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改正案の概要 - 電子政府の総合窓口e

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改正案の概要 - 電子政府の総合窓口e
国際規制物資の使用等に関する規則の改正について(概要)
平成25年2月
核不拡散・保障措置室
(1)
「原子力利用*1」を目的として核燃料物質を使用する国際規制物資使用者に対する、
記録・計量管理・保障措置検査・報告徴収に係る要求事項の追加等〔国際規制物資
の使用等に関する規則(以下「規則」という。)第4条、第4条の2の2、第4条
の2の3及び第7条関係〕
【改正内容】
核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(以下「炉規法」とい
う。)第61条の3第1項の許可を受けた者(以下「国際規制物資使用者」とい
う。)については、現在は日・IAEA保障措置協定(以下「協定」という。)
に基づきIAEA保障措置が免除されているため、規則第4条に基づく記録、第
4条の2の2に基づく計量管理規定、第4条の2の3に基づく保障措置検査及び
第7条に基づく報告徴収(以下「記録等」という。)に関して、国内計量管理の
みに対応した要求事項としている。このうち、「原子力利用」を目的として核燃
料物質を使用する国際規制物資使用者(以下「原子力利用国際規制物資使用者」
という。)に係る記録等に関しては、IAEA保障措置に対応した要求事項とす
る。
また、原子力利用国際規制物資使用者以外の国際規制物資使用者(以下「非原
子力利用国際規制物資使用者」という。)については、予期しない発見による核
物質の増加(以下「事故増加」という。)が生じた場合、新たに核燃料物質に関
する報告書の提出を求めることとする。
【理
由】
日本国政府は、協定に基づき、我が国の原子力活動に係る全ての核物質につい
て、核兵器その他の核爆発装置に転用されていないことを確認し、IAEAに報
告する必要がある(ただし、核物質が「非原子力利用*2」を目的として使用される
場合や核物質の量が一定量以下の場合等については、日本国政府からIAEAへ
の要請により、IAEA保障措置が免除となる。)。
国際規制物資使用者については、核燃料物質の使用目的が「非原子力利用」で
あるとの理解から、これまで、IAEA保障措置は免除されると整理して、国内
計量管理のみを要求事項としていた。しかし、今回、協定に基づく附属書の改訂
に当たり、IAEAとの間で「原子力利用」の範囲を明確化したところ、現在の
国際規制物資使用者の一部が「原子力利用」を目的として核燃料物質を使用して
*1核燃料サイクルの各工程における活動及びそれに関わる研究開発活動を目的として、
核燃料物質を使用すること。
*2核燃料物質を原子力利用以外の目的(分析用標準試薬等)で使用すること。
いると整理されるため、当該一部の者(=原子力利用国際規制物資使用者)につ
いては、IAEA保障措置を免除できないとの結論に至った。
このことから、原子力利用国際規制物資使用者に係る記録等に関して、IAE
A保障措置に対応した要求事項とする。
(第4条関係)
○ 第4条(記録)、第4条の2の2(計量管理規定)
IAEA保障措置に対応するため、原子力利用国際規制物資使用者に係る記
録及び計量管理規定の内容について、核燃料物質使用者(炉規法第52条の許
可を受けた者をいう。以下同じ。)に対してIAEAが求める記録及び計量管理
規定の内容と同等とする。
○ 第4条の2の3(保障措置検査)
保障措置検査については、炉規法第61条の8の2第1項の規定に基づき、
国際規制物資使用者等の中から協定に基づく保障措置の実施に必要な範囲で対
象者を決めることとしており、IAEAとの協議の結果としての具体的対象者
は規則で明確に定める取扱としている。今回、IAEAとの協議の結果、原子
力利用国際規制物資使用者についてIAEA保障措置を免除できないという結
論に至ったことから、保障措置検査の対象に原子力利用国際規制物資使用者を
追加する。
(第7条関係)
○ IAEA保障措置に対応するためには、原子力利用国際規制物資使用者に対
して核燃料物質使用者と同等の報告を求める必要があるため、「報告の徴収」
全体として原子力利用国際規制物資使用者は核燃料物質使用者と同等の要求事
項とする(第4項~第6項、第11項~第13項、第17項)。
○
第14項及び第15項に基づく報告については、第16項により核燃料物質
使用者のうち一定量未満の核燃料物資しか使用しない者を対象から除外してい
るため、許可要件からして当該一定量未満の核燃料物質しか使用できない原子
力利用国際規制物資使用者は対象に含めない。
○
国際規制物資使用者に対しては、これまで第20項の規定に基づき年2回の
核燃料物質管理報告書の提出を求めていたが、上記の改正により、原子力利用
国際規制物資使用者に対しては第4項に基づき在庫変動報告を求めることとな
り、その報告内容が第20項と重複するため、原子力利用国際規制物資使用者
を第20項の対象から除く。
○
非原子力利用国際規制物資使用者が事故増加で所持することになった核燃料
物質に係るIAEA保障措置を免除する場合、新たにIAEAが定めた手続に
のっとり免除する旨がIAEAとの協議において合意された。これまで、IA
EAへは、全ての国際規制物資使用者名とその在庫量を年に1度報告しており、
その中に事故増加が含まれていたものの、当該手続にのっとると、事故増加が
生じた月の末日から15日以内にその報告を受ける必要があるため、当該報告
を非原子力利用国際規制物資使用者に対する新たな要求事項とする(当該要求
事項は、第28項までと同様に協定を履行するために求める報告なので、その
中で同趣旨の「事故減少」に係る第28項の次に新第29項として規定する。)。
なお、原子力利用国際規制物資使用者については、第4項に基づく報告の中に
事故増加が含まれている。
(2)光ディスク(CD及びDVD)を利用した提出方法の拡大
第13条関係、 別記様式第27関係〕
〔規則
第10条~
【改正内容】
第10条に基づき、第5条及び第6条の書類(使用の廃止等の届出及び国際特
定活動の終了等の届出)について、フレキシブルディスクによる提出が認められ
ている。
今般、電子媒体による提出が認められている対象書類を整理し、第7条の報告
書のうち効率化が見込める報告書に限ることとする。(第5条及び第6条の書類
については、今までにフレキシブルディスクによる提出事例が無かったことから、
今回の整理に伴い、電子媒体による提出を認める対象書類から削除する。)
さらに、使用する電子媒体についてはフレキシブルディスクに代えて光ディス
ク(CD又はDVD)による提出とする。
【理
○
由】
第7条に基づく各種報告書(在庫変動報告書等)については、毎年膨大な量
の報告書がすべて紙媒体で提出されている。これらの報告については、
① 提出する事業者の作業軽減に資する
② 炉規法に基づく指定情報処理機関である公益財団法人核物質管理センタ
ーにおいて、IAEAや二国間原子力協力協定の締結国に定まった様式で
報告するため、紙媒体で提出された情報を電子媒体に変換するための膨大
な作業が発生している
ため、業務効率化の観点から、第7条の書類のうち以下に示す書類について、
電子媒体による提出を認めることとする。これらの書類については、物理的
な量が多く、かつ電子媒体で提出されればそのままIAEAへの報告に使う
ことができるため、提出する事業者の作業軽減、指定情報処理機関の業務の
効率化に資するものである。
【電子媒体での提出を認める報告書】
様式第4 核燃料物質在庫変動・受払間差異・リバッチング報告書
様式第5 核燃料物質在庫変動等供給当事国別明細報告書(1)
様式第6 核燃料物質在庫変動等供給当事国別明細報告書(2)
様式第7 特定燃料体そう入報告書
様式第8 核燃料物質収支報告書
様式第9 核燃料物質実在庫量明細報告書
様式第10 核燃料物質実在庫量供給当事国別明細報告書(1)
様式第11 核燃料物質実在庫量供給当事国別明細報告書(2)
様式第12 核燃料物質受払計画等報告書
様式第16 減速材物質在庫状況変動報告書
様式第17 減速材物質在庫報告書
様式第19 設備在庫状況変動報告書
様式第20 設備在庫報告書
○
情報通信技術の進展を踏まえ、上記の書類については、多くの情報量を電子
媒体で提出するため、フレキシブルディスクに代えて光ディスク(CD又はD
VD)による提出とする。具体的な電子媒体の定義については、前例を参考に
以下のとおり規定する。
「日本工業規格X〇六〇六及びX六二八一又はX〇六一〇及びX六二四一に適合
する直径百二十ミリメートルの光ディスクの再生装置で再生することが可能な
光ディスク」
(3)副本規定の削除〔規則
各条(詳細は本頁の【理由】を参照)〕
【改正内容】
規則に定められる一部の手続について、正本に加え副本一通の提出が要求され
ている。
副本については、現在、副本の提出が要求されている手続のうち、第7条の手
続を除き、その用途の根拠が不明確なため、用途が明確な第7条の手続以外は副
本の提出は求めないこととする。
【理
○
由】
副本は、関係機関の長に協議する場合、他省庁に通知する場合等、それぞれ
の用途が明確な場合のみ要求されるものである。
当室の所管する手続のうち、第7条に基づき提出される報告書(一部を除く)
については、炉規法に基づく指定情報処理機関である公益財団法人核物質管理
センターに情報共有するため引き続き副本を要求する必要がある。一方、以下
に示すそれ以外の「国際規制物資の使用届」、
「指定情報処理機関の指定の申請」
等の手続については、副本1通の用途は明確でない。
・国際規制物資の使用の届出(第1条の3第3項)
・国際規制物資の貯蔵の届出(第1条の4第3項)
・国際規制物資の廃棄の届出(第1条の5第3項)
・旧製錬事業者等の国際規制物資の使用の届出等(第1条の6第3項)
・旧使用済燃料貯蔵事業者等の国際規制物資の貯蔵の届出(第1条の7第3項)
・旧廃棄事業者等の国際規制物資の廃棄の届出(第1条の8第3項)
・計量管理規定の認可申請(第4条の2の2第3項)
・指定情報処理機関の指定申請(第4条の4第3項)
・指定情報処理機関の業務規定の認可申請(第4条の5第3項)
・指定情報処理機関の事業計画及び収支予算の変更認可申請(第4条の6第3
項)
・指定情報処理機関の業務の休廃止の許可申請(第4条の7第2項)
・指定保障措置検査等実施機関の指定申請(第4条の9第3項)
・保障措置検査等実施機関の業務規定の認可申請(第4条の16第2項)
・指定保障措置検査等実施機関の事業計画等の変更認可申請(第4条の17第
3項)
・指定保障措置検査等実施機関の業務の休廃止の許可申請(第4条の19第2
項)
よって、第7条に基づき提出される報告書を除き、副本の提出は求めないこ
ととする。
(4)経過措置
規則改正にあたり、附則において次の経過措置を設ける。
(経過措置)
第○条 この省令の施行の際現に核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法
律(以下「法」という。)第六十一条の八第一項の規定により計量管理規定の認可を
受けている者(この省令による改正後の国際規制物資の使用等に関する規則(以下「新
規則」という。)第四条第一項に規定する原子力利用国際規制物資使用者に限る。)
は、平成二十五年六月○日までの間は、法第六十一条の八第一項の規定による計量管
理規定の変更の認可(以下「変更認可」という。)を受けないでも、この省令による
改正前の国際規制物資の使用等に関する規則第四条の二の二第一項の規定により文部
科学大臣に提出した申請書に記載した計量管理規定に従って引き続き国際規制物資を
使用することができる。その者が、その期間内に変更認可の申請をした場合において、
認可をする旨又は認可をしない旨の通知を受ける日までの期間についても、同様とす
る。
2 新規則第七条の規定は、この省令の施行の日以後に発生する事実に関する報告につ
いて適用し、同日前に発生した事実に関する報告については、なお従前の例による。
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