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ニスクボード耐震改修工法
住宅等防災技術評価概要 平成 26 年 3 月 20 日 (一財)日本建築防災協会 1.評価番号 DPA-住技-59 2.評価取得日 平成 26 年 3 月 20 日(有効期限5年 平成 31 年 3 月 19 日まで) 3.評価技術名称 ニスクボード耐震改修工法 4.評価取得者名、所在地、連絡先 日鉄住金鋼板株式会社 東京都中央区日本橋本町 1-5-6 第 10 中央ビル TEL:03-6848-3820 -1- 5.技術の概要 「ニスクボード耐震改修工法」は、既存木造建築物の屋外側または屋内側に対して、補強板と称する 平板を柱に介し、面材として用いるニスクボード(金属サンドイッチパネル、厚さ 35 mm または 22 mm) を横使いに留め付けて補強する工法である。 6.適用範囲 適用対象建築物は表1に示す通りとしている。 表1 項 建物の適用条件 目 建物用途 構 法 規 模 軸組寸法 基礎・地盤条件 柱間隔 横架材間隔(内法) 適用条件 住宅 適用対象 在来軸組工法 適用対象外 伝統的構法、枠組壁工法 階数 2 階建て以下 延床面積 500 ㎡以下 柱:100mm 角以上、梁・土台:105mm 角以上 特になし 900mm~2,000mm 2,400mm~3,400mm なお、対象建物の現状を十分に把握した上で、腐朽・蟻害箇所は適切な方法で補修または交換し、併 せて劣化等の原因を取り除くこととしている。 7.施工仕様 「ニスクボード耐震改修工法」はその用途、使用状況によって以下①~③の 3 仕様を備えており、 それぞれ一般部と入隅部に対応することができるとしている。 ①標準仕様 ②上部(または下部)開口仕様 ③上下開口仕様 8.壁基準耐力、壁基準剛性 本工法で用いる壁基準耐力、壁基準剛性を表2に示す。 -2- 表2 面材厚 (mm) 仕様 ニスクボード耐震改修工法における壁基準耐力、壁基準剛性 柱間隔 壁基準耐力 Fw 壁基準剛性 Sw 壁部位 (mm) (kN/m) (kN/rad./m) ①標準仕様 22mm 及び 35mm ②上部(また は下部) 開口仕様 ③上下開口 仕様 一般部 及び 入隅部 一般部 及び 入隅部 一般部 及び 入隅部 900 以上~1000 以下 7.5 1210 1000 超え~1350 以下 6.7 1080 1350 超え~1500 以下 6.3 1030 1500 超え~1800 以下 5.6 920 1800 超え~2000 以下 5.1 760 900 以上~1000 以下 6.9 1150 1000 超え~1350 以下 5.9 970 1350 超え~1500 以下 5.5 900 1500 超え~1800 以下 4.6 750 1800 超え~2000 以下 4.1 650 900 以上~1000 以下 6.4 1050 1000 超え~1350 以下 5.3 860 1350 超え~1500 以下 4.9 780 1500 超え~1800 以下 4.0 620 1800 超え~2000 以下 3.4 510 9.柱頭、柱脚の接合 本工法の補強に関する柱頭、柱脚仕様は、平成 12 年建設省告示第 1460 号に適合する仕口補強を行 うことを前提としている。既存部位の状況により、それが出来ない場合でも、最低限は許容引張耐力 3kN 以上の接合部(一般診断法では「接合部Ⅱ」)となるように補強する。ただしこのような場合は壁 基準耐力、壁基準剛性に「木造住宅の耐震診断と補強方法」に規定する方法に従い、接合部の仕様に応 じた耐力低減を行うこととしている。 10.設計、施工方法 ①補強設計 ニスクボード耐震改修工法の補強設計は下記の 3 つの条件を全て満たす者が行うとしている。 ・建築士の資格(一級建築士、二級建築士、木造建築士の何れか)を有する者 ・日本建築防災協会が主催する「木造住宅の耐震診断と補強方法」に関する講習会もしくは、都道 府県、定期報告取り扱い地域法人、全国の建築士会、全国の建築士事務所協会のいずれかが主催 する同等の講習会受講者 ・日鉄住金鋼板(株)の設計施工技術者研修会受講者または技術指導を受けた者 補強設計は日本建築防災協会発行の「木造住宅の耐震診断と補強方法」に従って行うが、さらに詳 -3- 細な設計マニュアルが整備されている。 ②施工 ニスクボード耐震改修工法の施工は、日鉄住金鋼板(株)が開催する設計施工技術者研修会の受講 者が施工および管理を行うものとするとしている。施工マニュアルが整備されており、施工者はマニ ュアルに従って施工を行うこととしている。 11.製品規格 面材:ニスクボード 日鉄住金鋼板(株)製 金属サンドイッチパネル 厚さ 35mm または 22mm 補強板:100mm×t0.5mm 塗装溶融 55%アルミニウム-亜鉛合金めっき鋼板 -4-