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魚類の繁殖・稚魚の生育試験による下水処理水の安全性
魚類の繁殖・稚魚の生育試験による下水処理水の安全性評価に関する研究 研究予算:運営費交付金(一般勘定) 研究期間:平 23~平 25 担当チーム:水環境研究グループ(水質) 研究担当者:岡本誠一郎、小森行也、北村友一 【要旨】 下水処理水が魚類の繁殖、仔稚魚の成長に与える影響を明らかにするため、活性汚泥 2 次処理水、塩素処理水、 担体処理水にメダカ成魚をペアで曝露し産卵数と孵化率を、さらに、メダカ仔稚魚をそれに曝露し体長、体重な どを調査した。産卵実験から、受精卵数は、塩素処理水曝露区で脱塩素水道水曝露区(コントロール)より若干 低下する傾向を示したが、2 次処理水では増加、担体処理水は同程度となり、下水処理水曝露による顕著な悪影 響はみられなかった。孵化実験では、2 次処理水曝露区の孵化率が 12.2%と悪化したが、塩素処理水での孵化率 は 82%とコントロールの 86%と近い結果を示した。担体処理水曝露区の孵化率は 49%であった。仔稚魚の成長 は、2 次処理水、塩素処理水曝露区で若干の阻害が観察された。 キーワード:下水処理水、メダカ、産卵数、受精率、稚魚、生長阻害 1. はじめに 「科学技術に関する基本政策について」に対する 答申、総合科学技術会議、H22.12.24 では、人の健 2.実験方法 2.1 実験方法の概要 康保護や生態系の保全に向けて、大気、水、土壌に 本実験では、処理レベルの異なる 3 種類の下水処 おける環境汚染物質の有害性やリスクの評価、その 理水に雄・雌ペアでメダカ成魚の曝露を行い、産卵 管理及び対策に関する研究を推進することが位置づ 数、孵化率を調査した。これ加えて、下水処理水曝 けられている。近年、水生生物に影響を与える恐れ 露履歴のない親から得られた孵化仔魚を下水処理水 のある未規制化学物質が下水処理水中に検出され、 中で成長させ、その成長阻害の調査を行った。 さらに、河川水に占める下水処理水の割合が高くな 2.2 下水処理実験装置の運転 っている河川もあることから、水生生物に対する影 下水処理実験装置の概要とメダカ曝露水槽の関係 響が懸念されている。水生生物の中で、魚類は、水 を図-1 に示す。下水処理実験装置は、最初沈殿池 生生物の代表種、経済生物でもあり、下水処理水が (500L) 、エアレーションタンク(500L×4 槽) 、最 魚類に与える影響を把握する必要がある。魚類影響 終沈殿池(700L) 、塩素接触槽(100L) 、担体処理水 は、生態系保全を考慮すると、繁殖(産卵数、孵化 槽(10L×4)から構成されている。 率、稚魚の生長など)に関する項目で評価すべきで 流入下水は、分流式下水道として整備され主に生 あるが、下水処理水の魚類繁殖への影響評価法はま 活排水が流入する下水処理場の生下水を用いた。エ とめられていないこと、さらに、試験に長期間かつ アレーションタンクでは、第 1 槽から第 4 槽まで全 手間を要すことから、下水処理水が魚類の繁殖に与 面エアレーションを行う標準活性汚泥法による処理 える影響についての知見が得られていないのが現状 を行った。水理学的滞留時間(HRT)は 7 時間となる である。 ように流入水量を制御した。塩素混和池では、その 本研究では、下水処理水の魚類繁殖への影響を解 流出水で遊離残留塩素濃度が 0.1mg/L 程度となるよ 明するため、メダカを試験魚とし、下水処理水がメ うに、次亜塩素酸ナトリウム溶液を連続注入した。 ダカの産卵、孵化、仔稚魚の成長に及ぼす影響を調 担体処理槽は、微生物が自然発生的に保持されたポ 査した。 リプロピレン製円筒担体(φ5mm,長さ 5mm,厚さ 1mm) が充填され、水理学的滞留時間 2 時間で 2 次処理水 を処理した。メダカの曝露水は、上記 の 2 次処理水、塩素処理水、担体処理 水とし、コントロール(対照区)を脱 流入下水 最初 沈殿 池 500L 塩素水道水として、流水式でメダカ成 メダカ産卵用水槽(30L) 仔魚曝露水槽(10L) エアレーションタンク 2,000L AT1 AT2 AT3 AT4 2次処理水 最終 沈殿 池 700L NaClO P 塩素処理水 魚、受精卵、仔稚魚の曝露実験を行っ た。 受精卵曝露用水槽(10L) 塩素混和池 100L 活性汚泥処理実験装置 遊離残留塩素 約0.1mg/L 2.3 メダカの曝露条件 担体処理水 メダカの曝露は、写-1,2 に示した流 脱塩素水道水 貯留タンク 水式曝露実験装置を使用した。メダカ 活性炭 の曝露水槽は、 各曝露区で 3 つ用意し、 担体処理水槽 40L(各10L) HRT=2時間 1 つを産卵実験用(30L) 、1 つを受精卵 水道水 脱塩素水道水(コントロール) 曝気 曝露用(10L) 、1 つを仔稚魚曝露用(10L) とした。コントロールは、水道水を活 性炭処理後、連続曝気した脱塩素水道 水とした。メダカの曝露スケジュール 図-1 下水処理実験装置と流水式メダカ曝露装置の概要 を図-2 に示す。産卵実験は、6~7 か 月齢の成魚を用い、約 3 カ月弱の間、 産卵数調査を行った。この間 3 回の孵 化実験を行った。仔稚魚成長実験は、 土木研究所内において脱塩素水道水で 継代飼育しているメダカから得られた 孵化仔魚を約 5 カ月間、各下水処理水 産 卵 ・ 孵 化 実 験 に曝露し、 各曝露区で成長を比較した。 産卵実験では、毎日、受精卵と未受精 卵を区別し計数した。産卵、仔稚魚成 長実験終了後は、全長、体長、体重を 測定し肥満度を、続いて、肝臓、生殖 腺を取り出し重量の測定を行い、肝臓 重量指数、生殖線重量指数を次式で算 仔 稚 魚 成 長 実 験 成魚産卵実験 2012/10/8~12/28(3カ月弱) 12ペア 観察項目:産卵数 孵化実験 3回実施(20日/回) 60または90粒/曝露区/試験 観察項目:孵化率、死亡率、孵化日数 仔稚魚生長実験 下水曝露履歴の無い親から得た 孵化仔魚を使用 2012/10/9~2013/2/28(5カ月) 孵化仔魚:孵化後1~2日20匹投入 観察項目:体長、体重など 図-2 メダカ曝露実験のスケジュール 出した。 肥満度(体重(g)/全長(cm)3×1000) 肝臓重量指数(肝重量(g)/体重(g)×100) 生殖線重量指数(生殖腺重量(g)/体重(g)×100) 1世代目流水式仔魚 ←曝露水槽(10L) 受精卵個別曝露方式 ↑ 流水式 産卵実験水槽 (30L) ↑ 流水式 受精卵曝露 水槽(10L) ↑ 流水式2世代目 仔稚魚曝露 水槽(10L) 写-1 流水式メダカ曝露水槽 (説明:1穴の上下をステンレス製 メッシュとその周囲をガラス短管によ り隔離し、受精卵を1つひとつを流水 式で曝露することが可能 1台で30個の受精卵曝露が可能) ↑ 大型スターラー) 流水式受精卵曝露水槽 (説明:スターラーと曝気で曝露水を攪拌) 写-2 流水式受精卵曝露装置 2.4 水質分析 pH は 7 程度、DO は 5mgO2/L に維持されていた。電気 各曝露水の性状を把握するため、産卵実験用水槽 伝導度は、下水処理水曝露区で 60(ms/m)、DOC は、4 を代表とし、水温、pH、DO、電気伝導度、DOC、NH4-N、 ~5mg/L、NH4-N は概ね 0.2mg/L 以下、NO3-N 濃度は NO3-N、残留塩素濃度の分析を 1~3 回/周で行った。 10~20mg/L であり、2 次処理水、塩素処理水、担体 処理水で顕著な違いはみられなかった。塩素混和地 出口での残留塩素の平均値は、全塩素で 0.46mg/L、 3.実験結果 遊離で 0.07mg/L であったが、 塩素処理水曝露水槽内 3.1 水質分析の結果 の残留塩素の平均値は、全塩素で 0.12mg/L、遊離塩 図-3 に全曝露期間中の各産卵実験用曝露水槽内 素は 0.03mg/L と低下していた。 の水質分析の結果を示す。各曝露水の水温は約 26℃、 2013/2/25 成魚産卵実験 孵化実験 仔稚魚成長実験 仔稚魚 成長試験 30 2013/1/1 2012/11/17 2012/10/8 産卵、孵化 試験 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 70 80 90 100 110 120 130 140 水温(℃) 25 20 コントロール水槽 塩素処理水槽 担体処理水槽 2次処理水槽 4 コントロール水槽 担体処理水槽 2 塩素処理水槽 2次処理水槽 コントロール水槽 塩素処理水槽 担体処理水槽 2次処理水槽 15 10 8 pH 6 0 10 DO(mg/L) 8 6 4 2 電気伝導度 (ms/m) 0 100 50 コントロール水槽 塩素処理水槽 NH4-N(mg/L) 0 0.6 担体処理水槽 2次処理水槽 コントロール水槽 塩素処理水槽 0.4 担体処理水槽 2次処理水槽 0.2 NO3-N(mg/L) 0 25 20 15 10 コントロール水槽 塩素処理水槽 5 DOC(mg/L) 0 8 コントロール水槽 塩素処理水槽 6 全塩素(mg/L) 担体処理水槽 2次処理水槽 4 2 0 1 コントロール水槽 塩素処理水槽 0.8 担体処理水槽 2次処理水槽 0.6 0.4 若干高目 0.2 0 0.3 遊離塩素(mg/L) 担体処理水槽 2次処理水槽 コントロール水槽 塩素処理水槽 0.2 担体処理水槽 2次処理水槽 若干高目 0.1 0 0 10 20 30 40 50 60 曝露日数 図-3 各曝露水槽の水質分析結果 120 130 140 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 0 10 20 30 雌生残率(%) 雄生残率(%) コントロール 担体処理水 塩素処理水 2次処理水 40 50 60 70 80 90 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 コントロール 担体処理水 塩素処理水 2次処理水 0 10 20 30 40 曝露日数 50 60 70 80 90 80 90 曝露日数 図-4 成魚産卵実験での雄と雌メダカの生残率 3000 3000 累積産卵数/雌一匹(個) 累積受精産卵数/雌一匹(個) コントロール 担体処理水 塩素処理水 2次処理水 2500 2000 1500 1000 コントロール 担体処理水 塩素処理水 2次処理水 2500 2000 1500 1000 回復 500 500 受精卵数低下 0 0 0 10 20 30 40 50 曝露日数 60 70 80 0 90 10 20 30 40 50 60 70 曝露日数 図-5 成魚産卵実験での雌 1 匹あたりの累積産卵数と受精卵数の経過日変化 3.2 成魚産卵実験の結果 1 受精卵数は、概ねコントロールと同等であった。曝 露終了後の全長、体長、体重、肝臓、生殖線重量指 ** 15 10 5 0 30 25 20 15 10 5 0 雄 2次処理水 積受精卵数の傾きは回復した。担体処理水曝露区の ** 塩素処理水 る傾向がみられたが、残留塩素濃度の低下ともに累 ** 担体処理水 度が高目となった 40~60 日目に受精卵数が低下す ** ** 0 10 8 6 4 2 0 20 コントロール 塩素処理水曝露区では、図-3 のとおり、残留塩素濃 生殖腺重量 指数 露区の産卵数は同程度でコントロールより低かった。 肥満度 卵数が増加した可能性がある。塩素と担体処理水曝 肝臓重量 指数 コントロールよりも増加した。 原因は不明であるが、 よりも多く含まれていたため、これが餌源となり産 ** ** 0.5 を示す。2 次処理水曝露区の産卵数、受精卵数とも、 2 次処理水は活性汚泥の微細フロックが他の処理水 ** コントロール 図-5 に雌1 匹当たりの累積産卵数と累積受精卵数 体重(g) 曝露期間中 80%以上のメダカが生残していた。 ** ** 2次処理水 担体処理水で 1 匹(♀)程度であり、全ての曝露区で ** 塩素処理水 2 次処理水 1 匹(♀)、塩素処理水 3 匹(♂1、♀2)、 体長(mm) がみられた。 死亡個体数は、 コントロールで 1 匹(♂)、 ** 担体処理水 の生残率を示した。曝露期間中は各水槽で死亡個体 全長(mm) 図-4 にメダカ成魚の産卵実験中の雄と雌メダカ 50 40 30 20 10 0 50 40 30 20 10 0 1.5 雌 数、肥満度を図-6 に示す。肝臓重量指数は、雌メダ カで塩素処理水、2 次処理水曝露区でコントロール より有意に増加していた。 図-6 成魚産卵実験終了時の全長、体長、体重肝 臓・生殖線重量指数、肥満度 エラーバー:標準偏差、**は 1%有意 残留塩素濃度の高い時期でも産卵は観察されたが、 数は 0~12 日であるの対し、2 次処理水や担体処理 受精卵数が若干低下する傾向であったことから、放 水曝露区の孵化日数が約 5~8 日となった。また、2 流先に魚類の繁殖場があり、河川水の希釈が期待で 次処理水や担体処理水曝露区では 5 日目以降に死亡 きない場合は、塩素の添加量は必要最小限が望まし する個体が多かった。 いと考えられる。 塩素処理水曝露区では、コントロールと同等の孵 3.3 孵化実験の結果 化率、孵化日数が得られたことから、塩素は、メカ 図-7 に成魚産卵実験で得られた受精卵を用いた 3 ニズムは明らかでないが、2 次処理水に含まれる胚 回の孵化実験の結果を示す。2 次処理水曝露区の 3 毒性を緩和できることが明らかとなった。 回の平均孵化率は 12.2%と低くかった。担体処理水 3.4 仔稚魚成長実験の結果 曝露区では、2 次処理水曝露区より改善がみられた 図-7 に仔稚魚の成長実験終了後の生残した個体 ものの 3 回の平均孵化率は 49.3%であった。塩素処 (2 次処理水 7 匹、担体処理水 9 匹、塩素処理水 11 理水曝露区の孵化率はコントロール(86.7%)に近く、 匹、コントロール 13 匹)の全長、体長、体重、肝臓・ 3 回の平均孵化率は 82.4%が得られた。 孵化日数は、 生殖腺重量指数、肥満度の結果を雌雄別に示した。2 2 次処理水と担体処理水曝露区で短縮される傾向を 次処理水と塩素処理水では、 コントロールより全長、 示した。コントロールと塩素処理水曝露区の孵化日 体長、体重が有意に低下する傾向が観察された。 今回の実験からは、生長阻害の原因が 2 次処理水 100 90 80 にあったのか、塩素処理水にあったのかは、明らか 担体処理水(1回目) ではない。今後、2 次処理水で成長阻害が生じた原 塩素処理水(1回目) 70 孵化率(%) コントロール(1回目) 因と、担体処理水とその後段で塩素処理を行うなど 2次処理水(1回目) 60 50 の実験から塩素の成長阻害の検証が必要である。 40 6.おわりに 30 コントロール(2回目) 90 担体処理水(2回目) 80 塩素処理水(2回目) 70 2次処理水(2回目) 60 体重(g) 孵化率(%) 体長(mm) 100 50 肝臓重量 指数 30 10 0 5 10 孵化日数 15 20 生殖腺重量 指数 0 100 コントロール(3回目) 90 担体処理水(3回目) 80 2次処理水(3回目) 60 50 0 10 8 6 4 2 0 20 15 10 5 0 50 40 30 20 10 0 40 30 20 0 0 5 10 孵化日数 図-7 孵化実験の結果 15 20 ** ** ** ** ** ** ** 雄 10 ** ** ** コントロール 孵化率(%) 肥満度 塩素処理水(3回目) 70 ** 1 0.5 40 20 ** ** 2次処理水 20 塩素処理水 15 担体処理水 10 孵化日数 ** コントロール 5 ** 2次処理水 0 ** 塩素処理水 0 50 40 30 20 10 0 50 40 30 20 10 0 1.5 担体処理水 10 全長(mm) 20 雌 図-8 仔稚魚成長試験終了時の全長、体長、体重 肝臓・生殖線重量指数、肥満度 エラーバー:標準偏差、**は 1%有意 下水処理水が魚類の繁殖に与える影響を明らかに するため、メダカを用いて活性汚泥 2 次処理水、塩 素処理水、担体処理水に成魚ペアメダカ、仔稚魚を 曝露し、産卵数、孵化率、仔稚魚の成長を調査した。 本研究で得られた知見を以下に述べる。 1.成魚産卵実験から 1-1) 2 次処理水曝露区は、 コントロールより産卵数、 受精卵数が増加した。 1-2) 塩素処理水曝露区は、 塩素濃度が高くなると受 精卵数が低下したが、塩素濃度の低下とともに 受精卵数の回復がみられた。 1-3) 担体処理水曝露区の受精卵数は、 コントロール と同等の結果となった。 2.孵化実験から、 2-1) 2 次処理、担体処理水、塩素処理水曝露区の孵 化率は、それぞれ 12.2%、49.3%、82.4%と なった。 2-2) 孵化日数は、2 次処理水と担体処理水曝露区で 約 5~8 日と、短縮される傾向を示した。2 次 処理水や担体処理水では 5 日目以降に死亡す る個体が多かった。 2-3) 塩素処理水曝露区では、コントロールと同等 の孵化日数、孵化率が得られた。 3.仔稚魚の成長試験から 3-1)塩素処理水と 2 次処理水では、コントロールよ り全長、体長、体重が低下する傾向が観察され た。 今後は、多世代試験から下水処理水の魚類生態影 響を評価していく予定である。 Safty evaluation of treated sewage using fish reproduction and larval growth test Budget: Grants for operating expenses (General account) Research Period: FY2011–2013 Research Team: Water Quality Research Team Authors: Seiichirou OKAMOTO, Koya Komori, Tomokazu KITAMURA To clarify the influence of sewage treatment on fish reproduction, reproduction and larval growth test of medaka was carried out. Male and female medaka were exposed to dechlorinated tap water (control), activated sludge treated water (AS), chlorinated activated sludge treated water (ASC), and AS plus microbial carrier treated wastewater (ASMC). The reproduction test of the first-generation adult fish indicated that the number of medaka eggs exposed to AS, ASC, and ASMC increased, decreased, and remained same in comparison with that of control, and their hatching ratios were 12.2%, 82%, and 49.3%, respectively. The larval growth test indicated that the long and weighs of medaka exposed to AS, ASC, and ASMC decreased, decreased, and remained same in comparison with that of control, respectively. Thus, the adverse effects on medaka reproduction could be prevented by adding ASMC.