策定する。その際には、網羅性、
汎用性、拡張性、わかりやすさに留意するとともに、成果の普及に努めること
とする。なお、ユースケースは 200 例以上取り上げることとする。
次に、自動走行のコンセプト、ユースケース、シナリオ、機能レベルの共通
アーキテクチャを元に、現行の機能安全規格 ISO26262 に沿って、機能安全コン
セプト検討を行い、自動走行における検知方法や安全確保要件を整理する。そ
れらの有効性を検証するため、最低限操舵に係るシステムを例に、少なくとも
死亡事故につながるような故障の発生確率が 10-8 以下となるように、実際に検
知方法や安全確保要件を実装した車両を開発し、テストコースでの実機による
安全性の検証を行う。
以上を通じて、電気/電子系の故障だけでなく、性能限界やドライバーの誤
操作・誤使用も対象とし、安全設計プロセスや安全設計技術の試験方法の国際
標準化の議論に貢献することとする。
(5)委員会等の開催
上記(4)①~⑦の実施に際しては、実施状況の確認や助言を受けるため、自
動車メーカー、自動車部品メーカー、物流事業者や駐車場事業者等想定される
ユーザー、大学や研究機関の有識者等で構成される委員会等の会議体を設置す
る。また、個別専門的なテーマを議論する場合には必要に応じてワーキンググ
ループ等の下部組織を設置し、詳細を検討する。人選等については経済産業省
と相談して決定する。
2.事業の実施方式
(1)推進体制の構築
1.
(4)に掲げる各項目に必要な技術、知見を有し、開発や実証を担う企業、
大学や研究機関等から構成される推進体制を構築し、必要に応じて関係者に協
力を求めるものとする。また、推進体制には事業遂行上必要な権限を有する事
業開発責任者(プロジェクトリーダー)を設置するものとする。推進体制を構
成する企業等の選定にあたっては経済産業省が公募を実施する。
公募にあたっては、1.
(4)の全てではなく、いずれかの項目に対する部分
的な提案も受け付けるが、本事業は高度な自動走行システムの実現に向けて一
体となって取り組むものであるため、推進にあたっては、他の提案者と連携す
る。
なお、本事業の成果が、産業界において標準的に活用されることを念頭に、
推進体制の構築や技術仕様の決定等にあたっては十分留意するものとする。
(2)事業の運営管理
経済産業省は、本事業の推進体制と密接な関係を維持し、事業の目的及び目
標に照らして適切な運営管理を実施する。
(3)研究開発成果の取扱い
①標準化等との連携
本事業の成果について、標準化等との連携を図るため、データの提供、標準
案の検討及び提案等を積極的に行う。
②知的財産権の取扱い
委託事業の成果に関わる知的財産権については、
「産業技術力強化法(平成1
2年4月19日付け法律第44号)」第19条及び同法施行令第11条の規定等
に基づき、同法令を遵守することを条件に、原則として、委託先に帰属させる
こととする。
なお、委託先には必要に応じて知的財産管理規定等の策定を求めることとす
る。
3.事業の実施期間
契約締結日~平成29年3月31日(予定)
※事業期間は平成28年度~平成30年度の3年間を予定しているが、予算
の状況等を踏まえ、変更があり得る。なお、契約は年度毎に行う予定であ
る。
4.その他の重要事項
(1)担当課
本実施計画の作成責任課は、製造産業局自動車課である。
(2)実施計画の変更
経済産業省は、事業の妥当性を確保するため、社会・経済的状況、内外の技
術開発動向、政策動向、プロジェクトリーダーからの報告、事業費の確保状況、
当該事業の進捗等を総合的に勘案し、本実施計画の見直しを弾力的に行うもの
とする。
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