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委託テーマ発表資料(その1) - 新エネルギー・産業技術総合開発機構

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委託テーマ発表資料(その1) - 新エネルギー・産業技術総合開発機構
高集積・複合MEMS製造のための
選択的ナノ機械構造体形成技術
1
小型SPRセンサのためのナノ機械
構造体形成技術
東京大学 下山 勲
2009.7.31
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
SPRによる環境センサ
QOL(Quality Of Life)を重要視する現代社会において、体内・体外の環境情報を
取得するセンサは大きな需要があると考えられている。SPR(Surface Plasmon
Resonance:表面プラズモン共鳴)バイオセンサを、MEMS技術を用いて集積化・
ワンチップ化できれば、そうしたセンサの実用化が視野に入ってくる。
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
17
2
SPRセンサの原理
3
Resonance angle of SPR changes
when the refractive index of the
gold/water interface changed.
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
4
①直描技術を用いた
表面ナノ構造製造技術
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
18
5
金属表面ナノ構造がSPRに与える効果
• 回折格子を用いることで、光路の設計自由度が向上
– 波長と対応した格子周期、回折によるSPR励起
• プリズム型:角度変化でSPR共鳴を検出する
• 回折格子型:格子周期に依存してSPRの“角度ゼロ点補正”が可能
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
6
SiチップSPRセンサ
• プリズムをシリコン異方性エッチングで形成
• 表面の金膜に回折格子構造を形成
Si prism
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
19
Grating
ナノ回折格子パターンの設計製作
7
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
理論と実験の比較
狙った位置にSPR角を配置成功
→デバイスの小型化に有効
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
20
8
9
異なるタイプの回折格子ベースのSPRセンサ
薄膜上にナノサイズピッチの
回折格子を備える
回折格子上にAu成膜
SPR励起可能
1)薄膜構造が膨張
2)グレーティングのピッチ拡大
3)SPR結合角度変化
スキャンニングと同等の効果
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
フレキシブル薄膜としてパリレンを使用
• パリレン上に、最小200nm L/Sのパターンを
転写可能
光学像
電子線顕微鏡像
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
21
10
表面ナノ構造薄膜に金膜をデポジット
11
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
自立膜構造を持ったSPRデバイスの写真
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
22
12
圧力印加による、SPR角シフト実験
13
• SPR角度のシフト計測
– 薄膜部に圧力を印加し、
膜膨張による回折格子
ピッチを変化
→0.2°程度の共鳴角度
の角度変位量を確認
– 基本的なチューニング可
能性を確認した
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
Concept of nano-pillar structure
• Nano-pillar was formed on the Au surface as
scaffolds of portein adhesion, occupying EMF of SPR
High aspect ratio Si nano-pillar
height ~ 1µm
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
23
14
Nano-pillar fabrication by EB lithography
15
• First, EB lithography & DRIE etching.
• Second, pillars are oxidized to be dielectric, SiO2.
1µm-height, 200nm-pitch nano-pillar array was achieved, so far.
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
Device assemble into microfluidic system
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
24
16
SPR curves of nano-pillar
17
• About 9-folds dip shift increase was observed.
Nano-pillar approach is effective for increasing the dip shift
in measuring the nano-thickness layer formed on SPR sensor.
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
18
②量子化補正マスクエッチングと表面
平坦化技術を用いた3次元曲面形成技術
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
25
Three-Dimensional Topograph
19
• For designing a prism angle for laser introduction
1.
Formation of slope
Anisotropic etching of Silicon
with DRIE using RIE lag
2.
Smoothing a surface
Surface smoothing by
removing residual Si walls
with isotropic etching
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
Mask design for RIE etching
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
26
20
21
Fabrication process
A
(1) DRIE etching
(2) Removing Si walls by isotropic etching
B
(3) Thermal oxidation
C
(4) Removing SiO2 by HF
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
マスクデザインの改善
22
• 表面粗さを面内で一定にするために、DRIEした場合の壁厚さが一定に
なるように、マスクパターンを改善
• エッチングする表面を長方形のマスクパターンで埋め尽くす。その場合、
1ストライプは一定の幅を保持するという条件下でマスクを設計
after RIE, before wall removal
after wall removal by isotropic etching
Concave structure with 20µm in dimater , 4µm in depth
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
27
長方形マスク
'
&
%
()"
()#
()$
()%
$
#
"
!
!
"!!!
#!!!
$!!!
23
• 横軸:長さ[nm]
• 縦軸:
エッチング深さ[µm]
• 黄色:壁500nm
幅1000nm
• 青:壁500nm
幅500nm
• 水色:壁300nm
幅1000nm
• ピンク:壁300nm
幅500nm
%!!!
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
マスクデザイン
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
28
24
直径100µm 凹凸高さ(深さ)10µm 斜度30°
25
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
製作した構造の例
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
29
26
27
③スタンピング転写とセルフアライメントを
用いた高精度・高密度配置技術
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
Lift off & Stamping transfer
Lift off
28
Adhesion control is the key point
SOI sub. - Si parts<PDMS sheet - Si parts<Si parts – Si sub.
Stamping transfer
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
30
Lift off & Stamping transfer
29
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
Lift off step (Si parts are picked up.)
Lift off by a PDMS stamper
PDMS
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
31
30
Stamping transfer to Si substrate
31
Alignment&Press
Transferring Si parts
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
SEM photos of transferred Si parts
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
32
32
Transfer of two Si parts with different heights
33
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
Stamping of parts on parts
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
33
34
LED multi-color display on flexible sheet
35
• Commercially-available LED chips
LED chips on an adhesive sheet
– Arranged on an adhesive sheet
-> F1 (base-structure) is very large.
– F2 should be large enough for liftoff,
but smaller than F3.
– How to manage this dilemma.
New adhesion force control technique
Direct transfer
Temperature Controlled
Transfer (TCT)
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
36
Liftoff step using temperature control
LED bare chips
Temperature
Adhesive sheet
80℃
23℃
Receiver substrate
PEG (Solid)
LMPS (Solid)
Cr/Au
Glass
LMPS: Low melting point solder, PEG: Polyethylene glycol
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
34
37
Liftoff step using temperature control
PEG (Solid)
LMPS (Solid)
Cr/Au
Glass
500 µm
LED bare chips
on the receiver substrate
500 µm
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
38
Liftoff step using temperature control
LMPS (Solid)
Cr/Au
Glass
500µm
Liftoff force F2 was larger than chip-sheet adhesion force F1
LED
bare chips
using double liftoff layer.
500µm
on
thetoreceiver
substrate
-> How
make F2 small
enough for the next stamping transfer.
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
35
39
Making F2 small by temperature control
Temperature
PDMS sheet
80℃
23℃
LMPS
(Solid)
LMPS(liquid)
Cr/Au
Glass
LMPS:
Low
melting
point
solder,
PEG:
Polyethylene
glycol
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
40
Making F2 small by temperature control
Temperature
80℃
LMPS
(liquid)
LMPS
(Solid)
Cr/Au
Glass
LMPS:
Low
melting
point
solder,
PEG:
Polyethylene
glycol
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
36
41
Transfer using temperature control
PDMS
stamping
sheet
PDMS stamping sheet
500µm
Liftoff force F2 was minimized by temperature control
so thatLED
bare
chips
the next transfer succeeded.
500µm
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
42
Two-color integration
LED
bare
chips
500
µm
Polyimide
substrate
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
37
43
Device flexibility
(r
=
6mm)
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
44
④平面可変ナノギャップ形成技術、
及びギャップ駆動技術
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
38
Nano-gap fabrication
45
• Two mirror parts are separately fabricated,
and integrated afterward by Stamping
Transfer.
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
Bonding of two mirror pats
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
39
46
Releasing a mirror part by stamping transfer
47
A released mirror part from
a substrate by a PDMS stamp
PDMS stamp
PDMS stamp with
a pillar-like structure
Breaking a frame and picking the part up
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
Formation of Fabry-Perot Interferometer
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
40
48
49
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
50
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
41
51
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
52
800∼900 nm
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
42
プロセス改善によるギャップ間隔極小化
53
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
静電駆動による、ミラー間のギャップ幅の変化
配線して,上部ミラーと
そのさらに上部の層に電圧印加
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
43
54
電圧印加によるギャップ間隔駆動
55
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
ギャップ幅の変化による透過スペクトル変化
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
44
56
まとめと結論
• 本プロジェクトでは、小型で家庭内利用可能なSPRセンサを実現するた
めに必要な製造技術の研究開発を行った
– 1)ナノ構造を用いて、SPRセンサの小型化・高感度化をはかった
– 2)任意のスロープ角度をSi上で実現するために、量子化補正マスク
エッチングを用い3次元的な構造をSi基板上に実現した
– 3)MEMSパーツの統合のために、シリコーンスタンプを用いたスタン
ピング転写手法を確立した
– 4)スタンピング転写手法を応用して、平坦な合わせ鏡構造を製作し、
近赤外分光用のFPIへと適用した
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
45
57
1
MEMS-半導体プロセス統合モノリシック製造技術
マイクロ・ナノ構造体による
新たなセンシング原理の探索
立命館大学
杉山 進、鳥山寿之、中村康一、Dzung Viet Dao
2009.7.31
立命館大学
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
本研究のアウトライン
2
テーマ1) ナノメカニカル構造の実現とナノ弾性特性の解明
金属シリサイド薄膜の微小圧子押込み試験による硬さ・ヤング率
ダイアフラム型圧力センサチップを応用した高サイクル疲労試験
実用化デバイス用TEG(慣性センサ等)の設計・製作と測定
(以上、(株)日立製作所中央研究所との連携)
スーパーグロースCNTのピエゾ抵抗係数・ゼーベック係数の計測
((独)産業技術総合研究所(スーパーグロースCNTチーム)との連携)
テーマ2) ナノスケールシリコンのピエゾ抵抗効果の解明
第一原理計算によるSiナノワイヤーのピエゾ抵抗係数解析
EBリソグラフィーによるp型Siナノワイヤーの製作
((株)日立製作所中央研究所との連携)
Siナノワイヤーのピエゾ抵抗係数の計測
立命館大学
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
47
3
テーマ1のポイント
ナノメカニカル構造の実現とナノ弾性特性の解明
ターゲット材料: タングステンシリサイド(WSi), スーパーグロースカーボンナノチーブ(CNT)
シリコンに替わるデバイス素子の構成材料として、
これらのナノメカニカル構造は実現可能か?
また、これらの材料を用いたときの、
センサ特性におけるメリットは?
TEG作製
スーパーグロースCNT薄膜
(産総研と連携)
ピエゾ抵抗係数測定
l
w
t= 1um
ヤング率測定
WSi薄膜
(日立と連携)
疲労試験
立命館大学
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
4
WSi薄膜の硬さとヤング率測定
(膜厚:500nm、力の大きさ:2種類、アニール条件:3条件)
(1) アニール条件1: as-depo
(2)アニール条件2 350℃ 1.5h
!"#
!"#
ヤング率 (GPa)
ヤング率 (GPa)
(,)
$+,
&..
())
$,,
$*.
$,)
$,('-
$()'%
$,.'-
$(*') $,,'(
$(%'(
$,-')
$%+
$%%&' $'%&(
$))
$,%')
*.
$%)&*
/0012
314#
ヤング率(GPa)
516#12
7"89#
)
3:;12
$'&AB &AB
-../0
3)
質量密度(kg/m
2)
マルテンス硬さ (N/mm
!"#$$%
(
&
+
*
&'$+%
&'&)* &'-.$
&'+*$
&'$(-
&',-. &')++
$%%&+ $%$&%
()'&, $%+&*
195
5"67#
$$%&'
*,,
&'-$, &'&
(
,
,
,
189/0
$&(?@ (?@
617512
89:;5
3<=12
$',CD
7700
2)
マルテンス硬さ (N/mm
$,%&.
$*+&%
*-(&+
*(%&* *()&*
314#
516#12
7"89#
3:;12
*&$AB $AB
2300 !"#$$%
2)
マルテンス硬さ (N/mm
!"#$$%
$.
7.8
5.1
(
&
+
*
&'()) &'*$
&'%$* &'%-$
)'$+,
&'-,*
&'%++
&'..+
*')%) *')$+
%
&'()* ('$,&
,
('$%) &'*,+
+',- +'.++
+'+-)
&'-,&
&'-.,
+'%%(
)
$
.
/0012
3145
,CD
617512
89:;5
ウエハ上のばらつきは小さく、均質な薄膜である
立命館大学
160
/0012
.
)
$$'&(
+,
$
$
3145
$$(&) $$+&'
単結晶Si(100)
%
-
/0012
$,'&-
WSi薄膜はSiの3.3倍以上の質量密度をもつが、
そのヤング率はSiの約1.2倍の大きさでしかない。
>?@AB
&'(($
3/4#/0
)
&
%
1/2#
+
硬度(GPa)
*
()$ $%*&*
WSi薄膜
,)
.
.
()*&(
>?@AB
$%&'%
<=>?@
*+,
:;<=>
<=>?@
&*.
$..
>?@AB
(3)アニール条件1 500℃ 1.5h
!"#
ヤング率 (GPa)
3<=12
$',CD
,CD
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
48
/0012
3145
617512
89:;5
3<=12
$')CD
)CD
5
WSi薄膜の疲労実験
SiN/TEOS 150/300nm
WSi ダイヤフラム
Φ200nm LDV
疲労試験用チップ
(55x55x0.5um^3)
~
SiO2 (500nm)
Si
Reference
Lock-in
Amplifier
Processor
+,-".%(%'(%)$&
新しい構造
Oscilloscope
!"#$%&'&'(%)$*
Laser
Doppler
Diaphragm
under test
Function
Generator
Power
Amplifier
新製作チップ
電圧 Vpp:80V, 駆動周波数: f = 100 kHz
ダイヤフラムの変位振幅: 70nm
最大応力(解析) :75MPa
繰り返し数: N > 1011 (疲労特性に優れている)
立命館大学
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
実用化デバイス用TEGの設計・製作
WSi-3軸加速度センサ
加速度検出:静電容量型
寸法: 2 x 2 x 0.7 mm3
WSi
質量密度: Siの3.3倍以上
ヤング率: Siの約1.2倍
Siを用いた加速度センサに比べて、
約3倍の感度が得られる!!
WSiは静電容量型力覚センサの
構成材料としてきわめて有望
立命館大学
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
49
6
スーパーグロースCNTのピエゾ抵抗係数測定
CNT4端子素子: 5x20um2
CNT4端子素子:20x20um2
7
CNT2端子素子: 5x40um2
ナノスケール素子として良好なI-V特性が得られた。
縦方向ゲージ率は 6.2程度であり、金属の約3倍、
Siの約20分の1であった。
50
!"#$%&'()'(*+),-*,(-
10
3/112"10
!$798
0/112"14
"1/16
ピエゾ抵抗係数:
81x10‐5MPa-1
-4
dr/R (x10 )
3/012"10
1/112511
"1/1.
"0/112"14 1
1/1.
1/16
dr/R (x10 -4)
./112"10
"1/14
Transverse gauge
factor = 0.67
Longitudinal gauge
factor = 6.24
./012"10
25
5
1/14
"3/112"10
"3/012"10
"./112"10
0
0
"./012"10
#$7#8
0
5
-4
10
15
Strain (x10 )
立命館大学
0
5
10
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
スーパーグロースCNTのゼーベック係数測定
CNT
Au
V
ヒーター
Vout = (SAu-SCNT)(Theater-Tref)
温度センサ
60
Vout ~ 7.5uV/K
Output voltage (uV)
50
40
30
20
10
0
0
1
2
3
4
5
6
7
8
delta
T(C)
ΔT(K)
立命館大学
15
Strain (x10 -4 )
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
50
8
9
テーマ2のポイント
ナノスケールシリコンのピエゾ抵抗効果の解明
ターゲット材料: シリコンナノワイヤー(SiNW)
シリコンを低次元化したときのピエゾ抵抗物性を
どのように解析・予測するか?
また、得られたピエゾ抵抗物性を
センシング原理にどう生かすのか?
ピエゾ抵抗物性予測
立命館大学
SiNWの製作
(日立と連携)
デバイスへの展開
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
ドープ半導体電子構造の新しい表現手法
真性半導体
n型半導体
Conduction band
Conduction band
10
キャリア数 δ
Carrier electrons
Carrier electrons
ε’F
εF
Fermi energy
Fermi energy
Holes
Holes
キャリア数 δ′ << δ
Valence band
Valence band
! n V = 2 !! w
j
j"CB
立命館大学
k
j"CB k
)
/ E j ,k # E F0
(exp-. k BT
'
#1
, &
** + 1% = 1
+ $
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
51
δ を設定して、
E’F を解く
ドープ半導体電子構造の新しい表現手法
11
本研究で提唱したドープ半導体電子構造表現手法のメリット
(1) あらゆる半導体系において適応可能である
(2) 任意のキャリア濃度・温度に対する電子構造が得られる
(3) バンドギャップの計算値に依存しない
(通常の第一原理計算では、正確なバンドギャップが得られない)
第一原理計算によるバンド構造を用いて、
あらゆる半導体系、任意のキャリア濃度・温度での
ピエゾ抵抗効果シミュレーションが可能になった。
立命館大学
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
12
n型バルクシリコンへの適用
[001] 引っ張り
キャリア濃度・温度に対するピエゾ抵抗係数
"'$
π12
"$$
%$
&$
piezoresistance coefficient (10-11 Pa-1)
,4*56-*747).89*096*::494*8)01"$!"";.!"3
#$
'$
$
!'$
!&$
!%$
!#$
π11 π12
!"$$
!"'$
N
N
N
N
N
π11
!"&$
!"%$
= 1×1020cm-3
= 5×1019cm-3
= 2×1019cm-3
= 1×1019cm-3
= 1×1018cm-3
!"#$
%$
"$$
"&$
"#$
''$
'%$
)*+,*-.)/-*0123
($$
(&$
(#$
# l = $" l " 0! 11
π11
# t = $" t " 0! 11
π12
100
−π11 This
90
work expt.
80
70
N = 5×1019cm-3
N = 2×1019cm-3
N = 1×1019cm-3
60
50
40
−π11
30
!"
#""
#$"
#%"
&&"
&!"
'""
'$"
temperature (K)
π11およびπ12のシミュレーション結果は実測値を定性的に再現
とりわけ、キャリア濃度が1019cm-3オーダーでは定量的にも実測値と一致
立命館大学
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
52
'%"
13
シリコンナノワイヤーモデルの導入
バルクシリコンの正確なピエゾ抵抗係数を与えた解析方法を
シリコンナノワイヤーにも適用
<001>モデル
<110>モデル
<111>モデル
・ワイヤー断面の
面方位による種別
・水素終端あり
Nanowire
Si89H 44
Unit cell
Si80H 28
Si74H 42
モデルのワイヤー径は2nm程度
R
周期境界条件により
ナノワイヤーを表現
立命館大学
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
14
SiNW<001>モデルの価電子帯
Band energy (eV)
-0.6
No stress
light-hole band
-0.7
3.00
heavy-hole bands
3.00
4.74 (d)
4.74
1.29
-0.9
-1.0
0.00
0.10
1% 引っ張り
0.15
-0.6
3.15
29.4 (d)
heavy-hole bands
-0.8
-0.9
1.23
29.4
0.20
1% long. tensile
!"
-0.7
29.4
3.15
0.05
kz (2π/Lz)
Band energy (eV)
4.74
-0.8
#!"
$!"
1.23
%!"
&!"
ワイヤー軸方向への
1%引っ張りひずみによって
バンド順序の交換
ホール占有比率と
有効質量が大きく変化する
light-hole band
-1.0
0.00
0.05
0.10
0.15
0.20
kz (2π/Lz)
非常に重い有効質量をもつバンドに多くのホールが占有することにより
伝導率が劇的に減少する!! ⇒ 大きな正のピエゾ抵抗係数
立命館大学
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
53
'!!"
15
SiNWモデルのピエゾ抵抗係数予測
(キャリア濃度 N = 5 × 1016 cm-3; 温度 300 K)
ピエゾ抵抗係数 (×10-11 Pa-1)
πl
p-type
n-type
( )"! l
= &&
' "
πt
%
## ! l
$
<001>
<110>
<111>
147
14.2 (expt.: 38.7)
−4.9
<001>
<110>
<111>
−3.4
−1.0
19.6
( )"! t
= &&
' "
%
## ! t
$
−1.4
4.7
2.6
0.84
12.1
−19.1
ただし、SiNWのヤング率をバルクのヤング率と等しいと仮定した数値であり、
p型<110>ワイヤーの実測値と比較すると3倍程度の補正が必要であると考えられる。
すなわち、SiNWのヤング率はバルクの約1/3と見積もることができ、このとき
p型<001>ワイヤーのピエゾ抵抗係数の理論予測値は、約400×10-11 Pa-1となる。
立命館大学
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
16
シリコンナノワイヤーの製作
20nm
20nm
2端子ナノピエゾ抵抗素子(四探針測定法用)
2端子ナノピエゾ抵抗素子
4端子ナノピエゾ抵抗素子
2端子ナノピエゾ抵抗素子(四探針測定法用)
立命館大学
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
54
17
SiNWのピエゾ抵抗係数測定
p型Siナノワイヤー 幅:50nm, 150nm, 500nm 厚み:30nm 方向: <110>
I-V 特性
ピエゾ抵抗係数の測定結果
ピエゾ抵抗係数の測定結果 (Pa-1)
%25106112781/92"%%:
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!"#$%&!%'
細
+,-./0123+4
太
ピエゾ抵抗係数の測定結果 (MPa-1)
応力
ワイヤ幅
50nm
ワイヤ幅
150nm
ワイヤ幅
500nm
60MPa
38.7E-5
30.0E-5
23.9E-5
82MPa
37.7E-5
28.9E-5
24.6E-5
120MPa
38.4E-5
30.5E-5
24.3E-5
立命館大学
ワイヤー幅が細いほど、
ピエゾ抵抗係数が上昇する
傾向が見られる
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
SiNW利用デバイスへの展開
0.5mm角超小型3軸加速度センサ
18
大きなピエゾ抵抗係数をもつSiNWを
ピエゾ抵抗素子として利用することにより、
小型化に伴う慣性質量の減少に起因する
感度の低下を防ぐことができる
センシングビーム
慣性質量
SiNWピエゾ抵抗素子
外部支持構造
ギャップ
SOI 基板 (100):
デバイス層: 3um, n-型 ~1 Ω cm
BOX 層: 0.5um
ハンドル層: > 400um
立命館大学
超小型加速度センサの実現へ!!
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
55
19
研究成果の要約
ナノメカニカル構造の実現とナノ弾性特性の解明
目標
成果
金属シリサイド
ターゲット
LSI構成材料として用いられる厚さ300nm
以下の金属シリサイド薄膜のプロセス条件
が機械的性質に及ぼす影響の定量的評
価
○様々な熱処理履歴の金属シリサイド (WSi) 薄膜を製
作(連携機関)し、微小圧子押込み試験による硬さ・
ヤング率計測を行った。また、ダイアフラム型圧力セ
ンサチップで高サイクル疲労試験を実施した。
○測定結果
・硬さ・ヤング率のウエハ内のばらつきは小さく、均質
な薄膜であった。
・WSi薄膜はSiの3倍以上の質量密度をもち、ヤング
率はSiの約1.2倍である。
・75MPaの応力で繰り返し数N > 1011回を得た。
○力覚センサとしてSiの3倍の感度が期待でき、疲労
にも強く、構造材料としてきわめて有望である。
カーボンナノ
チューブ
スーパーグロースCNT薄膜のセンサ特性
に関する定量的評価
○スーパーグロースCNT薄膜を用いたピエゾ抵抗素子
の製作(産総研)を行い、ゲージ率、ゼーベック特性
を測定。
○測定結果
ゲージ率およびゼーベック特性ともに、半導体よりは
金属に近い特性を示した。
立命館大学
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
20
研究成果の要約
ナノスケールシリコンのピエゾ抵抗効果の解明
ターゲット
目標
成果
ピエゾ抵抗物性
の予測
ピエゾ抵抗物性の予測手法の確立と数
値シミュレーションの実行
○第一原理計算によるバンド構造を用いて、あら
ゆる半導体系、任意のキャリア濃度・温度でのピ
エゾ抵抗効果シミュレーションが可能な、手法を
開発・確立した。
○測定結果
・バルクSiのピエゾ抵抗係数のシミュレーション結
果は実測値と定性的に合い、キャリア濃度
1019cm-3近傍では定量的に一致した。
・<001>方位のp型Siナノワイヤーで、伝導率が
劇的に変化し、バルクSiのピエゾ抵抗係数の約
10倍の値が得られる予測を得た。
シリコンナノワイ
ヤーの製作・物
性測定
面方位(100)、長手方向結晶方位
<100><110>、伝導型p型、目標最小線
幅100nmのSiナノワイヤーのピエゾ抵
抗特性の評価
○EBリソグラフィーによる幅30-500nmのp型Siナノ
ワイヤーを製作(日立)し、I-V特性計測およびピ
エゾ抵抗係数の測定を行った。
○測定結果
Siナノワイヤーのピエゾ抵抗係数はバルクSiの
約1.6倍を実証した。
立命館大学
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
56
21
実用化への見通し
○金属シリサイド(WSi)薄膜
機械的性質を解明した結果、Siを用いた加速度センサに比べて約3倍
の感度が得られることが明らかになった.
WSiは静電容量型力覚センサの構成材料としてきわめて有望とい
え、モノリシック集積化MEMSの実用化に大いに期待がもてる.
○Siナノワイヤー
ピエゾ抵抗物性シミュレーションによって、p型Siナノワイヤーのピエゾ
抵抗係数が非常に大きいことが示された。
さらにワイヤー径の細いSiナノワイヤーを製作する技術を確立するこ
とで、 Siナノワイヤーをピエゾ抵抗素子として応用した世界最小クラス
MEMS機械量センサの実用化が期待できる.
立命館大学
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
57
自己組織化と乗り越え配線による
MEMS-半導体の低温高密度一体化実装技術
1
セルフアセンブリーを用いた
MEMS/半導体一体化実装
東北大学大学院工学研究科 バイオロボティクス専攻
小柳 光正
2009.7.31
半導体横方向配線技術の研究開発
2
発表内容
1. 背景
2. 自己組織化技術(セルフアセンブリー)
3. 金属マイクロバンプ形成技術
4. 乗り越え配線成技術
5. インダクタ形成技術
6. MEMS/半導体一体化モジュール試作
7. まとめ
半導体横方向配線技術の研究開発
59
3
スーパー・ヘテロインテグレーションの基本概念
ヘテロ集積マルチチップモジュール
(Hetero-MCM)
Heterogeneous Multi-Chip
Module (MCM)
メモリ
プロセッサ
論理 LSI
RF チップ
インター
フェイス
チップ
基板
基板
パッシブコンポーネント
MEMS
(Siウェーハ、有機基板、ガラス基板)
チップ間配線→電気または光
半導体横方向配線技術の研究開発
4
MEMS/半導体一体化実装
乗り越え配線
異種デバイスチップの
自己組織化一括実装
MEMSチップ
(Face up)
高アスペクト比
チップ段差乗り越え
横方向配線
LSIチップ
(Face up)
LSIチップ
(Face down)
100µm
金属
マイクロバンプ
高密度金属
マイクロバンプ形成
チップ上への
受動素子形成
受動素子チップ
(Face up)
半導体横方向配線技術の研究開発
60
( )
コイル, キャパシタ,
抵抗, etc.
5
自己組織化による多チップ一括実装工程
2. 液体供給
1. 基板作製
3. プレアライメント
&チップリリース
4. セルフアセンブリ
上面図
親水性
接合領域
チップ
(裏面: 親水性)
液滴
疎水性領域
断面図
半導体横方向配線技術の研究開発
6
チップセルフアセンブリー実験
断面写真
チップ
表面写真
疎水性領域
3mm
チップ
親水性領域
(接合領域)
3mm
半導体横方向配線技術の研究開発
61
7
8インチウェーハ用セルフアセンブリー装置
半導体横方向配線技術の研究開発
8ウェーハ用装置を用いた
セルフアセンブリー・プロセス
8
チップ一括ピックアップツール(500 チップ同時)
マルチチップ・ピックアップ・プレート
良品チップ
(KGD)
KGDs
接合領域
Self-assembled
KGDs
セルフアセンブリー
チップリリース
接合領域
上の液滴
セルフアセンブリー技術により
一括接合されたチップ
8インチウェーハ上の
液滴配列
半導体横方向配線技術の研究開発
62
5mm
シリコンウェーハおよびポリイミド基板にセルフアセン
ブリーされたチップの表面写真とSEM断面観察写真
Si ウェーハ
9
ポリイミド有機基板
3m
m
Si チップ
3mm
3µm
10µm
Si チップ
Si チップ
酸化膜
ポリイミド基板
Si ウェーハ上の凸部
接合面
半導体横方向配線技術の研究開発
10
セルフアセンブリーの主要パラメータ
10
9
9
8
単位面積当りの液体量:
7
0.2µL/mm2
6
5
4
3
液体量 (µL)
2
0.2 / 0.45 / 0.8 / 1.25 / 1.8
1
0
チップ位置合わせ精度 (µm)
チップ位置合わせ精度 (µm)
10
チップサイズ: 3mm ☓ 3mm
8
7
6
5
4
3
2
1
0
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
0
0.5
1
1.5
2
液体量 (µL)
チップサイズ (mm)
a) チップサイズの影響
b) 液体量の影響
半導体横方向配線技術の研究開発
63
2.5
3
11
自己組織化によるチップの位置合せ精度分布
20
100
18
90
16
80
14
70
12
60
平均精度:429 nm
10
50
8
40
6
30
4
20
2
10
積算チップ数
チップ数
総チップ数: 100個, チップサイズ: 3mm角, 液体の体積: 0.3µL
0
0
0
0.5
1.0
1.5
2.0
アライメント精度 (µm)
半導体横方向配線技術の研究開発
12
キャビティ(空洞)付チップのセルフアセンブリー
チップ作製工程
基板作製工程
異方性エッチ
プラズマエッチ
(RIE)
疎水性領域
プラズマエッチ
(Deep RIE)
親水性
接合領域
1-5µm
液滴
チャネル(流路)
基板上の接合領域
(キャビティ数変化に対応)
セルフアセンブリー
(1)
(2)
(4)
(9)
液体蒸発
半導体横方向配線技術の研究開発
64
3m
m
3m m
キャビティ付チップの裏面
(キャビティ数変化)
(1)
(2)
(4)
(9)
シリコン基板上にセルフアセンブリーされた
キャビティ付チップの顕微鏡写真
13
チャネル
キャビティ付チップ
140µm
接合面
Si基板で反射されたチップの鏡像
半導体横方向配線技術の研究開発
ポリイミド基板上のAl配線上に形成された
金属マイクロバンプ電極の顕微鏡写真
14
15µm
In/Au マイクロバンプ電極
Al 配線
100µm
50µm
マイクロバンプサイズ : 5μm
マイクロバンプピッチ: 30µm
5mm
マイクロバンプピッチ: 50µm
親水性領域
(接合領域)
疎水性領域
マイクロバンプピッチ: 15µm
6mm
半導体横方向配線技術の研究開発
65
マイクロバンプピッチ: 35µm
15
チップ高段差部への銅配線形成
厚膜レジスト
Al 配線
厚さ:100μm 以上
チップ
SiO 2
ポリイミド
バリアメタル(Ta)/シード層(Cu)
基板
(1) チップセルフアセンブリー
(4) 厚膜レジストパターニング
コンタクト孔
Cu
(5) 銅メッキ
(2) P-TEOS-SiO2 堆積、
コンタクト孔形成
厚膜レジスト
横方向配線(銅)
バリアメタル(Ta)/シード層(Cu)
チップ乗り越え
配線(銅)
(6) 厚保膜レジスト除去、
バリアメタル/シード層エッチ
(3) バリア層/シード層形成、
厚膜レジスト塗布
半導体横方向配線技術の研究開発
16
チップ乗り越え配線形成技術
Chip表面
Taper無しの場合
30um
8.6umt
Chip
(100umt)
Cu 乗り越え配線
9.6umt 12umt
Chip側面
8.6
u
mt
Cu 乗り越え配線
28um
基板シリコン
Cu 乗り越え配線
(設計値)
基板シリコン
配線幅によるCu乗り越え配線抵抗値 !
Polymer Taper
8.9umt
Cu 乗り越え配線
9.6u
Cu 乗り越え配線
m
Chip側面
9.8umt
60
!
Mask pattern size
5µm
10µm
20µm
40µm
40
20
12um
0
Polymer Taper
基板シリコン
L=500um
80
Chip
(100umt)
10umt
Cu thickness=9um,
100
%
Taper有の場合
Chip表面
基板シリコン
0
20
40
60
80
100
120
140
Resistance (m!)
Taper付乗り越え配線抵抗のヒストグラム
半導体横方向配線技術の研究開発
66
セルフアセンブリーにより基板へ接合した
チップ上へのチップ乗り越え配線の形成
17
m
m
2.5
チップ乗り越え配線
接合面
基板表面で反射されたチップの鏡像
半導体横方向配線技術の研究開発
18
MEMSチップへの乗り越え配線形成
Type A
Paste
ビームリード
Cavity Chip
配線
MEMS
- MEMS Chip
. Chip Thickness : 360um
. Chip Size : 0.98mmx0.87mm
. 加速センサ
- Cavity Chip
. Chip Thickness : 300um
. Chip Size ; 3mmx2.7mm
Paste
Substrate
Type B
Paste
ビームリード
Cavity Chip
配線
MEMS
TSV
Substrate
Paste
半導体横方向配線技術の研究開発
67
ビームリード電極/TSV付キャビティチップによる
MEMSチップへの乗り越え配線形成
19
(Cavity Chip Bonding 後の写真)
MEMS Chip ビームリード
MEMS Chip ビームリード
300um Cavity Chip TSV側面 Mirror image reflected
on substrate surface Substrate Bonding inferface 半導体横方向配線技術の研究開発
ビームリード電極/TSV付キャビティチップによる
MEMSチップへの乗り越え配線形成
(Cavity Chip 3段 Bonding 後の写真)
ビームリード
1mm Cavity Chip
(上面) (1) TSV側面 (2) (3) Al配線 Bonding
inferface Mirror image reflected on substrate surface
半導体横方向配線技術の研究開発
68
Substrate 20
21
チップ上への受動素子形成技術
< ナノドット膜(MND)付きインダクタンス >
<キャビティ付きインダクタンス >
Cavity
Si3N4層
Si基板
SiO2
MND積層
Si基板
Cavity
(#
2345637-8/1
2345637,
-8/1
SiO2
MND層
Si基板
.9:;<,8='>'
.9:;<,8=?>'
.9:;<,8="">'
8='>'
8=?>'
8="">'
'#16.3%Up
&#
14.7%Up
%#
$#
"# 6.6%Up
#
)#
89':'
89;:'
89"":'
<=>?@AB89':'
<=>?@AB89;:'
<=>?@AB89"":'
(#
'#
&#
4倍Up
%#
$#
3倍Up
"#
5倍Up
#
!"#
!"#
"#
"##
"###
"####
"#
"##
)*+,-./01
"###
"####
*+,-./01
半導体横方向配線技術の研究開発
セルフアセンブリーにより試作したMEMS‐LSI
一括搭載マルチチップモジュールの写真
MEMS Chip Inductor Chip Capacitor Chip LSI Chip LSI Chip 半導体横方向配線技術の研究開発
69
22
23
まとめ
1. セルフアセンブリーによる8インチウェーハ上へのチップ一括
実装において、約0.4μm の位置合わせ/張り合わせ精度を実現.
2. インプリント技術を用いて寸法 5μm の金属マイクロバンプを形成
3. セルフアセンブリーにより基板に接合した100μm 厚のチップへ、
線幅 10μm の乗り越え配線を形成
4. TSV付シリコンキャップを用いてMEMSチップへの乗り越え配線を形成
5. 磁気ナノドット層を挿入したインダクタで約20%のインダクタンス値の増大を確認
6. MEMS/LSI一括搭載マルチチップモジュールを試作し、良好な動作を確認.
半導体横方向配線技術の研究開発
70
MEMS/半導体の一体形成技術の開発
MEMS‐半導体横方向配線技術
1
レーザ援用インクジェット配線法、
GD・めっき援用チップ接続法による
MEMS-3次元実装
明渡 純、遠藤聡人、
青柳昌宏、居村史人、横島時彦
(独立行政法人 産業技術総合研究所)
2009.7.31
独立行政法人
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
産業技術総合研究所
2
研究開発の背景
集積化
医療機器
チップ実装技術
集積配線
ボンディング
小径プローブ等の
曲面上への配線
PDP・
PDP・ FDP
アンテナ・センサ
ディスプレー
独立行政法人
産業技術総合研究所
MEMS・受動部品
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
71
3
従来のインクジェット技術の課題1
インク
・粘度
・沸点
・表面張力
基板
・材質
・表面粗さ
・濡れ性
液滴が広がり乾燥する際、
表面張力の影響により
線幅、膜厚が不均一になる。
影響
基板着弾後に液滴は広がり
膜厚は薄く、線幅は太くなる。
30∼
30∼50µ
50µmの
線幅が限界?
<一般的な対策方法>
・基板表面処理による濡れ性の改善 → ・基板表面処理による濡れ性の改善 → プロセスの複雑化、
・ノズル径サイズの微小化 → 目詰まり 複合構造へ対応困難
独立行政法人
産業技術総合研究所
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
4
従来のインクジェット技術の課題2
スーパーインクジェット(SIJ)
スーパーインクジェット
ノズル開口サイズ10
µm以下に微細化し、電界吸引
により
ノズル開口サイズ10µ
以下に微細化し、電界吸引により
吐出液滴の体積を
1/1000以下
以下にする。
にする。
吐出液滴の体積を1/1000
非線形に蒸発速度が高まり、液滴の広がりは抑
えられ、ミクロンサイズの線幅
での描画が可能
えられ、ミクロンサイズの線幅で
微小ノズル開口
一回の描画で膜厚は数百nm
以下。
一回の描画で膜厚は数百nm以下。
高配線抵抗のため用途が限定。
電界吸引
飛翔中に溶媒が
蒸発し、高粘度化
配線抵抗を低減するためには、導体インクの抵抗値を下げるか
配線厚みを増加する重ね塗りが必要となる。
独立行政法人
産業技術総合研究所
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
72
Hv
熱エネルギー援用による液滴制御
5
レーザーによる液滴加熱
ヒーターによる基板加熱
CO2レーザー
Agインク
Agインク
基板
(ガラス、Si)
基板(ガラス、Si)
ヒータ
ヒーターで基板加熱し、インク液滴を基
板に着弾とほぼ同時に乾燥固化する
レーザーを用いて、インク液滴が基板に着弾
するのとほぼ同時に液滴を乾燥固化する
問題点:ノズルの詰まり、液滴軌道の乱れ
独立行政法人
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
産業技術総合研究所
6
レーザー照射の効果
配線の断面図
s &!
s
)e
m%
µn
k
c $
i
h
#
T
s &!
s
)e
m
nµ %
k
c $
i
h
T #
"
!
!
10µm
10µm
0.8µ
0.8µm
230µ
230µm
"
!
10µ
10µm
配線厚( µ m
)
( &"
配線厚(µ m)
( &"
'!
&!!
&'!
"!!
"'!
(!!
!
'!
&!!
レーザー照射無し
独立行政法人
産業技術総合研究所
&'!
"!!
配線幅(
Line
width (µm)µ m
Line width (µm)
配線幅(
µm)
"'!
)
レーザー照射有り
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
73
(!!
7
従来インクジェット法での配線抵抗値
配線幅(µm)
液滴径10
µm (0.52pL)
液滴径10µ
0.52pL)
#2 =
"d 3
6p
!
cos !
$
2
4 sin ! 4 sin !
ω = Line width
d = Droplet diameter
p = Droplet pitch
(=Stage speed/Driving frequency)
θ = Contact angle
独立行政法人
産業技術総合研究所
接触角(゜)
接触角:90°(液滴径:10µm)
粘度:15cps
Ag体積抵抗(バルク値):1.64µΩ/cm3
線幅:10µm、厚み:230nm
配線抵抗:70Ω/cm
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
8
液滴径: 約20∼25µm(4∼8pL)
配線厚(µm)
配線描画速度: 24
cm/min → 約
約60cm/min(
10mm/sec)
配線描画速度: 24cm/min → 60cm/min(10mm/sec)
配線幅:5
µm ( $"
配線幅:5∼10µ
10µm、配線厚:10
m、配線厚:10µ
s
s$!
)
e
m
n
µ
k#"
c
i
h#!
T
"
!
#!
#"
$!
$"
Line width (µm)
%!
配線幅(µm)
10µ
Ω/cm ⇒
10µm線幅の抵抗値:70
線幅の抵抗値:70Ω
cm ⇒ 6.0Ω
6.0Ω/cm
独立行政法人
産業技術総合研究所
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
74
%"
9
段差乗り越え(鋭利な段差エッジの乗り越え)
独立行政法人
産業技術総合研究所
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
基板密着性の向上
鏡面研磨基板
Ra=0.002um
研磨硝子基板
Rz=0.013um
Ra=0.167um
レーザ無し
Rz=0.910um
!"m
!"m
!"m
!#
# "m
10
!#
# "m
レーザ援用
描画配線
#$
%&
セロテープ
!"
#$
!"
#$
%
テープ接
着
#$
%&
'
セロテープ
による剥離
無し
剥離試
験
セロテー
プによる
剥離
独立行政法人
産業技術総合研究所
!"
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
75
各種デバイス配線応用例
11
① LIJ法によるLEDチップの点灯試験
3V 20mA
マイクロインダクタ
③ Siチップ-樹脂埋め込み基
板上での横方向配線接続
Chip LED (Green)
20mm
(線幅:30µm、線長さ:80mm)
② 2次元コイルの形成
チップ実装
MEMS・受動部品
独立行政法人
産業技術総合研究所
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
LIJによるコプレーナー伝送線路
の形成と伝送特性
12
周波数(GHz)
wsw
te
基板(εr)
ts
インクジェットによる配線
伝送路長L=4mm
L=4mmにおける伝送特性
w=30μm Ground
Ground
s
W
Signal
Signal
Ground
伝送帯域40GHz、損失‐1dBを確認!
独立行政法人
産業技術総合研究所
顕微鏡像 ガラス基板
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
76
s=50μm
Ground
模式図
13
まとめ(1)
レーザー照射により基板前処理無しで、10µm以下、
アスペクト比1以上の微細配線描画を実現
シングルヘッド重ね書き無しで10µm厚みの
高スループット描画(10mm/sec)を実現
10µm線幅で、6Ω/cmの配線抵抗を達成
100µm以上の段差乗り越えが可能
40GHz帯域幅の伝送特性を確認
独立行政法人
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
産業技術総合研究所
ガスデポジション法で形成した
錐形バンプによる低ストレス実装 ‒用途・目的-
14
CMOS/MEMS融合のバンプ接合において、機械的強度の低い3次元構造をもつ
MEMSデバイスには、低温・低荷重の接合技術が必要不可欠
MEMSプロセス
MEMS
CMOSプロセス
密閉
(WLP)
キャップ
接合
接合/封止
MEMSデバイス
CMOS
Ex. MEMSセンサ、振動子
など
接合
貫通電極
CMOS
MEMS
設計ルール
(最小加工寸
法)
45 nm∼
0.18 µm∼
CMOSデバイス
ウェハ
∼φ300 mm
∼φ200 mm
Ex. メモリ、ADC、
OPアンプ、ドライバ、
など
構造
2次元
(プレーナ)
厚み:数 µm
3次元構造
(中空構造、立体構造、高アスペクト比
の構造体)
厚み:数十 µm
TSV
φ1∼10 µm
φ10∼100 µm
バンプ
数 µm
数十 µm
チップ厚
50 µm以下
50∼100 µm
独立行政法人
産業技術総合研究所
接合
インターポーザ
Ex. I/O、
受動素子
(インダクタ、
キャパシタ、
抵抗)、
など
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
77
ガスデポジション法で形成した
錐形バンプによる低ストレス実装 ‒技術内容・特性-
15
ガスデポジション法により自己形成的に錐形バンプを形成
■ ガスデポジション(GD)法
■ プロセスフロー(形成メカニズム)
(1) レジストパターンの形成
ライン状に形成した
Auナノ粒子の凝集薄膜
Si 基板
SiO2
パッド(Au /Ti)
Siチップ
レジスト
(2) Auナノ粒子の堆積
ステージ
スキャン
ステージ
ノズル
成膜室
(減圧環境下)
ナノ粒子生成室
(Heガス1気圧程度)
Heガスをキャリアガスとした
Auナノ粒子の熱粉流体
Au ナノ粒子
(3) 開口部が塞がっていく
搬送管
蒸発したAuがるつぼ上方で
Heガスによって急冷されて
Auナノ粒子を生成
(4) 開口部が完全に塞がる
るつぼ
 特長
(5) リフトオフ
• ナノ粒子 (∼30nm) の凝集薄膜
• 高速堆積 (数 µm/min.)
独立行政法人
産業技術総合研究所
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
ガスデポジション法で形成した
錐形バンプによる低ストレス実装 -特長-
16
低ストレスで狭ピッチの接続には、錐形バンプが圧倒的に有利
錐形バンプ
従来のバンプ
先端部分の強度が低い
チップへの低荷重接合
高さバラツキを吸収した確実な接続
狭ピッチでも短絡の危険性がない
● はんだバンプ
高温接合(はんだ融点: ∼200℃)
チップへの熱ダメージ
バンプ間の短絡
微細化の困難
短絡
低温/低荷重接合
樹脂の排斥
● 柱状バンプ
変形しにくい形状
高荷重接合
チップへの機械的ダメージ
接続信頼性の不安
接続不良
高さばらつき
30 µm
樹脂
独立行政法人
産業技術総合研究所
確実に接続
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
78
ケミカル・フリップチップ接続法による
低温・無加圧実装 -特長-
17
力と熱を用いた従来の“物理的実装”から、低温でダメージレスの “化学的実装” へ
従来のFlip-chip接続
新接続技術
T=60℃
LSIチップ
圧力
素子ダメージ
Underfill
LSIチップ
基 板
基 板
無電解
Ni - Bめっき
熱ストレス
めっき浴
熱
電極パッド
析
出
膜
電極パッド
常温に近い低温接続 (T= 60℃)
“無加圧接続”
“バンプレス” 接続
“Waferスケール” の一括接続
独立行政法人
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
産業技術総合研究所
ケミカル・フリップチップ接続法による
低温・無加圧実装 ‒技術内容・特性-
18
無電解めっきの“ブリッジ不良”を利用して、10µm以下の超微細ピッチ接続を実現
Process Flow
1st: Photolithography
Microscale cavity
(a)
5 µm
LSIチップ側面
Pitch: 10 µm
Cu-pad
(b)
5 µm
Cu 電極
Wafer
Wafer
2nd: Die-mount
Photosensitive resin
接続部
Cu-pad
Chip
マイクロスケール
キャビティ
Chip
Cu 電極
接着樹脂層
接続部の模式図
Wafer
Wafer
チップ端
Ni-B膜
Ni-B 膜
Ni
3rd: Electroless plating
(ブリッジ膜)
(ブリッジ膜)
Cu 電極
Chip
Wafer
バルク
めっき
独立行政法人
産業技術総合研究所
接着樹脂
無電解Au
Au
無電解
(低抵抗膜)
(
低抵抗膜)
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
79
接続膜
基板表面
接着樹脂
まとめ(2)
19
ガスデポジション法による円錐Au
バンプの作製
ガスデポジション法による円錐Auバンプの作製
 GD法での成膜過程において、基板温度はレジストのベーク温度以下であり、厚膜
レジストでも熱の影響を低減させ、容易にレジストを剥離可能とすることで、低温プ
ロセスにてMEMSデバイスに適用可能なφ30 µmサイズの円錐Auバンプを形成す
ることに成功した。
 作製した円錐バンプは、従来のめっきで作製される柱状バンプよりも約1/80の低い
荷重で圧縮変形し、低荷重のフリップチップ接合を可能とした。
無電解めっき法による無加圧・低温FC接続技術
 無電解Ni-Bめっきによるブリッジ析出膜の形成により、無加圧かつ60 ℃の低温と
いう条件下で30 µmピッチレベルのFlip-chip接続が可能なことを実証
 10分のめっき時間において、25µm幅-1µm厚の対向電極で最大10µmの電極間接
続を確認した。
 パターニングで形成したマイクロキャビティ構造とブリッジ析出現象を組合せたプロ
セスを用いることで、10µmピッチのレベルの接続が可能なことを実証した。
独立行政法人
産業技術総合研究所
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
80
1
バイオ材料(タンパク質など)の選択的修飾技術
疾患関連物質を検出するための
バイオMEMSセンサーの開発
(独)産業技術総合研究所 鈴木祥夫
2009.7.31
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
2
本研究の狙い
バイオとMEMSとの融合によるバイオセンシングシステムの創製
①分子認識素子の開発
[生体内の特定の物質を特異的に認識する
材料]
分子認識素子
反応
癌の原因物質
(タンパク質、
過酸化脂質)
標的物質を特異的
に認識
・立体構造の変化
・光学特性の変化
独創的アイデアに基づく
機能性材料の創製
②固定化方法の開発
[開発した素子を基板上に効率よく固
定化するための技術]
MEMSとバイオの融合による微小
センサー
分
子
認
識
素
子
基板A
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
81
基板B
複数の物質を同時認識
センサー
血管内皮細胞増殖因子(VEGF)検出用
分子認識素子の開発
3
血管新生とは・・・・
・元々ある血管から新しい血管を形成することで、成人の正常な人体にみられる生
理的な現象や、特定の疾患にみられる「新しい血管が形成されるプロセス」である。
・癌細胞の増殖と密接に関係
・PDGF、MMP、TNF-α、VEGFなどの血管新生
成長ホルモンは血管新生のプロセスを促進
血管内皮細胞増殖因子(Vascular Endothelial Growth Factor: VEGF)とは・・・・
・ヒト下垂体前葉由来細胞株の培養上清から発見された増殖因子
・血管内皮細胞の増殖、遊走、プロテアーゼ活性の亢進など血管新生の全ての
ステップを促進
・癌細胞の増殖・転移の他、増殖性糖尿尿性網膜症、慢性リウマチとも関係
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
4
分子認識素子の設計
概 念
光
分子認識素子
サンプルを流す
①特定のサンプルとの特異的な反応
②認識情報を光学的なシグナルに変換
基板
③基板上に精密に固定化
!"#$%
!"#$
VEGF%&'(
ペプチドから構成されている
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
82
!"#$ )*+
'(
5
分子認識素子の評価
700
600
300
[VEGF] / µg/mL
2.0
1.0
0.5
0.25
0
Intensity
Intensity
500
400
200
300
200
100
100
分子認識素子
+
VEGF
VEGFと反応すると蛍光を発する
分子認識素子
00
500
500
550
550
600
600
650
650
Wavelength / nm
Wavelength / nm
種々の濃度のVEGF121を添加した時の蛍光ペプチドの蛍光スペクトル変化
(左図)、VEGF添加前後における分子認識素子溶液の写真(右図); [分子認
識素子] = 10.0µM, 溶媒: PBS緩衝液(10 mM, pH7.4), 励起波長: 470nm.
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
6
分子認識素子の固定化
Au基板上に
有機薄膜を
形成
Au基板
基板を反応
溶液に浸す
分子認識素子を
固定化
反応溶液中の試薬
試薬1: HS
O 3
OH
O
試薬2: HS
O
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
83
O
6
OH
固定化された分子認識素子と
VEGFとの反応
7
蛍光の観察
分子認識素子を
固定化した基板
基板をVEGF溶液に浸す
400
400
[VEGF] (µg/mL)
1.00
0.60
Intensity
Intensity
300
300
200
200
0.40
0.20
100
100
0
00
490
490
550
610
550
610
Wavelength / nm
Wavelength
/ nm
670
670
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
ナノピラー基板上への分子認識
素子の固定化
8
基板表面にピラー構造を施すことによる
固定化量の増加
ナノピラー基板
(東大より提供)
基板を反応溶液
①に浸す
基板上に薄膜を
コ‐ティング
基板を反応溶液
②に浸す
反応溶液①
基板上のアミノ基と
グルタルアルデヒド
を反応
基板上に分子認識
素子を固定化
Si O
溶媒:トルエン
O
反応溶液②
試薬: OHC
溶媒:リン酸緩衝液
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
84
O
試薬: H2N
CHO
固定化された分子認識素子と
VEGFとの反応
9
12
I / I0
9
6
3
0
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
1.2
[VEGF 121 ] / µg/mL
種々の濃度のVEGFを添加した時の分子認識素子の蛍光強度
ナノピラー基板に固定化された分子認識素子はVEGFと反応した
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
過酸化脂質と疾病の関係
過酸化脂質とは・・・
・コレステロールや中性脂肪といった脂質が、活性酸素によって酸化された
ものの総称
疾患との関係
白内障・・・・・水晶体が過酸化脂質等の活性酸素による攻撃から保護さ
れなくなった結果生じる。
糖尿病・・・・・患者の血清中の過酸化脂質量は、健常者と比較して高い。
癌・・・・・・・・・患者の組織中の過酸化脂質量は、健常者と比較して高い。
高脂血症・・・患者の血清中の過酸化脂質量は、健常者と比較して高い。
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
85
10
11
既存物質の性能
+ L-OOH
P
O
P
Diphenyl-1-pyrenylphosphine(DPPP)
non-f luorescent
+ L-OH
DPPP oxide
f luorescent
(!!
'!!
●問題点
励起波長が紫外線領域(350nm
近傍)に存在
=>?8
&!!
%!!
$!!
#!!
"!!
!
!
"!!
#!!
$!!
%!!
&!!
'!!
)**+,-./0123456789:;<
(!!
●解決法
可視光領域(500nm近傍)に励起
波長を持つ新規化合物の開発
図. DPPPの蛍光強度と過酸化脂質濃度との関係。
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
12
分子認識素子の設計
反応部位はそのまま!!
P
P
HN
蛍光発光部位のみを
変えた!!
N
F
O
B
N
F
新規化合物の構造
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
86
13
分子認識素子の評価
!""#$%&'!(")
/**
400
.+*
!&#
75
(a)
5678
蛍光強度
蛍光強度
23:;
(b)
!&$
.**
-+*
-**
200
,+*
,**
65
!%#
!%$
!##
55
!#$
+*
*0
.**
300
45
!"#
/**
400
+**
500
0**
600
1**
700
$
0
'
23456789
!
2
(
4"
)*+,-./01234
#
%
6
&
過酸化脂質量(nmol)
波長(nm)
分子認識素子の励起スペクトルと蛍光スペクトル(‐:励起スペクトル、
‐;蛍光スペクトル) と過酸化脂質添加後の蛍光強度の変化
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
14
分子認識素子の固定化
分子認識素子溶液
スピンコーター
乾燥
分子認識素子溶液を
基板上に滴加
基板上に薄膜を形成
(分子認識素子溶液:分子認識素子、
ポリ塩化ビニル、ジブチルヒドロキシト
ルエンをテトラヒドロフランに溶解)
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
87
固定化された分子認識素子と
過酸化脂質との反応
15
検体
分子認識素子
付き基板
PD
ガラス・フィルタ
ミラー
プリズム
大きさ:30mm
レーザ光
25mm
5mmt
25
光量傾き(nw/min)
20
15
10
5
0
0%
10%
20%
30%
40%
H2O2濃度(%)
オリンパス(株)が作製したバイオセンサ(光学式)と過酸化脂質の検出結果
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
16
まとめ
①血管内皮細胞増殖因子(VEGF)検出用分子認識素子の開発
・開発した分子認識素子は、VEGFと室温で反応すると、蛍光強度の増加が
観察された。
・開発した分子認識素子は、VEGFと特異的に反応した。
・分子認識素子を金基板およびナノピラーに固定化した状態において、
VEGFと反応することを確認した。
②過酸化脂質検出用分子認識素子の開発
・過酸化脂質と反応すると、蛍光強度の増加が観察された。
・分子認識素子を包括した高分子薄膜を基板上に固定化することに成功した。
・オリンパス(株)が作製したバイオセンサに分子認識素子を固定化し、
過酸化脂質の検出を実証した。
高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
88
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