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Case Study - Sysmac NJ

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Case Study - Sysmac NJ
インテル ® Atom™ プロセッサー搭載事例
オムロン統合型マシン・オートメイション・コントローラー
Sysmac NJ シリーズ
高性能コントローラーの実現には抜本的なアーキテクチャー戦略が不可欠
プログラマブル・コントローラー(以下、PLC )は、工業機械、エレベー
ター、自動ドアなど、多種多様な機械の自動制御に用いられています。
さまざまなセンサーの入力とユーザーがあらかじめ定義したレシピデー
タをもとに演算を行い、その結果からリレーなどへの出力を行います。
この入力から演算、出力までのスループットを高めることで、より高速
に機械を制御できるようになります。例えば、工場内で商品を製造する
機械であれば、単位時間あたりの生産量を拡大できます。
近年では、リレーの ON/OFF 制御だけでなく、モーション・コントロール
を利用した機械も増えています。モーション・コントロールは、工作機
械、ロボット制御、半導体製造装置、射出成形機など、各種モーターに
よる位置制御を必要とする機械で広く採用されています。こうした機械
では、PLC の入出力スループットを高めることで、より高精度にモーター
を制御できるようになり、加工品質の向上につなげられます。
現在、主要な PLC の入出力スループットは、比較的シンプルな入出力
構成をとった場合で約 1 ミリ秒が最短となっています。一方で、多数の
モーターを同時に制御するモーション・コントロールなど、多数の入出
力を持つ複雑な構成で、なおかつ数百マイクロ秒以下という、さらに優
れた入出力スループットを実現するには、従来型の設計思想にとらわ
れない抜本的なアーキテクチャー戦略が不可欠です。
インテル® アーキテクチャーの採用によって従来製品の問題点を解決
従来の PLC は、自社で開発した ASIC(Application Specific Integrated
Circuit )と、システム制御や管理に用いる組込み向けの汎用プロセッ
サーを組み合わせています。ユーザープログラムは ASIC 上で実行され
るため、PLC の中核となる処理性能や機能は ASIC 自身によって決まり
ます。個別設計となる ASIC は、もともと高額の開発コストを必要としま
すが、近年では最先端の半導体プロセス・テクノロジーを採用するよう
になり、開発費がさらに増加しています。ASIC の製造には、高価なフォ
トマスクが必要とされます。家電製品向けの ASIC と異なり、PLC 向け
の ASIC は大量生産を行うものではないため、その単価は非常に高価
なものになります。また、ASIC の開発は 2 年程度かかるため、PLC 全体
の開発にはそれよりも長い約 3∼4 年の期間を必要とします。
このように、ASIC を搭載する従来型のアーキテクチャーは、コストや開
発期間の面で大きな課題を抱えています。一方で、顧客は、より高性
能かつ高機能なコントローラーを常に求めています。こうした顧客の厳
しいニーズに応えるには、より優れた製品を短い間隔で発売し続けな
ければなりません。そこで、オムロン株式会社は、ASIC ベースのプラッ
トフォームで新型コントローラーを開発し続けることに限界を感じ、イン
テルの高性能ハードウェア・プラットフォームと自社開発の制御ソフト
ウェアを組み合わせた、まったく新しいアーキテクチャーへと全面的に
移行しました。
統合型マシン・オートメイション・コントローラー
Sysmac NJシリーズ
開発期間の
短縮
基本性能の
提供
ソフトウェアの
継続性
インテルの高性能ハードウェア・
プラットフォーム
インテル® アーキテクチャーの優位性を最大限に活かした
最新の統合型マシン・オートメイション・コントローラー
インテル® アーキテクチャーを採用したオムロン株式会社の新しい統合
型マシン・オートメイション・コントローラーは、インテルのマイクロプロ
セッサーによって基本性能が担保されます。このため、ソフトウェア開
発により多くのリソースを割き、アプリケーション性能の向上に注力で
きます。また、インテルの最新プロセッサーを常に採用することで、ASIC
の新規開発が不要になり、製品のリリース間隔を大幅に短縮できま
す。これにより、世の中の変化、市場や顧客の新しいニーズにも即座
に対応できます。また、中長期にわたって顧客の変化スピードに追従
でき、顧客のさまざまな差異化要求に対して柔軟に応えられます。
オムロン株式会社の新しいコントローラーは、完全なソフトウェア・ベー
スの設計によって、ASIC ベースのコントローラーと比べてユーザープロ
インテル ® Atom™ プロセッサー
インテル ® アーキテクチャーは、他社のアーキテクチャーと比較して製品
開発のロードマップに優位性があります。半導体プロセス・テクノロジー
とマイクロアーキテクチャーが毎年交互に進歩していくチックタック戦略
を通じて、処理性能、電力効率、新しい技術への対応など、さまざまな
面で優れた特徴を持つマイクロプロセッサーの継続的な開発を可能に
しています。これは、コントローラー自身の継続的な開発にも大きく貢
献します。
グラムのソフトウェア互換性を維持しやすくしています。FA( Factory
Automation)の世界では、同一のプログラムを長期にわたって使用す
ることが多く、顧客はソフトウェア資産の継承性を強く意識していま
す。PC、サーバー、そしてこの新しいコントローラーでも採用されている
インテルの x86 命令セットは、すでに数十年にわたって使われ続けてい
ます。このため、インテル® アーキテクチャーに基づいて設計することに
より、ソフトウェア資産の継承性を大幅に高められます。また、人材がよ
り豊富な PC 向けソフトウェア開発者を使って、統合型マシン・オートメイ
ション・コントローラーのソフトウェア開発を行えるというメリットも併せ
持ちます。
インテルのスケーラブルなプラットフォームによって広がる
高性能/高機能な統合型マシン・オートメイション・コントローラーの世界
オムロン株式会社の統合型マシン・オートメイション・コントローラーは、
中核となるマイクロプロセッサーとして高い処理性能と優れた省電力
性を兼ね備えたインテル ® Atom™ プロセッサーを採用しています。従
来の PLC よりも優れた入出力スループットを実現し、高速/高精度が
要求される工作機械、軸数の多い加工機の自動制御にも対応します。
例えば、従来ながらのシーケンス制御とモーション・コントロールの融
合、ロボットなどの多様なデバイスの制御なども可能です。なお、コント
ローラーの筐体サイズはとても小さく、冷却ファンの搭載が許されませ
ん。また、電力消費に対する制約も小さくありません。このため、消費
電力や発熱の少ないインテル ® Atom™ プロセッサーは、こうしたコント
ローラーにとって魅力的な選択肢となります。
インテル ® アーキテクチャーは、高い処理性能が求められるハイエンド
分野からコスト・パフォーマンスを重視するローエンド分野までカバー
できます。オムロン株式会社の最初の統合型マシン・オートメイション・
コントローラーには、インテル ® Atom™ プロセッサーが搭載されていま
す。より高い処理能力が求められる分野には、PC やサーバー向けの
より高性能なプロセッサーを搭載することも可能です。最近では、PC
並の情報処理機能を兼ね備えた高性能/高機能コントローラーも
必要とされています。より高い処理性能のマイクロプロセッサーを選
べるインテル ® アーキテクチャーなら、こうした次世代の高性能/高機
能コントローラーも容易に設計できます。
インテル株式会社
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル5階
www.intel.co.jp
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オムロン株式会社のソリューションおよびサービスは、インテルによって管理されているものではありません。そこで提供されている内容をインテルは特に保証していません。
©2011, Intel Corporation. 無断での引用、転載を禁じます。
324666-002
JPN/1105/2000/CB/ECO/MM
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