Comments
Description
Transcript
たしざん(2)
第 1学 年 算 数 科 学 習 指 導 案 1 単 元 名 「たしざん(2)」(10時 間 完 了 ) 2 目 標 ・繰 り上 がりのある計 算 に興 味 をもち、「10といくつ」の考 えをもとにした「10の補 数 」を使 った計 算 の仕 方 のよさに気 付 き、進 んで計 算 しようとする。 (関 心 ・意 欲 ・態 度 ) ・「10の補 数 」を意 識 して、加 数 を分 解 したり被 加 数 を分 解 したりして計 算 の仕 方 を考 えることが できる。 (数 学 的 な考 え) ・(1 位 数 )+(1 位 数 )の繰 り上 がりのある計 算 を手 際 よく計 算 することができる。(技 能 ) ・加 数 分 解 や被 加 数 分 解 をして、繰 り上 がりのある計 算 の仕 方 について理 解 することができる。 (知 識 ・理 解 ) 3 ESD の視 点 ・身 に付 けさせたい能 力 ・態 度 ・繰り上がりのある計算の仕方を理解するために、数図ブロックを使っての具体的操 作を通して、操作手順を言葉にさせる。さらに、計算の仕方を復唱したり、ペアで 確認したりすることで、コミュニケーション能力を高める。 (コミュニケーションを行う力) ・たし算の答えが10より大きくなるか予想したり、計算方法のきまりなど見つけた りする活動を通して、数の見方を広げる。 (多面的・総合的に考える力) 4 構 想 本 学 級 は、男 子 14名 、女 子 14名 計 28 名 からなる。算 数 の学 習 に進 んで取 り組 む児 童 が多 い。 計 算 の学 習 の導 入 には、数 図 ブロックを使 っている。ブロックで計 算 の仕 方 を確 認 してから、朝 の学 習 や家 庭 で計 算 カードによる反 復 練 習 に取 り組 んでいる。意 欲 的 に練 習 する児 童 は、より速 く計 算 できるようになってきた。50問 3分 テストに挑 戦 し、たし算 では、23名 、ひき算 では15名 が合 格 してい るが、まだ指 を使 う児 童 もいるし、特 に、3名 は指 の操 作 も片 手 に指 が 5 本 あるという認 識 がなく1本 ずつ数 えながら増 減 させ、大 変 時 間 がかかる。2学 期 の初 めに学 習 した、「10よりおおきいかず」では、 数 の順 序 や大 小 関 係 はほとんどの児 童 が理 解 している。しかし、12+3や15-4のように、たされる 数 、ひかれる数 が20より小 さく、繰 り上 がりや繰 り下 がりのないたし算 ひき算 は、計 算 の仕 方 は理 解 できていても、計 算 ミスが多 い。3名 は、数 図 ブロックを使 わないと正 しくできない。 本 単 元 は、繰 り上 がりの あるたし算 の計 算 の仕 方 について、10の補 数 を利 用 した 計 算 方 法 を見 出 し、そのよさを生 かした 計 算 方 法 を用 いながら、繰 り上 がりのあるたし算 を練 習 し、習 熟 する こと を ねらいとしている。導 入 では数 図 ブロックでの操 作 を繰 り返 し行 うことで、10のまとまりのよさを視 覚 的 に感 じ取 らせ、1ずつ数 えたすのではなく、10の補 数 を考 える計 算 方 法 のよさを実 感 できるようにする。 そして、分 解 する数 をさく らんぼの絵 のような図 を使 って分 ける方 法 を知 らせ、その計 算 過 程 を声 に 出 して唱 えさせることで、10の補 数 を使 った計 算 方 法 に慣 れるようにする。単 元 の終 末 段 階 におい ては、繰 り上 がりのあるたし算 を、10の補 数 を考 えながら頭 の中 で処 理 をしたり、操 作 をせずに頭 の 中 で処 理 したりすることができるようにしたい。 そこで本 単 元 では、いつものように導 入 には数 図 ブロックを使 って、計 算 の仕 方 を学 習 していくが、 ブロックを操 作 する時 間 を十 分 に確 保 し、その操 作 手 順 を言 葉 で表 現 させていく。その際 何 度 も何 度 も復 唱 させて、10の補 数 を使 った計 算 の仕 方 に習 熟 させたい。 授 業 では、ペアでブロックの操 作 を確 かめ合 ったり、計 算 の仕 方 の言 葉 を確 かめ合 ったりするペア 学 習 を多 く取 り入 れたい。ペア学 習 では自 分 の考 えを確 かめることができるとともに、自 信 をもつこと につながっていくと思 われる。 繰 り上 がり、繰 り下 がりのない計 算 と同 じように、計 算 カードによる計 算 練 習 を繰 り返 し行 い、頭 の 中 で処 理 ができるようにしていきたい。 また、数 の見 方 など数 学 的 な考 えを広 げるために、単 元 の終 わりに、同 じ答 えになるものを集 めて 順 序 よく並 べる活 動 を取 り入 れる。そこから、被 加 数 や加 数 の関 係 やたし算 のきまりなどに気 付 かせ ていきたい。友 達 との意 見 交 流 を通 して、いろいろな見 方 ができる驚 きや、順 序 よく並 んだ数 の美 し さを実 感 させたい。 5 単 元 構 想 (別 紙 ) 6 本 時 の学 習 指 導 (1)目 標 ①答 えの同 じカードを並 べる活 動 に取 り組 み、たし算 のきまりを進 んで発 表 したり、友 達 の考 え を聞 いたりしようとする。 (関 心 ・意 欲 ・態 度 ) ②活 動 や意 見 交 流 を通 して、たし算 のきまりをいろいろな見 方 で考 えることができる。 (数 学 的 な考 え) (2)授 業 仮 説 たし算 の答 えが13,14になるカードを2枚 抜 いて提 示 することによって、その2枚 を見 つけ る方 法 から順 序 よく並 べる必 要 性 に気 付 くことができるであろう。そして、同 じ答 えになる繰 り 上 がりのあるたし算 カードを実 際 に順 序 よく並 べる活 動 を通 して、数 が整 然 と並 ぶ驚 きや美 しさを実 感 し、計 算 への関 心 を深 めたり、数 の見 方 を広 げられたりすることができるであろう。 (3)準 備 ①児 童 ・・・・ア,たしざん②の計 算 カード ②教 師 ・・・・ア,たし算 カード イ, 計 算 カードを置 くシート (4)展 開 段階 学 習 活 動 導 入 1 たし算 の答 えが10より大 きくなる計 算 10 師 の 支 援 ・答 えが10よ り大 きく なる 見 通 しをもつ 練 習 をさ カードを選 別 する。 せるために、一 人 1問 ずつ、「小 さい」「10」「大 ・「5+4」など「小 さい」 きい」の3パターンで答 えさせる。 ・「7+3」など「10」 ・「8+5」など「大 きい」 2 答 えが13、14になるカードを集 めて、 並 べる。 ・足 らないカードがありそう。 ・順 序 よく並 べたほうがいい。 ・「9+4」「8+5」「7+6」「6+7」 「5+8」「4+9」 ・「9+5」「8+6」「7+7」「6+8」 「5+9」 展 開 3 本 時 の学 習 課 題 30 教 ・計 算 カードは、今 までの学 習 のように、加 数 は 赤 字 、被 加 数 は青 字 で色 分 けする。 ・ 指 名 は、計 算 を苦 手 に してい る 児 童 から当 て るようにする。 ・順 序 よく並 べるほうがよいことを気 付 かせるた めに、「8+5」と「7+7」を抜 いておく。 ・足 らないカードに気 付 かないときは、「これで全 部 か」問 いかける。 *数 を順 序 よく並 べると落 ちがないことがわかり 並 べやすいことを抑 える。(③多 面 的 ・総 合 的 に考 える力 ) ・学 習 課 題 を貼 付 する。 こたえがおなじになるたしざんのカードをならべて、きまりをみつけよう ・ 4 自 分 の計 算 カードをシートの上 に順 序 よく並 べる。 ・まず答 ええが18のカードからさがそう。 ・「9+○」「8+○」・・・に並 べよう。 ・速 くできたよ。 5 並 べたカードを見 て、気 付 いたことを を配 布 し、その上 に置 かせる。 ・机 間 指 導 で作 業 の遅 い子 を補 助 し、裏 の答 えを見 て確 認 するように声 をかける。 ・ 速 くで きた 人 は、シート の下 の 欄 に 、見 つ けた きまりをメモさせておく。 発 表 する。 ・自 分 の考 えを発 表 できた児 童 を称 賛 する。 ・カードが階 段 みたいに並 んでいる。 ・ 発 表 され た 考 え と 同 じ こと 、似 た こと に 気 付 い ・答 えが18は1枚 しかない。 ・答 えが11のカードがいちばん多 い。 横 の並 び方 ・たされる数 が同 じカードが横 にならん でいる。 ・たす数 が1増 えると、答 えも1増 える。 縦 の並 び方 ・たされる数 が1ずつふえている。 ・たす数 は、1ずつへる。 ななめの並 び方 ・右 ななめに、たす数 が同 じ。 終 末 6 授 業 のまとめをする。 5 ・ カー ド を 並 べ や す い よ うに 、 台 紙 に す る シー ト ・ぼくの一 番 は、答 えが1大 きくなると、 カードの枚 数 が1枚 ずつ少 なくなる。 た児 童 を指 名 し、繰 り返 し発 表 させる。 ・発 表 させた考 えは、カードではどこのことか、 発 表 した児 童 以 外 の子 を指 名 し、黒 板 で示 さ せる。 ・ 発 表 された 考 え を、答 えの 枚 数 、並 び 方 の観 点 別 に 板 書 する 。並 び 方 につい ては、縦 、横 ななめに分 けて分 かりやすく板 書 する。 ・発 表 が止 まってしまったときには、視 点 のヒント を与 える。 ・理 解 を深 めるために、発 表 を聞 いてきまりが分 かった児 童 を指 名 し、さらに復 唱 させる。 *コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 る た め に 、 自 分 が 一 番 す ごい と 思 うき ま りをペ アで 伝 え 合 うよ うにさせる。(④コミュニケーションを行 う力 ) (5)評 価 ①【A評 価 】答 えの同 じカードを順 序 よく並 べることができ、自 分 で見 つけたきまりを進 んで発 表 したり、友 達 の考 えをよく聞 いて復 唱 しようとしたか。 (活 動 4の様 子 ,活 動 5の話 し合 いから) 【B評 価 】答 えの同 じカードを並 べる活 動 に取 り組 み、たし算 のきまりを発 表 したり、友 達 の考 えを聞 いたりしたか。 (活 動 4の様 子 ,活 動 5の話 し合 いから) ②【A評 価 】活 動 や意 見 交 流 を通 して、たし算 のきまりを、カードの枚 数 、数 の並 び方 や増 減 な ど、いろいろな見 方 で考 えることができたか。 (活 動 5の話 し合 いの様 子 、活 動 6の記 述 から) 【B評 価 】活 動 や意 見 交 流 を通 して、たし算 のきまりを考 えることができたか。 (活 動 5の話 し合 いの様 子 、活 動 6の記 述 から) (10 時間完了) 段階 つ 時 1 む 4 め る 3 か め る ま と め る 学びを深めた姿 8+3のけいさんのしかたをかんがえよう 教師の支援 ・いろいろな計算方法を認め、取り上 げるようにする。 ・速くできるという観点から、10の 補数を利用する方法がよいことを 確認させる。 答えが10を超えるたし算は、10のまとまりを作ると、便利だよ。 と ふ 学習課題 ・指で数えよう。 ・数図ブロックを使って、数えよう。 ・8のお皿をいっぱいにすると、答えが一目でわかるよ。 か も 子どもの意識・考え 2 ・数図ブロックは、被加数を赤、加数 を青にして、視覚的に区別できるよ ・数図ブロックを並べると、空き部屋が1だから、青いブロックを1こもらってくる うにさせる。 と、10ができて、答えがすぐわかるよ。 ・被加数のブロックは10のお皿に入 ・声を出しながら、数図ブロックの操作をやるとまちがえずにできそう。 れるようにして、空き部屋が10の ・できるだけ簡単に言葉にすると、 補数になっていることをいつも確 「9に 1を たして10、 10と のこった□で、□」 認するようにする。 ・計算の仕方を身に付けるために、 ブ 繰り上がりのあるたし算の仕方を言葉で覚えると、計算がどんどんできそう。 ロックを操作する際は、計算の仕方 を言いながら操作させる。 こたえが10をこえる、8+○、7+○、6+○のけいさんをしよう。 ・全体で復唱する場面を多く取り入れ ・8のときは、2こ動かせば、10ができるよ。 る。 ・一度に移動させると、速くできるよ。 ・ペア学習で、計算の仕方を言いなが らブロックの操作ができているか 計算の仕方を唱えて、繰り上がりのあるたし算ができるようになったよ。 お互いに確認し合わせる。 こたえが10をこえる、9+○のけいさんのしかたをせつめいしよう。 ・既習の計算方法を確認するために、 数図ブロックは、被加数を赤、加数 を青にして、計算の仕方を言いなが ・いつものやり方だと、6こも移動させないといけないよ。 ら操作させる。 ・たされる赤のブロックを、2こ動かした方が速くできるよ。 ・ もっと速くできる方法はないかとい たされる数を分けたほうが、速くできるよ。小さいほうの数を分けるといいね。 う観点で、加数分解の方法を見つけ させる。 こたえがおなじカードをならべて、けいさんのきまりをみつけよう。(本時7/10) ・同じ答えになる計算カードを台紙の シートを使って並べやすくさせる。 ・順序よく並べると、階段みたいになるよ。 ・答えによって、枚数がちがうよ。 ・横や縦に、同じ数が並んでいるよ。 ・たされる数が1へると、たす数が1増える。 ・きまりを見つけるために、いろいろ な見方から考えられるように、必要 いろんなきまりをみつけて、おもしろかったよ。計算カードがきれいに並んで、 に応じてヒントを出す。 すごいなあ。 ・きまりを理解するために、友達の考 えを何度も復習させる。 ・計算に習熟し、より速く計算ができ くりあがりのあるたしざんのれんしゅうをしよう。 るように、計算カード練習を家庭で ・速くできるようになりたい。 も毎日行うようにさせる。 ・おうちでも毎日練習するよ。 ・朝の学習でもドリル練習を行う。 ・50問テストを行い、5分以内でで もう、数図ブロックを使わなくても、計算できるよ。 きるように目標を持たせる。 もっと速く、正しく計算ができるように、これからも計算カードで練習するよ。 ・必要に応じて、数図ブロック、ブロ ックカードを利用させる。 4+8のけいさんのしかたをかんがえよう。