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安 全 な 伐 木 造 材 作 業
平成4年3月作成・間伐技術指針 」 「参考資料 安 全 な 伐 木 造 材 作 業 1 伐木作業 1−1 山割り 山割りは、原則として尾根によって縦割りとする。 狭い谷を境にすることは、避ける。止むをえず横 割りとするときは、安全地帯をとるなど、上下作業 の危険を避けるなどの工夫が必要である。 山割りも作業の段取りの大切な一つである。作業 上注意を要する箇所、作業方法などを含め、十分事 前踏査をしておく。 1−2 1 上下、近接作業の禁止 同一の伐採面で同時に作業(伐木と造材、伐木と集材の場合などを含みます。 )が行われてい ないか。 2 隣接の作業者は、伐倒する立木の標高の1. 5倍以上離れているか。 1−3 1 伐倒前の準備 伐倒する立木について、かかり木、隣接木との枝がらみ、つるがらみ、落下のおそれのある枯 枝や冠雪などを十分にしらべ、それぞれに対応措置をとっているか。 2 伐倒したとき、接触してはね返るおそれのある立木、折れて飛来するおそれのある枯損木など は、処理しているか。 3 伐倒作業に支障となる周囲のかん木、笹、浮石などは、除去しているか。 1−4 1 退避場所 退避場所はあらかじめ選定しているか。 −2 5− 2 退避場所は、伐倒方向の反対側の斜面上方 〔正しい〕 で3m 以上離れた箇所とし、できるだけ立 木の陰としているか。 1−5 伐倒方向 伐倒方向は、伐倒する立木の状況、隣接木の状況、地形、伐倒後の作業方法などを考えて、安 全で確実に倒せる方向を選定しているか。 1−6 受け口切り 〔正しい〕 1 以上 1 受け口の下切りの深さは、伐根直径の 4 1 以上となって となっているか。 (大径木では 3 いるか。) 2 受け口の下切りは、水平に切り込んでいるか。 受け口の斜め切りは、下切りに対し、30°∼40° の角度となっているか。 −2 6− 3 受け口の下切りと斜め切りのひき終りの線は、一致しているか。 〔正しい〕 1−7 1 〔誤っている〕 追い口切り 追い口切りは、受け口の高さの下から 2 程度 3 〔正しい〕 の位置を、水平に切り込んでいるか。 2 追い口切りは、切り込み過ぎないようにし、つるがよく機能するようにしているか。 1−8 くさびの使用 くさびを使用する場合は、原則として2個以上使用しているか。 1−9 伐倒の合図 定められた合図を、呼こ又は大声で、必ず行っているか。 −2 7− 1−10 1 かかり木の処理には、細心の注意を払って作業をしているか。 胸高直径20 未満程度の小径木のかかり木は、棒、木回しなどを使って、樹幹を回したり、 元口をずらせたりして外すとよい。 外す前に、つるを切離しておくこと、樹幹を回すときは自分の方へ回さないこと、元口をず らすときは滑落する材に巻き込まれないようにすることなどの注意が大切である。 中大径木のかかり木は、けん引具を使用し、安全で確実な方法を選択することが大切である。 −2 8− 2 次に掲げる方法によるかかり木の処理を行っていないか。 (危険な処理方法で禁止) 〔誤っている〕 3 かかり木を放置していないか。 また、放置したかかり木の周辺で他の作業をしていないか。 かかり木は、早期の処理が原則である。 放置したかかり木の周辺で作業していた者が、落下してきたかかり木で災害を受けた事例は 少なくない。 かかり木から離れるときは、他の作業者が誤って近づかないよう、あらかじめ打合せておい た表示(赤い布など)をしておくことが必要である。 −2 9− 2 造材作業 2−1 1 枝払い 作業の支障となるかん木などは、なた、おのなどで、あらかじめ取り除いているか。 また、はね返るおそれのある枝やかん木は、のこ目(なた目)を入れるなど、反発力を弱めて いるか。 2 転落のおそれのある材は、あらかじめロープ止めや杭止めなどをしているか。 また、浮石などの転落物は、安定させているか。 3 4 枝払いは、原則として山側に位置し、元口側の枝から順にこずえに向かって進めているか。 チェーンソーを枝払いに使う場合、ガイドバーの先端部の使用を避け、キックバックの防止に 努めているか。 切り落す枝の陰にある小、かん木などもガイドバーの 先端部に触れないよう、注意する。 5 おのを使う場合、振りおろすおのの刃先方向へ足を出すような姿勢をとっていないか。また、 もじりおの、片手おのなど不安定な姿勢で作業をしていないか。 6 7 支え枝は、材の安定を確かめて切り払っているか。 長い枝、押えられて弓状となっている枝などは、枝のはね返りを防ぎながら処理をしているか。 長い枝は、まず半分程度の箇所で切落し、 ついで根元を切る。 弓状にたわんでいる枝は、内側から軽く なた目を入れ、反発力を弱めてから切払う。 −3 0− 2−2 1 玉切り 材の切離しを行うときは、斜面の上部で行っているか。 また、足を材の下や、チェーンソーの刃の下に入れていないか。 〔正しい〕 2 3 〔誤っている〕 無理な作業姿勢、無理な作業方法で玉切りを行っていないか。 玉切った材で転動するおそれのあるものは、安定する場所まで転がすか、杭止めを行って、転 落を防止しているか。 無理な作業姿勢などで行うと、疲れる ばかりでなく、材の転動に対応し難いの で避ける。 例えば、やがらになった材の玉切りは 危険であるため、材を安定させてから行 う。 −3 1−