...

Dell Report 37

by user

on
Category: Documents
32

views

Report

Comments

Transcript

Dell Report 37
l
Dell Case Study
Dell Report 37
長期にわたりデルのクライアントPCを標準機として採用
カスタマイズサービス「CFI」でPC導入業務の効率化を実現
株式会社島津製作所
デルのサービス、サポートをフル活用し、
PCの導入・保守業務を大幅に軽減。
PCリプレイスでもOptiPlexTMとLatitudeTMを標準機として継続的に採用。
Windows ® XP へのリプレイスではモバイルノートブック Latitude X シリーズも
標準機に選定
株式会社島津製作所(以下、島津製作所)は1995年から、PCを中心とする社内のIT 環境の整備に努
めてきたが、コストパフォーマンスの高さとサポートの充実から、PC製品は一貫してデル製品を中
心に採用している。2003年春から始まったWindows® XPへのリプレイスでは、従来からデル製品
が標準だったデスクトップ、A4サイズノートPCに加えて、B5サイズのモバイルPCでもデルのLatitude
X200を標準機に選定。12月からは新製品 Latitude X300 の導入も進めている。海外を飛び回る営
業マンから要望が強かった海外サポートに加え、当日オンサイト保守など充実したサポートメニュ
ーを評価した。さらに、2001年から採用しているデルのカスタマイズサービス「CFI(カスタム ファ
クトリー インテグレーション)
」によって実現している効率的なPC 調達・保守の仕組みが、デル以
外のPCベンダーでは維持できないと判断したからだ。
●CFIサービス導入の効果
CFI導入前
本社でインストールやネットワーク設定、配送等の作業を集中管理
デルの工場
発注
納品
CFI導入後
島津製作所・本社
●マスターイメージ作成
本社の業務が大幅削減
創業以来130年にわたり社是の「科学技術で社会に貢献す
島津製作所・本社
配送費用・
手間が発生
全国50拠点
●マスターイメージ作成
●一時保管
●インストール作業
●配送作業
●ネットワーク設定等
デル側へインストールやネットワーク設定、配送等の作業をアウトソーシング
全国50拠点
発
注
個
別
の
設
定
情
報
デルの工場
●インストール作業
●ネットワーク設定等
デルが
各拠点へ
直納
導入の時間・コストを大幅に削減
る」を実践する。小型蓄電池やX線写真撮影装置、医療
用レントゲン装置、汎用ガスクロマトグラフ(化学分析
機器)。島津製作所が日本で初めて開発に成功した精密
1875年(明治8年)創業の長い歴史を持ち、常に最先端の計測機器や医療機器、航空機器等を社会
機器は数多く、日本の産業や医療の発展に貢献してきた。
に送り出している島津製作所。2002年には同社の田中耕一氏がノーベル化学賞を受賞したことで、
計測機器や医療機器などを基盤事業としながらも、最近
では戦略事業として「バイオ」「半導体・フラットパネ
ルディスプレイ」
「環境」の3事業にも積極的に取り組む。
バイオ分野では、タンパク質等の生体高分子を解析する
独自技術を生かし、先端の分析装置を開発。環境分野で
は二酸化炭素の固定化技術の開発なども手掛ける。
先端技術研究にかける地道な努力が社会的にも広く認知された。本体で従業員3200名、グループ全
という企業集団である。
体で約8000名。連結売上高2043億円(2003年3月期)
島津製作所は技術開発を支える I T 化にも早くから取り組んでいる。95年からI T 基盤となるクライ
アントPC の導入を進め、2000年には1人1台のPC 環境を完備させた。その過程で、エンドユーザ(社
員)にできる限り負担をかけず、PCを効率的に調達・保守していく仕組みを模索していた。それに
的確に応えたのがデルだった。その結果、2003 年の PC リプレイスではデルの製品・サービスを全
面的に採用するに至った。島津製作所はデルの製品・サービスをどのように活用して、調達・保
守業務の効率化を実現したのか。実際にPC の調達・保守業務を手掛ける株式会社島津ビジネスシ
ステムズ(島津製作所グループの情報システム系子会社)槌田義之社長、同システムビジネス課
タンパク質の生体
高分子分析装置に
もデルのPCが活用
されている
株式会社 島津製作所 http://www.shimadzu.co.jp/
長の北原隆史氏、同じくシステムビジネスの中原克氏に話を伺った。
Dell Report 37
PC1台1台へのインストール作業、
加えて全国50 拠点への個別配送。
1人1台のPC 環境を維持するには
国内企業では他社に先がけて、デル製品の大量導入に踏み切る
島津製作所とデルとの関係は古い。
「1995年、当時の経営トップが組織力を高めるには、電子メールによる
情報共有が不可欠と判断し、管理職へノートPCを配布した」
(槌田社長)
。その際に採用したのがデルのノー
トPC250台だった。国内の大手企業の中でもいち早くデル製品の先進性に着目したと言える。機種選定に携
煩雑な管理作業が伴っていた。
わった槌田社長は「既存の取引関係に左右されることなく、コストパフォーマンスを重視してデル製品を選
デルのサービスがそれをゼロにした。
んだ」と振り返る。それ以来、デスクトップ、ノートPC (A4サイズ)はデル製品を常に標準機として採用し
てきた。試験的に他社製品を採用するケースもあったが、
「結局は、故障率の低さとサポートの迅速さ、確
実性から、安心できるデル製品に戻ってきた」
(北原氏)という。2000 年には1人1台のPC環境を整備し、現
在では同社本体で3000 台を保有。7人体制でクライアントPC のサポートを行っている。2003 年春からは、
Windows® XPを搭載した最新PCへのリプレイスを開始している。デスクトップ、ノートPCのリプレイスに関
しては「製品の品質やサポートへのこれまでの評価から、デルの最新機種を標準機とすることで問題なく決
株式会社
島津ビジネスシステムズ
代表取締役社長
槌田 義之氏
まった」
(中原氏)という。現在は、次世代ギガビットネットワークを標準搭載したデスクトップPCのOptiPlex
GX270と、インテル® Pentium® Mプロセッサを搭載するノートPC のLatitude D500 を採用する。
モバイルPCの採用要件に応えたデルのサポート体制
一方で、モバイルPCは見直しが必要だった。営業支援システム導入に伴って、他社製品を約700台一括導入し
ていたが、故障率の高さが問題となっていたのだ。そこでデルを含めて複数のPC ベンダで入札を実施。①海
外対応モデムの装備②海外での故障に対応するサポート体制③バッテリ寿命の長さ――などの要件を設定した。
島津製作所は世界250カ所以上に販売・サービスの拠点を有し、社員が海外出張する機会も多い。
「現地でモ
株式会社
島津ビジネスシステムズ
システムビジネス 課長
北原 隆史氏
デム通信がうまくいかなかったり、故障して困ったりする経験を持つ社員が少なくなかった」
(北原氏)と、
海外対応を重要視していた。その点でデル製品はグローバル標準の部品を使用、世界50カ国以上で利用でき
る海外サポート保証を標準添付するなど、海外対応に圧倒的な強みを持つ。最終的に島津製作所は、海外対
応に優れるデルのLatitude X200 (2003年12月からはLatitude X300)と国内ベンダ製品の2機種をモバイルPCの
標準機として選定した。ところが、
「ほとんどのユーザが、社内で信頼感の強いデル製品を選んでいる」
(槌
田社長)という。
カスタマイズサービス「CFI」で全国拠点へのPC配布を自動化
株式会社
島津ビジネスシステムズ
システムビジネス
中原 克氏
島津製作所がデル製品を標準機として選んだのには別の理由もある。2001年からデルのカスタマイズサービ
ス「CF I (カスタム ファクトリー インテグレーション)」を利用。PCの調達・配布業務を大幅に効率化させて
いるからだ。CFI とは、顧客の要望するPCのハードウェア、ソフトウェア構成を、デルが工場でカスタマイズ
して出荷するサービス。CFI を採用するまで、島津製作所では本社に集中納品される1台1台のPCにマスターイ
メージを組み込むなどしてセッティング、全国50 拠点に配送していた。1台当たりのセッティングに要する時
間は2 ∼ 3 時間、それに配送の手間や費用も加わる。年間500台以上を調達するので、時には置き場所の確保
さえ難しかった。それがCFIを利用してからは、デルが工場でマスターイメージをPC1 台1台にコピーし、ネッ
トワーク設定等も個別に施してから、指定された全国のエンドユーザの元に直納する仕組みになった。島津製
作所側はいったんマスターイメージを指定すると、後は発注に合わせてクライアント別の設定情報をデルに
伝達するだけ。セッティングや配送の作業がまったく必要なくなった。マスターイメージを一度指定してしま
えば、1台からの発注も可能なため、年間500台以上の調達では相当な業務の効率化につながっている。
中原氏は「CFI を含め柔軟なサービスを他社に求めたが、実際に提供してくれたのはデルだけだった」と、サ
ービス水準の高さに言及する。デルでCFIを担当する宮本が「今回のPC リプレイスからは、島津製作所様の保
守業務を軽減するために、CFIでリストアCDの添付も始めている」と話すように、常にサービス内容も強化し
デル株式会社
エンタープライズ営業本部
営業第4部
関西リージョン
マネージャー
ている。
長期取引でデルとのパートナシップを深める
島津製作所はPCリプレイスに伴ってサポートメニューの充実も求めていたが、デルはこれにも対応した。北原
矢野 勝也
氏は「他のPCベンダでは、ノートPC の保守はセンドバック方式が主流だが、デルはパーツ配送に加えてパー
ツの保証もあり、柔軟なサポートを提供してくれる」と評価する。こうしたサポートメニューの充実ぶりも
デル製品を標準機として選ぶ理由の1つである。デルで島津製作所の営業を担当する矢野は「島津製作所様と
は定期的にミーティングを重ね、問題点や要望があれば、早急に対応するようにしている」と話す。顧客と
デル株式会社
サービスマーケティング
CFIマーケティングマネージャー
の間に強い信頼関係を築くデルの姿勢が垣間見える。直販方式でお客様とダイレクトな関係を築いているデ
ルだからこそできるとも言える。槌田社長も「デルとは長期的な取引で、いい意味での緊張を保ちながら、
宮本 康志
より効率的な調達・保守の仕組みを考えていきたい。単に価格の安さだけで、その場限りでPC ベンダを選ん
でいたら、こうした関係は望めない」と語る。デルは今後も、島津製作所の先端技術開発を支える効率的な
PC環境を提供していく。
取材日:2003年10月23日
島津製作所グルー
プ内で、標準機と
して長期にわたって
活躍するデルのクラ
イアントPC
● OptiPlex、Latitude、DELLロゴは、米国Dell Inc.の商標または登録商標です。
● Intel、インテル、Pentiumは、アメリカ合衆国及びその他の国における
インテル コーポレーションまたはその子会社の商標または登録商標です。
● Microsoft、Windowsは、米国Microsoft Corporationの米国及び
その他の国における登録商標または商標です。
●その他の社名および製品名は各社の商標または登録商標です。
Li-ion
使用済みのバッテリの廃棄に関して、
デルPCリサイクルデスク
(電話044-556-3481)へ。
www.dell.com/jp
デル株式会社
〒212-8589 川崎市幸区堀川町580番地ソリッドスクエア東館20F Tel.044-542-4047
1LB0301 1.0 2003.12 NB
Fly UP