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2015年8月号
~家電業界向け技術情報誌~ デジタル放送宅配便 8月号 2015年 NHK技研公開2015開催 NHK放送技術研究所では5月28日(木)から31日(日)にかけ、最新の研究成果を一般公開する「NHK 技研公開2015」が行われました。今年の技研公開では、“究極のテレビへ、カウントダウン!”をテーマ に、試験放送が間近に迫る8Kスーパーハイビジョンをはじめ、ハイブリッドキャストなどの放送と通信の連 携サービス、裸眼で立体視できる技術など26項目が展示されました。その一部をご紹介します。 8Kスーパーハイビジョン 8Kスーパーハイビジョンの衛星放送実験 技研前に受信アンテナを設置し、お台場からの生中継 を受信した。BS17chを使用。8K放送実験は初公開。 (本誌3頁もご覧下さい) 8K制作の現場をイメージした番組制作設備 8K小型カメラや、大容量信号を伝送するための U-SDI※ケーブル、符号化装置なども展示。 ※ U-SDI:Ultrahigh-definition Signal/Data Interface フルスペック8K信号(映像144Gbpsと22.2ch音声)を光ケーブル1本で伝送可能 水平・垂直偏波共用受信アンテナ(展示用) 水平・垂直両偏波を用いて送受信する、8K地上伝送 実験も行われた。技研から送信した電波をNHK放送セ ンターで受信し、技研まで光伝送でUターンさせ、復調 して8K表示していた。 ■技研公開公式サイト http://www.nhk.or.jp/strl/open2015/ ■NHKデジタル放送宅配便 掲示サイト http://www.nhk.or.jp/nagoya/nouhau/info/forbiz.html バックナンバーもご覧いただけます。 偏波MIMO※受信機と偏波MIMO・多値OFDM復調器 8K地上伝送実験で、NHK放送センターからの光信号 を光復調したものを本機に入力し、8Kデコーダーへ。 ※ MIMO:Multiple-lnput Multiple-Output 送信と受信の両方で複数のアンテナを使用する無線伝送方式 次頁に続く→ 【設置確認メッセージ消去用販売店様専用電話】 0120-500536 自動音声応答による24時間受付(年末年始は休み) ~家電業界向け技術情報誌~ デジタル放送宅配便 8月号 放送のインターネット活用 放送外マネージドアプリ※を活用した ハイブリッドキャスト 放送局以外の事業者からのアプリを共存。 放送映像とアプリのデータの同期技術 例えばスポーツ中継において、ネット経由のスコア配信 などに活用される。 ※ 放送外マネージドアプリ:放送局に限らない様々な事業者が開発・提供可能であり、チャンネルを切り替えても継続利用できるアプリ インテグラル立体テレビ※ 10万画素 相当 64個の カメラ群 複数のカメラを用いたインテグラル立体撮影装置 レンズアレーの後方に64個のカメラを設置している。 複数の表示デバイスを用いた インテグラル立体ディスプレー 現時点では10万画素相当の立体像を表示可能。 ※ インテグラル立体テレビ: 微小レンズ群からなるレンズアレーを撮影と表示の双方に用いて立体像を再現するテレビ(メガネ不要の3D) その他にも… 当時のポスター メタデータを利用した映像制作環境 照明情報やカメラ姿勢など、映像加工に必要な情報(メ タデータ)をセンサー等で自動生成。 ラジオ放送90年を記念した展示 1925(大正14)年7月15日、名古屋放送局(JOCK)が本 放送を開始。高さ40mのT型アンテナで送信した。 (名古屋局 K.O) 【デジタル放送など、NHKの放送受信に関するご相談窓口】 0570-00-3434 又は 050-3786-5006 (平日、土日祝日とも9時~20時) ホームページ「NHKデジタル」もご利用下さい http://www.nhk.or.jp/digital/ ~家電業界向け技術情報誌~ デジタル放送宅配便 8月号 ~連載・次世代メディアマスターへの道(17) NHK技研公開での8K衛星放送実験 4K8K応用② Q BSによる8K/4K放送実用化 への状況は? A 今回のNHK技研公開のなかで、 8K衛星放送実験を成功させました。 <解説>今回のNHK技研公開(放送技術研究所の一般公開)では、2016年予定のBSによる8K試験放 送を想定した、世界初の実験を成功させました。今回はこの実験の概要をご紹介します。 実験では、お台場で撮影した8K映像と音声信号を光ファイバーで技研まで伝送し、技研で符号化、多重 化、変調等を行った後、NHK放送センターから送信し、現行BSを経由し、技研の会場で実際に受信・展 示しました。放送局から各ご家庭での受信まで、8K放送を実現する技術要素を組み込み、8K試験放送に 向けた準備状況を、多くのお客様に体感いただきました。 8K衛星放送実験概要図 BS(東経110度) 符号化・復号装置の仕様 項目 映像 音響 仕様 符号化方式 MPEG-H HEVC/H.265 Main 10 プロファイル@レベル6.1 入出力画素数/フレーム周波数 7,680×4,320/59.94p 色差形式/階調 4:2:0/10bit 符号化方式 MPEG-4 AAC (Low Complexity) 音声フォーマット 22.2ch サンプリング周波数/量子化ビット 48kHz/24bit BS17ch ④ お台場 ⑤ NHK放送技術研究所 (東京都世田谷区) NHK放送センター (東京都渋谷区) 45cmパラボラで 受信 8Kカメラ、マイク ③ ① 光ケーブル(変調信号) 光ケーブル(映像・音声素材) 8K ② NHKでは8K放送の実現を目指して、制作機器をはじめ、映像・音声符号化装置、送受信装置等の開発 を進めています。 総務省が昨年公開したロードマップでは、BSによる8K/4K試験放送の2016年開始、そして2018 年までの実用放送開始の予定が示されました。NHKではこのロードマップに従って、東京オリンピック・ パラリンピックが開催される2020年の本格普及に向けて、実用化の準備を加速させています。 (2015年NHK技研公開・展示資料および報道資料を元にしています) (名古屋局 K.O) 【NHKの放送受信料に関するお問い合わせ窓口】 0570-077-077 又は 050-3786-5003 (平日9時~21時、土日祝は20時まで) ホームページ「インターネット営業センター」もご利用下さい http://pid.nhk.or.jp/jushinryo/ ~家電業界向け技術情報誌~ デジタル放送宅配便 8月号 あけくれ ~連載・送受信akekure(5)~ ケーブル技術ショー2015/技術講習会だより 6月に開催されたケーブルテレビ関連の新技術・製品の展示ショーの概要をご紹介します。 ケーブル技術ショー2015 【6/10(水)~11(木)、東京国際フォーラムにて開催】 このイベントは、一般社団法人日本CATV技術協会(JCTEA)が創立 40周年記念事業と連動して開催したものです。「ケーブルテレビが創る明 日への挑戦(New Challenge of CATV)」をテーマに、ケーブルを取り 巻く最先端技術やソリューション(課題解決策)が展示・紹介されました。 出展各社ブースには4K8Kなど次世代放送を見据えた、光ファイバー関 連機器や4K対応ヘッドエンド装置(伝送用機器)・STB(セットトップボックス)などが数多く並 び、会場内は全国のケーブルテレビ事業担当者の熱気であふれていました。 (名古屋局 K.M) 技術講習会だより ★8K・4K、ネット利用関係など、講習会開催のご希望はお近くの放送局技術部まで。 ● 最近の講習会より ◇質問例 「BS17chが測定できない」 →BS-17は、㈱放送衛星システム(B-SAT)が4K8K放送の実験試験局として免許を得て いますが、放送受信展示時以外は電波を停止している場合があるようです。電波が受信できたときでも、既存のレベルチェッカー では新しい変調方式(16APSK)に対応しておらず、うまく測定できないことがあります(特にC/Nなどが問題)。 (名古屋局 K.N) 【本誌記事のお問合せ先】 受信料関係のお問合せは 前頁欄外をご覧下さい 名古屋放送局 技術部 TEL 052-952-7265 (平日9時30分~12時、13時~18時)