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ご参考資料 ピクテ・マーケット・マンスリー 2015年5月発行 欧州・米国市場 Pictet Market Monthly 2015年4月発行の欧州・米国市場ニュース 4月の欧米市場ニュース ユーロ圏の主要経済指標 タイトル 頁 正念場を迎えるギリシャ 2 ドイツ経済指標:強弱混在も見通しは良好 時点 前回値 市場 予想 公表値 次回 発表 次回 予想 製造業購買担当者 景気指数(PMI) 15年4月 52.2 51.9 51.9 5月4日 51.9 小売売上高 (前月比,%) 15年2月 0.9 -0.2 -0.2 5月6日 -0.2 サービス業購買担当 者景気指数(PMI) 15年4月 54.2 53.7 53.7 5月6日 53.7 実質GDP (前期比,%) 14年12月 0.2 0.3 0.3 5月13日 -- 鉱工業生産 (前月比,%) 15年2月 -0.3 0.4 1.1 5月13日 -- 消費者物価指数(前 年同月比,%) 15年3月 -0.3 -0.1 -0.1 5月19日 -- 失業率(%) 15年3月 11.3 11.2 11.3 6月3日 11.2 5 欧 州 ユーロ圏経済:成長見通しを上方修正 7 4月のユーロ圏PMI:予想外の低下 9 ユーロ圏マネーサプライ:量的金融緩和効果とギリ シャ情勢懸念 10 米国小売売上高:1-3月期は減少 12 米 国 米消費者物価指数:本格回復は年後半以降を予想 米国住宅市場:先行きは総じて良好 米国の主要経済指標 14 16 ※2015年5月1日時点(日本時間)の発表データと予想 ※予想はブルームバーグ集計市場予想 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 指標名 前回値 市場 予想 指標名 時点 ISM製造業景況指数 15年3月 ISM非製造業景況指 数 15年3月 56.9 56.5 失業率(%) 15年3月 5.5 非農業部門雇用者 数(前月比,千人) 15年3月 小売売上高 (前月比,%) 52.9 52.5 公表値 51.5 次回 発表 次回 予想 5月1日 52.0 56.5 5月5日 56.2 5.5 5.5 5月8日 5.4 264.0 245.0 126.0 5月8日 230.0 15年3月 -0.5 1.1 0.9 5月13日 -- 消費者物価指数 (前月比,%) 15年3月 0.2 0.3 0.2 5月22日 -- 実質GDP (前期比,%,年率) 15年3月 2.2 1.0 0.2 5月29日 1.0 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 1 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 2015年4月6日発行ニュース 正念場を迎えるギリシャ ギリシャと欧州連合(EU)等との交渉はチキンレースの様相を呈しています。ギリシャは資金繰りに瀕しており、デ フォルトの可能性も浮上してきました。民間銀行からの資金流出が加速していることも懸念されます。交渉の再開は イースター休暇明けとみられ、4月9日に予定されているIMFへの資金返済が行われるかどうかが注視されます。 2月の暫定合意以降の経緯 図表1:今後のギリシャ債務返済スケジュール (期間:2015年4月1日~9月30日) 2015 年 2 月 20 日 に ギ リ シ ャ と ユ ー ロ 圏 財 務 相 会 合 (ユーログループ)が暫定合意に至ってから、既に5週 間以上が経過しています。この暫定合意は、ギリシャ 総選挙後の両者間の交渉の行き詰まりを打破するも のになるはずでした。また、ギリシャ政府が4月末まで に改革案の詳細を提出し、これが承認されれば、トロイ カ(ギリシャの財政再建を支援・監視する、欧州連合 (EU)、欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)3組 織の通称)は金融支援の延長見直し手続きを終了する ことが出来るはずでした。トロイカによる見直しの終了 は、現行の欧州金融安定基金(EFSF)支援プログラム の未融資分(72億ユーロ)がギリシャに支払われる前 提条件だったのです。 ギリシャ政府とユーログループのチキン レース 暫定合意以降の交渉の進展は極めて緩慢です。両者 は歩み寄りの姿勢を見せたものの、ユーログループ側 がギリシャ前政権との間で合意済の改革の継続を主 張する一方、選挙戦で財政緊縮策の破棄を公約した ギリシャ側はこれを拒否する構えです。 この間、ギリシャの資金繰りは悪化の一途を辿ってお り、サマラス前首相退陣以降の混乱が、税収の減少を もたらす結果となっています。国庫の正確な状況は定 かではありませんが、償還期限が迫った債務返済の手 当てのため、政府機関が、保有する銀行口座から資金 をかき集める決断をしたような兆候が散見されます。 今後数週間に予定されている債務返済期限のみなら ず、公務員賃金や年金の支払いが履行されるかどうか についても予断を許さない状況です。来る4月9日には IMFへの融資返済(4億5,800万ユーロ)が、また、14日 には14億ユーロ、17日には10億ユーロの短期国債借 換が迫っています(図表1参照)。 億ユーロ 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 出所:ピクテグループ 止まらない、銀行預金の流出 現状、ギリシャ政府の資金源は二つしか残されていま せん。一つ目は、現行の金融支援プログラム(72億 ユーロの未融資分)、二つ目は、短期国債を発行して ギリシャの民間銀行に買い取ってもらうことです。ところ が、前者はユーログループが融資を止めており、後者 についてはECBが難色を示しています。中央銀行の流 動性確保を目的として、民間銀行が新規に発行された 国債を買い入れることは、中央銀行法に抵触する可能 性があるからです。 このような状況に追い打ちをかけるように、ギリシャの 銀行制度は破たんの危機に瀕しています。政府の窮 状は、往々にして、銀行制度に脆弱性をもたらすもの ですが、預金者は銀行に対する信頼を失っており、 <次ページに続きます> ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 2 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 2015年2月末時点では、 2009年9月以降、40%以上も預 金が流出しています。また、直近3ヵ月の流出額は総額 238億ユーロに達しています(図表2参照)。 図表2:ギリシャの銀行預金流出の推移 (期間:2003年1月~2015年2月) 億ユーロ ギリシャ政府とユーログループ、交渉の 行方 2015年3月27日にギリシャ政府が発表した財政構造改 革案は、ユーログループの要求に対し、二つの重要な 項目(付加価値税の税率引き上げと、国民に不人気で、 ツィプラス首相が廃絶を公約した固定資産税の維持) についてギリシャが譲歩した点で注目に値します。 これは、合意に向けての大きな進展だと考えられます が、事実、これまで以上に前向きな話し合いができたと の報告を双方が行っています。とはいえ、改革案には 労働法ならびに年金制度改革が含まれておらず、表現 があいまい過ぎるとして、債権者側の不満が募ってい ます。また、ギリシャ政府は財政改革よりも金融支援を 受けての新規歳出計画を優先しているとの不満も聞か れます。交渉は、3月31日以降、中断されています。 ギリシャ政府とユーログループの隔たりが短期間で埋 まる公算は低いと見ています。また、緊急の会合が開 催される可能性はさらに低いだろうと考えます(4月6日 月曜日がイースターの休日にあたるため)。返済期限 である4月9日までギリシャに残された時間は僅かであ り、IMFへの資金返済(4億5,800万ユーロ)が不履行と なるリスクが強まっています。 予想される今後のシナリオ 債務不履行(デフォルト) 今後数週間以内のデフォルトの確率は一段と強まって います。選挙公約を果たしたい思惑のギリシャ政府が、 債務の履行よりも年金や公務員賃金の支払いを優先 するものと考えられるからです。4月9日のIMFへの返済 が注目されます。 ユーロ圏離脱(グレジット) デフォルトにより、ギリシャがユーロ圏からの離脱につ ながる可能性は否めません。また、デフォルトの結果、 民間銀行が中央銀行からの資金調達の道を断たれ、 経営破綻を余儀なくされるリスクが浮上します。このよ うな状況になった場合に政府に残された最後の手段は、 債券発行による民間銀行の資本再編を通じて、事実上 のユーロ圏離脱を行うことです。もっとも、こうした展開 が回避出来ないというわけではありません。銀行を閉 2,400 2009年9月以降 40%以上の流出 2,200 2,000 1,800 1,600 1,400 2014年11月以降 238億ユーロ流出 1,200 03年 05年 07年 09年 11年 13年 15年 出所:ピクテグループ 鎖し、資本規制により例外的な資金調達の維持が可 能だからです。このように隔離された状況に置くことで、 ギリシャは辛うじてユーロ圏に留まることとなり、完全に 離脱することにはならないと考えます。 EUからの離脱 ギリシャのEUからの離脱は、法的な根拠を欠くもので あり、EU法の解釈と適応次第だと考えます。法律上、 経済上の理由のみならず、地政学上の理由からも、可 能性は極めて低いと考えます。足元の環境下、中東と 欧州の境界線を有するギリシャをEUから追放すること が賢明だとは思われません。ウクライナ危機と並び、 中東情勢は恐らくギリシャにとって最後のワイルド・ カードだと考えます。 支援の延長 先のギリシャ総選挙において反緊縮を掲げる政党が選 ばれなかったとしたら、起こる確率が最も高かったと考 えられるシナリオは、支援の延長です。債権者である ユーロ圏構成国は、国債償還期限の延長、表面利率 の引き下げ、基礎的財政収支(プライマリー・バランス) 黒字の対GDP(国内総生産)比率引き上げ等、ある程 度譲歩する用意が出来ていたものと思われます(1月 27日発行のピクテ・マーケット・フラッシュ「ギリシャ総選 挙:通貨同盟の試練」をご参照下さい)。そうなっていれ ば、ギリシャ経済は、新しい金融支援プログラムの下、 昨年想定されていた通り、回復への道のりをゆっくりと 歩んで行くことが出来たはずだと考えます。 <次ページに続きます> ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 3 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 ギリシャ政府の改革への取組み 債権国の反ユーロ政党やユーロ周縁国の反緊縮政党 からの圧力を勘案すると、ギリシャに寛容な態度を取 る余地はほとんどありません。したがって、ユーログ ループは今後の交渉においても断固とした態度を変え ず、改革に対するギリシャ政府の真摯な取組みを求め る公算が高いと考えます。一方、ユーログループが想 定する改革案の内容をギリシャが受け入れれば、現与 党の急進左派連合(SYRIZA)は選挙公約を破ることに なるため、連立政権の連帯が試されるでしょう。このよ うな状況が現実のものとなれば、政治的危機と総選挙 の可能性も否めません。 ギリシャ、決断のとき ギリシャはデフォルトの危機に直面しており、4月9日、 IMFへの資金返済を滞りなく行えるかどうかが注視され ます。デフォルトが現実のものとなれば、銀行の預金 流出リスクが一段と高まることが予想されますが、その ような状況では、銀行の預金封鎖や資金規制が行わ れる公算が高いと考えます。こうした措置が講じられれ ば、ギリシャのデフォルトの影響がユーロ圏の他の加 盟国に及ぶ可能性は薄まるものと考えます。 このような状況下、ギリシャは、金融支援と引き換えに、 ユーログループやIMFが要求する改革案に真摯に取り 組むことを約束するのか、選択を迫られています。それ が出来ない場合には、債券を発行し、事実上のユーロ 圏離脱を余儀なくされることとなり、その結果、早期の 総選挙あるいは国民投票が行われる公算が高いと考 えます。 ご参考:ギリシャ危機の経緯 日付 概要 2014年12月8日 サマラス前首相、大統領選の前倒しを告示 2015年1月25日 反緊縮を掲げるSYRIZAが総選挙で勝利 1月28日 ギリシャ新政権が民営化計画の凍結、解雇された公 務員の一部復職、最低賃金引上げを発表 2月4日 ECBがギリシャに対する特例を撤廃し、ギリシャ国債を 融資の担保として認めないことを発表 2月5日 ドイツのショイブレ財務相とギリシャのバルファキス財務 相が会談し、「合意しないことで合意」 2月18日 ECBがギリシャ民間銀行の短期国債保有を制限 2月20日 ユーログループ、ギリシャと暫定合意 2月23日 ギリシャ、改革案リストを提示 2月24日 ユーログループが「改革案は交渉の下地を作るもので ある」旨、発表 2月27日 ドイツ議会、ギリシャ支援策の延長を承認 3月6日 ギリシャのバルファキス財務相がユーログループに書簡 を送付 3月9日 ユーログループ会合、ブリュッセルならびにアテネにおい て交渉開始 3月15日 ギリシャのツィプラス首相がドイツのメルケル首相に書簡 を送付 低所得世帯向けの食料配給券配布や電気料金の 3月18日 無料化などを含む人道主義的法案が、ギリシャ議会 を通過 4月20日 金融支援策、見直し終了 ※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 4 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 2015年4月10日発行ニュース ドイツ経済指標:強弱混在も見通しは良好 2015年2月のドイツの鉱工業生産指数は前月比小幅の上昇に留り、製造業受注指数は前月の水準を下回りました。 世界的な景況感の悪化やギリシャ危機を巡る不透明感が反映されたものと考えます。一方で、ユーロ安や原油安、 金融緩和の継続等がドイツ経済の追い風となる状況には変わりなく、先行きは引き続き良好だと考えます。 図表1:ドイツ鉱工業生産指数、製造業受注指数 ならびにIfo企業景況感指数の推移 ドイツ経済:強弱混在の経済指標 直近に発表された2015年2月のドイツ鉱工業生産指数 や製造業受注指数などの経済指標は、同国の2015年 1-3月期実質GDP(国内総生産)成長率が、2014年1012月期(前期比+0.7%)から鈍化することを示唆するも のとなりました。これは、先だって発表された3月のドイ ツ購買担当者景気指数(PMI)、Ifoドイツ企業景況感指 数、ユーロ圏小売売上高などが好調だったこととは対 照的です。 2月の鉱工業生産指数:ほぼ予想通り 2015年2月のドイツ鉱工業生産指数(建設を含む)は前 月比+0.2%となり、市場予想の同+0.1%を僅かに上回り ました。一方、1月改定値は、速報値を1.0ポイント下回 る同-0.4% に下方修正されました(図表1参照)。 当指数を構成するサブ指数では、建設セクター(前月 比-3.1%)が前月の急上昇(同+3.9%)の反動で低下した 一方で、エネルギー・セクター(同+1.2%)と建設を除く製 造業セクター(同+0.6%)はともに上昇しました。 この結果、1-2月の鉱工業生産指数平均値は 2014年 10-12月期比+0.4%となり、10-12月期の同+0.7%を下回 りました。 2月の製造業受注指数:2ヵ月連続の低下 2015年2月のドイツ製造業受注指数は前月比-0.9%とな り、市場予想の同+1.5%を大きく下回りました。一方、 1月改定値は同-2.6%と、速報値から1.3ポイント上方修 正されました。月次の変動の大きい項目を除いた2月 の新規受注サブ指数は同-1.0%でした。 地域別内訳では、外需が前月比-1.6%と製造業受注指 数の下げの最大の要因となったのに対し、内需は前月 と同水準に留まりました。外需は、ユーロ圏からの新規 受注(前月比-2.1%)、非ユーロ圏からの新規受注(同 -1.3%)ともに低調でした。 (月次、期間:2002年1月~2015年2月) 130 ドイツ製造業受注指数(左軸) ドイツIfo企業 景況感指数(右軸) 120 115 120 110 110 105 100 100 95 90 80 90 85 ドイツ鉱工業生産指数(右軸) 80 70 02年 04年 06年 08年 10年 12年 14年 出所:ピクテグループ この結果1-2月の製造業受注指数平均値は、2014年 10-12月期比-1.6%となり、10-12月期の前期比+1.3%を 大きく下回りました。したがって、3月の数値が前月比 +5.5%以上の大幅上昇とならない限り、1-3月期は前期 比マイナスを避けらないこととなります。 貿易:2月の輸出は増加に転じる 2015年2月のドイツの輸出は前月比+1.5%と市場予想 の同+1.0%を上回ったものの、1月の減少分(同-2.1%)を 一部相殺するに留まりました。2月の輸入も同+1.8%と 市場予想を上回りました。2月の貿易黒字は192億ユー ロと1月の159億ユーロを上回り、1-2月の輸出平均は、 2014年10-12月期比とほぼ同じ水準となりました。 <次ページに続きます> ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 5 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 背景:世界の景況感悪化が一因 製造業購買担当者景気指数(PMI)に示唆される米国 ならびに一部新興国の景況感の悪化やギリシャ危機 を巡る不透明感が、ドイツ製造業受注や輸出低迷の一 要因になっていると考えられます。また、2014年末時点 での市場の見通しが強気すぎた可能性もあります。し かしながら、3月のドイツ製造業PMIやドイツIfo企業景 況感指数は、いずれも、製造業セクターの改善に弾み が付きつつあることを示唆しています。 (2015年3月27日発行のピクテ・マーケット・フラッシュ 「3月のユーロ圏PMI:製造業セクターの改善は加速」を ご参照下さい) ドイツ経済の見通し:引き続き良好 ドイツ鉱工業生産指数の1-2月の平均値は、1-3月期 の実質GDP成長率が前期比+0.4%程度に留まり、2014 年10-12月期の同+0.7%に届かない可能性を示唆して います。とはいえ、ドイツ経済が、ユーロ安、原油安、 金融緩和の継続、安定した労働市場の恩恵に与る状 況は変わりません。したがって、2015年の実質GDP成 長率は市場が予想する水準(前年比+1.8%)を実現する ものと考えます。 ※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 6 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 2015年4月16日発行ニュース ユーロ圏経済:成長見通しを上方修正 2015年2月のユーロ圏鉱工業生産指数は市場予想を大きく上回りました。また、欧州中央銀行(ECB)の銀行貸出 調査からは、貸出基準の緩和が続いていることや、量的金融緩和策が企業の借入需要の一段の拡大を促す可能 性が高いことが明らかになりました。1-3月期のGDP(域内総生産)成長率は、従来予想を上回るものと見ています。 ユーロ圏経済:回復の兆し 図表1:ユーロ圏と米国の鉱工業生産指数の推移 (月次、期間:1999年1月~2015年2月) 2015年2月のユーロ圏鉱工業生産指数は市場予想を 上回りました。足元発表の経済指標や調査結果の内 容から想定されていた通り、1-3月期のGDP(域内総生 産)成長率が2014年10-12月期を上回る公算が高いこ とを示唆するものとなりました。 また、欧州中央銀行(ECB)が公表した銀行貸出調査 は、貸出基準の緩和が企業向け融資の伸びを促す状 況を示しています。民間各行は、ECBの量的金融緩和 によって創出された流動性を活用し、過去半年を通じ て貸出を伸ばしており、今後も貸出の拡大を図る意向 と見られます。 2月のユーロ圏鉱工業生産:大幅上昇 2015年2月のユーロ圏鉱工業生産指数(建設を除く)は、 前月比+1.1%となり、市場予想の同+0.4%を大きく上回っ て2014年4月以来の水準を回復しました。一方、1月改 定値は同-0.3%と、速報値から0.2ポイント下方修正され ました(図表1参照) 。この結果、1-2月の指数平均値 は2014年10-12月期比+0.7%となり、10-12月の前期比 +0.4% を上回りました。 なお、2月の指数は前年同月比 では+1.6% となり、2014年7月以来の高水準を回復しま した。 指数の部門別内訳からは、幅広い部門の上昇が確認 されます。エネルギー生産が好調を維持し、消費財、 資本財、中間財はいずれも1月の減産から増産に転じ ました。 115 米国(右軸) 110 110 105 ユーロ圏(左軸) 105 100 100 95 95 90 90 85 85 99年 01年 03年 05年 07年 09年 11年 13年 80 15年 出所:ピクテグループのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 国別指数:総じて上昇 鉱工業生産の国別指数は総じて堅調で、前月比で低 下したのはポルトガル、マルタ、フィンランド、スロベニ アの4ヵ国に留まりました。 アイルランドが2015年2月は前月比+16.3%と総合指数 を押し上げましたが、同国の指数は月ごとの変動が大 きいことには留意が必要です。アイルランドを除いた2 月のユーロ圏平均は前月比+0.7%となり、1月の同+1.1% を下回りました。ギリシャは、混迷する国内経済とは裏 腹に同+2.5%と予想外に堅調でした。中核国は総じて堅 調で、ドイツならびにイタリアが同+0.6% 、スペインが同 +0.7% 、オランダが同+1.5%と好調だったのに対し、フラ ンスは同+0.2%と出遅れました。 2015年1-2月の平均値を2014年10-12月期比で見ると、 ドイツが低下、イタリアならびにギリシャが変わらず、フ ランス、スペイン、オランダ、ポルトガルが上昇となりま した。 <次ページに続きます> ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 7 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 ECBの銀行貸出調査:量的金融緩和が 信用の創出を促進 また、ECBの銀行貸出調査は、今後数ヵ月にわたって 設備投資や企業活動が促進される可能性が高いこと を示唆しています。 ECBが公表した銀行貸出調査(2015年1-3月期)は、貸 手と借手それぞれの状況をうかがわせるものとなりま した。 ユーロ安やエネルギー価格の下落と相まって、ECBの 量的金融緩和策が着実に効果をあげ始めたことが、各 種の経済指標に現れつつあります。もっとも、足元発 表の指標の中には、こうした流れの更なる加速に疑問 を呈するものもあります。例えば、低調だった2月のドイ ツ製造業受注指数は外需が伸び悩んでいることを示し ています(2015年4月10日発行のピクテ・マーケット・フ ラッシュ「ドイツ経済指標:強弱混在も見通しは良好」を ご参照ください)。 企業向け融資については、貸出基準の緩和が貸出の 伸びを促す状況が示されました。また、企業の借入申 請に対する却下率の低下が確認されました。銀行側の 回答では、1-3月期に企業向け貸出基準を引き締めた 銀行の比率が緩和した銀行の比率を9%下回ったことが 報告されており、前期の5%と比べて貸出基準が緩和さ れたことが明らかになりました。 対照的に、家計向け融資では、消費者信用の基準は 緩和されたものの、住宅ローン融資の基準は引き締め られています。 国別動向では、スペインを除く中核国で企業向け貸出 基準が緩和されました。 全体的には、貸出基準は緩和傾向であるものの、過去 との比較では依然として引締め気味の水準に留まって います。また、4-6月期には、貸出基準の緩和のペース が鈍化するものと予想されます。 しかしながら、ピクテではユーロ圏GDP成長率予想を 2015年1-3月期、4-6月期、通年のすべてについて上 方修正しています。 ※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。 企業の借入需要は、直近の高水準は下回りましたが 依然として拡大基調を維持しており、4-6月期には一段 と拡大するだろうと銀行側では見ています。 家計向け融資では、住宅ローン需要の伸びが加速す る一方、消費者信用需要は横這いが予想されていま す。 ECBの銀行貸出調査からは、民間各行が過去半年を 通じ量的金融緩和によって創出された流動性を活用し て貸出を伸ばしてきたことや、今後も企業向け貸出の 一段の拡大を図る意向であることが明らかになりまし た。ECBの量的金融緩和が、とりわけ企業向けの貸出 基準の緩和を促したことがうかがえます。 ユーロ圏GDP成長率予想 2015年2月のユーロ圏鉱工業生産指数は、足元発表 の 経 済 指 標 と 同 様 、 域 内 の 1-3 月 期 GDP 成 長 率 が 2014年10-12月期の成長率(前期比+0.3%)を上回る公 算が高いことを示唆するものとなりました(2015年3月 27日発行のピクテ・マーケット・フラッシュ「3月のユーロ 圏PMI:製造業セクターの改善は加速」をご参照下さ い)。 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 8 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 2015年4月27日発行ニュース 4月のユーロ圏PMI:予想外の低下 2015年4月のユーロ圏購買担当者景気指数(総合指数、PMI)は予想に反して低下し、5ヵ月連続の上昇はなりませ んでした。独・仏両国が大きく低下したことやギリシャ情勢を巡る不透明感が下落要因になりました。 図表1:ユーロ圏PMIの推移 4月のユーロ圏景況感:予想外の悪化 ユーロ圏の景況感を測る指標として注目されるユーロ 圏購買担当者景気指数(総合指数、PMI)の2015年4月 速報値は予想外の低下となり、5ヵ月連続の上昇とは なりませんでした。指数を構成するすべてのサブ指数 が低下しました。また、ドイツ、フランス両国の製造業 PMI、サービス業PMIがともに低下し、総合指数を押し 下げました。 4月のユーロ圏PMI:前月比では低下した ものの、1-3月期平均は上回る 2015年4月のユーロ圏製造業PMI は前月比-0.3ポイン トの51.9となり、市場予想の52.6に届きませんでした。 また、 サービス業PMIは前月比-0.5ポイントの53.7とな り、製造業PMI同様、前月からの改善を見ていた市場 予想(54.5)を下回りました。この結果、両指数を加重平 均したユーロ圏PMI(総合指数)は前月比-0.5ポイント の53.5となり、市場予想の54.4を下回りました(図表1参 照)。 4-6月期は低調な出だしとなりましたが、4月の数値は、 1-3月期比では良好な水準を維持しています。 4月の 製造 業PMIは1-3 月期 の平均を0.5 ポ イ ント上 回り、 サービス業PMIならびにユーロ圏PMIはいずれも1-3月 期の平均を0.2ポイント上回りました。 国別PMI:独・仏両指数が大きく低下 国別指数では、ドイツ製造業PMIが前月比-0.9ポイント、 フランス製造業PMIが同-0.4ポイントとなり、ドイツPMI の悪化が際立ちました。一方、ドイツ製造業PMIが51.9 と景況感の分岐点である50を上回っているのに対し、 フランス製造業PMIは48.4とこれを下回る状況が続いて います。 ドイツPMI、フランスPMIの大半のサブ指数は、総じて低 調で、生産指数、受注指数、輸出受注指数、受注残指 数、購買数量指数が製造業PMIと同程度の低下となり ました。一方、雇用指数、完成品在庫指数、製品価格 指数、在庫購買価格指数は、ドイツが上昇、フランスは 低下と強弱交錯する結果となりました。 ピクテ投信投資顧問株式会社 (月次、期間:2006年1月~2015年4月) 65 60 PMI(総合指数) 55 50 製造業PMI 分岐点 45 サービス業PMI 40 35 30 06年 07年 GDPマイナス成長 GDPマイナス成長 08年 09年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 出所:ピクテグループのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 両国の製造業景況感は、ギリシャ情勢などの外的要 因の影響を受けたものと思われます。もっとも、国内の 労働市場、景気の見通しともにフランスよりも優位にあ るドイツの景況感には、抵抗力も見られます。 4月のユーロ圏サービス業PMIは、過去4ヵ月連続で上 昇した後で大幅な低下となりました。国別では、ドイツ のサービス業PMIは前月比-1.0ポイント、フランスの サービス業PMIは同-1.6ポイントとなり、後者について は、3月の同-1.0ポイントに続き、2ヵ月連続の大幅低下 となりました。 4-6月期のユーロ圏GDP成長率:小幅の 鈍化を予想 2015年1-3月期のユーロ圏PMIは、原油安、ユーロ安、 欧州中央銀行(ECB)の量的金融緩和、緊縮財政の緩 和等の好材料を追い風に上昇基調を維持してきました が、4月のPMIは、4-6月期の域内経済鈍化の可能性を 示唆するものとなりました。4月の景況感を悪化させた 大きな要因は、明らかに、ギリシャ情勢を巡る不透明 感だと思われます。ギリシャ政府と債権団との交渉は 合意に至るにはほど遠い状況にあり、ギリシャ政府の 動向が、今後数ヵ月にわたり、欧州のみならず世界の 金融市場を下押す可能性も否めません。 ※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 9 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 2015年4月30日発行ニュース ユーロ圏マネーサプライ:量的金融緩和効果とギリシャ情勢懸念 2015年3月のユーロ圏の民間向け銀行融資は、約3年ぶりに前年同月比でプラスに転じました。欧州中央銀行 (ECB)の量的金融緩和策が民間各行の与信拡大を促したものと思われます。足元では、ギリシャ情勢を巡る懸念 が企業や家計の心理を悪化させていますが、域内の信用状況は緩やかな改善基調を辿るものと見ています。 ユーロ圏マネーサプライ:6年ぶり正常化 欧州中央銀行(ECB)が発表した2015年3月のユーロ圏 M3(広義のマネーサプライ指標)は、6年間の収縮局面 を脱し、ようやく正常化に転じたものと考えます。また、 銀行融資は正常化に向けて拡大基調が続いています。 一方、欧州委員会(EC)が発表したユーロ圏景況感指 数(ESI)は、直近のユーロ圏購買担当者景気指数 (PMI)から確認されていた通り、ギリシャ情勢を巡る懸 念が企業や家計の心理を悪化させ始めた可能性を示 唆するものとなりました。 図表1:ユーロ圏 M3と民間向け融資の伸び率推移 (月次、前年同月比、期間: 1999年1月~2015年3月) 14 % 民間向け融資 12 10 8 6 M3参照値 4 M3 2 0 -2 -4 99年 01年 03年 05年 07年 09年 11年 13年 15年 出所:ピクテグループのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 民間向け融資:約3年ぶりの増加 2015年3月のユーロ圏M3の伸び率は前年同月比+4.6% となり、2月の同+4.0% 、市場予想の同+4.3%をともに上 回って、2009年4月以来初めて長期参照値の4.5%を上 回りました。 一方、3月の民間向け銀行融資は前年同月比+0.1%と なり、 35ヵ月ぶりに増加に転じました。もっとも、増加の ペースは、過去との比較では、緩やかな水準に留まり ます(図表1参照)。 融資の内訳:非金融企業向けは減少、家計 向けは増加 2015年3月の非金融企業向け銀行融資は、2月の100 億ユーロの増加から30億ユーロの減少に転じました。 一方、3月の家計向け融資は、住宅ローン融資(60億 ユーロ)、消費者信用(30億ユーロ)ともに増加しました。 M1の伸びが加速 2015年3月のM3 の伸びをけん引したのは、ECBの量 的金融緩和策を支えとしたM1(狭義のマネーサプライ 指標)の大幅な伸びだと考えます。3月のM1は前年同 月比+10.0%と2月の同+9.1%を更に上回りました。(経済 活動の信頼のおける先行指標とされる)M1は、今後 数ヵ月にわたって伸びの加速が期待されます。 足元では景況感指数が悪化 前述のPMIやESI等、最近発表された景況感調査は46月期の域内経済回復の鈍化を示唆するものとなって います(4月27日発行のピクテ・マーケット・フラッシュ、 「4月のユーロ圏PMI:予想外の低下」をご参照下さい)。 <次ページに続きます> ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 10 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 4月のESIは前月比-0.2ポイントの103.7と5ヵ月ぶりの 低下に転じ、市場予想の103.9に届きませんでした。直 近発表のPMI等の指標が示唆していた通り、ギリシャ 情勢を巡る懸念が企業や家計の心理を悪化させた可 能性があるものと見ています 。 4月のESIのサブ指数では、消費者信頼感が前月から -0.9ポイントの-4.6、建設が同-1.4ポイントの-25.6、製 造業が同-0.3ポイントの-3.2と低調でした。一方、サー ビスは前月から+0.6ポイントの6.7と3ヵ月連続で改善し、 小売りは前月と同じ-0.8でした。 国別ESI:中核国の改善はスペインのみ 4月のESI国別指数では、スペインが前月比+1.3ポイン トの110.4と6ヵ月連続の上昇となり、2001年4月以降、 最も高い水準を回復しました。中核4ヵ国中、改善した のはスペインのみで、フランスは-1.4ポイントの97.2、ド イツは-0.6ポイントの104.5と振るわず、イタリアは変わ らずの106.1でした。 ユーロ圏経済:4-6月期は鈍化を予想 2015年4月のユーロ圏マネーサプライ統計は、域内の マネーサプライが正常化への道を辿りつつあることを 確認するものとなりました。中小企業向け融資に的を 絞った長期性資金供給オペ(TLTRO)とECBの量的金 融緩和が相まって資金調達コストが低下しており、今 後数ヵ月にわたり、信用循環の回復を下支えするもの と考えます。 一方、ESIやPMIが示唆しているのは、原油安やユーロ 安、金融緩和策の拡大等を追い風に高い伸びが予想 される1-3月期のGDP(域内総生産)成長率に対し、46月期は伸びの鈍化が予想されることです。 5月13日発表予定のユーロ圏1-3月期GDPは市場の事 前予想を上回る可能性もあると見ています。 ※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 11 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 2015年4月15日発行ニュース 米国小売売上高:1-3月期は減少 2015年3月の米国のコア小売売上高は、前月からは増加したものの市場予想に届かず、1-3月期は前期比、年率 で減少に転じました。厳しい寒波の影響を受けた一時的な落ち込みだと思われます。一方、米国経済の良好な ファンダメンタルズは変わりません。したがって、4-6月期以降、消費が回復に転じる公算は高いと考えます。 名目小売売上高は予想に届かず 図表1:米国コア小売売上高の推移 (3ヵ月移動平均、年率、期間:2005年1月~2015年3月) 2015年3月の米国の小売売上高は期待外れに終わり、 1-3月期の数値にも、厳しい冬の寒さの影響が現れま した。もっとも、国内経済のファンダメンタルズ(基礎的 条件)は引き続き良好です。したがって、消費の先行き は明るいとの見方は変わりません。 3月の名目小売売上高は前月比+0.9%となりました。市 場の予想通りプラスに転じたものの、市場予想の同 +1.1%には届きませんでした。また、2月改定値の同 -0.5%(速報値の同-0.6%から上方修正)からの反動も小 幅に留まりました。 3月の名目小売売上高は、前月比+2.7%と2月の同-2.1% から大幅な伸びを示した自動車・自動車部品販売が押 上げ要因となった点が2月とは異なりますが、発表済の 自動車販売台数統計が好調な内容となっていたため 意外感はありませんでした。建設資材(及び園芸関連) 売上も前月比+2.1%となり、寒波の影響で落ち込んだ2 月(前月比-1.8%)からプラスに転じました。一方、ガソリ ン価格の上昇にもかかわらず、名目ガソリンスタンド売 上が同-0.6%と2月の同+2.3%からマイナスに転じたこと は、予想外でした。 コア小売売上高も期待外れ 名目小売売上高から最も変動の大きい項目を除いた コア小売売上高(GDPの個人消費支出の算出に使わ れる数値)も期待外れに終わりました。3月のコア小売 売上高は前月比+0.3%と改善したものの、市場予想の 同+0.5%には届きませんでした。更に、2月改定値は同 -0.2%と速報値の同+0.0%から下方修正され、マイナス に転じました。この結果、1-3月のコア小売売上高は前 期比、年率-1.1%となり、2014年10-12月期の前期比、 年率+4.2%を大きく下回りました(図表1参照)。 % 8 4 0 -4 -8 -12 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 出所:ピクテグループのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 3月のコア小売売上高が、1-3月期の低調な消費支出 を示唆することは明らかですが、当データの分析には 足元の環境を勘案することが必要です。先ず、名目小 売売上高、コア小売売上高ともに、厳しい寒さの影響を 大きく受けたものと思われ、売上の落ち込みは一時的 なものに過ぎない公算が高いということです。次に、足 元一年程の小売売上高統計は必ずしも消費全般の伸 びを占う数値にはなっていないということです(次ペー ジ図表2参照)。 したがって、消費の先行きは明るいとの見方は変わり ません。冬場の売上の落ち込みは、悪天候の影響によ る一時的なものであることが確認されるだろうと考えま す。また、高止まりする貯蓄率が今後数ヵ月のうちに低 下に転じる可能性も考えられます。 <次ページに続きます> ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 12 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 繰り返しになりますが、米国経済のファンダメンタルズ が良好であることにも変わりはありません。雇用の創 出は、3月を除き、過去数ヵ月で伸びが加速しており、 消費者信頼感指数も数年ぶりの高水準を回復してい ます。住宅価格は上昇基調を維持し、家計の資産も増 加基調です。更に、名目賃金が伸び悩む一方、1-3月 期の実質賃金は大幅に増加しています。したがって、 消費の先行きは明るいとの見方は変わりません。 3月のコア小売売上高を勘案すると、個人消費の伸び の予想は強気過ぎる可能性もありますが、一方、コア 小売売上高は消費全体の約25%を占めるに過ぎませ ん。3月の自動車販売が、前月比+5.5%と好調だったこ とを併せて勘案し、従来予想を維持します。GDP成長 率についても、1-3月期予想、通年予想ともに従来予 想を維持します。 ※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。 ピクテ投信投資顧問株式会社 図表2:米国のコア小売売上高と個人消費の推移 (3ヵ月移動平均、年率、期間:2007年1月~2015年3月) % 12 % コア小売売上高(左軸) 4 8 3 4 2 1 0 0 -4 -1 実質個人消費支出(右軸) -8 -2 -12 -3 -16 -4 -20 -5 07年 08年 09年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 ※実質個人消費支出は2015年2月まで 出所:ピクテグループのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 13 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 2015年4月20日発行ニュース 米消費者物価指数:本格回復は年後半以降を予想 2015年3月の米消費者物価指数は、総合指数(CPI)、コア指数(コアCPI)ともに前月比+0.2%の上昇となりました。 1-3月期のコアCPIは前年同期比、年率+2.3%の上昇となったものの、ドル高および原油安の影響が残ることから、 今後数ヵ月は低下が予想されます。本格的な上昇基調を回復するのは10月以降になると見ています。 米CPI:総合指数は前月比上昇、 前年比下落 図表1:米国コアCPI品目別指数の推移 米国の2015年3月の消費者物価総合指数(CPI)は前 月比+0.2%となり、市場予想の同+0.3%を僅かに下回り ました。週間石油価格統計から想定されていた通り、 エネルギー価格が同+1.1%と大きく上昇した一方で、食 品価格は同-0.2%と下落しました。3月のCPIは前年同 月比では-0.1%と2月の同0.0%を下回り、1月の水準に逆 戻りしました。 (月次、前年同月比、期間:2008年1月~2015年3月) % その他のサービス関連 (コアCPIの33%) 4 家賃・住居費 (コアCPIの42%) 3 2 消費財関連 (コアCPIの25%) 1 0 コアCPI:前月比3ヵ月連続の上昇 -1 2015年3月のコア消費者物価指数(コアCPI、食品とエ ネルギーを除いた指数)は前月比+0.2%と、3ヵ月連続で の上昇となりました。この結果、2015年1-3月期のコア CPIは前年同期比、年率+2.3%となり、2014年10-12月 期の同+1.3%を上回りました。また、前年同月比では +1.8%と、2月の同+1.7%を僅かに上回りました。労働市 場の余剰が急速に縮小しつつあることから、デフレ・リ スクは見受けられません。ただし、ドル高の進行と原油 安の間接的な影響を勘案すると、今後数ヵ月は低下が 予想されます。 コアCPIの構成品目は多岐にわたるため、以下では、 ①消費財関連、②家賃・住居費、③家賃・住居費を除く その他のサービス関連の3グループに分類した上で分 析を行います(図表1参照)。 ①消費財関連では、月次の変動が最も大きい衣服な らびに中古車価格が予想外の上昇となり、前月比で +0.3%となりました。前年同月比では2月の-0.5%から3月 は-0.2%に上昇しました。 08年 09年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 出所:ピクテグループのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 米国消費者物価の見通し:目先は低下 するも10月以降に回復基調へ もっとも、コアCPIの1-3月期の上昇が、今後の上昇を 示唆するものとは思われません。賃貸住宅は需要が 高止まりする一方で在庫が低水準に留まっていること から、家賃の上昇が続く可能性もあります。しかしなが ら、昨年に上昇の勢いが鈍化した住宅販売価格の影 響が、今後、賃貸料に反映すると予想されることから、 ②家賃・住居費が一段の上昇を続ける公算は低いと 考えます。 コアCPIの42%を占める②家賃・住居費は、前月比+0.3%、 前年同月比+3.0%となりました。 ①消費財関連については、足元、ドル高の進行が輸入 品価格の押し下げ要因となっています。原油を含む資 源価格下落の間接的な影響も完全に払拭されたわけ ではありません。ドル高、原油安ともに、少なくとも今後 数ヵ月間はコアCPIを下押す要因になると考えます。 ③家賃・住居費を除くその他のサービス関連は、医療 費の上昇を背景に、前月比+0.3%、前年同月比+1.8%と なりました。 <次ページに続きます> ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 14 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 賃金上昇率についての分析は容易ではありません。労 働市場には依然として需給ギャップがあり、賃金水準 を測る大半の指標も極めて緩慢な上昇に留まっていま す。一方で、失業率は急速に低下しており、労働市場 は足元顕著な改善を示しています。労働市場の緩みに ついては意見が分かれるものの、余剰が急速に縮小し つつあることは明らかです。失業率の低下は、いずれ かの時点で賃上げ圧力を増し、賃金上昇率は今後 数ヵ月を通じて緩やかに上昇するものと考えますが、 年内のうちに、コアCPIを大きく押し上げるまでには至ら ないだろうと考えます。 コアCPIは、今後10月にかけて低下基調を辿り、前年 同月比+1.4%程度で底入れした後は上昇に転じ、2016 年を通じて緩やかな上昇基調を維持するものと考えま す。個人消費支出デフレーター(PCEコア・デフレー ター)についても同様の推移を見ています。当指数は 米連邦準備制度理事会(FRB)が注視することで知ら れており、2015年2月は前年同月比+1.4%となりました が(図表2参照)、10月には同+1.0%程度まで低下すると 見ています。 前年同月比のCPIを見る上で最も重要なのは、2014年 下期に見られたガソリン価格下落によるベース効果が、 今後は期待できなくなることです。したがって、CPIは46月期のいずれかの時点で底を打ち、短期間のうちに コアCPIに収斂するものと考えます。また、今後1年程 度のうちに原油価格の一段の回復が予想されることか ら、2016年1-3月期にはCPIがコアCPIを上回る公算が 高いと考えます(図表3参照)。 コアCPIについて上記のシナリオを予想していることか ら、FRBの金融政策については従来通り、2015年9月 以降にごく小幅な利上げを行うだろうと見ています。 フェデラル・ファンド金利(FFレート)の誘導目標は、 2015 年 年 末 時 点 で 0.5%-0.75% 、 2016 年 年 末 時 点 で 1.5%-1.75%を予想しています。 図表2:米国コアCPIとPCEデフレーターの推移 (月次、前年同月比、期間:2003年1月~2015年3月、 PCEデフレーターは2015年2月まで) % コアCPI 2.5 2.0 PCEデフレーター FRBの長期目標水準 1.5 1.0 PCEコア・デフレーター 0.5 03年 05年 07年 09年 11年 13年 15年 出所:ピクテグループのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 図表3:米国CPI指数の推移 (月次、前年同月比、期間:2011年1月~2015年3月、 2015年4月以降はピクテ予想のイメージ) % 3.5 CPI 3.0 2.5 2.0 1.5 コアCPI 1.0 0.5 0.0 -0.5 11年 12年 13年 14年 15年 出所:ピクテグループのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 15 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 2015年4月27日発行ニュース 米国住宅市場:先行きは総じて良好 足元発表の米国の住宅関連指標は総じて好調で、厳冬の影響で低迷が続いていた住宅市場の回復を示唆して います。雇用の改善を背景とした旺盛な需要に対し供給が不足している状況は変わらず、住宅ローン貸出基準の 緩和も予想されます。米国住宅市場の先行きは明るいと見ています。 図表1:米国中古住宅販売件数の推移 足元の住宅関連指標:総じて好調 米国の住宅建設ならびに住宅販売は、年初以降、冬 場の厳しい天候を受け低迷していたものの、2015年3 月から4月にかけて発表された大方の住宅関連指標は、 2015年4-6月期の大幅な回復を示唆するものとなって います。ピクテでは、米国住宅市場の先行きは明るい と見ており、今後、着実な改善が続くものと予想してい ます。 (月次、期間: 2003年1月~2015年3月) 7.2 百万戸 6.8 6.4 住宅取得減税 6.0 2009年~2015年のトレンド 5.6 5.2 4.8 4.4 4.0 3月の中古住宅販売:大幅回復 10年7月から15年3月 の上昇率 +50.4% 3.6 米国の中古住宅販売は、厳冬が続いた年初の2ヵ月は 低迷したものの、3月は市場予想を上回る前月比+6.1% と顕著な回復を見せました。また、月間販売件数は年 率換算ベースで519万戸に達しました(図表1参照)。 1-3月期の販売は前期比マイナスに終わったものの、 3月の数値が好調だったことから、4-6月期には一段の 回復が見込まれます。中古住宅販売統計からは、住 宅取得者別の販売動向が確認できます。3月は、住宅 取得者全体に占める一次取得者(初めてまたは新規 に居住用住宅を購入)の比率が上昇し、現金による投 資用物件取得者の比率が低下するという、先行きの明 るい状況が示唆されています。 住宅販売が低迷してきた要因には、住宅ローン貸出条 件が引締め気味であることや住宅価格の上昇のペー スが相対的に急速であることが挙げられます。また、 多くの地域で物件が不足しており、販売可能な中古住 宅の在庫は、過去との比較では最も低い水準に留まっ ています。3月の在庫は前月比で増加に転じたものの、 2月までの4ヵ月は前月比での減少が続いていたことに は留意が必要です。 3.2 03年 05年 07年 09年 11年 13年 出所:ピクテグループのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 15年 住宅価格:上昇の勢いが加速 住宅価格は、供給不足を背景に、過去3年を通じて大 幅に上昇してきました。2014年上期には、冬場の厳し い天候と2013年下期の住宅ローン金利の急騰のため 上昇の勢いが鈍化しましたが、ここ数ヵ月は再び上昇 の勢いが増しているように思われます。 (住宅価格の最も信頼できる指標とされる)コア・ロジッ ク住宅価格指数は、2014年11月から2015年2月に至る 期間に年率12.0%上昇しており、2014年11月の前年同 月比+5.0%を大きく上回っています。住宅価格の先行き を占う際には、中古住宅販売のペースに対する販売可 能物件数の比率が最も有効な指標だと考えます。中古 住宅販売のペースは、通常、販売用住宅の在庫が 何ヵ月分あるかで測定されますが、直近の比率は、住 宅価格の大幅上昇の可能性を示唆しています。 <次ページに続きます> ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 16 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 冬場の落ち込み分を取り戻す初期の反発局面は終了 し、住宅価格はもはや低水準にないため、今後の上昇 はより穏やかなものとなりそうです。しかしながら、雇用 は改善し、旺盛な住宅需要に対して供給がゆっくりとし か改善しない状況にあります。住宅価格は、足元の ペースは維持できなくとも、今後数ヵ月は一段の上昇を 続けるものと考えます。住宅価格の上昇が落ち着きを 取り戻すことは、住宅市場の長期かつ健全な発展には むしろ好材料だと考えます。 新築住宅販売:変動の大きい状況続く 足元の新築(一戸建て)住宅販売件数は月毎の振れ の大きい状況が続いています。月次の数値は信頼性 に欠ける嫌いがあり、3月は例外として、大幅な修正が 発表されることがしばしばです。3月の新築住宅販売は 前月比-11.4%と予想外の大幅な減少となりましたが、 2月以降の3ヵ月間、大幅な増加が続いていたことには 留意が必要です。 とはいえ、新築住宅販売は、中古住宅販売同様、数年 にわたって年率9%を上回る明確な増加基調を示してい ます。新築住宅在庫はここ3年間増加が続いているも のの依然として極めて低水準に留まっており、1960年 代初めの水準を下回っています。これに対し、米国の 人口は、1960年代から75%以上増加しています。在庫 水準、人口動態ともに、住宅建設市場を支えるプラス の要因だと考えます。 住宅着工件数:厳冬を受け、低迷 厳しい寒波の影響で落ち込んだ2月の住宅着工件数 は、中古住宅販売とは異なり、3月になっても回復は見 られませんでした。月次ベースの住宅着工は2月が前 月比-15.3%、3月が同+2.0%、四半期ベースでは2014年 10-12月期が前期比+3.2%、2015年1-3月期が同-8.8%と なりました。なお、2015年1-3月期の住宅投資は、前期 比での増加が予想されます。住宅投資には不動産ブ ローカーに支払われる手数料が含まれますが、1-3月 期には当手数料が顕著な伸びを示しています。 天候の影響が出にくい住宅着工許可件数もこれまで 低調でしたが、3月には年初時点の件数を上回ってお り、4-6月期の回復が期待されます。 住宅建設業者の景況感を表す全米住宅市場建設業者 協会(NAHB)発表の住宅市場指数も、4月に入って大 幅に改善しています。当該指数は、住宅着工件数の有 効な先行指標とされており、今後の一段の上昇を示唆 しています。 ピクテ投信投資顧問株式会社 住宅着工はこの4年間、回復局面にあるものの、過去 との比較では極めて低水準に留まっており、2000年か ら2005年の平均水準を回復するには、今後さらに85% の増加が必要です。多くの地域で、建設業界の人手の みならず建設用地が不足していることから、本格的な 回復には、しばらく時間がかかりそうです。 米住宅市場の見通し:総じて良好 米国住宅市場の先行きは、概ね、良好だとみています。 住宅ローン申請に対する信用基準は引き続き厳しく、 新世帯の形成も緩やかなペースに留まっています。ま た、住宅価格上昇の勢いが加速しており、住宅取得指 数(平均所得の家計が平均価格の住宅を取得するた めの住宅ローンを組めるかどうかを表す指数)を押し 下げています。更に、米連邦準備制度理事会(FRB)に よる金融政策によって、早晩、住宅ローン金利の上昇 が予想されます。 しかしながら、米国の住宅市場にはこれらのマイナス 要因を凌駕するプラス要因があると考えます。住宅供 給が不足する一方で、雇用の拡大、所得の伸び、消費 者マインドの改善、賃貸住宅需要の改善等を背景とし た住宅需要の拡大が続くものと思われるからです。更 に、2014年10-12月期以降、新世帯の形成が増加を続 けており、雇用の改善と(新世帯形成の)繰延需要を背 景に、今後数四半期にわたって一段の増加が見込ま れます。住宅価格の上昇を受けて住宅取得指数が低 下したことは事実ですが、ここ一年程は、住宅ローン金 利の低下がこれを一部相殺しています。当指数は過去 の水準を大きく上回って推移しており、当分の間は現 在の水準を維持するものとみています。住宅ローンの 貸出基準は引締め気味ですが、今後は緩やかな緩和 が予想されます。連邦住宅抵当公庫(ファニー・メイ)や 連邦住宅貸付抵当公社(フレディ・マック)等の政府支 援機関(GSE)は、頭金がわずか3%程度の住宅ローン 債権を購入しており、住宅ローン債権買戻し規制が緩 和されています。また、米国連邦住宅局(FHA)は住宅 ローン保険の年間保険料を引き下げています。この結 果、週間住宅ローン申請件数は3月に入って急増して おり、4月も増加傾向が続いています。 米国住宅市場は、当面は変動の大きい局面が予想さ れるものの、一段の回復が期待されると考えます。今 後の数四半期を通じて住宅建設は大幅に増加し、住 宅価格は上昇するものと見ています。 ※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 17 18 ご参考資料 Pictet Market Monthly 先進国 ピクテのウェブサイトで 最新情報にキャッチアップ! ピクテ http://www.pictet.co.jp Market Flash マーケット関連ニュース ヨーロッパから見た世界のマーケット関連情報 ピクテならではの分析はこちら http://www.pictet.co.jp/archives/category/news/markets Today’s Headline 今日のヘッドライン 今、マーケットで注目の話題をプロの視点でレポート 平日夕方 毎日配信中! http://www.pictet.co.jp/archives/category/news/headline Fund Watch ファンド関連ニュース ファンドの現状と日々変動するマーケットの関係を 詳しく、解りやすく解説します http://www.pictet.co.jp/archives/category/news/fundinfo 当資料をご利用にあたっての注意事項等 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場 の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将 来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用 目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。 ●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象 ではありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、 会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。 18 18