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セルフケア健康機器市場に関する調査結果 2010
2010 年 3 月 18 日 セルフケア健康機器市場に関する調査結果 2010 【調査要綱】 矢野経済研究所では、次の調査要綱にてセルフケア健康機器市場の調査を実施した。 1.調査期間:2009 年 11 月~2010 年 2 月 2.調査対象:セルフケア健康機器市場に参入している企業及び関連団体等 3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話によるヒアリング、ならびに文献調査併用 <セルフケア健康機器市場とは> 本調査におけるセルフケア健康管理機器では、健康管理機器として「電子血圧計」「電子体温計」「体重 体組成計」「尿糖計/血糖計」「心電計/心拍計」「歩数計/活動量計」、フィットネス機器として「家庭用 フィットネス機器」、健康回復器として「マッサージチェア」「フットマッサージャー」「ハンディマッ サージャー」「フェイスケア」、健康治療機器として「家庭用電位治療器」「低周波治療器」「吸入器」 を対象としている。 【調査結果サマリー】 2008 から 2009 年で市場伸長を示したのは「電子体温計」「歩数計/活動量計」「フ ェイスケア」「電子血圧計」の 4 分野 セルフケア健康機器市場のうち 2008 年から 2009 年にかけて市場規模が拡大した分野は、電 子体温計(約 160%)歩数計/活動量計(約 127%)、フェイスケア(約 110%)、電子血圧計 (約 107%)である。最も大きく伸長した電子体温計は、新型インフルエンザ流行の影響が大 きい。 2009 年市場規模の上位は、「マッサージチェア」「電子血圧計」「家庭用フィッ トネス機器」「フェイスケア」「体重体組成計」 2009 年のメーカー出荷金額ベースによる市場規模上位は、マッサージチェア 575 億円、電子血圧 計 278 億円、家庭用フィットネス機器 273 億円、フェイスケア 241 億円、体重体組成計 238 億円であっ た。 ◆ 資料体裁 資料名:「2010 年版セルフケア健康機器の市場実態と将来展望」 発刊日:2010 年 2 月 19 日 体 裁:A4 判 307 頁 定 価:115,500 円(本体価格 110,000 円 消費税等 5,500 円) 株式会社 矢野経済研究所 所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝 設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/ 本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/) 本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。 本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報宣伝グループ迄お問合せ下さい。 Copyright © 2010 Yano Research Institute Ltd. 2010 年 3 月 18 日 【 調査結果の概要 】 1. 分野別市場概況と予測 1-1. 電子血圧計 2009 年の電子血圧計市場規模は、メーカー出荷金額ベースで 278 億円(前年比約 107%)であった。 メーカー各社は製品のカラーバリエーションを増やしたり、旅行先でも手軽に血圧が測定できる薄型の コンパクト型を登場させるなど工夫を凝らし、顧客獲得に努めている。今後も高齢者社会の進展と生活習 慣病の予防管理意識の広まりもあり、同市場は堅調に推移すると考える。 1-2. 電子体温計 2009 年の電子体温計市場規模は、メーカー出荷金額ベースで 175 億円(前年比約 160%)拡大した。 2009 年春頃から流行した新型インフルエンザにより、通勤通学前の家庭内測定、衛生面の考慮の背景 から需要が拡大。特に、測定時間の短い予測式のニーズが高まった。しかし、この動きは「新型インフル エンザ」という特需的要因によるもので、今後は再び緩やかな推移に回帰するものとみる。 1-3. 体重体組成計 2009 年の体重体組成計市場規模はメーカー出荷金額ベースで 238 億円(前年比約 87%)であった。 近年のメタボリックシンドロームへの認知度の高まり等により、順調に拡大を続けてきた。しかし、景気後 退の影響により、四肢測定タイプは二肢測定タイプへ、二肢測定タイプは一般的な体重計へ、より安価な 製品へ需要が流れた。そこでメーカー各社は、デザイン・スタイル性に工夫を凝らした商品や、インターネ ット・PCへの接続が可能な商品などを発売し、顧客獲得に注力している。今後の同市場は、景気の回復 と健康管理意識の高まりにより、再び緩やかな増加傾向となるとみる。 1-4. 歩数計/活動量計 2009 年の歩数計・活動量計市場規模は、メーカー出荷金額ベースで 92 億円(前年比約 127%)と伸長 した。 近年、カラーバリエーションが豊富な製品や、ラインストーンを全体にちりばめ、カバンなどにアクセサリ ーとして取り付けられる製品、アニメのキャラクターとタイアップした製品等が発売され、若者や女性を中 心に需要が伸びた。また、歩数だけでなく、様々な身体活動を測定する活動量計の上市が、市場拡大に 拍車をかけている。更に、流通面でも変革がおき、家電量販店では、消費者が実際に商品を手にとって 操作を体験できる販売手法がとられるようになった。このように、製品・販売手法・購買者層のそれぞれが 変化しており、今後も市場拡大は進むとみる。 1-5. 家庭用フィットネス機器 2009 年の家庭用フィットネス機器市場場規模は、メーカー出荷金額ベースで 273 億円(前年比約 91%)であった。 市場規模の縮小主要因は、近年主流であった乗馬フィットネスを中心とした他動式フィットネスの落ち 込みにある。しかし、『ウチトレ』ブームで、運動者自ら動かなければならない自動式フィットネスが復活し、 景気後退と重なった落ち込みを、カバーする状況に向っている。 今後は、景気動向が市場拡大のポイントとなるが、自動式フィットネスの構成比の拡大は続き、新製品 の状況によっては、再び成長する可能性は高い。 1-6. マッサージチェア 2009 年のマッサージチェア市場規模は、メーカー出荷金額ベースで 575 億円(前年比約 97%)と微減 に留まった。 近年、消費者の志向は高価格、高機能タイプへと動いてきたが、景気後退の影響により、ふたたび低 価格、コンパクト化に市場は流れてきている。コンパクト製品は、今まで需要層とならなかったマンション向 けや女性ユーザーをとりこめることから、特に注目され、2009 年には各メーカーが一気に上市した。 今後は、新規顧客獲得に向け、様々な流通チャネルを使った各社の本格的な営業が予測され、2010 年を境に、市場規模はゆるやかに上昇していくものとみる。 1-7. フェイスケア 2009 年のフェイスケア市場規模は、メーカー出荷金額ベースで 241 億円(前年比約 110%)であった。 同市場の主流商品は、「スチーム」「ローラー」「光」などである。これらはエステティックサロンで行なっ ているようなスキンケア施術が「ホームケア」として広まったものである。2008 年度販売台数構成比で、ス チームが 36.2%、ローラーが 46.1%と高く、市場を牽引している。 今後も「美顔」「小顔」「美肌」「美白」やアンチエイジングの浸透で、ますます需要は増加するとみる。 Copyright © 2010 Yano Research Institute Ltd.