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ウガンダ 看護師 髙
2009.11.4 ウガンダ通信 Vol.2 平成20年度4次隊(活動期間 2009.3.26∼2011.3.25) ウガンダ 看護師 髙井 亜紀 ルガンダ語で『Oli otya?オリオチャ』は、『How are you?(ごきげんいかが)』の意味。一日で最もよく使い、一番好きなルガンダ語です。 Oli otya ? 日本のみなさんはそろそろ冬支度をしている頃でしょうか?暖かいも のが美味しい季節ですね。いかがお過ごしですか?ウガンダは現在雨季で、気温 の差が大きく、肌寒いことも多いです。 最近は、ようやく体も慣れ、活動の範囲を広げているところです。この 9 月に誕生 日を迎え、29 歳という三十路に大手が掛かりました。こちらで、私と同じ年の女性は 子供が4∼7 人くらいいるのは普通です。私の年齢や独身であることを言うと、ひどく (左 母子保健課の同僚たちと、 右 任地のマーケットのおばちゃん〔いつも野菜をタダでたくさんくれる〕 ) ビックリされ、1 人で死ぬのかとウガンダでも心配されている今日この頃です・・・笑。 とりあえず、元気にやっております。今号も楽しく読んでもらえたら幸いです。 髙井亜紀 8月 12 日 ボランティア活動紹介(日本大使館と JICA 事務所への掲示)の撮影。 15 日 同期隊員と水が見たくて、マサカ県セセ諸島へリゾート旅行気分。しかし、まれにみる大雨に見舞われ、台無し・・・ 20 日 日本大使館にて、第45 回衆議院議員選挙比例代表、小選挙区の在外選挙の投票に行く。(人生初の選挙の投票!) 21 日 20 年度1 次隊の先輩隊員の活動報告会へ出席 & 21 年度1 次隊の新隊員の歓迎会 22 日 JICA ウガンダ事務所 健康管理員(元ウガンダ看護師隊員)のお別れパーティーの幹事を務める。一番の理解者でした・・・ 23 日-26 日 保健関連隊員のミニ活動報告会&JICA 東部無償資金援助で建てられた病院の見学。(日本の建てた病院 写真 下) 23 日 イスラム教のラマダン(断食)開始 9月 3 日 左目の周囲に水泡出現(ダニに噛まれたあとの感染?という診断・・・) 5 日 二度目のナイル川下り(ラフティング)を予定していたが、上記症状のため汚いナイル川に入る勇気がなく、不参加。 10 日 首都カンパラで暴動! (ウガンダの気になった?! ニュース参照) 11 日 衛生キャラバンを実施(次項参照)任地に近い Primary school(小学校)にて 12 日 首都での暴動、任地ではあまり影響はないが危険なので、みんな自宅で待機。予定をキャンセルし、仕方なく家で過ごす。 13 日 近所の Secondary school(中・小学校)で授業を見学したり、暇をつぶすようになる。 17 日 新潟県の協力隊OB で専門家もされていた渡邊さんとカンパラにて面会。日本からの荷物を持ってきていただく! 18 日 ウガンダ看護協会より、ウガンダ国の保健師の資格書をようやく受け取る。 19 日 友人と日本食大パーティー 20 日 イスラム教のラマダン終了日を祝うお祭り (ウガンダの気になった?! ニュース参照) 21 日 近所の Primary school へ訪問開始。 24 日 髙井亜紀29 回目の誕生日 25 日 日本大使館主催の JICA ボランティア(JOCV)の活動紹介パーティーに出席 (加藤日本大使公邸にて) 28 日 同僚(カウンターパートのような存在)が JICA の母子保健の 3 週間の研修のため日本へ出発!! パスポートの申請、履歴書や研修前レポートなど一緒に頑張りました。疲れたけど、無事に行けて良かった。 10 月 2 日 鶏を飼い始める。しかし、悪戦苦闘・・・ 7 日 伝統的医療者(ウィッチドクター、伝統的産婆)のいる村を訪問。フィンランドの看護学生と共に。 9 日 ウガンダの独立記念日(街で子供たちの行進! 写真 右) 9 日-11 日 ウガンダ クイーンエリザベス国立公園、カリンズ森林保護区を同期隊員と訪問。たくさんの野生動物と日本人ツアー客の方に会えました! 17 日 同僚が日本から帰国!(今月の人 参照) 30 日 衛生キャラバン任地の小学校にて実施 11 月 3 日 同職場の先輩隊員と『きれいなトイレプロジェクト』を開始する。院長と看護部長と院内のトイレを見て回るが、すごい状態でした・・・ −part 2 ウガンダの文化① ∼ ウガンダの人たちがどんなものを食べているか知っていますか?? ウガンダの人たちが普段食べているものについて、紹介します。 主食として、 ■ そして、わたしの食事事情・・・ このようなローカルフードをレストランや友人宅で食べることもあります。お気に入り ①マトケ(代表的な家庭料理のひとつ。バナナを蒸してつぶす。日本で食べている甘 いバナナとは種類が異なる。いたるところにバナナの木が生えている。) は、落花生ソース+マトケ、豆ソース+ライスの組み合わせ。 しかし、主に自炊をし、土地の野菜を日本の食材や調味料を取り入れながら、和風、ま ②ポショ(国によって、シマ、ウガリなどと名前が変化する。トウモロコシの粉末や たはイタリアン、中華風にアレンジします。首都に行けば、様々な国のレストランや大型 キャッサバの粉を湯で練って、蒸して作ったアフリカ東部や南部で主食として広 スーパーがあり、食材も充実!日本人専用の日本食食堂もあります。(要予約!大使館 く食されている。パン状。) の方々もご用達。) ③キャッサバ(芋はタピオカの原料。世界中の熱帯にて食されている。芋は両 ●田舎でも村の小さなレストラン があります。メニューを見て選ぶより、「今日は何があ 端が尖った細長い形状、長芋に見た目が似ているような印象。調理法は蒸す、 るの?」と聞いたほうが早い・・・まだ出来ていないなどの理由で選択肢が少ないので。値 茹でる、揚げるなど。薄くスライスしたキャッサバを揚げて、キャッサバチップス 段は地方で 100―200 円です。ウガンダでは鶏肉が美味しく、値段も一番高いです! も作られる。)←私のお気に入りです!! ある日の別のレストラン・・・ 他に蒸した④ジャガイモ ⑤サツマイモ⑥ライスなどが一般的によく食べられます。 そして、それらを鶏肉,牛肉,山羊肉,魚などのスープ、Gナッツのソース(落花生の ソースですが、これがバカうまい!炒った落花生を粉にして、水で溶いたスープ。右 左 ―ポショ 、菜っ葉の炒め物 、豆の煮物 右 ―魚のスープ(ここの魚は美味!柔らかい!)、ライス、マトケ、サツマイモ、野菜の 炒め物、G ナッツソース の写真参照。)につけて食べます。食事は手を使って食べる人も多いです。 ■ ウガンダの田舎で食べれる野菜は? 地域によっても異なりますが、キャベツ ,トマト ,トウモロコシ ,ジャガイ モ ,ナス ,菜っ葉(ドド、ナカチなど)などが主です。果物は、マンゴー ,アボ カド ,パパイヤ ,パイナップル ,パッションフルーツ ,ジャックフルーツな どがあります。ちなみに、蛋白源としては、購入前から既にたくさんハエさんた ちが集合している鶏肉や豚肉、牛肉、羊肉、また、燻し魚、小魚、乾燥豆、牛乳 (搾りたて)なども手に入ります。日本で買うと高い南国の果物がここでは安く、 満足するほど食べれるのがうれしいです。 ■ ウガンダの人たちの食事事情・・・ 朝6-7 時に朝食として紅茶と軽食、10 頃に紅茶と軽食、2 時に昼食、午後5-6 時頃紅茶と軽食、夜9 時に夜食(夕食)を食べます。私は、日本のように1日3食 みなさんのご存知の時間帯に食べます。 現地の人たちは、夕食後はたくさん食べてよく眠れると話しています。朝あま ● そして、ローカル料理作りに挑戦! 『マトケ(上記参照)は作れるようになったのか?』と、現地の人によく聞かれます。作れ るようにならないとお嫁に行けないぞ、とまで・・・。そこで、首都に住む友人宅で、メイドさ んに教わりながら、ウガンダ料理作りを体験しました。 マトケと G ナッツソースを作りました。マトケの皮(バナナよりずっと硬い)をナイフでむ き、中央写真ようにバナナの皮に包んでから、炭のストーブで蒸します。G ナッツソース 作りは、炒った落花生をつぶした後(写真 右)、ソースにします。現地の人は炭を使い、 量もたくさん作るので、とにかく時間が掛かります。特に難しくないですが、自分で料理す るかというと・・・?! とりあえず、ウガンダ人曰く、私はお嫁には行けるそうです・・・ り食べないのは、前日の夕食が胃にもたれているからではないか。軽食は、揚 げドーナツ、揚げキャッサバ、サモサ(春巻きの皮のようなものに豆や肉の具を 入れ揚げたもの)、チャパティ(平べったいパンで油たっぷりで焼く)など、油っ ぽいもの多し。 ウガンダの文化② ∼ ウガンダのお母さんたちが頼りにしている『とりあげババア』って? 先日、ウガンダの伝統的な治療人たち、呪術医ウィッチドクター(薬草を学んで治療を施す人や魂的痛みを歌とダンスを通して治 療する人−写真上)や伝統的産婆 TBA(無資格のとりあげババア)に会ってきました。特に私が興味深かったのは、TBA。 ウガンダでは、医療施設での出産が 4 割と低く、TBA があとの 6 割を担っている現状。自宅出産が多い中、家族だけや母親 1 人で産むよりはマシ?・・・とも思うが TBA は危険な状況が予測できず、緊急時に対応できないため、出産時の母子の死亡 率をあげているとも言われ、世界保健機構 WHO は、TBA の活動を抑制するように動いている。彼女たちは、『医療施設と連携 を取って、危険な兆候があったら母親に病院に行くよう指導している』と話していました。 日本では、患者さん中心の医療で、看護師は患者さんにとって一番身近な医療従事者なはず。時には『看護師さんに話を 聞いてもらいたいの。先生には言いにくいんだけどね。』なんてこと、患者さんによく言われます。(医師の皆さんごめんなさい) ウガンダでは医療従事者は人々にとって遠い存在・・・。ある国の調査で、母親がTBA を頼る理由に、昔から知っている身近な 存在で母親たちの精神的・魂的な大きな支えになっていたというレポートを読みました。この国のある病院では、TBA の役割を 認め、母親の精神的サポートを担うという形で彼らを病院に 24 時間常駐させ、協同しているという。確かに実際毎日、患者― 医療従事者の関係を見ていて、看護師は患者さんにとって絶対的存在・・・もっと患者さんに親切にして!と思います。TBA に はいろんなことが懸念されますが、単純に彼らの存在を全否定できず、助けられている患者さんも多いかと思うと複雑です。 『ホリスティックケア(身体的・精神的・社会的・魂的ケア)』に関する卒業研究を行った私としては、とても興味深い経験でした。 ① 私は、現在、首都より西へ77km、車で1.5 時間のムピジ県立ゴンベ病院 母子保健課(妊産婦外来、小児健 診外来など)で勤務しています。この病院に来て、早5ヶ月目。病院のスタッフの名前と顔、所属などなんとな く覚えましたが、まだまだ・・・言い訳ですが、よく会う人や特徴のある人でないとなかなか見分けられませ ん。悪戦苦闘中・・・。 さて、私の日課は・・・朝8時頃に病院に行き、ワクチンを準備。看護学生さんを連れて、産科病棟に向か い、生まれた赤ちゃんを確認。そこで、CHILD HEALTH CARD(日本の母子手帳の子供の部分だけのカード。 予防接種や体重の推移を記入)を発行、赤ちゃんへ予防接種、お母さんへビタミン A カプセルを渡します。日 本と同じように予防接種しますが、ウガンダの三種混合のワクチンには B 型肝炎、インフルエンザ B 菌のワ ② クチンも混入させてあること、予防接種の時期と回数が少し違います。ウガンダは出生時に BCG,ポリオを接 種、ポリオは計4回接種、三種混合は計3回接種、麻疹は地域での流行に合わせて1回か2回(生後半年と は9ヶ月)など。多くの途上国と同じように、ウガンダでも生後半年以降の子供に半年毎、出産後の母親にビ タミン A のカプセルを与えます。ビタミン A 欠乏症は、特に5歳以下の子供にとって深刻で、失明の危険や免 疫機能の低下を起こし、下痢症などの軽症の病気で命を落とす確率を25%も高めます。駆虫剤(虫下し)も1 歳以上の子供に半年毎に(妊婦にも妊娠中2回)内服してもらいます。村の子供はみんな虫のせい(虫をお 腹に飼っている!!)で、お腹がぷっくりしています。不衛生な水や食事などが関係しています。昔むかしの 日本にもそんな子供たちがたくさんいたと聞いています。 さて私の日課に戻りまして、多い日は赤ちゃん 10 人以上・・・。予防接種の後、他の病棟を回り、怪我などで 入院している患者さんに破傷風の予防接種を行います。この病棟を回る日課で、病棟スタッフとも仲良くなれ ました。そして、クリニックに戻り、月曜日 家族計画クリニック、火・木曜日 妊産婦健診、水曜日 小児健診 外来(予防接種)、金曜日 HIV クリニックをお手伝いします。他には、業務環境の改善活動をしています。例 えば、効率よく仕事をするための環境つくりとして、混乱する患者さんへ整理番号を作って渡し、順番に待っ てもらう、患者さんへクリニックの流れを知らせるための表示の作成、情報を伝えるための壁のポスターを 効果的に貼ること、など日本では至る所で当然のように行われていること。また、病院のトイレについて、患 者さんが壊す、正しく使わない、使えないトイレ・手洗い場が多く、スタッフも管理したがらないため、劣悪な 状態になっています。みなさんの想像以上です・・・。そこで、<きれいなトイレプロジェクト>と題して、トイ レ・水まわり衛生環境に関する改善活動を同職場の先輩隊員と始めました。水がないこの病院でこの対策を 行うのは難題!トイレの場所、使い方や注意事項の表示、手洗い場・水の確保(写真① ゴミ箱化していたタ ③ ンクを表示とともに使えるように復活)、スタッフへの管理方法、修理、などやることはたくさんあります。スタ ッフの協力をどう得るかも問題です。院長さん(日本での研修歴あり)がとても熱心にスタッフに指導し、理解 がある方なので、なんとか私たちもやれることをこれから取り組んでいく予定です。また、10 月は子供の健 康強化月間(CHILD s DAY)だったので、村の隅々や地域の学校でビタミン A と駆虫剤を配って回りました。 他に、最近は他の隊員と力を合わせて、育児新聞の作成に取り掛かっています。知識不足の母親に健康 ④ に関する情報を与えることやヘルスワーカーの行う健康教育の教材の 1 つとして利用してもらうこと、などの 目的があります。もちろん、英語版とルガンダ語版のものが必要、またウガンダのお母さんたちに合うよう に、私の持つ日本での知識とウガンダの事情をうまく合わせないといけないので、とても時間が掛かり、1 号 もまだまだ制作中です。また、水道のない小学校で手を洗う設備ティピータップの普及と手洗い講習を行う 『衛生キャラバン』(写真②)で、他の他員と小学校を巡回しています。今後の私の計画は、地域でヘルスボラ ンティアと協力して、主に村の 5 歳以下の子供と妊産婦、母親を中心とした健診・健康教育を行おうと考えて います。母親以外の地域の人々や家族にも子供・妊産婦の健康に関心を持ってもらうということも意図してい ます。健康の意識を高め、それが予防行動や何かのときの対処行動と繋がればいいなと思います。長期戦 ⑤ ですが、まあ、何もやらなければ始まらないのでとりあえず取り組んでみようと思います。 また、前号で、ウガンダに来て、看護職の登録をするための研修を受けたということを書きました。つい に、ウガンダ看護協会から、9 月 18 日に資格書をゲット!(写真③)誰に何を言われようが、英語が出来ない と馬鹿にされようが、私は正真正銘のウガンダンナース!(胸を張ってみました!)他の国ではこのような制 度を使わずに隊員は活動するので、ウガンダの制度は面倒だなー思いましたが、逆にこの苦労は他の国で ⑥ は味わえなかったことなので、すごくうれしいです・・・ ちなみに今回のタイトル『んぽら、んぽら』はルガンダ語で、ゆっくりゆっくりという意味です。ウガンダの人 はこの言葉が好き。日本人にも時に必要な言葉ですね。いつも自分の心のなかで『んぽら、んぽら∼ね』と 言い聞かせていますが、いつの間にかのんびりと 2 年間が終わってるのかもしれません。 写真⇒④同僚 ⑤村に行くときの足(メイドインジャパン!) ⑥村のおうちの水浴び場(素晴らしい工夫が満 載) ⑦これでも車椅子?!です ⑦ って思ったけど、美味しくてホームステイしていたときは毎日飲んでた。でも買 ってくるのを忘れちゃったよ・・・ A:今度うちで緑茶飲みましょう。研修では、講義を受けたり、長野県内の医療 ●今月は、先日日本での JICA アフリカ英語圏 母子保健ヤングリーダー研修(東京・ 施設や公共施設を見学したんだよね。そこで一番印象に残っているのは? 長野県での 3 週間)を終えて帰国した、私の職場のパートナーを紹介します。 W:私立の小児科病院や産科クリニック!手本にしたいことがたくさんあった。 小児科では遊びの要素や興味を引くものを取り入れてて、特に部屋の壁に絵 が描かれていたのを真似したい!産科は、母親を健診に来させるための取り 組み(証明書を発行する)をやっていた。ウガンダは、健診に一度も来ない母 親も多いから、同じような取り組みをしたい。あと、秋葉原での買い物!東京 の研修が終わった後、毎晩買い物に行ったよ∼パソコンやデジカメ買ったよ。 名前: ウィニー (32 歳) 職業:ゴンベ病院 母子保健課(Maternal and Child Health Department)責任者、正助産 師(7 年目) 私との関係: 職場のパートナー 住まい:ゴンベ病院 社宅13 番 家族:子供2 人、夫 (1 歳の子供とメイドと住む) A: それは良かった!最後にこれを読んでいる日本の皆さんへ一言どうぞ! W:今回はこのような機会をもらい大変感謝しています。研修のレポートを書い てまとめた後、研修を生かした取り組みをしていきたいと思っています。帰りた くなかったです。日本のみなさんもウガンダに遊びに来てください! 『アリガトウ ゴザイマシタ!(日本語で)』 ■日本での思い出についてインタビューしました。 私 (以下 A): まずはお帰りなさい。出発前の日本への印象はどうだった? ●コメント 今回ウィニーにとって初めての海外。パスポートの申請・証明写真を取るこ ウィニー(以下 W): ウガンダよりも先進国だということは知っていた。あと、日本の と、レポート作成、持っていく荷物の準備、日本へのお土産etc・・・2 人で準備を 人たちは、ほぼ日本語しか使わないというから、言葉の壁がすごく不安だった。 進め、とっても大変でしたが頑張りました。日本へ行く直前、彼女が髪型を変 A: それで、実際の日本はどうだった? まずは日本人の印象は? え、ストレートのウィッグ(付け毛)をつけました。日本人を意識したらしく、かわ W: とても親切で、礼儀正しく、快く私たちを受け入れてくれた。お年寄りに親切で彼ら いかったです。彼女が日本の文化や医療事情を知り、私への理解や活動の意 をとても敬っていた。東京の人は忙しそう。歩くのがとても速くて、声をかけても止まっ 図を以前より分かってくれたと思います。日本から電話をかけてきて、『帰りた てもらえなかった。アキさんが言ってたように日本の人には英語が通じなかったよ。 くない!私とアキさん交換しよう!』と言っており、日本が気に入ったようです。 A: そっか。日本食はどうだった?口に合った? 私と同じ病院の先輩隊員で、スタッフへのお土産を買ってくるように彼女にお W: 炊いたご飯をつぶして、甘く煮てつぶした豆を周りにつけたやつ、って何ていう名 願いしました。どんなものを買ってきたか興味津々。柿の種チョコ、チョコレー 前?(私:もちだよ。)そう、最高に美味しかったよ!アキさん作れる?(私:無理!)お トレーズンとアーモンド。一緒に院内のスタッフに少しずつ配りました。今後彼 寿司は食べれなかった・・・ごめんなさい。あと、はじめ緑茶に『砂糖を入れないの?』 女とじっくり話をして、活動を展開していくのがとても楽しみです! ● カバカ王とムセベニ大統領 9 月 10 日ウガンダ人の多くを占めるブガンダ族の王国のカバカ王が参加するイベントを阻止しようとした政府側と王国支援側との暴 動が首都カンパラのタクシーパーク(各地方へのタクシーが出発)や首都周辺で起こる。ラジオから、暴動さなかでの叫び声、銃声、石 を投げていることや放火されている様子が聞こえた。あちこちで火や煙がたち、首都のほとんどの店が閉まり、暴動に参加している以外 の人は、街にはいなかったという。事前にこの事態を予測した JICA 事務所より週末の移動禁止警告のメールが届き、週末の予定をキ ャンセル。首都から 2 時間ほどの私の病院にも銃の流れ玉を受けた通学途中の子供たちがたくさん搬送されてきていた・・・ ● マラダーンのお話 ウガンダにはキリスト教徒が 6−7 割、イスラム教徒は 1 割程度だが、自分の任地のムピジ県ゴンベ村は、かつてブガンダ王国のカバカ王がイスラ ム教徒の住む地域として決めた土地であり、90%以上の住民がイスラム教徒。 つい先日、ラマダーンを迎えた。ラマダーン(アラビア語: ) رﻣﻀﺎنとは、この月の日の出から日没までのあいだ(約1ヶ月間)、イスラム教徒の義務の 一つ「断食」として、飲食を絶つこと。といっても 1 ヶ月間という期間を完全に絶食するわけではなく、日没から日の出までの間に一日分の食事を摂る。 喫煙や声を荒げる事、悪口を言う事、男性にとっては女性を見て魅力や欲望を感じてしまう事なども慎むべき行為。断食を行う理由 ⇒1、命に感謝 2、普段から食べられないような貧しい人々の気持ちを理解する 3、断食をすればするほどイスラムの天国に行くことが出来ると信じられている、と いう意味合いがあるそうだ。なるほど! 旅行者や重労働者、妊婦・産婦・病人など事情のある場合、断食を免除され、もちろん、異教徒にも強制されないため、私は通常どうりの生活!敬虔 なムスリムでは、自らの唾すら飲み込まない、病人であっても内服薬すら口にしない人もいた。薬は飲んでほしい・・・。断食をするかどうかは宗教的 モラルの問題で、旅行者は断食を免除されることを利用し、イスラム教徒の富豪は海外へ旅行に出かけ、断食逃れをする者もいるとか。 日中食べられない欲求がそうさせるのか、ラマダン時の食事は普段より豪勢らしい…通常より食糧品の売れ行きが良くなり、太る人が多くなるとい われる。日没後から食べ続け、深夜まで騒ぎまくり、零時を過ぎる頃、ようやく収まって寝る・・・4時ごろにはまた起き出し(お祈りの時間なので普段で もその時間には起きる)、一日を乗り切るために飲めるだけ飲み、食べれるだけ食べる!!しかし、日中はすべての気力を奪われ、けだるそうにして いる。学校の先生曰く、ラマダン中は学生も授業に集中できないと話していた。 ラマダーンの最終日は盛大なお祭り!任地には、イスラム教徒が禁止されている豚肉やアルコールが売っている場所は残念ながらない・・・という のは建前で、異教徒のために各一軒ずつ隠れた場所にお店がある。(私が買うときは、黒いビニール袋持参し、隠れて買いに行く!)普段は表にでな いはずの(出てはいけない)ビールもその日は、あからさまに大量に入荷・消費されたとか、されなかったとか・・・?!笑 (目撃情報あり) ① ② ④ ③ ⑧ ⑨ ⑦ ⑤ ⑥ ⑩ ⑪ ⑬ ⑫ ①パイナップルはこうなります!②高級ホテル セレナホテル。ウガンダでもこんな素敵なケーキが食べれるんです!③ウガンダ東部の村の家 ④乳がん健診バス。ウガ ンダにもあった! ⑤⑥リゾート気分でセセ諸島に出向くが、大雨・・・この日はとても寒かった! ⑦マトケ成長中。 ⑧近所の子供。いつも私を見て大泣きだったのに、今は 近寄ってきて、こんなに良い笑顔をしてくれる。 ⑨私のために豆に混ざったごみを空中で吹き飛ばす近所の優しいおばちゃん。 ⑩フィンランドから研修に来ていた看護学 生さんたちと ⑪友人が送ってくれた元気の源!ありがとう。 ⑫日本食で元気を補給!鶏の酢っぱ煮、野菜の天ぷら&親子丼 ⑬同期隊員とナショナルパークへ(信じられ ないほど見晴らしの良いロッジで宿泊して、野生の像やカバ、たくさんの動物に会った。そして、双眼鏡で必死に遠くにいるライオンを探した・・・奥が私) 編集後記 ウガンダに来て早8ヶ月目。最近は、雨季でたくさんの雨の恵みをもらっているので、タライを外に出して水を 集め、生活用として使っています。水の大切さをしみじ∼み感じています。日本で、けして感じることの出来なか った日々を送っていることに感謝しています。 先日の国立公園への観光では、ウガンダの素晴らしい自然に圧倒され、動物園の檻の中ではなく、野生の動 物が弱肉強食の中でたくましく生きているのを見てとても感動しました。アフリカにいることを実感した日でした。 また、生活で怒りを感じることも多いですが、それも受け止めて、ウガンダの国や人々の良いところも少しずつ見 えるようになってきました。ぜひみなさんにもこの地に足を運んで、体験してもらえたらなと思います。 前回の号で、皆さんからたくさんのご感想をいただき、ありがとうございました。今後も皆さんのお手元に定期 的に発行できるよう努力します。次号は来年1 月末∼2 月を予定しています。皆さん、どうぞお元気で。髙井 私の連絡先です。 お便りなどお待ちしてます。 ●携帯(+256)783258813 ●Email [email protected] ●住所 ・JICA UGANDA OFFICE P.O.BOX.12162,Kampala,UGANDA