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STRUKTOL News 04-2005

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STRUKTOL News 04-2005
離型剤特集
ストラクトール マンドレル(ホース)用剥離剤製品―MRシリーズ
一般に液状の合成潤滑剤であるマンドレル
剥離剤は、マンドレルの未加硫ホース生地
との挿入操作、また引きつづく加硫後のホ
ース加硫物から高温状態にあるマンドレル
を引き抜く操作時に摩擦抵抗を低める目的
で使用される。そのため各操作性の苦労は
軽減され製造能率は上がる。この対策には
、潤滑剤に頼るのが唯一の方法であろう。
マンドレル剥離剤に要求される性質として
は、まず熱的に安定でなければならない。
また、ホース製品に対する影響がないこと
、毒性がないこと、容易に洗い流せること
は必須である。加えて昨今の環境への配慮
から生分解性のタイプが要請される。シル
ウントザイラッハ社(S+S社)は、このような
条件を満たした一連のマンドレル用剥離剤
商品(MRシリーズ)を製造・販売している。
ストラクトールMRシリーズ:生分解性と適用ガイド
生分解性
STRUKTOL
STRUKTOL
STRUKTOL
STRUKTOL
STRUKTOL
STRUKTOL
ACM/AEM
ECO
CR
EPDM
NBR
FKM
Sillicone
MR 150
MR 161
MR 187
MR221(Gel)
MR 226
VP 6003
表中、MR221だけがペースト状で、あとは液状である。このペースト製品の場合、押出中にホース内部に薄く塗布できるので
簡便であると同時に使用量のロスが少ないメリットがある。
ストラクトール 防着剤製品―バッチオフ操作を円滑にする
未加硫生地のリボン、シート、粒状物は保管中
タックのため固たまったり、引き剥がせなくな
ったりすることがよくある。こうなると製造の
流れが停滞するようなことにもなりかねない。
この生地表面の剥離には、普通アンチタック剤(
防着剤)と云われる離型剤を表面に塗布すること
によって別に処理される。S+S社はこのような
製品を幾つか提供している。そのうち、ストラ
クトールLR184がもっとも性能がよい。性状は安
定な濃厚分散液となっており、ユーザのほうで
適正な濃度に水希釈できる。初期の目安となる
希釈度は、3倍から10倍である。生地のムー
ニ粘度しだいでもっと薄められる場合もある。
この製品の成分には亜鉛系は含まれていないの
で、ゴム生地面に白く、ベルベット状の滑りを
悪くする層ができないメリットがある。また、
廃液には特別な処理は必要としない。なお、こ
の製品はFDA適合品でもある。
2005年10月―11月 催物・展示会予定
10月24−28日: IRC2005/横浜 <ブース> S+S社+エスアンドエスジャパンKK合同
発表: C.クラーク、シリカ配合物の加工性改良とモールド離型に関する2件。
11月1−3日: ACS 秋季ゴム会/U.S.A、ピッツバーグ
発表: C.クラーク、 物性ロスのないシリカ配合物の加工性改良に関する1件。
11月9−11日: タイヤ&ラバーテク/エクスポ 上海 <ブース> SS China Co.,Ltd.(S+S社本社゙)
11月9−11日: 第8回ラテンアメリカゴム技術会/リマ、ペルー <ブース> S+S社との合同
発表: J.ブルーン、金型用離型剤(効果的な使用について)に関する1件。
セミパーネントタイプ金型離型剤 ストラクトールパーマリース商品
ここでは、すでにパーマリースの名で上
市されている金型用離型剤に触れる。こ
の離型剤は、高温の金型面に塗布するこ
とによって、ほとんど同時に架橋(硬化)
が起こり、金型面に滑らかな不活性な膜
を形成する。膜は化学的に不活性で、か
つ摩擦抵抗が小さくなるので、ゴム生地
のキャビティ充填性と脱型操作性の両面
で大きな改善がみられる。そのためアン
ダーカットのある複雑な形状のゴム部品
の脱型に使用されることも多い。さらに
、金型汚染の開始を遅延させるので生産
性が伸びるメリットがある。当然ながら
、やがて型汚染は始まるが、その累積を
高度に遅らせることは可能である。パー
マリース商品には溶剤タイプと水性タイプ
の幾つかのグレードがあるが、最近は水性
タイプの販売が伸びている。ここで、以下
に水性タイプの利点を図として掲げる。
焼付け温度(下限)
焼付け時間(下限)
膜耐久性
金型設定温度(上限)
生地流れ
型離れ性
パーマリース70
パーマリース80
パーマリース90
TPE/ゴム用スリップ剤: ストラクトール TR商品
熱可塑性エラストマー(TPE)の加工性はゴムと較べてあまり問題となることはない。しかし、押
出加工(とくに表面肌)などでは、さらに改良すべき点がある。このような場合に対して、S+S
社は3種類の脂肪酸アミド系添加剤(TR121、TR131、TR141)を提供している。TPEの場
合添加量はポリマーの極性とフィラー量に依存して、0.05―0.5%が一般的である。他方、これ
らの製品はゴムには外部スリップ性(表面摩擦低減)を付与する目的で有効である。1―4部程度
添加すれば加硫後表面に移行する性質がある。移行した層が潤滑性をもつので部品の挿入操作
を改良する目的で利用されたりする。表面移行速度はTR121がもっとも速い特徴をもつが、
TR141はゴム製品の表面仕上がりに影響しない薄い目に見えない層となる。また、インジェクシ
ョン成形におけるゴム部品の型離れを改善したりする。
人事
2004年7月S+S社入社、離型剤の技術サービス担当。
入社前ゴム業界の同分野で長年経験あり。現在
R. Mille
製品マネージャー
(離型剤担当)
37歳
家族:既婚、2女
趣味:合気道
ヨーロッパ諸国での販売促進に従事。高品質の製
品、迅速な顧客対応、顧客との密な連絡が全て仕
事に対する基本方針であり成功の秘訣と考える。
S+S社の積極姿勢は日々刺激のもとになっている。
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