Comments
Description
Transcript
2005年社長年頭挨拶概要
2005 年 1 月 4 日 三菱商事株式会社 2005年社長年頭挨拶 新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。 さて、本朝行われました、弊社社長 小島順彦による「2005年 年頭挨拶」の概要を下記の通り 配布させて頂きます。 記 【はじめに】 昨年は 10 月の中越地震を始めとして、国内では数多くの自然災害が起こり、また 12 月には、スマ トラ沖地震による津波の為に国内外で数多くの方が被害に遭われました。ここに慎んで、関係者 の方にお見舞い申し上げます。今年は、干支は乙酉に当り、「育て蓄えたものが成果として結実 する」年と言われて居りますので、是非実り多い年にしたいと考えて居ります。 本日は、年頭に当たり、私から下記 3 点についてお話し致します。 第一点、内外の環境変化がもたらすビジネスチャンスについて、 第二点、中期経営計画 「INNOVATION2007」の推進について 第三点、新年にあたっての私の決意について 【1.内外の環境変化がもたらすビジネスチャンスについて】 ○ 昨年は、中国の急激な内需の拡大や、地政学的なリスクの高まりにより、世界の需給関係が 大きく変化しました。 こうしたグローバルな市場の変化は、あらゆる分野のビジネスに直接、 間接に影響してきます。したがって、変化の原因を的確に捉え、先を見越した手をいち早く打っ ていくことがビジネスチャンスに繋がってくると思います。 ○ 一方、需要の急増は環境への負荷にもつながり、「環境」に対する注目が益々高まるものと 思います。例えば、昨年、ロシアが京都議定書を批准したことから、排出権への取組みが進む ことが予想され、直接的なビジネスチャンスが拡がってくると思います。 ○ 国内では、年金改革や三位一体改革を始め、構造改革が更に進んでいくことになるでしょう し、少子高齢化や地方の活性化などは、国としても大きな課題であります。このような環境下、 国内に於いては「効率化」や「構造改革」という切り口からわが社としてどのような機能や 仕組みを提供できるかが、今後ビジネスチャンスを掴まえる上でのポイントになってくると 思います。 ○ このように、2005年は、様々な意味でターニングポイントとなる年ではないかと考えており、 私自身、できる限り色々な場所に出張して、ビジネス現場を見、そして直接現場の皆さんの声 を聞くことによって、構造変化の実体を掴みながら皆さんと一緒に先の手を考え、そして実行 に移していきたいと思います。皆さんには「高いビジネス感度」を持って変化を捉え、中長期の 視点で現場発信・場所発信を基本に、業務に取り組んでもらいたいと思います。 1 【2.中期経営計画 「INNOVATION 2007」の推進について】 ○ 昨年12月に経営戦略会議を開催し、中長期的な成長を実現するためには何をすべきか、 という観点から、INNOVATION 2007 における具体的な経営施策について検討致しました。 私は、今回決定した施策を着実に実行していけば、INNOVATION2007でかかげた中長期 成長戦略の目標が実現できると確信しております。 そして、引き続き、経営改革を実行し、「新・産業イノベーター」のビジョンの実現に向けて全力 で取り組んで行きたいと思っております。 ○ 今年は、INNOVATION 2007 におけるホップ期間の2年目にあたります。次のステップ・ ジャンプ期間に繋げる極めて重要な1年であります。皆さんには、足下をしっかり見て、各々の 中長期的な成長戦略をしっかりと実現し、結果として INNOVATION 2007 を必ず実現に結び 付けて欲しいと思います。 【3.新年に当たっての私の決意】 ○ 先ずは、「迅速な意思決定」です。わが社にとって、時間とは、ヒトやカネと同様、時にはヒトや カネ以上に重要な経営資源であると考えます。わが社のあらゆる階層で、迅速な意思決定と、 スピード感ある取組みが実現されるよう、私自身が率先して業務に当たって行きたいと思いま す。 ○ 二点目に、「人材の育成」です。私は常々「MCは経営者を輩出する工場であるべき」と言って おります。「新・産業イノベーター」を目指していくためには、広い視野と幅広い経験を有する 人材が、本店や国内外の場所、事業投資先で、各々のビジネス現場を引っ張ることが必要 です。この意味で、経営者人材やCFO人材の育成は益々不可欠であり、同時に顧客重視を 基本とした現場のエキスパート人材の育成にも、これまで以上に注力していきたいと思って います。 ○ 三点目は、「コンプライアンスの再確認」です。わが社は 2002 年にコンプライアンスは全てに 優先することを明確に打ち出しましたが、今年はその原則を三菱商事グループ企業全体に 拡大して、改めて確認していきたいと思います。事業投資先などグループ会社を含めて、 コンプライアンス遵守を徹底していきます。 【終わりに】 ○ さて昨年 4 月の社長就任時に、「私に対して感じるところ、思うところがあれば遠慮せず どんどんぶつけて欲しい。風通しがよく、本音で議論できるところがわが社の活力の源泉で ある。」と申し上げました。今年も、昨年同様、皆さんと直接話をする機会を出来るだけ多く 持ちたいと思います。そして、今お話しして来たような、私の思いを、皆さんに繰り返し伝えて 行くと共に、皆さんからも率直な意見をどんどん聞いて行きたいと思います。 ○ このような直接のコミュニケーションを、グループや本部、BU と言った各々の組織単位でも、 今まで以上に積極的に行なって貰いたいと思います。そうすることで、わが社が、更に風通し の良い、明るい風土の確立した会社になって行けると確信しています。 ○ 本年が三菱商事グループ各社にとって更なる飛躍の年となるよう、そして社員の皆さん1人 1人にとっても実りある年となるよう祈念して私の年頭の挨拶とします。今年も、みんな元気 で、いっしょにがんばっていきましょう。 以 上 2