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マイナス金利と個人の長期資産形成 - アライアンス・バーンスタイン株式

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マイナス金利と個人の長期資産形成 - アライアンス・バーンスタイン株式
知の
広場
マイナス金利と個人の長期資産形成
遠藤 勝利
2016年3月30日
アライアンス・バーンスタイン株式会社
AB未来総研 所長
日本銀行による、いわゆる「マイナス金利政策」導入後、
米国金利や原油情勢をはじめとした世界経済のさまざ
まな要因により、同政策の効果の一つとして期待される
「円安・株高」とは逆の状況(2016年3月25日現在)となっ
ている。さらに、2月の現金流通量は前年同期比で6.7%と
日銀統計の入手可能な過去13年間で最大の伸び率を
記録した。これは、初めて経験するマイナス金利政策の
影響を読み切れず、または将来に対する不安等により、
タンス預金を増やしている可能性がある。
同サイトは、投資に対する関心が一定程度ありながらも、
「十分な知識がない」ために、投資未経験の30-40 代の
資産形成層向けに、全く新しい発想の超入門者向け金
融・投資教育コンテンツを提供することで背中を押すこ
とが目的である。同サイトのメイン・コンテンツである「お金
に強くなるノート」の主な特徴は、以下のとおりであるが、
「体系的」に金融や投資の入門編全般を学べるように内
容や構成を工夫したことが新機軸であり最大の特徴で
あろう。
マイナス金利政策は、リスクの低い預金や国債等の利回
りを低下させ、投資家の資金を相対的にリスクの高い貸
出、株式、債券、投資信託等に向かわせるという、いわゆ
る「リスク・マネー」の供給増により実体経済を刺激するこ
とが本来の狙いである。
 体系的
(「お金」や「投資」に関する知識を一つひとつ、
ステップアップしながら学べる)
欧米に比して日本の個人金融資産に占める現預金の
多さが指摘されて久しいが、政策当局の意図に反して、
マイナス金利政策を契機としてその傾向が一層強まっ
ては実態経済にとっても、個人の長期資産形成にとって
も極めて悩ましい。こういう時だからこそ、改めて個人の
長期資産形成についてじっくりと考えたいものである。
アライアンス・バーンスタイン株式会社のシンクタンクで
あるAB未来総研では、個人が資産運用を通じた長期資
産形成に向かう背中を押すために、特に女性資産形成
層向けに新しい発想の金融・投資教育コンテンツのウェ
ブサイト「お金の教室ABC」(モバイル版)を今般公開し
た(http://www.okane-abc.jp/)。
 楽しく理解しやすい
(平易な言葉でイラストや図を多用)
 『顔の見える』構成で親しみ易い
(想定読者層と同年代の当社社員が分担して「読者
目線」で各記事の執筆を担当)
なお、本コンテンツは意図的に女性向けを意識した体裁
としているが、体裁を変更することで性別に関係なく活
用できるように工夫した。今後、確定拠出年金(DC)教育
や職場での少額投資非課税制度(NISA、ニーサ)等での
活用も検討したい。
当資料は、2016年3月25日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン株式会社が作成した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている
情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものでは
ありません。また当資料の記載内容、データ等は今後予告なしに変更することがあります。アライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)はアライアンス・
バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社はABの日本拠点です。
当社の女性資産形成層向けコンテンツ創りは、
今に始まったのではない
我々の女性資産形成層支援の取組みには歴史があ
る。2014年のNISA導入等を契機として資産形成層向け
アプローチが活発化した以前から取り組んできている。
以下は、これまで作成してきたコンテンツの一端である。
 「女子の幸福論」(マネーが学べる物語)
(2011年刊行、朝倉真弓(著)ダイヤモンド社)
 「happy retirement project」
(Happyな将来のための「自分年金」作り応援サイト)
http://happy-r-project.jp/
 「happy retirement project」 Facebookページ
(同Facebookページ)
https://www.facebook.com/happy.r.project
初期段階といったところ。しかも、直近ではマイナス金利
政策導入後、既述のとおりタンス預金を増やしている可
能性すらある。
こういった状況を踏まえ、当社では社内公募によるプロ
ジェクト・チームを組成し、特に重要となる投資家層の裾
野拡大の観点を含め、既存コンテンツを見つめ直して
検討を進めたところ、次の点が判明した。すなわち、当社
の既存コンテンツは、女性資産形成層向けのお役立ち
情報ではあっても、「自ら意思を持って資産運用や自分
年金づくりを目指す方々」(=「ニーズの顕在層」と呼ぶ)
向けに具体的な知識を提供するには一定の役割は果
たしているものの、それ以前の「資産運用に興味はある
ものの何をどう学んで良いかわからない方々」(=「ニー
ズの潜在層」と呼ぶ)には向いていない。
そこで、「ニーズの潜在層」の方々のお役に立つべく作
成したのが本コンテンツだ。そして、「ニーズの潜在層」
の方々が、本コンテンツにより一通りの基礎知識を習得
した後、「ニーズの顕在層」に移行し、当社の既存コン
テンツを活用することで、さらに前進いただきたい。
「ニーズの潜在層」が資産運用に一歩を
踏み出すには・・・
ではなぜ、いま、新コンテンツ投入か?
少子高齢化を背景とした将来の年金受給低減不安や
デフレ脱却を狙う政権運営等を背景として、「貯蓄から
投資へ」の必要性が叫ばれて久しい。NISA導入、個人
型DC制度拡充等、自助努力による資産形成を支援す
る各種政策が打たれ、民間でもNISA口座向けやファン
ドラップ/SMA(セパレートリー・マネージド・アカウント)
口座向け運用商品拡充や販促等、相当な努力がなさ
れている。しかしながら、貯蓄から投資への流れは未だ
同プロジェクト・チームで独自に実施したアンケート*で
は、投資性のある金融商品を利用しない理由としては、
下記のとおり「十分な知識がない」が、リスクがあること
や、十分な資金をないといった他の理由より突出して多
かった(図表1)。
*30代から40代の女性100人に対して2015年7月にアン
ケートを実施。同100人のうち、現在、投資性金融商品を
保有していない66名に「投資性のある金融商品(株式・
投資信託など)を利用しない理由」を尋ねたもの(2つま
での複数回答可)
【図表1】 投資性金融商品(株式・投資信託など)を利用しない理由
十分な知識がない
2つまで選択可
リスクがある
十分な資金がない
預貯金が安心
その他
また、同アンケートでは、株式・投資信託といった投資性
金融商品を身近に感じるには、ホームページ等のウェ
ブサイトといった「バーチャル/デジタル・ツール」だけ
でなく、セミナーやイベントといった「リアル/アナログ・
ツール」も上位にランクされているのは興味深い(図表
2)。ホームページ等でとりあえずの知識は取り入れるも
のの、セミナー等で対面(Face to face)で人から説明を
聞くことでより深く理解でき、身近に感じるということかも
しれない。
影響力のある情報源では、友人・知人からの口コミが圧
倒的に高く、ネットの口コミがこれに次ぐ。特に友人・知
人の割合が高いのは、それだけ「信頼性」が高いと考え
ているのかもしれない(図表3)。
今回のアンケートは、30代から40代の女性に対象を
絞ったとはいえ、サンプル数は100名であることから統
計的な有意性は決して高いとは言えない。しかしなが
ら、「ニーズの潜在層」の方々が資産運用に一歩を踏み
出すためのキーワードには「知識」、「ウェブサイト」(バー
チャル)、「セミナー/イベント」(リアル)、「信頼性」が含
まれそうに感じられる。
こういったキーワードを踏まえ、本コンテンツは資産運
用の基本的な「知識」を「体系的」に「ウェブサイト」での
電子書籍(eBook)で作成。「信頼性」を高め、身近に感じ
ていただけるように、想定対象層と同年代の当社社員
が「顔 出 し」に て 各 記 事 の 執 筆 を 担 当。ま た、「セ ミ
ナー/イベント」でも活用可能なように、紙の印刷版も
別途用意した。
さらに、ベースをeBook にて作成しており、柔軟に修正
可能であることから、ご活用いただいた方々のお声を踏
まえた加除修正はもとより、将来的なDC教育コンテンツ
への応用も含め継続的に発展させる方針である。本コ
ンテンツの作成は出発点であり、同コンテンツの発展を
通じて「貯蓄から投資へ」の拡大に少しでも貢献すべく
努力を重ねていきたい。
【図表2】 投資性金融商品(株式・投資信託など)を身近に感じるための情報源として重視するものは?
ウェブサイト
(ホームページ等)
セミナーや
イベント
雑誌・新聞
CM等の
宣伝広告
SNS*
(FB・LINE等)
での情報配信
その他
2つまで選択可。 *ソーシャル・ネットワーキング・サービス
【図表3】 影響力のある情報源は?
友人・知人からの
口コミ
2つまで選択可
ネットの
口コミ
CM等の
宣伝広告
有名人の
ブログ・SNS
その他
アライアンス・バーンスタイン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第303号
【加入協会】一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会
http://www.alliancebernstein.co.jp
当資料についての重要情報
当資料は、投資判断のご参考となる情報提供を目的としており勧誘を目的としたものではありません。特定投資信託の取得をご希望の場合には、販
売会社において投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので、必ず詳細をご確認のうえ、投資に関する最終決定はご自身で判断なさるよう
お願いします。以下の内容は、投資信託をお申込みされる際に、投資家の皆様に、ご確認いただきたい事項としてお知らせするものです。
 投資信託のリスクについて
アライアンス・バーンスタイン株式会社の設定・運用する投資信託は、株式・債券等の値動きのある金融商品等に投資します(外貨建資産には為
替変動リスクもあります。)ので、基準価額は変動し、投資元本を割り込むことがあります。したがって、元金が保証されているものではありません。
投資信託の運用による損益は、全て投資者の皆様に帰属します。投資信託は預貯金と異なります。リスクの要因については、各投資信託が投資
する金融商品等により異なりますので、お申込みにあたっては、各投資信託の投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等をご覧
ください。
 お客様にご負担いただく費用:投資信託のご購入時や運用期間中には以下の費用がかかります
 申込時に直接ご負担いただく費用 …申込手数料 上限3.24%(税抜3.00%)です。
 換金時に直接ご負担いただく費用…信託財産留保金 上限0.5%です。
 保有期間に間接的にご負担いただく費用…信託報酬 上限2.0304%(税抜1.8800%)です。
その他費用…上記以外に保有期間に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等でご確認く
ださい。
上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきましては、アライアンス・バーンスタ
イン株式会社が運用する全ての投資信託のうち、徴収するそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。
ご注意
アライアンス・バーンスタイン株式会社の運用戦略や商品は、値動きのある金融商品等を投資対象として運用を行いま
すので、運用ポートフォリオの運用実績は、組入れられた金融商品等の値動きの変化による影響を受けます。また、金
融商品取引業者等と取引を行うため、その業務または財産の状況の変化による影響も受けます。デリバティブ取引を行
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お客様に帰属します。したがって、元金および利回りのいずれも保証されているものではありません。運用戦略や商品
によって投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なりま
す。また、ご投資に伴う運用報酬や保有期間中に間接的にご負担いただく費用、その他費用等及びその合計額も異な
りますので、その金額をあらかじめ表示することができません。
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