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新宿区立女神湖高原学園指定管理者の平成27年度管理業務に係る事業
新宿区立女神湖高原学園指定管理者の 平成27年度管理業務に係る事業評価報告書 平成28年9月 新宿区立女神湖高原学園指定管理者評価委員会 1 事業評価の目的 新宿区では、区内の小・中学校の校外学習活動に用いる施設として、「女神湖高原 学園」を運営しています。女神湖高原学園は主に学校利用施設として平成7年にオ ープンし、以来、新宿区の多くの児童・生徒たちに信州・蓼科高原での自然と融和 した体験学習と季節折々の思い出づくりの場として親しまれています。また、北 (学校)棟とは別に一般区民用の南(区民)棟を設け、区民の宿泊・生涯学習活動 の場としても活用されています。 女神湖高原学園は平成7年度から平成16年度までは新宿区の直営として管理業 者への委託で運営してきましたが、平成15年6月の地方自治法の改正に伴い、平 成17年度から指定管理者制度を導入しました。指定管理者制度の目的は、民間企 業のノウハウを活用することによって施設の更なるサービス向上を図るとともに、 指定管理者が責任をもって主体的に施設管理をすることにより、利用者の増や管理 経費の縮減を期待するというものです。 平成17年度から平成19年度までの3年間を第1期指定管理期間、平成20年 度から平成24年度までの5年間を第2期指定管理期間、そして平成25年から平 成29年度までの5年間を第3期指定管理期間としており、第3期指定管理期間は 「㈱フジランド」が公募により選定され、第2期に引き続き管理運営業務を行って います。 この管理運営業務の内容は、新宿区と指定管理者の間で締結する5ヵ年の基本協 定書と各年度で取り交わす年度協定書、これらに付随する管理仕様書、指定管理者 から提出された事業計画書により定められています。 新宿区では、指定管理者制度の趣旨に則り、指定管理者の施設管理が協定書及び その他の指針に従って適正に行われたか、また、施設の設置目的に沿った円滑な運 営が行われていたかなどを検証するために、毎年度、指定管理者の管理運営業務の 事業評価を実施しています。 女神湖高原学園についても、他の指定管理施設と同様に、平成27年度の事業評 価を行い、利用者へのより良いサービスの提供に寄与できるよう、評価の結果を今 後の管理運営業務に反映していきます。 1 2 評価の対象 (1) 施設概要 ア 名称 新宿区立女神湖高原学園(ヴィレッジ女神湖) イ 所在地 長野県北佐久郡立科町大字芦田八ヶ野字赤沼平994番地 ウ 規模 敷地面積 建築面積 95,107㎡ 5,510.14㎡ 延床面積 7,994.88㎡ 管理棟 (地上2階) 2,146.68㎡ 北(学校)棟 (地下1階・地上3階) 3,676.42㎡ 南(区民)棟 (地下1階・地上1階) 614.76㎡ 体育館棟 (地下1階・地上1階) 1,040.71㎡ 従業員棟 (地上2階) 516.31㎡ 平成4年12月着工 平成7年6月竣工 平成7年7月開設 エ 収容定員 北(学校)棟 南(区民)棟 オ 主な設備 管理棟 北(学校)棟 南(区民)棟 体育館棟 従業員棟 外構 196人 6人部屋×和室32室=192人 身障者用2人部屋×洋室2室=4人 40人 4人部屋×和室10室=40人 ロビー、オリエンテーションホール、事務室、 学校用食堂、一般用食堂、厨房、売店、 談話室、共用トイレ 宿泊室(各室トイレあり)、大浴室、小浴室、 共用トイレ、保健室、研修室、教材室、 スキー用具室、渡り廊下(地下) 宿泊室(各室トイレあり)、中浴室、 共用トイレ、渡り廊下(地下) 屋内体育館、レクリエーションホール、 共用トイレ、更衣室、渡り廊下(地下) 従業員宿泊室、機械室、ゴミ置場 キャンプファイヤー場、飯ごう炊さん場、 あずまや、駐車場 2 カ 休館日 原則として、毎月の第1火曜日及びその翌日並びに第3火曜日及びその翌日。 ただし、学校利用のある日等、委員会が必要と認める日及び指定管理者が特 に必要と認める日で委員会が承認した日は、休業日を変更または臨時的に定め ることができる。 4 月 7 日 ~ 9 日、 4 月 21 日 ~ 23 日、 6 月 23 日 ~ 25 日 7 月 7 日 ~ 9 日、 9 月 1日 ~ 3 日、 9 月 15 日 ~ 17 日 10 月 13 日 ~ 15 日、 10 月 27 日 ~ 29 日、11 月 10 日 ~ 12 日 11 月 17 日 ~ 19 日、 11 月 24 日 ~ 26 日、12 月 12 月 8 日 ~ 10 日、 1 月 6 日 ~ 8 日、 1日 ~ 3日 2 月 23 日 ~ 25 日 3 月 8 日 ~ 10 日、 3 月 29 日 ~ 31 日 (計 51 日間) キ 一般利用時間 宿泊 チェックイン チェックアウト 休憩 午後2時から 午前10時まで 午前10時から午後1時まで (2)指定管理者 ア 名称 株式会社フジランド 代表取締役社長 岡部 イ 所在地 東京都千代田区平河町二丁目7番1号 ウ 指定期間 平成25年4月1日から平成30年3月31日まで エ 評価期間 平成27年4月1日から平成28年3月31日まで オ 管理業務の範囲 (1)学園の施設の維持管理業務に関すること (2)利用の承認、不承認、取消等に関すること (3)利用料金等の収納・減額・返還に関すること (4)学園の利用者に対する飲食物等の提供に関すること (5)学園の運営に係る事業計画の実施に関すること (6)その他管理業務施行に関わる付随事項に関すること 3 要一 3 事業評価の概要 「新宿区立女神湖高原学園指定管理者の平成27年度管理運営業務の事業評価 に関する要綱」に基づき、評価を行いました。 (1)評価者 ア 名称 新宿区立女神湖高原学園指定管理者評価委員会 イ 委員 (内部委員) 地域振興部生涯学習スポーツ課長 総務部施設課長 新宿区立小学校長 1 名 新宿区立中学校長 1 名 (外部委員) 新宿区社会教育委員 1 名 公認会計士 1名 (2)評価委員会の開催内容 ア 開催日時 イ 場 所 ウ 内 容 平成 28 年 7 月 27 日(水)午前 10 時から午後 3 時まで 新宿区立女神湖高原学園 施設見学、試食会、事業説明、質疑応答、 各委員による評価、全体評価 (3)評価項目 1 施設の運営に関すること 2 利用・サービスに関すること 3 施設・設備の管理に関すること 4 管理運営経費に関すること 5 事業に関すること 4 (4)評価の方法 指定管理者から提出された「平成27年度報告書」及び「平成27年度新宿 区立女神湖高原学園指定管理者自己評価表」に加えて、教育支援課で作成した 「学校利用者アンケートの集計」等を資料とし、現地で施設の管理運営状況を 確認した上で、評価委員会での指定管理者からの説明と質疑応答によって評価 を決定しました。 (5)評価結果 評価委員による全体評価 評 1 2 個 別 評 価 3 4 5 価 項 目 施設の運営に 関すること 利用・サービス に関すること 施設・設備の管理 に関すること 管理運営経費に 関すること 事業に関する こと 総 合 評 価 全 体 評 価 A B C D E F 合計 平均 2 2 2 3 3 2 14 2.3 3 3 3 3 3 3 18 3.0 2 1 2 2 2 1 10 1.7 2 2 3 3 3 2 15 2.5 3 2 3 3 3 2 16 2.7 2 2 3 3 3 2 15 2.5 3(良) ※事業評価の概要は、別紙1(指定管理者事業評価概要)のとおり 評価項目について、資料及び指定管理者からのヒアリングをもとに各委員が評価 を行い、集計後に討議を行って評価委員会としての評価を決定しました。 全体評価は、各評価委員による総合評価の平均値により決定しました。 評価基準は以下のとおり 3.5以上の場合 : 4(優良) 2.5以上の場合 : 3(良) 1.5以上の場合 : 2(適当:求められる水準を満たしている) 1.0以上の場合 : 1(課題あり) 5 各項目に対する個別評価 1 施設の運営に関すること 評価 2.3 施設の運営をする上で必要と思われる「利用率・稼働率」、「職員体制」、「職員教 育」、「緊急時の対応」、「区との連絡調整」、「適正な労働環境の確保」、「その他施設 の運営」の観点から評価を行いました。 [評価結果] 「利用率・稼働率」については、事業計画における一般利用者数の目標6,50 0名に対して実績6,379名であり達成率98.1%でした。客室稼働率は、南 (区民)棟35.4%(達成率95.6%)、北(学校)棟15.4%(達成率96. 2%)でした。前年実績に対して125名の増となっていますが、目標の達成はで きていません。利用者数の増加については、引き続き工夫していく必要があります。 「職員体制」については、繁忙時期には本社、近隣事業所からの応援及び人材派 遣からのアルバイトを配置し、施設運営に十分な職員体制がとられていました。 「職員教育」については、事業計画書で設定した研修計画に基づき、年齢等によ り対象者の無かった研修を除き、研修・訓練が確実に実施されていました。ただし、 実施状況の記載が一部漏れていたことから、今後、実施報告を徹底することを求め ます。 「緊急時の対応」については、会社全体で連絡体制が整備されていました。随時、 情報収集・情報交換を行っており、平成27年度は特に重大な緊急対応を要する事 態はありませんでした。 「区との連絡調整」については、月例の報告会や日々の電話・メール等により、 連絡・調整・協議が行われている状況が確認できました。 「適正な労働環境の確保」については、平成26年度労働環境モニタリングで指 摘を受けた事項について改善が実施され、また改善後の状態を維持していることは 評価できます。引き続き適正な労働環境を維持することを求めます。 「その他施設の運営」ついては、学校利用時の急病人搬送のためのタクシー手配 や、悪天候時における予定変更(室内活用対策、ハイキングコースの変更提案等) に、臨機応変に対処していました。また、学校利用及び一般利用客の食物アレルギ ー等にも、きめ細やかな対応が行われていました。アレルギー対応については学校 利用アンケート等であげられた意見・要望を踏まえ、引き続き適切に対応していく ことを求めます。 6 2 利用に関すること 評価 3.0 利用者に対する「利用手続」、「サービス水準の確保」、「利用者サービスの向上」、 「利用者対応・接遇」、「飲食サービス」、「利用者要望の把握・対応」について、利 用者が満足できる内容かどうかの評価を行いました。 [評価結果] 「利用手続」については、利用申込窓口と連携を取り、適正な利用手続きが行わ れました。苦情等トラブルの報告はなく、円滑に行われていました。 「サービス水準の確保」については、利用者へのサービス提供業務・事業は適切 に行われていました。今後も引き続き、協定書・事業計画書・仕様書を遵守したサ ービス水準の維持を求めます。 「利用者サービスの向上」については、平成27年度からハイキング等で早出の 利用者のための朝食提供時間の変更サービスが開始されています。また、送迎業務 について、既定の場所・時間以外の要望にもできる限り対応し、利便性が確保され ています。その他、ホームページの活用、フロントでの案内図の配布や案内板の設 置、イベント情報案内など、サービスの向上に努めていることは評価できます。 「利用者対応・接遇」については、利用者アンケートにおいて約87.5%が 「満足」という回答をしており、概ね良好に行われたと判断できます。利用者と積 極的なコミュニケーションをとるよう従業員に指導している取り組みの効果の現れ と評価できます。引き続き、目的意識を持った接遇を維持することを求めます。 「飲食サービス」については、春の山菜、夏の高原野菜、秋のきのこ、冬のわか さぎ等、信州の味が特別料理で提供されています。利用者アンケートにおいても 味・量ともに高い評価を受けています。地産地消を第一とした料理の情報を利用者 に提供していくことについて、引き続き、工夫・検討していくことを期待します。 「利用者要望の把握・対応」については、アンケート結果及び利用者とのコミュ ニケーションの中で要望を把握し、可能な限り早急に対応されていました。平成2 7年度は洗濯用乾燥機・ドライヤーの増設、加湿器の全室設置等が実施されていま す。しかし、アンケートの回収率が低い状況にあるため、手法・回収方法の工夫・ 改善が必要です。 7 3 施設・設備の管理に関すること 評価 1.7 施設建物及び設備の管理をする上で必要と思われる「施設・設備管理」、「施設修 繕・備品管理」「省エネルギー・省資源」について評価を行いました。 [評価結果] 「施設・設備管理」については、新宿区の平成27年度財政援助団体等監査にお いて、設備保守点検の一部が、事業計画書・管理仕様書の規定数を満たしていない という状況が判明しました。この状況は平成27年度以前から続いていましたが、 事業計画書・仕様書・関連各種法令等を再確認し、施設管理業務の履行確認の徹底 と本社による施設運営の指導監督を強化し、再発を防止するための対応策が図られ ていることを確認しました。今後も、その取り組みを徹底することを求めます。 「施設修繕・備品管理」については、経年劣化や突発的な故障等について、安全 管理や施設運営に支障が及ぶものから最優先に修繕を実施し、備品管理も適切に行 われています。今後も日常的な点検、簡易な補修や小破修繕を継続的に行っていく ことを求めます。 「省エネルギー・省資源」については、ISO実施計画に基づき省エネルギー・ 省資源活動が適切に実施されていました。引き続き、電気やガスなどの使用量を削 減する努力を期待します。 4 管理運営経費に関すること 評価 2.5 管理運営に関して適正な財政状況であるか、「適正な会計」、「目標の達成」、「経費 削減、収入・利益率確保の努力」に対する観点から評価を行いました。 [評価結果] 「適正な会計」については、外部機関による会計監査を年2回実施していること は確認できましたが「3 施設・設備の管理に関すること」の項に記載のとおり、 管理業務の一部に未履行があったため、指定管理料の返還金が発生しました。今後、 より一層適正な会計管理を行うとともに、新宿区に対しても会計資料の提示、監査 結果の報告を十分に行うことを求めます。 「目標の達成」については、収支計画に対し実績収入95.9%、実績支出94. 4%となり、利益率は△0.6%で、さらなる利用者数・収入の増が課題となって います。 「経費削減、収入・利益率確保の努力」については、経費の大きな割合を占める 水道光熱費が、日常の節減努力に加え、灯油価格の減という外的要因により、前年 比約83.0%に削減されています。 今後も引き続き、経費削減・利用者数の増・収入・利益率の確保のためにより一 層の努力を期待します。 8 5 事業に関すること 評価 2.7 事業に関することについて、「事業実施」、「効果的・効率的な視点」の観点から評 価を行いました。 [評価結果] 「事業実施」については、新宿区発の女神湖行き観光バスツアーを平成27年度 も実施し、計画13本中8本催行で参加人数は165名でした。集客率向上のため に、コース・日程について更なる創意工夫・分析を行い、利用者の需要に沿ったバ スツアーの企画が求められます。イベントは参加人数未達のため中止となったもの もありましたが、一般利用向けのキャンプファイヤー、テント体験、暖炉体験とい った計画を一部見直し、満足度の高い内容となるよう実施したことは高く評価でき ます。 「効果的・効率的な視点」については、施設の設置目的である、区立小・中学校 の校外学習活動(移動教室・夏季施設)及び区民の生涯学習の施設としての事業が 適切に実施されています。 9 4 総 全体評価 評 3 各評価委員の総合評価の平均は2.5となり、評価基準に基づき、全体評価は 「3(良)」と評価しました。評価委員会として高く評価できる点、改善が必要だと 思われる点は次のとおりです。今後の施設運営に活かして、より高いレベルでのサ ービス提供が行われるように期待します。 [高く評価できる点] 学校利用においては、学校プログラムへの適切な助言・提案等が丁寧かつ臨機応 変に行われています。アンケート結果からも、学校からの信頼も厚いことが伺われ、 高く評価できます。 一般利用においても接客評価・食事等について多くの方に満足を頂いており、汲 み取った要望にも丁寧に応えていると判断できます。 引き続き充実した接客サービスを、より一層高い水準で維持していく努力を望み ます。 [改善が必要な点] 事業計画書・管理仕様書の一部不履行や事業報告書の誤りなど、施設設備管理に おいて、不適切な状況が見られました。対応策として提示した「施設管理業務の履 行の徹底」と「本社による施設運営全体の指導監督の強化」を厳守し、再発の防 止・適正な保守管理業務の履行が徹底されることを求めます。 また、バスツアーやイベントの計画などについて、現状の分析を行い、利用者数 の実績を上げていくことを期待します。 老朽化した施設設備への対応として、指定管理者による日常的な修繕・清掃作業 を引き続き小まめに行う必要があります。 飲食サービスについては、既に適切に提供されていますが、特に食物アレルギー 等への対応については、命に係わる重大な事項でもあることから、今後も利用者・ 学校等の意見・要望等を踏まえ、より一層安心・安全な飲食サービスの提供を求め ます。 [区として検討すべき点] 女神湖高原学園は開設から20年が経過し、大規模修繕をはじめとした施設設備 の修繕の重要性が増しており、今後、経年劣化による修繕頻度の増などに伴う費用 負担が課題となっています。管理運営経費の削減等で生じた財源や営業利益の一部 を積極的に施設修繕へ還元する仕組みを導入するなどの検討が必要になります。 また、財政援助団体等監査の指摘を踏まえ、既に管理体制の改善が行われていま すが、指定管理者の施設整備管理等の状況を厳正に指導・監督するため、指定管理 者との連絡調整、指導監督を厳格に実施していくことが重要です。 10 資料1 新宿区立女神湖高原学園指定管理者の平成 27 年度における 管理運営業務の事業評価に関する要綱 (目的) 第1条 この要綱は、新宿区立女神湖高原学園の指定管理者が実施した管理運営業務を事業評 価するにあたり、必要な事項を定めることを目的とする。 (評価委員会の設置) 第2条 事業評価を行うため、新宿区立女神湖高原学園指定管理者事業評価委員会(以下「評 価委員会」という。)を設置する。 (組織) 第3条 評価委員会は、次に掲げる者につき、別表のとおり新宿区教育委員会が委嘱し、委員6人を もって組織する。 (1) 新宿区地域振興部生涯学習スポーツ課長 (2) 新宿区総務部施設課長 (3) 新宿区立小学校長(夏季施設運営校長) (4) 新宿区立中学校長(移動教室運営校長) (5) 社会教育委員 (6) 公認会計士 2 評価委員会に委員長を置き、委員長は新宿区地域振興部生涯学習スポーツ課長の職にある者と する。 3 委員長は、評価委員会を代表し会務を総理する。 4 委員長に事故あるとき又は委員長が欠けたときは、委員のうちから委員長があらかじめ指名した者が その職務を代理する。 5 委員に事故あるときは、委員長が指名する者がその職務を代理する。 (委員の任期) 第4条 委員の任期は、委嘱の日から、評価の業務が終了した日までとする。 (評価委員会の開催) 第5条 評価委員会は、委員長が招集し、委員長がその議長となる。 2 委員長は、委員の半数以上の出席がなければ評価委員会を開くことができない。 3 委員長は、必要に応じ委員以外の者を評価委員会に出席させることができる。 (評価の方法) 第6条 事業評価の方法は、次に掲げる項目について、指定管理者が提出した平成 27 年度年間報 告書及び教育支援課が作成した資料により評価を行い、評価の基準は別に定めるものとする。 (1) 施設の運営に関すること (2) 利用に関すること (3) 施設・設備の管理に関すること (4) 管理運営経費に関すること 資料1 (5) 事業に関すること (報告) 第7条 評価委員会は評価報告書を作成し、新宿区教育委員会に対して評価の結果を報告するも のとする。 (評価委員会の庶務) 第8条 評価委員会の庶務は、新宿区教育委員会事務局教育支援課が処理する。 (補則) 第9条 この要綱に定めるもののほか、評価委員会の運営に必要な事項は、別に定める。 附則 この要綱は、平成 28 年6月 30 日から施行する。 別表(第3条関係) 委員長 山本 秀樹 新宿区地域振興部生涯学習スポーツ課長 委員 小川 奨 新宿区総務部施設課長 委員 白倉 代助 新宿区立戸塚第一小学校長 委員 小須田 秀実 新宿区立牛込第一中学校長 委員 中村 廣子 新宿区社会教育委員 委員 柳澤 宏之 公認会計士 別紙1 平成27年度 指定管理者事業評価概要 施設名:女神湖高原学園 個別評価 指定管理者名:株式会社フジランド 評価 評価所見 1 施設の運営に関すること (1)利用率・稼働率 目標とした利用率、稼働率、利用者数等を達成できたか。また、 それらの目標達成に向け、向上策を実行したか。 (2)職員体制 事業計画書や職員配置計画書等に基づき、施設運営に支障の ない勤務体制や職員配置、組織体制が構築されたか。 (3)職員教育 業務に必要な研修(施設管理、接遇、危機管理、個人情報保護 等)が実施され、必要な知識を身に着ける努力はなされたか。 (4)緊急時の対応 事故等の緊急時の対応体制やマニュアルの整備、訓練はされて いたか。緊急時に適切な対応がとられたか。 (5)区との連絡調整 区との連絡、調整等に関わる業務は適切に行われたか。区から の改善指導・指示への対応はできていたか。 一般利用者数は前年実績に対して125名の増となっていますが、目標の達成はできていま せん。 学校棟を活用できるような企画を考えるなど、利用率・稼働率の目標を達成する一層の努力 を期待します。 2.3 アレルギー対応については、学校利用アンケート等であげられた意見・要望を踏まえ、引き 続き適切に対応することを求めます。 施設の清掃については、ほこり等の児童・生徒のアレルギーを引き起こす原因を防ぐことに なるため、日常的な点検・清掃作業を充実するよう求めます。 (6)適正な労働環境の確保 適正な労働環境の確保を図っていたか。労働環境モニタリングの 指摘事項についての改善はされていたか。 (7)その他施設の運営 その他協定書、仕様書等に基づき、施設の運営に係る必要な措 置を講じたか。 2 利用・サービスに関すること (1)利用手続 利用手続は適正かつ公正に行われたか。 (2)サービス水準の確保 協定書、仕様書等の内容に沿った水準で、適切に業務・事業が 行われていたか。 (3)利用者サービスの向上 利用者の利便性を確保したか。また、利便性の向上に努めた か。 (4)利用者対応・接遇 利用者対応は良好に行われたか。利用者が気持ちよく利用でき るような接遇ができたか。 利用者アンケートにおいて約87.5%が「満足」という回答をしており、利用・サービスは概ね 良好に行われたことが判断できます。しかし、アンケートの回収率が低い状況にあるため、回 収方法等の工夫・改善が必要です。 3.0 地産地消に取り組んでいること、またサービス向上として朝食時間の変更サービスやドライ ヤー・加湿器の増設をするなど、利用者の要望に対応していることは評価できます。 利用者からアンケート等で高評価をいただいている点については、継続を期待します。 (5)飲食サービス 宿泊者に提供する朝食の種類や季節感の充実等、適切に飲食 サービスが提供されたか。 (6)利用者要望の把握・対応 利用者の意見や要望を把握し、適切な対応がされていたか。 3 施設・設備の管理に関すること (1)施設・設備管理 事業計画書等に基づいた施設・設備管理業務が適切に行われた か。 (2)施設修繕・備品管理 施設修繕や備品管理は適切に行われたか。 (3)省エネルギー・省資源 省エネルギー・省資源に向けた取組がされていたか。 平成27年度に事業計画・仕様書の不履行が判明しました。今後、女神湖高原学園現地・本 社ともにこのような不適切な事態が起こらないよう、施設管理業務の履行の厳守と施設運営 の指導監督の強化、再発防止の徹底を求めます。 1.7 施設の安全にかかわる工事・整備を優先的に行うことに加え、施設の日常的な修繕を継続し て行っていくことが必要です。 省エネルギー・省資源化のために、引き続き、電気やガスなど使用量を削減する努力を期待 します。 4 管理運営経費に関すること (1)適正な会計 適正な会計管理による収支状況であったか。 (2)目標の達成 目標とした利用料金収入・利益率を達成できたか。 (3)経費節減、収入・利益率確保の努力 今後、より一層適正な会計管理を行うとともに、監査結果報告・会計報告資料の充実を求め ます。 平成27年度は収支計画に対し実績収入95.9%、実績支出94.4%となり、利益率は△ 2.5 0.6%となっており、利用者増、収入増に向けた取り組みと、さらなる光熱水費の削減を期待 します。 経費節減、収入・利益率確保に向けた取組はされていたか。 5 事業に関すること (1)事業実施 事業計画書等に基づき計画した事業を実施したか。 (2)効果的・効率的な視点 施設の設置目的に照らして、効果的・効率的に事業を実施した か。 総 合 所 見 学校利用時の女神湖高原学園のプログラム(体験学習等)や現地指導員、従業員の対応に ついては、高く評価できます。 2.7 バスツアーの催行中止が多く、今後の集客率増のためにも魅力ある企画を期待します。 一般利用者向けのキャンプファイヤーといったイベントの実施は効果的と考えられるため、 今後も事業の参加者増に向けた努力を期待します。 総合評価 2.5 全体評価 3 学校利用に対して学校プログラムへの適切な助言・提案等を行っていること、一般利用者アンケートで接客評価・食事等について多くの方から好評を得ていることは高く 評価できます。 設備保守等については、仕様書等に沿った確認の徹底を、女神湖高原学園現地と本社が協力して対応・実施するよう求めます。 稼働率が計画より低いため、集客に向けたさらなる努力が必要です。バスツアー、クリスマスイベント等に加え、より一層利用者数の実績につながる企画を期待します。 施設利用の申込み時期についても区民がより利用しやすい期間に申し込みが可能となるよう、工夫・検討が必要です。 老朽化した施設のため、大規模修繕をはじめとした施設設備の修繕の重要性が増しています。 設備の点検は利用者の安全にかかわる重要な部分であるため、確実に実施する必要があります。点検結果についての対応も、適切な実施・報告を求めます。