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カナダの山歩

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カナダの山歩
カナダのバンクーバー近くの山歩き
バンクーバーにいる娘に孫が生れたので、顔を見に行った。折角なので山に登りたかったが、こ
のようなときに事故でも起こしたら大変なので、軽い山登りの装備とクライミングシューズを持
って出かけた。天候があまり良くないのと、私の体調も今ひとつなことと、何より仲間がいない
ので、軽いハイキングで終わってしまった。目的が山登りではないのだから、止むを得ない。
9 月 30 日晴
バンクーバーの北東の端、
バスの終点に Deep Cove という小さなヨットハーバーのある村がある。
この裏山に標高125mくらいの岩山(Quarry Rock)があり、遠くバンクーバーのビルも遠望
できるので、軽いハイキングとしては人気がある。ダウンタウンからバスを2回乗り継ぎ終点。
登山口は丁度 11 時、頂上は 11 時 45 分であった。ゆっくり歩いても 1 時間ほどで登れる。高度
差はないが、道は結構トラバースが多く、小さな沢を越えていくので、そのたびに小さな登り下
りがある。頂上でゆくり休んで入り江の美しい景色を楽しんで下山。時刻は 12 時 50 分。小さな
コーヒーショップでメープルドーナツとコーヒーの昼食を食べて、往路を戻って帰った。
10 月 2 日晴一時曇り
もうひとつ体調が良くないので、街外れにある Cliffhanger というクライミングジムに行く事に
した。ボルダリングのジムは多いが、ここは基本的にトップロープのルートをもつ施設なので覗
いてみたのである。スタッフにビレーを頼むとすると予約がいるそうだが、自動ビレー器が 3 台
あり、そこでやって下さいとのこと。この装置のあるルートの難度は5.6から5.10まで。
何年かぶりなので5.8程度を中心に 1 時間ほど遊んで帰った。シューズは持っていったが、ハ
ーネスは借りた。この借り賃を入れて16ドルで終日利用可能。まあ妥当なところである。私の
写真は無いが雰囲気は判るでしょう。
10 月 6 日曇り後晴れ
バンクーバーの中心部でレンタカーを借りて8時25分に出発。暫くはラッシュアワーにぶつか
り渋滞したが、郊外に出ると空いて来た。国道99号線をスキーで有名な Whistler に向けて走る。
今日の目的地はその中間にある Squamish という小さな町のすぐそばに聳える Stawamus Chief
Peaks(スタワマスと読む)に登ることである。ここまで行くには Squamish までバスで行って
もそこから少ないタクシーに乗るしかなく、帰りを考えると極めて不便でレンタカーしか方法が
ない。99号線はこの山の麓を通っているが、そのすぐ側から大岩壁が立ち上がってるので、気
をつけないと通り過ぎてしまう。この岩壁は3つのピークからなっており、一番高い第三ピーク
でも702mなので、岩壁の高度差700mという説もあるが、これは言いすぎ。とはいえ60
0mを越える大岩壁でカナダ西海岸の岩登りの場所としては最大である。そのすぐ側に Shannon
Falls という大きな滝がありこれも見物することにした。この滝も高差が300mということだが、
多段の滝でしかも滑滝なので、とてもそのような迫力はない。とわ言え、大きな滝であることに
変わりはない。高速の道を1時間 10 分ほど走ってこの滝の駐車場に到着した。
この看板は国道 99 号線から駐車場に入る入口に立っている。後ろに見えている山が Stawamus
Chief の第一ピークである。
滝を見物して、5 分も車を走らすと Stawamus の登山口の駐車場に着く。ここにはキャンプ場や
トイレもあり、お金の無い若いクライマーがテントを張っている。駐車場からすぐに岩壁で首が
痛くなるくらいの仰角だが、ところどころに木が生えていて、ヨセミテのような感じはない。高
差もヨセミテのエル・キャプサンの半分くらいだろうか。10 時 15 分に出発。しばらくキャンプ
場の中の林道を歩いて、いきなり急登がはじまる。月曜日なのに結構人はいる。すぐに第三ピー
クから谷沿いに降りてくる道が合流する。11 時 10 分に第二ピークへの分岐に到着。先ずは第一
ピークに登る。
一ヶ所鎖場があったが、
技術的な問題はなく 11 時 32 分に第一ピークに到着した。
標高610mである。登山口は標高75mなので高度差550m弱。これを 1 時間 15 分ほどで登
ったのだから、まあ頑張ったといえるだろう。11 時 45 分まで休憩。私の後ろの岩山が第二、第
三ピークである。
写真のように巨大な一枚岩で所々の割れ目に木が生えているという感じである。
第一ピークと第二ピークの間は大きく切れていて、直接行けないので、一度先ほどの分岐点まで
戻る。かなりの人はこの第一ピークから戻ってしまう。分岐点は 12 時丁度。第二ピークとの鞍部
まで登り、そこから第二ピークの上までは鎖場が連続して、このコースでは一番面白かった。こ
の鎖は最近設置されたようで、クライミング用のハンガーが打ち込まれている。第二ピークの頂
上は 12 時 38 分。標高655mである。第一ピークを上から眺めると、それが大きな一枚岩であ
ることが判る。
ここまでくると人は大幅に減って、数人いるだけとなる。10 分ほど休んで第三ピークに向う。岩
場にペンキで印があるわけでなく、途中の木に 10Cm 角の色のついた板が打ちつけてあるだけな
ので、注意していかないとルートを間違える。第三ピークとの鞍部には 13 時到着。ここから谷沿
いに下る道が分岐している。第三ピークへは更に道標が不親切になりルートを注意していかない
と間違う。日本なら至る所に道標や鎖場が付く所だが、この辺は山らしい感じがして気持ちが良
い。第三ピークには 13 時 20 分到着。標高702mでここまで来ると誰もいない。あとから一パ
ーティーが登ってきた。
頂上は平でまるで舗装されたような一枚岩に所々松が生えている。13 時 35 分まで休み、下りに
かかる。
急な谷沿いの道をひたすら下ると最初登って来たときの道に合流する 14 時 26 分である。
休まずそのまま下って駐車場には 14 時 50 分に着いた。出発から休憩を入れて 4 時間 35 分。ま
あ、頑張ったと言えるだろう。ガイドブックでは 6 時間のコースである。
この山は余りに近づきすぎて全貌が見えないので、15 時に出発して直ぐそばの Squamish の街に
行ってみた。ここからは全貌が見える。右から左に向って第一、第二、第三ピークである。左下
から斜め上に木が生えたバンドがあり、これが全体をややゴチャゴチャした感じにしているのだ
ろう。
この写真を撮ったのは 15 時 20 分ころなので、まだ少し時間があり、せっかくここまで来たのだ
から、オリンピックのあった Whistler までいってみることにした。車で 1 時間弱で到着。ただも
う夕方だったので、狭い街の中をドライブして引き帰した。帰りはバンクーバーの市内に入ると
ころで、道を間違え、カーナビがついていないので地図と首っ引きで引き返した。こうしたこと
もあったが、レンタカーのリターンに 19 時すぎに到着した。
以上
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