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「オイスカ高校生徒会 東北復興ボランティア夏季活動報告」

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「オイスカ高校生徒会 東北復興ボランティア夏季活動報告」
被災地復興に係る児童生徒の活動事例
「オイスカ高校生徒会
東北復興ボランティア夏季活動報告」
静岡県
学校法人中野学園オイスカ高等学校
1.活動の概要
に集中させて、役割分担をして効率よく作業を
○活動目的
行った。
3月から募金活動や物資支援など地元で出
時折、家主の親戚の方が心配そうに見に来ら
来る支援を取り組んできた。しかし想像を越え
れた。まだ若い高校生と知ると涙ながら深々と
る被害で、「実際に現地へ向かってボランティ
頭を下げられ、見つけた貴重品(現金 160 万円
ア活動を行いたい」と生徒たちから声が上がり
ほど入った財布かばん)をお渡しした時は、手
生徒会が企画、実行した。
を合わせ合掌されていた。休憩時には氷水やア
○活動場所
イスクリームをいただき、こちらが逆に援助い
宮城県石巻市牡鹿半島沿岸部地区(漁業が中
ただき生徒たちも大変感謝していた。
心:カキ・ホタテ・ホヤの産地、調査捕鯨)世
作業最終日、カビや腐敗した中の作業であっ
帯数 1,854
被災世帯数 1,155
たが、公民館のタンクの水がなくなり、シャワ
○宿泊場所
牡鹿公民館:現ボランティアセン
ーが浴びれず大変困った。給水場からポリタン
ター(被災を受け、まだライフラインが通って
クに水を入れて浴びるなどして何とかしのい
いない。発電機、水タンクを使用。自炊)
だ。
○活動内容
2.活動の成果等
家屋内のガレキの撤去、貴重品捜
索)、VC 周辺の清掃、支援物資搬送(防暑、防
○反省会の意見、感じたこと
虫グッズ、野菜等)、教育委員会訪問
・
今回で終わりでなく継続的な支援が必要
○参加者
・
作業などを通して、協力や気遣いなどの「支
生徒 13 名(高校 11 名、専学2名)
え合い」の大切さ
職員3名
○持参品
各作業装備品、着替え、寝袋、食料
・
「感謝」する気持ち
(自炊)、飲料水など
○生徒感想
○活動日程
・
や生活も大変だったけど来てよかった。
8/7(日) 22:00 出発
8/8(月)作業1日目
実際に見る被災地は想像以上だった。作業
・
今回のボタンティアでたくさんの感謝に気
8/9(火)作業2日目、石巻牡鹿総合支所訪問
づきました。帰ってからの日常生活にも感
8/10(水)教育庁訪問・海岸林視察、帰校
謝したい。
8/11(木)反省会 11:30
・
皆協力してがんばったと思う。はじめは心
9/26(月)校内活動報告
配でしたが機会があればまた参加したいで
※和地公民館へ報告パネルを展示
す。
○被災地の状況
・
と「次は助けに行くからな」と言っていた。
5 ヶ月の間、手付かずの家屋の家具・衣類等
前向きな姿が見られてよかった。
は海水が浸っておりひどく腐敗していた。ハエ
も渦を巻いて飛んでおり、畳は溶けて異臭を放
っていた。
生徒たちの作業装備を再確認し、20~30 分お
きに給水・休憩を入れながら、作業中は目の前
散歩をしていた夫婦に話しかけられ、お礼
・
最終日、朝早くの出発で、さりげなくスタ
ッフの方々が見送りにきてくれました。誰
もが「また手伝いに来たい」と思う気持ち
でした。
○総
括
生徒たちは、家屋のがれき撤去作業を行いな
がらも、家族にとって大切なものがあるのでは
と心を込めて取り組んでいる姿がありました。
学生ということで、不安もありましたが、終わ
ってみれば、予定よりも早く作業が進み、現地
スタッフの方から「高校生パワーはすごい。」
と褒めていただくことができました。若い力
(体力、礼儀、一生懸命)に感激されていまし
た。作業中は、「自分たちは2日間しかない」
と生徒に厳しく励ましていましたが、スタッフ
から評価いただき感謝されたことは、生徒自身、
作業終了後、現地の方と集合写真
大きな自信になったと思います。
過酷な現地体験であるため、事前指導(作業
装備、作業中の心得、熱中症対策、被災地ショ
ックへのメンタルケア)に気を遣いました。
今回の目的意義は、より現地前線での活動を
知ることで、校内や地域へ被災地支援、防災の
必要性を的確に伝えることと、生徒会として震
災を通した宿泊訓練を行うことでした。大変メ
ッセージ性の強い体験であったため、今後の事
後指導を有意義なものにしていきたいと思い
ます。
ボランティアは今回で終わりではなく、私た
ちが帰ったあとでも復旧活動は毎日続いてい
ます。反省会では、継続的な支援が必要と生徒
たちが話していました。若い力の原動力となっ
て、今後も支援や地元の防災意識を広く呼びか
けてほしいと思います。
生徒には、今回の体験は吸収することが多く、
混乱することもあると思いますが、
「支え合い」
と「感謝」の気持ちをもって、「若い力」をそ
れぞれに発揮してほしいと思います。
家屋内 瓦礫撤去状況
「オイスカ高校生徒会
東北復興ボランティア冬季活動報告」
○活動目的
被災地への継続支援
○活動場所
宮城県石巻市牡鹿半島沿岸部地
区(世帯数 1,854
○宿泊場所
被災世帯数 1,155)
牡鹿公民館 (10月に電気・水
○総
括
生徒たちは、久しぶりの支援にはじめは不安
の様子であったが、現地では自発的に連携を取
り合い、頼もしい姿がありました。ボランティ
道が復旧、就寝時は暖房無し、自炊)
アの内容は、漁業支援などの復興作業が行われ
○活動日程
ていました。しかし僻地沿岸部や山間では、未
12/26(月)21:30 発
だに瓦礫撤去や泥のかき出しやなど力仕事を
12/27(火)作業1日目、被災地宅訪問
必要とした地域が多く残っており、まだまだ支
12/28(水)作業2日目、総合支所訪問
援の手が必要な状況でした。現地スタッフによ
12/29(木)被災地宅訪問、職業研修
ると、大がかりなボランティア活動は3月をめ
12/30(金)13:30帰着、反省会
どに考えているが、実際は夏までかかるのでは
○参加生徒
と話していました。
6名
○活動内容
前回手伝ったお宅への訪問では、生徒たちと
・
手の行き届いていない地域のガレキの撤去
の再会を大変喜んでいただきました。現地ボラ
・
9月の台風の影響で側溝に流れ込んだ泥や
ンティアスタッフと就寝や炊事を共にし、有意
ヘドロのかき出し
義な時間を過ごすことが出来ました。これから
地元の鹿の角や被災から回収されたくじら
も現地と絆を深めて元気を与えられるように
のヒゲを再利用し、復興土産品としての試
努めていきたいと思います。今後も復興支援活
作品の製作(耳かきなど)
動と共に、「若い力」を育てる環境を考えてい
・
現地の方との交流
きたいと思います。
・
教育委員会訪問
・
漁業支援(中止)
・
○生徒感想
・久しぶりで緊張したけど、現地の人やボラン
ティアスタッフの方々が再会を喜んでくれて
嬉しかった。
・前回の夏から約5ヶ月経ち、電気や水道が使
えたりガソリンスタンドが出来ていて驚いた。
しかし奥地では、作業が進んでいない所が多か
ったので継続的な支援が必要だと思った。
瓦礫撤去状況
・夏休みにボランティアに行ってから随分復
旧していて驚きました。でもまだ山間の方では、
まだまだ支援が足りない状況だと思いました。
またボランティアに行きたいです。
・復興も徐々に進んできていても、先の見え
ない作業に現地の人も疲れているようでした。
今回で最後にしないで、卒業後も支援をして元
気になってもらえるようにがんばりたい。
現地スタッフと「来年もがんばろう!」
「オイスカ高校生徒会 東北復興ボランティア春季活動報告」
○活動目的
ないです。(高2
復旧の手が遅れている僻地への継続支援活動。
・被災地の人たちに少しでも手伝いができ本当に
臨時保育所の子どもたちに楽しい思い出とた
嬉しいです。ここで大変なことをチャレンジして
くさんの笑顔を届けたい。
いる日本人の心の大きさを見ることができまし
○活動場所
た。(高2
宮城県石巻市牡鹿半島沿岸部地区(漁業が中
インド留学生男子)
インド留学生男子)
・日本のためにボランティアとして作業でき嬉し
心:カキ・ホタテ・ホヤの産地、調査捕鯨)世
いです。このすごい体験をいつまでも忘れません。
帯数 1,854
(高2
被災世帯数 1,155
○宿泊場所
インド留学生男子)
・自分が書いた地図を使ってインドの紹介をした
旧牡鹿公民館(10月に電気・水道が復旧、
り、つみ木で遊んで楽しく交流ができました。石
就寝時は暖房無し、自炊)
垣作業では大きな石を運ぶのが大変でした。一輪
○活動内容
車など工夫しながら皆と協力して効率よく早く
川岸の石垣復旧作業、VC 周辺の清掃、支援物
作業できたので良かったです。夕食では皆で協力
資搬送(乳・幼児生活品、野菜等)、教育委員
して作り、料理を他のボランティアの人たちにも
会訪問、中学校訪問、現地の方との交流、臨時
食べてもらえたので作った甲斐がありました。名
保育所慰問・交流(インド留学生のお話・歌・
取市の海岸は、ほとんどの松が流されてしまい、
踊り、手作り紙芝居、間伐材つみ木、寄贈品贈
種から作らなくてはならないとても大変なプロ
呈)
ジェクトだと感じました。自分もできることから
○参加者
生徒9名、卒業生2名、職員2名
○持参品
各作業装備品、着替え、寝袋、食料
協力したいと思います。(高2
男子)
・はじめの失敗を反省して誰よりも戦力になれる
(自炊)、飲料水、支援物資など
ようにがんばりました。自分はもっと大きい作業
○活動日程
をやりたかったです。自分ひとりでは何もできな
3/18(日) 21:00 学校出発
いことが分かり、回りに頼るのではなく先輩や先
3/19(月)荻浜臨時保育所訪問、作業1日目
生に自分から聞いて行動しようと思います。保育
3/20(火)作業2日目、現地交流
所では慣れていないので少し緊張しましたがす
3/21(水)牡鹿臨時保育所訪問、牡鹿総合支
ぐになつき皆と遊ぶことができてよかったです。
所訪問、牡鹿中学校訪問、オイスカ海
・震災の暗い思い出だけでなく、明るく楽しい思
岸林再生プロジェクト参加(名取市)
い出をたくさんつくってもらいたい思いで準備
3/22(木)帰校 12:00
してきました。とても盛り上がり笑顔が溢れてと
○生徒感想
てもいい交流会になったと思いました。(高 1 男
・他の外国人も日本の事が好きで大勢参加して一
子、ボランティアリーダー)
生懸命手伝ってくれて嬉しかった。保育所では子
・実際に現地に行くことができて良かった。外国
どもたちが楽しそうに遊ぶのを見てとても嬉し
の方が、日本と日本人が好きで被災地にボランテ
かった。名取市の海岸林再生のお話は、若い人が
イアに来たと言っていたので嬉しかった。被災地
そこまで考えて行動していることに本当に尊敬
ボランティアに行き、普通に生活していることに
しました。私も何か日本のためにやりたいと思い
感謝した。(高1 女子)
ました。(高2 インド留学生男子)
・震災が起きてから何かしたいとずっと思ってい
・私は子どもたちが大好きなのでとても楽しい時
たが、行動出来ていなかった。実際に現地に来て
間を過ごせました。子どもたちの笑顔が忘れられ
みて、メディアでは分からない事が分かった。直
接現地の人の話は衝撃を受けた。今回の事を学校
うございました。
や、周りにいる人達だけではなく、もっと多くの
○御寄付支援品(順不同、敬略)
人に伝えていきたい。(高1 女子)
・おむつや衣服、洗剤などの乳・幼児生活用品
○総
(浜松市立大平台小内おひさまルーム一同様)
括
生徒たちの中には、初めての参加者もおり不
・ お手玉数百個、義援金
安の様子もありましたが、現地では自発的に仕
(西区和地町せせらぎの会様)
事を見つけて取り組み、もっと厳しい現場で作
・ 間伐材積み木一式
業したいと申し出るなど頼もしい姿がありま
(北区細江町尾藤様、オイスカ東京本部)
した。
・うなぎパイ(春華堂様)
現地は、復旧工事がまだまだ進んでおらずボ
・スタッドレスタイヤレンタル
ランティアに頼らざるをえない状況でした。し
(タイヤガーデン浜松様)
かし、地元住民方は頼るだけでなく、仮設商店
・収穫キャベツ(オイスカ開発教育専門学校)
街や漁業再興に向けて前進して取り組んでい
・紙芝居、世界地図作成(オイスカ高校生徒会)
ました。
現地スタッフよると、大がかりなボランティ
ア活動は落ち着いてきたが、“もし自分の住ん
でいる街だったら”の思いで、地元の方々が安
心して戻ってきていただける環境を目指して
夏まで活動していくと話していました。
昨夏に手伝ったお宅への訪問では、皆で撮っ
た写真が拡大され飾られていました。生徒たち
との再会を大変喜んでいただき、逆に地産のお
荻浜臨時保育所
「手作り紙芝居」
土産をいただいてしまいました。
保育所慰問では、子どもたちにたくさんの笑
顔を届けたい思いで事前準備を重ねてきまし
た。生徒たちの気持ちが子どもたちへ伝わった
のか、交流は大変盛り上がり、笑顔で終えるこ
とができました。保育所の所長さんより、「子
どもたちに少しでも楽しい思い出を残したい
と思っているから、今回の交流会はとても有り
難い」とお礼をいただき、忘れられない楽しい
思い出となりました。
これからも復興支援活動と共に、「若い力」
を育てる環境を整えていきたいと思います。現
地と絆を深めて元気を与えられるように努め
ていきたいと思います。
今回活動するにあたり、多くの地域からのご
支援や先生方のご協力・ご指導をいただきまし
た。被災地の復興への願い、お気持ちをしっか
り伝えてまいりました。ご支援、誠にありがと
牡鹿臨時保育所
「インドへ出発!」
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