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Untitled - Neuberger Berman

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Untitled - Neuberger Berman
Neuberger Berman
当社は、グローバルに展開するプライベート経営の独立系資産運用
会社です。世界各地の機関投資家、投資助言会社及び個人投資家
に対し、インカム収入、資産成長及び資産保全等お客様の個別の投
資目的に応じたソリューションをご提供しています。資産運用ビジネス
に特化し、グローバルに約1,800名以上の従業員を有します。独自の
ファンダメンタルズ・リサーチ及び各運用担当者による独自の運用プ
ロセスを重視しています。ニューバーガー・バーマンは1939年に創業
し、現在株式、債券及びオルタナティブ投資にわたる幅広いソリューシ
ョンをお客様にご提供しています。
この文章は、見識の高い投資家および慈善団体等が財産を
保全・管理することをお手伝いすることを目的に、ロイ・ニュー
バーガーとボブ・バーマンが正式に当社を設立した1939年に
当社の使命は、
お客様の様々な
投資ニーズ達成のための
良きパートナーとなることです。
までさかのぼる当社の目的及び価値観を反映したものになっ
ています。二人の創業者は、ポートフォリオは情報とリサーチ
に裏打ちされた見識によって運用されるべきであり、また緻密
な顧客管理が何よりも大切であるとの信念を持ち、それを実
行に移しました。当社は2012年も、ロンドンからドバイ、北京、
ニューヨークに至る各地域のお客様のために公開市場及び非
公開市場の両方で投資戦略を遂行し、引き続き当社の使命
が持つ普遍的価値の追求を実践しました。
主要データ
16
90
%
2,050
1,812
億㌦
名 30
412 42
26 年 87%
受託資産の
運用資産残高
世界の従業員数
世界
以上
1
名以上
の投資
プロフェッショナル数
の優れた投資チーム2
平均業界経験年数
目次
CEOメッセージ .................................. 2
拠点に
展開
CIOの見解 ........................................ 8
過去10年間で
運用する株式及び
債券戦略の
オルタナティブ投資の追求 ............ 25
が業界平均20年以上の
主要ポートフォリオ・マネ
ージャーにより運用
ポートフォリオ
・マネージャーの
ヵ国
が市場ベンチマークを
アウトパフォーム3
パートナーシップ関係の構築 .........11
インカム収益の確保....................... 19
お客様とのパートナーシップ ......... 31
お客様に対する
コミットメントの重要性 .................... 35
財務状況 ......................................... 40
取締役および経営陣 ..................... 41
特に記載のない場合、全ての情報は2012年12月31日時点のものです。当社グループの情報については、ニューバーガー・バーマン・グループLLCの子会社である
複数の法人に関するデータを集計したものです。
1
運用資産の内訳は、株式資産940億ドル、債券資産960億ドル、オルタナティブ資産150億ドルです。
2
2013年3月1日時点
3
運用資産残高のアウトパフォーマンスに関する数値は、ベンチマークまたはピアグループとの比較による伝統的株式及び債券運用に関する報酬控除前のパフォ
ーマンスに基づいており、加重平均されております。個別戦略の中には特定期間においてパフォーマンスがネガティブとなっているものが含まれます。運用資産残
高のアウトパフォーマンス及びピアグループの統計(3年及び5年分の統計を含む)に関する事項については、巻末の追加情報もあわせてご参照下さい。インデック
スは運用されるものではなく、また直接投資はできません。投資は元本の毀損等を含むリスクを伴います。過去の実績は将来の運用成果を示唆または保証するも
のではありません。
page 1
CEOメッセージ
ご挨拶
4年前、ニューバーガー・バーマンの経営の舵取りを当社従業員が担うことに
なった際、当社は70年の歴史に根差す理念を明確に示しました。それは、お客
様のための資産運用を行うことのみに専念する企業であろうとすることであり、
当社のあるべき姿として一人一人の従業員がこの理念を共有しています。お客
様のご期待に応える限り、時間の経過と共に適度なペースで会社の規模も拡
大するでしょうが、必ずしも受託資産の成長が当社の最大の目標ではないと考
えています。むしろ、安定した経営基盤や運用を担う人材、リスク・マネジメント
の徹底を、企業の成長よりも重視しています。また当社では、収益性の短期的
な極大化や親会社への利益還元よりも、お客様のための運用に撤し、長期的
な意思決定を行うことを優先しています。当社は競合他社を十分に理解し、また
最高クラスのコンサルタント企業や業界屈指の法律事務所、病院組織やその他
の精鋭が揃う組織、特にパートナーシップから、学ぶべきところがあると感じて
います。そのような組織は大抵、規模の大きさや成長率の高さで評価されてい
るのではなく、顧客に提供したサービスの質で評価されており、これは当社の経
営目的とも共通する価値観といえます。
ジョージ H. ウォーカー
会長兼最高経営責任者
それと同時に、常に進歩し続けることの大切さも当社では認識しています。具
体的には、当社のお客様に対しても、また当社が運用を行う市場に対しても地
理的により接近するため、2012年はグローバル化を推進しました。また、当社の
使命をより有効に果たすため、人材とインフラに対する投資を継続しました。そ
の使命とはすなわち、お客様独自の投資目的の達成をお客様との二人三脚で
実現することです。その意味で、2012年はニューバーガー・バーマンが、大きく
且つ着実に進歩を重ねた年であるといえます。
従業員による会社所有と安定性
当社の所有権に関しては、2012年初の従業員持ち株比率は52%でしたが、直
近の3月半ば時点では72%に上昇しています。ニューバーガー・バーマンは、今
後約4年以内に100%の従業員持ち株比率を達成すべく着実に歩みを続けてい
ます。特に、2012年に実施された資金調達は全て従業員による出資で賄われ、
しかも大幅に申込み超過となりました。現在同様の出資を実施中ですが、今年も
昨年とほぼ同じ結果になる見込みです。当社のパートナーが、会社の未来にこ
のような確固たる確信を持ち、分配金を求めるのではなく自己資金を今まで以上
に投入し続けるのを見るのは、喜ばしいことといえます。
当社は従業員による100%保有の実現に向け、8億7,100万ドル相当の優先株
顧客カテゴリー別運用資産残高 2012年12月末時点
55% 年金基金、政府系ファンド、
その他の機関投資家
25% 販売会社、投資助言会社経由
20% 個人富裕層、ファミリーオフィス、
公益財団
neuberger berman annual review 2012
資産クラス別運用資産残高 2012年12月末時点
46% 株式運用
47% 債券運用
7% オルタナティブ運用
を償還しました。2012年3月にこのリファイナンスを終え、これにより年間の資金調達コストを46%ま
で引き下げました。投資家や大手競合他社からは当社に対し高い評価を頂き、皆様のサポートに感
謝しております。
当社はまた、2012年に当グループの株式保有を伴うパートナーとして新たに23名を加え、年末時
点では総員320名体制となりました。今後数年間は、従業員による会社所有比率を高め、深化させ
ることにより、経営安定化と結束力の向上を同時に図ることが可能となるでしょう。
経験と安定性は投資の要といえます。ニューバーガー・バーマンでは、90%以上のお客様資産
が、20年以上のキャリアを有する優秀なポートフォリオ・マネージャーによって運用されており、当社
マネージャーの平均運用年数は26年に達し、業界平均をかなり上回っています。運用受託者にとっ
て最も必要となる資質は判断力であり、当社は経験知と見識をとりわけ重要と考えます。
運用マネージャーの平均運用経験
26
Neuberger
Berman
年
当社マネージャーの平均業界経験は26年、
平均在籍年数は13年
当社での平均運用経験年数が業界平均を何%上回っているか
37%
業界平均
19
年
2012年12月末時点。業界平均については、イーベストメント社が保有するセパレート・アカウント、ミューチュアル・ファンド、その他の
混合ファンドのデータに基づく。
同様に当社では、一人一人が力を合わせて市場の波をくぐり抜け、各々が技能の発揮に専心し、お客様
と共働する際に最も力を発揮するという意味で、運用を一つのチーム・スポーツとしてとらえています。ま
た、過去75年以上にわたり多くの著名な投資プロフェッショナルと共に歩んできましたが、今日ほど多くの
プロフェッショナルを擁したことはありません。当社にとっては自らのハードルを上げていることになります
が、それが同時に当社で働くことを特別にしていることでもあります。
当社シニア投資プロフェッショナルの残存率
2009
2010
2011
2012
マネージング・ディレクター
97%
94%
99%
96%
シニア・バイス・プレジデント
95%
91%
95%
97%
94%
85%
87%
96%
投資プロフェッショナル
投資プロフェッショナル以外
その他のマネージング・ディレクター
地域別運用資産残高 2012年12月末時点
77% 米国
23% 米国以外のグローバル地域
新規の機関投資家による受託状況―地域別
43.4% アメリカ大陸
39.2% 欧州/中東
17.4% 日本を含むアジア太平洋
page 3
CEOメッセージ
人材及びインフラへの投資
当社は非公開かつパートナーシップの所有形態を有しており、この特長によって長期的視野に立った経営が
可能となっています。下記3点の重要分野にフォーカスし、2012年は4%の増員を行いました。
■
グローバル: 2012年に機関投資家から新規に委託された運用資産のうちの57%が米国以外の地域からの
ものであり、それらの地域のお客様へのサービスの提供及び関係強化を図るために投資を行いました。当
社はドバイ、台北、及びトロントにオフィスを開設し、これで米国以外の拠点は14都市に達しました。また、ロン
ドン、フランクフルト及びドバイに4名のマネージング・ディレクターを含む17名の営業部員を新規に採用しまし
た。
■
米国の個人投資家向け事業: 米国における重要な顧客企業数社から、それら企業の投資アドバイザーと緊
密に協働できる営業のプロを増員して欲しいとの要望があり、当社は投資アドバイザー専属の担当者を新た
に33名採用し、約25%の増員を行いました。
■
インフラストラクチャー: 当社に株式運用を委託する機関投資家のお客様向けに、新たな投資レポートを発
行しました。また、当社のビジネス・パートナーの方々が、当社が誇る優れた見識とリサーチにアクセスするこ
とが可能となる「アドバイザー・ポータル」というサイトを立ち上げました。
当社の重要な使命は、長期的な成功に結びつく運用指針と投資戦略の策定を行い、
良好な運用パフォーマンスの実現に向けて真摯に努めることです。
2013年は、当社のポートフォリオ運用に新たなチームが加わる予定です。当社では、新興国債運用における
強化の必要性をここ数年間認識していました。同債券市場の規模は11兆ドルに達し、うち84%が現地通貨建て
ですが、米ドル・ユーロ建ての企業債だけをとっても、その市場は1兆ドルに拡大し、今や米国のハイ・イールド債
市場に匹敵する規模に成長しています。新興諸国の高いGDP成長率や対外債務の妥当な水準、あるいは抑
制された物価上昇率に加え、多くの場合一部の先進諸国よりも優れたガバナンス能力を発揮している事実を考
慮すれば、この資産クラスが今後継続的に成長するであろうことは容易に予想されます。
高格付債やハイ・イールド債、新興国株式分野における当社の競争力を鑑みれば、新興国債市場におけるプ
レゼンスの拡大は自然なことと考えています。この分野では、特に人材の確保が困難となっていました。つまり当
社の既存の運用チームと同じ能力を発揮し、今後数十年にわたってニューバーガー・バーマンで共に歩むこと
に確信を持てる人物を探していたわけです。そして、当社ではこの戦略分野における能力増強を図るべく、ロブ・
ドリコニンゲンとゴーキ・ウルキエタの両名を新たに採用し、専門チーム(米ドル・ユーロ建ておよび現地通貨建
て運用、並びにアジアの社債市場特化運用)を結成したことを、喜ばしく思います(23ページ参照)。
当社では、事業の構築のみを目的に、投資プロフェッショナルを安易かつ短絡的に新規採用することはありま
せん。当社が高い期待を抱いて採用する人物に求めるものは、将来における優れた運用パフォーマンスだから
です。その意味で、当社の採用における成功例としては、イーライ・サルツマンの採用が挙げられます。彼は2011
年に入社以来、戦略的集中と規律を持って大型バリュー株ポートフォリオを運用し、優れた運用成果をあげて
います。このような大器が当社を働く場として選択してくれたことは、喜ばしい限りです。
2012年、伝説の投資家セス・グリッケンハウスは、彼自身の顧客に対し、運用資産をグリッケンハウス社から、
彼が尊敬するマーヴィン・シュワルツが在籍し、74年の運用経験を誇るニューバーガー・バーマン及びストラウス・
グループへ移管するよう助言を行いました。セスはもう運用業務に携わることはありませんが、社外シニア・アド
バイザーとして現在も当社のオフィスで勤務しています。彼は運用会議に積極的に出席し(昨年当社では1,400
ものチームが社内会議を開きました)、「人生の後半生」をどのように生きるか楽しんでいるのです。 — まさに当
社全員の模範とするところです。セスは今年98歳になります。ロイ・ニューバーガーとも10歳と違いません。彼の当
社の人材と文化に対する信頼は本当に嬉しく、そして誇りに思います。
目的意識
当社の重要な使命は、長期的な成功に結びつく運用指針と投資戦略の策定を行い、良好な運用パフォーマ
ンスの実現に向けて真摯に努めることです。お客様とは、テキサス州の教職員や、ミシガン州の自動車産業に従
neuberger berman annual review 2012
事する労働者、ニューヨーク市の警察官といった方々から、最近では特に政府系ファンドや大学の寄付金、遺産
の遺贈先を考える慈善家といった方々です。
2012年にも数々の新規受託を受け、当社の運用能力の幅を反映した形となりました。例えば、7月には中国の
国家社会安全評議会の基金が、4つあるグローバル・マルチ・アセット・クラス・マネージャーの1つとしてニューバ
ーガー・バーマンを指名しました。年金運用に関しては、米国の州の公的年金基金から当社に対し、カスタム型
でのプライベート・エクイティ運用を行う2億ドル相当のファンド・オブ・ファンズの委託があり、またオランダのある
年金からも、2億ドル相当の米国大型グロース株式投資の運用委託がありました。更に、欧州の公的年金から
は、1億5,000万ドル相当のハイ・イールド債投資の運用委託がありました。当社が受託した他の運用案件として
は、国際的な保険会社から9億7,500万ドルの主要債券の運用委託があり、政府系ファンドからは3億ドルの債
券運用の委託がありました。
今日ほど、運用能力が求められる時代はかつて存在しませんでした。個人の平均的貯蓄額は退職後の生活
を賄うにはあまりに少ないと言わざるを得ません。最近15カ国で実施された勤労者と退職者に関する調査によ
ると、退職後の期間が平均18年続くと予想されるのに対し、予想貯蓄は10年分の生活を賄うに過ぎません。1 年金資産そのものは2012年に市場環境の追い風もあって増加しましたが、米国で最大手クラスの確定給付型
企業年金の積立不足額は、記録的な水準に達しています。具体的には資産規模で上位100基金の2012年央の
積立不足額は5,330億ドルとなりました。米国の公的年金全体では積立不足は更に深刻となり、実際の積立額
は必要額の75.1%に過ぎず、必要額とのギャップは1.2兆ドルに達しています。2 当然ながら、年金会計の問題や
中央銀行による政策、持続不可能なほど低水準なイールド・カーブがその背景となっています。
このように退職用資産がかつてないレベルの過少投資に陥った背景には、多くの原因が存在します。その一
つの大きな要因としては、あまりにも楽観的な投資リターンを想定していたことがあります。このような楽観論と、
それに基づいた投資手法でポートフォリオを構築したことにより、退職後の必要な資金額を獲得すべき運用が
実際の運用とかけ離れてしまいました。当社は、洗練された複数のお客様と協同し、過去の歴史や想定よりも、
市場動向への即時対応に軸足を置いたポートフォリオ構築を行うことで潜在的な相対リターン及び絶対リター
ンの向上を追求し、新しい軌道を描く運用手法を発見することができました。すなわちそれは、これまで以上に
機動的に運用を行うことによって、豊富に存在するリスク・プレミアムを瞬時に掴み取り、同時にリスクを緩和する
方向にも動くという手法です。
変化する市場における協業
そのような運用哲学を基に最近の市場環境を見ると、市場間の相関性は弱まりつつあり、投資家は世界中に
存在する広汎な不透明感を材料に取引を行うよりも、最近益々個別企業に関連するニュースや見通しを基に
投資を行うようになっています。企業価値の存在を特定し、捉えることができるアクティブ・ファンド・マネージャー
にとって、このような状況は最良の投資機会を提供してくれます。正に当社の出番なのです。当社のフォーカス
は長期的な運用であり、企業のファンダメンタルズ重視の運用を行うことで、様々な市場において成果をあげら
れるものと信じています。過去10年間では、ニューバーガー・バーマンが受託した株式及び債券の運用資産のう
ち、実に87%を超える部分がベンチマーク指標をアウトパフォームしました。お客様が享受する長期的なリター
ン — 正にこれが当社にとって成功を測る物差しといえます。
当社の経験とお客様とのパートナーシップが、市場が進展する方向に合わせて新たな解決策を設計すること
を可能にしています。例えばヘッジファンド投資に関して言えば、過去5年間、深刻な人材難に直面している大規
模な確定給付型年金基金によって新規投資が牽引されてきました。それと同時に、ドット・フランク/ボルカー法や
バーゼルIII、その他の金融規制により、金融機関はヘッジファンドに対するエクスポージャーを減らす方向に動
きました。このような経緯があり、2012年に当社は2つの機会を別個に追求することになりました。
まず12億8,000万ドルで、複数の大手ヘッジファンド企業に少数株主として出資するダイアル・キャピタル・パー
トナーズというプライベート・エクイティ投資会社を立ち上げました。力強いキャッシュ・フローの創出を企業目的と
するダイアルは、既に6件の投資を完了し、更に今後3年間で新たに6~8件の追加投資を行う予定です。
当社はまた、金融商品の垣根を越えたソリューションをお客様に提供できるよう努めてきました。例えば、当社
では流動性の高いヘッジファンド商品の提供を拡大しており、ミューチュアル・ファンドにおいて、日次の流動性か
1
2
出所:HSBC, 退職後の未来: 新しい現実、2013年
出所:ミリマン、2012年 公的年金の資金調達に関する研究
page 5
CEOメッセージ
つ低水準の手数料で提供しています。またヘッジファンドの選定を行う専任の担当チームは、確立したヘッジフ
ァンド運用会社に投資をする戦略の運用を開始しました。さらに、当社株式チームの1つであるカンター・グルー
プのロング・ショート戦略は幅広いお客様に提供可能となりました。同様に、およそ4億ドル規模のロング・ショー
ト戦略を運用するグレーター・チャイナ・チームは、今年、ロング・オンリーの運用スキームを新たに立ち上げま
した。機関投資家のお客様は、最近ベンチマーク構成銘柄の組入れをより選好するようになり、その結果、中国
投資が著しくアンダーウェートになっています。例えば、中国のGDPが世界に占める比率は11.5%に達する一方
で、MSCIワールド・インデックスに占める割合はわずか2.2%です。今のところ、多くの投資家が過去5年間の中国
A株の下落を不安視していますが、PERは既に低下しており、現在魅力的な投資機会が存在していると思われ
ます。当社の中国での活動が評価され、また自国市場に外国人投資家を呼び込みたい中国当局の思惑が後押
しした結果、2012年、当社はCRSCによってQFIIライセンスが与えられた20社のうちの1社に選ばれました。
2012年にニューバーガー・バーマンで最も資金流入があった運用戦略は、ハイ・イールド債のチームでした。そ
れは、良好な市場環境と長期的に優れた運用パフォーマンスを達成したことが評価されたためでした。アン H・
ベンジャミン率いる同チームのトーマス P. オライリー及びラス・コボドは、依然として魅力的なスプレッドと、現在
の市場で過剰に織り込まれていると見られるデフォルト懸念を活用し、2012年に傑出した運用成績を残しまし
た。過去5年間、投資適格未満分野の運用においては、当社のお客様が投資利回りを追求する姿勢の後押し
を受け、当社はバンク・ローンとディストレス投資の運用戦略の構築を行いました。プライベート・エクイティ分野で
は、当社は引き続き革新的な運用を行いました。例えば、ヘルスケア・セクターにおける医療ロイヤリティの獲得
を目指すニッチな投資機会にフォーカスし、一方プライベート・デットに関しては、流動性リスクをとる代りに高いイ
ールドが見込めるメザニン投資と第2抵当権付(セカンド・リーン)ローンにおいて、高い投資機会があるとみてお
ります。
当社内には、ニッチな市場や急速に発展する新興国市場への投資を含め、魅力的な投資テーマが数多く存
在しますが、引き続き米国株への投資が当社最大のリスク配分になっており、2013年もオーバーウェイト・ポジシ
ョンを継続します。これについては、当レポートにおいて当社のポートフォリオ・マネージャー達が、自らの言葉で
説明しています。中央銀行や政府による持続不可能な経済政策に終わりがやってくるのは不可避であり、今後相
当程度ボラティリティが高まる局面も予想されますが、当社では引き続き長期的には米国株式については強気
の見方をとっています。
コミュニティーにおける協業
当社は、我々が生活し労働する場であるコミュニティーに「恩返し」を行うことを自らに課しています。当社
は、4年前の独立の記念行事として、社会奉仕を行うことに決めています。それは1週間コミュニティーの奉
仕活動に参加するプログラムで、ホームレスの人々に食事を作ったり、庭に植物を植えたり、高校生に助
言を行う等の活動を行っています。
今年は、このような奉仕活動をお客様や当社の前従業員にも開放する予定です。 当社は、良い投資家である
以上に良い庭師や良い料理人になれるわけでは決してありませんが、本業とは非常に異なったかたちで当社と
の協業をご希望でしたら、どうぞご参加ください。ご連絡をお待ちしております。
このようなボランティア活動を行うことは、ニューバーガー・バーマンが他者に奉仕するために存在するのだと
いう事実の反映でもあります。当社は、お客様ご自身とお客様が所属するコミュニティーの両方に明るい未来を
お届けするお手伝いをしたいと考えます。当社は、いかなる投資家や金融機関も直面することを強いられるであ
ろう、最も複雑で緊張を伴う意思決定の一部について、知恵と省察の機会を提供します。当社はまた、お客様
が何を必要とし、何を欲するかに意識を集中し、ご期待に応える努力を今後とも続けてまいります。こうした目標
を妨げるものは何一つありません。当社はそのように設立され、そのことは日々尊重すべき財産であると心得て
います。
皆様の日頃のご協力に深謝申し上げる次第です。
neuberger berman annual review 2012
投資家として
投資期間が想像できないレベルまで短縮してい
るなか、今日の高頻度取引への偏りから抜け出
し、従来よりも長い時間軸で企業を評価すること
が、投資家にとって課題となっています。その答え
となるのが、ボトムアップ型のファンダメンタルズ
分析に重点をおいたリサーチです。
ニューバーガー・バーマンの中核をなすのは、リ
サーチ業務です。お
客様とパートナーシ
ップを築き、お客様そ
れぞれの投資目的を
達成するという当社
のミッションは、当社
独自の、先見性を備
えた投資決定を行う
という別のミッション
に自ずとつながって
います。超大型株か
らソブリン債、プライ
ベート・エクイティま
で、当社はハンズオ
ン型のボトムアップに
よるリサーチを行って
います。
当社は投資対象の
企業に積極的に関わ
りを持ちます。投資対
象の企業と面談し、
質問を投げかけ、そ
の回答に注意深く耳
を傾けます。当社を訪問し、事業について説明す
る数百もの公開企業にとって、当社は目的地とな
っています。お客様のために、リサーチは当社独
自のもので、その結果は社内の42のポートフォリ
オ運用チームのみに配布されます。2012年に当
社で、公開企業と行った面談数は約1,400にのぼ
り、訪問した企業、供給業者、競合他社、コンサル
タントの数は数百にも及びます。
市場がますます短期的な影響を受けざるを得な
い厳しい投資展望のなか、当社はファンダメンタ
ルズを重視し、長期的な観点から株主価値を創
造するうえで最重要かつ根源的な原動力を見つ
け出すために、絶え間ない努力を続けています。
当社のアナリストは、持続的成長機会の質や成
長から株主価値を生み出す経営者の能力を日々
評価しています。さらに、株価と本質的価値が不
整合になることが繰
り返し起こるため、そ
の状況と原因の理解
に努めています。
投資運用に不可欠
な前述の定性的な考
え方を数学的に捉え
ることは難しく、経験
を積み、企業、ビジネ
ス・モデル、業況・先
行きに深く精通する
ことがもっとも有効で
あると考えられます。
当社は、株式(ファ
ンダメンタルズ分析
および定量分析)、
債券の経験豊富なア
ナリストを多数擁して
いるだけでなく、独自
のリサーチを行うプラ
イベート・エクイティお
よびヘッジファンドの
投資専門家集団を多数配置しています。幅広い
資産クラスに対して、セクター、業種、発行体別に
リサーチが行われており、そのリサーチ結果は各
ポートフォリオ運用チームが分析を行ううえでの
基盤となっています。さらには、アナリストの専門
知識および豊富な経験が、各運用チームに投資
アイデアを提供し、より綿密なリサーチ・プロジェク
トを実施可能なものとしています。
左から:Timothy Creedon、Michelle Giordano-Valentine、Ronald Silvestri、Teresa Donahue及びMartin Sankey
page 7
CIOの見解
投資運用のマネジメント
ジョセフ V. アマト
プレジデント 兼 最高投資責任者
境への回帰の動きが加速すると、当社は考
えています。市場は、従来の業種および企
業のファンダメンタルズを重視することにな
るでしょう。この変化により、資産クラス・証
券間の相関性がより低くなることで、差別化
された投資収益が期待できます。
私たちをめぐる投資環境は過去数年間に
わたり、一般に「前例がない」とみなされて
いる一連の課題の影響を大きく受けてきま
した。米国およびユーロ圏諸国の財政状況
は、金融市場が財政政策の影響を受けるこ
とを示しています。これらの課題は非常に複
雑にみえますが、特に、政治プロセスにお
ける日々の動きを観察していると、解決に向
かっていることがわかります。欧州中央銀行
(ECB)は、2010年から2011年にかけて発生
し、投資家から冷静さを奪った金融危機から
脱するために、ありとあらゆる対策を講じる
ことを明言しています。同じく、米連邦準備
制度理事会(FRB)は低金利政策を積極的
に推し進めており、投資資金のリスク資産へ
の流入を後押ししています。米国および欧
州で、景気は今のところ大きく回復していま
せんが、これらの政策は金融市場にポジテ
ィブな影響を及ぼしています。米国、欧州の
株式市場の過去3年間の年率収益率は、そ
れぞれ10.9%、3.9%となっています。1
今後数年間にわたり投資環境に影響を与
えると考えられる大きなテーマがいくつかあ
ります。当社の運用担当者が注視している
長期的な傾向や課題は多数ありますが、も
っとも重要な要素として以下の3つがあげら
れます。
(1) 経済成長-一貫して高い債務水準、高
齢化および生産性向上の鈍化を反映し
て、先進諸国の経済成長は緩やかな状
態が続くと予想しています。運用担当者
の多くが後に議論しているように、これら
が要因となり、投資環境が困難なものと
なる可能性が高まっています。つまり、投
資家が個々の投資見通しを再評価する
ことが、資産クラス配分(株式か債券か)
、投資対象地域の経済発展段階(先進
国か新興国か)、資産運用手法(オルタ
ナティブ投資か従来型の投資か)のいず
将来に目を向けると、過去3年間に経験し
た金融市場環境に変化が生じると思われま
す。マクロ経済、金融市場に関するリスクの
多くが後退したため、より「従来型の」投資環
先進国の経済成長率は踊り場か
主要先進国の実質国内総生産(GDP)成長率
実質GDP成長率
5%
実績
予測1
3%
1%
-1%
-3%
-5%
1992
1994
1996
1998
米国
2000
2002
ユーロ圏
2004
2006
2008
2010
2012
英国
出所:Bloomberg、年間データ、1992年~2013年
2012年および2013年のGDP年率成長率は、Bloomberg data servicesが専門家から得た予想に関するすべての
回答の中央値
1
1
2012年12月31日時点 米国株式はS&P 500 Index、欧州株式はMSCI Europe Indexに基づく
neuberger berman annual review 2012
利回り追求の動きは継続
先進諸国の10年物国債の利回り (米国、ドイツ、日本、英国、カナダ、オーストラリア)
10年物国債の利回り
15%
12%
9%
6%
3%
0%
1982
1990
1998
2006
2012
月別データ、1982年1月~2012年12月
出所: Neuberger Berman、Bloomberg、Trading
Economics、Departments of Treasury:米国、ドイツ、日
本、英国、オーストラリア。Treasury Board of Canada:カ
ナダ。米国、ドイツ、日本、英国、カナダ、オーストラリア
の6カ国の10年物国債利回りの平均値
れの見直しを行うにしても、投資目標達成
に向けて道からそれないようにするうえで、
重要な役割を果たすでしょう。
(2) 金利水準-中央銀行の政策は明確かつ一
貫しており、金利水準は長期間にわたり低
く抑えられるでしょう。このような低金利環境
下で、過去数十年間に近い水準の収益の
獲得を目指す投資家は、あらゆる種類の課
題と直面することになります。経済成長の
減速、それどころかデフレ(債券市場にとっ
ては投資妙味のある景気局面)の懸念を消
し去ることができない投資家もいますが、当
社はこうした状況に陥る可能性は低いと考
えています。投機的格付債や新興市場債な
ど、利回りが魅力的な投資対象が債券の資
産クラスの中に存在しますが、従来の債券
投資に比べてリスクの範囲が広くなります。
景気が拡大しているため、近い将来インフ
レが生じる可能性は低いと考えています。
しかしながら、当社の見解では、中央銀行
はインフレの上昇(現在の財政不均衡に対
処する非常に有効な政策)を望んでおり、
「FRB(またはECB)に逆らうな」という格言を
忘れてはいけません。ある種の資産配分に
よりインフレをヘッジすることは可能であり、
リスクの度合いにより、低いものではインフ
レ連動米国債(TIPS)が、高いものではコモ
ディティが対象となるでしょう。
現在の投資環境は当社の強みを活かすの
にチャンスであると考えています。当社の投資
文化は、業種および企業のファンダメンタルズ
に、長期的な視点から焦点を当てるというもの
です。当社は長期的なファンダメンタルズに基
づき、長期的に投資収益をあげてきました。長
期にわたる運用成績が当社の運用力を物語っ
ています。こうした文化がリスクに対する認識と
一体となり、投資対象の種類が株式、債券、オ
ルタナティブ投資商品のいずれであろうが、投
資地域が米国、新興国、その他のいずれであ
ろうが、お客様にフルラインナップを提供すると
いう当社の投資哲学を生み出しています。
この場を借りまして、すべてのお客様に対し
て、そのご支援ならびにご信頼に心より感謝の
意を述べさていただきます。お客様それぞれの
投資目的の達成に向けて、お客様とパートナ
ーシップを築くという当社のミッションの一端と
して、当社全員がチームとなり付加価値を創造
するために、不断なく業務に取り組んでいく所
存です。
(3) インフレ-FRBによる量的緩和策および
ECBによる国債買い入れプログラムにより、
マネーサプライは大幅に増加しており、イ
ンフレの懸念が非常に高まっています。一
方、当社は、失業率が高止まりした状態で
page 9
neuberger berman annual review 2012
左から: Wai Lee, Aisha Haque, Anthony D. Tutrone and Alan H. Dorsey.
1.
パートナーシップ関係の構築
すべての投資は基本的にパートナーシップ関係の上に成り立っている
と考えます。マクロ経済分析及びファンダメンタルス分析はポートフォリオ
運用や戦略的な資産配分に不可欠であり、またポートフォリオ運用は年
金スポンサー、アドバイザーおよび彼らの最終的な顧客である、インカム・
流動性・低成長といった問題に直面するアジア・オーストラリア・ヨーロッ
パ・米国等の退職者層の要望に応えていく必要があります。戦略的なパ
ートナーとして投資を遂行するには、市場を見渡せる視野の広さや、幅広
い資産クラスにおける投資機会の発掘、また投資期間や地域の選別能
力が求められますが、ニューバーガー・バーマンではそうしたパートナー
シップの構築を使命と考えており、私どもの文化にもマッチするところであ
ります。
page 11
1 パートナーシップ関係の構築
ポートフォリオの考察
アランH.ドージーに聞く
主要課題とアプローチ方法
2013年に入り、経済成長の鈍化、利回り
の低下、インフレ・リスク、リスク・オン/オ
フといった4つの課題への対応が、お客様
との対話のなかで特に求められるようにな
ったと感じます。
アラン H. ドージー、CFA
投資戦略・リスク責任者
世界的に経済成長が鈍化している状況下
で、当社は「成長している地域」すなわち今
日においては新興市場を含む資産配分が
有効であると考えています。新興国経済の
安定化や潤沢な外貨準備は、多くのエマー
ジング債券の発行価格にも既に反映され
ており、ファンダメンタルズの特徴が先進国
並み、もしくはそれ以上の水準になってきた
ことを裏付けています。こうした状況は株式
のバリュエーションには未だ反映されておら
ず、潜在的な投資機会をもたらす可能性が
あるといえます。
拡大する世界のGDPに占める新興国の割合
世界のGDPに占める新興国の割合は過去10
年で21%から36%へと拡大1、2015年には40%
に達する予想がされています。2
50%
IMF
Forecast2
40%
30%
20%
10%
0%
‘90 ‘93 ‘96 ‘99 ‘02 ‘05 ‘08 ‘11 ‘14 ‘17
■ 新興アジア
■ ラテン・アメリカ及びカリブ海地域
■ その他新興国
出所:IMF World Economic Outlook、ニューバーガ
ー・バーマン
1
2001~2011年
2
World Economic Outlook 2012年10月より
neuberger berman annual review 2012
もう一つ念頭に置かなければならないの
が債券利回りの低下です。この様な超低金
利環境下で将来の支出に備える方法はあ
るのでしょうか。一つの可能性としては、引
き続き相対的な利回りの魅力がある投資
適格未満の債券等へリスク・リターンの視
野を広げることが挙げられます。具体的に
はハイ・イールド債やバンクローン、また馴
染みが薄い資産クラスではありますが流動
性リスクに対して十分な利回りを提供して
いるメザニン債やファンダメンタルズに基づ
く通貨戦略等が挙げられます。
利回りの低下と並んで課題として挙げら
れるのがインフレ・リスクです。インフレのヘ
ッジには一般的にコモディティやインフレ連
動債等の組入れが考えられますが、コモデ
ィティの過去の実績を見るとその効果はま
ちまちであり、インフレ連動債は実質金利
に対するリスクが挙げられます。そのため
当社では各資産のインフレとの相関を活用
しながら、様々な投資環境に応じた機動的
な配分調整を行える、幅広いマルチ・アセッ
ト・アプローチがより効果的と考えます。
このマルチ・アセット・アプローチの主要
テーマは機動的な資産配分の調整にあり
ます。市場における緊張は和らぎつつあり
ますが、引き続きリスク・オン/オフが周期
的に繰り返される可能性があります。その
ため、トラッキング・エラーを低く抑えること
に固執し過ぎると、市場の変化への対応が
より困難になる可能性があります。債券で
はその時々の利回り水準や経済動向に応
じた、金利や信用力のエクスポージャー調
整がより有効的と考えます。株式について
は、運用担当者にセクター配分及び銘柄
選択の決定を任せる方がより合理的と考
えます。
お客様とパートナーシップを築くうえで課
題は常に変化しますが、当社の見識が少し
でもお客様のお役に立つことを願うのと同
時に、お客様からのご意見が、当社がより
効果的な運用を行う上で大きな役割を果た
しております。
魅力的なフリーキャッシュフロー
経済全般の回復および企業のファンダメ
ンタルズの改善から、2012年は株式投資が好
調な年となりました。当社の綿密な企業分析
が、マクロ経済問題に関連して生じる魅力的な
投資機会の発掘に役立ったといえます。2013年
に入っても、多額のフリーキャッシュフローを継
続的に生むまたは増大させている優れた経営を
行う企業のバリエーションは、依然として魅力的
であると考えます。フリーキャッシュフローを生み
出している企業は株主に利益を還元するため、
個別企業レベルのバリュエーションがより重要
となってきます。株主への利益還元は、本業への再投
資、配当、自社株買い、買収、資本構成の変更等によって行
われますが、いずれにしても魅力的なフリーキャッシュフロー
利回りから、現在の投資環境において株式は優れたリスク・リ
ターン特性を有していると考えられます。
堅調なファンダメンタルズ
2012年はニュースのヘッドラインが短期的に株価を動
かしましたが、長期的にはファンダメンタルズが株価の上昇
を牽引しました。2012年のヘッドラインは相対的に騒々しく、
時にはマイナスの影響を与えることが多かった一方で、ファ
ンダメンタルズは引き続き堅調であり、株式には有利に働くと
いう見方に変更はなく、フリーキャッシュフローの伸びを通じ
て、増配や自社株買いが行われると考えられます。また、こ
こ数年間に債券市場に流入した巨額の資金が株式市場に戻
り、2013年の株式市場を下支えする可能性があるとみており
ます。
デイビッド S. ポートニ―、トニー M. グレアソン
リチャード S. レビィン、サンディ M. ポメロイ
MLGグループ
リチャード S. ナッケンソン
ナッケンソン・グループ
投資妙味のある個別銘柄選択
良く言っても不安定な、悪く言うときわめて深刻な2012
年のマクロ経済環境において、株式市場が好調であったこと
は、あらためて「FRBに逆らうな」という格言が正しいこ
とを示しました。FRB、ECBおよび中国
人民銀行による積極的な資金供給が、
世界的なGDP成長の鈍化や米国が財
政の崖から転落するリスクを防ぎ、
株式市場は平均2桁台の上昇を遂
げました。当チームは中央銀行の
行動を予想することはせず、個別
銘柄選択に引き続き専念すること
で、過度なリスクをとらずにポート
フォリオのアクティブ性を維持して
いく方針です。
ダニエル H. ローゼンブラット、ジョン J. バーカー
米国大型ディシプリンド・グロース株式戦略
page 13
1 パートナーシップ関係の構築
可能性を秘める中型株
中央銀行の積極姿勢
2012年を振り返ると、欧州債務危機の悪化、中国経済
のハードランディングの可能性、および米国の「財政の崖」に
対する懸念から、厳しいデフレに陥る可能性がありました。し
かし、世界的な中央銀行による積極的な金融緩和策の実施
によって、インフレの兆しも出てきたといえます。中央銀行に
よる積極的な金融刺激策は両極端な結果をもたらしますが、
現状ではデフレに陥るリスクを食い止められた一方で、インフ
レ懸念が生じています。景気の先行きが中央銀行の継
続的な介入に左右されるため、トップダウンによるい
くつかのセクター投資から、どのような環
境下でも収益をあげることができる、質
の高い、差別化された企業の銘柄発掘
に注力しています。
2012年は引き続き欧州債務危機に加
え、財政緊縮策や政治的緊張によって悲観的
な投資家心理の中でのスタートとなり、株式投
資は敬遠されました。しかし株式市場はその
後「不安の壁」をどうにか登りきり、「忍び足で」
徐々に相場は回復し、大きなリターンとなりま
した。中でも中型株は相対的な魅力度が高く、
ラッセル中型株グロース指数(Russell Midcap®
Growth Index)のリターンは16%近くに達しまし
た。2013年は米国の景気および金融市場の
回復見通しから、魅力的なバリエーションの中
型株を引き続き発掘していきます。
ケニス J. トゥレック
米国中型グロース株式戦略
政策担当者の影響
ロバート W. ダレイオ、ジュディス M. ベール
米国小型株バリュー投資戦略
政治的な影響同様、政策変更に対
するリスクも最小限にとどめたいと考
えますが、政策担当者の土壇場の言
動が私たちの運用プロセスに望ましく
ない影響を及ぼしうる可能性がありま
す。今後見込まれる増税が消費関連
銘柄に与える影響、歳出削減が防衛
関連銘柄に及ぼす影響、政府の政策
担当者の動向を注視しつつ、引き続き銘
柄選択を行っていきます。
ベンジャミン H. ナーム、マイケルC. グリーン
米国小型イントリンシック・バリュー株式戦略
neuberger berman annual review 2012
ファンダメンタルズの追求:コア株式およびSRI投資
多方向の感応度を活用したリスク管理
2012年は投資家が「リスク・オン」「リスク・オフ」とポジ
ションをめまぐるしく変えたことによって、ボラティリティの高
い状態が続きました。ボラティリティの高まりは株式投資にと
っては懸念材料となる一方で、相対的に優れた企業の株式
を割安に購入できる機会ももたらします。
2012年を通じて、個人投資家、機関投資家が共通して
唱えたテーマはリスク管理でしたが、「リスク」の定義は投
資家により大きく異なります。下振れリスクの低減やボラ
ティリティの管理等、いずれの測定方法にしろ、お客様が
念頭に置かれるのはリスク管理ではないでしょうか。当社
はリスク管理を一つの定義から捉えるのではなく、多方向
から考えています。近年のボラティリティの高い投資環境を
乗り切るうえでも、そうしたアプローチは重要と考えます。
足元の世界各国の債務問題については、債務が引き金と
なりデフレ、景気後退が生じる可能性、および政策誘導によ
りインフレが発生する両方の「ファット・テ
ール・リスク」を注視しています。私ども
のポートフォリオは低経済成長下にお
いても成長が期待でき、ファット・テ
ール・リスクの起こった際にも乗り切
れることを念頭に置いています。
短期金融市場に関しても、リター
ンが米国および海外の長引く債務
問題の影響を受けることが想定さ
れます。こうした状況に左右され
ず、質が高く財務が健全であり、今
後の成長が見込まれる企業を発掘
し、投資をしてまいります。
アーサー・モレッティ、イングリッド S. ディオット
米国コア株式戦略・SRI投資戦略
バリューの投資機会
2012年の欧州銀行危機で、相対的に財務が健全な米
銀が欧州で貸出しを増やす機会を得たことが、私どものポ
ートフォリオにも貢献しました。これ以降、銀
行株のバリュエーションは上昇し、米国内で
の貸出も増えたことで、投資妙味は薄れまし
た。しかし足元の不確実性やボラティリテ
ィを考えると2013年も引き続き投資機会
はあると言え、特に生活必需品、公益、
ヘルスケア銘柄が有利と考えます。2012
年と異なり、2013年は市場コンセンサス
を上回る景気回復が生じる可能性は低
く、特に年後半はディフェンシブ銘柄の投
資妙味が増すと予想されます。
当社はお客様と様々な戦略でパートナーシップを築いて
おり、お客様のリスク目標に対処しつつ、高いリターンを
目指しています。コモディティを例にとると、コモディティの
リスク寄与度に基づき資産配分を決定し、リバランスを積
極的に行うことで、資産クラスからの収益獲得を追求して
います。グローバルに分散投資したポートフォリオでは、リ
スク寄与度だけではなく、相関性、ボラティリティ、テイル・
リスクを考慮し、またショートやレバレッジなど幅広い戦略
により、リスクコントロールを行っています。
こうした多方向アプローチは、特定のお客様に限られて
いるわけではなく、ファイナンシャル・アドバイザーから機
関投資家のお客様との対話において常に上がる問題で
す。お客様の課題に取り組むうえで、単に資産を運用する
だけではなく、幅広い投資上の問題について当社の見解
をお客様と共有させていただく機会が多くなっています。
こうしたリスク管理に関する考察をポートフォリオに取り入
れた当社のリサーチ結果が、数多くの学術誌に掲載され
る機会が増えており、リサーチに関する賞も受
賞致しました。しかしながら、当社の目的はあ
くまでも、お客様に深くコミットするパートナー
として、お客様のポートフォリオに当社の洞察
力を活かし、リターンを実現することです。■
ワイ・リー、Ph.D
最高投資責任者兼ディレクター・オブ・リサーチ
定量運用グループ
エリ M. サルツマン
米国大型バリュー株式戦略
page 15
1 パートナーシップ関係の構築
新興国株式市場: 市場が注目する中国および
生活必需品銘柄以外にも投資妙味
重要な役割を果たす中央銀行
年の株式市場は中央銀行の政策の影響を非常に大き
く受けました。ECBの金融政策は、欧州債務危機の「テイル・
リスク」を激減させ、特にグローバル市場および欧州の銀行
を回復に向かわせる役割を果たしました。景気変動を
乗り切るのに有利な状況にある欧州の銀行は、より
高レバレッジの同業者が辿った跡を追っているといえ
ます。日本では、インフレを起こすために(および円
安を進行させるために)財政・金融政策が講じられ
たことで株式市場が活性化され、輸出関連銘柄が
特に上昇しました。競合相手で、輸出比率の高い
韓国の通貨であるウォンに対しも円安が進みまし
た。また、北米、新興市場などグローバル市場で
確固たる営業基盤を有する企業の株式に対する
投資妙味は、増していると考えています。しかしな
がら、景気変動の懸念はいまだ完全には消えてい
ない点には引き続き注視していきます。
ベンジャミン E. シーゲル、CFA
グローバル株式運用責任者
2012年の新興国株式市場は中国の景気
見通しに左右された年となりました。世界第2位
の規模の中国経済がリターンに及ぼす影響は
決して小さくはありませんが、その影響が誇張
され過ぎているように思われます。実際、中国
以外の多くの新興国の株価は個別の問題を抱
えるインドを含めて、中国を上回りました。従来、資
金の逃避先であった生活必需品銘柄が好調な一方
で、新興国市場のヘルスケア・セクターの小型株が
良好なリターンを残しました。各市場において、よ
り広範かつ長期にわたる成長が持続するという
考えに変更はありません。多くの新興国市場の
銘柄は、バリュエーションが魅力的であり、優れた投資
機会を提供しています。2013年も、ファンダメンタルズに
関して綿密な分析を行い、指数構成銘柄以外のクオリティの
高い銘柄を発掘することで、引き続きより高いリターンをあげ
ることが可能と考えます。
コンラッド A. サルダナ、CFA
新興株式運用
2013年:新たな時代の幕開けの1年
2012年は中国にとって節目となる1年でした。年末の
製造業指数の改善、鉱工業生産の改善、小売業売上高の
堅調さはすべて、世界第2位の規模の中国経済が緩
やかに回復していることを示しています。しかし、お
そらくもっとも顕著なのは指導者の円滑な交代であ
り、常務委員が半数以上交代する結果といえ
ます。
今後に目を転じると、中国の景気回復に明
るい見通しを持つとともに、新しい指導者によ
る改革および政策についてコンセンサスを得
るのに時間がかかると認識しています。経済、
政治、社会の見通しを引き続き注視し、ファン
ダメンタルズを重視した、ボトムアップ・アプロ
ーチによる綿密なリサーチを行ってまいります。
当社の見解では、中国および周辺諸国の株式
市場が政治の影響を受けて非効率であるのを
解明するには、より詳細に理解することが重要
であると考えています。
フランク・ヤオ
グレーター・チャイナ株式運用
アジア太平洋地域バイス・チェアマン
neuberger berman annual review 2012
グローバルな投資家として
世界各地のマクロ事象が市場を硬直状態に陥ら
せている一方で、ファンダメンタルズを重視した個
別銘柄選択により、先進国および途上国の両市
場において有望な銘柄を発掘することが可能です。
広範かつ長期的なテーマをもちグローバルな時
流に乗っている、または国内のファンダメンタルズ
のシナリオに基づき事業を展開している質の高い
企業は、政府系ファンド、企業年金、公的年金、
個人投資家など多くの賢明な投資家にとって格好
の投資機会となっています。商取引や資源管理
の新たな潮流、製造技術の進歩や経済成長の影
響を受け、世界の投資地図は塗り替えられようと
しています。このよう
な環境は、ファンダメ
ンタルズに基づいた
リサーチに重点をおく
ポートフォリオ戦略に
とって魅力的な投資
機会となります。過去
25年間に多くの変化
が生じました。新興市
場の世界の経済成長
に占める割合は同期
間に倍増し、BRICs
諸国および新興国の
外貨準備高は6兆ド
ルを超えました。ユー
ロ圏経済が課題に直
面しているにもかか
わらず、先進国市場
の見通しは、魅力的
なファンダメンタルズ
の投資対象、グロー
バル市場における強
固な営業基盤、安定
した長期的なテーマ
等を背景に、明るい内容となっています。
こうした変化に富む環境下で、当社はお客様に
とって長期にわたる貴重なパートナーです。お客
様との対話で度々テーマに挙がるのが、グローバ
ルなベンチマークおよび新たな資産配分の枠組
みの構築です。世界中の個別銘柄に対する当社
独自のボトムアップ型アプローチ、さらにはトップ
ダウン型の資産配分やリスク管理が、グローバル
な投資機会に関するお客様との対話を、深く活発
なものにしています。
より魅力的なリターンおよび利回りを追求するお
客様は、地理的な相関性が低いことで投資見通し
が良好であるように、急速な経済発展を遂げる市
場において魅力的な投資機会を多く見出すことが
できます。多くのポートフォリオで、グローバリゼー
ションの比重が徐々に大きくなっています。ポート
フォリオの配分において、先進国および途上国市
場の株式、債券の双方に再び重点をおくことが必
要なため、当社の実地に沿った個別銘柄毎のア
プローチは、お客様とパートナーシップを築くうえ
で有効であると考えています。
リサーチを原動力
としている組織であ
る当社は、ラテンアメ
リカなどの非公開市
場、欧州・アジア太平
洋・中国の公開市場
の双方で投資機会を
求め、世界にまたが
ってアイデアを探って
おり、平均14年間の
実地経験を有する当
社のリサーチ・アナリ
ストが各所でリサー
チにあたっています。
当社の非米国株式
戦略は1998年よりベ
ンジャミン・シーゲル
により運用されてお
り、セクターにこだわ
らず、持続的な成長
が見込めるクオリティ
の高い企業を求め、
小型株から大型株ま
でさまざまな時価総額の企業の銘柄を投資対象
としています。エマージング株式戦略を運用して
いるコンラッド・サルダナおよびアナリスト・チーム
は、投資機会を発掘するうえで国内消費を重要な
要素として捉えています。トニー・グリーソンおよ
びサンディ・ポムロイが共同運用するグローバル
なテーマ型株式投資戦略は、設定した複数の投
資テーマに沿り、且つ個別銘柄のファンダメンタル
ズ分析を用いて銘柄選定を行う、い運用される戦
略となっています。
左から: Conrad A. Saldanha, Tony M. Gleason, Benjamin E. Segal 及び Maximiliano Rohm
page 17
neuberger berman annual review 2012
左から: Ann H. Benjamin, Bradley C. Tank, Andrew A. Johnson 及び Lori Holland
2.
インカム収益の確保
今日の低金利環境下では、収益を確保するため投資家自らが独自の
設計図を新たに描くことが求められます。幸いにも当社は、グローバル
に様々な戦略的パートナーシップを求められるケースが増えています。
当社は純粋な投資家であり、投資適格あるいは投資適格未満の案件を
幅広く対象とします。独自のリサーチを行い、思考の独創性と独立性を
重視します。当社の債券投資分野における経験と見識により、当社が
提供する一連の運用戦略は、企業年金や政府系ファンド、アドバイザー
らによって評価を受けています。独自のカスタマイズ・ベンチマーク指標
を考案しつつ、負債部分に着目した投資手法へのニーズに応え、かつ
新興国市場の債券投資を行うことは、多くの戦略的パートナーシップに
とって、当社の債券分野における強みと深さについてご理解いただける
と思います。
page 19
2
インカム収益の確保
債券に関する考察
ブラッドリー C. タンクに聞く
様々な角度から見る利回り
当社のお客様の多くにとって、投資利回り
は2012年の中心的課題でしたが、現在でも
それは変わっていません。利回りは、ポート
フォリオの安定性を維持する能力、様々な
金利水準における総利回り、当面のキャッ
シュの必要性に加え、将来的な負債にも影
響を与えます。債券投資部門では、現在の
低利回り環境に適応しつつリスク管理に対
する取り組みを維持することの重要性を十
分に理解しています。
ブラッドリー C. タンク
債券投資部門 最高投資責任者
(CIO)
当社のポートフォリオにおいては、収益を
追求するため、慎重でありながらシステマ
チックな手段を採ってきました。当社はこれ
まで全般的に投資適格社債への配分を抑
えてきました。投資適格未満債のセグメン
トでは、債券よりもローンを選好してきまし
た。バンク・ローン市場はハイ・イールド債
市場よりも若干高めに格付けされ、資本構
成の中ではより高い位置づけとなります。
変動金利の特性により、金利の変動に対
する感応度を低減します。ハイ・イールド債
市場において、当社は、格上げが見込ま
れる一部銘柄を含め、相対的にクオリティ
の高い債券に投資しています。それらの利
回りは他のハイ・イールド債よりも低いもの
の、市場が軟調な展開となった際には、相
対的に堅調なパフフォーマンスを示すこと
が期待できます。
同時に、当社では全体的に低利回りのセ
クターをアンダーウェイトとしてきました。例
えば、第1四半期の短期/中期の国債は相
対的な魅力度が低く、当面のインカム・ゲイ
ンが期待できないことから、価格が下落し
た場合に投資家はその影響を直接的に受
けることになります。
既にご存知の通り、市場センチメントの
様々な動きが資産レベルおよびサブセグ
メントの両面で収益に重大な影響を与えま
す。2012年第4四半期だけでみても、短期
間での投資適格債のアウトパフォーム、格
下げに続くアンダーパフォームと金利の急
騰などがありました。これにより、幅広く分
散された運用戦略の重要性と機動的アプ
ローチの価値が改めて浮き彫りになりまし
neuberger berman annual review 2012
た。債券市場全体への配分が、この流れを
非常に円滑なものとし、同時に収益水準を
健全なレベルに維持することになります。
インフレに注目
利回りのジレンマと密接に結びついてい
るのは、インフレに対する脅威です。リター
ンをそれほど犠牲にすることなく物価の上
昇をどのように防御するべきか、投資家は
強い興味を持っています。最近TIPS市場が
好調である一方で、実質利回りは低下して
おり、総利回りを上昇させる可能性は大幅
に制限されています。では、インフレリスク
はどのように管理したらよいでしょうか?当
社では、ポートフォリオ内でインフレと相関
性の高い複数の資産を活用することを提唱
しています。コモディティ、不動産、公共セク
ター、マスター・リミテッド・パートナーシップ
(MLP)-これらはインフレ周期の中ですべ
てが異なるタイミングに異なる反応を示す
はずです。当社の見解では、機動的に配分
をシフトする能力があれば、これらを組み
合わせることがポートフォリオのオーバーレ
イには非常に有効になるとみています。
戦略的なパートナーシップ
戦略的あるいは複数の資産クラスにわ
たる取引において、当社はお客様に対して
は個別のソリューション提供に努めていま
す。昨年から今日にも続いている主なテー
マは、バランスシートの健全さと急成長市
場への投資が資本構造のすべての部分
で有利に働く傾向にある大企業です。地理
的に見れば、新興国市場で高い経済成長
が続いていること、そしてその資本市場で
体系的な改善が見られることに注目してお
り、債券および株式の両面でのより高い配
分につながります。これらの領域全体にわ
たる運用能力を有することにより、利回りの
問題をはじめ分散、リスク管理および資本
増大といった様々な課題に対して有意なソ
リューションを提供することが可能となると
考えています。この総合的なアプローチは
2013年においても継続していく考えです。
地方債の詳細調査
債券における柔軟性と機会
各国の中央銀行による積極的な対策を行っているもの
の、多くの先進国はわずかにプラスまたは若干のマイナスの
経済成長にとどまっている状況にあります。米国の財政問題
に対しても十分には対応が行われておらず、またユーロ圏で
は緊迫財政の重みから再び景気後退に陥っているため、政
策立案者たちは2013年は引き続き舵取りが難しい状況に直
面するであろうと私たちは考えています。この不安定な状況を
背景に、当社では2013年にも「同様の状態が続く」と予
測しています。米国における成長は非
常に緩やかな範囲に留まり、ユーロ
圏と日本では成長が見込みづらい状
況が続くでしょう。従って、金融政
策が2013年にも引き続き実施さ
れ、中央銀行は世界的な成長
における恩恵を享受すべく、よ
り一層尽力することが見込まれ
ます。債券市場においては、変
化する経済および市場の状況を
勘案し、戦術的調整を備えた幅
広いセクターへの戦略的配分を
通じた柔軟で機動的なアプロー
チが求められるようになると考え
ています。
アンドリュー A. ジョンソン、投資適格債券運用部門 最高投資責任者(CIO)
タノス・バルダス、Ph.D、投資適格債券運用部門
地方債市場では2012年に、高リスクの有価証券が最大のパ
フォーマンスを達成したことにより、堅調なリターン創出を継続しま
した。連邦制度理事会(FRB)の金融政策に対する積極的な姿勢
により、地方債の投資家の一部は期待するレベルのイ
ンカムを得るために、さらに高金利あるいは低格付け
の発行体への動きを強めています。こうした環境にお
いては、FRBがすべてのリスク資産を高めてくれると
いう期待の持てる市場を追求するほうが容易であ
ると考えられますが、現実は全く異なります。当社
はバリュエーションがいつまでもファンダメンタルズ
から乖離したままでいることはないと確信している
からです。12月の実績がその点を証明してくれま
した。ムーディーズが格下げしたプエルトリコ債や
格付けの低い発行体が、高格付けの債券を大幅
にアンダーパフォームしました。2013年には、財政
問題に関する議論がさらに頻繁に行われることによ
り、ボラティリティがさらに高まると考えています。2013
年の地方債市場においては、ファンダメンタルな信
用分析に裏付けられた証券の選択が、引き続き最
も有効な方法となると考えています。
ジェイミー L. イズリン
米国地方債運用責任者
前向きな環境でも、リターンはやや抑えめに
2012年に投資適格債市場を押し上げた要因
の多くは引き続き存在しています。企業のファンダメン
タルズは堅調で、バランスシート上のキャッシュは潤
沢です。借入コストは引き続き低く抑えられています。
投資家の利回りに対する要求が強く、全体的な需
要は強まると見られています。そうであっても、この
2年間の突出したリターンおよび現在のスプレッド
を考慮すると、2013年にはゆるやかな縮小を予想
しています。こうした環境において、テールリスクの
回避および市場ストレス期間に発生するミスプラ
イシングからの利益実現を実施するためには、当
社のリサーチ重視の投資プロセスが重要になりま
す。セクターに関しては、魅力的な利回りを提供し、未
だ解決していないグローバルなマクロ問題に直接影
響を受けない分野を選好しています。
デイビッド M. ブラウン、CFA
コーポレート ストラテジーおよびコーポレート トレーディング
page 21
2
インカム収益の確保
ディストレス債で投資機会を発見
順調な供給、堅実な需要
ハイ・イールド社債市場
は、2012年に非常に高い収益を
あげました。マクロ要因による質
への逃避で何度か短い中断はあ
ったものの、投資家たちは超低金利
の環境の中で利回りを求めているた
め、低格付けの利回りの高い証券に
対する需要は全般的に堅調でした。 多くの企業が借入コストの低いこの時期に償還期限の延長を
図ったため、発行件数は2012年に過去最高を記録しました。
こうした状況の下、ハイ・イールド債のデフォルト率は過去の
平均を大幅に下回ったことから、堅調な市場が継続し、スプ
レッドが更に縮小しました。2012年に市場を支えていた要因
の多くが継続していることから、ハイ・イールド市場について
は引き続き強気の見通しを立てています。ファンダメンタルズ
の面からは、企業収益は好調で、財政状態も健全です。さら
に、2013年にも引き続きハイ・イールド債のデフォルト率は低
く推移するであろうと考えていいます。テクニカル要因に関し
ては、借り換え需要による後押しがあるものの、堅調な供給
があるものとみています。低金利環境の中で、投資家の需要
はまだまだ底堅いと予測します。
アン H. ベンジャミン、投資適格未満債券部門 最高投資責任者(CIO)
ラス・コボデ、トーマス P. オレイリー、CFA
投資適格未満債券部門
現在は不良債権が増大するサイクルに入ってお
り、2013年に向けては更に魅力的な投資機会が増えると期待
しています。多くの銀行はまだバランスシートが健全な状態に
戻っておらず、問題ある資産を抱えたままです。世界中の銀
行のバランスシートには1.9兆ドル以上の不良債権が滞
っています。2012年には中央銀行がこれ
らの銀行に流動性を供給しましたが、銀
行の資産売却の切迫感を一時的に
緩和するに留まりました。しかしなが
ら、今後資金調達が厳しさを増す中
で銀行に対する資産削減のプレッ
シャーは高まっています。資産処理
のスピードは各国毎の要因により
異なるものの、不良資産を銀行の
バランスシートから外すことは必須
であり、中期的には投資機会を創出
します。当社が2013年に注目する分野
はインフラ、輸送、不動産です。
パトリック H. フリン、CFA
マイケル J. ホルムバーグ
ディストレス債券部門
バンク・ローン市場は強気の見通し
2012年に当社が直面していたマクロ経済的懸念や解決していな
い問題の多く、つまり欧州の債務危機問題、米国の「財政の崖」に関
する議論が市場に与えた影響は、これらの問題がいずれも現実的に
は解決されていないにもかかわらず、結果としては限定的なものとなり
ました。マクロ経済の問題が変動金利のバンク・ローン市場に影響を
与えることは確かですが、パフォーマンスは結果的に個々の発行体の
ファンダメンタルズ要因によって左右されます。投資適格未満企業は
財政的には健全で、十分なフリーキャッシュフローを生み出し、大幅な
流動性を維持しつつ短期の債務償還はほとんど発生しない状態に
あります。こうしたファンダメンタルズを考慮すれば、2013年のデフォルト
率は長期の平均を下回ったままであろうと
推測します。堅調なファンダメンタルズを背
景に、変動金利のバンク・ローン市場は投
資家に安定した収益をもたらし、また、金
利上昇やインフレからも保護してくれる
ものと思われます。市場は常に短期的
には、メディアの見出しリスクに直面す
る可能性はあるものの、ファンダメンタ
ルズ要因に焦点を合わせることが長
期にわたる魅力的な収益を生む機会
をもたらすものと考えています。
ステファン J. ケイシー、CFA
ジョセフ P. リンチ
バンク・ローン部門
neuberger berman annual review 2012
不動産セクターの回復が
利回り上昇のチャンスをもたらす
2012年のストラクチャード債券市
場は、FRBが主導した二つの金融政
策の実施が住宅および商業用不動産
市場の回復と結びつき、恩恵を受けまし
た。FRBの国債およびMBS(モーゲージ
債)の購入により更なる金利低下の環境
が続くことから、債券市場の参加者はより
高いリスク/リターンへの志向が強まりま
した。近年、市場は商業用、住宅用ロー
ンに裏付けられた証券により提供される
利回りへの追求に懐疑的になりました。
その裏には原資産の価値が更に下落し、最終的
には実現利回りが消滅してしまうのではないかと
いう恐れがあります。
証券化商品市場の利回り特性は他の債券商品と比較すると未
だ魅力的な一方で、不動産市場の回復により利回りが創出され
る未開拓の方法があると考えています。とりわけ、住宅ローン市
場では原資産の価値と比較して魅力的なバリュエーションで高利
回りの資産を購入可能な環境が提供されていると考えます。
トーマス A. ソンタグ、テレンス J. グロムスキ
ストラクチャード債券部門
相対的な通貨ファンダメンタルズが徐々に回復
欧州、米国、日本において、昨年は政策立案者が緊縮政策
と持続成長策を慎重にバランスさせる必要がありました。相対的
なファンダメンタルズがリスク選好の波によってしばしば影響を受
けた一方で、政策上の意思決定と継続的な中央銀行の干渉が通
貨市場に影響を及ぼしました。すべての主要な中央銀行の政策
対応は、テールリスクを制限する上では効果的でしたが、通貨ト
レンドに対する投資家の興味を喪失させてしまいました。
2012年は間違いなく難しい年でしたが、年間でプラ
スの収益を確保しました。ボラティリティは劇的に下
落し、相場の値動きは平均回帰による動きが優勢
となっていました。しかし、状況が正常化するにつ
れ、通貨の投資家は相対成長と期待リターンの差
をより重視するようになります。経済先進諸国のイ
ンフレサイクルが全て同じということはありえない
ため、成長率はより大きくばらつくようになると考
えています。これは通貨市場におけるボラティリテ
ィの更なる上昇、2013年におけるアルファ創出機
会の拡大を意味すると捉えています。
ファンダメンタル バリュエーションを通じて
新興国債券ポートフォリオを構築
2012年、新興国債券は先進国の市場経済を上回り、そ
の規模は約3倍、2012年12月31日現在の時価総額では11
兆ドルとなりました。政情の安定化、急速なインフラの発
達、健全な財政状態、教育を受けた中間層の増大といっ
た好ましい追い風が、安定的かつより正統的な投資市場
へと収束させています。発展途上国における国家の潤沢
な資金の存在感の高まりが、安定的で洗練された債券発
行の市場形成を加速しています。
この1年、多くの新興国債券の売買は、過去最低レベル
の利回りに近かったため、小幅な値動きで取引されまし
た。しかしリスクに見合うリターンは改善され、魅力が増し
ていると捉えています。
当社の投資アプローチはファンダメンタルズを基盤とし
てきました。ボトムアップの見通しに基づき資産クラス間、
ソブリン債の信用および個別の債券との相関性が理解可
能になると同時に、特に最近の市場の無秩序な動きの中
で早期に状況が改善するか悪化するかを見極めることが
できると考えています。詳細な分析により、長引く非効率
な状況下で魅力的な利回りを特定するためのファンダメ
ンタルズに基づいたバリュエーション分析の適用が可能
です。
こうした好ましい展開にもかかわらず、新興国市場に問
題がないわけではないと認識しています。新興国市場は
イベントリスクやこうしたリスク要因に影響を受けやすいこ
とに変わりはありません。しかし、これらの経済圏は以前
ほど強い相互の関連性を示さなくなっており、自立できる
だけの回復力を持ち、先進国市場の広範な問題によって
軌道から外れることはなくなるとみています。
2013年については、グローバルな指
標における新興国債の組み入れ比率
の低さや、高まりつつある機関投資
家からの資金流入は、継続的成長
を期待できる指標であると捉えて
います。■
ロブ・ドリジコニンゲン、ゴーキー・ウルキエタ
エマージング債券部門責任者
ウゴ・ランチオーニ
通貨部門
page 23
neuberger berman annual review 2012
左から: David G. Kupperman, Eric D. Weinstein, Elizabeth S. Traxler, Anthony D. Tutrone 及び Michael D. Rees
3.
オルタナティブ投資の追求
アルファを追求したアクティブ運用は、長期にわたり、当社を特徴づけ
る重要な要素であり、またお客様のニーズにこたえるためのマルチ・ア
セット戦略に不可欠な要素であります。当社のオルタナティブ投資の
プラットホームは多岐にわたり、ミューチュアル・ファンドとしてヘッジフ
ァンドが行うような運用手法をとる「流動性の高いオルタナティブ」戦略
や、不動産投資やマスター・リミテッド・パートナーシップ(MLP)のよう
に、株式や債券に歴史的に低相関な関係にある戦略もあります。オル
タナティブ投資は、伝統的投資対象との相関を低く抑えたままアルファ
を得ることができるため、極めて有利な運用手法として広く評価されて
きており、急成長している投資分野といえます。伝統的なオルタナティ
ブ戦略に関して、当社はプライベート・エクイティやその他ヘッジファン
ド投資を選別するために必要となるファンダメンタルズ分析等の能力を
実践的に活用することにより、透明性、独自のリサーチ、個々の投資
アイディアと投資ソリューションの提供を通じて投資の皆様をサポート
して参ります。
page 25
3 オルタナティブ投資の追求
オルタナティブ投資に
関する考察
アンソニー D. テュトロンに聞く
プライベート・エクイティ投資は、3
年~6年の保有期間を通じて、具体
的な戦略や事業計画を持ったビジ
ネスへの投資を通じ、投資家に対
して長期的に持続可能な価値を構
築することに注力しています。2012
年、プライベート・エクイティ投資マ
ネジャーは公開株式と好調な債券
市場の変動を継続的に活用するこ
とで、魅力的で機動的な取引を行
い、そこから収益を獲得しました。
米国では2013年に税率の引き上げ
が行われることが明確になった為、
これに関連した多くの取引が発生
し、M&Aの動きがかなり活発となり
ました。2012年に多くの取引が駆け
込みで行われたため、2013年の取
引は落ち着いた水準になると予測し
ています。
アンソニー D. テュトロン
オルタナティブ投資部門
グローバル責任者
欧州市場は引き続き、不安定な経
済状態が継続しており、2013年の欧
州地域における投資からの流動性
は限定的なものに留まると思われ
ます。こうした中、公開市場の価値
は依然低い水準に止まることから、
大きな投資機会を発掘する機会に
なると確信しています。2013年に最
高のパフォーマンスが期待できる投
資先としては南米を挙げます。ディ
ストレス債については、大型銘柄で
は投資機会は落ち着きつつありま
すが、一方でクレジット債市場への
アクセスが容易ではない、中小型に
おけるディストレス案件に対する投
資機会は依然として非常に大きく、
これら中小型のディストレス債市場
では2013年に大きなリターンの獲得
が期待されます。
バイ・アンド・ホールド以上の投資対象に
投資家がセカンダリー市場でポートフォリオのリバラン
ス、流動性の創出、資本コストの低減や規制要件の順
守を図っていることなどから、セカンダリー市場での取
引高は過去最高レベルを維持しています。ニューバー
ガー・バーマンのセカンダリー部門では、2013年
は引き続き魅力的な市場となることを確信してお
り、継続して当市場への投資を行っていきます。
投資家がセカンダリー市場でポートフォリオの
リバランス、流動性の創出、資本コストの低減や
規制要件の順守を図っていることなどから、セカ
ンダリー市場での取引高は過去最高レベルを維
持しています。ニューバーガー・バーマンのセカン
ダリー部門では、2013年は引き続き魅力的な市場
となることを確信しており、継続して当市場への投
資を行っていきます。
ブライアン・タルボット、CPA
プライベート・エクイティ・セカンダリー投資部門
プライベート・エクイティ:
ファンダメンタルズ要因に牽引される資産クラス
2012年の市場のボラティリティは、プライベート・
エクイティが長期的にはファンダメンタル要因に牽引
される資産クラスであるという、ユニークな特徴を浮
き彫りにしました。2012年のプライベート・エクイテ
ィは、割安なバリュエーションで購入したものを、
数年かけ、株主として大幅なビジネスの改善を
行うというハイ・クオリティビジネスの実現によ
り、良好なパフォーマンスを実現しました。2013
年も引続きファンダメンタルズ要因に焦点を当て
ると共に、並外れたリスク調整後リターンを提供す
る可能性のあるプライベート・エクイティに資本を
配分することが重要であると考えています。プライ
ベートデット市場と南米の中型株のプライベート・エ
クイティが今後の有望な投資機会であると考えてい
ます。
ピーター J. ヴァン レー
プライベート・エクイティ部門
neuberger berman annual review 2012
市場サイクルを通じた戦略的プライベート・エクイティ投資
グローバルで機動的な共同投資を実施
現在の環境は投資に関わる深刻な課題を呈していま
す。投資家が現在意識している懸念としては、世界的な成長
率の鈍化、記録的な低金利、高い市場のボラティリティ、資
産クラスおよび地域間の相関性の上昇、インフレに対する不
安、ソブリン/規制上のリスクなどが挙げられます。これらの
課題に立ち向かうことは、私たちの投資家の仕事に直結して
おり、より興味深いものとしています。
オルタナティブ投資においては、様々な分野で複数の魅力
的な投資機会が存在してします。債券の面からは、現状の市
場では高い非流動性プレミアムが存在しており、中小型銘柄
に対するプライベート・デット(メザニン債または第二抵当ロー
ン)が相対的に高い利回りを提供していると考えています。ま
た、プライベート・エクイティ投資では、トップクラスのマネージ
ャーが引き続き高い競争力を背景に成長を続けています。と
りわけ、現在のマクロ環境においても堅調な成長ゾーン(経済
のサブセクターまたは新興国市場)を発掘することは可能で
あり、これらのマネージャーはより非効率な市場において交
渉条件の厳しい取引を通じて投資を行うことが可能となって
います。加えて、プライベート・エクイティは「ハンズオン」の資
産クラスであり、マネージャーはその中で資産を戦略面およ
び事業面でのコントロールを有して、世界的に低成長の環境
にあってもパフォーマンス獲得のために不可欠な取り組みを
実行することが可能となります。最後に、投資家にとってもう
一つの魅力的な投資は、市場のストレスによって発生する機
会的な投資機会を活用することです。特に欧州においては、
引き続き優良な資産を強制的に売らざるをえない投資家から
から取得する機会があるとみています。
当社のプライベート・エクイティ・ファンド・オブ・ファンズ
(クロスロード)のプラットフォームでは、お客様に対して戦術
的に異なる資産クラスに配分し、プライベート・エクイティで最
も魅力的なリスク調整後リターンの機会の獲得に注力してい
ます。最適なリスク管理を実行するためにポートフォリオ分散
を図り、優れたプライベート・エクイティ・マネージャーへの投
資に注力しています。2012年においては、市場の状況を受け
て、当社のファンドがプライベート・エクイティ投資マネージャ
ーへの投資を決定するに際して、各ファンドのマーケティング
期間の後半で投資判断を行うことが可能であったため、ポー
トフォリオの中身についての分析を行うことが可
能となりました。当社ではまた、バ
リュエーション水準を重視し、かつ
ディフェンシブな戦略を実施して
いるニッチな投資機会の発掘
にも注力しました。2004年から
2006年にかけてのグロースお
よびテクノロジー銘柄、および
2008年から2010年のディストレ
スト戦略へのオーバーウェイトを
行った結果、2012年にはお客様
に相当程度の分配を行うことが
できました。2013年にはグローバ
ルの中小型企業におけるニッチ
な投資機会に再び注力していき
ます。また、南米地域のファンドに
ついては、引き続き投資機会が増
大しているとみております。また、
ディストレス戦略については、特に
中小型企業における「企業再生型」
のマネージャーに投資機会を発掘していく方針です。
ジョン P. ビューザー、ブライアン P. スミス
プライベート・エクイティ ファンド・オブ・ファンド部門
デイビッド H. モース、ジョアナ ロチャ スカッフ
デイビッド S. ストンバーグ、マイケル S. クレイマー
プライベート・エクイティ共同投資部門
page 27
3 オルタナティブ投資の追求
ヘッジファンドのオーナーシップに着目
2012年10月初旬、ダイアル・キャピタル・ファンドは2年
間近くにおよぶマーケティングを完了し、合計12億8,000万ド
ルの応募が集まりました。複数の主要ヘッジファンド運用会
社の少数持分取得という長期的かつ独自な戦略であったた
め、投資家の皆様からの厳しい審査を経た結果となってい
ます。
応募締め切りの時期は、米国政府の税制政策の不
透明感により、ヘッジファンド・オーナーの間で2012年
内の投資案件クローズを求める動きが高まる絶好の
タイミングで訪れ、資金の約3分の1に相当する投資を
年内に実行しました。
ヘッジファンド・オーナーは引き続き税制面で有利な
持分売却、そしてニューバーガー・バーマンからの戦略
的助言に関心を持っており、2013年も魅力的な投資環
境が見込まれます。
マイケル D.リーズ
プライベート・エクイティ ダイアル・キャピタル・パートナーズ
2013年のMLPに確信
当社はマスター・リミテッド・パートナーシップ(MLP)の
長期的見通しについては極めて前向きにみております。米
国のシェール革命の恩恵を最も受けるのは、引き続きエネ
ルギーのミッド・ストリーム・ビジネスに特化したMLPとなるで
しょう。MLPは、米国内のシェール地域からの天然ガ
ス・原油の生産拡大を支える重要インフ
ラへの投資に重点をおいています。今
後20~25年の間に2,500億ドル以上の
エネルギーインフラ投資が見込まれて
います。
足元のMLP評価額は、過去最高
のキャッシュフロー倍率や配当利回
りを考慮すると妥当な水準とみてお
り、2013年も更なる配当成長を期待
しています。
イブ C.シーゲル、CFA、ダグラス A.ラクリン
マスター・リミテッド・パートナーシップ投資チーム
neuberger berman annual review 2012
REIT:
配当利回りの上昇とファンダメンタルズの改善
大統領選と財政の崖に対する懸念
にもかかわらず、2012年のREIT市場は
好調に推移しました。中小型REITのアウ
トパフォーマンスを促す強力な要因となっ
たのは、配当利回りの上昇とファンダメン
タルズの改善です。また、住宅市場の回復
の兆しは商業不動産市場にも影響を与え
ました。賃貸の上昇や低金利、住宅価格
の下げ止まりを受けて、戸建ての住宅市
場が改善したため、アパートセクターがア
ンダーパフォームとなりました。
足元の商業不動産市場の回復と資本コストの優位性を受け
て、買収や新規開発の見込みのあるREIT銘柄を増やしてい
く予定です。当社では、小規模で注目度の低い銘柄への投資
により超過リターンの獲得ができると考えております。また、
低金利、緩やかな経済成長、供給抑制、住宅市場の回復が
REIT市場の継続的改善のカギとなると考えております。
スティーブ・シゲカワ、ブライアン C.ジョーンズ、CFA
REIT投資チーム
インフレ上昇の環境下でキャピタル・ゲインの機会を追求
2012年初頭においては、リスク資産(株式および ハイ・
イールド債)がリスク調整後のリターン見通しが最も魅力
的となる資産の1つとなるというのが当社の見解でした。こ
の見解は2013年に入ってからも維持しています。インフレ
上昇下でキャピタル・ゲインの機会を見いだすことが課題
となっています。
ファンド・オブ・ヘッジファンズにおいて
利回り追求は依然旺盛
相当厳しいマクロ経済・地政学的状況であるにもかかわ
らず、 リスク資産にとってはほぼ例外なく良好な年となりまし
た。この意外な結果の背後要因は様々ありますが、世界中の
中央銀行が前例のない措置を講じたことが重要な要因の一
つとなっています。低成長へのテコ入れの成否はまだ確かで
はありませんが、一ついえるのは、ほぼ無リスクの環境が作
り上げられた結果、一部の投資家の間で2012年中を通じて旺
盛な利回り追求が誘発されました。高配当株式、ハイ・イール
ド債、住宅資産担保証券といった非伝統的な収益資産は、当
然こうした動きの恩恵を受けたものであり、多くの投資家は魅
力的な利回りを求め、リスク・リターンの組み合わせを精査し
始めました。こうした資産クラスに連動する多くのETFおよび
インデックス投資信託への資金流入を受けて、当社は大量の
資本が入れ替わったことによる歪みが生じつつあることから、
今後も続くとみられる高利回り指向、また証券間で生じた価
格形成の相対的歪みから利益を生み出す方法があると当社
では考えています。2013年においては、投資家の注目が高ま
るとみられる高利回りのクレジット仕組債、またインデックス連
動債券と非連動債券間あるいは無担保債権とバンクローン
間の価格形成の歪みから利益を追求する高流動性のクレジ
ット・ロング・ショート戦略や資本構造アービトラージ戦略への
アロケーションを増やすことが.挙げられます。
イアン・ハース、CFA、 デイビッド G.クッパーマン、PhD、
エリック D.ワインスタイン、 フレッド R.インガム、ACA、CFA、
ジェフ A.マージド、CFA
ファンド・オブ・ヘッジファンズ投資部門
米連邦準備理事会(FRB)の企業の借り入れや個人消
費への誘導を目的とした低金利政策は、すでに負債返
済が完了し、利子収入による貯蓄および(または)生計を
期待していた層にとっては不利となっています。配当を求
める投資家層にとっては、従来の「より安全な」資産クラ
スも、名目利回りが低くなるほど魅力度が低下することか
ら、現在多くの投資家は高リスク資産について、キャピタ
ル・ゲインの可能性だけでなく、イールドの収益源としても
注目しています。当社では、こうした従来の「より安全な」
資産クラスは、インフレにより徐々にシェアを失っていく可
能性があるとみています。
世界中の中央銀行が現在直面しているとされる最大の
課題は、金融市場への流動性供給措置から引き締めに
移る適切なタイミングです。現在検討されている流動性の
引き締めはFRBにとって前例のない難題となっています。
当社では、時期尚早な金融引き締めはリスクを押し上げ、
再び景気後退をもたらす恐れ、また遅すぎても過度なイン
フレを煽る恐れがあるとみています。この移行は管理可
能とはいえ、金融市場に何らかの打撃を与えることとなる
でしょう。
こうした不確実性に対し、投資家の多くは株式市場での
全面的なリスクテイクに対して依然消極的です。投資家の
中には、より保守的なリスク・リターンを受け入れようとす
る動きがあるものの、依然インフレを警戒し購買力を温存
しています。
当社は長期的視野を持った投資家として、米
国は「エネルギーの独立性」と現在の生産性
向上および技術革新を組み合わせることが
可能とみています。米国では製造業が再
生する兆しがあり、それにより投資、雇用
創出、消費者心理、そして米国株式市場
の価値に好影響をもたらされる可能性が
あります。■
チャールズ C.カンター
カンター・グループ
page 29
neuberger berman annual review 2012
左から: Michael J. Kaminsky, Marvin C. Schwartz 及び David R. Pedowitz
4.
お客様とのパートナーシップ
当社は投資家集団として、お客様個々の投資目的の達成を実現す
るため、お客様の資産を運用させて頂く事に深くコミットしております。
当社は独自の視点と、独創的かつ主体的な見識を重視するため、会
社として統一したハウス・ビューを持ちません。当社は、実践的なボト
ム・アップ・リサーチを重視しており、このプロセスにおいて生まれる強
い信念をポートフォリオ運用の成果に反映させております。当社は創
業以来、様々な市場、及び市場サイクルに潜む収益機会を発掘すべ
く、革新的で独自仕様の投資手段の開発に努めてきました。
page 31
4 お客様とのパートナーシップ
強気見通しを維持
長期的な観点でみる株式投資
2012年は、市場のボラティリ
ティに加え、大統領選、財政の崖、中国
経済の減速、量的緩和、欧州債務危機といった様々なマク
ロイベントが相次ぎ、ポートフォリオ・マネジメントを行ってい
く上で、引き続き困難な年となりました。現在、大統領選は終
了し、財政の崖は回避され、中国経済減速も鈍化しました。
欧州を中心とするソブリン危機は依然解決されていないもの
の、スペインとイタリアの10年物国債の利回りは大幅に低下
し、ユーロの対ドル為替レートも1.30ドルを上回る水準となっ
ています。またS&P500株価指数をはじめとして、ほとんどの
地域の株式にとってもポジティブな1年となりました。2012年
は、当社が信条とする「市場のタイミング」を読むことの困難さ
を改めて実感する年となりました。
当社では、2013年の米国経済は「自律的」成長を遂げると
みています。実質GDP成長率は2.3%となる見通しです。企業
のバランスシートは低レバレッジ状態が続いており、キャッシ
ュ・ポジションは極めて高い状態を維持、また住宅市場も「上
向き」基調に入っています。こうした好材料はすべて消費者信
頼感の改善につながっています。当社は、健全な企業のバ
ランスシートと積み上がっている多額の現金保有高がM&A
活動の大幅増、またそれと同時に増配や自社株買いの拡大を
もたらすとみています。ストラウス・グループは自らの投資哲学に
忠実に、質が高く、割安で且つ優秀な経営を行っている企業の
株式を長期保有することにより、高い収益率を確保する所存で
す。2013年以降もこの哲学の下、強気の見解を続けます。
2012年も高ボラティリティが続き、投資家に不安が広が
りました。市場参加者の多くが中央銀行高官のコメントに一
喜一憂し「リスク・オン(リスク志向)」と「リスク・オフ(リスク回
避)」の間で右往左往した中、当社はより長期的な見方を維
持しました。当社は従来の方針に忠実に、長期的にみて利益
を生む可能性のある、傾向やテーマを見極めることに注力し
ました。
当社では、全体的なマクロ経済は低成長が続き、政治・経
済的懸念により今後も高いボラティリティが継続する可能性も
視野に入れていますが、長期的視野の下では、市場で取引
可能な資産クラスの中では株式が今後も魅力的な資産となる
とみています。当社は、市場がまだ察知できていない企業レ
ベルの重要な変化を捉え、企業の長期的な成長による収益
機会への投資を続けていく所存です。
マービン C.シュワルツ
ストラウス・グループ
ストラウス・グループ、 (写真左から)リシャールJ.グラスブルック、
ジェレミー R.クラマー、ヘンリー・ラマロ、ステファン J.スティフェル、
マービンC. シュワルツ、デヴィット I.ウェイナー
ジェラルド P.カミンスキー、マイケル J.カミンスキー
チーム・カミンスキー
チーム・カミンスキー、(写真左から)ジェイムス・ガートランド、デビッドG.ミズラチ、
ミンディ シュワルツァフェル、マイケルJ.カミンスキー、ジェラルド P.カミンスキー、
リチャード M.ワーマン
neuberger berman annual review 2012
市場のタイミングを読むよりも「特別な企業」を発掘
明日の予想を予想する
2012年の強気市場において、当社は
「バランス」という言葉を多用しました。
2013年に入ってからも、不透明な世界
経済の動向と中央銀行が引き続き導
入する過去例のない景気刺激策の間
で、今後の期待バランスを測っていま
す。足元の政治的苦境に加え、ユーロ
圏経済や不安定化の恐れのある地政
学的状況などの前年から持ち越された
懸念もあります。その一方で、新興市
場と米国の住宅市場はいくらかの上昇
が見込まれます。現時点で2013年の見
通しの方向性を断定してしまうのは時
期尚早と思われます。したがって、今後
景気が減速したとしても、当社は平均以上の業績
が期待される「特別な企業」への投資スタンスを忠実に
守っていく所存です。
「市場のルールは市場
だ」というのはロイ・ニューバー
ガーの口癖でしたが、2012年は
これが明白になった年です。ユー
ロ危機や、米国の財政危機や財
政の崖、年金スポンサーの切迫
した状況、株式市場から債券市場
への投資流出などが注目されたに
もかかわらず、株式市場は15%を
上回る伸びを示しました。ここで得られる教訓
は、投資家は個別の投資案件のメリットを見いだす人格
と規律を持つべきであり、流行の共通センチメントに過剰な影
響を受けるべきではないという事です。こういったセンチメント
は時に、合理的で価値の高い適正な投資機会があるにもか
かわらず、その機会を投資家から遠ざけてしまう恐れがあり
ます。
デビッド R.ペドウィツ、ジェフリー・ボルトン
ボルトン・グループ
シェレル J.アストンJr.、ダニエル P.パドゥアノ、CFA、
デビッド A.ウィルソンJr.、CFA
パドゥアノ・グループ
一株ずつ
マクロ経済が不透明なら、ファンダメンタルズに注目
2012年は米国と欧州の両方におけるマクロ経済懸念に
より、引き続き市場のボラティリティが高まったにもかかわら
ず、株式市場は堅調なリターンを残しました。2012年を通じて
二極化とみなされることの多かった市場において、投資家に
とっての複数の重要な教訓が明白となりました。過度な成果
の可能性は往々にして過大評価によること
が多い、現状スタンスを維持する事の勇
気、適切な投資判断の重要性、より実現
可能なリターンへの重点を守るといっ
た教訓です。マクロ経済が不透明な
ら、ファンダメンタルズに注目するべ
きです。そして、「FRBには勝てない」
というのも慎重な戦略における教訓
です。2013年は、財政面からの悪影
響と金利上昇・インフレ見通しの両方
が顕著となるでしょう。したがって当社
は、今後の景気の下で有利な立ち位置
にいるのは、高い資本収益率と価格形成
力を持つ企業とみております。
マイケル W.カーメン、CFA、リー J.タウィル、CFA
カーメン・グループ
当社は長年の経験豊富な投資家として、「一株ずつ」(
一度に多くの取引に手を出さない)という昔ながらの方法で取
引を管理しています。毎年、様々な機会や困難、新たな展望
や問題が現れては投資家は注意を引かれ、テレビではそうし
た変化の影響についてコメンテーターが延々と議論を繰り広
げます。しかし、最終的に投資とは慎重に銘柄を選択し、その
意思決定に確信を持ち、しかしそれにのめり込まない程度の
柔軟さを持つこと、それに尽き
ます。当社の良き師であった
ロイ・ニューバーガーもよ
く、「この冒険的な世界に
おいて、人は決して特定
の株と恋に落ちるべきで
はない。その企業のアイ
デアや人、現実可能なビジ
ョンに恋するべきである」と言
っていました。したがって当
社は2013年を迎えるにあた
り、今まで培ってきた長年の
経験を将来に向けて活用し
ていく所存です。
マイケル N.エマーマン、ミシェル B.シュタイン、ブルック・ジョンソン、
ケニス M.カーン、CFA
KSEグループ
page 33
4 お客様とのパートナーシップ
フレンケル・グループ
2012年を通じて、株式市場の動
向は依然として、捉え難い状況で
あることを再認識させられまし
た。しかし、当社の本分は市
場を占うことではなく、個別
の投資案件について長期
的見通しを意識する一方
で、必要な防御行動をしっ
かり取ることです。 2012年
はこれらの両方の能力を試
される年でした。当社の粘り
強さと柔軟性は、当社の強み
を際立たせ、これから更に前
進していく上での強みとなると
確信しております。
ジョセフ・スタインJr、アン・マリー・フォス(CFA)、デビッド M.ロス、
フランシス L.フレンケル、ロバート H.パールマン
コプリン・ロイド
グループ
スロート・グループ
カスタマイズされたアセット・アロケーションを構築
2012年は機関投資家、アドバイザー、個
人投資家のお客様と共に、世界的なマクロリス
ク、高い相関性のある資産クラス、当期利益の
追求といった課題への適応に取り組みました。投
資家による現状の市場に対する見方はより懐疑
的かつ洗練されてきています。それに対し当社は、
カスタマイズされたソリューションをお届けすると同
時に、従来にも増して広範なアイデアを導き出す
というアプローチを取っています。 当社は独自の
分析とニューバーガー・バーマンのリサーチ・チーム
やアセット・アロケーション委員会による戦略的かつ長期的な
視点を通じて、市場に対する洞察力を高めております。当社
は広範な資産クラスと地域にわたるコア・サテライト戦略を見
据え、独自の投資目標やお客様のニーズに対応するための
基盤構築に努めております。
アンダーソン
グループ
マシュー L.ルービン
投資戦略ディレクター
投資フォーカス型の総合的な受託サービス
ケアリー A.コプリン
ローラ J.スロート、CFA
(ギズモと共に)
ジョン E.テルジス
シュプフ・グループ
キャピタル・グループ
アイスマン・グループ
2012年末の財政の崖が近づく中、当社のお客様は所得
税、遺産税、贈与税、世代間財産移転税などの税率引き上
げに対する懸念を示していました。今のところ、予想よりも低
い課税となっているうえ、タイムリミットが近づいたことでお客
様やアドバイザーと現状を踏まえた贈与税、遺産税計
画の見直しや最適化に取り組む機会を頂きました。
また、投資フォーカス型の当社の方針にしたがい、当
社の専門家はニューバーガー・バーマンの強力なサ
ポート・プラットフォームと外部の投資ソリューション
を活用し、市場のリスクと機会の評価やお客様の
ニーズに応じたポートフォリオの大幅調整に注力
しました。信託会社の外部CIOサービスのお客様
である機関投資家に対しては、主要な投資業務を
お引き受けし、投資戦略の実施と監視、また役員
会や投資委員会のメンバーによる受託任務遂行の
お手伝いをいたしました。
ダイアン E.レダーマン
ニューバーガー・バーマン・トラスト・カンパニーN.A.、社長兼CEO
ニューバーガー・バーマン・トラスト・カンパニー・オブ・デラウェアN.A.、CEO
H.アクセル・シュプフ
ヨランダ R.テュロシー
neuberger berman annual review 2012
ダナ E.コーエン、
マイケル E.コーエン
5.
お客様に対するコミットメントの重要性
当社は、社員が何か斬新なアイディアや新鮮なアプローチを着想
した時、彼らにお客様と十分に話し合うことを奨励しています。お客
様との会話の中で、例えば独自仕様の運用手法やベンチマーク、資
産配分といったことなどに対しご意見を頂くことは、資産運用の重要
なヒントになります。一つ一つの作業の目的は、お客様との議論を深
め、多くの資産クラスで当社が広く有する優位性に裏打ちされた見識
や見通し、価値を実現することにあります。当社は全社一丸となり、
柔軟かつ革新的にお客様に奉仕します。当社は、様々な部署で生み
出される新しい変革に対し、正当な評価を与えますが、だからといっ
て変化だけを目的にしてはいけない事も強く自覚しています。大切な
価値は、往々にして、これまで当社が数十年に渡って培ってきた経
験の中に見出されるものだからです。
page 35
5 お客様に対するコミットメントの重要性
パートナーシップについての考察
アンドリュー S. コマロフに聞く
当社にとってお客様との会話とは、全ての業務
の根幹をなすものであり、また常に進化し続けてい
くものと考えます。
当社はお客様との長期的な議論と会話を通じ、
投資に関し、お客様とともに短期と長期の課題に
対する解決策をつぶさに探り、それと同時にそのよ
うな課題が生じている経済及び資本市場の環境
を検証します。
アンドリュー S. コマロフ
最高執行責任者
ニューバーガー・バーマンにとっては、その作業こ
そが、お客様に対するコミットメントの定義となりま
す。つまり豊かで開かれた、見識に富む対話のこと
です。インカム収入に関するニーズ、流動性、リスク・
リターン分析、独自仕様のベンチマーク、ポートフォ
リオ変数といったことに関して公平な議論を平易に
行うため、当社は、お客様と共有可能な言語を常
に模索しています。当社が目指しているのは、まず
お客様と経済見通しを共有し、そこから投資アイデ
ィアと運用ガイドラインを導き出すことにあります。
まさにそこを立脚点として、当社が抱える400人以
上の運用プロフェッショナルのプラットフォームか
ら、付加価値を創造し、有用な運用手段を提供す
ることが可能になるのです。より親密で、奥行きの
あるお客様との会話へのこだわりが、単体の運用
戦略とマルチ・アセット・クラスの両面で、具体的なソ
リューションの発見を促す下地作りの役目を果た
しています。
2012年は、お客様とのパートナーシップの輪が急
速に世界中に広がりを見せた年となりました。当社
はお客様それぞれの複雑な投資ニーズを受け止
め、その適切な解決策として、マルチ・クラスの投資
手段や機動的な資産配分、徹底したリスク管理を
駆使し、効果的な運用資産を提案します。お客様
とのこのような多元的関係においては、知識の共
有、共同リサーチ、投資に関する共同分析の役割
が非常に大きくなります。ニューバーガー・バーマン
は純粋に投資のみを志向し、商品や事業に関する
既成概念に捉われることはありません。幸い当社
では、経済動向や体系的かつ構造的な市場の変
化、資産配分の枠組、リスク分析などに関し、建設
的かつ協調的に、お客様と資産運用のアイディア
を共有することが可能になっています。
当社は、日常的にお客様との対話から生まれた
様々な構想やファンドを活用し、負債管理やインフ
レーション予想、成長見通し等、お客様からのあら
ゆるリクエストにお応えするための戦略立案をサ
ポートします。市場やニーズの変転に合わせて議
論を展開し、お客様との戦略的パートナーシップ
の成長と成熟を実現します。
ダイナミックに動く市場によって新たな収益機会
が生まれますが、その度に、豊富な情報に裏打ち
されたコミュニケーションの必要性が高くなります。
当社は、豊富な経験を有し、情熱に溢れ、当社の
顧客中心主義や資産運用に専念するビジネスモ
デルに共鳴するプロフェッショナルを慎重な人選を
経て採用し、引き続き顧客担当チームの増強を図
っています。当社が擁する300人強の顧客担当者
は、お客様のタイプ別に専門化されており、地理的
にもお客様の所在地に近い配置がなされていま
す。2012年における当社の最も目立った採用の動き
としては、北米におけるファイナンシャル・アドバ
イザー向けの人員を増強し、また台湾とドバイ
で事務所を新規開設するなど、アジアと中東地
域での活動も急展開しています。
世界中のお客様をカバー
東京
(地域本部)
ニューヨーク
(グローバル本部)
ロンドン
(地域本部)
香港
(地域本部)
2012年12月31日時点
neuberger berman annual review 2012
グローバルベースでの成長
ヴァン・ロムウェル: お客様と当社との関係は全て、それが最近のもの
か長年にわたるものかに関わらず、お客様と共同で投資ソリューションを開
発・提供できる当社の能力をベースに発展を遂げました。UCITS、個別勘定、
およびその他の投資ビークルを通じ、400に近い数のお客様が、当社が提供
する幅広いアセット・クラスに投資しており、当社の欧州、中東及びアフリカ地
域への取組みと経験やスキル、技術革新に裏打ちされた価値提案力に対す
る評価が日増しに高まっています。2012年、当社は慎重な人選を経て顧客担
当プロフェッショナルの採用を進め、チューリッヒとドバイで事務所を新規開設
するなど、引き続き欧州や中東、ラテン・アメリカ地域での活動を拡大強化しま
した。これらの組織は、各地域のお客様に対し、投資ソリューションを柔軟か
つ効果的に提供する役割を果たしています。
大平: 当社の事業は、顧客ビジネスであると考えています。2012年の年末時
点で、当社は東アジアで125を超える投資家の皆様に投資戦略を提供させ
て頂いており、さらにその4分の1を占めるお客様には複数の投資戦略を提
供しております。信頼とパートナーシップが、当社がお客様に価値提案をさせ
て頂く際の要石となっています。当社は昨年、日韓両地域における個人投資
家向け販売会社との関係強化に向けて始動し、その結果、それぞれの地域
のパートナーを通じて個人投資家に幅広い投資戦略を提供することに成功
しました。
当社はお客様となるべく近い距離を保てるよう努めており、地域の実情に
即した投資ソリューションを提供することに注力していますが、そのためには
既存商品に改良を加えたり、独自仕様化を図ったりといった独創的思考が極
めて重要になります。金利は日本及び韓国で記録的低水準にある上、最近
の円安傾向を受けて海外資産を求める機関投資家が増加しています。当社
の顧客重視のアプローチにより、お客様と密接に寄り添い、アイディアを共有
することで資産配分の枠組みやリスク管理手順を開発することが可能になっ
ています。お客様との対話と意思疎通を尊重するこのような姿勢が、当社が
一丸となって投資ソリューションを提案させて頂く基盤となっています。
ホアー: アジア太平洋地域のソブリン・ウェルス・ファンドや年金基金、保険会
社などが当社を投資パートナーとして選択して頂く事例が増えており、当社は
引き続き同地域での存在感を高め、顧客基盤の強化に取り組んでいます。そ
の結果、当社の活動領域が拡大し、例えば香港、シンガポール及びメルボル
ンで経験豊富な顧客担当プロフェッショナルを採用し、2012年後半には台湾
での事業ライセンスを取得し、台北で事務所を開設しました。
当社の米国及び欧州のポートフォリオ運用チームは定期的に世界各地を
回り、お客様に運用報告を行っており、世
界を見据えた当社のアプローチが各地
域でお客様との絆を深めています。当社
と戦略的パートナーシップを結んで
いるお客様は、当社の知的資産
を活用することができ、知識の移
転と共有により、資金を投じてい
る市場の動きに対する理解を深
めることが可能になります。プライ
ベート・エクイティ投資に関する分析
の提供から資産の戦略的配分の
枠組みの設計に至るまで、当社は
各地域におけるグローバル・パートナ
ーとしての役割を全うします。
コンサルタントへのサポート体制
2012年は、機関投資家への投資コンサルティング分野に
おいて、地盤強化と国際化が継続した年となりました。お客様
に対するコンサルタントの業務は年々深化し、従来以上に精
緻さが要求され、おそらくかつてないレベルで普及が進んでい
ます。この事実は当社にとって大きな事業機会となり得ます。
当社は全社的に顧客志向であり、コンサルタン
トの方々との緊密な連絡を図り、透明性とアク
セスの良さを重視しています。
今年は、投資家とアセット・マネージャー間の
戦略的パートナーシップが強化される傾向が
強まるでしょう。また、そのことによって伝統的
な関係が常に変化し続けます。当社の投資に
専念するビジネス・モデルとお客様と利益を共
有する姿勢により、そのようなパートナーシッ
プの構築が促されます。当社は情報の共有と
頻繁な意思疎通を至上命題とし、複雑な受託
資産の取扱いに携わるコンサルタントの方々
との連携強化に努めます。
アリソン B. デルガド
コンサルタント・リレーション責任者
商品ソリューションの地域化
ニューバーガー・バーマンでは、商品という言葉はあまり
使いません。むしろ当社では、お客様が目標に近づくお手伝い
をするための解決策といった考え方をします。当社にとって解
決策とは、お客様ならではの問題の解決に向け、お客様との
会話に始まり、お客様との会話に終わる過程を意味します。 当社がとる投資アプローチはお客様との一連の議論の
過程から生み出され、そのことによって期待収益に対す
る理解の共有化が図られます。当社は経験的に、この
ような反復過程によって、どのようにお客様の考え
と当社の考えの両方が深まるかを知っており、ま
たどのように当社がより良い解決策を構築する
ことが最終的に可能になるかを知っています。
当社はお客様と完全に利害が一致しており、
幸運にもお客様一人一人の状況に配慮できる状
況にあります。包括的で近代的な投資ソリューシ
ョンを提供するため、投資に関するグローバルな見
識を高め、運用手段を構築します。このようにお客
様との協業に携わることが、当社の会社としての在
り方を決定する根本的要素となります。
ニール S. シーゲル
マーケティング及び商品開発責任者
左から:ディック・ヴァン・ロムウェル(欧州、中東、アフリカ、ラテン・アメリカ地域責任者)
大平 亮(東アジア地域責任者)、ニック J. ホアー(アジア太平洋地域責任者)
page 37
5 お客様に対するコミットメントの重要性
投資アドバイザーとその顧客に対するサポート体制
2012年も年間を通じ、当社のアドバイザー・ソリューション・
グループは昨年と同様の職務を遂行しました。その職務とは、フ
ァイナンシャル・アドバイザーの方々と懇談し、彼らのビジネス環境
を理解し、彼らがビジネス拡大をサポートし、顧客にサービ
スを提供するように働きかけることです。市場の目まぐるし
い変化を受け、彼らとの会話の話題は、インカムに関する
ことからリスク管理、資産成長に関することまで、多岐
に渡りました。また、これらの諸問題への対処法や当
社が提供する投資ソリューションに関すること、ある
いは遺産相続等のプランニングの詳細などについ
て、アドバイザーの方々に学んでいただく機会を設け
ました。更に研修活動の一環として当社は、特にミュ
ーチュアル・ファンド型のものが効果的な分散投資手
段として従来以上に広汎な投資家に利用可能となる
オルタナティブ投資戦略についての講義も行いました。
当社は2013年もこういった努力を積み重ね、更に見識を
深め、当社の投資ソリューションが、当社のパートナーで
ある投資アドバイザーの皆様と彼らの顧客のニーズに応
え続けられるよう鋭意努力していきます。
ジェイソン R. アインスウォース
アドバイザー・ソリューション・グループ責任者
お客様へのカスタマイズ・サービス
当社のお客様は今日多くの課題に直面し
ており、それに対し、カスタマイズ型の負債対応投
資戦略の提案、戦略的資産配分の構築、あるい
は常に変化する市場で生起する様々な投資機会
を捉えるための最良の投資方法を決定したりする
など、益々独自仕様の投資ソリューションを求める
ようになっています。当社ニューバーガー・バーマン
は、お客様のための投資ソリューション提供者となる
ことを目指しており、お客様自身の投資チームの一
員として当社を見做して頂きたいと思っています。当
社は、年金債務を効果的に追跡する独自仕様のベン
チマークを設計しますし、戦略的資産配分の枠組みを決
定するためのリスク・バランス型のアプローチを採用していま
す。また、インフレヘッジ戦略といった、特定のニーズや懸念
に的を絞ったマルチ・アセット・クラス・ソリューションを提供す
ることも可能です。そのいずれの場合においても、お客様独
自の投資目的の達成の一助となるべく、当社は全社的に技
能を駆使して努力していきます
ロリ・ホランド
機関投資家サービス部門責任者
お客様に対する理解
投資アドバイザー及びその顧客との連携
2012年を今から振り返ってみると、投資家にとっては非常
に有利な年であったといえます。もっとも、渦中にあるときにはそ
のように感じられることはほとんど無かったことも事実です。当
社の顧客ベースを形成している公認投資アドバイザーやファミリ
ー・オフィス、信託銀行にとっては、利回りやボラティリティ、インフ
レーションの可能性等の諸問題は喫緊の課題でした。当社はカ
スタム化を重視し、インフレーション対応の複数の資
産を組み入れた包括的投資戦略や、ボラティリティ
の緩和を目的とする革新的なオルタナティブ投資
戦略を取り揃え、投資と市場の両方についての構
造的な課題を解決するため投資ソリューションの
導入を図りました。企業型確定拠出年金を実施
する企業との対話では、運用手数料の透明性
やリターンの安定性に対する課題、投資戦略メ
ニューの簡素化の話題が大半を占めました。
年金スポンサーは、年金加入者がより優れた
運用結果を享受するには、ボラティリティ管理
が重要との認識を持ち始めています。この流れを
受け、これら企業は、オルタナティブ投資によっても
たらされるリスク特性や相関性に関する利点、分散
投資効果などに益々関心を深めています。
スコット・キルガレン
金融機関販売部門支援グループ責任者
neuberger berman annual review 2012
昨年は、欧州債務危機や米国の財政の崖問
題等、マクロ経済に関する不透明要因からボラテ
ィリティが高まりましたが、株式市場全体は堅調
なパフォーマンスとなりました。お客様に市場
のリスクを理解していただき、その上でリスクを
乗り切って頂くことや、お客様の目標とリスク
許容度に沿った投資戦略を構築することは、
当社がウェルス・マネジメントを行う上で根幹
を成すものです。当社のウェルス・アドバイ
ザーは、お客様とそのご家族をリードし、お
客様仕様のウェルス・マネジメント・ソリューシ
ョンの構築をお手伝いします。当社は、お客様
が信頼する投資アドバイザーのネットワークと
協業し、投資アドバイスや当社独自の幅広い投
資戦略、個人仕様のカスタマイズサービスの組
み合わせを行うなど、お客様の目標達成に奉
仕する努力を継続的に行っております。
ケネス G. レンド
ウェルス・マネジメント部門責任者
全社的なパートナーシップ
ニューバーガー・バーマンにおけるパートナーシ
ップの差別化要因は、当社の1,800人強の従業員
全てが一つの共通の目的、つまりお客様に対して
総力を挙げて取り組むパートナーであるという当
社の信念です。より広い視野でこのことを考えた
場合、パートナーシップは資産運用部門や顧客管
理部門のみに限定される概念ではなく、当社の文
化に染み込んだ全社的な価値観であるといえます。
ニューバーガー・バーマンに根付いている「表面
に現れない」パートナーシップ文化なくしては、お
客様との関係を成功裏に長期間築きあげることは
できません。当社は、業務支援部門もしくは経営
意思決定部門を問わ
ず、最高のサービス
を可能にする手段や
経営資源、インフラス
トラクチャーをお客様
に提供できることを誇
りに思っています。
このような「表面に
現れない」パートナー
シップは、2012年にそ
の真髄を発揮しまし
た。様々な部門が協
力して新たに経営資
源を投入し、能力を
向上させ、これら全て
の努力がお客様の利
益として結実しました。
当社のインフラスト
ラクチャー部門がデ
ジタル・マーケティン
グ部門とクライアント・
サービス部門の人員
と協力し、インターネ
ット上の口座アクセス機能を改良し、「アドバイザ
ー・ポータル」を立ち上げるなど、お客様の利便性
を向上させることに成功しました。更に当社のイン
フラストラクチャー部門は当社人事部と協力し、年
末の報酬管理プロセスを自動化し、予算編成や
企画、予算配分や承認、それに電子帳票の発行
などが容易に行えるようになりました
もちろんこれらの取り組みは、全社的に取り組ん
でいる数ある努力のほんの数例に過ぎません。
は、2009年5月に従業員が独立したオーナーシッ
プを有する企業として再始動を果たしたことに端
を発します。当時当社は、企業としての継続性を
確保し、お客様と当社従業員との利害の一致を
実現させるための体制とインセンティブ・システム
を作り上げる必要性を認識していました。その結
果、現在の株式所有体制が構築され、また独自
の報酬プラン(CCP)も策定され、その両方の効
果によって、当社従業員が慎重にリスク管理を行
い、率先して同僚と協力し合うことを可能にしました。
当社は、今日ではほぼ20%の従業員が自社株
を所有し、その他の従業員のほとんどが当社の
利益共有プランに参
加していることを誇り
に思います。このよう
な施策によって全社
的に安定化がもたら
され、特に運用部門
の安定性が高まる結
果となりました。当社
が導入したCCPによ
り、従業員報酬の一
部が、お客様のポー
トフォリオのリターン
に連動するようにな
りました。簡単に言え
ば、「自分で作った料
理は自分で食べる」
方式といえます。
お客様のポートフ
ォリオの運用管理を
直接支援する具体的
な手法を開発する際
も、またお客様との
利害の一致を促すイ
ンセンティブ・プログ
ラムを開発・維持する際も、当社のチームは一丸
となって精力的に働き、当社のお客様にふさわしい
最高クラスの支援の提供を行います。
パートナーシップを尊重するこのような文化が結
実して、従業員とお客様双方がこれまで以上にパ
ートナーシップ実現に向けての全社的な取り組み
が、ニューバーガー・バーマンという企業の在り方
を規定し、そのユニークな企業文化に貢献してい
ることを、当社は自覚しています。
当社のパートナーシップ文化の成功の系譜
左から: デビッド・エッカー、ウィリアム A. アーノルド、ヘザー P. ザッカマン
page 39
財務状況
ニューバーガー・バーマン・グループ連結
資産クラス別運用資産(単位:10億ドル)
株式
債券
オルタナティブ
合計
顧客所在地別運用資産(単位:10億ドル)
米国
米国外
合計
販売網別運用資産(単位:10億ドル)
富裕層
機関投資家
投資アドバイザー経由
合計
従業員数
2012年12月
2011年12月
2010年12月
$
$
$
94
96
15
205
88
88
17
193
90
83
17
190
$ 158
47
205
$ 153
40
193
$ 158
32
190
$
$
$
43
104
58
205
1,812
40
94
59
193
1,740
41
90
59
190
1,681
財務情報の要旨
営業収益
(単位:100万米ドル)
(単位:100万ドル)
$ 800
241
198
1,239
普通株式
$ 242
負債・純資産合計
$1,481
neuberger berman annual review 2012
$985
2012
長期債
賞与引当金等
未払金、その他負債
負債合計
$1,180
$1,124
2011
$ 358
278
148
609
88
1,481
2010
現金・預金等
投資等
未収収益等
のれん代その他無形資産
その他資産
資産合計
取締役
2013年3月3日現在
ジョセフ V. アマト
ロバート W. ダレリオ
リチャード B. ウォーリー
ジョセフ F. ベラルディノ
ニューバーガー・バーマン・グル
ープLLCのプレジデント
兼 株式部門最高投資責任者
ポートフォリオ・マネージャー、
米国小型株バリュー担当
モルガン・スタンレー・ディーン・
ウィッター・インベストメント・マ
ネジメント元最高経営責任者
及び最高投資責任者
ミラー・アンダーソン&シェラー
ド元会長
アルバレズ&マーサルのマ
ネージング・ディレクター
アンダーソン・ワールドワイ
ド元最高経営責任者
ジョージ H. ウォーカー
ローレンス・ジックリン
ウィリアムズ J. フォックス
取締役会会長
ニューバーガー・バーマン・グループ
最高経営責任者
ニューバーガー・バーマン元マネ
ージング・パートナー 兼 執行会長
ニューヨーク大学スターン・スク
ール特任教授
ペンシルバニア大学ウォートン・ス
クール・シニアフェロー
企業倫理及び統治ランド・セン
ター会長
アルバレズ&マーサルのマネージ
ング・ディレクター
LBHI執行役副社長兼グローバ
ル最高財務責任者
レブロン・インク元上級執行役副
社長、最高財務責任者、取締役、
戦略・企業開発プレジデント
page 41
ミューチュアル・ファンド委員会
2013年3月3日時点
トム D. セイプ
ロバート・コンティ
ジョセフ V. アマト
フェイス・コリッシュ
マーシャ C. ゴス
独立非常勤会長及び理
事/取締役
社長、最高経営責任者、
理事/取締役
ミューチュアル・ファン部門
理事/取締役(利害関係を
有す)
証券規制関連弁護士
元プルデンシャル社
会計監査役
元チャールズ・シュワブ社
上級管理者
最高経営責任者
ニューバーガー・バーマン・
マネジメントLLC
プレジデント
兼 最高投資責任者
ニューバーガー・バーマン
トラスティー・オブ・ザ・イヤ
ー(2001年、2008年)
ミューチュアル・ファンド・
インダストリー・アワード
マイケル M. ネッター
ハワード A. ミリーフ
ジョージ W. モリス
ジャック L. リブキン
ウィスコンシン大学基金
社長 兼 CEO
元WHX社副社長
及び顧問
コロンビア大学国際公共政
策大学院非常勤職員
元ニューバーガー・バーマ
ン・ホールディングLLC
取締役副社長 及び最高投
資責任者
元ウィスコンシン大学
ビジネス・スクール学長
元ピープルズ・バンク取締
役副社長 及び最高財務
責任者
アイディアラボ社取締役
キャンディス D. スト
レート
モンペリエ社取締役
元プリンシパル、責任者
及びパートナー
ピーター P. トラップ
元フォード・モーター社
役員
元セントリー・ライフ・イン
シュランス社社長
ミューチュアル・ファンド委員会は11名の委員会メンバーで構成され、うち9名は当社から独立しており、
ファンドが運営及び運用において資金を委託するファンド株主の利益の保護を行っているかについ
て監督を行っています。
neuberger berman annual review 2012
パートナーシップ委員会
2013年3月3日現在
ジョン J. バーカー
アン H. ベンジャミン
ジェフリー・ボルトン
ロバート W. ダレリオ
アラン H. ドージー
マイケル N. エマーマン
リチャード J. グレイスブルック
アンドリュー A. ジョンソン
ジェラルド P. カミンスキー
マイケル J. カミンスキー
リチャード S. レバイン
デビッド R. ペドウィッツ
トーマス P. オレイリー
ダニエル H. ローゼンブラット
マーヴィン C. シュワルツ
アンソニー D. テュトロン
ジュディス M. ヴェイル
ディック・ヴァン・ロムウェル
パートナーシップ委員会は、選び抜かれたリーダーで構成され、シニア・ポートフォリオ・マ
ネージャーも多数参加しています。当委員会は、重大な意思決定や会社の戦略的方向性
について、経営陣に対する諮問委員会の役割を果たします。
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運営委員会
2013年3月3日現在
ジェイソン R. アインスウォース
ジョセフ V. アマト
ロバート・アランチオ
ウィリアム A. アーノルド
ウィリアム・ブレーバーマン
ロバート・コンティ
ティモシー・クリードン
アラン H. ドージー
ロバート・イーソン
デビッド・エッカー
マーガレット E. ガツッソ
ジョセフ K. ハーリヒイ
ニック J. ホア
スコット・クルガレン
アンドリュー S. コマロフ
大平 亮
ケネス G. レンド
ニール S. シーゲル
ブラッドレー C. タンク
アンソニー D. テュトロン
ディック・ヴァン・ロムウェル
ジョージ H. ウォーカー
ヘザー P. ザッカマン
運営委員会は、当社の日頃の管理運営を行う経営幹部で構成されています。
neuberger berman annual review 2012
マネージング・ディレクター
2013年3月15日現在
Jason R. Ainsworth
Joseph V. Amato
Bradley M. Anderson
Robert Arancio
William A. Arnold
Sherrell J. Aston
James C. Baker
Athanassios Bardas
John J. Barker
Gregory P. Barrett
Ann H. Benjamin
Jeffrey Bolton
Vivek Bommi
Michael L. Bowyer
Richard N. Bradt
William Braverman
Leo D. Bretter
David M. Brown
Jeffry P. Brown
Brian S. Bruman
David H. Burshtan
John P. Buser
Vasantha Butchibabu
Stephen J. Casey
Fabio Castrovillari
Brad E. Cetron
Dana Eisman Cohen
Michael E. Cohen
Robert John Conti
Jonathan S. Cook
William Russ Covode
Timothy Creedon
Robert T. Croke
Bruce A. Crystal
Robert W. D’Alelio
Daniel R. Darst
Alison B. Delgado
John D. DeStefano
Teresa M. Donahue
Alan H. Dorsey
Thomas Douie
Daniel J. Doyle
Rob Johan Drijkoningen
Ingrid S. Dyott
Robert Eason
David Eckert
Elliott H. Eisman
Lillian Eisman
Michael N. Emmerman
Ethan Falkove
Seth J. Finkel
Stephen J. Flaherty
Daniel J. Fletcher
Patrick H. Flynn
Darren M. Fogel
Ann Marie Foss
Drew D. Fox
Kristina C. Fox
Francis L. Fraenkel
Gregory P. Francfort
Gordon K. Froeb
Kenneth G. Fuller
James Gartland
Margaret E. Gattuso
Maxine L. Gerson
Amy S. Gilfenbaum
Michelle A. Giordano-Valentine
Theodore P. Giuliano
Richard J. Glasebrook
Anthony M. Gleason
Terrence J. Glomski
Carolyn S. Golub
Alan I. Greene
Michael C. Greene
Neill Groom
Virginia M. Guy
Brian E. Hahn
Kevin Handwerker
Aisha Haque
Joseph K. Herlihy
Nick John Hoar
Edward P. Hobbie
Lorraine L. Holland
Michael J. Holmberg
Takashi Ikushima
Frederick Roy Ingham
James L. Iselin
Marshall W. Jaffe
Andrew A. Johnson
Edward John Murray Jones
Kenneth M. Kahn
Michael W. Kamen
Gerald P. Kaminsky
Michael J. Kaminsky
Charles C. Kantor
Susan B. Kasser
John A. Kauffmann
Judith Ann Kenney
Scott Kilgallen
Lawrence J. Kohn
Andrew S. Komaroff
Cary A. Koplin
Jeremy R. Kramer
Michael S. Kramer
David G. Kupperman
Laura M. Ladewski
Sajjad S. Ladiwala
Ugo Lancioni
Diane E. Lederman
Wai Lee
Richard S. Levine
Melinda L. Lloyd
Elisabeth Lonsdale
Linda J. Ludwig
James A. Lyman
Joseph P. Lynch
Jeffrey A. Majit
Thomas Marthaler
Martin E. Messinger
Stephen Miller
Arthur Moretti
David H. Morse
Khalid Mohamed Murgian
Richard S. Nackenson
John D. Nadell
Benjamin H. Nahum
Holly Newman Kroft
Kevin J. O’Friel
Paul O’Halloran
Ryo Ohira
Bradley Franklin Okita
Thomas P. O’Reilly
Daniel P. Paduano
Maria Pappas
Robert H. Pearlman
David R. Pedowitz
Tristram Perkins
Cas Peters
Peter B. Phelan
Alexandra M. Pomeroy
Samuel N. Porat
David S. Portny
Ryland K. Pruett
Anthony Pullano
Joseph F. Quirk
Douglas A. Rachlin
Henry Ramallo
Elizabeth Reagan Teasdale
Michael D. Rees
Brett S. Reiner
Kenneth G. Rende
Carter P. Reynolds
F. Christian Reynolds
Joana Palhava Rocha Scaff
Lucas Rooney
Daniel H. Rosenblatt
David M. Ross
Matthew L. Rubin
Robert Ryan
Conrad A. Saldanha
Eli M. Salzmann
Martin A. Sankey
Robert Schlichting
Henri A. Schupf
Marvin C. Schwartz
Benjamin E. Segal
Jennifer Ann Segal
Saurin D. Shah
Monica Sherer
Steve S. Shigekawa
Jonathan D. Shofet
Neil S. Siegel
Yves C. Siegel
Ronald B. Silvestri
Laura J. Sloate
Brien P. Smith
Thomas A. Sontag
Sara Jill Sprung
Joseph Stein, Jr.
Michelle B. Stein
Stephanie J. Stiefel
David S. Stonberg
Raymond Sullivan
Richard J. Szelc
Brian Talbot
Lihui Tang
Bradley C. Tank
Anthony J. Taranto
Lee J. Tawil
Howard T. Taylor
Alfredo Tenaglia
Terri L. Towers
Kenneth J. Turek
Carlton R. Turner
Yolanda R. Turocy
Anthony D. Tutrone
Gorky Urquieta
Judith M. Vale
Bart Anton Van der Made
Dik van Lomwel
Peter von Lehe
George H. Walker
Sean Ward
David I. Weiner
Eric D. Weinstein
Richard M. Werman
Obadiah J. Wilford
David A. Wilson
Frank Yulin Yao
Patricia Miller Zollar
Heather P. Zuckerman
page 45
当資料は情報提供を目的として作成されたものであり、法的、税・会計上または投資のご提案のためのものではなく、また個別の有価証券等の勧誘
等を目的とするものでもありません。当資料に記載される見通しや意見については、必ずしもニューバーガー・バーマンとしての統一見解ではない場合
があることにご注意ください。当社グループ以外の第三者による経済または市場に関する推計の実現・未実現の可能性・確率等について、当社グルー
プとして何らの意見を表明するものではありません。当資料は予想、見込み、見通し、その他の「将来予測に関する記述(Forward-looking statements)」
を含みますが、様々な要因により実際に生起する事象は当資料に記載されているものと大幅に異なる場合があります。本資料にて言及される特定の
商品やサービスに関しては、すべての法域やすべての顧客層に対して提供することができないものが含まれている可能性があります。ヘッジファンド及
びプライベート・エクイティへの投資は伝統的な投資と比較して投機的であり、より高いリスクを伴います。従って、ヘッジファンド及びプライベート・エクイテ
ィへの投資は、当該投資に適合すると判断される一定の投資家のみを対象としています。インデックスは運用されるものではなく、また直接投資はでき
ません。投資は元本の毀損等を含むリスクを伴います。過去の実績は将来の運用成果を示唆または保証するものではありません。
本資料に記載されるすべての情報は、特に記載のない限り本資料中で明示される時点のものであり、事前の予告なく変更される場合があります。役
職員数及び運用資産残高を含む当社グループの情報については、ニューバーガー・バーマン・グループLLCの子会社である複数の法人(ニューバー
ガー・バーマンLLC、ニューバーガー・バーマン・マネジメントLLC、ニューバーガー・バーマン・フィクスト・インカムLLC、NBオルタナティブ・ファンド・マネジ
メントLLC、NBオルタナティブ・インベストメント・マネジメントLLC、NBオルタナティブス・GPホールディングスLLC、NBオルタナティブズ・アドバイザーズ
LLCを含みます。)に関するデータを集計したものです。また当社グループの沿革に関する情報は、1939年のニューバーガー・アンド・バーマン(現ニュー
バーガー・バーマンLLC)創設時まで遡ります。
本資料において「投資プロフェッショナル」とは、株式及び債券部門のポートフォリオ・マネジャー、リサーチ・アナリスト/アソシエイト、トレーダー、プロダク
ト・スペシャリスト、ポートフォリオ・アナリスト及びトレード・サポート並びにオルタナティブ投資部門にてアセット・アロケーション、投資モニタリング及び新
規投資に関する意思決定に関与する者を含みます。直近の受託に関する記述は、例示をもってご理解を深めていただくことを目的として提供していま
す。顧客が当該受託について投資アドバイザーを承認したか否か、提供した商品またはサービスを承認したか否かについて何らかの情報を提供する
ものではなく、また当社グループとしてかかる状況を関知するものではありません。
株式及び債券にかかる運用資産残高アウトパフォーマンスについて:2012年12月末時点において、当社グループの株式及び債券にかかる運用資産
残高は計測期間10年でその87%、5年で66%、3年で44%がベンチマークをアウトパフォームいたしました。なお、株式にかかる運用資産残高について
は、計測期間10年でその94%、5年で50%、3年で29%、債券にかかる運用資産残高については、計測期間10年でその78%、5年で 89%、3年で68%が
ベンチマークをアウトパフォームしております。当社グループの株式及び債券にかかる運用資産残高アウトパフォーマンスに関する数値及びピアグル
ープとの比較に関する数値は、ニューバーガー・バーマンLLC及びニューバーガー・バーマン・フィクスト・インカムLLCのすべての伝統的株式及び債券
運用による総残高にもとづくものであり、これらは機関投資家向けセパレート・アカウント、マネージド・アカウント/ラップ及びプライベート・アセット・マネジ
メントによるコンポジットを含みます。運用資産残高アウトパフォーマンスは、個別の投資戦略と対応するベンチマークまたはピアグループとの比較によ
る総体的なパフォーマンスであり、運用資産残高により加重されています。従って、最も大きな運用資産残高を有する戦略が当該結果に最大の影響を
及ぼすことになります。
2012年12月末時点において、8つの株式運用チーム/戦略が当該全株式運用資産残高の約52%を占めており、8つの戦略が当該全債券運用資産残
高の約63%を占めています。個別のプライベート・アセット・マネジメントにかかる株式チーム/戦略は、通常「PAM Equity Composite」の補足情報として
表示されます。機関投資家向けセパレート・アカウント、マネージド・アカウント/ラップ、プライベート・アセット・マネジメント及び「PAM Equity Composite」の
補足情報については、ご要望に応じて提供することが可能です。個別戦略の中には特定期間においてパフォーマンスがネガティブとなっているものが
含まれます。ヘッジファンド、プライベート・エクイティ及び他のプライベート投資ビークルにかかる資産は運用資産残高及びアウトパフォーマンスの情報
に含まれておりません。機関投資家向けセパレート・アカウント及びマネージド・アカウント/ラップにかかる運用資産残高アウトパフォーマンスは、手数
料控除前の数値を用いています。仮に手数料及び費用が反映された場合、運用資産残高及びアウトパフォーマンスの結果はより低くなるものと考えら
れます。過去の実績は将来の運用成果を示唆または保証するものではありません。
S&P500インデックスは米国大型株式市場のパフォーマンスを測る代表的な株価指数であり、この指数には米国経済の主要産業の代表的な銘柄
が含まれます。
MSCIヨーロッパ・インデックスはヨーロッパの先進国株式市場のパフォーマンスを測る株価指数であり、浮動株ベースの時価総額加重平均方式で
算出されています。
本資料及び本資料中に含まれる情報は、直接的なものであるか間接的なものであるかを問わず、またいかなる意味においても個別のファンドを含
む金融商品あるいは個別の戦略の勧誘ではなく、またかかる意図に基づくものでもありません。なお、投資一任契約等の金融商品取引に関するリスク
及び手数料については、個別の内容に応じご契約に際して予め交付する法定書面等を十分お読みください。
本資料は、当社グループが作成した資料をもとに当社が翻訳・作成した資料であり、必ずしも原文の内容と一致するものではなく、また、その正確性、
完全性及び信頼性を保証するものではありません。当資料の複写、転載及び第三者への提供については、当社の同意なくこれを行うことは固くお断り
いたします。
「ニューバーガー・バーマン」(“Neuberger Berman”)の名称及びロゴはニューバーガー・バーマン・グループLLCによりサービスマーク(“Service
Mark”)として登録されています。
ニューバーガー・バーマン株式会社
Neuberger Berman East Asia Limited
〒100-6511 東京都千代田区丸の内一丁目5番1号
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2094号
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neuberger berman annual review 2012
Neuberger Berman
グローバル本部
その他オフィス所在地
米国 ニューヨーク
アラブ首長国連邦 ドバイ
80 0.223.6448
アルゼンチン ブエノスアイレス
地域統括本部
イタリア ミラノ
英国 ロンドン
オーストラリア メルボルン
+44 20 3214 9000
カナダ トロント
中国 香港
韓国 ソウル
+852 3664 8800
スイス チューリッヒ
日本 東京
台湾 台北
+81 3 5218 1930
その他主要運用拠点
オランダ デン・ハーグ*
シンガポール*
米国 アトランタ*
米国 シカゴ
米国 ダラス
中国 上海
ドイツ フランクフルト
米国 ウィルミントン
米国 サンフランシスコ
米国 タンパ
米国 パームビーチ
米国 ヒューストン
米国 ボストン
米国 ロサンゼルス
*2013年半ば頃の予定
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