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事務局資料(PDF形式:205KB)
資料4
第2回 財政・社会保障の持続可能性に関する
「経済分析ワーキング・グループ」
事務局参考資料
平成23年11月16日
内閣府
部門別貯蓄・投資比率の推移
部門別貯蓄の代替の程度:企業と家計には代替関係は弱いながらも存在。政府と家計には若
干の代替が見られる(松林、2009)。
制度部門別の純貸出(+)/純借入(‐) 対名目GDP比(%)
貯蓄(純)の対名目GDP比の推移(%)
15.0
15.0
10.0
10.0
法人企業(金融+非金融)
家計
一般政府
海外部門
5.0
0.0
5.0
法人企業(金融+非金融)
-5.0
家計
一般政府
-10.0
80 82 84 86 88 90 92 94 96 98 00 02 04 06 08
0.0
投資(純)の対名目GDP比の推移(%)
20.0
法人企業(金融+非金融)
15.0
10.0
-5.0
家計
一般政府
-10.0
5.0
0.0
-15.0
80 82 84 86 88 90 92 94 96 98 00 02 04 06 08
-5.0
-10.0
80 82 84 86 88 90 92 94 96 98 00 02 04 06 08
(備考)内閣府「国民経済計算年報」より作成。
海外部門については日本から見た値としているため、
実際の統計と符号は逆になっている。
1
マクロ経済と整合的な分布の姿
〇SNAに基づいて分布統計を作成することの意義(浜田、2003)
①所得等についてSNAの概念を用いることから客観的・体系的な概念を定義づけ
②SNAの家計所得勘定の中で整理を行うことから、賃金・財産所得等の各所得要素
や消費、貯蓄、資産、負債等を結び付けて分析
③企業や政府、国全体の計数と整合的なものとして分析できるようになり、国全体の
経済の動向と接合した分析が可能
〇具体的な取組
• 浜田(2003)、(2005)、(2010):「全国消費実態調査」の個票を組み替えて、SNAの家計の所
得支出勘定を所得階層別に分割。
•
追加的な作業:消費部分を細分化することで、消費税の負担を算出。さらなる概念調整により
純概念での分布統計作成。
•
OECD:国民経済計算(SNA)の枠組みにおいて格差を測定するための専門家会合を設置。
家計勘定を詳細化する国際的な基準の作成、家計勘定の詳細化に必要なミクロデータセット
の整備。(※仏サルコジ大統領のイニシアティブで始まったスティグリッツ委員会「経済業績と社会進歩の計測に関する委員
会」提言による)
2
年齢階級別の世帯消費支出の傾向
○1989年と2004年を比べると、60歳以上の年間の消費支出の増加が顕著。
○壮年期(30∼50歳)は貯蓄を行うため、所得に比べて消費を抑える傾向があるが、
老年期(60歳以上)については、資産の取り崩しなどにより所得に比べ消費が大きく
なる傾向が見られる。
(100万円/年)
所得階級別・消費階級別の家計の分布
(各年齢階級ごとに占める世帯の割合)
世帯主年齢階級別の世帯の消費支出の推移
(SNA分布統計)
7.0
所得低← 所得階級 →所得高
ⅠⅡⅢⅣⅤⅥⅦⅧⅨⅩ
5.0
(%)
8.0
消
費
高
7.0
6.7
4.0
3.0
1.0
1989
1994
1999
2004
0.0
A
B
6.8
5.6
B
5.0
4.3
3.6
4.0
3.0
2.0
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
Ⅷ
Ⅸ
Ⅹ
A
6.0
2.0
消
費
階
級
↓
A:所得階級は高いが消費
階級は低い世帯
B:所得階級は低いが消費
階級は高い世帯
消
費
低
↑
6.0
4.1
3.3
3.7
3.2
2.2
2.2
1.5
1.0
(備考)1.浜田(2003)、(2005)、(2010)より作成。
2.高齢無職世帯は、世帯主年齢が65歳以上で世帯主が無職
の世帯(65∼69歳、70歳以上の一部について再掲したもの)。
3.消費支出については、2004年の家計消費デフレータを用いて実質化。
0.0
30歳未満
30∼40歳
40∼50歳
50∼60歳
60∼70歳
70歳以上
(備考)全国消費実態調査(2004年度)個票より作成。所得階級については、
世帯の年間収入、消費については消費支出より作成。
3
貯蓄率の推移
○「家計調査」でみると、勤労世帯(2人以上)では総貯蓄は横ばいだが、高齢世帯では低下し、
特に高齢無職世帯では貯蓄率は近年マイナスとなっている。
○SNAベースで見た家計全体の貯蓄率は低下傾向にあり、固定資本減耗等を考慮した純貯蓄は
総貯蓄率よりも低水準。
○社会保障制度等の動向にもよるが、高齢無職世帯の今後の増加は、家計貯蓄率を低下させるように作用。
(%)
40.0
(%)
35.0
家計調査における貯蓄率の推移
30.0
各種統計における貯蓄率推移
30.0
20.0
25.0
10.0
20.0
0.0
‐10.0
15.0
勤労世帯(二人以上)
世帯主60歳以上で無職世帯
‐20.0
10.0
世帯主65歳以上で無職世帯
‐30.0
世帯主60歳以上(勤労世帯)
‐40.0
世帯主65歳以上(勤労世帯)
5.0
0.0
89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09
SNA分布統計による(総)貯蓄率の推移
(%)
40
89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09
SNA分布統計
貯蓄率(総)
SNA分布統計
調整貯蓄率(総)
SNA(マクロ統計)
30
貯蓄率(総)
SNA(マクロ統計) 貯蓄率(純)
20
SNA(マクロ統計)調整貯蓄率(総)
10
SNA(マクロ統計)調整貯蓄率(純)
0
家計調査貯蓄率(勤労世帯2人以上)
‐10
全世帯平均
‐20
世帯主60∼64歳
‐30
65∼69歳
70歳以上
‐40
高齢無職世帯
89
94
99
04
(備考)1.内閣府「国民経済計算年報」、総務省「家計調査」、
浜田(2003)、(2005)、(2010)より作成。
2.高齢世帯とは、ここでは世帯主年齢が60歳以上の世帯を示し、
高齢無職世帯はさらに世帯主が無職の世帯を示す。
3.調整貯蓄率は現物社会移転(受取)について、所得(調整可処分
所得)、消費(現実最終消費)に含まれると考えた場合の貯蓄率。4
就業率の引上げ
○高い就業率のコーホートにより、今後高齢化する中でも就業率の低下が緩やかになることが
期待される。これは家計所得を押し上げると期待される。
(%)
出生年別就業率(男性)
80
95
90
出生コーホート別就業率(女性)
(%)
1944年生
1947年生(団塊世代)
1948年生(団塊世代)
1949年生(団塊世代)
1965∼1969年生
1955∼1959年生
1945∼1949年生
1925∼1929年生
75
70
85
65
80
60
75
55
50
70
45
65
40
60
55歳 56歳 57歳 58歳 59歳 60歳 61歳 62歳 63歳 64歳
(備考)総務省「労働力調査」より作成。
35
40∼44
45∼49
50∼54
55∼59
60∼64 (歳)
5
企業の貯蓄投資差額について
○先進国の企業(非金融法人企業)の貯蓄投資差額は近年プラスに推移している。
(フランス、イタリアはマイナスの傾向)
貯蓄投資差額の対名目GDP比(民間非金融企業)
対名目GDP比(%)
10.0
5.0
日本
0.0
カナダ
フランス
ドイツ
イタリア
‐5.0
英国
米国
‐10.0
‐15.0
1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009
暦年
(備考)OECD
National Accounts of OECD Countries , Table 13.Simplified accounts for corporations より作成。
ドイツの1994年、日本の1998年については、民営化に伴う特殊要因を考慮している(ドイツについては、前後の年と平準化)。6
財政健全化と経済の状況について
○リーマン・ショック後、GDPギャップで見ると英・仏は日本と同程度の経済の落込み。
○その後の財政再建の進め方は、英・仏の方が日本よりも大幅。
GDPギャップ(%)
‐10.0
‐9.0
‐8.0
‐7.0
‐6.0
‐5.0
‐4.0
‐3.0
‐2.0
‐1.0
0.0
0.0
独2013
‐1.0
独2012
英2015
国
日本
英
仏
独
-4.4
-5.2
-3.5
-2.2
-1.0
-0.4
-2.6
-2.9
-3.2
-2.8
-2.1
-1.5
-7.1
-5.6
-5.6
-5.5
-4.9
-3.6
-3.0
-2.6
-1.8
-1.6
-0.3
-0.4
-0.3
-8.0
-8.4
-7.4
-6.5
-6.0
-5.7
-9.9
-7.9
-6.2
-4.1
-2.5
-1.5
-9.2
-8.1
-6.9
-5.8
-4.6
-7.1
-5.7
-4.5
-3.0
-3.3
-2.0
-1.2
-1.0
‐2.0
英2014
独2011
仏2013
‐3.0
独2010
‐4.0
英2013
仏2012
米2013
‐5.0
日本2015
日本2014 ‐6.0
仏2011
米2012
英2012
日本2013
米2011
‐7.0
仏2010
日本2012
米2010
日本2010
英2011
‐8.0
日本2011
‐9.0
米2009
英2010
(備考)財政審議会財政制度分科会(平成23年10月28日開催)参考資料、IMF World Economic Outlook Database より作成。
(%)
赤字の対名目GDP比
財政収支の対名目GDP比
米
年
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2009
2010
2011
2012
2013
2010
2011
2012
2013
2010
2011
2012
2013
GDPギャップ
‐10.0
7
国債及び財投債の保有者別残高(兆円)
800.0
62.7
700.0
○その他
・投資信託、ディーラー・ブローカー、対家計民間非営利など
63.7
100.0
600.0
83.0
42.1
47.4
500.0
30.4
36.3
83.9
60.2
400.0
47.7
89.6
51.7
300.0
200.0
136.7
10.9
24.3
10.1
34.5
78.1
0.8
71.4
96.0
69.0
63.2
77.3
100.0
156.8
10.7
30.0
26.5
0.0
簡保
147.1
○海外
・市場開拓の結果拡大したが、リーマンショック後に激減。2010年入り
後回復。
○家計
・市場開拓の結果拡大したが、その後低金利により需要が低迷。
○保険(簡保除き)
・ソルベンシーマージン規制の厳格化(2012年3月決算より。株式のリ
スク係数の引上げなど)、国際会計基準の適用(負債の時価表示)に
備え、負債マッチング投資として超長期債への投資を拡大。
○預金取扱機関(郵貯除き)
・2000‐2007年は総資産はほぼ一定。貸出需要が以前低迷する中、国
債保有額は若干の減少。
・2007年以降、預金増により総資産拡大。バーゼルⅢを見据えた国債
保有シフト。※バーゼルⅢ:自己資本比率規制(自国債はリスクフ
リー)、流動性規制(国債は流動性大)が国債保有を拡大する誘因。実
施は2013年だが、移行期間や経過措置があり、完全実施は2019年。
○財政融資資金
・2001年財投預託義務廃止に伴い以降縮小。
○公的年金
・2000‐2007年は預託義務廃止に伴い運用額が拡大。
・2007年以降は総運用資産の縮小に伴い保有額も縮小(「基本ポート
フォリオ」では国内債券67%)
○簡保
・2000‐2007年は預託義務廃止に伴い運用額が拡大。
・2007年以降は保険残高の縮小に伴い縮小。
○郵貯
・2000‐2007年は預託義務廃止に伴い運用額が拡大。
・2007年以降は貯金残高の縮小、資産運用の多様化に伴い縮小。
2000年度末
郵便貯金
○中央銀行
・当預目標引上げにより拡大。
・2007年以降、金融緩和スタンス維持
2007年度末
公的年金
(備考)日本銀行「資金循環統計」より作成。
財政融資資金
2011年6月
預金取扱機関(郵貯除き)
保険(簡保除き)
家計
海外
その他
中央銀行
8
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