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2.当社経営への影響
2.当社経営への影響 こ の よ う な 経 営 環 境 の 変 化 は ,当 社 経 営 に 次 の よ う な 影 響 を 与 え る も の と予測する。 (1)エネルギー利用・供給形態の変化による電力需要の変動 省 CO 2 や生活の快適性の追求により,電気利用が拡大し電力需要の増加 をもたらすものと考えられる。一方で,人口・世帯数の減少に加え,省エ ネルギーに対する意識の高まりや,技術の向上等による電力需要の低下も 予測される。総じて,今後は,大幅な電力需要の伸びを期待することは難 しい。 また,太陽光発電,蓄電池,燃料電池,電気自動車などの急速な普及 拡大は,エネルギー利用・供給形態の変化をもたらす可能性がある。市 場競争環境は,これまでの電気事業者間における競争に加え,ガス,石 油,情報通信等の新技術を融合させるなど業種・業態の垣根を越えた エネルギーサービスが加わり,電気事業は大きく変わる可能性がある。 こうした変化により,これまでとは異なる不確実な需要変動への対応を 迫られる。 【エネルギー利用・供給形態の変化(イメージ)】 これまでのエネルギー利用 オンサイト 事業者 分散型 電源 ガス事業者 石油事業者 ガス 石油 太陽光発電, 蓄電池, 電気自動車 等の普及など お客さま ∥ エネルギー の最適利用 ・環境性 ・省エネ性 ・快適性 ・安全性 ↓ 利用方法, 供給手段 の多様化 6 お客さまは最適なエネルギー 利用を提案する事業者を選択 電気 設備に応じて供給者を選択 電気事業者 これからのエネルギー利用 エネルギー供給 に関わる プレーヤーが 競合・相互参入 ・電力事業者 ・オンサイト 事業者 ・ガス事業者 ・石油事業者 ・情報通信事業者 等 (2)地球温暖化対策等への対応に伴うコストの増加 地球温暖化対策の強化,エネルギー資源の確保,高経年化設備への対 応 な ど ,事 業 運 営 上 の コ ス ト が 増 加 す る 可 能 性 が あ る 。そ の よ う な 中 で , 電気事業制度改革による競争環境整備に加え,新技術の普及拡大や社会 環境変化を受けた制度見直しなどの可能性もあり,今後もより一層の効 率経営を推進していくことが必要となる。 (3)東北地域の社会変化を踏まえた事業運営・地域との連携の必要性 東 北 地 域 の 人 口・世 帯 数 の 減 少 な ど の 地 域 社 会 の 変 化 は ,当 社 設 備 の 効 率 的 運 営 の 維 持 や 人 材 の 確 保 な ど ,将 来 の 事 業 運 営 に 大 き な 影 響 を 与 え る可能性がある。 一 方 で ,地 方 の 自 立 が 求 め ら れ る 中 ,東 北 地 域 を 事 業 展 開 の 基 盤 と す る 当 社 は ,東 北 地 域 の 魅 力 や 特 性 を 活 か す 活 動 に 関 わ り ,地 域 と 共 に 成 長 す る パ ー ト ナ ー と し て ,よ り 地 域 と の 連 携 を 強 め て い く こ と が 必 要 と な る 。 【想定される経営環境変化のポイント】 人口・世帯数の減少等による需要変動,地球温暖化対策の強化等によるコストの増加の可能性が ある中,当社の使命を全うしながら持続的に成長し,地域との共栄を果たしていくことが必要。 この ビジョン2010策定時 (2000年当時) 年間に大きな経営環境変化が生じた 10 電力自由化による 本格的競争時代の到来 • 電力小売市場の自由化 を迎え,公益性に加え 私企業性の発揮により, 市場競争に打ち勝つこ とが最優先課題 • 金融・資本市場の企業 選別の動きが顕在化し, 財務体質の改善等が不 可欠 想定される経営環境変化のポイント 需要の変動 コスト増加要因の顕在化 エネルギー利用・ 供給形態の変化 市場競争の進展 • 人口・世帯数減少,省エネの進展,新技術の普及拡大など による需要変動リスクの顕在化 • 低炭素社会の実現に向けた新技術の普及拡大等による エネルギー利用・供給形態の変化 • 資源獲得競争の激化や,資源燃料価格上昇の趨勢継続に よるコストの増加 • 地球温暖化対策の一層の強化によるコストの増加 • 電気事業者間の競争に加え,業種・業態の垣根を越えた 競争環境へと変化 • 原子力発電をはじめとする安全規制の高度化 • 小さな政府と市場メカニズム重視の新自由主義的な経済 から新たな経済秩序への変化 7