...

平成26年7月30日~8月1日

by user

on
Category: Documents
18

views

Report

Comments

Transcript

平成26年7月30日~8月1日
平成26年度
総務常任委員会行政視察報告書
1.視察日程
平成26年7月30日(水)~8月1日(金)
2.視察先及び視察内容
(1)沖縄県名護市
地域情報化とICT推進について
金融・情報特区について
(2)沖縄県浦添市
自治体の電子化と作業効率化『総合行政システム事業』について
(3)沖縄県宜野湾市
男女共同参画事業と支援センター『ふくふく』について
(4)沖縄県糸満市
ふるさと納税について
3.参 加 者
委 員 長
飯島 照明
副委員長
足立
満智子
委
神﨑
勝
海保
茂喜
員
雨宮 真吾
小澤 孝一
秋山
忍
大倉 富重雄
4.視察内容
■地域情報化とICT推進について/金融・情報特区について
7月30日(水)
午後2時00分~
於:沖縄県名護市議会
≪名護市の情報化概要≫
名護市の情報化は、地理的条件の不利性及び産業構造による閉塞感を解消し、新たなまち
づくりの一環として取り組まれたものであり、今後も推進していく施策の一つとして位置づ
けられている。
まず、情報化に取りかかる前提として、名護市には、今でもBフレッツが無い地域が存在
し、このようにネットワークの無い地域をどうやって情報化していくかという問題があった。
ITインフラは手段であって目的ではないから、その手段をいかに活用して次の施策につな
げていくかが重要である。そこで切っても切れないのが特区制度であり、制度を活用した企
業誘致、産業振興が現在の目的となっている。
1
北部地域はどうしても南部地域に比べて産業が人口増に結びつかないため、産業振興を、
定住人口を増やすことに結びつけていくのが義務だと考えている。
まず、情報化に関する一番初めの事業として、名護市全域に光ケーブルを引く名護市地域
イントラ事業をスタートした。これは当初は名護市単独で始めたが、後に北部広域ネットワ
ークとして規模を拡大していくこととなる。ICT推進として電子市役所や地域SNS等も
立ち上げた。通信環境整備の前提として、総務省のブロードバンドゼロ解消事業を活用し、
平成 24 年に名護市全域でブロードバンド環境整備が終わったところである。これと併せて行
っているのが地域産業活性化である。建物の整備とITを利用した既存産業の活性化を進め
ている。沖縄は若年者の比率がかなり高く、それとともに、若年者の失業率も高い。若者が
地元で働きたいと考えていることから、若年者に対する人材育成に力を入れている。
≪北部広域ネットワーク≫
北部 12 市町村でおこなっている「北部広域ネットワーク」整備事業は、段階的に整備が
予定されている北部地域の活性化に寄与する事業である。その活用方法として、地域住民の
利便性向上のために、
「北部広域ネットワーク整備計画」で選定したアプリケーションの中か
ら地域のニーズが高く、即効性があるものを導入し、さらに、名護市東海岸地域、辺野古周
辺を中心とする情報特区による企業集積地帯に、光ケーブル 170 キロという、よりよい通信
環境を提供し、企業誘致促進を図るため、企業向け通信サービスを展開している。今年起き
た記録的な台風で、光ケーブルは無事だったのだが、支所との連絡ができなくなり、結果的
にネットワークが不通となってしまった。災害に強いネットワークを新たに整備していくこ
とが課題と考えており、通信設備の地中埋設化等々を進めていく予定である。名護市役所は
海抜ゼロメートルにあり、津波がおきたらどうするのかという不安もあるが、移転の予定は
今のところ無いので、現在の施設での整備を考えている。消防については 2 年以内に高台に
移転する計画が決まっているため、防災の拠点としてネットワークを整備できればと考えて
いる。
≪金融特区・情報通信特区について≫
名護市は、これまで 1975 年に開催された海洋博覧会以降、1970 年代の「産業基盤づくり」、
80~90 年代の「公共施設の充実、産業発展における各種制度への取り組み」を経て発展して
きたが、1990 年代以降のパソコンの普及により、2000 年代に入って新たな産業振興の模索を
はじめた。
1990 年代に入り、沖縄県も同時に、名護市と同様な問題を抱える中、沖縄の産業のあり方
について、さまざまな方面から意見がでて議論が交わされ、1988 年、沖縄県で、国際光海底
ケーブルの陸揚げが実現し、従来の観光産業と同時にIT産業の発展に取り組む「マルチメ
ディアアイランド構想」が制定された。そして、沖縄県の構想を参考に、名護市でも情報通
信関連の企業誘致を契機に「国際情報通信・金融特区構想」を策定した。
国際情報通信・金融特区構想とは、情報通信産業や金融業務等を営む企業を対象に、税制、
その他の優遇措置を講じることにより、沖縄県に新たな産業を創造しようとする構想である。
2
特に、金融特区については『金融』を産業と捉え、金融関連産業を集積させ金融業務の新た
な展開を支援する一大拠点を形成しようという我が国にこれまで無かった発想に基づくもの
である。①小さな世界都市、②サミット成果の発揮、③沖縄県の自立型経済構築のための成
長のエンジン、④我が国金融業界の再生、⑤アジア地域の発展の寄与を構想理念とする。
名護市では 2000 年にG8首脳会議(九州・沖縄サミット)が開催され、さらに、新たな産
業の創出を目的として、
平成 14 年 4 月 1 日に施行された沖縄振興特別措置法を根拠法として、
同年 7 月に金融産業特別地区(金融特区)、続く 9 月には情報通信産業特別地区(通称「情
報特区」)としての指定を受けた。
金融業務特別地区(金融特区)制度とは、平成 14 年 4 月に施行された沖縄振興特別措置法
(沖振法)において初めて創設された制度であり、特区内に進出する金融関連企業は、一定
の要件を充たせば税制上の優遇措置を受けることが出来る。金融特区制度の対象事業者は①
金融業に係る業務、②金融業に付随する業務であり、法人税(所得控除制度、投資税額控除
制度)、事業税、不動産取得税、固定資産税について優遇措置を受ける。
情報特区制度とは、情報通信関連産業の集積の牽引力となる特定情報通信事業の集積を促
進するため、情報通信産業特別地区内において、課税の特例措置を行うものである。情報特
区制度の対象事業者は①データセンター、②インターネット・サービス・プロバイダー、③
インターネット・エクスチェンジ、④バックアップセンター、⑤セキュリティセンターであ
り、法人税における優遇措置として、特別地区内で営む特定の情報中枢事業から得られた法
人所得について、設立後 10 年間、40%に相当する金額を損金の額に算入(ただし、情報通信
産業振興地域に係る投資税額控除制度との選択)する。
平成 14 年度からの諸事業進捗および成果として、①IT産業等集積基盤整備によるオフィ
ススペースの拡大については、引き続きオフィススペースの拡大を図る必要があり、道路等
の都市機能の整備・拡充をあわせて進める必要がある、②企業誘致・支援については、進出
後の企業のフォローアップ活動を強化する必要がある、③金融・情報関連産業振興に資する
人財育成については、更なる基礎人材の育成が必要であると考えている。
特別地区の指定後は、これまで以上に企業進出が進み、さらなる金融・情報通信拠点とし
ての飛躍のために、従来の方針に加えて、他地域にはない特色ある特区としてのまちづくり
の推進という観点を盛り込んだ新たな構想として『金融・情報通信国際都市構想(通称 金
融IT国際みらい都市構想)』を平成 20 年 7 月に策定し、同構想に基づき、各種事業を推進
している。『金融・IT国際みらい都市』の基本方針は、金融・ITに関心を有する人々が
世界中から集まり、喜び・感動・充実感を持って滞在・生活し、そこから新たなビジネスが
絶え間なく生まれるような空間や環境を創造することである。構想のコンセプトとして、①
金融・情報通信産業の集積に向けて企業誘致とまちづくりを一体的に進める、②ジュニア層
からシニア層まで応援する幅広く、一貫した人材育成を進める、③「人」と「企業」と「街」
の情報が効率よく循環する情報発信の推進、④企業誘致・サポート体制を強化し、平成 30 年
度末の金融・情報関連雇用者数を 2,500 人に伸ばすことがあげられる。
3
≪経済金融活性化特別地区について≫
経済金融活性化特別地区は、平成 14 年度から運用されてきた従来の金融特区(金融業務特
別地区)を発展的に解消し、新たに創設された制度である。平成 26 年 4 月 10 日に名護市が
地区として指定され、7 月 10 日に内閣総理大臣の認定を受け、現在は事業認定を開始してい
る状態である。従来の金融特区を抜本的に見直し、対象産業を金融に限定せず、経済金融の
活性化に資する多様な産業の集積を促進することで、「実体経済の基盤となる産業」と「金
融産業」とを両輪とした、沖縄の経済金融の活性化を実現することを目的として創設されて
いる。優遇の内容もさらに高い内容のものが受けられるようになっている。特に所得控除と
して 40%の控除があることが、目玉となっている。このような税制の優遇はいったん認定を
うけると長期的にその措置が続くことから、この制度を利用して、持続的に企業誘致を図っ
ていきたいと考えている。
また、名護市はDR(ディザスタ・リカバリ:災害復旧)、BCP(ビジネス・コンティ
ニュイティ・プラン:事業継続計画)拠点として、沖縄の価値向上に資するものであり、現
在、情報・金融関連企業 36 社が立地し、ビジネスを展開している。
(1)対象地区・対象産業
① 対象地区:名護市(H26.4.10 指定)
② 対象産業:金融関連産業、情報通信関連産業
観光関連産業、農業・水産養殖産業、製造業等
(2)優遇措置
① 所得控除(40%控除)
② 投資税額控除(機械・装置 15%、建物等 8%)
③ 特別償却(機械・装置 50%、建物等 25%)
④ エンジェル税制
⑤ その他
事業税、不動産所得税、固定資産税に係る課税の特例等
経済金融活性化特別地区は金融IT国際みらい都市構想の一環であるが、その内容である
インフラ、人財育成、情報発信において現状では更に取り組むべき課題が残っている。
また、企業から災害時だけでなく、平常時も含めた事業継続性の強化、人財の確保、より
豊かな環境が求められている。
課題として①企業立地、雇用目標が計画通り進まない、②人
財募集をかけても人が集まらず就業者が確保できない、③新卒
者のミスマッチによる早期離職、④他地域施設との競合、⑤自
然災害に強い安全・安心な通信環境エネルギー供給、⑥金融・
情報通信産業の業務内容の地域への浸透、⑦安全・安心な就業
環境の整備、⑧人財育成の計画的取り組み、⑨人財確保の広域
的取り組み、⑩地域特性を生かした生活環境の整備がある。これについては①就業環境・生
活環境の充実、②安全・安心な道路ネットワークの確立、③地域特性を生かした魅力の強化、
4
④キャリア教育の充実、⑤求職者支援の充実、⑥対象者に合わせた広報の実施、⑦協働によ
るまちづくりの促進といった計画方針をたてている。①、②のインフラ整備については、豊
原地区光ケーブル地中化整備事業を行い、企業集積エリアをつくっており、名護市マルチメ
ディア館、みらい 1 号館、2 号館、等の施設を整備した。今後つくっていく建物については、
就業ゾーンだけではなく、就業支援ゾーンも設ける予定である。④⑤⑥については、簡単に
言えば学生の時に仕事に興味をもってもらうということである。様々な求職者がいることか
ら、それに合わせて各組織連携して、広報活動を行い、周知していくことになる。様々な職
業・企業の魅力を伝えていくことも必要となるため、学校を含めた機関と連携していくこと
となる。⑦については、養鶏場の跡地利用が一つの契機となると考えている。これは養鶏場
跡地周辺のみならず広く地域の活性化を図るためには、既存施設や様々な主体と連携した取
り組みが必要であり、各主体の役割を明確にする必要があり、ここでは名護市商工会は企業
集積エリア入居企業への支援を行っているNDAのバックアップをし、NDAは企業入居施
設の管理・運営、入居企業への支援を行い、地域は養鶏場跡地周辺に建設される施設の管理・
運営への参加、生活環境の向上に向けたまちづくりの推進を行うことになる。このような計
画を立てて活動をしてきた実績として、平成 26 年 3 月時点で、雇用者数が 1042 人、誘致企
業数は 34 社である。名護金融・情報特区に進出済みの企業には事業モデルとして、「アウト
バウンド型」のコールセンターやディーリングセンター、金融ベンチャーなどのプロフィッ
トセンター、「インバウンド型」のコールセンターやデータセンター、BPO(ビジネスプ
ロセスアウトソーシング)などのコストセンターが存在するが、進出の背景要因として、①
バックオフィスのコスト削減、②業務の集約や分散による業務効率化(2 拠点化/拠点集約)、
これはディザスター対策を含んだ 2 拠点フロントビジネス化、拠点ごとに分散している業務
を集約化し、業務効率化と顧客サービス向上を実現する必要性、夜間も海外の取引所でリア
ルタイムの取引を可能にする自社および顧客ニーズへの対応、夜間も海外の取引所でのリア
ルタイムの取引を可能にする自社および顧客ニーズへの対応が含まれる、③災害対策、BC
P拠点化があげられる。
≪主な質疑≫
問:ICT導入のきっかけは。
答:名護市にはそもそもITのインフラが無かった。総務省の地域イントラネット整備事業
を契機にネットワーク形成を図った。特区に先駆けてインフラが整備されたことが、逆
に特区に結びついていったと考えている。
問:特区制度による効果は。
答:従来の小泉政権下の構造改革特区は規制緩和でスタートしている。これに対し、沖縄県
における特区は構造改革とは別建ての経済振興が目的の経済特区である。金融・情報と
いう従来産業とはぶつからない形の比較的新しい産業であるため、ゼロから作っていく
ことから難しい部分もある。1,000 人の雇用という効果が生まれたと言っているが、当
初の計画における目標は 6,000 人~7,000 人であった。特区制度をつくったとしても、
それだけでは効果は生まれない。特区を利用した、その場所でしかできないビジネスモ
5
デルを確立しなければ成果につながらないと考える。特区に対応したインフラの整備、
人材の育成を行政として進めることが必須であるのでは。沖縄は地球物理学的に言うと
本土とは別のプレートなので、東京で仮に大きい地震が起きたとしても同時被災するリ
スクは限りなく低いことから、東日本大震災以降そのメリットに着目する企業が増えて
いる。その土地ならではの強みを生かし、特区制度を機能させるためのインフラ整備や
人財育成といったすそ野の整備こそが重要だと考える。
問:企業誘致の成果と今後について。
答:成果として、法人税の税収が 3 割以上上がった。その反面、企業を誘致した後にフォロ
ーが足りないとの声が多くあった。100 社以上誘致して、現在残っているのは 36 社であ
る。昨年から誘致後の企業に対するフォローを重視している。誘致後の定着率も評価す
るシステムがあれば良いと考える。
問:NDAが特区において果たしている役割は。
答:広域組合には各市町村の首長が含まれ、各市町村が持っている共通の課題を解決する機
能を持っていて、この部分がネットワークとしての存在意義を持つ。NDAはNPO法
人であり、行政が直接銀行や企業にアプローチするのではなくて、NDAがワンストッ
プとなり行政がやりにくいアプローチをしていくという役割を果たしている。特区が定
められた場合にこのような外郭団体をつくる手法が世界的にみても多くとられているが、
これは企業のスピード感に合わせた機動性のある部署を、役所の中に作るより外に出し
た方が作りやすいという発想からきている。
問:36 社、1,000 人の雇用という話があったが、事業規模について、最低雇用人数等の縛り
はあるのか。縛りがあるのなら、その縛りに対しての企業の対応は。
答:設けていない。1 番大きい会社で 260 人であり、逆に小さな会社は 1 人、2 人である。260
人の会社も最初は 20 人であった。名護市は 6 万人都市なので大体 2、3 万人しか働いて
いない。その中で 100 人の会社という縛りを設けても、現実的に厳しいものがある。時
代的にも大規模資本を一気に投下する手法ではなく、まずは少数で様子をみて、目があ
りそうであれば徐々に人をふやしていくというビジネスのやり方が主流なのではないか。
貸オフィスには入居の審査会を設けていて、会社の事業計画を見て使用許可を出してい
る。賃貸借契約でお金があるから貸す、貸さないという話ではない。コネと金では入れ
ない。また、企業の大小は問わずに、同じ業種・業態はとらないようにしている。定着
を目指し、単価競争が起こらないようにしている。
≪委員所感≫
名護市においては平成 14 年に金融特区に指定を受けて取り組みがなされてきましたが、今
回の国家戦略特区に伴いこれを発展的に解消、平成 26 年からは経済金融活性化特区の指定を
受けています。名護市が取り組んでいる特区の特徴は、主に企業誘致であり金融関連産業を
始め情報通信関連産業などといった事業者に対し所得控除(なんと 40%!)などを積極的に講
じることで、実体経済の基盤となる産業の実現を目的とした取り組みがなされていました。
具体的には、地震が少ないことからデータセンターに向いている土地柄であることなどを積
6
極的に PR、情報インフラ整備がなされたインキュベーション施設を整備することで、現在 36
社が立地しビジネスを展開しており、1,000 人以上の雇用が生まれているとのことでした。
企業誘致という側面においては、成田市においてはすでに大栄地区にヤマサ醤油を誘致する
など大手企業の誘致を実現してきていますが、労働人口が2万人程度の地域にもかかわらず
1,000 人を超える雇用を創出できているという事実は特区の取り組みが功を奏しているとい
えるのではないかと思いました。
国家戦略特区の指定を受けた成田市は、これから一大プロジェクトが動き出すわけですが、
名護市における、情報発信や、人材育成、制度や助成のサポート、国や県との調整作業など、
外部から人を集めて庁内に課を作るのではなく、特区に関する業務の一切を NPO 法人化して
外部に出すという仕組みは、企業の成長スピードに合わせた対応をはじめスピード感を持っ
た取り組みが行えているとのことであり、有効だと感じました。
名護市の NPO 法人では、現在職員が 2 名出向しており、各企業からの出向など 12 名体制で
法人運営が行われているとのことです。我が市においてはまだ、国家戦略特区に伴う業務の
一切を担う「課」の整備がなされていない状況です。今回の国家戦略特区と名護市の総合特
区という点、また指定内容も異なることから一概には言えませんが、市単独で推進しようと
するのではなく、外部からの力を有効に活用し、より実行的な特区として動き出せるような
体制整備の必要性を感じた次第です。
■自治体の電子化と作業効率化『総合行政システム事業』について
7月31日(木)午前10時~ 於:沖縄県浦添市議会
≪総合行政システムについて≫
浦添市は、平成 14 年度にNECの汎用機からオープン系のC/Sシステムによるマルチベ
ンダーに移行した。これにより大きなコスト削減(システム数は増加したが予算は変わらず)
ができた。しかし、オープン系とはいえ、行政システムのすべてが開発業者によるクローズ
なシステムの為、システム改修費の妥当性が担保できず、また、自由なカスタマイズが出来
ないことがあった。さらに、3 社以上のベンダーのシステムを導入したことでサーバ機器と
データベースの乱立をまねいてしまった。このような状況の打開を図るため、総合行政シス
テムの再構築に取り組んだ。今回、①予算はシステムリースの予算を超えないこと、②完成
したシステムのプログラムソース及び設計資料は全て市へ譲渡し、市は地元企業に入札等で
発注できるようにすること、③地元企業に適切な技術移転をおこなうこと、④BPRの結果
が即反映できるシステムであること、⑤簡易なシステム変更は、職員でもできる仕組みを提
供することという条件でシステム更改の公募を実施した。
今回の公募では、パッケージ及びスクラッチ開発いずれの提案も受けられるものであった
が、ソースの公開等が壁となりスクラッチ開発を提案したチームだけが応募してきたので、
その提案を採用した。
7
システム導入にあたっては、導入による効果性及び問題点の解決を説明して、上層部の理
解を得るように心がけた。ここで、浦添市として①合理化、②セキュリティの向上、③地場
産業の育成を情報政策の 3 本柱とした。また、メインフレームありき、サーバありきの議論
になっていたのを、必要なのは業務分析によるイノベーションであってシステムではないと
いう点から見直し、メインフレームは安定性があるから高価格といわれる点については、①
年に 2、3 回業務を停め、②業務後にバックアップが必要なメインフレームは、果たして利便
性が高いのかという疑問、サーバは安い分だけ低機能、低信頼性だと言われる点については、
①6 年以上、365 日×24 時間無停止稼働し、②5 時以降、管理者の退勤が可能なサーバは果た
して低機能かという疑問を提示し、再検証した。
また、効率的で市民の視点に立った行政サービスの充実及び市民サービスの向上を目的に、
具体的な取り組みとして、市税(住民税、固定資産税、軽自動車税)のコンビニ収納及びペ
イジー(パソコン、ATM等での納付)導入を行った。これについては、市民の声として、
「近くのコンビニで納付できるので、銀行へ行く手間が省ける」と、特に高齢者の方から好
評である。
また、番号制度導入の時期を目指して、証明書のコンビニ交付を始めたいと考えている。
現在は、自動交付機を庁内に 3 台設置して、7時 30 分から 20 時まで証明書交付サービスを
展開している。
≪導入の背景および目的≫
①背景
・システム構築後におけるシステム構築ベンダーへの依存体質
・システム構築ベンダーへの依存代によるコスト増の問題
・地元IT企業の技術力向上への期待
・地元IT企業の発展への期待
②目的
・地元IT企業への技術・ノウハウの移転および蓄積
・地元IT企業参画による地元経済の発展
・運用・維持管理に係るコスト削減
・機能追加や修正業務に係るコスト削減
③期待効果
・地元IT企業人財育成および技術レベルの向上
・具体的な地元企業育成政策による浦添市行政イメージの向上
・地元IT企業を中心とした沖縄県内における情報システム構築の基盤構築
・地元IT企業の参画および人材活用によるコスト削減
≪導入による効果≫
①従来手作業で行っていた業務がシステム化された。
代表的な例として以下の項目があげられる。
8
・高齢者福祉システム ※以前は全ての処理が手作業であった。
・乳幼児医療費助成の自動償還支払い ※臨時職員数の削減、職員時間外の削減
・国民健康保険税減免申請処理 ※窓口での待ち時間の大幅短縮(20 分→10 分)
※この業務に係る時間外の超勤が少なくなった。
②アウトソーシングによる事務量の軽減
従来職員が行っていた大量印刷が、簡単に外部委託できるように帳票のイメージデータ
を提供できるツール(レポートデザイナー)を採用した。9 課 81 帳票を外部委託。
※印刷及び加工に割かれていた 1,600 時間/年が不要となった。
※各課でのデザイン用紙、消耗品の在庫管理業務が無くなった。
③帳票をイメージで出力出来るようになりペーパーレス化が進んだ。
情報政策課の消耗品費の削減 ※プリンタートナー経費が、400 万から 300 万になった。
④検証サーバを構築したことにより本番前の事前テスト及び新任職員等の研修に役立って
いる
⑤ハードウェアとソフトウェアの分離調達によるコスト削減
パッケージ使用時は指定されたハードウェアを随意契約で導入していたが、今回は独自
開発のため分離調達が可能となった。
⑥市が有するソフトウェアの改変権を活用して地元企業へシステムの維持管理及び法改正作
業を発注できるようになった。
⑦その他
ルールベースによる簡易なシステム改修ができる。
ログの取得が可能となった。 ※どの職員がいつどの端末を使ったのかわかるため、セ
キュリティの向上につながった。
総合データベース実現 ※業務間における情報の共同活用の達成
ワンストップサービスの実現のシステム ※システム的には柔軟に対応可能となってい
る。
標準技術採用による維持管理の容易性 ※java、オラクルの採用(技術者の確保が容易)
市民サービスの向上 ※証明書等の印刷時間の短縮(市民課)
。
※コンビニ納付により、市民の方は納付しやすくなった。
人事異動の際に、端末移動をする必要がなくなり、余計な仕事を減らす効果があった。
≪第五次総合行政システム≫
・事業目的
①BPRを実施し、ICTを最大限活用した業務・組織の改革
②県内の情報技術産業の振興と協業の促進
≪シンクライアントシステムの導入≫
シンクライアントとは企業の情報システムにおいて、システムの利用者が使うコンピュー
タ(クライアント)に最低限の機能しか持たせず、サーバコンピュータが集中的にソフトウ
ェアや業務用データなどの資源を管理する方式。また、そのようなシステムに用いられる、
9
機能を絞った低価格のクライアント専用コンピュータ。それぞれの従業員が手元のコンピュ
ータに高機能なソフトウェアを多数導入し、データやファイルを補完する形態は、ソフトウ
ェアやデータの運用・管理が煩雑になり、また、従業員の数だけ高性能で高価なコンピュー
タを用意しなければならず、コストや労力が増大する一方であった。そこで、従業員が利用
するコンピュータとして表示や入力など最低限の機能のみを持った低価格な専用のコンピュ
ータを配備し、アプリケーションソフトやデータファイルなどの資源はサーバで一元管理す
ることにより、運用・管理コストの削減をはかるシンクライアントの考え方が登場した。デ
ータの処理・保存能力を一切持たず、表示・通信・入力の機能のみを持ったものを特に「ゼ
ロクライアント」ということがある。導入の具体的な成果として、職員がハードディスク上
でデータを持たず、カードでサーバにアクセスすることからセキュリティ面が向上し、また
従来はクローズな情報とオープンな情報で端末が2台必要であったのが、カードを2枚持ち、
切り替えることで対応が可能となり、コスト削減の面でも効果があった。
≪主な質疑≫
問:健康情報活用基盤実証事業の中で、個人情報データを利用して医療費の削減等に生かす
等していないのか。
答:市の医師会と情報を共有して、患者の方に合わせたサービスを提供する仕組みに取り組
んでいる。また、国保担当課と生活保護担当課で、レセプト情報データを活用してジェ
ネリック薬品を使用していないのが判明した方には、使用勧奨の通知を発送している。
問:オープンデータを公開していく過程で、優先順位は。
答:現在の市のホームページでは人口等の統計、雇用の状況、保育所の状況等のデータがバ
ラバラであるので、統一化を図る。民間の持っているデータもゆくゆくは取り入れてい
く。
問:浦添市の特徴である合理化・セキュリティの向上を踏まえたうえで、特に地場産業の育
成という部分でICT化により具体的な効果が出ているのであればどういったものか伺
いたい。
答:総合行政システムの保守運営において、役所の基幹系の業務を株式会社コンピュータ沖
縄という本来行政にかかわらない地元の企業が開発していくことで知識が得られ、業務
システムが作れるようになり、全国的に進出・展開していく結果となった。
問:システム委託を地場産業優先にしているということだが、発注する際にそれに応えう
る企業の数は。
答:業務委託を受注する際には研修を受けていることが前提であるが、研修を受けている企
業の数は 5 社である。その 5 社に対して入札をして、選定している。
問:システムの導入によりどの程度職員数の削減に結びついたのか。
答:行政管理担当の職員数で言えば、もともと 13 名いたのだが、5 名減である。今後、自治
体クラウドに移行したらシステムの運用保守という業務も無くなるため、さらに職員数
の減という結果になると考える。
問:ICTの教育部門への活用という点ではどうか。
10
答:現在、企画部門と教育委員会で連携を図っているところである。教育委員会では iPad
を活用して授業を行うシステムの構築に取り組んでいる。市長からトップダウンでオ
ープンデータの取り組みに関して推進を図るよう徹底しているところである。
≪委員所感≫
私どもは、沖縄県浦添市における「自治体の電子化と作業効率化」と「総合行政システム
事業」について、調査研修するため、現地を訪れ担当職員から現状を伺った。
浦添市は、沖縄本島中南部地域のほぼ中心部に位置し、東シナ海を望むところ。沖縄の歴
史上、最初に王統が確立した地域として知られ、1187 年から 218 年間、政治文化の中心地と
して繁栄した。同市は、1970 年 7 月 1 日に誕生し、総面積 18.94k㎡、人口 11 万 3753 人、
平均年齢 38.34 歳、過密化が進む市街地にあって、市域の約 15%を米軍用地が占めている。
浦添市における情報化の取り組みは、昭和 42 年会計機を購入したことからはじまり、昭和
56 年 4 月第一次電算導入後、平成 14 年第 4 次電算導入を行った。平成 5 年には、全国で 9
番目にスタートした住民票自動交付システム、平成 12 年には、シンクライアントシステムを
導入(セキュリテイが安全である)平成 18 年には、IPA(独立行政法人
情報処理推進機
構)オープン、ソースソフトウエア実証事業(無料ソフトを使う)
、平成 20 年には第 5 次総
合行政システム開発に取り組んできた。このように、浦添市の情報政策の柱は、合理化、セ
キュリテイの向上、地場産業の育成である。さらに、地域活性化へのICTの利活用につい
ては、新ホームページの再構築に合わせて、オープンデータの整備を進めて公開の準備をし
ているとのことでありました。
成田市では、行政事務の電子化の推進を行政改革の1つとして掲げ、具体的には、①総合
行政ネットワーク(LGWAN)への対応②庁内情報の共有化の推進③事務のシステム化及
びシステム間の連携④情報化研修による職員の資質向上に取り組んでおります。私は、昭和
62 年から情報通信審議会の一員として議論に関わってきましたが、特に近年の飛躍的に進歩
している情報通信技術(IT)を活用し、本市は行政事務全般の簡素化を図るとともに電子
市役所を目指し取り組んでいるところであります。
今回の視察に見られる情報の柱として、地場産業の育成やオープンデータの整備の取り組
みは、本市も検討すべき課題ではないだろうか。
■男女共同参画事業と支援センター『ふくふく』の運営について
7月31日(木)午後2時00分~
於:沖縄県宜野湾市男女共同参画支援センター
≪宜野湾市の取り組み≫
まず、宜野湾市では、男女共同参画センターが出来る前の平成 15 年 4 月から、『めぶき』
という人財育成交流センターが存在している。主要な業務は貸館と相談業務であって、目的
は市の将来を担う人材育成と、市民の多様な人材交流の促進を図ることである。主な事業は、
①男女共同参画の推進に寄与する人材の育成に関し、女性に関する諸問題についての学習及
11
び交流、その他女性の地位向上に資する事業、②国際交流事業の推進に関する事業である。
平成 25 年実績で、利用人数が 17,911 人、利用件数が 1,503 件、企画講座回数が 10 回、参加
人数が 296 人、相談件数が 29 件(来所が 3 件、電話が 26 件)
、一日当たりの利用人数が 60
人となっている。
『めぶき』で行われる講座としては、ジェンダーイクォリティーなどの内容
の講座がある。
平成 15 年度から平成 25 年度にかけて宜野湾市女性団体連絡協議会 7 団体や他の女性団体
より、施設整備に関する要請が市に対して行われていた。
『めぶき』はスクール形式の授業に
は向いているのだが、調理や他の目的に使う機能が無かったため、そういった施設が欲しい
という要請が強くあった。平成 21 年 1 月、内閣府・県・市で沖縄特別振興対策調整費の活用
確認があり、その後、9 月から 12 月にかけてアメラジアンスクールより施設改善等の要請が
あった。12 月に宜野湾市男女共同参画施設として新築に係る調整(内閣府・県・市)が行わ
れ、平成 23 年1月に基本設計に着手、7 月に実施設計着手、平成 25 年 3 月に沖縄振興特別
推進交付金(一括交付金)の内示を受け、6 月に建設工事に着手。平成 26 年 4 月に建設工事
が完了し、落成の運びとなった。
5 月、宜野湾市では、男女共同参画の推進に関する施策を実施し市民に活動及び交流の場
を提供することにより、男女共同参画に寄与することを参画社会の形成目的に、
「宜野湾市男
女共同参画支援センターふくふく」を設置、供用を開始した。住所はあえて『めぶき』とは
分けているが、実質的には渡り廊下でつながっており、増築の扱いである。道路幅員の関係
で、建築基準法上は増築しか認められないことから、
『ふくふく』独立で事務室を置くことが
できず、事務室は『めぶき』にあり、一体管理となっている。しかし、補助金等は個別で出
ていることから、条例・規則はそれぞれ別個となっている。
『ふくふく』の構造として、多目
的室、調理室、80 人から 100 人収容の講堂等があるほか、屋上を広場として無料で一般の方
に開放している。総工費は 2 億 1200 万円あまりである。
『ふくふく』は、性別にかかわりなく、誰もが自分らしくその個性と能力を発揮することが
出来ることを目指しており、
『めぶき』が人材交流や多くの目的をもつ施設であるのに対し、
『ふくふく』は、男女共同参画がメインの目的の施設である。
『ふくふく』は学習・啓発講座
の開催、各種団体へ活動及び交流の場の提供など、男女共同参画推進のための事業をおこな
っている。センターの名称『ふくふく』は、福が重なることで幸福を連想させると同時に、
男女が協力して幸せを築いていくことを意味し、公募により命名された。
※事業内容
・学習及び啓発のための講座等に関する事業
・図書、各種資料等の収集及び情報の提供に関
する事業
・相談に関する事業
・個人及び団体活動の支援に関する事業
・その他、目的達成のために必要な事業
12
≪宜野湾市男女共同参画事業計画≫
宜野湾市の平成 26 年度における男女共同参画事業として、男女共同参画事務運営費、はご
ろもぷらん実施事業、女性団体育成補助事業、沖縄県女性海外セミナー派遣事業、男女共同
参画行政推進事業、人材育成交流センター管理運営事業、男女共同参画支援センター管理運
営事業、第 3 次宜野湾市男女共同参画推進計画策定事業、DV防止啓発事業がある。
具体的には、①人材育成交流センター『めぶき』及び男女共同参画支援センター『ふくふ
く』管理運営事業では市民向け講座、女性相談、研修室等貸出業務を行い、②DV防止啓発
事業では市内学校及び市民向け出前講座、二次被害防止講座等を行い、③研修派遣費補助業
務では女性の翼という沖縄県の団体の海外研修補助を行い、他に④第 3 次男女共同参画推進
計画策定業務(はごろもぷらん最終年度である)
、⑤男女共同参画計画の進行管理業務、⑥地
域連絡会事務局業務、⑦その他啓発活動としてフォーラム及びパネル展等のイベントの実施
を行っている。
≪DV対策及び防止啓発事業について≫
DV対策及び防止啓発事業は宜野湾市が力を入れている事業の一つである。国の補助制度
のメニューが平成 23 年度からできるということで、
急きょ平成 22 年の 12 月に説明会があり、
図書館事業やDV事業等 3 つほどしか該当しなかったが、600 万円補助金をもらい、こちら
を 2 年基金として積み上げて使用した。平成 23 年、24 年と 2 年にわたり全額補助金で基金
を使って事業を行った。専門の嘱託員をコーディネーターとして配置し、コーディネーター
と一緒になって、各種の啓発講座を開催した。学校に出向いてDV防止啓発事業や、市民向
けの出前講座、教職員向けの出前講座を行った。啓発グッズもつくり、これを配りながら周
知した。
≪主な質疑≫
問:『ふくふく』運用にあたって工夫した点は。
答:運用自体始まったばかりで、むしろ改善したい点があり、その対応に迫られているのが
現状である。例えば、屋上のフェンスが低い部分があり、子どもたちが遊ぶときに危な
いので、追加で工事をして高くしなければならない等である。ただ、建物を建てる際に
気を付けた点として、利用される団体と何回か協議をもって、希望を聞き取りし、市の
建築担当の課も交えて調整を行った。講堂と調理室を設けたこと、講堂をパーテーショ
ンで区切れるようにしたことも利用者の希望が反映された結果である。
問:『ふくふく』オープンに至るまで、市内の女性団
体の係わってきた、あるいは果たしてきた役割は。
また、オープン後の運営にあたり協議機関のよう
なものは存在するのか。あるいは、運営に対して
このような女性団体の声はどういう形で反映さ
れてくるのか。
答:平成 15 年に『めぶき』が出来て、市の女性団体
13
連絡協議会をはじめとした女性団体には多く利用していただいている。館内にロッカー
等もあり、女性団体連絡協議会にあっては拠点施設として事務局も兼ねている部分があ
った。印刷機もあり、総会資料等については安い価格で印刷できるよう便宜をはかって
いた。そうやって利用していただく中で、部屋が手狭であるとか、違う用途で建物を使
いたいという要望がでた。年 1 回は要請書を出してもらっている。
問:運営していくにあたって、何らかの団体と協議しているか。
答:建物を建てる段階ではいろんな団体にヒアリングを行って、要望を聴取した。しかし、
特に運営協議会という形で機関を持っている状況ではない。男女共同参画会議という庁
外の有識者会議があり、何かあればそこで審議事項になり、協議するということになる。
毎年、宜野湾市の男女共同参画プランである『はごろもぷらん』をつくり、115 の施策
の目標管理のチェックをしている。その分析を踏まえて毎年重点施策を決定している。
その決定の際に、諮問機関に図って分析結果と意見をもらっている。市民協働推進課と
しては、各課の進捗管理をするのがメインの役割と考えている。
問:実際の利用状況は。
答:調理室や大きな講堂があるため、男女共同参画だけではなく、色々な団体から問い合わ
せがある。そのため、チャリティのダンス団体等他の目的の団体にも貸出しをしている。
ただ、男女共同参画に寄与する団体に優先的に使ってもらっているため、規則ではなく
運用であるが、予約の受付期間が男女共同参画団体は 3 か月前から可能であるのに対し、
その他の目的の団体は 1 か月前から予約可能にして差別化を図っている。
問:利用者の声や要望にはどのようなものがあるか。
答:これまでは、20 名ぐらいしか入らない部屋で講座等を行っていた。30 人、40 人と希
望者の人数が多いときは『めぶき』のロビーを利用していた。それでも 40 名が上限だ
ったが、第1回ふくふく講座で 54 名、第 2 回ふくふく講座で 64 名と、
『めぶき』では
収容できなかった人数も来ていただいて講座を開催できるということで、より市民の
方に啓発しやすくなったという声が出てくるものと考えている。
問:DVに対する対策は。また、政策に関する意思決定の中に女性をどれだけ入れること
ができるかという点は。女性の貧困率を鑑みたうえで、女性に対する就労支援への取
り組みは何をされているのか。今後の計画はどうか。
答:DV防止啓発事業を中心に取り組んでいる。女性に対する暴力を無くす運動に関して 11
月が女性に対する暴力を無くす月間ということで、その時期に合わせて児童家庭課と共
同で、大型スーパーにてパネル展を開催した。政策に関する意思決定の中の女性の意見
に関し、市町村における女性の登用状況については、①市町村議会における女性議員は
27 名中 3 名で 11.1%、
市町村審議会等における女性の割合は 409 名中 153 名で 37.4%、
管理職の在職状況については、76 名中 15 名で 19.7%、うち一般行政職については、59
名中 13 名で 22.0%となっている。全ての項目の割合で沖縄の市町村平均を上回る数字
である。絶対的貧困率は最低限の生活を保つ収入が無い人の割合を言うが、これについ
ては、沖縄県は 29.3%で、全国平均の 14.4%の 2 倍以上の割合となり、ワースト 1 位と
いうかなり厳しい事態となってしまっている。就労支援の点では、目立った取り組みは
14
無い。
問:男女共同参画人材バンクの運用状況は。
答:女性の方で各分野(文化、教育等)において長けている方を人材バンクとしてリスト
アップして色んな場面で活用していく。審議会でも女性の登用目標を 40%以上として
いるので、誰かいないかという照会があれば、そのバンクを活用してくださいという
回答をしている。男性でもたとえば大学教授で男女共同参画に関する講演ができる方
とかはバンク登録できるので、一部男性がバンクに入っているのが特色となっている。
ただ、バンクリストの更新が 5 年前からそのままになり。最近は滞っているので、
リストの活用の頻度が落ちてきているのが課題である。
≪委員所感≫
沖縄県宜野湾市男女共同参画事業と支援センター『ふくふく』の運営についてまず市民に
対して、男女共同参画社会基本法をきちんと「Basic Gender Equal Society」と英訳を示し、
「男女共同参画社会のキーワードは『ジェンダーイコール』
」であるとホームページ上で明確
に位置づけている。「男女平等」を曖昧にしている自治体が多い中でその姿勢を評価したい。
女性の登用では、審議会等の委員は 37.4%と 4 割に迫り、一般行政職の管理職も 22%。いず
れも沖縄県全体でトップクラス。お世話になった市民協働推進課の課長さんも女性。
同課では平和・男女共同係が平成 25・26 年度で DV 対策事業、防止啓発事業に取り組んで
いる。子ども(障がい児も含む)から大人まで、学校や職場への出前講座、防止研修、防止
プログラムなど、実にきめ細かに実施していることに敬服した。中学生 977 人が CAP スペシ
ャリストによる学校単位のデート DV 予防啓発出前講座を受講していることは素晴らしい。
男女共同参画支援センター『ふくふく』は今年 5 月から供用が開始されて間もないが、先
行して隣接地に平成 15 年から人材育成交流センター『めぶき』がスタートしている。
『めぶ
き』は市の将来を担う人材を育て、市民の多様な交流を設置目的とし、事業内容は国際児童
(アメラジアン・・・アメリカ人とアジア人の両親を持つ子ども)の支援と、男女共同参画
の推進、女性の地位向上などで、1 階を民間のアメラジアンスクールに無償貸付けし、2 階を
市の男女共同・国際交流目的で使用してきた。
『めぶき』2 階の利用状況は平成 25 年で 1 万 7,900 人、行政の企画講座は年 10 回程度で
利用者は 296 名とのこと。相談事業も行っていて、女性相談は市役所の児童家庭課が行って
いるが、その他広く女性からの相談を受付け、しかるべき専門機関を紹介しているという。
一方、
『めぶき』オープン直後よりそれを利用する女性団体の中から運動、調理といった機
能もほしいという声が上がり、女性団体連絡協議会(市内 7 団体)から施設整備の充実に関
する要望が出されるようになった。さらに、アメラジアンスクールからも施設改善の要請等
もあり、調整の結果平成 21 年に男女共同参画施設として新築が決まり、今年 3 月に『めぶき』
に隣接して『ふくふく』が完成した。総事業費は 2 億 1,200 万円で、8 割が国庫補助。財源
は国の一括交付金とのこと。土地の形状から建築基準法上は増築というかたちをとり、事務
室は別棟の『めぶき』に置くことが条件らしい。
『ふくふく』が『めぶき』を利用する女性団体からの整備要請をきっかけに始まり、建設
15
にあたっても関係団体と協議が行われたことは、登録団体のロッカー室や授乳室が備わって
いることからもわかる。交流スペース、2 つに仕切れる鏡張りの多目的室、3 つに仕切れる講
堂、調理室(視察時はオープン直後でまだ備品がそろっていなかった)
、屋上の運動場など、
市民の要望が詰まっているように思われた。ここも『めぶき』同様アメラジアンスクールが
授業の一環として使用している。
また、供用を開始して改善点も見えてきたので、利用する関係団体と協議し、その経緯の
中で調整や工夫がなされているという説明だった。利用者とともに施設を充実させていく姿
勢がよくわかった。
『めぶき』には大人数が入るスペースがなかったが、
『ふくふく』では受講者数が増えるの
を期待しているとのこと。2 つの建物を機能的に活用しているのがよくわかる。
私たちが視察したのはオープン直後だったが、すでに 5 月 28 日には第 1 回ふくふく講座、
6 月 11 日は民間子育て団体と共催で子育て講座、6 月 25 日は第 2 回ふくふく講座と、順調に
活用されているようだ。今後名実ともに、沖縄中部地域の男女共同参画推進事業の中心施設
となることだろう。
■ふるさと納税について
8月1日(金)午前10時00分~
於:沖縄県糸満市役所
≪糸満市の取り組み≫
糸満市では平成 21 年度よりふるさと納税を実施している。ふるさと応援寄付金として使途
を指定でき、①教育・文化の振興、②保健医療福祉・防災、③環境のまちづくり、④道路・
公園等基盤整備、⑤産業振興、⑥平和の推進、国内国際交流の拡充、⑦協働のまちづくり、
⑧用途指定無しの 8 項目である。糸満市では、ふるさと納税の問い合わせ・資料請求のあっ
た方に申込書と納付書を送付(郵送・Eメール)し、申込書の記入提出・寄付金納付のあっ
た方に寄付金受領証明書を発行している。納付された方は最寄りの税務署で確定申告をし、
所得税・住民税の控除・還付を受けるという形になる。税控除が対象となるのは、糸満市へ
の寄付金のうち 2,000 円を超える部分について、
個人住民税所得割の概ね 1 割を上限として、
所得税と合わせて全額が控除される。
寄付の金額を 3 つのコースにわけ、Aコース(20,000 円~49,999 円)
、Bコース(50,000
円~99,999 円)
、Cコース(100,000 円以上)で、それぞれ相当金額を変えて①海ぶどうセッ
ト、②特産品セット、③島野菜セットのいずれかを贈呈している。
寄附金額の合計は 5 年で 8,554,312 円で、累計額の割合でみる主な指定用途は、用途指定
無しが 29.81%、教育・文化の振興に 25.19%、環境のまちづくりに 14.13%、平和の推進・
国内国際交流の拡充に 10.81%である。直近の平成 25 年の寄附については、寄附総額が
2,340,000 円で、割合でみる主な指定用途は、平和の推進・国内国際交流の拡充が 30.34%、
用途指定無しに 21.79%、教育・文化の振興に 19.44%である。
特産品の贈呈については、平成 24 年度は県内の市町村とバッティングするのを防ぐため沖
16
縄県外の在住者のみに限っていたが、平成 25 年度は、隣市町村でも納税できるように市外在
住者に対象を変え、実施している。寄附者の居住地区の割合としては、5 年の累計で県外が
71.8%、県内が 19.7%、国外が 5.6%、市内が 2.8%となっている。また、直近の平成 25 年
度については、県外が 90.0%、県内が 5.0%、国外が 0.0%、市内が 5.0%である。
また、3 回以上の寄附があった方をリピーターと定義しており、多くの方が糸満市の出身
者である。その方々からは高額のふるさと納税をいただいている。平成 25 年に一番高額の寄
附者は 55 万円の寄附をいただいた。リピーターからの寄附で、全体の寄付額の 3 分の 2 を占
めている。
5 年間分の寄附については、まだ累計額が多くないので、基金として積み立てしており、
将来要望があった事業の財源として充当する予定である。
≪主な質疑≫
問:ふるさと納税利用向上に向けて工夫している点は。
答:市内ホテル、平和祈念公園等の観光施設にパンフレットを作成・配布して置いてもら
っている。実際に、平和祈念公園に来られて、平和のために利用してほしいという理
由で寄附された方がいた。市のホームページにもバナーを貼っており、情報のアクセ
ス向上を図っている。リピーター確保のため、一度ふるさと納税を利用された方に毎
年、申告前の 11 月に納税の案内を送付している。納付された方には礼状を送付してお
り、相手のお名前は市長が直筆で書いている。また、特産品を魅力あるものにするよ
う商品の拡充をはかっている。
問:納税者の観点から見た役割は。
答:糸満市に愛着のあるリピーターの方々の厚意でふるさと納税は成り立っている。寄附
については基金にしているためまだ事業は実施されていないが、実施された時には、
寄附された方々に報告をする予定である。寄附された方への感謝状も併せて送付する
予定であり、ちゃんと寄附したことの実感がわく、満足できるような対応をしていく。
問:何のためのふるさと納税なのか。今後の制度の在り方としてどうか。
答:糸満市は税収が低く、
平成 24 年度で 1 人当たり 8 万程度の税収しかないのが現状である。
ふるさと納税は新たな財源確保の手段であると同時に、本市の良さと特産品としての商
品をPRする機会と捉えている。寄附者の思いを各種事業に反映させることで夢がある
個性豊かなふるさとづくりに資することを目的としている。本来であればふるさとを応
援するための寄付であるので、特産品を強調しすぎるのは問題かとも思われるが、そこ
は割り切って、結果的に得られた寄付をふるさと納税の趣旨に合致した事業に費やすこ
とで本来の趣旨を全うできると考えている。沖縄は定着率が低く、糸満市でも、地元で
育った若者が出ていってしまう傾向があり、リタイアしてから戻ってくるケースが多い
ため、担税力としては活用ができていないのが現状である。そういった地域格差解消の
手段としてもふるさと納税は有効な手段であると考える。
問:特産品の選定基準は。
答:基本的に地元の業者で、観光協会に加盟しているもの。一業者と契約してしまうと他の
17
業者からクレームが来るため、団体と調整をした。内容については糸満市で生産されて
いるか、工場で作られているもの。野菜、菓子、酒等である。市から、こういったもの
をという希望をだし、観光協会で組合員に募集をかけ、紹介してくれる。そして、選ば
れた事業者と市が契約することになる。
≪委員所感≫
糸満市のふるさと納税は、地方間格差や過疎などによる税収の減収に悩む自治体に対して
格差是正を推進するための新構想として、2008 年 4 月 30 日に公布された「地方税法の一部
を改正する法律」により、個人住民税の寄付金税制が大幅に拡充される形で導入された。
法律上は寄付金であり、確定申告を行うことで、所得税及び現在住んでいる地域の住民税
の控除が受けられる。
メリットや賛成意見としては
・成長して生まれ故郷を離れても、その地域に貢献することができる。
・地方などでは、成人までの教育に税金を注いでも、就職するにあたっては他地域に転居し
てしまうため、注いだ税金分の「元が取れない」という声もある。
・条例などで使途を限定している場合が多いため、現住居地へのものであっても、使い道に
納税者(寄付者)が関与できる。
・厳密な「納税」ではなく、
「寄付金税制」の一環であれば制度設計は可能であり、特典とし
て特産品の贈呈などによりPRにもなる。
デメリットや反対意見としては
・市町村に比べ、都道府県はふるさととしての愛着がもたれにくく、寄付が集まりにくい可
能性がある。市町村に寄付した場合、寄付をしていない都道府県民税も控除対象となるため、
控除額ばかりが嵩む恐れがある。
・行政サービスを受ける住民が税を負担する「受益者負担の原則」の観点から逸脱する。
・自治体の税務が煩雑になる。
・根本的な地方活性化や地方間格差を是正するための対策になっていない。
等が挙げられている。
糸満市においての、ふるさと納税の現状は、平成 21 年度から 25 年度までで、合計 71 件、
合計寄付金額 8,554,312 円であり、リピーターが多い。
また、2 万円以上 5 万円未満、5 万円以上 10 万円未満、10 万円以上の寄付金の区分により、
市の特産品を贈呈している。
今後の課題としては、業務委託ができるか検討中とのことであるが、ソフトバンクは、自
治体向けに、「ふるさと納税」の関連業務を代行するサービスを 11 月にも始めるとのことで
あり、成田市も検討課題ではないか。地域間格差の是正というよりも、特産品の自治体間競
争の感があるが、まちおこし、特産品のPRと割り切るのも一案かと考えてしまう。
18
5. 委員長総括所感
総務常任委員会では 7 月 30 日から 8 月 1 日の 3 日間で沖縄県内の 4 市(名護市、浦添市、
宜野湾市、糸満市)に委員 8 名、随行 1 名の合計 9 名で行政視察を行いました。今回の総務
常任委員会では情報化の進展に伴い、地域の情報化と ICT 推進による取り組み(名護市)
、現
在行政が進めている行財政改革による作業効率化の取り組み(浦添市)と今年の 9 月に赤坂
にオープンする男女共同参画センターよりも 1 年早くオープンした宜野湾市の男女共同参画
センター(宜野湾市)、さらには成田市では昨年スタートしたばかりの事業、ふるさと寄付金
制度、いわゆるふるさと納税について(糸満市)の視察を行いました。
(名護市)
名護市では平成 15 年から国の財政支援を受け、地域ネットワーク、広域ネットワークの構
築に取り組んできました。まずはハード面の整備を図り、そこからそのネットワークを市内
の公的施設で結ぶ行政ネットワークを構築し、さらにその強みを活かし、企業誘致に取り組
んでいます。さらにその企業誘致も特区制度を活用し「経済金融活性化特別地区」を設け、
ハード面の整備に加え、所得控除(40%)や投資税額控除(機械・装置 50%、建物 25%)な
どの税優遇措置により 36 社もの企業誘致に成功しています。特にコールセンター系の企業が
多く「コールセンターの先進地」と言われているとのことでした。
特筆すべきは強みを最大限に活かしていることです。印象に残っているのが「ここでしか
できないビジネスモデルの確立」ということを言っていましたが、沖縄では地震等の災害が
少ないため本島との 2 拠点フロントビジネスが可能であること(災害対策、BCP 拠点化)や
特区により税金の優遇はもとより、オフィス賃料や人件費が安いこと、さらには若年層が多
く、地元志向、長期的に働く意欲の高い人材が集めやすいなどのメリットを最大限にアピー
ルし、時には市長によるトップセールスによる誘致も行っているとのことでした。強みを最
大限に活かすことが成功につながると感じました。
(浦添市)
まず浦添市では民間事業者によるインフラ整備により市内全域での FTTH、CATV による高速
通信網の利用が可能となっています。それらを活用し、浦添市では早くから情報化に取り組
んでいました。平成 5 年には住民票の自動交付システムを導入(全国で 9 番)するなど積極
的に ICT 化に取り組んでいるとのことでした。最近では健康分野への ICT の活用により独居
高齢者への見守りに活用したり、また国保ではレセプトデータを活用するなどしています(沖
縄県はジェネリック薬品の利用率が高い)
。さらに現在は新ホームページの構築に合わせて、
オープンデータの準備をしているとのことで、具体的には人口統計や雇用等のデータがバラ
バラになっているものを PDF 等に統一するなど、まずは統計データ(100 ページ強)を電子
化するとのことでした。システム導入により、以前は手作業だったものがシステム化するこ
とで労働時間の短縮(年間 1600 時間の印刷・加工が不要)
、アウトソーシングが可能となる
(ペーパーレス化によりプリンタートナー代が 400 万円から 300 万円に)など業務の効率化
が図られたことなどが大きなメリットとして挙げられていました。これらの取り組みのもと
は「トップ(首長)の意向」とのことで、今後はオープンデータや ipad の活用などにも取り
19
組んでいくとのことで積極的に新しいことに取り組んでいく姿勢は本市にも必要と感じた。
(宜野湾市)
宜野湾市の男女共同参画支援センター「ふくふく」は今年の 5 月にオープンしたばかりで、
特徴としては屋上に運動スペース(バスケットコートサイズ)があることや、利用登録団体
専用のロッカーがあること、今までは 20 名程度が限界だった部屋が今回、講堂を設置したこ
とで大人数での利用が可能となったこと、調理室を設置したことなどが挙げられます。そも
そも実施設計の前に利用する関係団体と何度か打合せ(ヒアリング)を行って設計したとの
ことで利用者の利便性が考慮されていました。
そもそも宜野湾市の女性の登用状況は(カッコ内は成田市の平成 26 年 4 月)
、女性議員
11.1%(6.7%)、審議会等 37.4%(30.7%)
、管理職の在職 19.7%(13.1%)
、うち一般行政
職 22.0%(8.0%)となっており、いずれも本市よりも高い登用率となっています(宜野湾
市のデータは平成 25 年 4 月)。
本市でも 9 月から成田市男女共同参画センターがオープンするので是非、宜野湾市の運用
を参考に今後の運用を見守りたいと思います。
(糸満市)
本市でも昨年 10 月から始めているふるさと寄付金(いわゆるふるさと納税)ですが、糸満
市では平成 21 年から実施しています。工夫していると感じたのは毎年 11 月頃にリピーター
獲得のために案内状を出していること、観光客に対する PR としてホテルや観光施設にカタロ
グを配置していること、市 HP にバナーを掲載していること、礼状送付の際の市長名は直筆に
していること、ふるさとチョイスのサイトに掲載していること、商品拡充で魅力あるものに
していることなどが挙げられます。また、特産品がないと寄付が増えないと考えていること
から観光協会と提携し、特産品の業者を観光協会に紹介してもらうなど、観光協会と提携し
ていることも特筆すべきポイントだと思います。また、今後の課題や展望はクレジットカー
ドやコンビニでの決済を予定していることや、ふるさと納税の業務を外部委託できるかも検
討しているとのことでした。本市でもまずは利用者の利便性の向上に向けてできることから
取り組むべきと感じました。
総務常任委員会
委 員 長
20
飯 島
照 明
Fly UP