...

大形タイルの設計と施工

by user

on
Category: Documents
60

views

Report

Comments

Transcript

大形タイルの設計と施工
大形タイルの設計と施工
大形タイルのご採用にあたって、使用部位や大きさによって施工方法が異なってきます。推奨施工方法を以下に示します。
[1]施工法の分類
●壁への施工法
施工場所
工法分類
施工高さ
タイルサイズ
推奨工法
900cm2以下
3m未満
外 壁
後張り工法
3m以上
PC先付工法
風圧力より算定
3m未満
改修工法
②部分弾性接着剤張り(FA-L工法)または
900cm2超~600×900㎜角以下
③金具併用部分弾性接着剤張り(FA-S工法)
900cm2以下
①はるかべ工法(FA-V工法)
タイル9㎜厚以上
900cm2超~600×900㎜角以下
③金具併用部分弾性接着剤張り(FA-S工法)
アガトス13㎜厚【特注品】
600×900㎜角以下
④デュベルファスナー工法(DF工法)
アガトス13㎜厚【特注品】
1200㎜角以下
⑤デュベルPC工法(DPC工法)
⑥接着剤張り または
600×900㎜角以下
⑦部分弾性接着剤張り
900cm2以下
⑥接着剤張り(全面接着剤張り)
3m以上
タイル9㎜厚以上
900cm2超~600×900㎜角以下
⑧金具併用部分弾性接着剤張り(FA-S工法)
3m未満
300㎜角以上
⑨JMETR工法
後張り工法
内 壁
①はるかべ工法(FA-V工法)
[2]施工法各論
①はるかべ工法
(FA-V工法)
・精度良くこしらえたモルタル下地の上に、挙動追随性の高い弾
性接着剤を5mm高さのクシ目コテで塗布後、張り付けていく工
法です。養生後は目地詰めをします(オープン目地の場合は、
目地相当部分のみ薄くかき取ります)。
・建物エントランス周辺、ファサード等の外壁に適した工法です。
・150×600mm角は、下地とタイル裏面の両面に接着剤を5mm高
さのクシ目コテで塗布し、タイルを張り付けます。
②部分弾性接着剤張り
(FA-L工法)
・精
度良くこしらえたモルタル下地の上に、挙動追随性の高い弾性接着剤を
ビード状に塗布後、タイルを押し付けて張り付けていく工法です。下地に
はあらかじめタイル割に合わせ、タイル荷重受け金物を固定しておきま
す。タイル張り最下部の横目地には水抜き穴を1.8m以下毎に設けます。
・ 建物エントランス周辺やファサード等低層部の外壁に適した工法です。
■適用範囲
■適用範囲
適用高さ
—
下地条件
RC 造 不陸調整モルタル下地(下地精度±2㎜/2m以内)
S 造 ALC板(モルタル下こすり)、押出成形セメント板
タイルサイズ
900cm2以下
目地幅
3㎜以上
仕上がり寸法
タイル厚さ+1〜3㎜
使用接着剤
EGR-V2
●接着剤の点付け
(だんご)
施工は行わないでください。
●タイルは伸縮調整目地をまたいで張らないでください。
※詳しくは
「大形タイル 設計・施工マニュアル」
をご参照ください。
29
適用高さ
3m未満
下地条件
RC 造 不陸調整モルタル下地
(下地精度±2㎜/2m以内)
タイルサイズ
RC 造 900cm2超〜 600×900㎜角
目地幅
5〜10㎜
仕上がり寸法
タイル厚さ+3〜7㎜
使用接着剤
EGR-B
(モルタル下こすり)
、
押出成形セメント板
(フラット板)
S 造 ALC板
S 造 900cm2超〜 600㎜角
●接着剤の点付け
(だんご)
施工は行わないでください。
●タイルは伸縮調整目地をまたいで張らないでください。
●積上げ高さが1.5mを超える場合は、
1.5m以内毎に荷重受け金物を設置します。
※詳しくは
「大形タイル 設計・施工マニュアル」
をご参照ください。
③金具併用部分弾性接着剤張り
(FA-S工法)
⑤デュベルPC工法
(DPC工法)
・精度良くこしらえたモルタル下地の上に、挙動追従性の高い弾性接着剤をビ
・大形タイルとコンクリートを絶縁材(塗布型)で絶縁し、タイル裏
ード状に塗布後、タイルを押し付けて張り付けていく工法です。さらに、専
面に固定した定着金物をコンクリートに埋設してタイルを保持する
用金具(巻きバネ)とコンクリートビスで機械的な固定を併用しています。
タイル張り最下部の横目地には水抜き穴を1.8m以下毎に設けます。
・建物エントランス周辺やファサード等の外壁に適した工法です。
信頼性の高い工法で
す。絶縁材の弾性に
より、タイルとコン
クリートは絶縁さ
れ、ひび割れの発生
を防止します。
■適用範囲
適用高さ
— (風圧計算によって求めます)
タイルサイズ
アガトス13㎜厚
【特注品】
1200㎜角以下
目地幅
8㎜以上を標準とします。
※詳しくは
「大形タイル 設計・施工マニュアル」
をご参照ください。
⑥接着剤張り
・内装壁面にクシ目コテで接着剤を塗布し、張り付ける有機質接着
剤張り工法です。タイルの裏足高さに応じ、両面塗布、または点付
け施工を採用します。
■適用範囲
適用高さ
下地条件
—
RC造 不陸調整モルタル下地(下地精度±2㎜/2m以内)
全面接着剤張り
S 造 ALC板
(モルタル下こすり)
、
押出成形セメント板
(フラット板)
両面塗布全面接着剤張り
RC造 900cm 超〜600×900㎜角 タイル9㎜厚以上
2
タイルサイズ
S 造 900cm2超〜600㎜角 タイル9㎜厚以上
目地幅
5〜10㎜
仕上がり寸法
タイル厚さ+3〜7㎜
使用接着剤
EGR-B
●接着剤の点付け
(だんご)
施工は行わないでください。
●タイルは伸縮調整目地をまたいで張らないでください。
※詳しくは
「大形タイル 設計・施工マニュアル」
をご参照ください。
④デュベルファスナー工法
(DF工法)
・タイル側アンカー金具を用いてタイルを裏面で保持し、躯体側の
長尺レールにリベット留めする工法です。スウェー方式を採用し
ているため、地震等に対する耐久性に優れています。
・中低層建築物の外壁に適した工法です。
点付け施工
■適用範囲
適用高さ
3m 未満
RC 造 不陸調整モルタル下地(下地精度±2㎜/2m以内)
下地条件
■適用範囲
適用高さ
下地条件
S 造 ALC板
(モルタル下こすり)
、
押出成形セメント板
(フラット板)
ボード下地 スレート、合板、ケイカル板、石膏ボード
全面接着剤張り
ボード下地
— (風圧計算によって求めます)
タイルサイズ
RC 造 下地精度± 7㎜/2m以内
S 造 胴縁下地
両面塗布全面接着剤張り
点付け施工
目地幅
モルタル下地
450㎜角以下
300㎜角以下
600㎜角以下
3㎜以上
タイルサイズ
アガトス13㎜厚【特注品】 H600×W900㎜以下
仕上がり寸法
タイル厚さ+1〜2㎜(全面接着剤張りの場合)
目地幅
8〜10㎜
使用接着剤
イナメントA-52、
イナメントボーイV3(全面接着剤張りのみ)
、E-73
仕上がり寸法
80±7㎜
●イナメントA-52、
イナメントボーイV3はタイルがずれないことを確認してください。
※詳しくは
「大形タイル 設計・施工マニュアル」
をご参照ください。
※詳しくは
「大形タイル 設計・施工マニュアル」
をご参照ください。
30
⑦部分弾性接着剤張り
⑨JMETR工法
・内装壁面に荷重受け金物を取り付け、弾性接着剤にて張り付ける
・地下鉄駅構内などの内装既設壁面に、専用レールを取り付けた
有機質接着剤張り工法です。荷重受け金物は、下地の種類によっ
後、弾性接着剤で大形タイルを張り付ける乾式改修工法です。 て異なり、モルタル下地にはステンレスのピース金具を、ボード
下地にはアルミ押出材を用います。
衝撃による割れを抑制するために、タイル裏面には施工高さに応
じた接着剤の点付けを行います。
■適用範囲
適用高さ
3m未満
RC 造 不陸調整モルタル下地(下地精度±2㎜/2m以内)
下地条件
S 造 ALC板
(モルタル下こすり)
、
押出成形セメント板
(フラット板)
タイルサイズ
ボード下地 スレート、合板、ケイカル板、石膏ボード
600×900㎜角以下
目地幅
3㎜以上
仕上がり寸法
タイル厚さ+2〜3㎜
使用接着剤
イナメントRC-S
●接着剤の点付け
(だんご)
施工は行わないでください。
●積上げ高さが1.5mを超える場合は、
1.5m以内毎に荷重受け金物を設置します。
※詳しくは
「大形タイル 設計・施工マニュアル」
をご参照ください。
■適用範囲
⑧金具併用部分弾性接着剤張り
(FA-S工法)
・内装壁面に、弾性接着剤にて張り付ける有機質接着剤張り工法で
す。専用金具(巻きバネ)で機械的な固定を併用しています。
適用高さ
3m未満
RC・ モルタル下地 40㎜厚以下
下地条件
・建物内部の吹抜け等に適した工法です。
ブロック下地
ALC 下地
既存仕上げ
ブロックの裏側にRC壁面があること。
既存仕上げ面からRC壁面までの距離が400mm以下
縦張りであること
押出成形セメント板 縦張りであること
タイル仕上げ、
塗装仕上げのいずれかで、
厚さが40mm以下
(ALCは15㎜以下)
タイルサイズ
300角以上 600角㎜以上を推奨
目地幅
3㎜以上
仕上がり寸法
25㎜(タイル厚10㎜)
使用接着剤
EGR-B(レール部)
内装用接着剤E-73(タイル裏面点付け用)
・既設壁面の診断調査、
補修工事、
アンカー工事およびシール工事は別途工事となります。
※詳しくは
「JMETR工法 設計・施工マニュアル」
をご参照ください。
■適用範囲
適用高さ
下地条件
—
RC造 不陸調整モルタル下地(下地精度±2㎜/2m以内)
S 造 ALC板
(モルタル下こすり)
、
押出成形セメント板
(フラット板)
タイルサイズ
RC造 900cm2超〜600×900㎜角 タイル9㎜厚以上
S 造 900cm2超〜600㎜角 タイル9㎜厚以上
目地幅
5〜10㎜
仕上がり寸法
タイル厚さ+3〜7㎜
使用接着剤
イナメントRC-S
●接着剤の点付け
(だんご)
施工は行わないでください。
●タイルは伸縮調整目地をまたいで張らないでください。
※詳しくは
「大形タイル 設計・施工マニュアル」
をご参照ください。
31
Fly UP