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論理回路基礎 (第13回)
PLDとPLA (その1) 論理回路基礎 (第13回) PLD(広義): Programmable Logic Device 設計者が自由に機能を変更できるLSIの総称 ⇔ メモリ,CPU,ASIC (Application Specific IC) 鹿間 信介 摂南大学 理工学部 電気電子工学科 8.PLDとPLA PLD: Programmable Logic Device PLA: Programmable Logic Array PLA: Programmable Logic Array 演習 【重要連絡】 7月13日(来週金曜) 休講 7月27日(金曜) 補講 論理回路基礎 摂大・鹿間 8月3日 (金曜) 期末試験 (1243教室,14:30-15:30) MPD: マスクプログラマブル → 製造時に変更 FPD: フィールドプログラマブル → その場で変更 プログラム可能な半導体デバイス 小規模なAND-OR アレイ 摂大・鹿間 論理回路基礎 出典: WikiPedia 他 PLDとPLA (その2) PLDの急成長経緯 • 狭義のPLD : 小規模なプログラマブルロジックデバイスであるPAL (Programmable Array Logic) とGAL (Generic Array Logic) の総称 ⇒ PLA: ANDアレイ,ORアレイとも書き換え可能(小規模): 本日の主題 性能の飛躍 91年を1とすると 2000年までで 集積度は45倍 速度は12倍 価格は1/100 ゲート数 10M ⇒ PAL: ANDアレイが書き換え可能で,ORアレイが固定のもの ⇒ GAL, PLD: ANDアレイが書き換え可能,ORアレイが固定で, ORアレイの出力をANDアレイに入力できる (順序論理回路: カウンタなど) 1M アンチヒューズ型 FPGA 登場 SRAM型 FPGAの CPLD 登場 • 広義のPLD: CPLD(Complex PLD: 大規模AND-OR構造), FPGA (Field Programmable Gate Array)を含めてPLDと表現する場合あり ※ 用語は混乱しており,使い分けは必ずしも統一されていないので注意! 100k PLD(広義) PLA 論理回路基礎 CPLDの実例 (XILINX社) 出典1 WikiPedia 出典2 http://kazunoko.kuee.kyoto-u.ac.jp/~kobayasi/refresh/0212/slides/FPGA.pdf FPGA 階層構造 内蔵コア 低電圧化 登場 GAL PLD PAL Mask PGA 2004年までで 集積度は200倍 速度は40倍 価格は1/500 10k ヒューズ型 PLA 1980 摂大・鹿間 論理回路基礎 EEPROM型 SPLD 1990 2000 出典: www.am.ics.keio.ac.jp/digital/digitalPLD.ppt http://www.am.ics.keio.ac.jp/digital/ 摂大・鹿間 PLAによる論理式の具現化 ダイオードによるANDゲート (その1) 論理式複雑化 ⇒ 論理回路の複雑化 回路設計・製作の労力増大への対応 PLA: ANDアレイとORアレイの組合せで,任意の 組合せ回路を表現する。(積和論理式の具現化) 論理回路化の時間短縮と構成の容易さが利点 Vcc(電源電圧) B A Vcc A B R D1 A D1 Y=AB D2 Y=AB Y R B D2 ORゲート 集積回路 ANDゲート 集積回路 入 力 PLAの構成 摂大・鹿間 重要 ダイオードによるANDゲート (その2) 摂大・鹿間 論理回路基礎 ※ 詳細は、第8回講義資料参照 例題8-1 論理式の各項を出力するANDゲート回路を簡略図で示せ A A B B Y = A⋅ B+A⋅ B+A⋅ B Y1 Vcc A D3 D4 R Y2 Y2 B Y3 A 入力線 ( A, A, B, B) と出力 線 (Y1, Y2 , Y3 ) を描く Y = AB : A 線とY1線 1 の交点,及び B 線とY1 線の交点に • 印 B Y2 = AB 論理回路基礎 Y1 Y2 Y3 交点のダイオードを 簡略表示 摂大・鹿間 Y2 = AB : A 線とY2線 の交点,及びB 線とY2線 の交点に • 印 入力側にNOTゲートを追加し 否定入力も演算可能にした 交点のダイオードを 簡略表示 • A=B=1時: Y=1(D1,D2共OFF) • その他: Y=0 出力 論理回路基礎 入力(A,B)と出力を マトリクス表示に変形 D1,D2: ダイオード 論理回路基礎 Y1 = AB Y2 = AB Y3 = A⋅ B A 線とY3線 の交点,及び B 線とY3 線の交点に • 印 Y3 = A ⋅ B : 摂大・鹿間 重要 ダイオードによるORゲート A B D1 Y1 = A ⋅ B + A ⋅ B R Y=A+B A R D2 B Y=A+B 入力(A,B)と出力を マトリクス表示に変形 交点のダイオードを 簡略表示 摂大・鹿間 論理回路基礎 ※ 詳細は、第8回講義資料参照 重要 ダイオード構成によるPLA (その1) R Vcc (1) Y1 摂大・鹿間 論理回路基礎 ダイオード構成によるPLA (その2) A R R Y2 重要 • 過電流で不要なダイオードを溶断して論理回路を構成 (ヒューズ式プログラム) ORアレイ B A⋅ B A⋅ B A⋅ B Y2: AB 線, AB 線, A⋅ B 線と Y2 線の交点に • 印 • 交点のダイオードを •印で簡略表示 • ANDゲートとORゲートを多数集積した論理ゲート A Y1: AB 線, A ⋅ B線とY1 線の 交点に • 印 A Y • A, B のいずれかが1: Y=1(D1 or D2がON) • その他: Y=0 入力線 (AB, AB, A⋅ B) と出力線 (Y1 , Y2 ) を描く B D1,D2: ダイオード Y2 = A⋅ B+A⋅ B+A⋅ B D1 D2 例題8-2 Y1,Y2を出力するORゲート回路を簡略図で示せ R B C ORアレイ R R R 論理回路基礎 ANDアレイ Y1 Y2 Y3 Y4 ANDアレイ 摂大・鹿間 論理回路基礎 Y1 Y2 Y3 Y4 摂大・鹿間 PLAの特徴とダイオード形成法 論理回路を最適にIC化した場合より不利な実装方式 例題8-3 PLA表示で( A B C 遅延時間・面積に余裕のある部分の設計に利用 簡単でわかりやすい設計法: 積和形式の論理式 (ABC) ダイオード形成法 )に出力される論理式を求めよ ヒューズPLA: 交差点の全てにダイオードを埋め込んだ回 路を準備し,後から不要なものを焼き切る。 マスクPLA: IC製造用マスクパターンに必要なダイオードを 組み込む。 ORアレイ ANDゲート出力線上の • 印 と入力線の関係より論理積 を求める ORゲート出力線上の • 印 に対応するANDゲートの出 力の論理和を求める ( AC ) ( B⋅ C) ANDアレイ Y1 Y2 Y3 Y4 (Y1= ABC (Y2= AC ) ) (Y3= ABC + AC ) (Y4= ABC + AC + B ⋅ C ) 論理回路基礎 坂井修一 「論理回路入門」,8.6節 摂大・鹿間 論理回路基礎 摂大・鹿間