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厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業) 総合研究報告

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厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業) 総合研究報告
厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)
総合研究報告書 概要版
胎児仙尾部奇形腫の実態把握・治療指針作成に関する研究:
本邦に於ける胎児仙尾部奇形腫の治療成績
(H23
-難治-一般-0
42)
研究代表者
田口 智章
国立大学法人九州大学医学研究院
教授
研究要旨
【研究目的】本研究の目的は、胎児仙尾部奇形腫の治療実態と自然歴を明らかにし、胎
児治療を含めた周産期の治療指針の基盤となる情報を集積して、患児を合併症なく救命
するための集学的治療指針を作成することである。
【研究方法】国内周産期センターのうち、調査研究の応諾が得られた施設において、
2000年 1月 1日から 2009年 12月 31日までの期間に、仙尾部奇形腫と出生前診断さ
れた症例を対象として、症例調査票を用いた調査研究を実施した。
【研究結果】出生前診断された仙尾部奇形腫 97例を検討の対象とした。対象となった出
生前診断例は近年増加傾向にあった。11例で人工妊娠中絶が選択され、86例に妊娠が
継続されたが、うち 3例は子宮内胎児死亡し、1
1例が出生後に死亡した。従って、人
工妊娠中絶を除いた本症の生存率は 83.7%であった。31週未満に出生した症例、腫瘍構
成成分に充実部分が多いこと、病理組織診断が未熟奇形腫であること、腫瘍が大きいこ
と、増大速度が速いことや、分娩前超音波検査における胎児水腫徴候、腫瘍径/児頭大横径
比などが生命予後不良の因子であった。出生後は 9
6.3%の症例に手術が行われ、うち 31%
に腫瘍栄養血管の先行遮断が行われた。出生後の主たる死因は出血死であった。手術例
のうち、約 16%に周術期合併症を認め、退院例のうち、約 18%に術後後遺症を認めた。
また、再発例は生存退院例の 9.7%に認められ、悪性化して再発した例が多かった。
【結論】わが国の主要施設で、過去 10年間に出生前診断された仙尾部奇形腫の約半数
を集計し、その治療実態と自然歴を明らかにした。わが国の胎児仙尾部奇形腫の生存率
は、過去の諸家の報告に比べても良好であった。出生前診断率の向上に伴い、今後も
症例数の増加が予想される本症については、胎児治療も含めて、患児を合併症なく救命
するための集学的治療指針を作成することが急務であると考えられた。
1
る。出生前に高拍出性心不全をきたした場合
分担研究者
、児は胎児水腫を発症してそのまま子宮内胎
左合治彦
児死亡(以下 I
U
F
D
)に至るか、胎児機能不全
国立成育医療研究センター周産期診療部
を呈して早期産に至る。また、腫瘍血流が著
部長
明に増大している症例では、高拍出性心不全
臼井規朗
や播種性血管内凝固症候群をきたすだけで
大阪大学大学院医学系研究科
なく、術中の止血が非常に困難で、時に出血
外科学講座小児成育外科学准教授
死することもある。
金森
患児を救命するために、直視下腫瘍切除術
豊
東京大学大学院医学系研究科
やラジオ波凝固などの胎児治療を行ったと
小児外科学講座准教授
する報告例1−3)も見られるが、各施設の経験
例数が少なく、治療方針は確立していない。
米田光宏
本研究の目的は、国内主要施設で出生前診
大阪府立母子保健総合医療センター
断された本症についての治療の実態と自然
小児外科副部長
歴を明らかにし、胎児治療を含めた周産期の
中村知夫
国立成育医療研究センター周産期診療部
治療指針の基盤となる情報を集積して、患児
新生児科医長
を合併症なく救命するための集学的治療指
針を作成することである。
野坂俊介
国立成育医療研究センター放射線診療部
B.研究方法
放射線診断科医長
1.研究体制
本研究を実施するにあたって、前述の分
A.研究目的
担研究者に加え、以下の研究協力者の参加
仙尾部奇形腫(以下本症)は、新生児腫瘍
を得た。また、支援機構として国立成育医
のうちで最も頻度が高く、比較的予後良好な
療研究センター臨床研究センター、NPO日
疾患と考えられてきた。近年、しばしば出生
本臨床研究支援ユニット、スタットコム(
前診断されるようになった本症においても、
株)に、プロトコール並びに症例調査票作
胎児治療、母体搬送、計画分娩、出生後早期
成、データマネージメントの業務委託を行
からの治療により、治療成績は向上している
った。
。しかし、出生前診断される本症の中には、
[研究協力者]
胎児期あるいは出生後早期に死亡したり、重
斉藤真梨(横浜市立大学学術院医学群 臨床
篤な合併症を発症する症例も多数存在する。
統計学・疫学附属市民総合医療センター)、
その理由として、本症の腫瘍が一般に巨大
宗崎良太(九州大学大学院・小児外科学)、
であることに加え、腫瘍の実質成分が多くな
田尻達郎(京都府立医科大学・小児外科学)、
るに従って腫瘍血流が増大するために、高拍
左
出性心不全をきたしやすいことが挙げられ
診療部)
2
勝則(国立成育医療センター・周産期
2.研究方法
3)新生児期手術と合併症
わが国において出生前診断された本症に
対象症例のうち、新生児期に手術された
ついて、国内周産期センターを対象に一次
症例を解析し、生命予後、術中および周術
調査を実施し、応諾が得られた施設に対し
期合併症、退院時後遺症を検討した。また
て症例調査票を用いた二次調査を実施した
合併症や後遺症に影響を及ぼす危険因子や
。症例の対象は、2000年 1月 1日から 20
09
その発生要因について解析した。
年 12月 31日までの期間に本症と出生前診
4)死亡症例
断された症例のうち、出生前の死亡が確認
対象症例のうち、出生した症例を解析し、
されたか、出生後の転帰が明らかな症例と
出生後に死亡した症例の死亡要因の分析を
した。胎児期に母体が転医となって転帰が
行った。また、死亡症例を詳細に検討して、
不明となった症例は、対象から除外した。
死因について検討した。その結果をもとに、
症例調査票では、胎児画像所見、妊娠経過
ハイリスクな症例についてのより適切な分
、出生後の臨床経過、治療手段、病理診断
娩時期についても考察を加えた。
、生命予後、短期・長期合併症などを調査
5)組織診断と臨床像との関連
項目として集計した。(添付資料5)。症例
対象症例のうち、腫瘍の病理組織診断お
調査票を回収してデータクリーニングの後
よび予後が明らかであった症例を解析し、
、データを確定して解析を行った。
病理組織別に臨床像の比較を行った。再発
予後に影響する代表的な項目については、
がみられた症例については、組織の悪性化
死亡率を統計学的に比較した。統計学的解
を含めて詳細な検討を行った。
析はχ二乗検定により行い、P
<0
.
0
5をもっ
6)新生児の呼吸循環管理
て統計学的有意差ありと判断した。
対象症例のうち、出生後手術に至り、術
次いで以下に示す項目毎に焦点を絞って、
後生存退院できた症例を解析し、生直後か
分担研究として多角的に解析した。
らの人工呼吸管理、昇圧剤、輸血に影響
1)胎児治療、妊娠・分娩管理
を及ぼす因子について検討した。
対象症例のうち、妊娠が継続された症例
7)IVRによる治療
を解析し、プライマリアウトカムを患児の
対象症例のうち、新生児期に手術された
死亡として、本症の胎児期におけるリスク
症例を解析し、経カテーテル的動脈塞栓術
因子の分析を行った。次いで患児の死亡に
を試みた症例について検討した。また、術
繫がる最大のリスク因子と判明した早期産
前動脈塞栓術実施の意義と実際の方法につ
の原因についての分析を行った。出生前の
いて検討した。
胎児治療、妊娠・分娩管理についても検討
なお、本研究は後ろ向き観察研究である
を加えた。
ため、「疫学研究に関する倫理指針」に沿
2)画像所見
って計画立案された。連結可能匿名化を行
対象症例のうち、妊娠が継続された症例
った上で症例調査票による調査を行って
を解析し、胎児超音波検査画像における予
いるため、研究者が対象者の個人を特定で
後予測因子の解析を行った。
きるような個人情報は入手できないよう
3
に配慮されている。また、各共同研究施設
傾向にあることが明らかとなった(図1)。
は、それぞれの施設の倫理委員会の承認を
経て研究を行っている。
C.研究結果
初年度中に、国内主要周産期センターを
対象にして一次調査を実施した。一次調査
では、問い合わせた 3
25施設中 19
0施設
(58.5%)から回答を得た。その結果、過去
10年間に 138例の胎児が仙尾部奇形腫と診
断されていた。そのうち、二次調査の応諾
があった 48施設から 1
01例の症例調査票を
得たが、うち 4例は胎児期に他院へ転医し
出生前診断時期の中央値は、在胎 25週で、
て転帰が不明であったため除外症例とし、
母体年齢の中央値は 3
0歳であった。22週
97例を検討の対象とした。また、再発症例
未満に出生前診断された例は 24例(24.7
%)
および、晩期合併症を認めた症例に対して
であった。22週未満の診断例のうち、11例
(45.8
%)は人工妊娠中絶のために死亡し、
表1
対象症例の転帰
対象
他は妊娠が継続された。妊娠が継続された
例数
全対象症例
86例中、3例が IU
FDとなった。83例が生
97
存して出生したが、7例が生後 1週未満に
人工妊娠中絶(死亡)
11
死亡したため、周産期死亡は 1
0例(11.6
%)
妊娠継続
86
であった。生後 1週以降に新生児死亡が 2
妊娠継続例
86
子宮内胎児死亡(IUF
D)
生存出生
生存出生例
例あったため、新生児死亡は 9例(10.
5%)
3
であった。乳児期以降、2歳と 3歳に各1
83
例ずつ死亡したため、妊娠継続例 86例中、
83
死亡例は合計 14例(16
.3%)であった。人
早期(1週未満)新生児死亡
7
工妊娠中絶例を含めると、出生前診断され
晩期(1週以降)新生児死亡
2
た本症のうち、2
5例(2
5.8%)が死亡して
乳児期死亡
0
いた(表1)
。
幼児期死亡
2
本症の腫瘍の所見についてみると、
72
Altman分類では I型が 55.6%と最も多く、
生存
次いで II型が 32.1%
と多かった。腫瘍構成
三次調査を行った。
図1に症例数の年次推移を示した。年間
成分の性状は、嚢胞型が 27.7
%、混合型が
症例数は、2
006年まで 10例未満であった
66.2%、充実型が 6.0
%であった。混合型を
が、2007年以降は毎年 1
0例を越えており、
嚢胞成分優位と充実成分優位に分けると、
本症における出生前診断症例が、近年増加
それぞれ 36.
1%、3
0.1%であった。病理組織
4
型は、成熟奇形腫が 60.8
%、未熟奇形腫が
表2
39.2%、悪性が 0.0%と、成熟奇形腫が多か
予後の比較
要因
った。腫瘍最大径の中央値は 11
.5cmで、腫
死亡数/母数(死亡率)
在胎週数(週)
P<.001
瘍最大径が 1
2cm未満の症例が 50.6%、12
cm
28週未満
以上の症例が 49.4%
であった(表2)。
28週以上
3
2週未満
5/13(38.5%
)
予後に影響する代表的な因子について、
32週以上
3
7週未満
3/27(11.1%
)
死亡率を比較したところ、在胎週数が少な
37週以上
いほど、統計学的に有意に死亡率が高くな
3/5(60.0%
)
Altman分類
0/37(0.0%
)
P=.545
っていた。Alt
man分類は予後とは関連しな
I型
10/48
(20.8%
)
かったが、腫瘍構成成分の性状分類は、予
II型
3/26(11.5%
)
後をよく反映し、90%以上が嚢胞成分で構成
III型
0/5(0.0%)
される嚢胞型では、死亡例を認めなかった。
IV型
1/5(20.0%
)
組織型では未熟奇形腫が、また腫瘍の大き
腫瘍構成成分の性状分類
P<.001
さでは最大径 12cm以上の症例が、有意に死
嚢胞型
0/23(0.0%
)
亡率が高かった(表 2)。
嚢胞優位混合型
2/31(6.5%
)
1)胎児治療、妊娠・分娩管理
充実優位混合型
8/25(32.0%
)
充実型
4/7(57.1%
)
胎児・新生児死亡に関しては、分娩時週
数 31週未満が最大のリスク因子であるこ
組織型
P=.010
とが明らかになった(
O.R. 4
1.3、95%C.
I.
成熟奇形腫
3/49(6.1%
)
7.6-222.7
)。予後不良因子として、分娩前
未熟奇形腫
9/32(28.1%
)
超 音 波 検 査 に お け る 胎 児 水 腫 徴 候 (O.R.
腫瘍最大径
P=.003
15.6、95%C.I. 3.8-64.6)、腫瘍径/児頭大横径
12cm未満の症例
2/44(4.6%
)
比 ( 分 娩 前 )<1.7 (O.R. 27.0、 95%C.I.
12cm以上の症例
12/42
(28.6%
)
3.2-228.9
)などが新生児死亡に寄与してい
72例が生存した。術中・術後に出血が原因
ることが示唆された。これらは今後、本症
で死亡した症例は 6例(
7.5%)であった。周
における周産期管理や胎児治療の適応条件
術期合併症として DI
C
(10)、頭蓋内出血(4)
の立案に、有用な情報と思われた。
があり、周術期合併症の発生率は 16.2%で
2)画像所見
あった。退院時後遺症は、排尿・排便障害
胎児超音波検査における予後予測因子は、
(8)、下肢運動障害(8)があり、何らかの
腫瘍の大きさ(腫瘍最大径/児頭大横径比≧
後遺症の発生率は 18.
1%であった。それら
1
.
6
)
、腫瘍増大速度(腫瘍最大径の増加率≧
の中で、手術により後遺症が起こった症例
0
.
6
c
m
/週)、胎児腹水、皮下浮腫や心拡大の
は 2 例(16.7%)のみであった。上記の術中合
存在、腫瘍の構成成分の充実優位型などであ
併症、周術期合併症、退院時後遺症に影響
った。
を及ぼす因子としては、診断週数、診断時
3)新生児期手術と合併症
腫瘍径、腫瘍最大径、腫瘍増大率、出生週
新生児期に手術を施行された 8
0例中
数、手術時の体積・最大径、腫瘍性状、
5
Altman 分類が危険因子として抽出された。
離が、昇圧剤の必要性には、病理組織、栄
4)死亡症例
養血管の有無が、輸血の必要性には、水腎
死亡症例は胎生 32 週以前に出生した症
症、腫瘍型、腫瘍増大速度、腫瘍被膜剥離、
例に圧倒的に多いことに加えて、胎生 28 週
BEがそれぞれ関連していた。
以前に出生した症例ではほとんどの症例が
また、在胎週数 31週未満で出生した群と
救命できていない事実が明らかになった。
31週以降で出生した群を比較すると腫瘍
また予後不良因子として、
(1)早期に診断
増大速度、腫瘍体重比、出生体重、Apg
ar
され(2)充実性で(3)大きい腫瘍であ
scoreが小さく、人工呼吸管理の必要性、
ることがリスクとして明らかとなった。そ
昇圧剤の必要性、輸血の必要性、DICの有
のため、リスクの高い症例については、胎
無などに差が見られ、急速な組織増大に
生 28 週以降をめどに早期娩出など対応を
伴う、出血、貧血、DICによる呼吸循環不
検討する必要性が示唆された。
全が生直後よりみられ、術前、術中も積
5)組織診断と臨床像および再発との関連
極的な人工呼吸管理、昇圧剤、輸血によ
る管理を必要とすることが明らかとなっ
今回の検討で、未熟奇形腫は成熟奇形腫
に比し、有意に臨床的に重篤な症状を呈し、
た。
予後不良で合併症を有する頻度も高いため、
7)IVRによる治療
未熟奇形腫に対する治療成績の改善を目指
出生後に行われた手術例 80例に先行す
して治療指針を作成する必要があると考え
る経カテーテル的動脈塞栓術の頻度は、全
られた。
体の 2.5%と少なかった。しかし、腫瘍切除
また、生存 72 例中 7 症例が再発し、男児
術に際し、開腹による腫瘍血管の先行遮断
3 例、女児 4 例、Altman 分類は I 型 3 例、
が約 30%に行われていた。また、腫瘍栄養血
II 型 1 例、III 型 3 例であった。腫瘍の性状
管の種類は、CT・M
R
I・超音波のいずれの検
はのう胞 4 例、のう胞優位 1 例、充実優位
査においても仙骨正中動脈が約 8
0
%
と最も多
1 例、充実 1 例であった。初回治療時の組
かった。次いで内腸骨動脈の頻度が高かった。
織診断は、2 例が未熟奇形腫、5 例が成熟奇
特に C
T検査では、4
7
%
の症例で腫瘍栄養血管
形腫で、6 例に腫瘍全摘が、1 例に亜全摘が
として内腸骨動脈が同定されていた。
行われていた。うち 5 例が悪性再発であっ
たが、7 例全例とも生存中である。
D.考察
再発リスクの検討では、Ⅲ型に再発リス
本研究では、200
0年から2
009年までに出
クが高い(P<0.05)という結果であった。
生前診断された本症症例97例が集計され
6)新生児の呼吸循環管理
た。日本小児外科学会学術・先進医療検討
人工呼吸管理や輸血を含む循環管理に影
委員会の統計4, 5)によると、20
03年および
響を及ぼす共通の因子は、羊水過多、在胎
2008年に、新生児外科症例として治療され
週数、アプガースコア、H
b値であった。人
た本症の症例数は、36例および28例であっ
工呼吸管理には、診断時期、水腎症、腫瘍
た。このうち、出生前診断例はそれぞれ、
の大きさ、病理組織、腫瘍型、腫瘍被膜剥
16例(44.4%)
、23例(82
.1%)であったこ
6
とから、10年間に発生した症例数は200例
での出生が死亡の最大のリスク因子であっ
程度と推定された。また、約60%の症例が
た。さらに、分娩前超音波検査における胎
登録されていると推計されている日本小
児水腫徴候、腫瘍径/児頭大横径比などが新
児外科学会悪性腫瘍委員会集計によれば、
生児死亡に寄与していることが示唆された。
2000年〜200
9年に登録された本症の出生
これら死亡のリスクが高い症例は、早期娩
前診断症例は85例であったことから、10
出とし、将来的には EXIT も含めた出生後
年間に発生した症例数は140例程度と推定
の早期集学的治療を考慮すべきであると考
された。以上の結果より、本研究で集計さ
えられた。
れた97例は、人工中絶症例を含めても、10
腫瘍の存在部位をAltman分類で分類す
年間にわが国で発生した本症症例数の約
ると、I型が最も多く、I
I型がこれに次い
半数にあたると推計された。従って、本研
でおり、各病型の頻度はAltmanらの報告6)
究で得られた結果は、わが国における本症
とほぼ同様であった。Al
tman分類は、患児
の治療実態および自然歴を、非常によく反
の生命予後とは関連が認められなかった
映しているものと考えられた。
が、術後後遺症の危険因子であった。しか
症例数の年次推移をみると、最近の数年
し、手術合併症により後遺症が発生してい
間で症例数の著増傾向が認められた。上記
る症例は少なく、今後の詳細な解析が必要
統計では、本症の出生前診断率が200
3年か
である。
ら2008年の間に、4
4.4%から82.1%に倍増し
出生後の治療では、分娩直後の腫瘍破
ていることから、近年の症例数の増加傾向
綻から出血を来し、手術まで到達できない
は、出生前診断率の向上に依るところが大
症例もあったが、96.4%
の症例には手術が実
きいと推測された。
施されていた。しかし、術中術後に出血が
出生前診断された本症の生存率は、人工
原因で死亡した症例が 6例(7.5
%)もあり、
妊娠中絶例を含めると74
.2%であった。ま
出血をいかにコントロールするかが、本症
た 、人 工妊 娠中 絶例 を除 いた 生存 率は
を救命する上で非常に重要と考えられた。
83.7%で、周産期死亡率は11.6%
、新生児死
本研究でも、31
%の症例に対して手術におい
亡率は10.5
%であった。以上の結果は、こ
て開腹して栄養血管の先行遮断が行われて
れまでの海外からの報告に比べても良好
いた。これに対し、現行の施行率は 2.5%
と
であった。その理由として、わが国におけ
一般的ではないものの、開腹することなく
る新生児管理や新生児外科の治療水準が
同等の効果が期待できる経カテーテル的動
高いことに加え、胎児超音波診断装置の飛
脈塞栓術は、有用と考えられる。今回の結
躍的な性能向上に伴い、前述のごとく本症
果から、仙尾部奇形腫の栄養血管につい
の出生前診断率が向上して、以前では診断
ては、正中仙骨動脈のみならず内腸骨動
しえなかった予後良好例までが出生前診
脈も少なからず関与することが判明した。
断されるようになったことも関与してい
そのため、総頸動脈からのアプローチを
ると推測された。
選択すべきで、いずれの栄養血管にも比
較的容易にカテーテル誘導可能となり経
分娩時期については、在胎週数 31週未満
7
カテーテル的動脈塞栓術が効果的に行える
前診断された仙尾部奇形腫の約半数を集計
可能性が示唆された。
し、その治療実態と自然歴を明らかにした。
成熟奇形腫と比較した未熟奇形腫の臨
人工妊娠中絶例を除いた生存率は 83.7%と
床像は、単に生命予後が不良というのみな
、過去の諸家の報告に比べても良好であっ
らず、様々な臨床的指標において、より重
た。一方、出生後の本症の主たる死因は出
篤な症状を示すことが明らかとなった。腫
血死であること、手術例の約 16%に周術期
瘍の再発は少なくとも7例に認められ、初
合併症を、退院例の約 18%に後遺症を発症
発時に成熟奇形腫で、全摘が行われた症例
していることも明らかとなった。出生前診
であっても、悪性化して再発する例が散見
断率の向上に伴い、今後も症例数の増加が予
され、術後最低2年間は慎重にフォローす
想される本症については、胎児治療を含めて
るべきであると考えられた。
、患児を合併症なく救命するための集学的治
また、もう一つの課題として、人工妊娠
療指針を作成することが急務であると考え
中絶の問題が挙げられた。妊娠継続例での
られた。
死亡が14例であったのに対し、人工妊娠中
絶による死亡は11例あった。22
未満診断例
F.健康危険情報
のうち、人工妊娠中絶が選択された11例と、
該当する情報はなし
選択されなかった13
例を比較しても、腫瘍
最大径、腫瘍最大径/児頭大横径比、Altma
n
<参考文献>
分類、構成成分の性状、胎児水腫・心不全
1
)H
e
d
r
i
c
kHL
,F
l
ak
eA
W
,C
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o
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徴候などに有意差を認めなかった。このこ
T
M
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l
.S
a
cr
o
c
o
cc
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g
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-
とは、人工妊娠中絶が、重症例に対して選
t
o
m
a
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e
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a
t
ala
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se
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t
,fe
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l
択的に行われたわけではないことを示唆
i
n
t
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en
t
i
o
n
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u
t
c
om
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.
しており、過去に報告された、本症の治療
JP
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と考えられた。
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4
) 日本小児外科学会学術・先進医療検討
E.結論
委員会.わが国の新生児外科の現況—
わが国の主要施設で、過去 10年間に出生
2003年新生児外科全国集計—.日小外
8
会誌
2001;40:919
-934.
diaphrag
maticherniausinga
5
) 日本小児外科学会学術・先進医療検討
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leotid
e
委員会.わが国の新生児外科の現況—
polymorp
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urgIn
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2008年新生児外科全国集計—.日小外
27(2):1
93-198
,2011
会誌
2010;46:101
-114.
5) Hayashid
aM,M
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aT,S
aekiI
,
6) AltmanRP,RandolphJG,Lil
lyJR.
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TaguchiS,Ues
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SectionSur
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NakamuraM,Na
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Surg. 1974
;9:389
-398.
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G.研究発表
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1.論文発表
Int27(3
):279
-281,2011
6) SouzakiR,Taj
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1) SaekiI,Matsu
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Int27(3
):231
-236,2011
7) EsumiG,M
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27(8):85
7-862,2011
K,Kinos
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2) MasumotoK,Esum
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):526529,2
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2):18
7-192,201
1
8) HaradaC,Kawagu
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3) SouzakiM,Kub
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10(2):3
73-381
,2011
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183:74
3-751,2011
4) TeshibaR,Masum
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9) FujitaK
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K,Kin
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15)UsuiN
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:295-3
04,201
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10) Fukushi
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DOI:10.
1016/j
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11.08.
020
Dev87(8
):571
-5,2
011
16)UsuiN,Kita
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11)MasumotoK,Na
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27(11-12
):114
1-5,2011
46:1873
-1880,2011.
12)AlatasFS,Masum
otoK,EsumiG,Nagat
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17)UsuiN
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27:1289
-1293,2011.
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18)UsuiN,Kita
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MorikawaN,Ta
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13)TaguchiT,Nag
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Int.27:39-45
,2011
.
14)KatsuraS,K
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19)UsuiN
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24)臼井規朗. Eqt
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s. 呼吸.
30:1071
-1077,2011.
importan
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rectum. EurJPedia
trSur
g.21:
25)臼井規朗、神山雅史、福澤正洋. 胎児
193-194,2011.
嚢胞性肺疾患の重症度予測. 小児外科.
43;Inp
ress,2011.
20)KitanoY,Ok
uyamaH,SaitoM,U
suiN
,
MorikawaN,Ma
sumotoK,Ta
kayasuH,
26)大割 貢、臼井規朗、曹 英樹、中井 弘、
NakamuraT,Is
hikawaH,Ka
watakiM,
福澤正洋. 急性腹症で発症した小児直
HayashiS,I
namuraN,NoseK,S
agoH
.
腸重複症の1例. 日本小児外科学会雑
Reevalua
tionofStomac
hPosi
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誌. 47:
1033-1
037,2
011.
SimpleP
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alLef
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27)大割 貢、臼井規朗、曹 英樹、田附祐子、
Congenit
alDia
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aticH
ernia:A
神山雅史、福澤正洋. 胃瘻再造設症例
Multicen
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nJapa
n.
の検討:胃瘻周囲からの漏れの発症要
Ultrasou
ndObs
tetGy
necol.37:
因を中心に. 経静脈経腸栄養 26:
277-282,2011.
765-769,2011.
21)OkuyamaH,K
itanoY,SaitoM,U
suiN
,
28)金森豊、杉山正彦、高橋琢也、結城功勝、
MorikawaN,Ma
sumotoK,Ta
kayasuH,
諸富正己、田中隆一郎. 新生児外科に
NakamuraT,Is
hikawaH,Ka
watakiM,
おける腸内細菌叢コントロールの意義.
HayashiS,I
namuraN,NoseK,S
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.
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:63-70
,2011.
TheJapa
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29)金森豊、鈴木完、杉山正彦、古村眞、寺
prenatal
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脇幹、小高哲郎、高橋正貴、深見絵里子、
diaphrag
maticherniabasedona
岩中督. プロバイオティクスによる腸
multi-in
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ionalrev
iew. Pediat
r
内細菌叢コントロールと血漿中シトル
SurgInt
.27:373-37
8,201
1.
リン値. 小児外科
22)KamiyamaM,Us
uiN,TaniG
,NoseK,
4
3:3
93-39
7、2011
.
30)寺脇幹、金森豊、小高哲郎、鈴木完、古
KimuraT
,Fuku
zawaM
. Air
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村眞、杉山正彦、岩中督. 高度腎機能
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低下した腎盂尿管移行部狭窄症におい
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て同側膀胱尿管逆流症のために間欠的
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dure. Pedia
tr
に水腎症増悪をきたした1症例. 日小
SurgInt
.27:61-66,2011.
泌会誌、20:67
-71,20
11.
23)NoseS,Us
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31)MiuraK,Sekin
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.
PediatrSu
rgInt.2
7:799-8
04,2011
.
ClinExpNephr
ol15:602-6
06,20
11.
11
32)KanamoriY,Iw
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11.
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.
33)KanamoriY,Te
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38)SakamotoS,Ka
saharaM,Sh
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FukudaA
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s
(e-pub)2011.
afterinvolu
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hemangio
mas.J
ournalofpe
diatri
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34)出家亨一、金森豊、小高哲郎、田中裕次
郎、寺脇幹、古村眞、杉山正彦、釣巻ゆ
surgery2011,46(6):
1288-1
291.
ずり、本間之夫、岩中督. 乳児ソケイ
39)ShigetaT,Kas
aharaM,Sak
amotoS,
ヘルニア手術後に遅発性に発症した小
FukudaA
,Kaki
uchiT
,Mats
unoN,
児膀胱結石の1例. 日小外会誌
TanakaH,Miyaz
akiO,I
sobeY
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7:
1038-104
2,201
1.
Setal
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35)米田光宏,井上雅美、大植孝治、井深奏
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司、合田太郎、奈良啓悟、中井 弘、川
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原央好、窪田昭男,西川正則、桑江優子、
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中山雅弘、河敬世 (2011)遠隔転移を有
Journalofped
iatricsurge
ry201
1,
する高リスク神経芽腫の治療.小児外
46(6):e1
9-22.
科 43:4
88-492
40)TsutsumiY,Ko
sakiR
,ItohY,
Tsukamot
oK,Matsu
okaR,Sh
intaniM
,
36)前田貢作,米田光宏,亀井尚美,木下
義晶,近藤知史,杉山正彦,菱木知郎,
NosakaS,Ma
sakiH,I
izukaY:V
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平山裕,水田耕一,脇坂宗親 (2011
)
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小児の外科的悪性腫瘍,2009年登録症例
associat
edwit
hane
ndogli
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の全国集計結果の報告.日本小児外科
mutation
.Pedi
atrics2011,
学会雑誌 47:90-12
6
128(5):e
1307-1
310.
41)宮坂実木子,野坂俊介,正木英一:小
37)FukudaA
,Saka
motoS
,Shig
etaT,
KakiuchiT,Ma
tsunoN,Tan
akaH,
児肝腫瘤に対する Gd-EO
B-DTPAを用いた
KitamuraM,No
sakaS
,Naka
zawaA
,
MRIの初期経験.日本医学放射線学会学
KasaharaM:He
patobi
liary
術集会抄録集 2
011,70回:S190
-S191.
scintigr
aphyf
ortheasses
smentof
12
42)宮坂実木子,野坂俊介,正木英一:【小
児先天性疾患に強くなる
50)野坂俊介,正木英一:【一般小児科外来
疾患の成り
における超音波活用法】 腹部救急疾患
立ちから診断まで】 腹部 消化管疾患.
を見極める.東京小児科医会報 201
1,
画像診断 2011,31(6)
:578-5
89.
30(1):614.
43)松岡貴子,宮嵜治,岡本礼子,北村正
51)野坂俊介,正木英一:【胆汁うっ滞-診
幸,堤義之,野坂俊介,宮坂実木子,
療の最先端】 胆汁うっ滞の画像診断.
正木英一,小穴慎二,小田切邦雄:画
小児内科 2011,43(6)
:10001007.
像診断 今月の症例 川崎病に合併した
52)野坂俊介,宮嵜治,正木英一:小児にお
胆嚢水腫.小児科臨床 2011,
ける MSCTの位置づけ.救急医学
64(1):13.
2011,35(
2):138
-139.
44)生田陽二,宮嵜治,岡本礼子,北村正
53)野坂俊介,笠原群生:【造影 CT検査が
幸,堤義之,野坂俊介,宮坂実木子,
必要とされる症例】 小児領域.
日獨医報
正木英一,塩田曜子,小田切邦雄:画
2011,56(
1):137
-148.
像診断 今月の症例 腸壁気腫症
(Pneumat
osisinte
stinal
is).小児科臨
2.学会発表
床 2011,64(5)
:833-8
36.
1) TaguchiT,Nag
ataK,Kinos
hitaY
,
45)堤義之,野坂俊介,正木英一:【小児の
IeiriS
,Taj
iriT
,Tes
hibaR,Es
umiG
,
画像診断:正常との比較を中心に】 中枢
MasumotoK.Ex
cellen
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神経.臨床画像 2011,27(8)
:918-9
27.
aestheti
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46)堤義之,野坂俊介,正木英一:【エキス
axillarycreas
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sionf
or
パートが教える研修医のための薬の使
pediatri
cthora
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gery.P
APS201
1
いかた】 造影剤.小児科診療 2011
,
10-14Ap
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11,Me
xico
74(5):84
1-844.
2) 臼井規朗,左合治彦,田口智章,金森
47)野坂俊介:【画像診断 upd
ate 検査の組
豊,米田光宏,中村知夫,野坂俊介,
み立てから診断まで】 疾患 骨・関節・
左勝則,北野良博.胎児仙尾部奇形腫
軟部
の周術期合併症および後遺症に関する
主要疾患の診断 被虐待児症候
群.日本医師会雑誌 2
011,1
40(特別
検討:本邦における他施設共同研究(第
1):S332S333.
1報).第 47回日本周産期・新生児学会
48)野坂俊介:教訓例に学ぶ小児腹部救急
学術集会 平成 23年 7月 10日~12日、
画像診断.日本小児科学会雑誌 201
1,
札幌
115(2):2
28.
3) 左勝則,左合治彦,臼井規朗,中村知
49)野坂俊介,宮嵜治,正木英一:【救急領
夫,野坂俊介,田口智章,金森豊,米
域のマルチスライス CTマニュアル】 小
田光宏,北野良博.胎児仙尾部奇形腫
児における M
SCTの位置づけ.救急医学
の周術期合併症および後遺症に関する
2011,35
(2):13
8-139.
検討:本邦における他施設共同研究(第
2報).第 47回日本周産期・新生児学会
13
学術集会 平成 23年 7月 10日~12日、
本胎児治療学会 平成 23年 12月 2日~
札幌
3日、福岡
4) 中村知夫,臼井規朗,左勝則,左合治
9) Jwa,S.
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,
彦,野坂俊介,田口智章,金森豊,米
Nakamura
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,
田光宏,北野良博.胎児仙尾部奇形腫
Y.(2011
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の周術期合併症および後遺症に関する
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検討:本邦における他施設共同研究(第
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3報).第 47回日本周産期・新生児学会
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学術集会 平成 23年 7月 10日~12日、
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札幌
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ology,Los
5) 宗﨑良太、臼井規朗、左勝則、佐合治彦、
Angeles,U
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野坂俊介、中村知夫、金森豊、米田光宏、
10)Jwa,S
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,
北野良博、田口智章.胎児仙尾部奇形腫
T.,Nosa
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.,… Kitan
o,Y.(2011
,
の周術期合併症および後遺症に関する
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検討:本邦における他施設共同研究(第
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4報).第 47回日本周産期・新生児学会
multicen
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n.第 1回
学術集会 平成 23年 7月 10日~12日、
日・韓・台母体胎児シンポジウム(岐阜)
札幌
11)金森豊、杉山正彦、古村眞、寺脇幹、小
6) 木下義晶、手柴理沙、江角元史郎、宗﨑
高哲郎、鈴木完、高橋正貴、深見絵里子、
良太、永田公二、田尻達郎、湯元康夫、
岩中督.腹壁破裂・結腸閉鎖にみられた
藤田恭之、福嶋恒太郎、和氣德夫、田口
廃用性委縮大腸に対してビフィズス菌、
智章.当科における巨大仙尾部奇形腫
オリゴ糖を用いた B
io-act
ivati
onを試
の検討と胎児治療に関する展望」第 48
みた一例. 第 41回消化管機能研究会、
回日本小児外科学会学術集会 平成 23
東京、20
11.2.1
4.
年 7月 20日~22日、東京
12)金森豊、小高哲郎、杉山正彦、古村眞、
7) 田口智章、八木 実、猪股裕紀洋、松藤
寺脇幹、鈴木完、高橋正貴、深見絵里子、
凡.九州地区における小児外科の学会
岩中督. 消化管ストーマが皮膚レベル
活動と診療体制について.第 48回日本
まで亜急性に陥没した腹壁低形成児の
小児外科学会学術集会、平成 23年 7月
1例. 第 25回日本小児ストーマ・排泄
20~22日、東京
管理研究会、福岡、20
11.4.2
3.
8) 宗﨑良太、田口智章、臼井規朗、左勝則、
13)金森豊、杉山正彦、古村眞、寺脇幹、小
左合治彦、野坂俊介、中村知夫、金森 豊、
高哲郎、鈴木完、高橋正貴、岩中督. 小
米田光宏、北野良博.本邦の多施設共同
児消化管機能不全に対するシンバイオ
研究における胎児仙尾部奇形腫の周術
ティクスによる腸内細菌叢改善療法の
期合併症および後遺症の検討.第 9回日
効果. 第 111回日本外科学会、東京、
2011.
14
14)金森豊、杉山正彦、古村眞、寺脇幹、鈴
木完、岩中督. 短腸症患児において、
腸内細菌コントロールが腸管蠕動や腸
管異常拡張に及ぼす影響について. 第
48回日本外科代謝栄養学会、名古屋、
2011.7.8
.
15)金森豊、田中秀明、藤野明浩、渡邉稔彦、
武田憲子、岩中督. 全身性炎症反応症
候群(S
IRS
)を呈した巨大嚢胞性胎便性
腹膜炎に対するドレナージ治療の意義
と限界. 第 31回日本小児内視鏡外科・
手術手技研究会、大阪、2011
.10.28
.
16)武田憲子、渡邉稔彦、藤野明浩、田中秀
明、高橋正貴、山田耕嗣、山田和歌、石
濱秀雄、金森豊. 中心静脈カテーテル
感染症に対するエタノールロック療法
の効用. 第 41回日本小児外科代謝研究
会、大阪、2011
.10.28
.
17)金森豊. 腸内細菌と健康. 南日本新
聞健康フォーラム
鹿児島、2011.5
.8.
18)金森豊. 腸内細菌叢
最近の話題と
プロバイオティクスの小児医療での応
用
日医生涯教育認定講座、東京、
2011.10.
19.
19)金森豊. 小児患者の特殊性と栄養管理.
重症患者の栄養管理. 第4回日本集中
治療医学会関東甲信越地方会セミナー.
東京、20
11.11.
26.
20)中村知夫.第 47回日本周産期・新生児
医学会学術集会、胎児仙尾部奇形腫の生
後の呼吸循環管理に関する因子の検討
本邦における多施設共同研究(第 3報)
;
2011年、11月 5-7日,札幌
H.知的財産の出願・登録状況
なし
15
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