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エッチングの基礎知識

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エッチングの基礎知識
銘板などに用いられているエッチング(腐食)についての基礎知識をご紹介いたします。技術情
報としてお役立て下さい。
エッチング(腐食)といいますと、当社の営業品目である「銘板」をイメージされる方が多いと思いま
すが、銘板以外にも用途があります。
エッチング(腐食)の定義としましては、
化学薬品などの腐食作用を応用した表面加工の技法。腐食性のあるものであれば様々な素材の
表面加工に応用可能(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』による)
となっており、種類は、下記の 4 種類が挙げられます。
版 画
凹版画。一般的に銅板を用い、版に耐酸性の防腐剤を塗り、乾燥後、ニードル
(針のようなもの)で描画し、防腐剤をはがし、腐食液につけてはがれた部分を
腐食させ溝を作る。その版から防腐剤を取り除き溝にインクを詰めてプレスし
て刷る。
エッチングが版画の歴史に登場するのは 1500 年頃アウグスブルク(ドイツ南部、
バイエルン州の工業都市)で、銅ではなく鉄板で初めてエッチングを行ったとさ
れています。
金属加工
プレスなどでは難しい複雑な加工のためにエッチングが応用さ
れています。
携帯電話等、電子機器に使用されるプリント基板や IC のリード
フレームや電気カミソリの網刃などの厚さ数 10 から数 100μm
の金属板材部品などを製造する技術もあります。
当社で取り扱っている「銘板」はこちらに当てはまります。
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半導体工学
半導体工学では、ウェハなどの半導体上の薄膜を形状加工する技術に応用されている。半導体ウ
ェハ上に酸化膜等の薄膜を形成し、フォトレジストでパターンを形成した後にエッチングにより不要
な薄膜を除去する。
ガラスエッチング
飾技法のひとつで、ガラスに独自の技術で精密な彫刻を施すものです。
圧縮エアーで特殊な砂を吹き付けて、 ガラスの表面を削る技法である
「サンドブラスト技法」という技法を用います。
それでは、銘板のエッチングについて解説いたします。
金属の板に感光剤を塗布し、写真製版を応用して耐食性皮膜を構成した後、金属を
溶解する薬剤によって表面を局部的に腐食して凹凸を形成し、へこんだ部分に塗料を
流し込むことにより製作します。
エッチングとは、彫刻の延長線のようなものと考えても良いでしょう。
エッチングと彫刻との主な相違点をご説明いたします。
エッチングと彫刻との主な相違点
エッチング銘板
エッチング印刷
NC 彫刻加工
製作方法
写真が版となる
データから製作(DXF データ)
加工方法
鉄液にて素材を侵すことで凹部を作る
カッターの刃先で削ることで凹部を作る
加工時間
長文も一文字も得意(同時に溶かすた 長文は不利(線一本一本削り加工時間
め)
がかかるため
材料の種類
SUS、真鍮、アルミ、銅
樹脂、SUS、真鍮、アルミ、銅
書体
何でも加工可能(マーク・ロゴも可)
角や太さが変わるものは不向き(基本
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丸ゴシック)
文字高さ
最小約 1.2 ㎜まで
母材によるが最小約 0.5 ㎜まで
量産方法
同時に同じものを多数個製作が可能
1 個 1 個製作(例外もある)
エッチングのメリットとデメリットをご紹介いたします。
メリット
1.
環境の悪い所での使用に適する。(材料表面
の凸凹により、インキが取れても内容が分か
デメリット
1.
価格が比較的高価である。
2.
印刷(凹凸)の幅(細、太)が不安定である。
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3.
る)
2.
製品の耐用年数が長い。
3.
材料のバリエーションがある。(SUS、真鍮、
多色には向いていない。
アルミ、銅)
4.
立体感(凹凸)があり、重厚、高級感がある。
5.
写真が版となるため、版代が安価である。
文字高さ 1.2 ミリ以下のかな、カタカナ、アルファベットは潰れやすい。
時計、地震、画面などの字画が密集している文字は潰れやすい。
重ね塗りはできないが、離れた位置であれば、3 色までは印刷可能。
アルミ素材は、腐食が進みやすい素材のため、できるだけ文字は大きくしてい
ただくことで、不良率を低減できる。
エッチング銘板サンプルです。
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