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Title 成人T細胞性白血病ウイルス : 国際比較疫学から病態機序を探る

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Title 成人T細胞性白血病ウイルス : 国際比較疫学から病態機序を探る
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成人T細胞性白血病ウイルス : 国際比較疫学から病態機序を探る
久田, 充絵(Hisada, Michie)
慶應医学会
慶應医学 (Journal of the Keio Medical Society). Vol.81, No.4 (2004. 12) ,p.253- 261
Journal Article
http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN00069296-20041200
-0253
慶 懸 医 学 。sicn):253∼261,2004
座
講
成 人T細
胞 性 白血 病 ウ イ ル ス:国 際比 較 疫 学 か ら病 態 機 序 を探 る
米 国 立衛 生研 究所 がん セ ンター遺 伝疫学 部 門
U2 r. 35 え
久 田 充 絵
Viral Epidemiology National Branch, Institutes Key Words:human Division of Health, Epidemiology The United T-lymphotropic myelopathy, of Cancer virus epidemiology, type Stales Department 1, adult international lymphotropic 国,九
州,沖
virus type I, HTLV・i)は
T-cell
本邦 で主に四
縄 に 流 行 す る レ ト ロ ウ イ ル ス で,国
外で は
カ リ ブ海,西
ア フ リ カ,南
存 在 す る.母
梨団 内 で の ウイ ル ス 伝 播 と関 連 疾 患 発 症 の
実 態 は,1980年
セ ア ニ アに も感 染 地 が
代 来 西 日本 と カ リ ブ海 で 施 行 さ れ て き
た コ ホ ー ト研 究 に よ り,次
稿 で はHTLV・1の
and Human 第 に 明 ら か に な っ て 来 た,本
自 然 史 を 概 説 し,著
の 研 究 の 一 部 を 紹 介 す る と 共 に,分
Institute,
Services
HTLV-1-associated
る と い わ れ るm.2004年8月
ウ イ ル ス(Human 米,オ
Cancer T-cell leukemia/lymphoma, Agency 胞 性 白do病
of Health National comparison
は じめ に
ヒ トT細
and Genetics, 者 らに よ る 最 新
on Cancerに
よ って 腫 瘍 関 遮 ウ
イ ル ス に 認 定 さ れ て い る の はEpstein・Barr (EBV),エ
イ ズ ウ イ ル ス (HIV). ロ ー マ ウ イ ル ス(HPV), B型
ヒ トパ ピ
C
ら に カ ポ ジ肉 腫 関 連 ヘ
ル ベ ス ウ イ ル ス(KSHVま
可 能 性 が あ る3'6,.こ
HTLV・1, virus
肝 炎 ウ イ ル ス(HBV), 型 肝 炎 ウ イ ル ス(HCV)で,さ
1980年
子 マ ー カ ー を用 い た
for Research 現 在,International
た はHHV・8)が
加 え られ る
れ ら は主 に 検 出 技 術 の進 歩 に 伴 い
代 以 降 に 発 見 さ れ た ウ イ ル ス で,今
後 も新 た な
腫 瘍 関 連 ウ イ ル ス が 発 見 さ れ る 可 能 性 は 高 い.ま
た,感
染 性 の 起 源 が 疑 わ れ なが ら原 因 が 同 定 され て い な い腫 瘍
国 際 比 較 疫学 が病 態 機序 の解 明 に 果 た す 役 割 に つ いて 言
に 既 知 の ウ イ ル ス が 関 与 して い る 可 能 性 も あ る.睡
及 す る.
連 ウ イ ル ス は単 に発 癌 の必 要 条 件 と して の 直接 的 役 割 の
国際疫学と悪性腫瘍関連ウイルス
み な ら ず,他
の 因 子 と の干 渉 作 用 に よ る間 接 的 役 割 も果
た し う る.ウ
イ ル ス抗 原 を 標 的 と した ワ クチ ンの開 発 な
ど に よ る 一 次 予 防 が 理 論 上 可 能 で あ る 点 で,ウ
悪 性 腫 瘍 の 罹 患 率 は民 族 に よ って,ま た 同 一 民 族 で も
煽関
イ ル ス関
連 悪 性 腫 癌 は 予 防 医 学 上 異 色 な 位 置 を 占 め て い る.
居 住 地 に よ って 異 な る こ とが知 られ て い る。 例 え ば,欧
米 に移 住 した 日本 人 の 胃癌 の 発症 率 は 先 住 の 欧 米 人 よ り
は著 明 に高 い が,在
日 邦 人 よ り は低 く な る".悪
HTLV-1
性腫瘍
の 発 症 が 遺 伝 と環 境 の 両 方 に よ って 決 定 す る と され る所
HTLV・1が
腫 瘍 関 連 ウ イ ル ス の 疫 学 モ デ ル と して適 す
以 は こ こに あ る.ウ イル ス 感 染 関連 悪t生腫 鰯 も この 例 に
る 理 由 は,ウ
イ ル ス 構 造 がtp純 で あ る こ と.感
もれ ない が,そ の 発 症 機序 に は,感 染 株 の 病 原 性 の 地 域
の 異 な る 複 数 の 疾 患 を 誘 発 す る(Pleiotropism)こ
的 な違 い も貢 献 す る と考 え られ,さ
ま た80年
らに 複 雑 な 様 相 を 呈
す る こ とが 多 い.
本 鴨 の 内 容(3Public 40548に
占め
Health Service grant 2RO1・CA38450並
よ る 研 究 の 一 部 で,そ
著 者 は 宮 崎 コ ホ ー トとNCI-HTLVプ
び にNational Cancer が 挙 げ ら れ る.HTLV・1
Inslilule Reseach ダ ブ リ ン,2003年
ロ グ ラ ム に 貢 献 した 共 同 研 究 者 各 位[註1]に
一253一
学 的 比 較 対 照 研 究 に必 要 な
土 壌 を 提 供 し て い る こ と の3っ
の 主 旨 は 国 際 レ ト ロ ウ イ ル ス学 会(2001年
と,
代 か ら南 西 日本 と カ リブ海 で追 跡 調 査 され て
い る 感 染 者 の コ ホ ー トが,疫
ウ イ ル ス 関 巡 悪 性 腫 瘍 は,癌 全 体 の ほ ぼ20%を
染が機序
深 謝 す る.
Contract ザ ン フ ラ ン シ ス コ)で
NO1-CP・
発 浅 し た.
慶題 医学81巻4号(r成
重6卑iz月)
q.卿1ρ∂
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OMLV-1流
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#v'Jア ーの前艇 諒 一隅 酬 肋 れて・・
る繊
第1図 HTLV・1の
は1980年
に 日 米 の 研 究 者 に よ って 相 次 い で 発 見 ・分 離
地理的分布
約10∼15%に
及 ぷ.そ
の 他 の 地 域 で の抗 体 保 有 串 は さ
さ れ た 最 初 の ヒ ト 発 癌 性 レ ト ロ ウ イ ル ス で あ る).fll.
らに 低 い4'.こ の よ うな 微 小 蔓 延 地 域 の 分 布 は ウ イ ル ス
CD4, の 伝播 率 と 母 集 団 内 で の 再生 産 率 が 低 い こ と,ま た家 族
CD25陽
性T7ン
パ 球 の 悪 性 腫 編 で あ る 成 人T
細 胞 性 白 血 病(adult 行 性 のHTLV・1関
T・cell leukemia, ATL)と
慢性進
連 脊 髄 症(HTLV・1・associated opathy。 HAMITSP)の
原 因 で9.101,近
に ぶ ど う膜 炎(HTLV・1・associaこed 児 の 感 染 姓 皮 膚 炎(infective 内 伝 播 が 存 在 す る こ とを 反映 して い る と思 わ れ るm.
myel
分 子 構 造 と ト0ピ ズム
年 で は この 他
UVCIIIS, HU)や
小
HTLV・1は
dermatitis,1D)等,各
主 にCD4陽
性 細 胞 に 感 染 し,宿
穐 の 免 疫 学 的 疾 患 に も関 連 して い る こ と が 明 ら か に な っ
に挿入 されて
た4川'巳2i.こ れ ら の 疾 患 の 生 涯 罹 患 率 は 感 染 者 の う ち5
ノ ム に は 両 端 にLong %未
に 構 造 遺 伝 子(SaB,,「nv),逆
満 で あ る と さ れ る4,.長 期 感 染 者 で は ツ 反 の 陰 性 化
や 日 和 見 感 染 な ど,細
れ る が13喝19,HIV感
る.主
胞 牲 免 疫 の 低 下 が しば しば 認 め ら
染 と比 べ る と免 疫 抑 制 は 緩 和 で あ
は,献
血 者 のHTLV一1抗
胞 成 分 を 含 むiPifnに よ る感 染
体 ス ク1,一 ニ ン グ で 現 在 で は
HTLV・1自
ATL細
配 列 して い るIBI.7厩
主 遺 伝 子 発 現,ウ
調節 遺
イル ス
ど を 幅 広 く 制 卸 す る19.3。
車.
体 に は 癌 遺 伝 子(oncogene)の
配 列 が な く,
胞 で も特 定 の ウ イ ル ス 挿 入 部 位 が な い こ と か ら,
流行 地 の 分布 と感 染 経 路
染 者 は 全 世 界 で1500^一2000万
推 定 され る.そ の 地理 的 分布 を第1図
有 率 は一 般 に 若 年 者 よ り高齢 者,ま
の間
taxが 癌 遺 伝 子 の 役 割 を 果 た す と 考 え られ て い る.
ほ ぼ 消 滅 し た41.
HTLVd ゲ
転 写 酵 素 遺 伝 子(pol)と
胞 分 裂 サ イ ク ル,宿
複 写 増 殖(replication.)な
感 染 経 路 は 乳 幼 児 期 に は 授 乳 を 通 じ た 母 子 感 染,
大 人 で は 性 感 染 で あ る,細
terminal repeats{LTR〕,そ
調 節 遺 伝 子(!az, rex)が
伝 子 は,細
主 ゲ ノム
「プ ロ ウ イ ル ス 」 と な るIBI.約9kbの
感 染 と疾 患 発 症 の マ ー カ ー
人 い ると
に示 した.抗 体 保
た男 性 よ り女 性 で高
い.本 邦 で は 九 州 の 一 部 で 地 域 人 口の30パ
ーセ ン ト近
HTLV-1感
染 は血 清 反 応 で ウ イル ス抗 原 蛋 白 に 対 す る
抗 体 を検 出 す る こ とで 診 断 す る。 ウ イル ス構 造遺 伝 子 蛋
白 に 対 す る抗 体 価,Tax調
は,と
節 蛋白に対 す る抗体の 検出
もに宿 主 内 で 複 写 増 殖 よ って ウ イル ス蛋 白 の 発 現
くが 抗 体 陽 性 で あ った築 落 が 報 告 さ れ て い るlf}.カ リブ
が持 続 して い る こ と を示 唆 す る.一 般 に 抗 体 価 とプ ロ ウ
海 諸 国 で の 抗 体 保 有 率 は平 均3-5%程
イル ス量 に は 強 い 正 の 相 関関 係 が あ る がzi'zxi,母集 団 に
度,高
齢 者で は
一zsa一
久 田;国 際 比 較 か らみ るATLの
お け るHTLV・1の
遺 伝 子 配 列 の 突 然 変 異 率 が 一L紀
た り わ ず か0.1%程
イ ル ス 量 は,エ
cription)で
度 と 極 め て 低 い こ と か らxai,プ
ラ ー 確 率 が 高 い 逆 転 写(reverse は な く,む
あ
ロウ
trans・
し ろ 有 糸 分 裂 に よ る ク ロ ー ン性
の 分 裂 拡 張 に 依 存 して 決 定 さ れ て い る と 考 え られ て い
る1A 131.生 体 内 で は プOウ
イ ル スを 含 め宿 主 遺 伝 子 に突
然 変 異 が 比 較 的 高 頻 度 で 起 こ る がP61,母
疫学
れ る.異 常 リ ンパ 球 は しか し,ATLの
くHAM〆TSPの
患 者 や,無
患者 だ けでは な
症候性感 染者 の宋梢 血で も
低 頻 度 だ が 見 られ る こ とが あ る.日 本 人 無 症 候性 感 染 者
で は実 に 三 人 に一 人 が こ の よ う な異 常 リ ンパ 球 を0.6%
以 上(500白
血 球 中3個
以 上)持
って い た3P.一
方,
HAM/TSPは
潜 伏 期 が 短 か く,輪1飢 や性 感 染 に よ っ て
築 団 全 体 と して
成 人 に な って 感 染 した者 に 数 ヶ月 か ら数 年 の潜 伏 期 で 発
見か け上 ウ イル スの遺 伝 子 配 列 が非 常 に安 定 して い るの
症 す る.症 状 は 主 に誰 体 路 障害 だ が,感 覚 路 異常 もお こ
は,変
り うる.三 大 徴 候 は痙 性 麻 痺,失 禁,筋 力 の低 下 で,症
異 して い な い ウ イ ル ス に 感 染 し た 細 胞 が 選 択 的 に
増 殖 ・伝 播 し て い る と 仮 定 す る と 説 明 が つ く.
状 は慢 性 進 行 性 で あ る.IDは
ATLの
緩耳 介 部 や 尾 翼 周 辺 部 の ブ ドウ球 菌 や連 鎖 球 菌 の 感 染 を
よ う に 潜 伏 期 間 が 長 く罹 患 率 の 低 い 疾 患 を 対
象 と す る疫 学 研 究 で は,生
し て 用 い るcと
HTLV・!抗
物 学 的 マ ー カー を 中 間 指 標 と
が 多 い.中
体 価, Tax調
で も ブ ロ ウ イ ル ス 量,
小 児HTLV・1感
染 症 で,
伴 りた皮 膚 病 変 を 主 徴 とす る.皮 面 病 変 は抗 生物 質 に反
応 す る が,治 療 を 巾 断 す る と頑 固 に 再 発 す る.症 状 は思
節 蛋 白 に 対 す る抗 体 の 三 つ は
春 期 ま で に は 寛 解 す る.ぶ ど う膜 炎 は成 人 と小 児 の いず
大Lli&9定 が 比 鮫 的 簡 単 に 行 え る た め し ば し ば 用 い ら れ る.
れ に も報 告 が あ る.小 児 で 発症 した症 例 が 成 人 期 ま で増
プ ロ ウ イ ル ス 量 は,こ
悪,寛 解 を 繰 り返 しな が ら継 続 す る か に っ いて は議 論 の
HAM/TSPの
れ ま で の こ と ろATLと
発 症 を 最 も忠実 に反 映 す る 指 標 で あ る と
さ れ て い る が,ATLが
余 地 が あ る,
感 染 細 胞 の 明 らか な 単 ク ロー ン
性 拡 張 で あ る の に 対 し,HAM/TSPは
関運疾患の国際比較疫学
ウ イ ル ス抗 原 に
対 す る 宿 主 の 免 疫 反 応 過 剰 を 特 徽 と す る 多 ク ロ ー ン性 の
疾 患 で あ る こ と か ら,各
疾 患 の 発 症 に い た る複 雑 な過 程
HTLV・1関
連 疾 患 の 疫 学 に は本 邦 と カ リブ海 の 母 築団
は ブ ロ ウ イ ル ス量 の測 定 だ け で は正 確 に 予 測 で きな い こ
で 明 らか な 相 違 が あ る.高
と が 容 易 に 推 察 で き る.
ス コ ピ ー 数 が 全 末 梢 単 核 球 中5%以
ATLの
発 症 にTaxが
主 要 な 働 き を 果 た す 一 方,す
に 悪 性 細 胞 と な っ た ク ロ ー ン はTaxの
く な る と い わ れ て い る7n.こ
て,ATL患
体 を 持 た な い こ と が 多 くzni. Tax遺
の メ ッ セ ン ジ+一RNAの
ま たHTLV・1特
にTax蛋
mediated immunity, 白 が 標 的 で あ る た め, CTLが
CTL)は
低 い宿主 では
癌 に必 要 な他 の 遺 伝 子 変 異 が 蓄積 しや す くな
方, HAM/TSP患
者 で は プ ロ ウ イ ル ス 量,抗
体 価 が 共 に 高 い の に 加 え,Tax抗
高 い こ と がATLと
体 保 有 率 とTax特
上 の感 染 者 は カ リ ブ
海 母 集 団 で は 感 染 者 全 体 の20-25%,日
は5-10%と
本 の 母集団 で
報 告 さ れ て い る.第2図
に 於 け るATLとHAMJTSPの
しt.sx-ui. ATL擢
86で60歳
に ウイル
に 日 本 と カ9ブ
患 率 は 日 本 人 で 人 口ioTi人
代 の 発 症 が 最 も 多 く.ま
い 誠37〕.カ リ ブ 海 で は 人 口10万
あ た り
た 男 性 で3倍
高
人 あ た り20で,40歳
一 方HAM/TSP罹
患 率 は 日 本 人 で10万
カ リ ブ海 でio万
HAMITSPは
マ イ カ,ブ
人 あ た り20と,後
者 で はis倍
異 な る 特 徴 と さ れ る39.9。,.
高 い.
両 母 災 団 と も 女 性 で 頻 度 が 高 い,1Dは
ラ ジ ル,ア
関連疾患
本 で は 殆 ど報 告
が な い.
両 母 集 団 で 感 染 ウ イ ル ス 株 に 殆 ど 差 が な い た め19L,疾
宿 主 因 子 に よ る も の と 考 え ら れ て い る.初
齢,感
母 子感 染後数十年の潜 伏期を経 て成人 期に発
染 経 路,ウ
社 会 環 境,さ
イ ル ス 暴 露 置,基
る もの と予 測 さ れ る.
皮 膚 病 変 の 生 検 上,白 血病 細 胞 の組 織 浸 潤 が み られ る.
最 近 我 々 は,母
末 梢 血 に は 白 血 球 の 核 が 切 れ 込 ん だr花
の 違 い が,生
(flower cells)と 呼 ば れ る特 徴 的 な異 常 リ ンパ 球 が み ら
一255一
ね
期感 染 時 の 年
礎 疾 患,栄
養 状 態,
らに は遺 伝 的 背 景 な どが 複 雑 に 貢献 して い
症 す る.,.結 節 ・紅 班 な どの 皮 膚 症 状 を 伴 う こと が 多 く,
び ら細 胞 」
ジャ
フ リ カ な ど のas帯 地 域 の 小 児 感 染
者 で は ご く一 般 的 に 見 受 け ら れ るfi{,日
異
人 あ た り3 ,
患 罹 患 率 の 違 い は 感 染 株 の 病 原 性 の 違 い で は な く,慨
ATLは
海
年 齢 ・性 別 罹 患 率 を 示
代 に 発 症 の ピ ー ク が あ り 、 明 ら か な 男 女 差 が な い4・脚.
主
胞 が 免 疫 サ ペ イ ラ ン スに よ うて 破 壊 され ず 長 期
生 存 し,発
的CTLも
伝 子
発 現 も低 い こ と が 挙 げ ら れ る .
有 の 細 胞 障 害 性 リ ン パ 球 免 疫(cyto-
toxic T・lymphocyte るzsi.一
の 仮 説 を 裏 付 け る証 拠 と し
者 で は 通 常 プ ロ ウ イ ル ス 癒 と抗 体 価 は 高 い
が,抗Tax抗
ATL細
で
活性 に依 存 しな
プ ロ ウ イ ル ス 爵,特
集 団 に よ るHTLV・1関
連 疾患 罹 患率
物 学 的 中 間 マ ーfi一 の パ タ ー ン の 違 い に 反
映 して い る と い う 仮 説 を 検 証 す る た め,日
本 と カ リブ海
慶 幽 医学 81巻4号(平
ブロウイル ス量 匹og10,
05 05050 505 0
54 43322 110 0
6477」
成16fG 12月)
勘
描 §} 嚢 藍§ .
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團
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飢 飢,1ggaレ
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51 0 81.70 >70
年齢
第2図
日 本 と カ リブ海 に お け るHTLV・1感
1生別成 人T細
染 者 の 年 齢,
胞 性 白 血 病(ATL)とHTLV・:関
症(HAMITSP)樫
漣 脊髄
患 率[;E 4]
第3図
年 齢,コ
ホ ー ト 別HTLV・iプ
ロ ウ イ ル ス 量,抗
体
価,Yii. Tax 5%体 の 分 布[註4]
の 両 母 集 団 か ら 年 齢 ・性 を 調 整 し て 選 ん だ 感 染 者51ペ
ロ ウ イ ル ス 趾 と抗 体 価 の 相 関 と 抗 体 価 と 抗Tax抗
ア102名(日
性 率 との 相 関 は 共 に ジ ャ マ イ カ 人 感 染 者 で 強 か っ た(P冨
[註3])に
本 人51名
〔註2],ジ
ャ マ イ カ 人51名
つ い て,1血 清 と 諏 結 保 存 リ ンパ 球 内 の ウ イ ル
ス マ ー カ ー を 分 析 した(第3図).ELISAで
測 定 した 抗
体 価 は,ジ
ャ マ イ カ 人 で 平 均1:28,800(1=6∼1:
390.625)に
対 し て 日 本 人 で は 平 均1=7,290(1:is∼
1:108.030)と
0.03).抗Tax抗
59%対39%で
別,母
集 団 と の関 連 を調 べ る と
集 団 で プ ロ ウ イ ル ス量 に 有 意 差 が な い
こ と が 定 鼠 的 に 示 さ れ た(β=一
-0 .60-0,22).ま
体 の 検 出 も39,40歳 未 満 を の ぞ く各 年
あ っ た(P=0.002).リ
形 モデル を用 いた多変数解 析 で プ
ロ ウ イ ル ス 量 と年 齢,性
(第1表A),母
前 者 で 有 意 に 高 い こ と が わ か っ た(P=
齢 群 で ジ ャ マ イ カ 人 の 方 が 日 本 人 よ り も高 く,全
o.oz, P=0.06).線
体で は
ア ル タ イ ムPCR
はu本
た,年
齢 に よ る プ ロ ウ ィ ルス 翫 の 変 化
母 集 団 でHAM/TSP罹
患 率 が この 年 齢 群 で最 も高 い こ
で 測 定 し た.m末 梢 り ン パ 球 中 の プ ロ ウ イ ル ス 量 は 。 対 象
者ioz名
がHAM/TSPの7ス
検 出 さ れ た が,そ
の平均
ャマ イ カ
代 に プ ロ ウ イル ス墨 ピ ー クが あ る点 は、 この
と と一 致 し て お り(第2図,第3図),プ
中96名(94%)で
〇.1910g,。,95%CI
人 よ り ジ ャ マ イ カ人 で 顕 著 で あ っ た.ジ
人 で50歳
体陽
ロ ウ イ ル ス量
クを 反 映 す る と い う臨床 報 告 と も
値 に は 両 母 集 団 で 有 意 差 が な か っ た(P冨026).
矛 盾 し な い 嚇,一
ウ イ ル ス マ ー カ ー 間 の 相 関 を 母アta団 別 に 調 べ る と.プ
ル で比 較 した抗 体 価 は や は り 日本 人 で 有 意 に低 い こ とが
一256一
方 同 じ く年 齢 と性 を 調 整 し た 線 形 モ デ
久 田:国 際 比 較 か らみ るATLの
鄭i表
年 齢 ・性 別 ・対 象 集 団 がHTLV・1プ
本 人 と ジ やマ イ カ入HTLV』
A.プ
疫学
ロ ウ イ ル ス 髭 と抗 体 価 に 与 え る影 響:線
感 染 者51ペ
ア102人
形 モ デルによ る日
の解析
ロ ウイ ル ス量
日本人
全対 象者
ジ ャマ イ カ人
卑齢
5且一60才
o.aa l-0,16-LO21
0.14(一
〇.60-0.891
0.841-0./6-1.851
si-70才
037〔
0.15(一
〇.63-0.93)
0.74(一
〇.33-1.8U
>70才
O.07(一
〇.69-0.82)
O.46{一
〇.77-1.69)
男性
0.04(一
〇.53-0.61)
日本 人
一〇
B.抗
一〇.24-LOOp
.19(一
一〇21t-t
.19一 一
〇.761
-0 .02(一 〇.77-0.74)
0.18(一 〇.74-LO91
〇.60一 一
〇221
体価
全対象者
変 数
日本人
ジtマ
イカ人
年齢
51-60才
0.12(一
61-70才
O.lI(一
>70才
一〇
男性
0.13(一
日本 人
一〇
.43{一
0.18(一
〇.44-0.80)
0,10(一
〇.Sfi-LO6)
〇.46-0.68)
0.10(一
〇.55-0.75)
0.14(一
〇.88-1.151
一〇.60{噸L4塵
.28(一 〇.96-0.40)
'推 定 徳 β(95%信
以 下,女
〇.42-0.66)
〇.80一
頼 区PSC)t3 HTLV-1プ
性,ジTマ
イ カ 人 と し,モ
51-60,si-70.,70+才}と
0.05(一
〇.38-0.65)
一 一〇22,
0.061-1.12-1.231
〇.57-0.68)
0.22{一
ロ ウ イ ル ス 趾 ま た は 抗 体 価 の 変 化 を 示 す .標
デ ル は 表 内 に 示 さ れ た 全 変 数 を 調 整 し た.年
し て 扱 っ た.抗
検 出 限 界 以 下 の ブ ロ ウ イ ル ス 騒(105細
〇.65-1.09)
一〇.06}
体価
と プ ロ ウ イ ル ス 最[ioー細
胞 あ た りisコ
準 カ テ ゴ リ ー は5G才
齢 は カ テ ゴ リ ー 変 数(<50,
胞 あ た り の コ ピ ー 数]{310gio換
ピ ー 未 満)は0と
み な し た,抗Tax し,
tn:G4検 出 は 陽 性 ま
た は 陰 性 で 判 定.
示 さ れ た(P=一
〇.4310gy。,95%信
(箪1表B).ま
た,70歳
頼 区 間 一〇.80一 一〇.06)
以 上 の 日本 人 感 染 者 で 抗 体 価
に 有 意 な 低 下 が 見 ら れ た.年
齢 に よ る抗 体 価 低下 の理 由
は 明 らか で は な い.
体 保 有 率 が 持 続 的 に高 くな る.逆 にATL罹
患率 の高い
日本 人 母 集 団 で プ ロ ウ イル ス黛 に比 較 して 抗 体 反 応 が 弱
い感 染 者 が い る こ と,ま
たin vihaでATL患
者 にtax
mRNA発
現 の 欠 落 が しば しば報 告 され て い る こ と は,
ATLの
病態背 景 が主 に感染細 胞の有糸 分裂 によ る単 ク
ロー ン性 の 拡 張 で あ る こ と を予 想 させ る.40歳
考 察
ジ ャマ イ カ人 で 抗Tax抗
以下 の
体保 有率が予 想外 に低 か った
ブ ロ ウイ ル ス量 は生 体 内 で ウ イル ス複 写 増 殖 と感 染細
こ とは(第3図),こ
胞 ク ロー ン拡張 の二 っ の機 序 で規 定 され る と考 え られ る.
が 多 く見 られ る こ と と 「高 プ ロ ウ イ ル ス 皿,高 抗 体 価,
宿 主 の遺 伝 的要 因 や理 境 因 子 が この 二 っ 機 序 の バ ラ ンス
G`iTax抗
に影 響 す る,カ7ブ
う以 前 の 我 々の デ ー9zaiと 一 致 して 興 味 深 い.
とHTLV-1抗
海 母集 団 でみ られ る プ ロ ウ イ ル ス鰍
の母 築 団 で40歳
体 の 欠 如 」 がATL発
以 下 の 若 年ATL
症 マー カーで あ る とい
体 反 応 と の 強 い相 関 関 係 は 宿 主 内 で の 活
今後の展望
発 な複 写増 殖 とそ れ に と もな うウ イ ル ス抗 原 抗 体 反 応 が
持 続 的 に 起 こ っ て い る こ と を 示 す.こ
HAM/TSPの
の樂 団 で
罹 患 率 が 高 く,抗 体 価 と プ ロ ウ イ ル ス量
今 後 の 課 題 はHTLV・1の
発 症予 測 モデ ルに他 の マー
に強 い 正 の 相 関 関 係 が あ る こ と,ま たin vitroの 実 験 で
カ ー を 加 え,ATLとHAM/TSPの
発 症 機 序 を よ り明
HAM/TSP患
確 に す る こ とで あ る.宿
者 に強 いtax mRNAの
と は,HAM/TSPの
HTLV-1抗
発 現 が み られ る こ
発症背景 に ウイル スの複写増 殖 と
原 に対 す る宿 主 の 強 い免 疫 反 応 が あ る こ とを
示 唆 して い る.CTLの
高 い この 母 築 団 で は, CTLが
感
代 謝,サ
主 の 血 清 ・DNAを
イ トカ イ ン関 連 遺 伝 子 の 発 現 や 遺 伝 子 多 型,ま
た 他 の 分 子 疫 学 マ ー カ ー を 測 定 す る こ と が 望 ま し い.著
者 ら は 現 在,母
集 団 間 でThl・Th2サ
イ トカ イ ン関 連
染 細 胞 を攻 撃 し破壊 す る際 ウイ ル スが 細 胞 外 に 出 て,こ
免 疫 マ ー カ ー の 比 較 を 試 み て い る.さ
れ に対 して抗 体 が 産 生 され る た め,抗 体 価,抗Tax杭
Enhanced 一257一
用 い て 免 疫,
Later Desorption らtc Surface
Ionization Time-of・
慶 鷹 医学 81 4号(平
成16年12月)
ブロウイル ス量
抗体価
fi
z
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84廷§ 事 ﹂
㊧ 〆 ミヤ" 口し O,UOJ
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1
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0 12 24 36 48 60 n 84
o u xa ss ae w n en
田染成 立陵年数{月)
感 染 成 立 後 年 数{月)
第4図
母子 感 染 した ジ ャ マ イ カ人28人
Flight Mass Spectrometry(SELDI・TOF・MS}を
カ リブ海 母 集 団 に発 症 したATL患
者, HAM態
にお け る抗 体 旙 と プ ロウ イ ル ス愈 の 経 時 的 変 化
用 い,
異 物 抗 原 で あ るHTLV・iに
る可 能 性 も あ り,成
者,健
対 す る宿 主 免 疫 反 応 が 異 な
人 感 染 後,ウ
イ ル ス マ ー カ ーや ク ロ ー
康 人 に於 け る蛋 白発 現 パ ター ンを 比 較 分 析 中 で あ るai.
ンの 増 殖 に 小 児 期 同 様 な 経 時 的 変 化 が み ら れ る か ど う か
ATLに
に も 興 味 が 持 た れ るas'46レ.また,菊
特 徴 的 な 蛋 白 の ピー クの 特 姓 が 近 々明 らか に さ
れ る こ とが 期 待 され る.
な ど の 寄 生 虫 感 染 が,HTLV一]感
さ ら に 無 症 候 性 感 染 者 に つ い て は,各
HTLV・1感
母集 団 で
染 細 胞 ク ロ ー ンの 数 と 多 様 性, Tax i9伝 子
の 発 現(mRNA)を
経 時的 に 比 べ るの も一 案 で あ る.
母 子 感 染 した ジ ャマ イ カ人 小 児28人
定 す る が,プ
染 細 胞 ク ロ ー ンの 分 裂
を 促 して プ ロ ウ イ ル ス 量 の 増 加 に っ な が こ と が 報 告 さ れ
て い る151.寄 生 虫 感 染 が 熱 帯 地 方 でHTLV・1感
染の経過
に お よ ぼ す 影 響 に っ い て も検 討 が 必 要 で あ る.
に つ いて 抗 体 価 と
お わ りに
プ ロ ウイ ル ス量 の経 時 的 変 化 を追 跡 す る と,抗 体価 は感
染 成 立 後12ヶ
線 虫(S. stercoralis)
月上 昇 を続 け た 後一 定 レベ ル に達 して安
ロ ウ イル スflは 感 染 後24ヶ
月 に わ た って
発 癌 レ トロ ウ イ ル スHTLV・1の
疫 学 に つ い て,感
染
上 昇 を続 け,初 期 ピー クを 見 た後,数 年 後 か ら再 び 上 昇
の伝 播 と関 辿 疾 患 の 発 症 の 自然 史 を概 説 した.HTLV-1
す る こ とが わ か る(第4図).ま
たIL-PCRを
周いて観
の病 態 機 序 の 解 明 は感 染 者 の 催 患 予 測 や,予 防 的 治 療 対
察 した 小 児 感 染 者 のHTLV・1ク
ロ ー ンの 増 殖 の経 時 的
象者 を選 定 す る ため に重 要 な課 題 で あ る.罹 患 率 推 定 の
未 満 で 単 ク ロ ー ン又 は多
ため に提 唱 され た 「自然 史 モ デ ル」 を 今 後 さ らに 充 実 し
ク ロー ン性 の 増 穂 が 出現 す る こ とが わか った.プ ロ ウ イ
た も の に拡 張 す る ため に は各 母 築 団 か らの 比 較 デ ー タを
ル スf-fit 2.2%か
的 確 に解 祈 す る疫 学 的 手 法 と,臨 床 医 学 ・分 子 生物 学 ・
変 化 で は,感 染 後 わ ず か10隼
ら8.3%に
漸 増 す る と共 に 単 ク ロー ン
性 の強 い増 殖 が 見 られ た ジ 午マ イ カ人 小 児 例 で は2歳 で
免疫 学 ・ウ イ ル ス学 さ ら には 民 族 学 を 総 合 した 柔 軟 な 立
脂 漏性 皮宙 炎 を併 発 した 他,リ
場 か ら仮 説 に アプ ロ ー チす るた め,綿 密 な 共同 研 究 計 画
ンパ 節 腫 脹 ・異 常 リ ンパ
球 出 現 を繰 り返 して お り,将 来ATLの
発 症 が 懸 念 され
る.ジ
稀 で はな い こ と
ャマ イ カ人 で 若 年 発 症 のATLが
が 必 要 不 可 欠 で あ る.
を 考慮 す る と,若 年 者 に お け る ク ロー ンの 発現 は きわ め
駐1=共
て興 味深 い現 象 であ る。 また,母 子感 染 と成 人 感染 で は,
(Harvard 一258一
同 研 究 者 一 覧(敬
University), 称 略)一Nancey Sherri O. Stuver E. Mueller
(Boston
久田 国際比較か らみ るATLの
University),岡
(National 山 昭 彦(宮
Cancer 崎 大 学), Institute),澤
く ば ラ ボ ラ ト リ ー),Barrie Hongchuan 田 高 志(エ
Li
イ ザ イ っ
Hanchard(University of
疫学
Risks to Humans二Epstein-Bar「Virus Sarcoma (Ed)International IARC. the West Indies}.
Agency Lyon(France), 4}Manns 本 人 対 象 者 は宮 崎 コ ホ ー ト研 究 参 加 者 よ り選 ん
だ.宮 崎 コ ホ ー トは1984年
にHTLV・1の
自然 史 調 査 を
町村 在 住 の40歳
して い る定 期 健 診 に 参 加 した 住民 の うち,定 期 的 な 質 問
表,身 体 検 査,採 血 を承 諾 した住 民(全 人 ロ の約60%)
を 対 象 と し,2000年11月
の27%がHTLV。1感
註3:ジ
ま で追 跡 調 査 した,対 象 者
染 者 で あ っ た.
ャ マ イ カ 人 対 象 者 はNCIの
5)Monographs (食 品 取 り扱 い 業 者)コ
1985年3月
ホ ー ト研 究 参 加 者 か ら 選 ん だ.
か らisas年5月
で 食 品 取 り 扱 い 免 許 を 申 請 し た11歳
計13260名
on か ら83歳
までの
ま で に 一 部 参 加 者 に 対 し質 問 表 と採 血 に よ る計
2回 の 追 跡 調 査 を 行 っ だ5∼47'.HTLV・1感
染 率 は3-5%
6)Monographs on Risks International Lyon(France), RC:Detection particles tyres of a patient Acad Ohtsuki の 一 部 はMuel皇er Agents. In:Shotten(eld Cancer NE, Bimlann M, Stuver SO. D, Fraumeni Epidemiology and BM,
cord cells. Nature りOxford 表1,第3図
Pressの
はHisada M. Stuver Sawada T, Hanchard Hong・Chuan, Persistent University Paradox 許 可 を 得 て 転 載.
SO,. Okayama A, Li
B, Mueller of HTLV-I Natural NE. A
virus JInfect of Japanese and Jamaican Dis,190{November of Chicago Pressの
1),2004よ
Carriers.
りUniversity
1)Monographs on the 12)Mochizuki Helicobacler Agency (France, 2)Pisani Pylori. for Research Vol. on 61, IEd/ Cancer, P, Parkin International
IARC. 1990.Cancer 400,L997
3)Monographs Epidemiol on the Hiomarkers Evaluation fraction Prev T・
Gout O, Maurs to human with L,
T-lympho-
tropical spastic
K, Izumo S, Ijichi N, Amiumi associated H,
myetopalhy, a new
L986
B, Fletchcr dermatitis V, Cranston B.
of Jamaican infection. child
Lanceし336:
T, Yama6uchi K. Takatsuki
M, et al:HTLV-1 entity caused uveitis:
by HTLV-1. Jpn J
N, Okayama E, Murai reaction in healthy Int J Cancer K, A, Ishiuki), Yokota K, et al:Suppression T,
o`tubercu・
HTLV・I carriers from
42:829-831.1988
Tachibana N, A,且shizaki Shioiri S. Shishime J, et a1:Suppression hypersensitivityしo PPD and E,
of de。
carriers.)Acquir Immune PHA in eld・
Defic Syndr
3:1006-1009,1990
Lyon
N, Fer巳ay J=Cancer of the attributable normal
leukaemic Res 83:236-239,1992
15)Morこreux F. Gabet lar aspects DM, Munoz particies
2:407-410,1985
clinical AS, Watte且E. o「HTLV・I Molecular associated and cellu・
leukemogenesis癖
and
vivo. Leukemia infection:estimates T,
and
p.177-240,1994
human F, Vemant)C, K. Shirao erly HTLV-I C virus by c㏄ultiva亀ing and M. Walanabc Okayama Flukes, S, Akagi Y, e【a1:Type derived for HTLV・I 13)Tachibana of Carcinogenic
Liver lymphoma.
1345-1347,1990
14)Murai Evaluation 1, Yoshimoto W=lnfective ren:amarker Japan. to Humans:Schistosomes, Troell C
lympho-
77:7415-7419.1980
al:HTLV-1 1ayed・lype Risks cutancous L, Hanehard Shishime 文 献
of type clinics巳entity.しanceし1:LO31卿1032, Canccr 許 可 を得 て転 載 。
isolation type・1 in pa師ents M, Usuku lin skin with Lancet adistinct Parallel Analyses IARC,
PA, Minna
fresh and cultured 且eukoじyles K-Yoshimura History
on Cancer, AF, Bunn and from A, et al:Antibodies Blattner 2004よ
Vol.59.(Ed)
29A:770-771,198]
--)LaGrenade Prevention,3"edition,
Gazdar Sci USA A. Barin lgata A,et JF, Jr., eds.
of Carcinogenic
Research Y, Shirais血i 10)Osame Infectious
on
Viruses. 1, Kubonishi paraparesia J, Shiffman Evaluation FW. retrovirus 8)Miyoshi Vol.
p.]一253,1994
JD, Gallo NaU Viruses. Research for p.1-409,1995
Agency[or tropic Parsonnet 353
of Carcinogenic
Agency the BJ. Ruscetti Calender 註4:第2図
T-
Lancet Papilloma Evaluation to Humans:Hepatitis 9f Gessain で あ っ た.
L:Human l infection. Lyon[France), human 1994年
the in a cord T・ce1口ine を 対 象 に 行 っ た 血 清 調 査 を 出 発 点 と し,
on Cancer,
La Grenade type International Cancer,[ARC. Proc に か け て ジ ャマ イ カ全 土
for Research to Humans:Human 7)Poiesz フ ー ドハ ン ド ラ ー
M, virus 64,IEd) 以 上 を対 象 に地 方 自 治 体 が 無 料 で施 行
6. Vol.67,
1951-1958,1999
Risks 目的 と して設 立 され た前 向 き コホ ー トで161,宮 崎 県2市
Kaposi,s
Herpesvins p.1-524,1997
A, Hisada lymphotropic 註21日
and Herpesvins/Human in
6:387-
16)Mueller dings Immune o[ Carcinogenic
S2-S7,1996
一259一
17:26-36,2003
N, Okayama from A, Shiver the Miyazaki Defic Syndr Hum S, Tachibana cohort Retrovirol N:Fin
study.]Acquir
13〔S叩PI 1):
慶 雁 医 学 81巻4号(平
17)Stuver SO, Yokota Tachibana N. Okayama T、 Muetler seroprevalence in Miyazaki cross・sectional A Romano N:Deteminants study, 29)Kubota F,
o`HTLV・l
Prefecture, Defic a
HTLV Syndr
18)Cann AJ. Chen DM, ISY:Human 11. Fields Howley Raven T-cell Virology(Edl PM, leukemia Fields Philadelphia(PA) 19)Johnson JM, biology 30)Nagai and R, Franchini pathogenesis of G:Molecular
the T-cell
virus Type・1`HTLV・1〕. R, Greten K-T:Functional leukemia virus paling activitiesof Int J Exp
type through NF・kappa Reviews 12:207-217,2001
21)Ishihara S, Okayama Shioiri S, Murai body profile DNA levels B. Cytokine memory type A, Stuver of asymptomatic Immune S. Tachibana carriers blood Defic Syndr K, Essex A, Gallo inan proviral
of anti-Tax S,
anti・
RC, Franchini netic drift in vivo as a means lations. G:Low degree virus and movement type human 24)Furukawa Y, Fujisawa SKubota J. Osame human T-cell infected M, Toita clonal leukemia VI[U$塗ype Blood 25)Wattel&Vartanian!一P. S;Cloml I-infected matic without and malignancy. J Virol 69
26)Morこreux F,し
㏄hercq I. Gabet A。S, Leroy A, el al:Somatic celneukemia mutation virus type I provirus lular sequences during clonal A. Westhot
T-
and f且anking ceト
M, Okayama leukemia among virus type 28)Yokota I. Blood in oivo. J.
S. Spiegelman factors DL,
for adult M, Okayama Mue臆er N:Sex・specific HTLV。1 with healthy N, MF,
prevalence among cartiers ATLL in Japan. Trinidad. J
RetroviroU71
D, Shiver from carriers L In口Cancer M, Endo S, Kurokawa lnt J Cancer 39)Sawada in
Inl ]
43:970-974,且989
一zso一
incidence lymphoma 5,
adu璽t T・《:ell
of human T・
91:497-49
a.nd IIS impac亀On non・
in southwestern
85:319-324,2000
A, Falk N, et al:Ettect R, Hartge of human l infection P, Hanchard
T-lymphotropic
on non・Hodgkin's J Natl Cancer T, Tohmatsu S,Ichimaru K, Katamine
of adult T・celneu・
incidence FR. Manns incidence. of anti
patients mortality among kemia!lymphoma B.Jack Mclane and Hum I, et a1:Evalualion vi「us type Tachibana Sy祠r of
spastic
type K, Soda 36)Cleghorn 92:3667-3661.1998
MJ. OS, Rodgers・
N, et al:Incidence A, Spiegelman virus S,Shimokawa Japan. Tcetl
of huma冗T。1ylnphotropic
K, Lee Tli, et al:The to p420f comparison Cancer carriers T, Cho Takatsuki body A. Shioiro J
且70,1998
Hodgkin's NE:Risk Morgan Jamaica Defic 36)Hisada 37)Arisawa Nall. Cancer]ns[93:367-377,200]
SO, Mueller 1.1冗t 9,2001
in human expansion infected
type myelopathy/tropical Immune lympho吐ropic E,Gessain 27)Hisada FR, B, Jack 匹eukemia/lymphoma 2863-2868,1995
Stuver EM,αeghorn paraparesis(NAM/TSP)in symp【o・
VINS WN,
the risk of
in persons T・ 且ymphotropic P, Cranston Johnson 167一
JP, Gibbs M, et al:Modelling HTLV-1-associated virus
I Acquir
43:250-253,1989
35)Maloney C, Wain-Hobson
H.
paraparesis
HTLV-1. B, Figueroa human T・oell leukemia cells in asymplomatic carriers EL, Hanchard WS, Campbell Acquir of human lnt J
3:1096-1101,1990
T・cell leukemia/lymphoma myelopathy
Pannetier expansion Defic Syndr with with 60:IO12-1016,1992
H,
of HTLV・1・
spastic infected adult of
carriers. H, Igata A. Nishitani myelopathy/tropical persons viral
M, Sonoda
R, Toki cumulative
risk o正deveIopme"t popu・
且(HTLV・u・
T cells in HTLV-1-associated (HAM-TSP>. for HTLV・I Loners proliferation N, Yoshida M, Kubota Y, et a巳:The Cancer R, et al:Frequent of
in Japan..
sex・specific risk of ATLL 34)Murphy J Virol 66:2288-2295.1992
SO.
among
virus type且carriers I ge・
of monitoring of ancient lymphocytes H, Miyamoto JE, Osame Mafia among of
N. Stuver 43:1061-1064,1989
associated area in Japan.
load.
H, et al:Predictors 1, et al:Age・and 33)Kaplan A, ishihara provirus 77:188-192,1998
T, Kono Cancer spastic
HTLV-1 abnomal T・lymphotrapic rate and cells. J
置1・工9・
in patients
A, Tachibana DL, Tsuhouchi Immune T・cell leukemia/lymphoma trae with endemic human transmission M, Okayama Matsumoto 53:1-4,1993
23)Gessain 31)Hisada 32)Kondo 7:199-203,1994
N, Okaya凧a carriers H,
anti
mononuclear M, et al:Ana巳ysis of HTLV-I In[1Cancer S, Horinouchi T cell
Tax CD8+cells with Dis 183:197-205,2001
human JP. Ixist TP.
myeiopatby!lfOp1C3l 11nfect Spiegelman Factor
o[HTLVd l proviral
human l【HTLV・ll a"d e脈}ctor level of ci剛latina Growth type 16:1705-1709,
activated VII'US Int J Cancer of peripheral 22)Shioiri T-cell
oncoprotein:cenulaτ51g・
K, e[al:Association Acquir Tsuda l Tax the human in
spastic
TF, Schneck S:Increased with HTLV。1・associated 82:135-147,200]
20)leang CI)$+cells HTLV Retroviruses paraparesis:Correlation mia/lymphotropic M, Jacobson
specific with M, Kubota speci`ic human T, Osame 1[ax myelopathy〆tropical Res Hum )acobson Lippincott
且eukae・
body 1・asoclated lymphotropic Harcod type 2000
virus
BN, Knipe
p.1849-1880.1996
Path type load. AIDS I and M, Kawanishi HTLV paraparesis:correlation 5:12-18.1992
type R, Nagai S:Increased Japan J Acquir且mmune 成16年iz月)
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久 田:国 際 比 較 か らみ るATLの
40)Manns A, Miley B,Wharfe antibody R1,!¥'for$an OS, Hanchard
pzoviral leve!s in the natura:his忙ory fection. 41J Kira W1, Wilks G, et at:Quantitative 44)Etoh DNA of HTLV・1 J. Koyanagi Y, Yamada T, ltoyama N, el al:1ncreased in HTLV・1・associated polymerase chain HTLV・i in・
of human infected cells in vico. Cancer study. Ann A5)Murphy 29
Ca2ares pled Ward LH, et a1:Serum with guishes hyperplasia protein a paltem・matching prostate cancer and』ealthy MD. Clements fingerprinling algorithm from men. benign Cancer MA,
Epidemiol cou・
46)Mu叩hy A, Stuver$Iga Matsuoka M, et al:Sequential ers in scroconverlers Infect o口1u皿an M, Okamoto with of change M, Mueller T lymphotropic 17)Van N,
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Gibbs WN, l・
一
se「OP「eva1e㎜
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T,4evine
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J Ac叩ir lmmme
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