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L 8 m
【技術分類】5−1−1
【
FI
装置化/デバイス/ベースバンド系
】H04J15/00 H04J13/00@D
【技術名称】5−1−1−1
28.8 Mb/s 4/spl times/4 MIMO HSDPA Receiver
【技術内容】
原理:
帯域幅 5MHz で 28.8Mb/s を達成する HSDPA(high-speed downlink packet access)MIMO ベースバンド
受信機をシリコンデバイスに実装する。
詳細:
MIMO HSDPA システムの構成を図1に示す。基地局では、符号化された高レートのデータ系列を M 個
の送信アンテナと L 個の拡散符号に分割する。データ系列は QPSK、 8 PSK、 16 QAM に変調され、拡散
率 16 の 15 個の拡散符号のうちの1つによって拡散される。各送信アンテナのデータ系列はパイロッ
トが挿入され、基地局のスクランブリング符号がかけられる。
受信機では、時空間等化器を用い、等化器からの出力を逆拡散し、事後確率を用いた最尤検出を行
う。その次に、誤り訂正のためにターボ復号器へ入力される。時間領域の MIMO 時空間等化器の構成を
図2に示す。M 個の推定フィルタバンクからなり、各フィルタは N 個の等化器から構成されている。
等化器は、無線通信路により生じた時間と空間のゆがみを利用している。 0.18µ m 6M CMOS におい
て、受信機のコア領域は、 685k 有効論理ゲートと 180kb 非チップメモリを用いて、 11.6mm 2 となっ
た。シリコンデバイスを図3に示す。
従来技術・歴史:
MIMO 技術は、同一の周波数で複数の送受信アンテナを用いることにより、周波数利用効率を高め高
データレートを提供することができる。
【図1】
MIMO システム構成
出典:“A 28.8 Mb/s 4x4 MIMO 3G High-Speed Downlink Packet Access Receiver with Normalized Least
Mean Square Equalization”, “Solid-State Circuits Conference, 2004 Digest of Technical Papers,
ISSCC, 2004 IEEE International, Volume:39, Issue:9,”, “September 2004”, “D. Garrett, G. Woodward,
L. Davis, G. Knagge, and C. Nicol 著”, “IEEE発行”, “p.1545, Figure 23.2.1: MIMO system
architecture” (© 2005 IEEE)
389
【図2】
MIMO 等化器構成
出典:“A 28.8 Mb/s 4x4 MIMO 3G High-Speed Downlink Packet Access Receiver with Normalized Least
Mean Square Equalization”, “Solid-State Circuits Conference, 2004 Digest of Technical Papers,
ISSCC, 2004 IEEE International, Volume:39, Issue:9,”, “September 2004”, “D. Garrett, G.
Woodward, L. Davis, G. Knagge, and C. Nicol 著”, “IEEE 発行”, “p.1545: Figure 23.2.2: MIMO
equalizer structure” (© 2005 IEEE)
390
【図3】
受信機コア領域の写真
出典: “A 28.8 Mb/s 4x4 MIMO 3G High-Speed Downlink Packet Access Receiver with Normalized Least
Mean Square Equalization”, “Solid-State Circuits Conference, 2004 Digest of Technical Papers,
ISSCC, 2004 IEEE International, Volume:39, Issue:9,”, “September 2004”, “D. Garrett, G. Woodward,
L. Davis, G. Knagge, and C. Nicol 著”, “IEEE発行”, “p.1546, Figure 23.2.6: Die photo” (© 2005
IEEE)
【出典/参考資料】
[1]“A 28.8 Mb/s 4x4 MIMO 3G High-Speed Downlink Packet Access Receiver with Normalized Least
Mean Square Equalization”, “IEEE, Solid-State Circuits Conference, 2004, Digest of Technical
Papers., ISSCC, 2004 IEEE International, Volume:39, Issue:9, pp.1544-1552”,“September 2004”,
“D. Garrett, G. Woodward, L. Davis, G. Knagge, and C. Nicol 著”
391
【技術分類】5−1−1
【
FI
装置化/デバイス/ベースバンド系
】H04J15/00 H04J13/00@D
【技術名称】5−1−1−2
Silicon Complexity for ML Detection
【技術内容】
原理:
MIMO 通信路において最尤検出をスフィア復号を用いて行う。変調方式が 16QAM の 4 × 4 MIMO 通信路
2
における検出器の大きさが 10mm に収まることを示す。
詳細:
HSDPA-MIMO の構成を図1に示す。送信ビット系列は直並列変換、シンボル変調および符号拡散され、
M 本のアンテナから送信される。受信機では N 本のアンテナで受信した信号を逆拡散し、通信路イ
ンパルス応答推定値を用いて最尤検出を行う。
受信機における最尤検出器の構成を図2に示す。最初に通信路インパルス応答推定値を用いて受信
信号候補を生成し、受信信号との距離が最も小さいものを選択する。スフィア復号では計算量を削減
するために通信路インパルス応答行列 H を QR 分解する。
H = QH U
得られた下 3 角行列 U を用いて、受信信号から半径 r 以内にある受信信号候補を送信アンテナごと
に順番に探索する。
長所:
ASICを用いて試作したML(Maximum Likelihood)-APP(a posteriori probability)を図3に示す。変調
方式が16QAMの 4 × 4 MIMO通信路において、従来の最尤検出器が270mm2必要なのに対して、スフィア復号
を用いることによって最尤検出器の面積が10mm2に収まる。
従来技術・歴史:
HSDPA-MIMO では受信機に最尤検出器が用いられるが、最尤検出の計算量は送信アンテナ数および変
調多値数に対して指数的に増大するため、16QAM を用いる 4 × 4 MIMO 通信路に用いる上で回路規模が非
常に大きくなるという問題があった。
【図1】
HSDPA-MIMO の構成
出典:“Silicon complexity for maximum likelihood MIMO detection using spherical decoding”, “IEEE
Journal of Solid-State Circuits, vol.39, issue9”, “September 2004”, “D. Garrett, L. Davis,
392
St. Brink, B. Hochwald, and G. Knagge 著”, “IEEE発行”, “p.1545, Figure 1: MIMO detector for
HSDPA” (© 2005 IEEE)
【図2】
HSDPA-MIMO の構成
出典:“Silicon complexity for maximum likelihood MIMO detection using spherical decoding”, “IEEE
Journal of Solid-State Circuits, vol.39, issue9”, “September 2004”, “D. Garrett, L. Davis,
St. Brink, B. Hochwald, and G. Knagge 著”, “IEEE発行”, “p.1546, Figure 3: ML-APP detection
architecture” (© 2005 IEEE)
393
【図3】
ML-APP MIMO detector die photo
出典:“Silicon complexity for maximum likelihood MIMO detection using spherical decoding”,
“IEEE Journal of Solid-State Circuits, vol.39, issue9”, “September 2004”, “D. Garrett,
L. Davis, St. Brink, B. Hochwald, and G. Knagge 著”, “IEEE 発行”, “p.1545, Figure 2: ML-APP
MIMO detector die photo” (© 2005 IEEE)
【出典/参考資料】
[1] “Silicon complexity for maximum likelihood MIMO detection using spherical decoding”,
“IEEE Journal of Solid-State Circuits, vol.39, issue9, pp.1544-1552”, “September 2004”,
“D. Garrett, L. Davis, St. Brink, B. Hochwald, and G. Knagge 著”
394
【技術分類】5−1−1
【
FI
装置化/デバイス/ベースバンド系
】H04J15/00 H04J11/00@Z
【技術名称】5−1−1−3
Synchronization for MIMO OFDM Systems
【技術内容】
原理:
OFDMでは時間及び周波数の同期が必要である。受信された信号をダウンコンバートした信号から、時
間同期ではOFDMフレームの最適な開始時刻を検出し、周波数同期では送受信の発振器の周波数差を推定
する。
詳細:
Q × L MIMO による送受信ダイバーシチのシステム構成を図に表す。
タイミング再生は、次の2段階で行われる。まず、大まかなタイミング再生は受信後ダウンコンバ
ートされた受信信号のデータ区間とそれがコピーされたサイクリックプレフィックス (cyclic
prefix: CP) 区間との自己相関から得られる。次に高精度なタイミング再生を行うために、送信側で
トレーニング信号として直交系列を送信し、受信側ではその既知信号と受信後ダウンコンバートされ
た受信信号との相互相関から得られる。
相対周波数オフセットは、次の2段階で行われる。まず、タイミング再生における第 1 段階の複素
自己相関関数の角度成分を抽出して得る。次に正確な周波数オフセットは、高精度なタイミング再生
に基づいた角度成分の抽出によって得る。表にタイミングと周波数オフセット同期の手法を示す。
長所:
同期アルゴリズムは低SNRかつ、周波数選択性フェージング環境で効果を発揮する。
従来技術・歴史:
OFDMの時間及び周波数同期について、多くの技術が提案されているが[2]、[3]、MIMOシステムに用い
るときに大きな修正を加える必要がある。
395
【図】
Block diagram of a system with Q×L transmit-receive diversity
出典:”Synchronization for MIMO OFDM systems”, ”IEEE GLOBECOM ‘01, vol. 1”, ”November
2001”, “A. N. Mody and G. L. Stuber 著”, “IEEE 発行”, “p. 510, Figure 1: Block diagram
of a system with Q×L transmit-receive diversity ” (© 2005 IEEE)
396
【表】
タイミングと周波数オフセット同期
同期種別
相関
相関対象
粗タイミング同期
自己相関
受信信号のCP
高精度タイミング同期
相互相関
トレーニング信号
粗周波数オフセット同期
自己相関
受信信号のCP
高精度周波数オフセット同期
自己相関
トレーニング信号
“Synchronization for MIMO OFDM systems”, ”IEEE GLOBECOM ‘01, vol. 1, pp. 509-513”,
”November 2001”, “A. N. Mody and G. L. Stuber 著”, “IEEE 発行”の記述を基に作成
【出典】
[1] “Synchronization for MIMO OFDM systems”, “IEEE GLOBECOM ‘01, vol. 1, pp. 509-513”,
“November 2001”, “A. N. Mody and G. L. Stuber 著”
【参考資料】
[2] “Robust frequency and timing synchronization for OFDM”, “IEEE Tran. on Comm., vol. 45,
no. 12”, “December 1997”, “T. M. Schmidl and D. C. Cox 著”,
[3] “Time and frequency synchronization for OFDM using PN-sequence preambles”, “IEEE Veh.
Tecn. Conf., vol. 4, pp. 2203-2207, 1999”, “F. Tufvesson, O. Edfors and M. Faulkner 著”
397
【技術分類】5−1−1
【
FI
装置化/デバイス/ベースバンド系
】H04J15/00
【技術名称】5−1−1−4
ソフトウェア無線指向MIMO信号処理ハードウェア
【技術内容】
原理:
MIMOシステムの各種アルゴリズムを同一プラットフォーム上に実装し測定に基づく評価・比較を行う
ため、プログラムによりMIMO信号処理部を再構成可能とするソフトウェア無線指向の信号処理ハードウ
ェアを開発している。
詳細:
信号処理ハードウェアのハードウェア構成とソフトウェア構成について説明する。
ハードウェアの構成図を図1に示す。
ハードウェア構成はRF(Radio Frequency)部、ローカル部、ベースバンド部、ユーザインタフェース
部となるCompact PCI(cPCI)ボードで構成され、ベースバンド部はさらに送信信号の生成を行うD/Aボー
ド、受信信号の処理を行うA/Dボードおよびデータ処理を行うDSPボードに分けられる。
ソフトウェアに関する機能ブロックとその実装アーキテクチャを図2に示す。DSPボードのFPGAに実
装されるモジュールコントローラがシステム全体のマスターとなり、各機能ブロックを制御・管理する。
また、個別に開発されたモジュールを組み合わせたり性能を比較するための図3に示されるモジュー
ルマネージメント方式を提案する。他の機能としてはMATLABからMEX関数を用いてFPGAにアクセスでき
るようにしてある。またDSP-FPGA間のバスをDSPのリンク・ポートと同じフォーマットにしてあるので、
フレキシブルなアルゴリズム検証を行う事ができる。
長所:
プログラムを書き換えることにより、実環境における各種MIMOアルゴリズムの特性を測定可能なハー
ドウェアプラットフォームを開発した。MIMOシステムのプロトタイピングおよび標準化を行っていく上
での特性比較に非常に役に立つと考えられる。
従来技術・歴史:
ソフトウェア無線指向のハードウェアは幾つか市販されているが、これらの多くはキャリアボードに
SISOモジュールを接続するものであったり、アレー技術に特化したものであったりと、複数チャネルの
同時送受信を行うMIMOシステムの実装には多少難がある。
398
【図1】
ハードウェア構成
出典:“ソフトウェア無線指向 MIMO 信号処理ハードウェアの開発”, “信学技報,SR”, “May 2004”,
“水谷慶,坂口啓,汪恒江,山岡敦志,高田潤一,荒木純道,荒田慎太郎,浦賀和彦,間鍋栄 著”, “電
子情報通信学会 発行”, “p.2, 図2: ハードウェア構成”
399
【図2】
実装アーキテクチャ
出典:“ソフトウェア無線指向 MIMO 信号処理ハードウェアの開発”, “信学技報,SR”, ”May 2004”,
“水谷慶,坂口啓,汪恒江,山岡敦志,高田潤一,荒木純道,荒田慎太郎,浦賀和彦,間鍋栄 著”, “電
子情報通信学会 発行”, “p.4, 図6: 実装アーキテクチャ”
400
【図3】
モジュールマネージメント
出典:“ソフトウェア無線指向 MIMO 信号処理ハードウェアの開発”, “信学技報,SR”,,
“May 2004”,
“水谷慶,坂口啓,汪恒江,山岡敦志,高田潤一,荒木純道,荒田慎太郎,浦賀和彦,間鍋栄 著”, “電
子情報通信学会 発行”, “p.4, 図7: モジュールマネージメント”
【出典/参考資料】
[1]“ソフトウェア無線指向MIMO信号処理ハードウェアの開発”, “信学技報,SR, pp.1-6”, “May 2004”,
“水谷慶,坂口啓,汪恒江,山岡敦志,高田潤一,荒木純道,荒田慎太郎,浦賀和彦,間鍋栄 著”
401
【技術分類】5−1−1
【
FI
装置化/デバイス/ベースバンド系
】H04J15/00 H04J11/00@Z
【技術名称】5−1−1−5
IEEE 802.11a/g 準拠 MIMO 無線 LAN チップ
【技術内容】
King F. Lee らによって提案された“SFBC-OFDM”[2]は、フラットフェージング環境でサブキャリ
ア間のインパルス応答が同一という条件であるが、周波数選択性フェージングでサブキャリア間のイ
ンパルス応答が異なると、“SFBC-OFDM”の直交性が崩れ、十分なダイバーシチ効果が得られない。
送信アンテナ A と B の2本の場合の SFBC-OFDM で FFT 処理された受信信号(雑音成分は無視)R(k,j)
は、
A
 R(k , j )   H k , j
 R( k + 1, J ) = 
B *

  − H k +1, j
H kB, j   x

  k*+1, j 
A *
H k +1, j   xk +1 
となる。HAはアンテナ A からのインパルス応答、HB はアンテナ B からのインパルス応答、[x]*は x
の複素共役であり、kは直並列変換された後の受信信号を、jは OFDM サブキャリア番号である。
上式のインパルス応答を要素に持つ行列の逆行列を両辺に乗算することにより、周波数選択性フェ
ージング環境における受信信号xk,j、xk+1、jを下式の通り求めることができ、この空間周波数ブロッ
ク復号の構成を図に示す。
 xk , j 
1
 x *  = A A*
B
B*
 k +1, j  H k , j H k +1, j + H k , j H k +1, j
 A *
H
⋅  k +1, j

B *
 − H k +1, j

− H kB, j 

H kA, j 
 R(k , j ) 
 R ( k + 1, j )


この構成の 802.11a/g 準拠の STBC-OFDM 受信機を RTL(Register Transfer Level)設計で FPGA に実
装し、良好な受信動作を確認した。
【図】
SFBC-OFDM における空間周波数ブロック復号の構成
出典:“IEEE 802.11a/g 準拠 MIMO 無線 LAN チップの開発”, “電子情報通信学会技術研究報告
VOL.104 NO.20(RCS2004 24− 48)”, “23th, April 2004”, “福田 瑞恵,上田 健二,尾知 博,金
402
城 繁徳,鈴木 健一 著”, “電子情報通信学会 発行”, “p.70, 図4: SFBC-OFDM における空間周
波数ブロック復号”
【出典】
[1]“IEEE 802.11a/g 準拠 MIMO 無線 LAN チップの開発”, “電子情報通信学会技術研究報告
VOL.104 NO.20(RCS2004 24− 48) pp.67-71”, “23th, April 2004”, “福田 瑞恵,上田 健二,尾
知 博,金城 繁徳,鈴木 健一 著”
【参考資料】
[2]“Space-Frequency Transmitter Diversity Technique for OFDM Systems”, “IEEE GLOBECOM2000,
Vol.3 2000 pp.1473-1477”, “King F. Lee and Douglas B. Williams 著”
403
【
FI
】H04J15/00 H04J11/00@Z
【技術名称】5−1−1−6
MIMO FPGA シミュレータ
【技術内容】
原理:
FPGA によりフェージングシミュレータを含んだ MIMO-OFDM ベースバンド伝送系のシミュレータを構
築する。
詳細:
移動無線通信においては、DSP や FPGA 等のプログラマブル・デバイスによって構成され、ソフトウ
ェアの変更のみで異なる周波数帯域・伝送方式に対応できるソフトウェア無線(SDR:Software Defined
Radio)の研究が盛んに行われている。SDR に用いるソフトウェアの研究・開発のためには、無線信号
処理アルゴリズムを効率良く検証できる無線伝送シミュレータが必要不可欠であり、すでに、
MIMO-OFDM 伝送 FPGA シミュレータが作成されている。
シミュレータは、VirtexII Pro(700 万ゲート)を6個搭載した FPGA ボードを用いて、MIMO-OFDM デ
ィジタル・ベースバンド伝送をリアルタイムに実現できる。FPGA 内部のデータ信号は 16bit 固定小数
点である。シミュレータの諸元は、IEEE802.11a を送信アンテナ2、受信アンテナ2の MIMO に拡張し
た諸元となっており、帯域幅は、シミュレータの動作クロックであるサンプリング周波数( f s )に応じ
て可変である。符号化・変調方式は、符号化率 R = 1/ 2 の QPSK 変調のみに対応しており、伝送速度は
3/5 f s × 2 b/s となる。パケットは、ショートプリアンブル、ロングプリアンブルおよびデータシンボ
ルから構成され、各送信アンテナから送信されるロングプリアンブルはそれぞれ時間多重され、干渉
しないようにしている。
送信および受信処理部の構成を図1と図2に示す。受信処理部の信号検出手法には、最尤検出(MLD)
を用いた。MLD では、受信信号とそのレプリカ信号との誤差の絶対値2乗値をメトリックとして計算
し、符号化されたビットに関するメトリックの最小値の差から軟判定値を導出した。伝送性能を評価
するため、シミュレータ上に移動無線伝搬路シミュレーション部を設けており、各パスがドップラー
周波数に比例する時間間隔で発生と消滅を繰り返すフェージング生成モデルを実装されている。
長所:
MIMO-OFDM シミュレータでは、符号化率 R = 1/ 2 の QPSK 変調において 144Mb/s のリアルタイム伝送
実験が行える。
従来技術・歴史:
OFDM や MIMO-OFDM の伝送実験系の構築が盛んに行われている。
404
【図1】
FPGA に実装された MIMO-OFDM 送信処理部
Subcarrier
Modulator
Mod
....
IFFT
GI
Insert
P/S
GI
Insert
Mod
S/P
....
Interleaver
Channel
Encoder
CRC
Encoder
P/S
Mod
Convolutional
Code
S/P
IFFT
....
S/P
....
Interleaver
Channel
Encoder
CRC
Encoder
Mod
“マルチ FPGA ボードを用いた OFDM 無線伝送シミュレータ", “第6回 DSPS 教育者会議(東京工業
大学)”, “pp. 87-92”, “October 2004”, “寒河江佑太, 須山聡, 鈴木博, 府川和彦 著”を
基に作成
【図2】
FPGA に実装された MIMO-OFDM 受信処理部
GI
Removal
Deinterleaver
FFT
ML
Detector
GI
Removal
Deinterleaver
FFT
Channel
Decoder
Soft Decision
Viterbi Decoding
Channel
Decoder
CRC
Decoder
S/P
CRC
Decoder
Channel
Estlmatro
“マルチ FPGA ボードを用いた OFDM 無線伝送シミュレータ", “第6回 DSPS 教育者会議(東京工業
大学)”, “pp. 87-92”, “October 2004”, “寒河江佑太, 須山聡, 鈴木博, 府川和彦 著”を
基に作成
【出典/参考資料】
[1] “マルチ FPGA ボードを用いた OFDM 無線伝送シミュレータ", “第6回 DSPS 教育者会議(東
京工業大学)”, “pp. 87-92”, “October 2004”, “寒河江佑太, 須山聡, 鈴木博, 府川和彦 著”
1
1
http://www.radio.ss.titech.ac.jp/LabInfo/venture/DSPS.2004.10.2.Poster.pdf
405
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