インドネシア共和国スマ トラ島南部は熱帯モンスーン気候に属し

学
文
要
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旨
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分 野
イ
ス
英
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学位 論 文
題
目
論文審査
委
員
位
イ ン ドネ シア 共 和 国 ス マ トラ島 南 部 は熱 帯 モ ンス ー ン気 候 に 属 し、 パ イ ナ ップル な どの
プ ラ ン テ ー シ ョン農 業 が 行 われ て い る。 この 地 域 で は 、 雨 季 に 上 壌 侵 食 が 問題 とな り、 乾
季 で は 濯 滋 水 が 不 足 す る。 ま た 、乾 燥 した 土壌 の 地 温 は 作 物 に 害 を与 え る温 度 ま で 上 昇 し、
土 壌 有 機 物 の 分 解 を早 め る と考 え られ る。 そ こで 本 研 究 で は 、 パ イ ナ ッ プル 圃場 を調 査 対
象 と し、 大 量 に入 手 で き る有機 物 を マ ル チ 資 材 と して 利 用 した 場 合 に 、栽 培 環 境 へ 与 え る
影 響 に つ い て 比 較 検 討 す る こ とを 目的 と した 。
試 験 圃場 に は 、裸 地 、黒 色 ビユ ー ル マ ル チ 、3 種 類 の 有機 物 マ ル チ ( S k i n O、n g g o k 、
Ex‐
cake)、
S k i n を 上 壌 に混 入 して O n g g o k で マ ル チ した O t t S 、S k i n を 土 壌 に混 入 した 裸 地 、 の 合 計 7
種 類 の 試 験 区 を設 定 した 。 な お 、 S k i n は キ ャ ッサ バ の 皮 を 粉 砕 し乾 燥 させ た 物 、 O n g g o k
は キ ャ ッサ バ の 絞 り粕 ( 白色 ) 、 E x ‐
c a k e は 籾 穀 に キ ャ ッサ バ の 粉 砕 物 を混ぜ た 物 で あ る。
各試 験 区 にお い て 土 壌 を深 さ別 に 、0 ∼ 5 c m 、5 ∼ 1 0 c m 、1 0 ∼1 5 c m 、1 5 ∼2 5 c m の 4 層 に分
けて 、 土壊 水 分 、 地 温 、 土 壌 有 機 物 、 土 壌 物 理 に つ い て 測 定 した 。
各 種 有機 物 マ ル チ に は 、 黒 色 ビニ ー ル マ ル チ と同 程 度 の 蒸 発 抑 制 効 果 が 確 認 され た 。 し
か し、 各 種 有機 物 マ ル チ は 黒 色 ビニ ー ル マ ル チ と異 な り、 月 日が 経 つ に連 れ て 分解 、 流 出
した た め 、 黒 色 ビニ ー ル マ ル チ の 様 に 栽 培 期 間 を通 して 蒸 発 を 抑 制 す る こ とは で き な か つ
た 。 ま た 、各 種 マ ル チ は 裸 地 と 同程 度 の 雨水 を利 用 す る こ と可 能 で あ つ た 。
パ イ ナ ップル の 生 長 に 対 して 、 地 温 が 3 0 ℃ を超 え る こ とは 好 ま し くな い と され て い る。
しか し、裸 地 お よび 黒 色 ビ ニ ー ル マ ル チ は 、植 付 け 直 後 の 乾 季 にお い て 最 高 地 温 が 3 0 ℃ を
超 えて い た 。 特 に 黒 亀 ビニ ー ル マ ル チ の 最 高 地 温 は 3 5 ℃以 上 ま で 上 昇 して い た 。 これ に 対
し、 各 種 有機 物 マ ル チ は 裸 地 に比 べ て 最 高 地 温 が 低 い 値 で あ っ た 。 特 に S k i n や E x , c a k e の
最 高 地 温 は 3 0 ℃前 後 に 抑 制 され て い た 。
各 試 験 区 にお い て 収 穫 され た パ イ ナ ップ ル の 果 実 重 は 、裸 地 に比 べ て全 て の 試 験 区 にお
い て 大 き い 値 を示 した 。 これ は 、 乾 季 にお い て 地 温 の 過 剰 な 上 昇 を各 種 有機 物 マ ル チ が 抑
制 した こ とや 、 収 穫 前 の 乾季 にお い て 黒 色 ビ ニ ー ル マ ル チ が 裸 地 よ り も高 い 土 壌 水 分 を維
持 した こ とが影 響 した と考 え られ る。
岐 阜 大 学 大 学 院 農 学 研 究 科