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Page 1 京都大学 京都大学学術情報リポジトリ 紅
Title Author(s) Citation Issue Date URL 計画9-10 コモンツパイと霊長類の殿部と大腿部の筋に関 する比較解剖学的研究(III 共同利用研究 2.研究成果) 遠藤, 秀紀; 山田, 格 霊長類研究所年報 (1995), 25: 83-83 1995-11-01 http://hdl.handle.net/2433/164695 Right Type Textversion Departmental Bulletin Paper publisher Kyoto University 下乗を形成する。腹側気管支系と内側気管支系の 気管支は発達が悪 く、欠如する気管支 もある。左 肺では左上薬気管支を欠如する。その代わり外側 気管支系の第 1校がよく発達 して 2校に分れ、そ れぞれ不完全に分れた亜菜を形成する。これら 2 亜薬が左肺の中菜である。また我々はこれまで多 くの霊長頬の肺では左上葉気管支が欠如すること を報告 してきたが、マントヒヒの肺は左中葉気管 支 と右中菜気管支の起点が同 じ高さであるため、 左右の菜気管支を比較すると、左肺で左上葉気管 支が欠如することを示す良い証拠となる。残 りの 4気管支系の気管支は左下糞を形成する。従って、 右肺は上薬、中葉、下葉および副菜から成 り、左 肺は中葉と下垂か らなる。 各肺葉は完全に分れ ている。 右肺動脈は右上菜気管支の腹側を通 り、右中糞 気管支の背側を越えた後、背側気管支系と外側気 管支系の問を右気管支の背外側に沿って走 る。そ の経過中、各気管支の外側または背側に沿 って走 る肺動脈枝を分枝する。左肺動脈は左中葉気管支 の背側を越えた後、右肺の場合と同様に分布する。 れる。一方、コモンツバイ、オオガラゴ、および I )スザルでは、M. gl ut e u 38 u p e r f i c i a l i sの大腿骨 i s hi ∝r ur al i sに代わ って への付着部が拡大 し.M. 股関節の伸展に宍献 していることが推察される。 この傾向はコモンツバイで矧 こ桁著で、半地上半 樹上生活への挽能的適応の結果 と考え られる。逆 に、紋慢な樹上生活者であるスローロリスでは同 gl ut o uss u 筋の発達は弱かった。オオガラゴのM. pe r f i c i a l i s の起始書 馴ま、他の種に比 して著 しく尾 側に広がり、M. i s hi o c ur r al i s の起始部 を在 ってい ることが明 らかになった。これは、同種の活発な 跳躍運動時に左右方向の運動を制御するためであ ると推 測 され る。 ま た 、 M. t e n ui s s i mu sは、 M. bi c e p sf e mor iS の短頭 と相同であるとされてい るが、多 くの霊長頬では非常に細 く、一般に退縮 す る傾向にあった。本研究ではコモンツバイとヨ ザルで同筋の発達を根葉 したが、多種ではみとめ ることができなかった。以上のことか ら M. i s l 一 i o c ur r li a sとM. g l ut e u ss up e r f i c i a l i s が多様な樹上生 活への適応の経過で、著 しい昨日形態学的変異を 示すことが明 らかになった。 計画 o-1 0 コモンツバイと霊長類の殿部と大腿部の筋に関 する比較解剖学的研究 計画1 0-2 サル腎巌に特異的なジヒ ドロジオール脱水兼群 兼の構造と捜能 遠藤秀妃 ・山田 格 ( 国立科学博物館 ・動物) はじめに :四肢の骨格筋の解剖学的特徴は、種の 系統関係に依存するとともに、生息環境への機能 的適応の影響下にある。殿部と大腿部の筋では、 地上性 ロコモーションの食虫類、ツバイ頬から多 様な樹上性 ロコモーションの霊長矧 こ至る進化傾 向をどのように反映 しているかを検討 した。 材料 :コモンツバイ ( 国立科学博物館標本)、オ オガラゴ ( 京都大学霊長類学研究所標本) 、スロー ロT )ス ( 京都大学霊長類学研究所標本) ・ヨザル ( 国立科学博物館標本) ・リスザル ( 国立科学博 i s hi o c r u r a 物館標本)結果と考案 :霊長類ではM. l i s が大腿骨に停止 しなくなり、M. b i c e p sf e mo r i s に変化する傾向がある.コモンツバイと全ての霊 i s hi o c ur r a l i s は大腿骨に停止せず同 長類標本でM. 筋は膝関節から下腿部にかけて停止するのみであっ たOこれは、この筋の枝能の虫点が股関節の伸展 か ら膝関節の屈曲に変化 した結果であると考え ら 原 明 ・出屋敷事宏 ( 岐阜薬大) ジヒドロジオール脱水素酵素は発癌佐多環状芳 香族炭化水素の代謝酵素である。輔乳動物姐轍か ら中豊体と二塁体酵素が申離されている。このう ち,二塁体酵素はブタでは各組織に存在するが, サル七は腎臓.ウサギでは水晶体に特異的に高濃 度に発現 している。本研究は.サル胃の木酵素の 二次構造解析と生理機能について検討 した。 〔構造 〕 サル腎 ジヒドロジオール脱水素酵素の ペプチ ド断片の配列決定とc DNA配列分析により, 1 8 0 残基からなる部分アミノ鞍配列が明 らかになっ た。本酵素の配列は申立体 ジヒ ドロジオール脱水 素酵素が属する7ル ドーケ ト丑元酵素 フ7 ・ミT )タンパク質およびカルポニル還元酵素などが含ま れる短銃脱水素酵素ファミT )-タンパ ク質 とも相 同性を示さなかった。一方,新たにイヌの肝臓に サル腎の酵素と類似の触媒特性を示す二量体酵素 と極めて高い相同性を示 した。二量体 ジヒドロジ オール脱水素酵素は今までに報告のない新 しいタ -83-