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長期所得補償保険 LTD Long-Term Disability Insurance
Long-Term Disability Insurance (LTD) 長期所得補償保険 長期高度障害に関する事実 米国では、65歳に達するまでに7人のうち1人が5年以上の長期高度障害にあっています。また、30歳の男性 が65歳までに長期障害にいたる確率は死亡する確率の3倍にも達していると報告されています。更に、入院患者 のうち、3人に1人は1年以上の長期入院を強いられており、その中で35歳から64歳の働き盛りの人の占める 割合が最も高いとも報告されています。 「長期高度障害」の問題 「長期高度障害」という問題を考える上で最も重要なことは、極めて身近な病気や傷害こそが長期高度障害の原因 であり、誰にでも起こる可能性があるということです。また、本人、家族、雇用主、その三者全てに負担を強いる ものが長期高度障害であると言えましょう。例えば、 従業員本人 ●入院・手術等治療費は保険処理が可能だが、長期に亘る雑費負担が発生する。 ●長期休養から失業へと、収入が最終的に途絶する。 ●職場・社会復帰のためのリハビリ・トレーニングが必要になる。 家 族 ●預金解約・借金等家族の生活費工面の必要が発生する。 ●残ったローンや子供の教育費も手当てしなければならない。 ●自分(妻)が働きに出れば、ベビーシッターなどの付帯費用が発生する。 ●保険料の支払困難により、生活上必要な各種保険が解約無効になる。 雇 用 主 ●休職療養中でも規定された手当等の支払は継続する。 ●代替従業員の雇用と育成が必要となる。 ●家族へのサポートにも配慮の必要が発生する。 ●職場復帰に際し職場環境の整備や、各種トレーニングが必要となる。 連邦社会保障(ソーシャル・セキュリティ)等の公的補償制度では、実収入に対する保障割合は極めて低く、高所 得者ほど保障額と実所得とのギャップが顕著になります。また、長期所得補償に限って言えば厳格な給付資格審査 があり、受給までにかなりの手続を要します。 団体長期所得補償 Group Long-Term Disability 保険の特色 この保険は、傷病により就業不能となった場合、直近の所得の一定割合(例えば6割程度)を公的給付や労災保険 給付と併せて維持するように設計され、従業員が就業可能まで回復した時点、あるいは最長65歳で保険金支払い を完了します。この保険には、以下のように従業員福利厚生制度として検討すべき特徴があります。 (注:特約内容 は団体規模や保険会社により異なります。 ) 1 就労による障害か否かを問わず、全ての原因による高度障害を担保 2 3 4 5 6 7 8 ユニオンの労働協約のような5年補償から、本人65歳補償まで企業のニーズに合わせた期間の補償が 可能 給付置換率も、公的給付と合算で直近所得の50%から70%まで選択可能 就労可能まで回復したが、現職に復帰出来ない場合、所得の低下・減少に対 して一定期間補償される「現 職復帰不能 Own Occupation」特約 長期受給中の物価上昇を反映する「生計費調整 Cost of Living Adjustment」特約 リハビリ・職業訓練中の「託児費用 Child Care」特約 大学・大学院在籍子弟の為の「教育費 Continuing Education」特約 1年超の就労不能後に死亡した場合の「遺族2年生計費 Family Income」特約 制度・保険種類 提供主体 補償期間 その他 短期所得補償 Short-Term Disability 州または 民間保険会社 52週 (CA) 労災対象クレームは除く。 RI では州 SDI により処理される。 CA, HI, NY, NJ では民間保険会社または 州 SDI に よる手当が義務付けられてお り CA では SDI、他の3州では民間保険 会社による処理が一般的である。 LTD との重複部分は調整の対象となる。 その他の州では強制規定無く、保険を 手配するか社内給与継続規定により処理 する。 労働者災害補償 Workers' Compensation 州または 民間保険会社 州法の規定 による 職業・就労から発生した傷病のみ。 ND, OH, WA, WV, WY では州労災保険基 金により処理される。その他の州では民 間保険会社による引受が一般的。 LTD との重複部分は調整の対象となる。 長期所得補償 Long-Term Disability 民間保険会社 本人65歳 まで任意 5年から 社会保障制度 Social Security Disability 連邦政府 連邦法の 規定による 就労によるか否かを問わず対象とする。 STD, Workers' Compensation との重複部 分は調整の対象となる。 超高度の全面就労不能でなければ受給は は困難。5ヵ月の待機期間を経て審査完了 まで1年を要し、 大多数は給付拒否となる。 長期所得補償保険と税金 例えば、団体定期生命保険金額$50、000を超過する部分の保険料は、内国歳入庁の規定により経費処理が認 められていないように、団体長期所得補償保険の保険料も原則として経費処理ができません。 仮に、企業が当該保険料を経費処理したとすると、給付を受けた従業員は50%から70%の給付置換率によって 所得を減額された上、 さらに所得税を支払うことになり福利厚生制度としての意味が損なわれてしまいます。 更に、 休職あるいは退職従業員の為の確定申告書類作成等の付帯処理が必要になります。従って、この保険料を経費処理 しないほうが相対的に割安簡便と考えられます。この点については、顧問会計士にご相談くださるようお願いしま す。 注意: 本稿記載の情報は、保険ならびに弊社業務に関わる問題の概要を一般的にご紹介・ご案内するだけの目的によって作成されており、本稿 に含まれる法律に関係する記述は、いかなる意味でも法律上の専門的説明を意図するものではありません。法律上のご相談ならびに解釈は、貴社 顧問弁護士にご照会いただくようお願いいたします。 本稿の内容については、作成・訂正時点で可能な限り最新かつ正確な情報を盛り込むよう努力いたしましたが、お読みになる現時点での情報の正 確度と整合性については、弊社は一切の責任を負いませんのでその旨ご了承ください。また、特段に明記されていない限り、本稿の著作権ならび に版権は弊社に帰属いたしますので、無断転載ならびに弊社の利害と利益に反する一切の使用を厳禁いたします。 AEGIS RISK MANAGEMENT INSURANCE SERVICES, INC. 3424 CARSON STREET, SUITE 300, TORRANCE, CA 90503 U.S.A. PHONE (310)793-1309 FAX (310)793-1314 GENERAL E-MAIL [email protected] http://www.aegisrm.com California Department of Insurance License No. 0735928