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活動報告 - 兵庫県立教育研修所

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活動報告 - 兵庫県立教育研修所
平成 27 年度ベトナム研修旅行
日
程:平成 27 年 7 月 26 日~8 月 1 日
場
所:A班 フエ~ハイフォン~ハロン
B班 ハノイ~タイビン~ハイフォン~ハロン
活動報告:
平成 27 年 7 月 26 日ベトナム研修旅行1日目
未来創造コース1期生19名とグローバルリサーチ受講生7名が平成27年度ベトナム研修旅行に
参加しました。関西国際空港を出発し、およそ4時間かけてノイバイ国際空港へ向かいました。ハノイ
到着後に旧市街へ移動し、“バイクの洪水”の中、道を横切ることに奮闘しながら、活気ある商店街を散
策しました。グローバルリサーチ受講生(A班)は再びノイバイ国際空港へ移動し、フエへ向かいまし
た。未来創造コース1期生(B班)は、先日日本を訪れたハノイ国家大学附属科学技術高校の生徒と再
会し、水上人形劇の観賞と旧市街の散策を行いました。
平成 27 年 7 月 27 日ベトナム研修旅行2日目(A班)
グローバルリサーチ受講生7名は、兵庫県立大学村上教授、フエ医科薬科大学の先生、現地ガイドと
共にフエ市内の市場へ、午後からフエ医科薬科大学で行う実験用食品サンプルの購入に出かけました。
市場では日本ではあまり見かけることのない、野菜や果物を中心に約30種類を購入しました。現地の
市場での買い物は最初は戸惑いながらでしたが、徐々に慣れていき、英語やガイドから教えてもらった
ベトナム語を使って積極的に話しかけている生徒も増えていきました。
市場でのサンプル購入後、フエ医科薬科大学の研究室へ移動し、種類ごとに分別した後、データ抽出
をするための工程に移りました。
野菜や果物の種や皮を取り除いた部分を細かく切って、エタノールの中に浸していきます。結果が出
るのは数週間かかるということなので、ベトナムでの作業はここまでです。後は日本で結果を待つだけ
です。
作業終了後、フエ医科薬科大学の先生から学校の紹介と施設案内をしていただきました。
平成 27 年 7 月 27 日ベトナム研修旅行2日目(B班)
未来創造コース1期生の生徒19名(B班)はベトナム研修旅行2日目、ハノイにある国立栄養院を
訪れ、講義と施設見学を行いました。まず、国立栄養院について研究員のグエン・コック・アイン氏か
ら説明を受け、栄養学の観点から経済発展がベトナムの子どもの低身長や痩せ型の体型にどのような影
響があるのかについて講義をしてもらいました。次に、大阪大学グローバルコラボセンター准教授 住
村欣範氏から新興国の健康環境について講義を受けました。その後、国立栄養院の研究室を見学し、日
本のODAによってさまざまな機器が導入されている様子を見てきました。最後に、研究員の上田京平
氏から薬剤耐性大腸菌の研究を中心にSATREPSのプログラムについて講義を受けました。上田さ
んは若い研究員ということもあって、生徒は進路や課題設定についても質問しました。
昼からハノイを出発し、南東に位置するタイビンに向かいました。タイビンではタイビン医科薬科大
学を訪問し、研究室や大学併設の診療所、学生寮などを見学しました。国立栄養院と同じように機器が
整えられていましたが、故障しても修理する人材が不足したり、治療の現場における衛生環境がまだ不
十分であったり、途上国の医療の現状を垣間見ました。
平成 27 年 7 月 28 日ベトナム研修旅行3日目(A班)
グローバルリサーチ受講生7名は尐し雨が降る中、フエ市内にある2つの世界遺産の見学へ出かけま
した。フエはベトナム最後の王朝である阮朝の都が置かれた都市で、市内にはその当時の王宮跡が点在
しています。
1つ目の世界遺産はトゥドゥック帝陵です。1864年から1867年の約3年をかけて造られた帝
陵で、阮朝の4代目皇帝トゥドック帝の別荘兼墓地として建造されたとのことです。池を見渡すことの
出来る建物の中ではベトナムの宮廷音楽の演奏を楽しむことが出来ました。陵内は修復中で、各所で修
復作業が行われていました。
2つ目は阮朝王宮です。1803年に建設された後、1833年に今の場所に移された王宮跡です。
戦争の影響で残っている建物は尐なくなっていますが、未だに当時の風格が色濃く残っていました。王
宮跡全体は堀と塀に囲まれた非常に広大な敷地で、内部には当時の大砲や王宮門(午門)、太和殿、フ
ラッグタワー等様々な建物が並び、じっくり見れば丸 1 日かかりそうな規模でした。
平成 27 年 7 月 28 日ベトナム研修旅行3日目(B班)
未来創造コース1期生の生徒19名(B班)はベトナム研修旅行3日目、タイビン校外にあるソンア
ン村を訪れ、市場をフィールドワークしました。昨年、屋根付きの市場に改修されたそうで、きれいな
外観でした。中では、鶏肉、豚肉、魚、えび、野菜などを持ち寄って売られていました。市場では女性
が主役で、値段交渉しながら売り買いしていました。台や包丁などは水道水を使って洗っているそうで
すが、以前は川の水を使っていたそうです。
その後、グエンサー村に移動し、保健センターを訪れました。副センター長のトゥワン氏からグエン
サー村の乳幼児の予防接種や衛生環境の整備などについて講義を受けました。次にグエンサー村の民家
を2件訪問しました。2件とも農地・菜園と池と家畜場をもった立派なお宅で、いわゆるVAC農法を
実践している様子を学ぶことができました。最後に保健センターに戻り、昨日訪問したタイビン医科薬
科大学副学長のファンムー・ゴッ・カイ教授と今回のフィールドワークのふりかえりと質疑を行いまし
た。
「なぜ~なのか」という問いを生徒に立てさせると、特に水について疑問が多くあり、農薬や浄水
技術などさまざまな課題がベトナムにあることがわかりました。
午後はグエンサー村を出て、港町ハイフォンへ移動しました。ハイフォン到着後、ホテルの近くを散
策し、スーパーマーケットで買い物をしました。
平成 27 年 7 月 29 日ベトナム研修旅行4日目(A・B班合流)
未来創造コース1期生の生徒19名(B班)はベトナム研修旅行4日目、ハイフォン市内にあるガ市
場でフィールドワークを行いました。昨日のソンアン村と比べ物にならないほど人で溢れ、非常に活気
ある市場でした。売られているものはソンアン村のものに加え、鳥やアヒルを生きたまま販売していた
り、花卉や生活雑貨も売られていました。水は水道水を使っているそうですが、バイクが行き交う道の
両側でお店が並び、ゴミも目立ちました。ガ市場を抜けてヅーハン寺で一休みしました。
移動中、兵庫県政府香港経済交流事務所 副所長の明田直也氏から兵庫県にある中小企業の海外進出
の動向や支援体制について説明をいただきました。
午後からグローバルリサーチ受講生7名(A班)と合流し、スミラバー・ベトナムを訪問しました。
この会社は、住友ゴム工業株式会社の海外拠点のひとつで、ハイフォン校外の野村工業団地につくられ
た工場です。現地のベトナム人をおよそ1000人雇用し、3交代制で操業しているそうです。会議室
で社長の山本正文氏から、スミラバー・ベトナムの説明と住友ゴムの海外戦略におけるベトナムの位置
づけについて講義を受けました。次に、社員食堂で現地ワーカーと同じ食事をいただきました。その後、
プリンターに使われるファイラバー(OA用ゴム製品)の生産現場と見学をし、非常に高度な生産管理
と厳格な品質管理体制を学びました。最後に会議室に戻り、ふりかえりを行い、山本社長や工場長の羽
生篤史氏、現地リーダーの方々と質疑応答を行いました。スミラバーの日本人スタッフと現地スタッフ
が深くコミュニケーションをとって、日本とベトナムの文化を共有し、協働しながら体制を整えていっ
たことを強調されていました。
平成 27 年 7 月 30 日ベトナム研修旅行5日目
ベトナム研修旅行5日目は、ベトナムで最も有名な観光地のハロン湾での活動です。大阪府立大学大
学院教授 北宅善昭氏のご指導のもと、ハロン湾の無人島でのマングローブの植林活動を予定していま
した。しかし、運悪く「40年に1度の多雨」といわれるほどの雨で、洪水や土砂崩れが発生していた
ため、予定していた植林活動は地中止となりました。予定を変更して、ハロン湾のさらに入り江にある
トンキン湾の岸にあるマングローブ林の観察を行いました。北宅先生からマングローブの種類について
解説をしていただいたあと、ハノイ国家大学教育院研究員 ドア・ヴァン・タン氏からマングローブが
海水から塩分を放出する作戦などについて課題が与えられ、生徒はマングローブをじっくり観察しなが
ら答えを探しました。
夕食後、ホテルの近くのナイトマーケットに繰り出しました。現地のベトナム人が利用するマーケッ
トで、値段交渉をしながら購入します。生徒は他の店と比較したり、値切り交渉をしたりしておみやげ
や小物、衣類を購入しました。
平成 27 年 7 月 31 日ベトナム研修旅行6日目
ベトナム研修旅行6日目は、ホンガイ高校生との交流です。今回は本校との教育連携協定締結の式典
も兼ねての訪問でした。まず、ホンガイ高校生によるパフォーマンスが行われ、ダンス、琴と縦笛の演
奏、マジックショーが披露されました。本校からはソーラン、ドラえもんの歌、「いざ立て戦人よ」の
合唱を披露しました。次に、ヌエン・リン ホンガイ校長による挨拶と協定書の調印、おみやげ交換を
行いました。そして、両校からそれぞれの地域や学校について紹介を行いました。さらに、ホンガイ高
校生が用意した連想ゲームや早食い競争など交流ゲームを楽しみました。最後にグループに分かれ、そ
れぞれの身近な文化や学校生活、課題研究のテーマなどについて話し合って交流を深めました。すべて
の行事を英語で会話し、ホンガイ高校生の英語能力の高さに驚きながらも、英語が使えればたくさんの
人と交流できることを改めて知る機会になりました。
ホンガイ高校をあとに、一路ハノイに戻りました。短時間ですが、ハノイ旧市街で自由行動し、夕食
後、日本への帰路につきました。
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