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Title Author(s) Citation Issue Date URL 1/fパワースペクトルを持つ時系例(非線型・非平衡状態の 統計力学,研究会報告) 安久, 正紘; 木下, 哲男 物性研究 (1977), 27(6): F80-F83 1977-03-20 http://hdl.handle.net/2433/89304 Right Type Textversion Departmental Bulletin Paper publisher Kyoto University 安久正紘 ・木下哲男 1 /fパ ワース ペ ク トル を持 っ 時 系 例 茨城大 学工学部 安 久 正 紘 木 下 哲 男 /fにな るゆ らぎは抵抗 体 を流れ る電流 ミ ) 宇宙線 ,原子炉 中 スペ ク トルが低周波帯 で 1 の中性子数 , 1) 神経膜 のポテ ンシ ャル ,水晶発振 器 の周波数 ,高速 道路 の 自動車流 , 2 ) 音楽 あ るいは話 し 言葉 の 音量 , 3) 等 々非常に多岐 にわ たる物理 現象 に存 在 している. 個 々の現象 に表われ る 1 /fゆらぎにっいては多 くの説 明が試み られているが統一的な理 解 /fスペ ク トル を持っ時系 は得 られ ていない。本 小論 は比較 的 ゆるやかな条件 の もとで 1 列 につ いて述 べ ,次 にこれ を表 わす物理 的モデ/ レについて考察す る。 始 めに緩和過程 が全 くランダムに重 な り合 う次 の時系 列 A (t) を考察す る A ( t) - 写 Ai e X 1 p ト s i( t - t )〕 i U ( t - 。 ( t) 1) i ここで t1 ・は i番 目のパ ルスの発生す る時刻 , Aiは振幅 , Si は緩和周波数 で ,これ ら > は互 いに独立 な確率変数 である と仮 定 され ている。 U(I ) は t 0 で 1 に な る階段 関 )式 よ りA(t) の低周波極 限 (W - 0)のスペ ク トル密度 と して , 数 であ る . (1 P( Si) - <l A( W)l 2> - - <l Ail 2 >p( o)空 <l Ai 1 2 > ′ dSio si 2十W2 (I) -0 ( 2) W が得 られ る? ここで P( Si )は緩和周波数 siの分布 を示 し, Si- 0 で有 限な極 限 を ・として独 立 な一様乱数 を計算機 に発生 さ 持 つ と仮定 され てい る o 実際 Ai,Siお よび t1 せ構成 した時系列 の波形 を図 1に示す 。図 2は時系列 の 1 /fスペ ク トルを表 わす 。図 3 はゆ らぎの波高分布 であ り指数分布 で与 え られ る。物理 的なモデル として空間 に分布 す る粒 子の放 出源 を考 え,これ らは互いに無相 関 とす る。 それ ぞれ の粒子源 の粒子放 出 の 時間変化 が緩和過程 で表わ され る もの とす る と, これ らの影響 をすべて受 ける空間 の 1 点 で観測すれば ,粒 子数 のゆ らぎは (1)式 の時系列 で表 現 され ,そのスペク ト/ レは 1 /f にな る . これ は宇 宙線 や原子炉 内中性子 の 1 /fゆらぎのモデ/ レを提供 す る と考 え られ る. さらに粒子源 のかわ りに音源 をとれ ばオーケス トラの音量 の 1 /fゆ らぎにまた高速道路 -F80- 1 / fパ ワー スペ ク トル を持 っ時系列 r oNJ 8 0u O'写 OO 。 ロ ロ. 0 「\「 2 I 0 . 0 J OCr Dゴ ・ I l 00 'D? 図 図 ● ● ● ー α 岳 葺 缶A O d l I オ l ♂ ●一 ● ● F81 J 0. ∫ 安久正紘 ・木下哲男 コ ロ コ 日昌 □ t A き伽 れ三 戸 O F I 書 0 00 I 10. I 20 00 l 3 0_ 00 図 lO T O ( x 50 I 1. O O F )ー q 6 000 4. -F82- l 7 0一 OD F 1/ fパ ヮ- スペ ク トル を持 っ時 系列 ● \ N 巨U 山 J Sya J t q J ● ● ● ●● 1 1 ♂ F R t A uEN C Y 図 5. に連 なが って い る支線 を高速 道路 への 自動 車 の供 給 源 と見なせば , 自動 車流 の 1 /f ゆ らぎのモ デ ル と して も考 え られ る。 以 上述 べ た時系 列 (1)式 の変形 と して図 4に示 す よ うに ランダムカ で切 られ た独 立 な 緩 和 過塩 が継続 して表 われ る時系列 のスペ ク トル を図 5に示 す 。 この場合 もランダムカ に よ る切 られ 方 が少 な く,独 立 な緩和 過塩 が継続 して表 われ る と見 なせ る時系列 の場合 /fスペ ク トルが表 われ る. 種 々 の濃度 で空 間 に不均一 に分布 す る散乱体 中 を進 には 1 行 す る粒 子 の速度 は上述 の時系 列 の物理 的 なモデ ル と考 え られ る。 参 考 文 献 1 ) ∫ . L. Ta ndona ndH・ R・ Bi l g e r ,J ・ A・ P・47,( 1 976 ) 1 6 97・ ・ A・ P・1 5( 1 976 )1 271・ 2 ) T.Mus haa ndH・ Hi g uc hi ,J ・ J 3 ) R. F. Vos sa nd∫ . Cl a r ke ,Na t ur e ・25 8( 1 975 )31 7・ 4 ) M. Ag u,J .P hys .So c ・J a pa n40( 1 976)1 51 0・ -F83 -