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齋 藤 邦 彰

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齋 藤 邦 彰
編 集 長 イ ン タ ビ ュ ー
ワールドワイドでのPC事業の拡大が私のミッション
パソコンは我々のライフパートナーになる
重視して、ブランドイメージを高めよう
が、市場への期待と今後の抱負、戦略に
とするメーカーもある。こんな中、海外
ついて語った。
えた。少なくとも、メーカーごとのパソ
での販売を本格化し、パソコン事業の拡
コン戦略の差は明確になった。大量に売
大を明確に打ち出したメーカーがある。
■今後のパソコン事業に対する抱負を聞
り、台数ベースでのシェアを確保しよう
富士通だ。パソコン事業のトップに就任
かせてください。
とするメーカーもあれば、デザイン性を
した齋藤邦彰パーソナルビジネス本部長
富士通のパソコン事業をワールドワイ
内外を問わず、ネットブックはパ
齋藤 邦彰
国 ソコンメーカーに大きな影響を与
ドで拡大させたいと考えています。パソ
コン事業は、ある程度の売上規模がない
と苦しいビジネス。当然ですが、販売台
数が多いほどコスト面で有利に働きます。
当社のパソコンは、国内ではある程度
の販売実績を残してきました。しかし、
ワールドワイドで見るとまだまだです。
今まで「ボリューム」という面では、こだ
わりが足りなかったと思っています。そ
こで、今春に完全子会社化したオランダ
の富士通シーメンス・コンピューターズ
(現社名は富士通テクノロジー・ソリュー
ションズ)を軸に、パソコンビジネスを拡
張することが、私のミッションだと考え
富士通
パーソナルビジネス本部長
ています。日本市場に特化していては、
勝ち残れないと考えているのです。
今年は適正な価格で、いかに製品やサ
ービスを提供できるかが問われる年だと
思います。我々は、これを「コスト体力」
と呼んでいます。コスト体力がないのは、
パソコンビジネスをするための免許を与
えられていないことと同じです。我々は、
体を「筋肉質」に変え、コスト体力を高め
ていかなければなりません。
コスト管理を進める上で、当社には大
きな強みがあります。製品の企画、設計、
製造、サポートまで、同じ地域内で分断
なく、小さいサイクルで回せる点です。
サプライチェーンを工夫し、なるべく在
撮影:中島 正之
庫を持たないようにすることも、コスト
削減のキモだと思っています。ボリュー
ムを増やすことと、バリューつまり付加
齋藤 邦彰(さいとう くにあき) 1958 年生まれ。早稲田大学理工学部電子通信学科を卒業後、富士通に入社。ファクシミリの開発に従事
した後、1992 年からパソコン開発に携わる。2009 年 5 月から現職。趣味はマラソン。
76
日経パソコン 2009.6.22
価値の高い製品やサービスを提供するこ
とを、バランスよく進めていきます。
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