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春のデジカメ 購入ガイド
特集 2 コンパクト機、一眼レフ合計10 製品を実機テスト 春のデジカメ 購入ガイド 特集 2 テストで撮影した作例を Web サイトで掲載しています クト機と低価格一眼レフだ。この 2 春のデジカメ 購入ガイド 最新モデルは暗い場所に強い ジャンルは製品が多く、どれを選ぶ 図2 3 年前の製品 最新製品 かで悩む。 暗い場所でもきっちり写る コンパクト機は、この 3 年で格段 の進化を遂げた。図 2 は、3 年以上 前の製品と、この春登場した新製品 を使い、暗い屋内で人物を撮影した 撮影:広路 和夫 モデル:菅野 広恵 撮影協力:恵比寿ガーデンプレイス 写真だ。屋内の雰囲気を生かそうと フラッシュ発光を禁止にして撮影し 新生活が始まる春は、毎年各 社から たところ、旧型製品では人物が真っ デジタルカメラの新製品が一挙に登場 暗になってしまった。一方、最新製 する。今年も総数 40 台超が勢ぞろい。 品は人物を明るく撮影できている。 今回はその中でも圧倒的な売れ行きを これは、最新製品が高感度撮影機 誇る「コンパクト機」と、人気が高まる 3 年以上前に発売されたコンパクト機(左)と、この春登場したソニーの「Cyber-shot DSC-W170」 (右)を比較。屋内の雰囲気を生かすため、フラッシュ発光を禁止にして人物を撮影した。3 年以上前 の製品では人物が真っ暗なのに対して、高感度撮影や顔認識機能を備える最新製品は人物を明るく 撮影できる。ただし、高感度撮影時はノイズが発生するため画像はやや荒れる 一眼レフはライブビューと手ぶれ補正がトレンドに ライブビュー 手ぶれ補正レンズ 一眼レフでも、コンパクト機と同じく撮影時に液晶 を表示できる製品が増えた。ローアングルやハイ アングルでの撮影に重宝する。ただし、ピント合わ せや撮影設定の反映などで各社に差がある キヤノンとニコンはカメラ本体に手ぶれ補正機能 を搭載する代わりに、本来高額な手ぶれ補正レン ズ(写真)をレンズキットに付属。本体に約 1 万円 を加えるだけで手ぶれ補正効果が得られる 能や顔認識機能を備えるためだ。前 「低価格一眼レフ」に注目。カメラマン 図3 者は、少ない光量でも感度を高める 監修の下、合計 10 製品の画質や使い ことで明るい写真が撮れる機能。後 勝手をテストした。本特集を参考にして、 者は、人物の顔を認識してピントや 納得の 一台を選んでほしい。 露出を最適化する機能だ。加えて、 (井原 敏宏) 最新機種は手ぶれ補正機能も搭載し ており、失敗写真が発生する確率が 激減している。 現在、デジタルカメラは大きく 4 魅力の一眼レフの 4 つだ。一眼レフ は 2.5 型と 3 型の双方が混在してい 低価格一眼レフは、液晶に被写体 つのジャンルに分類できる(図 1)。 は、本体のみの価格が 10 万円前後 る。コンパクト機や低価格機の光学 を表示したまま撮影できるライブビ 握りやすいグリップを持つ低価格機、 の低価格機に人気が集まる。 ズームに関しては、3 倍が従来の標 ュー機能や、手ぶれ補正機能の搭載 持ち運びに適したコンパクト機、10 春モデルの主要スペックを見ると、 準だったが、5 ∼ 7 倍という製品も がトレンドだ(図 3)。手ぶれ補正機 倍を超える高倍率ズーム機、それに 画素数では全ジャンルで 1000 万画 増えてきている。 能はカメラ本体に内蔵する製品と、 交換レンズを使った本格的な撮影が 素を超える製品が登場。液晶サイズ この春の注目は、売れ筋のコンパ レンズキットに手ぶれ補正レンズが 春モデルの各ジャンルの実勢価格と主要スペックの目安 ジャンル名 撮影・監修 = 広路 和夫(カメラマン) 1958 年長野県生まれ。広告制作会社のスタ ッフカメラマンを経て 30 歳で独立。現在は 仕事の大半でデジタルカメラを使用。ここ数 年は趣味と実益を兼ねて猫と犬をライフワー クとして撮影している。主な出版物は「かん たんデジタルカメラ入門」 (技術評論社)ほか 70 日経パソコン 2008.3.24 付属する製品とに分かれる。 図1 価格 画素数 光学ズーム 液晶サイズ 低価格機 1万 8000 ∼ 3万円 710 万∼ 1010 万画素 3∼5倍 2.4 ∼ 3 型 コンパクト機 3 万∼ 5 万円 800 万∼ 1200 万画素 3∼7倍 2.5 ∼ 3.5 型 5 万∼ 13 万円 600 万∼ 1110 万画素 12 ∼ 20 倍 2.5 ∼ 3 型 6 万∼ 15 万円 (本体のみ) 1020 万∼ 1460 万画素 ― 2.5 ∼ 3 型 高倍率ズーム機 一眼レフ (低価格機) デジタルカメラは、主に 4 つのジャンルに分かれる。春モデルでは、全ジャンルで 1000 万画素を超 える製品が登場した。液晶サイズは 2.5 型から 3 型へと大型化が進んでいる。低価格機やコンパクト 機では光学ズーム倍率が 3 倍を超える製品が増加。なお、実勢価格は 3 月 13 日時点のもの 本特集では、コンパクト機と低価 低価格機でも機能十分、 光学 20 倍超の高倍率ズーム機も キヤノン 図4 オリンパスイメージング PowerShot A590 IS CAMEDIA SP-570UZ 実勢価格:約 2 万 5000 円 実勢価格:約 6 万円 しっかり握れるグリップスタイルが特徴。単 3 形 電池駆動で実用性に長ける。手ぶれ補正機能、顔 認識機能、光学 4 倍ズームレンズを搭載。画素数 は 800 万で、2.5 型の液晶を備える 焦点距離(35mm フィルム換算値、以下同じ)が 広角側 26mm から望遠側 520mm の光学 20 倍 ズームレンズを備える。1 台で幅広い撮影範囲に 対応する。1 秒間に 13.5 枚の連写ができる 格一眼レフのお薦め候補を取り上げ、 比 較 検 証 し た。 撮 影 し た 作 例 は Web サイトでも掲載しているので ぜひ参考にしてもらいたい。 なお、低価格機と高倍率ズーム機 は、この春は製品数が少なく、購入 時に迷うことは少ないと思われる。 図 4 に、お薦め製品を挙げた。店頭 でも確認してみよう。 日経パソコン 2008.3.24 71